目次
- 「なぜこの業界か」の作り方|アドバイザーが解説
- 業界別! 選考突破者の例文5選|アドバイザー解説付き
- 【例文①広告業界】26卒 インターン選考突破
- 【例文②コンサル業界】26卒 インターン選考突破
- 【例文③不動産業界】26卒 本選考突破
- 【例文④食品業界】26卒 本選考突破
- 【例文⑤IT業界】26卒 本選考突破
- NG例文|アドバイザー添削付き
- ①「業界」と「職種」を混同している
- ②他業界にも当てはまる内容になっている
- ③憧ればかりを語ってしまう
こんにちは、キャリアアドバイザーの北原です。
選考で必ずと言って良いほど聞かれる、「なぜこの業界を志望しているのですか?」という質問。この質問にどれだけ解像度高く回答できるかが、合否を分けると言っても過言ではないでしょう。
そこでこの記事では、実際に選考を突破した26卒学生の例文を業界ごとに厳選して紹介。就活のプロの目線から、高評価を得るためのポイントやNG例について解説していきます。
※本記事の実例文は、キャリアパーク就職エージェントの利用者の許可を得て作成しております。個人情報の保護と例示としてのわかりやすさを重視し、編集部にて固有名詞の変更や内容の編集をおこなっています。 なお、NG例文については解説の便宜上、生成AIを活用して作成。その後、編集部にて内容の精査と編集を加えて完成させたものです。
「なぜこの業界か」の作り方|アドバイザーが解説
業界別! 選考突破者の例文5選|アドバイザー解説付き
【例文①広告業界】26卒 インターン選考突破
心を動かす映像制作を通じて、人々の行動を変えるきっかけを作りたいと考え、広告業界を志望しています。
高校生の夏、貴社制作のCMに出会い、挫折しかけていた受験勉強にもう一度向き合う勇気をもらいました。この経験から、自分も映像を通じて誰かの人生にプラスの影響を与えたいと強く思うようになりました。
大学ではその思いを形にするため、動画制作サークルに所属し、地域のPR動画コンテストに挑戦しました。視聴者のインサイトを分析し、共感を呼ぶ構成をチームで試行錯誤した結果、最優秀賞をいただくことができました。
この経験を通して、人の心を動かす作品を作ることの難しさ、そして達成感を学びました。
貴社に入社後は、この経験で培った分析力と最後までやり抜く粘り強さを活かし、クライアントの課題解決と消費者の心を動かすクリエイティブの架け橋として貢献したいです。
キャリアアドバイザーが読み解く!強力な原体験が説得力を増している!
この例文は、「CMに勇気をもらった」という志望業界と直結する強力な原体験を語れている点が素晴らしいです。非常に納得感があり、採用担当者の心を動かす内容になっています。
また、ただ単に憧れているだけでなく、実際に行動を起こし、人の心を動かす作品作りの難しさを身をもって体感している点も評価ポイント。
広告業界を志す学生は、華やかでキラキラしたイメージへの憧ればかりを押し出してしまうことが多いです。しかし、実際の広告業界の業務は、細かいデータの分析や顧客への接待など、楽しいことばかりではありません。
広告業界への志望動機を語る際は、こういった泥臭い部分への理解をあわせて示せると、評価を得やすい傾向にありますよ。
広告業界への志望動機を書く際に、押さえておきたいポイントについては、以下の記事で解説しています。
広告業界で評価される志望動機の作り方|業態・職種別例文も紹介
【例文②コンサル業界】26卒 インターン選考突破
特定の領域に縛られず、多岐にわたる業界の経営課題を根本から解決に導く仕事に魅力を感じ、コンサルティング業界を志望しています。
私は学生時代、フリーランスとして動画編集業を請け負い、顧客のYouTubeチャンネルの再生回数を伸ばす支援をおこなってきました。
単に動画を編集するだけでなく、市場のトレンドや競合チャンネルをリサーチし、ターゲット層に刺さる企画やサムネイルの改善策を論理的に提案・実行しました。
結果として、担当チャンネルの月間再生数を平均1.5倍に伸ばすことができ、顧客と成果を分かち合うことに大きなやりがいを感じました。
この経験を通じて培った「現状分析から仮説を立て、解決策を提示する力」は、まさにコンサルタントの基礎だと考えています。
動画という手段に限らず、より広範で複雑な企業の経営課題に対し、私の強みである分析力と伴走力を活かして価値を提供したいと考えています。
キャリアアドバイザーが読み解く!エピソードを通して自身の適性を示そう
コンサルの業務で必要な力を「現状分析から仮説を立て、解決策を提示する力」と定義し、自身の過去の経験と紐づけている点がお見事。
コンサル業界に興味を持ったきっかけを説明すると同時に、自身がコンサル業界に適した人材であることをアピールできています。
このように、「なぜこの業界か」を伝える際は、志望企業がどのような人材を求めているかを分析したうえで、それを感じさせるような内容に仕上げることで、大きく採用に近づくことができます。
また、実際に自身が個人事業で成し遂げた成果を定量的な数値を用いて説明できている点も高評価。自身の成果についてエピソードで伝える際は、具体的な数値を用いて話すことでより説得力を持たせることができますよ。
コンサル業界への志望動機に盛り込むべき要素について知りたい人は、以下の記事を確認してください。
コンサル業界の志望動機で盛り込むべき要素とは|例文付きで解説
【例文③不動産業界】26卒 本選考突破
不動産業界を志す理由は二点あります。 一点目は、人々の思いや記憶を未来へ紡ぐ空間創造がしたいからです。
昨年、病気で記憶が曖昧になった祖父と一緒に散歩をした際、昔よく通っていた商店街の建物を指さし、嬉しそうに笑ってくれた出来事がありました。
この瞬間、街や建物が人の記憶と深く結びついていることを痛感し、人々の人生の舞台となる「街」という形を未来へ残していくデベロッパーの仕事に強く惹かれました。
二点目は、私の強みである「合意形成力」が最大限活かせると考えたからです。
私は大学の部活動において、意見が対立した際も各々の背景をヒアリングし、全員が納得する落としどころを見つける調整役を担ってきました。
用地取得から開発、運営まで、行政や建設会社など多岐にわたるステークホルダーの利害を調整し、旗振り役としてプロジェクトを推進する総合不動産デベロッパーの業務は、私の強みが最も活きる環境だと確信しています。
キャリアアドバイザーが読み解く!感情と論理の二本柱が最強!
不動産業界を志望するに至った極めてパーソナルな原体験で感情面、後半の自身のスキルと具体的な業務を紐づけることで論理面、それぞれからアプローチできている点が非常に優秀な例文です。
「なぜこの業界か」を示す際、ただ熱意だけ伝えてしまうと業界への解像度の低さを疑われてしまう一方で、ロジカルな説明ばかりでも求心力に欠けます。そこで、この双方からアプローチする文章が作れると、採用担当者の印象に残りやすいですよ。
また、自身のスキルと業務内容を結びつけて語る際は、この例文のように可能な限り具体的に業務内容を述べられると良いでしょう。そうすることで「この学生は業務の解像度が高いな」というプラスの印象を残すことができますよ。
不動産業界への志望動機を魅力的に仕上げるコツを学びたい人は、以下の記事を読んでみましょう。
不動産業界の志望動機の伝え方|差別化のコツと絶対に避けたいNG例
【例文④食品業界】26卒 本選考突破
日常的な食の提供を通じて疾患予防を実現し、人々の健康寿命延伸に貢献したいと考え、食品業界を志望しています。
幼少期、仕事で忙しい両親に代わり世話をしてくれた親族が認知症を発症し、完治が難しい現実に直面しました。
この経験から、病気になってからの治療ではなく、日常的な予防の重要性を痛感しました。
大学院ではアンチエイジング食品の研究に取り組み、毎日の「食」がいかに健康維持に直結するかを科学的に証明する過程で、医薬品ではなく、誰もが毎日手にする「食品」を通じて広く社会の健康にアピールしたいという思いが確固たるものになりました。
貴社は、多様な商品展開により乳児から高齢者まで幅広い世代の日常に寄り添える強みを持っています。
私の「仮説検証を繰り返す研究の粘り強さ」と「食による健康への強い使命感」を活かし、貴社の研究開発職として、新たな機能性食品の創出に貢献したいです。
キャリアアドバイザーが読み解く!大学の研究内容と紐づけると本気度が伝わる
自身が食品業界に関心を持った原体験だけでなく、そこから自身が大学でおこなった研究内容まで言及できている点がこの例文のポイント。
大学での研究と業界を志望した理由をリンクさせて語ることができると、採用担当者には「この学生は本気だ」という印象を残すことができます。
また、食品業界を通して「自身がどのように社会に価値提供をできるか」という視点で語れている点もぜひ真似したいです。
食品業界を志望する理由を語る学生の多くは、「食べることが好きだから」といった消費者目線での感情を語りがち。しかし、自身が提供する側に回るからには、「どうやって貢献するか」の視点を盛り込めると、採用担当者に刺さりやすいですよ。
食品業界への志望動機の書き方を学びたい人は、以下の記事を参考にしましょう。
食品業界の志望動機は個性が重要! 深掘りのコツを例文付きで解説
【例文⑤IT業界】26卒 本選考突破
無形の技術を用いて、社会のあらゆる課題を迅速かつ広範に解決できる点に魅力を感じ、IT業界を志望しています。
私は大学でモノづくりサークルの代表を務め、最初は知識ゼロの状態からプログラミングや電子工作に挑戦しました。
設計に行き詰まった際は、独学だけでなく、他学部の教授に自らアポを取って教えを乞うなど、能動的に知識を吸収しました。
その結果、チームで複雑な作品を完成させ、学祭での展示を通じて多くの来場者に驚きと楽しさを提供できたことに大きなやりがいを感じました。
この「未知の領域にも自ら飛び込み、周囲を巻き込んで知識をアップデートする力」は、技術革新の激しいIT業界で不可欠な素養だと考えています。
貴社においても、最新技術を貪欲にキャッチアップし、顧客のビジネス課題を解決するシステム構築の最前線で貢献したいです。
キャリアアドバイザーが読み解く!学習意欲を感じさせるエピソードが◎
IT業界では日々目まぐるしく進化していく技術に、常にキャッチアップしていくことが求められます。そのため、「なぜこの業界か」を語る際は、高い学習意欲を感じさせるエピソードをあわせて伝えられると評価につながります。
この例文は、知識ゼロの状態からプログラミングや電子工作に挑戦し、作品を完成させたという高い学習への主体性を感じさせる内容になっていますよね。
このようなエピソードを伝えられると、採用担当者に「この学生なら日々新しい技術にキャッチアップしてくれそう」という印象を残せます。
また、他学部の教授やチームを巻き込んで成果に結びつけた、「周囲を巻き込む行動力」を伝えられている点もグッド。IT業界に限らず企業に入社後はほとんどの場合チームで働くことになるため、チーム全体を推進する巻き込み力は評価される傾向にあります。
受かるIT業界の志望動機の書き方は以下の記事で詳しく解説しています。
IT業界の志望動機の作り方|受かる志望動機の例文も紹介
NG例文|アドバイザー添削付き
①「業界」と「職種」を混同している
私は、お客様と直接かかわり、自らの足で信頼関係を築いていける営業職に就きたいと考え、総合商社を志望しています。
居酒屋のアルバイトでは、常連のお客様の名前や好みを覚え、積極的にお声掛けをすることで、「あなたがいるからまた来たよ」と言っていただける信頼関係を築いてきました。
営業職であれば、私のコミュニケーション能力と信頼構築力を最大限に活かして売上に貢献できると考えています。
職種ではなく業界の魅力に焦点を当てよう
「コミュニケーション能力や信頼構築力を活かしたい」というのは、「総合商社」への志望動機ではなく、「営業職」への志望動機ですよね。
「なぜこの業界か」を語る際は職種ではなく、業界の魅力に焦点を当てて語るようにしましょう。
私は、事業投資やバリューチェーンの構築を通じて、日本の産業競争力を底上げしたいと考え、総合商社を志望しています。
居酒屋のアルバイトリーダーとして、店舗の売上課題を分析し、近隣の企業に自ら足を運んで宴会プランの法人契約を取り付けるなど、泥臭く利益を追求してきました。
ただモノを右から左へ流すだけでなく、自らビジネスの仕組みを作り出し、ステークホルダー全体に利益をもたらす総合商社のビジネスモデルにおいて、私の「課題発見力と泥臭い行動力」を活かし、新たな事業基盤の構築に貢献したいです。
②他業界にも当てはまる内容になっている
私は「直接人とかかわり、笑顔を届ける仕事がしたい」という思いから、ホテル業界を志望しています。
学生時代はアパレル店員として接客のアルバイトに注力しました。
単に服を売るのではなく、お客様の好みやライフスタイルを丁寧にヒアリングし、最適なコーディネートを提案することで、多くのお客様に喜んでいただきました。
貴社に入社後も、アルバイトで培ったこの「傾聴力」と「ホスピタリティ」を活かし、宿泊されるお客様一人ひとりに寄り添った温かいサービスを提供し、笑顔あふれるホテルづくりに貢献したいです。
「この業界じゃなくてはならない理由」を明確に
「人とかかわって笑顔にしたい」というのは、ホテル業界以外でも小売業、飲食業など幅広い業界に当てはまってしまいます。採用担当者は「なぜあえてホテル業界?」と疑問を抱きます。
もう一歩志望理由の解像度を上げて、「ホテル業界でなくてはならない理由」を明確にしましょう。
私は、人々の人生における「特別な非日常の体験」を演出し、記憶に残り続ける価値を提供したいと考え、ホテル業界を志望しています。
アパレル店員のアルバイトでは、単なる接客に留まらず、常連のお客様の来店履歴や好みをノートに記録し、記念日などの特別な日に合わせたサプライズ提案を自ら企画・実行することで、顧客単価とリピート率の大幅な向上に貢献しました。
衣食住のすべてを提供し、24時間という長時間の滞在を通じて深い感動を生み出せる貴社において、私の「徹底した顧客観察に基づく提案力」を活かし、生涯のファンとなるリピーターの獲得に貢献したいです。
③憧ればかりを語ってしまう
私は、幼い頃から貴社のゲームの大ファンであり、今度は自分が人々に感動とワクワクを届ける側になりたいと考え、ゲーム業界を志望しています。
特に貴社の「〇〇」シリーズは、その圧倒的な世界観と深いストーリーで私の人生に大きな影響を与えてくれました。学生時代は、プレイするだけでなく、SNSでファン同士の交流コミュニティを立ち上げ、作品の魅力を発信することにも熱中しました。
貴社に入社できましたら、この作品に対する誰にも負けない「愛」と「情熱」をもって、世界中のユーザーを夢中にさせるような最高のゲーム開発に携わりたいです。
単なるファンになってしまっては評価されない
業界の憧ればかりを語ってしまうと、「消費者目線で自身が生産側に回る視点や覚悟に欠けるのでは」という懸念を抱かれてしまうリスクがあります。
憧れを持っているのは素晴らしいことですが、それだけではなく、自身が提供する側に回ったときどのような価値を提供できるのかを伝えましょう。
私は、ゲームというインタラクティブなエンターテインメントを通じて、国境や世代を超えた人々の「新しいコミュニティとつながり」を創出したいと考え、ゲーム業界を志望しています。
学生時代、貴社の作品の魅力を考察するWebメディアを立ち上げました。
単に感想を書くのではなく、アクセス解析を用いて「どのキャラクターや設定が海外ユーザーの反応を得ているか」をデータで分析し、多言語で発信し続けた結果、月間10万PVのグローバルなコミュニティへと成長させました。
作品への愛を「売上とユーザー拡大の戦略」に変換できる私の分析力と実行力を活かし、貴社のマーケティング部門において、新作タイトルの世界的ヒットに貢献したいです。
キャリアパーク就職エージェントは、東京証券取引所グロース市場に上場しているポート株式会社(証券コード:7047)が運営しているサービスです。
キャリアアドバイザーは実際にこうアドバイスしています!「なぜこの業界か」は4つの要素で構成しよう!
キャリアアドバイザー
川﨑 瑛久
プロフィールをみる「なぜこの業界か」を回答する際は以下のような構成を意識しましょう。
①結論(なぜこの業界なのか)
②原体験(その考えに至った過去の具体的な経験・きっかけ)
③ほかの業界ではダメな理由(その業界ならではの魅力・特性)
④貢献意欲( 自分がその業界でどう活躍できるか)
もしそもそも業界を志望する理由が思いつかない場合は、自分の学生生活のなかで印象的だった経験をうまくビジネスに活きるスキルに言い換えて、業界特有の業務と結びつけるのも効果的な戦略です。
「アルバイトで売上を上げた」のなら課題解決力、「大会で好成績を収めた」のなら粘り強い完遂力など、ビジネスに活きるスキルとしてまずは言語化して、「それを活かせるのがこの業界のこの業務」といった流れで構成を作ると魅力的な内容に仕上がります。