目次
- 「素直さ」を魅力的に自己PRする方法を例文と合わせて確認しよう
- そもそも「素直」とは? 定義を正確に理解しよう
- テーマ別10選! 自己PRで素直さを伝えるときの回答例文
- 例文①サークルや部活動での経験
- 例文②学業での経験
- 例文③アルバイトでの経験
- 例文④インターンでの経験
- 例文⑤ボランティア活動での経験
- 例文⑥ゼミ・研究室での経験
- 例文⑦留学経験
- 例文⑧資格取得やスキル習得に向けた経験
- 例文⑨趣味や個人的な創作活動での経験
- 例文⑩チームでのプロジェクトや課題解決の経験
- 素直さを自己PRするときは3ステップで伝えよう!
- ステップ①素直さが強みであることを端的に伝える
- ステップ②自分の素直さを象徴するエピソードを伝える
- ステップ③素直さを仕事でどう活かせるのかでまとめる
- これで差がつく! 「素直さ」の自己PRをさらに魅力的にする4つのテクニック
- ①志望先が求める「素直さ」への理解を深める
- ②「素直」をほかの言葉に言い換える
- ③素直さによる短所も伝えておく
- ④主体的に行動したエピソードを話す
- 注意点もチェック! 自己PRで素直さを伝えるときのNG例文
- 素直さがエピソードから伝わらない
- 主体性がない
- 受け身な姿勢を素直と考えている
- 素直さを魅力的に自己PRする方法を駆使して選考突破につなげよう!
「素直さ」を魅力的に自己PRする方法を例文と合わせて確認しよう
こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。就活中の学生から、
「私の長所は素直さなんですが、これは自己PRになりますか?」
「自己PRで素直さを伝えると、印象が薄くならないでしょうか?」
といった質問や相談を受けることがよくあります。
結論から言えば、素直さは自己PRになります。しかし、伝え方次第ではマイナスな印象を持たれたり、説得力がないと思われたりする可能性があるため、「素直さ」の定義を明確にしたうえで、自分なりの自己PRを作ることが需要です。
この記事では、素直さの自己PRの例文を紹介しながら、自分なりに作成する方法、より魅力的な内容にするためのポイントなどを解説していきます。
魅力的な自己PRを作成し、自信を持って選考に臨みましょう。
そもそも「素直」とは? 定義を正確に理解しよう

就活生

キャリアアドバイザー
なるほど、それではまず素直さの定義から考えてみましょう。
素直さという言葉から連想する人物像は人によって違う可能性があるため、面接官に自分の長所を明確に伝えるためには、素直さの定義づけが重要です。
素直さとはどのようなものなのかを簡単に表すと、以下のようになります。
- 謙虚さがある
- 物事を斜に構えて見ない
- 人の意見を肯定できる
ただし、「謙虚な姿勢で周囲の意見をすべて受け入れれば良い」というわけではありません。自分の考えを持たずにただ従うだけでは、主体性が感じられず、かえって受け身な印象を与えてしまう可能性があるためです。
「自分の意見も持ちつつ、周りの人の良い部分を認めて受け入れられる」という姿勢があると、素直さがあると評価してもらえる可能性が高いですよ。
素直さは真面目さと似た部分があります。真面目さを自己PRする方法もぜひ参考にしてみてください。
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長所で真面目さをアピールするときは、具体的なエピソードを交えて効果的にアピールしていきましょう。今回はキャリアアドバイザーが、真面目さをアピールする際に必要な3ステップや具体的なアピール方法を紹介していきます。3つの例文も紹介するので、自分に合ったアピール方法を探してみましょう。
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テーマ別10選! 自己PRで素直さを伝えるときの回答例文
- サークルや部活動での経験
- 学業での経験
- アルバイトでの経験
- インターンでの経験
- ボランティア活動での経験
- ゼミ・研究室での経験
- 留学経験
- 資格取得やスキル習得に向けた経験
- 趣味や個人的な創作活動での経験
- チームでのプロジェクトや課題解決の経験

就活生
素直さは自己PRでどうアピールしたら良いのでしょうか?

キャリアアドバイザー
まずは例文を参考にすることをおすすめします。それをもとに、自分なりにアレンジしてみてくださいね。
ここからは、自己PRで素直さを伝えるときの例文をテーマ別に10パターン紹介します。サークルやアルバイト、留学や個人活動などいろいろなテーマで紹介しているため、あなたの経験に近いものを参考にしてみてください。
例文①サークルや部活動での経験
私の強みは、素直な性格を活かして周りの雰囲気を良くできるところです。私は大学で、合唱サークルに入っています。合唱サークルでは学年別に練習や発表をすることが多かったので、もともと学年を超えた交流が少なかったそうです。
しかし、私は早く上達したかったので、友人を誘って積極的に先輩たちにアドバイスをもらいに行き、実践してまた先輩に見てもらいに行くことを繰り返していました。その結果、学年を超えた交流が盛んになり、先輩から以前よりもサークル全体に活気が生まれたと言われました。
このように、私は素直な性格を生かして周りの雰囲気を良くすることができます。仕事をするうえでもチームワークは大切だと思うので、社会人になってからもこの素直さを生かして周りの人たちに溶け込み、良い雰囲気を作っていきたいです。

キャリアアドバイザー
素直な性格はチームワークの向上にも役立ちます。スキル向上のため、先輩たちにも素直にアドバイスをもらったことでサークル全体の士気が上がったエピソードです。入社後も周りの人と協力できる姿をイメージしてもらえるでしょう。
自己PRでチームワークをアピールする方法はこちらの記事を参考にしてみてください。
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例文②学業での経験
私の強みは、どんな状況でも受け入れて楽しんで対応できる素直さです。私はゼミで、フランス文学をテーマにしたいと思って計画を立てていたのですが、教授と話すなかで不本意ながら、フランス映画をテーマにすることになりました。
それにより研究計画の見直しが生じたり、今までほとんど触れてこなかった分野の知識が必要になったりして大変でした。しかし、自分が研究を通して知りたいことをつきとめるには、文学よりも映画を研究したほうが良いことは理解していたので、すぐに気持ちを切り替えました。その結果、自分でも納得のいく論文が書けたうえ、ゼミ代表として学年全体での論文発表会で発表もできました。
社会人になってからも、自分が思っていたこととは違うことをしなければならない場面はあると思います。もちろん良くないと思うことは良くないと主張しなければなりませんが、これからもこの素直さを生かし、柔軟に受け入れて取り組んでいきたいです。

キャリアアドバイザー
素直さは「人の言いなりになりやすい」とも取られやすい長所のため、主体的に行動したことがわかるエピソードが必要です。このエピソードでは教授との話し合いでゼミのテーマを変更したものの、その後は主体的に楽しむよう切り替えられたことが伝わります。
学業での経験をアピールするときにはこちらも参考にしてくださいね。
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例文③アルバイトでの経験
私の強みは、状況に応じて柔軟に動ける素直さです。大学時代、ファミリーレストランでホールスタッフのアルバイトをしていました。当初は接客だけを担当していましたが、急遽キッチンの人手が足りなくなり、キッチン業務も手伝うことになりました。
正直、料理は得意ではなかったので戸惑いもありましたが、先輩の指導を素直に受け入れ、積極的に業務を覚えていきました。慣れない作業にも前向きに取り組んだ結果、最終的には忙しい時間帯でもキッチンとホールを行き来しながらスムーズに対応できるようになりました。
社会人になってからも、予想外の変化や新たな役割を任される場面があると思いますが、どんな環境でも素直に受け入れて成長していきたいと考えています。

キャリアアドバイザー
「素直に教わる」「新しい環境を受け入れる」両方の素直さが出ています。環境適応力と前向きさをアピールできる良いエピソードです。
アルバイトでの経験をアピールするときにはこちらも記事も参考になりますよ。
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例文④インターンでの経験
私の強みは、周囲から学び取ろうとする素直さです。IT企業でのインターン中、初めて営業同行をさせてもらった際、先輩社員の提案方法に感銘を受けました。自分にはない視点や話し方に刺激を受け、素直に「真似してみよう」と思い、先輩に直接アドバイスをもらいました。
教わったことをすぐに実践し、自分なりに工夫を加えた結果、後半のロールプレイングでは「自然な提案ができるようになったね」とフィードバックをもらえました。
社会に出ても、素直に周囲から学び続ける姿勢を忘れず、自分自身を高め続けたいと思っています。

キャリアアドバイザー
素直に学び、自分流にアレンジする主体性も伝わる内容です。単に言われたことをするだけでなく、成長意欲が感じられる好印象なエピソードです。また、インターンの経験は社会人としての責任感もアピールできます。
自己PRで責任感をアピールする方法はこちらの記事でも解説しています。
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例文⑤ボランティア活動での経験
私の強みは、相手の立場に立って行動できる素直さです。地域イベントのボランティアスタッフとして、小さなお子さん向けのブース運営を担当した際、子どもたちの目線で考える重要性を感じました。
最初は大人目線で進行していましたが、先輩スタッフから「もっと子どもに話しかける形で進めるといいよ」とアドバイスを受け、素直に取り入れました。その結果、子どもたちがリラックスして楽しめるようになり、保護者の方からも「安心して任せられた」と感謝の言葉をいただきました。
社会人になった後も、相手の立場を素直に受け入れ、寄り添った行動を意識したいと考えています。

キャリアアドバイザー
素直さに加え、「相手の立場を理解する力」「ホスピタリティ」が伝わるエピソードです。サービス業や対人業務にも活かせる強みになります。
ボランティア活動を自己PRに取り入れる際には、以下の記事もぜひ参考にしてみてください。
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例文⑥ゼミ・研究室での経験
私の強みは、他者の意見を素直に取り入れ、より良い成果につなげられることです。ゼミの共同研究で論文執筆を担当した際、自分では完璧だと思っていた内容に対し、グループメンバーから「視点がやや一方的だ」と指摘を受けました。
最初は戸惑いましたが、素直に耳を傾け、指摘内容を冷静に受け止めました。異なる視点を取り入れて再構成した結果、論文の説得力が大きく高まり、最終的には学内コンテストで表彰されました。
今後も周囲の意見を柔軟に取り入れながら、より良い成果を目指していきたいと思います。

キャリアアドバイザー
一度否定されたことを受け入れ、冷静に改善できる素直さがしっかり伝わっています。協働作業の場面でも強みになるエピソードです。
以下の記事では、ゼミでの経験を自己PRに盛り込むコツを紹介しています。ぜひ参考にしてみてくださいね。
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例文⑦留学経験
私の強みは、価値観の違いを素直に受け入れられる柔軟性です。大学2年生のときにアメリカへ交換留学し、最初は授業中に自分の意見を積極的に発言する文化に戸惑いました。
日本では「発言しすぎない謙虚さ」が美徳とされることもありますが、現地の教授や友人のアドバイスを素直に受け止め、意識的に発言するよう心掛けました。慣れるにつれ、自分の意見を伝えることに自信が持てるようになり、ディスカッションでも積極的に意見交換できるようになりました。
異なる文化を素直に受け入れ、成長につなげたこの経験を、社会人になってからも活かしたいと思います。

キャリアアドバイザー
異文化適応力や自己成長につながった点が伝わるエピソードです。グローバル企業や多様性を重視する企業にも好印象を与えます。
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例文⑧資格取得やスキル習得に向けた経験
私の強みは、失敗も素直に受け止め、改善できることです。
TOEICのスコアアップを目指して勉強していた際、最初の受験では思ったような結果が出ず落ち込みました。しかし、模試の結果や講師のアドバイスを素直に受け止め、弱点であるリスニングに絞った対策を始めました。
その結果、半年後には目標スコアを達成することができました。失敗を言い訳にせず、素直に反省して行動に移せる点は、これからの社会人生活でも大切にしていきたいです。

キャリアアドバイザー
失敗体験を素直に受け止め、改善行動につなげたプロセスが説得力を持っています。逆境に強い素直さをアピールできています。
資格取得を自己PRに取り入れる際には、以下の記事もぜひ参考にしてみてください。
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例文⑨趣味や個人的な創作活動での経験
私の強みは、自分に足りない部分を素直に認め、努力できることです。
私は趣味で写真撮影をしており、SNSに投稿していましたが、思うように反応が得られず悩んでいました。同じようにSNS投稿をしている知人から「構図にもっと工夫が必要」とアドバイスをもらい、素直に受け入れて写真教室にも通いました。
地道な努力を続けた結果、フォロワー数も増え、最近では小さなコンテストで入賞することもできました。社会に出ても、自分の弱点を素直に受け止め、成長の糧にしていきたいです。

キャリアアドバイザー
趣味を通じた自主的な成長体験が自然体で伝わります。素直さに加え、向上心や粘り強さもアピールできるエピソードです。
自己PRで趣味をアピールする方法はこちらの記事でも解説しています。
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例文⑩チームでのプロジェクトや課題解決の経験
私の強みは、チームの意見を尊重し、役割を柔軟に受け入れられる素直さです。大学のビジネスコンテストにチームで出場した際、当初私はリーダーを希望していましたが、話し合いの結果、他のメンバーがリーダーに適任だと判断し、サポート役に回ることになりました。
最初は残念に思いましたが、素直にチーム全体の最適を考え、サポート役に徹することを決意。資料作成やリハーサル運営などに尽力した結果、コンテストでは準優勝を果たしました。
社会人になってからも、チームの成果を第一に考え、柔軟に役割を果たしていきたいと思います。

キャリアアドバイザー
「個人の希望よりもチームを優先する素直さ」がよく伝わるエピソードです。協調性やリーダーシップ支援力をアピールできています。
素直さを自己PRするときは3ステップで伝えよう!

- ステップ①素直さが強みであることを端的に伝える
- ステップ②自分の素直さを象徴するエピソードを伝える
- ステップ③素直さを仕事でどう活かせるのかでまとめる

就活生
自己PRで素直さをアピールしたいのですが、どのように文章を組み立てたら良いのかわかりません……。

キャリアアドバイザー
「結論→具体例→活かし方」という3つのステップで整理して伝えることが重要ですよ。
素直さをアピールする際は、伝え方次第で説得力が大きく変わります。「私は素直です」と口で言うだけでは説得力に欠けるため、順を追って丁寧に伝えることが欠かせません。
ここからは、素直さを自己PRする方法を3ステップに分けてそれぞれ詳しく解説していきます。
ステップ①素直さが強みであることを端的に伝える
最初に、自分の強みは「素直さ」であることを端的に伝えましょう。抽象的な表現や回りくどい言い方を避け、シンプルに伝えることで面接官にも強みがストレートに届きます。
また、素直さは単に「人の言うことを聞く」という受動的なイメージを持たれることもあるため、「アドバイスを素直に受け入れ、行動に移せる」といった能動的なニュアンスも加えると、より好印象になります。
自己PRの書き出しについては、以下の記事でも詳しく解説しています。あわせてチェックしてみてくださいね。
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ステップ②自分の素直さを象徴するエピソードを伝える
強みを伝えたら、続けて自分の素直さを具体的に表すエピソードを紹介しましょう。素直さは抽象的な性質だからこそ、実際の行動や成果を交えて伝えることが説得力を高めるポイントです。
たとえば以下のようなエピソードだと、素直さが具体的に伝わりやすいですよ。

就活生
友人にプレゼンの練習を見てもらったときに、原稿を丸読みするのではなく、要点だけを書いたメモを見ながら発表したほうが良いと言われました。
それを実践してみたところ、本番では話し方が自然で聞きやすいと褒められました。
ここで大切なのは、単に「意見を聞いた」という話ではなく、アドバイスを受けてそれを素直に実践し、実際に成果が出たという一連の流れを示すことです。
キャリアアドバイザーの体験談素直さのエピソードを選ぶ際のポイント
当たり前の行為のなかに学びや成長があることも
以前、支援した学生で、本人は当たり前の感覚でやっていたことが、実は社会人からすると、非常に重宝されるエピソードを持った学生がいました。その学生は、幼い頃から毎年地域の祭りに参加し、大学生になってからは家族や主催団体からのすすめで運営にも携わるようになったそうです。
当初は、単に周囲からの「やってみて」の声に素直に引き受けたことが主の内容でしたが、祭りの運営にどのようにかかわったのかを深堀りして聞いてみると、自己成長や地域の人々にもたらす影響など興味深い話がいくつも出てきました。たとえば、祭りの協賛企業への営業活動や、ゴミ問題への取り組み方などのエピソードは、企業の人からすると仕事に共通することが多く、アピール度も高いのではないでしょうか。
素直さのエピソードを選ぶ際には、それが自分自身の成長につながっていたり、誰かに良い影響をもたらしたものを選ぶようにしましょう。
自己PRのエピソードにどんなものを使うかは、以下の記事が参考になりますよ。
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ステップ③素直さを仕事でどう活かせるのかでまとめる
最後に、自分の素直さを社会人になってからどう活かしていくのかを言語化して締めくくります。
エピソードで素直さのイメージを伝えた後、仕事での活かし方を説明することで、「この人は入社後に成長してくれそうだ」と面接官に期待感を持たせることができます。
まだ働いた経験がなくても、想像の範囲でかまいません。たとえば、「先輩や上司からのアドバイスを素直に受け止め、すぐに実践して成長につなげる」といった未来志向の意気込みを示すのがおすすめです。

キャリアアドバイザー
上記のエピソードなら、「働き始めてからも、周りのアドバイスを素直に受け入れ、結果が出るまで実践していきます」とアピールすると良いですよ。
自己PRの締めについては、以下の記事を参考にしてみてくださいね。
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これで差がつく! 「素直さ」の自己PRをさらに魅力的にする4つのテクニック
- 志望先が求める「素直さ」への理解を深める
- 「素直」をほかの言葉に言い換える
- 素直さによる短所も伝えておく
- 主体的に行動したエピソードを話す

就活生
素直さを押し出す自己PRを作成してみたのですが、なんだかありきたりなものになってしまったような気がします……。どうやって伝えればより魅力が高まりますか?

キャリアアドバイザー
場合によって素直さをほかの言葉に言い換えたり、短所も伝えたりすると、印象に残りやすくなりますよ。
ここからは、「素直さ」の自己PRをさらに魅力的にする秘策を4つ解説していきます。
ライバルと差別化して選考を有利に進めるためには、しっかりとポイントを押さえ、端的かつ効果的に自己PRすることが重要です。
①志望先が求める「素直さ」への理解を深める
一口に「素直さ」と言っても、企業によって求めるニュアンスは異なります。そのため、まずは志望先がどんな人物像を求めているのかを理解することが重要です。
また、求める人物像に「素直」が入っていた場合は、なぜ求めているのかまで理解できると対策をしやすくなりますよ。
- 周りの意見を受け入れられるから
- 成長スピードが早いから
- 自分の欠点を認められるから
- 環境の変化に対応できるから
自己PRを作成する前に、志望企業がどのような素直さを期待しているかを調べ、それに合わせたエピソードや表現を選びましょう。
企業の求める「素直さ」との認識の「ズレ」を防ぐことで、より説得力のあるアピールができますよ。
また、志望先の企業がどのくらい就活生に素直さを求めているのかを知ることも欠かせません。企業によってはそこまで素直さを重視していないというケースも考えられます。
- ビジネスの展開スピードが早い
- 向上心が求められる
- チームワークを大切にしている

キャリアアドバイザー
志望先について理解を深めたいという場合は、OB・OG訪問をして社員の声を聞いたり、就活エージェントに登録してプロの意見を参考にしたりするのがおすすめです。
志望先が求める人物像を調べる際に役立つ、企業研究の方法がまとまった記事を複数紹介します。ぜひそれぞれの記事もチェックしてくださいね。
就活の成功は企業研究が鍵! コツを押さえた6ステップで内定獲得へ
企業研究ノートは3ステップで作れる! コツや活用方法も解説
②「素直」をほかの言葉に言い換える
すでに解説したように、素直さと言ってもさまざまな定義があるので、正確に自分の素直さを伝えるには、もっと具体的な言葉に落とし込むのも一つの手です。
素直さの言い換え例には、次のものがあります。
- ほかの人からの注意やアドバイスを受け入れ、実践できる
- 自分のミスを誤魔化さずに認められる
- 自分とは違う意見にも耳を傾け、柔軟に受け入れられる
- 先輩からはもちろん、後輩からも良いところを学んで吸収できる
自分の持つ素直さとはどのようなものなのか改めて考えてみて、より具体的な言い換えを考えてみましょう。
周りの意見を受け入れられることは「協調性がある」と言い換えることもできます。こちらの記事では協調性を自己PRする方法を解説していますので、参考にしてみてください。
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自己PRの協調性で絶対に押さえておくべき2つの注意点|例文付き
協調性の自己PRは具体的内容、エピソード、仕事での活かし方を伝えると高評価を獲得できます。 この記事では、協調性が評価される企業、アピール時のポイント、自己PR例文などをキャリアアドバイザーが解説します。 解説動画もあるのでぜひ参考にしてくださいね!
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物事を素直に受け入れられる人は吸収力の高さをアピールできるでしょう。吸収力についてはこちらの記事で詳しく解説しているので、参考にしてみてくださいね。
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10例文| 吸収力の自己PRは成長エピソードで差別化しよう
吸収力の自己PRは、自分がその強みを発揮してどれだけ成長したかをアピールする必要があります。適切に変化を伝えて、自分の吸収力を存分にアピールする方法をキャリアアドバイザーが解説しているので、参考にして自己PRを成功させましょう。
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キャリアアドバイザーは実際にこうアドバイスしています!「素直さ」を自己PRにするときのコツ
「素直」という言葉を具体的な言葉で言い換えるとより良い!
自己PRで「素直さ」をアピールするときは、上で解説している通り「素直」という言葉をより具体的な表現に言い換えることが大切です。「素直」という言葉だけだと少し抽象的であるためです。
たとえば、「実行力」や「行動力」、「課題改善力」や、周りから言われたことにすぐ実践できる「愚直に行動できる」といった表現です。このような表現を活用することで、あなたの「素直さ」はより具体的に伝わります。
特に、「言われたことをまずはやってみる」という姿勢は、素直さを具体的な行動で示す良い例でしょう。周囲からの指導や指摘を素直に受け取ったうえで、どのようにアクションするか、すぐにアクションできるか、というところまで具体的に伝えられると良いですね。
素直さを仕事でどのような活かすのかまで落とし込もう
さらに意識したいのが、「素直さを仕事でどのように活かせるか」といった観点です。自分の持っている素直さが、志望企業の業務においてどのように役立つのか、具体的なアクションまで落とし込んで説明することで、面接官はあなたの活躍をイメージしやすくなりますよ。
③素直さによる短所も伝えておく
素直さによる短所を伝えておくこともポイントです。素直さが長所であると伝えたとき、面接官は「素直さが裏目にでることもあるのでは?」と感じる可能性があります。
あえて先回りしてその点に言及しておくことで、より深く、客観的に自分のことを理解できていると評価される可能性が高いです。
素直さによる短所として具体的には、以下のような例が挙げられます。
- すぐに他人の言うことを信じてしまう
- たくさんのアドバイスや意見を取り入れようとして混乱してしまう
- 自分の意見を飲み込んでしまいがちになる
短所を伝える際には、その短所を踏まえてどのようなことに気をつけているのか伝えることも重要です。
意識的に複数人から意見を聞くようにしている、アドバイスをもらったら一旦自分のなかで整理して順番に実践するようにしているなど、具体的な例を挙げましょう。
選考において短所を伝える際のポイントについては、以下の記事でも詳しく解説しています。ぜひそれぞれの記事もチェックしてくださいね。
短所をプラスの印象に変える自己PRの答え方|例文・NG例文
長所と短所を見つけるには? 面接で評価される答え方や例文
④主体的に行動したエピソードを話す
人から言われたことを素直に受け入れるということは良いことである一方、受け身で主体性がないとも受け取られる可能性があります。
そのため、周りの意見を聞き、そこからさらに自分で考えて行動したエピソードを話すことも重要です。たとえば、以下のようなエピソードが挙げられます。

就活生
英語の先生に、リスニング力を伸ばすために毎日英語を聞くよう言われました。自分でもリスニング力を伸ばす方法を調べたところ聞いた英文を復唱すると良いとわかったので、英語を聞くだけではなく復唱もするようにしました。
キャリアアドバイザーは実際にこうアドバイスしています!素直さをより効果的にアピールするための2つのポイント
素直さから生まれた自己成長を伝えることがカギ!
人間は機械やロボットとは異なり、与えられた仕事をこなすだけではなく、創造的・発展的な仕事が求められやすいといえます。そのため、素直さをアピールする際は、周りからの意見やアドバイスを受け入れ、その後自分自身の成長にどうつなげたかがカギになるでしょう。他者からのアドバイスを基に自分なりに工夫したことや努力したエピソードだと、仕事も自分で創意工夫しておこなってくれるイメージにつながりそうですね。
また組織では、チームで仕事をすることも多く、自分の考えや意見とは異なる人と一緒に仕事をすることもありますよね。その際、素直さを持ち合わせた人は、他者の意見や価値観を受け入れることができるため、良好な人間関係を築き、チームでも力を発揮できると考えられます。主体的に行動したことで人間関係に良い影響が出たエピソードも、企業の目には好印象に映るでしょう。
他者の意見を素直に受け止めたうえで主体的にどう行動したのかを伝えよう
企業は、言われたことをやるだけの人ではなく、主体的にどう行動したのか、更に自己成長や人間関係の影響にどうつながったかなどのエピソードを知ることで、あなたの入社後の姿をイメージしやすくなります。素直さのエピソードを選ぶ際には、主体的に行動したことで自己成長につながったり、他者との関係構築について発展的に話せるものを選ぶと良いでしょう。
注意点もチェック! 自己PRで素直さを伝えるときのNG例文
- 素直さがエピソードから伝わらない
- 主体性がない
- 受け身な姿勢を素直と考えている
素直さは企業に好まれる性質のひとつですが、アピールの仕方を間違えるとかえってマイナスな印象になってしまうこともあります。
ここからは、自己PRで素直さを伝える際によくあるNG例を紹介します。「テーマ別10選! 自己PRで素直さを伝えるときの回答例文」で紹介した例文と比べることで、より自己PRのポイントが明確にわかりますよ。しっかりと押さえておきましょう。
素直さがエピソードから伝わらない
私の長所は、素直なところです。今まで友人やアルバイト先の上司、大学の先輩からも、いろいろな場面で素直だと褒められてきました。社会人になってからも、この素直さを活かしていきたいです。
私の長所は、素直で周りの意見を受け入れられるところです。私は以前接客のアルバイトをしていたのですが、バイトの仲間同士が対立したときも私は双方から話を聞くようにしていました。それにより、2人からは「話を聞いてもらえてよかった」と感謝をされました。社会人になってからも、周りの意見を受け入れながら成長していきたいです。

キャリアアドバイザー
エピソードから素直さが伝わらず、人間性がわかりにくい自己PRです。素直さによってどんな成果を得られたのか、どんな学びがあったのかが伝わる具体的なエピソードにしましょう。
主体性がない
私の長所は、周りのアドバイスを受け入れられる素直さにあります。私はゼミで卒業論文を書く際、テーマが決まらず困っていました。そこで先輩に相談したところ、私が今まで勉強してきたこと、興味あることなどを聞き出し、テーマをいくつか提示してくださいました。
そのなかの1つをテーマに定め、最終的に論文を書き上げることができました。私ひとりでは良いテーマは浮かばなかったと思うので、人にアドバイスを求め、聞き入れることの大切さを実感しました。社会人になってからも、積極的に周りにアドバイスを求め、実践していきたいと思います。
私の長所は、人の意見を尊重しサポートできる素直さです。大学のサークルでは毎年、卒業する先輩に色紙を作って渡していたのですが、ある年に同級生の1人が今年はビデオレターにしてみようと言いました。反対意見もあったものの、その同級生がプランを立ててくれたので、ビデオレターがスムーズに完成するようサポートをしました。その結果、先輩たちはとても驚き喜んでくださいました。
このように、私は人の意見を尊重し、サポートできます。社会人になってからも周りの意見を聞きながら、自分にできることをしっかりやっていきたいと思います。

キャリアアドバイザー
エピソードは具体的ながら、自分から積極的に行動をしたとは言いがたい自己PRです。素直さは受け身だと思われやすい長所なので、自主的に考えて課題を解決したエピソードを選ぶと良いでしょう。
受け身な姿勢を素直と考えている
私の長所は、素直なところです。私は指示を受けたら、まずは言われたとおりにやることを大切にしています。これまでのアルバイト経験でも、先輩から教わったやり方を忠実に守ることで、ミスなく業務をこなすことができました。社会人になってからも、素直に教えを守って行動していきたいです。
私の長所は、素直に人の意見を受け入れられる点です。私はゼミ活動で役割分担を決める際、特に希望がなかったため、先生から「これを担当して」と言われた仕事を引き受けました。指示通りに進めたことで、問題なくゼミ発表を終えることができました。今後も素直な姿勢で、求められる役割をしっかり果たしていきたいです。

キャリアアドバイザー
指示を守る姿勢ばかりが強調されており、受け身な印象を与えてしまう自己PRです。素直さとは、ただ従うだけでなく、相手の意図を理解し、自ら考え行動に移す力でもあります。素直さを武器に、自主的に取り組んだエピソードを選びましょう。
キャリアアドバイザーが読み解く!素直さをアピールするときの注意点
意見を言わないことは「素直さ」ではない
学生の中には「人の意見に反論せず、従うことが素直さ」と、勘違いしている場合があります。また周りの顔色をうかがってばかりで、自分の意見を言わないことを「素直さ」と思っている人も見受けられます。
一般的に企業は競合他社と差別化を図るために、常により良くするための改善や向上を求めています。そのため、企業では単に仲良しグループの集まりではなく、時には違う意見を戦わせたり、違う意見を聞き入れたり融合させたりすることで、より良いものを生みだそうとするものです。
「素直さ」は他者の意見やアドバイスに同調するだけではなく、受け入れつつも自分なりにどのような考えを持ったのか、どのように表現することができたかなどを明確にPRすることをおすすめします。入社後、一緒に働く人たちと素直な態度で接することができ、お互い切磋琢磨しながら良好な関係を築けることが伝わればアピール度は高くなるでしょう。
素直さを魅力的に自己PRする方法を駆使して選考突破につなげよう!
ここまで、素直さの自己PRの例文を紹介するとともに、自分なりに作成する方法やより魅力的な内容にするためのポイントなどを解説してきました。
素直さは長所として十分にアピールできる素質ではありますが、定義が幅広いうえに他の就活生との差別化の工夫が特に必要な言葉でもあります。そのため、具体的なエピソードや言葉に落とし込んでアピールしなければ、自己分析が浅いと取られかねません。
短所も理解していることも適度に盛り込んで、自分の持つ素直さを明確に伝えつつ、自己分析をしっかりしていることもアピールしましょう。
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自分では素直なほうだと思うんですが、自己PRに使えるほど素直なのか自信がありません。