自己PRで「素直さ」をアピールする方法と注意点|OK・NG例文あり

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目次

  1. 素直さも立派な自己PRになる
  2. まずは素直さの定義を押さえよう
  3. 物事を斜に構えて見ない
  4. 人の意見を肯定できる
  5. 謙虚さがある
  6. 企業が素直な学生を求める4つの理由
  7. ①周りの意見を受け入れられるから
  8. ➁成長スピードが早いから
  9. ③自分の欠点を認められるから
  10. ④環境の変化に対応できるから
  11. 素直さが評価されやすい企業の特徴
  12. ビジネスの展開スピードが早い
  13. 向上心が求められる
  14. チームワークを大切にしている
  15. 素直さを自己PRしたときに与えてしまうマイナスな印象
  16. 受け身で主体性に欠ける
  17. 思考力が低い
  18. 素直さをアピールするときに必要な3つの要素
  19. ①自分の素直さを象徴するエピソード
  20. ②素直な性格であることのメリット
  21. ③素直さを仕事でどう活かせるのか
  22. 自己PRで素直さを効果的にアピールする方法
  23. 「素直」をほかの言葉に言い換える
  24. 素直さによる短所も伝えておく
  25. 主体的に行動したエピソードを話す
  26. 自己PRで素直さをアピールするときの注意点
  27. 面接時の態度でギャップを感じさせない
  28. 伝え方によっては決め手に欠けることも
  29. 自己PRで素直さを伝えるときのOK例文
  30. サークルや部活動での経験
  31. 学業での経験
  32. 自己PRで素直さを伝えるときのNG例文
  33. 素直さがエピソードから伝わらない
  34. 主体性がない
  35. 素直さを自己PRするなら伝え方を工夫しよう

素直さも立派な自己PRになる

こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。

「私の長所は素直さなんですが、これは自己PRになりますか?」
「自己PRで素直さを伝えると、印象が薄くならないでしょうか?」

このように、素直さは自己PRになるのか悩む学生が多いようです。結論から言えば、素直さは自己PRになります。しかし、伝え方次第ではマイナスな印象を持たれたり、説得力がないと思われたりする可能性があるので注意しましょう。

この記事では素直さの自己PRを通して面接官に好印象を持ってもらえるアピール方法や、例文を解説していきます。

まずは素直さの定義を押さえよう

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就活生

自分では素直なほうだと思うんですが、自己PRに使えるほど素直なのか自信がありません。

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キャリアアドバイザー

なるほど、それではまず素直さの定義から考えてみましょう。

素直さという言葉から連想する人物像は人によって違う可能性があります。よって、面接官に自分の長所を明確に伝えるためにも、素直さの定義づけは重要です。それでは、具体的に素直さとはどのようなものなのか、定義を3つ解説します。

物事を斜に構えて見ない

素直さの定義としてまずあげられるのが、「物事を斜に構えて見ない」ということです。より具体的には、以下のような例があります。

  • 人から何かを言われたときに必要以上に深読みすることなく、まっすぐ受け入れられる
  • 必要以上に自分を卑下せず、建設的な言動ができる
  • ライバルや頑張っている人に敬意を払い、切磋琢磨できる

物事を深く考え、自分なりの目線で判断することは非常に大切ですが、それが行き過ぎると単なるひねくれになってしまう可能性があります。そうではなく、言われたことや見たこと、周りの人の良い部分を認めて受け入れられる人は、物事を斜に構えて見ない素直な人と言えるでしょう

人の意見を肯定できる

素直さには、「人の意見を肯定できる」という定義も含まれます。たとえば、自分と違う意見を言われたときに頭ごなしに否定したり、途中で遮って自分の意見を言ったりせず、じっくり耳を傾けて受け入れられる人は、人の意見を肯定できる素直な人といえます

ただし、社会人として大切なのは「自分の意見も持ちつつ、人の意見も肯定できる」ということです。単に自分の意見が特にないから誰の意見でも肯定できるということとは違うので、混同しないよう注意しましょう。

謙虚さがある

素直さに含まれる定義には「謙虚さがある」ということも含まれます。謙虚さがあるということをもっと具体的に落とし込むと、以下のように言うことができます。

  • 自分より下の立場にある人に対しても高圧的な態度を取らない
  • 成功が続いても舞い上がらずに自分を律することができる
  • 物事に対して初心を忘れない

謙虚さは、本人でも気づかない間に失われてしまうことがあります。とくに社会人になると、会社内での地位や収入、個人の業績など、謙虚さを失うきっかけとなりうる要素がたくさんあります。学生の時点で謙虚さを持っていることは、皆さんが思っている以上に大切なことです

素直さは真面目さと似た部分があります。真面目さを自己PRする方法もぜひ参考にしてみてください。

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企業が素直な学生を求める4つの理由

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就活生

素直さってインパクトに欠ける気がしてしまうのですが、企業から需要があるのでしょうか?

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キャリアアドバイザー

もちろん需要はあります。素直さは企業にとって魅力的な資質ですよ。

素直さの定義を確認したところで、改めて素直さの良さがわかったことでしょう。ここからはさらに、企業が素直な学生を求める理由を解説していきます。素直な学生の魅力を企業目線で把握していれば、面接時により効果的に素直さをアピールできます。

①周りの意見を受け入れられるから

素直な人は、周りの意見を受け入れられます。素直に周りの意見を受け入れることは、建設的かつ円滑に仕事を進めていくうえで非常に重要です

たとえば仕事をしていると、チームで物事を進めていったり会議で意見を出し合ったりすることが多々あります。そうしたときに毎回人の意見を否定して受け入れなかったり、頑なに自分の意見を通そうとしたりすると、人間関係も悪化しますし仕事に支障が出てしまいますよね。

特にまだスキルも経験もない新人のうちは、人から教えてもらったことや注意されたことを踏まえて仕事を進めていかざるを得ません。そのため、素直に周りの意見を受け入れる力は重宝されます。

➁成長スピードが早いから

素直な人は、成長のために必要な次のことが自然とできるため、成長スピードが早いです。

  • 周りからのアドバイスを受け入れて実践する
  • うまくいかないときでも後ろ向きにならない
  • 周りのできる人を見ても自分を卑下せず参考にする

また、上司の目線から見ても、素直な人にはもっといろいろなことを教えてあげたい、応援したいと思うものです。そのように上司を味方につけて応援してもらえるという点でも、素直な人は成長が早いと言えます。

③自分の欠点を認められるから

素直な人は、自分の欠点を認められるという点でも魅力的です。成長していくためには長所を伸ばすと同時に欠点を克服していく必要があります。それにもかかわらず自分の欠点を認められなかったら、成長速度は鈍ってしまうでしょう。

また、仕事をしていると誰でも失敗をしてしまうものですが、そのときに言い訳をしたり自分の非を認めなかったりする人は、同じ失敗を繰り返しがちです。こうした点から、自分の欠点を認められる人は企業にとって魅力的なのです。

④環境の変化に対応できるから

素直な人は、環境の変化にも柔軟に対応できます。社会人になると、自分自身や上司・部下の異動、会社の方針変更などによって環境が変化することは多くあります。

その度に、変化前の環境に執着することなく迅速に対応し順応する必要があります。環境が変わる度になじむまで時間がかかったり、環境の変化を受け入れられない頑固な性格だったりすると、スムーズに仕事が進みません。そのため、環境の変化に柔軟に対応できる素直な人は、企業にとって魅力的と言えます。

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素直さが評価されやすい企業の特徴

素直さは、企業目線から見ても魅力的な要素であるとわかりました。ただし、素直さがどれだけ評価されるのかは企業によって異なります。

そこでここからは、素直さが評価されやすい企業の特徴を解説していきます。この特徴に該当する企業の面接を受ける場合は、とくに力を入れて素直さをアピールしましょう。

ビジネスの展開スピードが早い

素直さが評価されやすい企業の特徴として、まずは「ビジネスの展開スピードが早い」ことがあげられます。ビジネスの展開スピードが早い企業では、次のようなことが考えられます。

  • 同じチームや部署の人が頻繁に変わる
  • 自分自身の仕事内容やチーム・部署も頻繁に変わる
  • 予定外の仕事が舞い込むことが多い
  • トライ&エラーを積極的に繰り返して進んでいく

こうした中でなかなか新しい環境になじめなかったり、新しい方針や取り組みに否定的な態度を示したりしていると、企業についていけなくなってしまう場面もあるかもしれません

日々めまぐるしく変わる状況を柔軟に受け入れ対応していける素直さのある人は、ビジネスの展開スピードが早い企業で高く評価されるでしょう。

向上心が求められる

ベンチャー企業や成果主義の企業、業績がインセンティブとして収入にしっかり反映される企業のような向上心が求められる企業でも、素直さは高く評価されます。

従業員に向上心を持ち、常に成長して欲しいと思っている企業にとって、すでに解説した通り成長速度が早い素直な学生は非常に魅力的なのです

なお、向上心が求められる企業では、目的意識を持って行動できる性格や努力を惜しまない性格、負けず嫌いな性格も評価される傾向にあります。

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キャリアアドバイザー

素直さだけでは少し消極的な印象を持たれてしまう可能性があるので、上記のような積極性も合わせてアピールするとより良いでしょう。

チームワークを大切にしている

チームワークを大切にしている企業でも素直な人は高く評価される傾向にあります。チームワークを保つためには、周りの人と良好な関係を築き建設的な雰囲気を作っていくことが必要です。素直な人はそうした人間関係の構築が得意なので、チームワークを重視する企業で評価されやすいのです。

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キャリアアドバイザー

社員数の少ない企業、チームで成果を出していく企業などはチームワークを大切にする傾向が強いので、周りの人と良い関係を築ける素直さをアピールしましょう。

上村 京久

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新卒採用を実施する企業は、全般的に素直さが重視される

企業にとって、新卒採用はキャリア採用と違い、新入社員が企業体質をすんなりと受け入れてもらえるというメリットがあります。そのため新卒採用を実施する企業は全般的に素直さが重視される傾向にあります。

その中でも、上記で説明した企業に加えて決められたルールや計画に則って堅実に仕事を進める職種も素直さが求められやすいといえるでしょう。具体的には事務職や公務員などが挙げられますが、与えられた指示に素直に従い、協力的な姿勢を持っている人は、円滑に仕事を進めることができそうですね。

異動など状況が変わりやすい総合職も素直さが重宝されやすい

また総合職でも素直さは重宝されるでしょう。総合職は異動や転勤が発生しやすいことから、仕事内容や環境の変化が多くあります。その際に、以前の仕事のやり方や前職の人に固執するのではなく、新たな職場でも柔軟に適応できる素直さがあると良いですよね。素直さをPRしたい学生は、自分の素直さがその企業でどのように活かされるのかをアピールしましょう。

公務員試験ならではの自己PRの書き方を知りたい学生は、こちらの記事を参考にすると良いでしょう。

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素直さを自己PRしたときに与えてしまうマイナスな印象

素直さが与えてしまうマイナスな印象

素直さは長所として十分に自己PRできる要素ですし、企業目線から考えても素直さは非常に重要です。しかし、場合によっては素直さのアピールがマイナスな印象につながってしまうこともあります。

なぜ素直さがマイナスな印象につながるのかを知ると、面接時の伝え方を考えるヒントになるでしょう。

受け身で主体性に欠ける

人の言うことを素直に受け入れる素直さをアピールする場合、自分の意見や主体性がないから、周りの言うことを抵抗なく受け入れられるのだと判断されてしまう可能性があります。

企業が求める素直さとは、「決して片意地になることなく、受け入れるべき意見はきちんと受け入れられる」ということです。もし納得いかない部分があったり、別の意見があったりするのであれば、それは主張しても問題ありません。

主体性がないと思われないためには、以下の点と合わせて素直さをアピールすると良いでしょう。

  • 闇雲に人の意見を受け入れるわけではなく、きちんと自分でも考えていること
  • ただ指示を待つのではなく、自分から積極的に意見を求めにいけること

思考力が低い

自己PRとしてただ単に素直であることだけを伝えると、思考力が低いという印象を持たれてしまう可能性もあります。

素直であることは人の長所としてよく挙げられる要素なので、「パッとした思い付きであげたのでは」と捉えられてしまったり、表面的・短絡的・考えが浅いと思われてしまうのです

面接における自己PRとして素直さをアピールするのであれば、以下の3点を心掛けましょう。

  1. どのような素直さがあるのか具体的に落とし込む
  2. その素直さが企業にどんなメリットをもたらすのか、仕事にどう素直さについてまで深掘りして伝える
  3. 自分の過去の経験をじっくり振り返り、素直さの根拠となるエピソードを伝える

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素直さをアピールするときに必要な3つの要素

素直さをアピールするときに必要な3つの要素

ここからは、素直さをアピールするときに必要な以下の3つの要素を解説していきます。伝え方次第でアピールの説得力が変わってくるので、しっかり確認していきましょう。

①自分の素直さを象徴するエピソード

まず、自分の素直さを象徴するエピソードを話しましょう。「私は素直です」と言うことは誰にでもできますし、面接で話を盛る学生は多くいるので、面接官側も話の信ぴょう性を重視します

たとえば以下のようなエピソードだと、素直さが具体的に伝わりやすいでしょう。

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就活生

友人にプレゼンの練習を見てもらったときに、原稿を丸読みするのではなく、要点だけを書いたメモを見ながら発表したほうが良いと言われました。それを実践してみたところ、本番では話し方が自然で聞きやすいと褒められました。

上村 京久

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当たり前のように感じていた行為の中に、素直さゆえの学びや成長があることも

以前、担当した学生の中に、本人は当たり前の感覚でやっていたことが、実は社会人からすると、非常に重宝されるエピソードを持った学生がいました。その学生は、幼い頃から毎年地域の祭りに参加し、大学生になってからは家族や主催団体からのすすめで運営にも携わるようになったそうです。

当初は、単に周囲からの「やってみて」の声に素直に引き受けたことが主の内容でしたが、祭りの運営にどのようにかかわったのかを深堀りして聞いてみると、自己成長や地域の人々にもたらす影響など興味深い話が幾つも出てきました。たとえば、祭りの協賛企業への営業活動や、ゴミ問題への取り組み方などのエピソードは、企業の人からすると仕事に共通することが多く、アピール度も高いのではないでしょうか。

素直さのエピソードを選ぶ際には、それが自分自身の成長につながっていたり、誰かに良い影響をもたらしたものを選ぶようにしましょう。

②素直な性格であることのメリット

単に素直さを表すエピソードを話すだけでは、アピールしたいことが比喩的・婉曲的にしか伝わらず、あまり印象に残らない可能性があります。エピソードはあくまでも具体例に過ぎないので、改めて素直さのメリットを明確に伝えることが重要です

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たとえば先ほどのエピソードであれば、「このように私は、アドバイスを素直に実践し良い結果につなげることができます」と言う形で締めくくると良いでしょう。

③素直さを仕事でどう活かせるのか

素直さが仕事でどう活かせるのかも重要なアピールポイントです。どんなに素敵な長所があり、その長所を生かせた経験があっても、それを仕事で再現できなければ意味がありません

自分の素直さは仕事でも活かせるものであるとしっかりと説明しましょう。まだ実際に働いたことがない以上、仕事で素直さをどう活かせるかは想像するしかありませんが、意気込みも併せてアピールすることが重要です。

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上記のエピソードなら、「働き始めてからも、周りのアドバイスを素直に受け入れ、結果が出るまで実践していきます」とアピールすると良いでしょう。

自己PRで素直さを効果的にアピールする方法

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自己PRとして素直さを選んだ場合、どうやって伝えれば好印象になりますか?

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場合によって素直さをほかの言葉に言い換えたり、短所も伝えたりすると、印象に残りやすくなりますよ。

続いて、自己PRで素直さを効果的にアピールする方法を解説していきます。面接ではあまり長々と話すわけにもいかないので、しっかりとポイントを押さえ、端的かつ効果的に自己PRすることが重要です。

「素直」をほかの言葉に言い換える

すでに解説したように、素直さと言ってもさまざまな定義があるので、正確に自分の素直さを伝えるには、もっと具体的な言葉に落とし込まなければなりません。素直さの言い換え例には、次のものがあります。

  • ほかの人からの注意やアドバイスを受け入れ、実践できる
  • 自分のミスを誤魔化さずに認められる
  • 自分とは違う意見にも耳を傾け、柔軟に受け入れられる
  • 先輩からはもちろん、後輩からも良いところを学んで吸収できる

自分の持つ素直さとはどのようなものなのか改めて考えてみて、より具体的な言い換えを考えてみましょう

周りの意見を受け入れられることは「協調性がある」と言い換えることもできます。こちらの記事では協調性を自己PRする方法を解説していますので、参考にしてみてください。

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素直さによる短所も伝えておく

素直さによる短所を伝えておくこともポイントです。素直さが長所であると伝えたとき、面接官は「素直さが裏目にでることもあるのでは?」と感じる可能性があります。あえて先回りしてその点に言及しておくと、より深く客観的かつ多角的に自己分析ができていると評価されるでしょう

素直さによる短所として具体的には、以下のような例が挙げられます。

  • すぐに他人の言うことを信じてしまう
  • たくさんのアドバイスや意見を取り入れようとして混乱してしまう

合わせて、その短所を踏まえてどのようなことに気をつけているのか伝えることも重要です。意識的に複数人から意見を聞くようにしている、アドバイスをもらったら一旦自分の中で整理して順番に実践するようにしているなど、具体的な例をあげましょう。

主体的に行動したエピソードを話す

人から言われたことを素直に受け入れるということは良いことである一方、受け身で主体性がないとも受け取られる可能性があります。

そのため、周りの意見を聞き、そこからさらに自分で考えて行動したエピソードを話すことも重要です。たとえば、以下のようなエピソードが良いでしょう。

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就活生

英語の先生に、リスニング力を伸ばすために毎日英語を聞くよう言われました。自分でもリスニング力を伸ばす方法を調べたところ聞いた英文を復唱すると良いとわかったので、英語を聞くだけではなく復唱もするようにしました。

上原 正嵩

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素直さから生まれた自己成長を伝えることがカギ!

人間は機械やロボットとは異なり、与えられた仕事をこなすだけではなく、創造的・発展的な仕事が求められやすいといえます。そのため、素直さをアピールする際は、周りからの意見やアドバイスを受け入れ、その後自分自身の成長にどうつなげたかがカギになるでしょう。他者からのアドバイスを基に自分なりに工夫したことや努力したエピソードだと、仕事も自分で創意工夫しておこなってくれるイメージにつながりそうですね。

また組織では、チームで仕事をすることも多く、自分の考えや意見とは異なる人と一緒に仕事をすることもありますよね。その際、素直さを持ち合わせた人は、他者の意見や価値観を受け入れることができるため、良好な人間関係を築き、チームでも力を発揮できると考えられます。主体的に行動したことで人間関係に良い影響が出たエピソードも、企業の目には好印象に映るでしょう。

他者の意見を素直に受け止めたうえで主体的にどう行動したのかを伝えよう

企業は、言われたことをやるだけの人ではなく、主体的にどう行動したのか、更に自己成長や人間関係の影響にどうつながったかなどのエピソードを知ることで、あなたの入社後の姿をイメージしやすくなります。素直さのエピソードを選ぶ際には、主体的に行動したことで自己成長につながったり、他者との関係構築について発展的に話せるものを選ぶと良いでしょう。

自己PRで素直さをアピールするときの注意点

ここまでのポイントを押さえ、いくら良い内容を話していても、これから解説する注意点にまで気を配っていなければ十分なアピールにはつながらない可能性があります。注意点までしっかり意識して、説得力のある自己PRをしましょう。

面接時の態度でギャップを感じさせない

面接時の態度が素直さを感じさせないものだと、いくら自分は素直だとアピールしても信じてもらえません。態度でも自分の素直さを示すために、以下の点に気をつけましょう。

  • 面接官の目を見て、良い姿勢で落ち着いて話を聞く
  • 自分が話した内容について何か指摘を受けても、ごまかしたりムキになって反論したりせず、誠実に受け答えする
  • 面接前後の挨拶はしっかりとする

逆質問の時間がある場合は、何かアドバイスをもらったら「早速実践してみます」などと伝えるのもアピールになります。

伝え方によっては決め手に欠けることも

素直さは立派な長所ですが、それだけでは訴求力に欠ける側面もあります。自己PRで素直さをアピールする学生はほかにも多くいますし、素直さはあくまでも企業が求める学生像のひとつに過ぎないので、それだけでは決め手に欠けてしまうのです。

ほかの学生との差別化を図り入社後に活躍するイメージを持ってもらうためにも、具体的なエピソードを交えることは重要です

また、「人のアドバイスを素直に聞き入れる素直さと、そこからさらに自分なりの工夫を加える創造性があります」といったように、素直さと関連するもう1つの強みを伝えるのも良いでしょう。

自己PRで素直さを伝えるときのOK例文

ここまでの内容を踏まえて、自己PRで素直さを伝えるときの例文を見てみましょう。サークルや部活動、学業のエピソードを交えた例文を各2つずつ用意したので、参考にしてみてください。

サークルや部活動での経験

例文1

私の強みは、環境の変化を受け入れ、すぐに順応する素直さです。私は大学で音楽サークルに入ってしました。大学3年生の時、もっとも大きなイベントである演奏会の直前に、やむを得ない事情でサークル長が辞めてしまい、私は急遽サークル長になりました。

わからないことだらけで不安でしたが、すぐにやるべきことを整理してひとつひとつ取り組んでいきました。その結果、演奏会は成功し、時間がない中で予想外のことが起きてもきちんと対応できた自分に自信がつきました。

社会人になってもこのときの経験を活かし、何かトラブルや変化が起きてもすぐに気持ちを切り替えて受け入れ、柔軟に対応していきたいと思います。

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イベントの直前に大役を任されたものの、投げ出さずに向き合った成功体験から、臨機応変さや責任感の強さも伝わるエピソードです。入社後は環境の変化も起こり得るので、環境に順応できる力は面接官からも魅力的に映るでしょう

自己PRで責任感をアピールする方法はこちらの記事でも解説しています。

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例文2

私の強みは、素直な性格を活かして周りの雰囲気を良くできるところです。私は大学で、合唱サークルに入っています。合唱サークルでは学年別に練習や発表をすることが多かったので、もともと学年を超えた交流が少なかったそうです。

しかし、私は早く上達したかったので、友人を誘って積極的に先輩たちにアドバイスをもらいに行き、実践してまた先輩に見てもらいに行くことを繰り返していました。その結果、学年を超えた交流が盛んになり、先輩から以前よりもサークル全体に活気が生まれたと言われました。

このように、私は素直な性格を生かして周りの雰囲気を良くすることができます。仕事をするうえでもチームワークは大切だと思うので、社会人になってからもこの素直さを生かして周りの人たちに溶け込み、良い雰囲気を作っていきたいです。

※この例文は自己PR作成ツールで作成しました。
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素直な性格はチームワークの向上にも役立ちます。スキル向上のため、先輩たちにも素直にアドバイスをもらったことでサークル全体の士気が上がったエピソードです。入社後も周りの人と協力できる姿をイメージしてもらえるでしょう

自己PRでチームワークをアピールする方法はこちらの記事を参考にしてみてください。

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学業での経験

例文1

私の強みは、どんな状況でも受け入れて楽しんで対応できる素直さです。私はゼミで、フランス文学をテーマにしたいと思って計画を立てていたのですが、教授と話す中で不本意ながら、フランス映画をテーマにすることになりました。

それにより研究計画の見直しが生じたり、今までほとんど触れてこなかった分野の知識が必要になったりして大変でした。しかし、自分が研究を通して知りたいことをつきとめるには、文学よりも映画を研究したほうが良いことは理解していたので、すぐに気持ちを切り替えました。その結果、自分でも納得のいく論文が書けたうえ、ゼミ代表として学年全体での論文発表会で発表もできました。

社会人になってからも、自分が思っていたこととは違うことをしなければならない場面はあると思います。もちろん良くないと思うことは良くないと主張しなければなりませんが、これからもこの素直さを生かし、柔軟に受け入れて取り組んでいきたいです。

※この例文は自己PR作成ツールで作成しました。
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素直さは「人の言いなりになりやすい」とも取られやすい長所のため、主体的に行動したことがわかるエピソードが必要です。このエピソードでは教授との話し合いでゼミのテーマを変更したものの、その後は主体的に楽しむよう切り替えられたことが伝わります。

例文2

私の強みは、周りのアドバイスを受け入れて挑戦できる素直さと勇気です。私は大学に入って、英語を上達させたいと思っていました。そのことを教授に相談すると、英語でプレゼンをしたり人と話したりすることを重視するハイレベル向けの授業があると教えてもらいました。

授業中は英語のみを使うこと、参加者のほとんどは帰国子女やインターナショナルスクール出身の学生であることを聞き、不安にも思いましたが勇気を出して挑戦しました。初めは周りについていけなくて大変な思いもしましたが、わからないことは周りにも積極的にも聞いて必死に勉強をし、最後にはついていけるまでになりました。

もちろんあまりにも身の丈に合わないチャレンジは受け入れる前にしっかり検討する必要がありますが、社会人になってからも私は、周りのアドバイスを聞き、たとえアドバイスの内容が勇気のいることであったとしても、積極的にチャレンジしていきたいです。

※この例文は自己PR作成ツールで作成しました。
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選考の通過率を上げたい人は、自己PR作成ツールを活用しましょう

社会人になったら、その素直さを仕事でどう活かすのかが重要です。ただ素直なだけではなく挑戦する勇気もあることを伝えて、入社後の飛躍をイメージしてもらえる自己PRです

学業での経験をアピールするときにはこちらも参考にしてくださいね。

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自己PRで素直さを伝えるときのNG例文

自己PRで素直さを伝えるときの良くない例文も見てみましょう。先ほどの良い例文と比べることで、より自己PRのポイントが明確にわかります。

素直さがエピソードから伝わらない

例文1

私の長所は、素直なところです。今まで友人やアルバイト先の上司、大学の先輩からも、いろいろな場面で素直だと褒められてきました。社会人になってからも、この素直さを活かしていきたいです。

例文2

私の長所は、素直で周りの意見を受け入れられるところです。私は以前接客のアルバイトをしていたのですが、バイトの仲間同士が対立したときも私は双方から話を聞くようにしていました。それにより、2人からは「話を聞いてもらえてよかった」と感謝をされました。社会人になってからも、周りの意見を受け入れながら成長していきたいです。

エピソードから素直さが伝わらず、人間性がわかりにくい自己PRです。素直さによってどんな成果を得られたのか、どんな学びがあったのかが伝わる具体的なエピソードにしましょう

主体性がない

例文1

私の長所は、周りのアドバイスを受け入れられる素直さにあります。私はゼミで卒業論文を書く際、テーマが決まらず困っていました。そこで先輩に相談したところ、私が今まで勉強してきたこと、興味あることなどを聞き出し、テーマをいくつか提示してくださいました。

その中の1つをテーマに定め、最終的に論文を書き上げることができました。私ひとりでは良いテーマは浮かばなかったと思うので、人にアドバイスを求め、聞き入れることの大切さを実感しました。社会人になってからも、積極的に周りにアドバイスを求め、実践していきたいと思います。

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例文2

私の長所は、人の意見を尊重しサポートできる素直さです。大学のサークルでは毎年、卒業する先輩に色紙を作って渡していたのですが、ある年に同級生の1人が今年はビデオレターにしてみようと言いました。反対意見もあったものの、その同級生がプランを立ててくれたので、ビデオレターがスムーズに完成するようサポートをしました。その結果、先輩たちはとても驚き喜んでくださいました。

このように、私は人の意見を尊重し、サポートできます。社会人になってからも周りの意見を聞きながら、自分にできることをしっかりやっていきたいと思います。

エピソードは具体的ながら、自分から積極的に行動をしたとは言いがたい自己PRです。素直さは受け身だと思われやすい長所なので、自主的に考えて課題を解決したエピソードを選ぶと良いでしょう

鴨川 未奈

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意見を言わないことは「素直さ」ではない

学生の中には「人の意見に反論せず、従うことが素直さ」と、勘違いしている場合があります。また周りの顔色をうかがってばかりで、自分の意見を言わないことを「素直さ」と思っている人も見受けられます。

他人の意見を受け入れて何を考えたのかも伝えよう

一般的に企業は競合他社と差別化を図るために、常により良くするための改善や向上を求めています。そのため、企業では単に仲良しグループの集まりではなく、時には違う意見を戦わせたり、違う意見を聞き入れたり融合させたりすることで、より良いものを生みだそうとするものです。

「素直さ」は他者の意見やアドバイスに同調するだけではなく、受け入れつつも自分なりにどのような考えを持ったのか、どのように表現することができたかなどを明確にPRすることをおすすめします。入社後、一緒に働く人たちと素直な態度で接することができ、お互い切磋琢磨しながら良好な関係を築けることが伝わればアピール度は高くなるでしょう。

素直さを自己PRするなら伝え方を工夫しよう

素直さは長所として十分にアピールできる素質ではありますが、定義が幅広いうえに他の就活生との差別化の工夫が特に必要な言葉でもあるので、具体的なエピソードや言葉に落とし込んでアピールしなければ、自己分析が浅いと取られかねません。

短所も理解していることも適度に盛り込んで、自分の持つ素直さを明確に伝えつつ、自己分析をしっかりしていることもアピールしましょう。

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