目次
- 「人を巻き込む力」は伝え方次第でマイナス評価になることも
- そもそも「人を巻き込む力」とは?
- 人を巻き込む力の意味
- 人を巻き込む力を形成する要素
- 企業の特徴別! どんな人を巻き込む力が評価される?
- ①規模が大きい仕事が多い:周囲を主体的に引っ張る人を巻き込む力
- ➁チームで動く仕事が多い:仲間と一体になって課題に立ち向かえる人を巻き込む力
- ③チャレンジングな風土がある:新しい物事に意欲的に取り組んでいける人を巻き込む力
- 自己PRで人を巻き込む力を伝える構成
- ①「人を巻き込む力が強み」という結論
- ②人を巻き込んだ具体的なエピソード
- ③入社後どう活かせるか
- 人を巻き込む力をアピールするにはエピソード選びが重要!
- 人を巻き込む力を伝えるエピソードに欠かせない3つの条件
- ①目標に向けて自ら主体的に行動した
- ②複数の人を巻き込んだ
- ③1人では不可能な成果を挙げた
- 人を巻き込む力のエピソードで盛り込みたい内容
- なぜ人を巻き込む必要があったのか
- 人を巻き込むにあたってどんな工夫をしたか
- 人を巻き込んだことでどんな成果が出たのか
- エピソード別! 人を巻き込む力の自己PR例文5選
- 例文①サークル
- 例文②アルバイト
- 例文③部活
- 例文④ゼミ
- 例文⑤勉強
- 要注意! 人を巻き込む力のNG例文
- 例文①他人任せな印象を与えてしまう
- 例文②主体性が感じられない
- 効果的なエピソードを使って人を巻き込む力を最大限アピールしよう
「人を巻き込む力」は伝え方次第でマイナス評価になることも
こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。
「人を巻き込む力って具体的にどんな能力のことですか?」
「人を巻き込む力のアピール方法を知りたいです」
選考が本格化する中で、自己PRや長所を考える就活生からこのような相談を受けることがあります。
人を巻き込む力は多くの企業で求められるため、積極的にアピールしたい就活生も多いですよね。しかし一見高評価を得られそうな「人を巻き込む力」ですが、伝え方のせいで印象がマイナスになってしまう人も少なくありません。
今回は実は伝え方が難しい「人を巻き込む力」について、正しいアピール方法を徹底解説していきます。エピソード別で例文も紹介するので、人を巻き込む力で高評価を得たい人はぜひ参考にしてくださいね。
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そもそも「人を巻き込む力」とは?
企業の求める人物像などでも挙げられることの多い人を巻き込む力ですが、正しく意味を理解できていない就活生も中にはいます。
意味を正しく認識できていないままでは適切なアピールにつながらないので、まずは企業が求める「人を巻き込む力」を正しく理解しましょう。
人を巻き込む力の意味
- 目標達成に向けて周囲の人を巻き込むことのできる力
人を巻き込む力には、人を巻き込むにあたって何か成し遂げたい目標があることが大前提です。目標に向けて周囲の人を動かし束ねることで成果を出します。
そのため、ただ人にお願いをしたりリーダーシップがあったりしても、それによって成果を上げられなければ人を巻き込む力のアピールは難しいでしょう。
また人を巻き込むというのは主体的な行動です。ただ統率力があればいいわけではなく、課題解決に向けた自発的な行動が前提となります。
多くの仕事で求められるスキル
人を巻き込む力というのは多くの企業で重要視されている能力と言えます。経済産業省が提唱する「人生100年時代の社会人基礎力」に「働きかけ力」が含まれていますが、これは他人に働きかけて巻き込む力ということです。
企業という組織は、事業をおこなうにあたってたくさんの社員がそれぞれの役割を持ち協働します。また事業を遂行するには社外との取引なども必要でしょう。
こうした他者とのかかわりが欠かせない環境の中で、企業が人を巻き込む力のある人材を採用したいと思うのは当然ですよね。このように、人を巻き込む力は多くの仕事で求められています。
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人を巻き込む力を形成する要素
人を巻き込む力はさまざまな要素が掛け合わさって成立します。たとえば主体的に行動できる人でも、コミュニケーション能力が低ければ上手く周囲を束ねることはできないですよね。
人を巻き込む力を形成する要素として代表的なものを解説していきます。人を巻き込む力をアピールしたいと考えている人は、これらが自分に当てはまっているか考えてみてくださいね。
主体性
人を巻き込む力というのは自ら他人を動かしていくことなので、主体性が欠かせません。目標を達成するにあたって必要な行動を考えたうえで、自ら人を巻きこむということです。
「他の人に周りにも手伝ってもらうように言われて人を頼った」「リーダーを任されたのでメンバーをまとめた」などの経験は企業が求める人を巻き込む力とは言えないため注意しましょう。
主体性がある人は積極的な行動が強みとも言えます。積極性について詳しく知りたい人はこちらの記事を参考にしてください。
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リーダーシップ
人を巻き込む力というのは、ただ人に依頼をして終わりではありません。自ら人を巻き込んだうえで、目標を達成するにはその人たちを適切に導く必要があります。
目標に向けた道筋を整えて周囲を動かすことは、人を巻き込む力に欠かせないということです。
コミュニケーション能力
人を巻き込むということは、必然的に周囲の人とのコミュニケーションが発生します。そのためコミュニケーション能力がなければ成立しません。
人に依頼をしたり指示を出したりする場合にも、自分の要望を適切に伝えることができなければ人を動かすことは難しいですよね。また相手を不快にさせるようなコミュニケーションであれば、相手があなたの指示に従おうとは思えないでしょう。
コミュニケーション能力に欠かせない協調性についてはこちらの記事を参考にしてください。
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周囲からの信頼
人を巻き込むというのは、周囲の立場からするとあなたのために行動するということです。そもそも周囲からの信頼がないと、あなたの指示のもとで協力・行動しようとはならないですよね。
また普段から信頼がない場合、指示に対しても「本当にそれで良いんだろうか」と懸念を持たれる可能性もあります。人を巻き込むことは、その人からの信頼のもとで成立すると考えられますね。
交渉力
目標達成に向けて人を巻き込むには、交渉をして相手から同意を得る必要があります。人にお願いする内容によっては、相手にとって手間になったり気が進まなかったりする場合もありますよね。
つまり、人を巻き込む力には相手の話や立場なども理解しながら、自分の要望を適切に伝えて納得してもらう交渉力が必要だということです。
計画性
人を巻き込むことは、目標を達成するための1つの手段です。目標達成に向けた計画を立てて、そのうえで人を巻き込む必要がありますね。
計画したうえで人を巻き込むだけでなく、周囲が取り組むべき内容についても適切にスケジュールを管理する必要があります。このように、人を動かして目標を達成するには、ゴールに向けて細かく計画を立てることが欠かせません。
計画性のアピールについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
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企業の特徴別! どんな人を巻き込む力が評価される?
人を巻き込む力と一口に言っても、細かく分けるとさまざまな人を巻き込む力があります。
人を巻き込む力で高評価を得るには、仕事の内容に合った内容でアピールすることが大切です。それぞれの特徴にあった人を巻き込む力を紹介するので、自分の目指す企業の特徴を踏まえた巻き込む力を選んで積極的にアピールしましょう。
①規模が大きい仕事が多い:周囲を主体的に引っ張る人を巻き込む力
仕事の規模が大きくなればなるほど、必然的にかかわる人の数も増えていきます。さまざまな人の協力を求めたりそれぞれに役割が与えられていたりと、人数が増えるほど統率者の存在が重要であることは想像しやすいですよね。
また社内の人間だけでなく、他社と連携したり許可を取ったりと外部とのかかわりが必要な場面もあるでしょう。このような規模が大きい仕事を扱う企業ではリーダーシップをとって主体的に動くことができる人を巻き込む力がより重要視されると考えられます。
キャリアアドバイザー
「規模の大きさ」は人の捉え方によっても変わる部分はもちろんありますが、特に一度の取引で大きな金額が動くような仕事やインフラ関連など仕事の成果物に公共性が絡む仕事は特に該当しますね。
➁チームで動く仕事が多い:仲間と一体になって課題に立ち向かえる人を巻き込む力
社員一人ひとりが個別で仕事をする企業や職種よりも、チーム行動が基本となるような仕事は率先してメンバーとコミュニケーションを取る必要があります。みんなで一つのものを作り上げるためには、統率者の存在だけでは成り立ちません。
そんな時に求められるのが、チームの高い士気を保つために、相手の気持ちに寄り添って、仲間を励ましたり悩んでいる人と同じ目線で課題解決への足取りを進めるような人を巻き込む力です。どの企業でも、チームで働くことが求められる場面は必ずあるのでこのタイプの人を巻き込む力は比較的多くの企業の自己PRに活用できるでしょう。
キャリアアドバイザー
チームで一定の成果を求められる仕事や販売職など個人のコミュニケーション能力が業務そのものに大きく携わる仕事が該当します。もちろん事務職などもコミュニケーションが求められる場面はありますので、この力はかなり応用が利きそうですね。
人を巻き込む力は「誰とでも仲良くなれる力」とも言い換えられます。より詳しく知りたい学生は、こちらの記事も参考にしてみてください。
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③チャレンジングな風土がある:新しい物事に意欲的に取り組んでいける人を巻き込む力
チャレンジングな風土がある企業ではスピード感をもって新しい物事に意欲的に取り組んでいける人を巻き込む力が評価されるでしょう。
特にベンチャー企業など企業の方針や方向性によって挑戦的な姿勢を大切にしている企業もあれば、自ら考え提案する必要のある企画営業職など仕事内容からチャレンジ精神や主体性が求められる企業もあります。変化を恐れず、みんなの前線に立ってに試行錯誤を繰り返すことができる姿勢を持つ人には、おのずと周囲の人がついてくるとも言えますね。
キャリアアドバイザー
ベンチャー企業のほかには一般的に発想力や企画力、独創性を試すような選考が用いられるような企業にもおすすめです。エンタメ事業を持つ会社や新商品の企画、流行に合わせたイベントの運営などを事業の柱としている企業にもおすすめですよ。
キャリアアドバイザーコメント吉川 智也プロフィールをみる
若手のうちから昇格や昇進が早い社風の企業も、人を巻き込む力が評価されやすい傾向にあります。昇格を続けると、マネジメントをするポジションを任されることも多いでしょう。早い会社だと2〜3年目から人を束ねる可能性もあるため、人を巻き込む力を学生のうちから身につけていると評価されやすい傾向にあるのです。
中でも挑戦的な姿勢を評価するベンチャー企業やコンサル業界などは実力主義的な社風があるため、成果を出すことができれば年次にかかわらずマネジメントのポジションに就任することも度々あります。
学生のうちから人を巻き込む力をもっていれば、比較的すぐにリーダーを任せられるポテンシャルがあるとみなされ、上記のような業界や企業では高評価を受けやすく、かつ重宝されるでしょう。
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自己PRで人を巻き込む力を伝える構成
人を巻き込む力についての理解が深まったところで、次は自己PRでの伝え方について解説します。
人を巻き込む力のアピールで評価を得るには伝え方が重要です。説得力を持って企業にアピールできるようにまずは自己PRの構成を押さえておきましょう。
自己PR全般の伝え方やアピールのコツについてはこちらを参考にしてください。
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就活の自己PR完全ガイド|26の強み別で書き方や例文を紹介
企業が自己PRで見ているポイント リクルートがおこなった就職活動・採用活動に関する振り返り調査によると、9割以上の企業が採用で「人柄」を重視しています。自己PRについても同様で、あなたがアピールする強みやエピソードから、 […]
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①「人を巻き込む力が強み」という結論
まずは「私の強みは人を巻き込む力です」と結論から伝えましょう。先に話の結論を伝えることで、企業側はあなたが何を伝えたいのかをイメージできるため、その後の話が理解しやすくなります。
②人を巻き込んだ具体的なエピソード
次に、あなたの強みを裏付ける根拠が必要です。人を巻き込んだエピソードを伝えて説得力を持たせましょう。企業側があなたの人柄をイメージしやすいように、できるだけ具体的に話すことがポイントです。
③入社後どう活かせるか
企業は自己PRを聞いて学生が自社でどのように貢献できるのかを見ています。そのためあなたの採用メリットをアピールすることが大切です。人を巻き込む力のアピールにおいても、その強みを仕事でそのように活かせるのかまで伝えましょう。
できるだけ具体的な仕事内容に落とし込むことで、あなたの働き方をイメージしやすいだけでなく、入社後のことまでしっかり考えたうえで企業を志望しているという熱意も伝わりやすくなります。
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人を巻き込む力をアピールするにはエピソード選びが重要!
このように人を巻き込む力の自己PRは3つの流れで構成されていますが、特に重要なのは自己PRの根拠となるエピソードの部分です。
どんな強みをアピールするにしてもエピソードは必要ですが、人を巻き込む力の場合は特に適切なエピソード選びができているかで大きく印象が変わります。なぜなら、企業が求める人を巻き込む力とズレたエピソードを伝えてしまう学生も少なくないからです。
「このエピソードから人を巻き込む力があると言えるのか」「企業が求める人を巻き込む力に合致しているのか」という点を意識しながらエピソードを選んでくださいね。
キャリアアドバイザーコメント高橋 宙プロフィールをみる
人を巻き込む力といっても、業界や企業によって必要となる能力は微妙に異なります。もし、受ける企業で必要とされる力をもっていると伝わるようなエピソードでなければ、エピソードそのものが素晴らしくても高評価は得られないかもしれません。
実際に、システムエンジニアのようなチーム内を調整して人を巻き込む力が求められる面接で、自分の意見を繰り返し主張し重要性を理解してもらうことで周囲を引っ張ったというエピソードを述べた学生がいました。エピソードとしては良いものでしたが、システムエンジニアに求められる力とはズレが生じていたため、残念ながら選考を通過することはできませんでした。
自分のエピソードを適切に評価してもらえるよう「受ける企業がどのような力を評価するのか」といった視点を常にもち、その企業に合致するエピソードを伝えることを意識すると良いですね。
人を巻き込む力を伝えるエピソードに欠かせない3つの条件
就活生
アルバイトの経験から人を巻き込む力が強みかなと思っていたのですが、このエピソードで本当に良いのか不安になってきました……。
キャリアアドバイザー
人を巻き込む力として伝えることのできるエピソードには3つの条件があるので、それに照らし合わせて考えてみましょう。
どんなエピソードなら人を巻き込む力をアピールできるのかわからない人も多いでしょう。そこで、人を巻き込む力の根拠となるエピソードで欠かせない3つの条件を解説していきます。
これらの条件を満たしていれば、企業がイメージする人を巻き込む力とズレてしまうことはないはずです。自分自身の経験を思い浮かべながら見ていきましょう。
①目標に向けて自ら主体的に行動した
人を巻き込む力は自ら行動することが前提にあります。周りの人の指示や流れによって人に依頼をしたりチームを束ねたりした経験があっても、それは「人を巻き込んだ」とは言えないでしょう。
また人を巻き込んだ理由としては何か成し遂げたい目的や理由があったはずです。仕事でも何か業務を遂行するために人を巻き込む必要があります。明確な目標がない場合も人を巻き込む力のエピソードとしてはおすすめできません。
仕事でも通用する英語力を身に付けたいという目標があり、英語クラスの先生にお願いをして授業後15分個別に教えてもらったり、帰国子女の友人に英作文の添削やスピーキングの練習を協力してもらった。
英語クラスの復習が足りていないということで、先生が授業後に個別レッスンをしてくれるようになった。それを見ていた同じクラスの英語が得意な友人も協力してくれた。
②複数の人を巻き込んだ
仕事をするうえでは、1つの目標に向けて複数の人を巻き込み協力していくことが一般的です。そのため、自己PRでも複数の人を巻き込んだエピソードを話しましょう。
1人を巻き込んだエピソードでは、そこからあなたのリーダーシップなどを感じ取ることはできませんし、実際の仕事の現場をイメージしにくいと言えます。
反対に多くの人を巻き込んだ経験があるのであれば、人数も具体的に伝えることで効果的なアピールとなりますね。
飲食店のホールスタッフとしてアルバイトをする中で、利用客から商品の到着が遅いことを指摘される場面があった。この課題を解決するために店長やキッチンスタッフと一緒に効率化する方法を考えたり、他のホールスタッフにもキッチンスタッフとの密なコミュニケーションをお願いした。
飲食店のアルバイトで商品の到着が遅いとクレームを受けることが度々あった。そのことを店長に相談してキッチンスタッフの人数を増やしてもらった。
単に他人に任せただけではNG
人を巻き込む力の自己PRでありがちな失敗として、単に他人に任せただけのエピソードになっている学生が時々います。自分の負担を減らすことが目的で人を巻き込んだのであれば、それは適切なエピソードとは言えません。
人を巻き込む力の前提には「目標を達成したい」という目的があります。目標達成のために人を巻き込むことが仕事で求められる力なので、いくら複数の人があなたに協力をしたり指示に従ったりした経験があっても、自分本位な印象を持たれるような内容は避けましょう。
③1人では不可能な成果を挙げた
仕事では人を巻き込んだうえで結果を出すことが求められます。そのため、自己PRでも人を巻き込んだことでより良い成果を挙げたエピソードを選びましょう。
結果的に成果が出ていないのであれば、ただ周囲への負担を増やしたエピソードとなってしまいます。また1人でも挙げられるような成果であれば人を巻き込んだ意味がありません。
達成したい目標があり、人を巻き込んだことでそれが達成できたのであれば仕事でも求められる人を巻き込む力だと言えますね。
昔から参加している地元の子供たちに勉強を教えるボランティア活動の人手不足が問題となっており、大学の友人複数人にお願いして参加してもらった。友人たちは翌月以降も参加してくれるようになり、人手不足が解消されたことでより多くの子供たちが参加できるようになった。
地元の子供たちに勉強を教えるボランティア活動の人手不足を解消するために大学の友人を誘った。大学から距離があることもありなかなか参加者は増えないが、SNSなども利用しながら工夫して参加者を募っている。
人を巻き込む力のエピソードで盛り込みたい内容
人を巻き込む力のアピールで適切なエピソードがわかったら、次はそのエピソードの伝え方をマスターしましょう。せっかく良いエピソードがあっても、企業側が知りたい情報を伝えられなければ意味がないですよね。
人を巻き込む力を発揮したエピソードを上手に伝えることであなたの人柄や企業での活躍を最大限アピールすることができます。これから解説する内容を必ず盛り込むようにしましょう。
なぜ人を巻き込む必要があったのか
まず伝えたいのが、人を巻き込んだ理由です。ここを伝えることができないと、内容によっては他人任せや自分勝手な印象を与えてしまいます。成し遂げたい目標があり、そのために人を巻き込んだということを伝えましょう。
就活生
先輩が引退してサークルが新体制となりましたが、技術力が弱くなかなか試合に勝てませんでした。私たちの代は経験者が少なく技術面を指導できるような人がいないことが1つの原因だと考え、先輩やOB・OGに時々サークルに顔を出してもらうようお願いしました。
人を巻き込むにあたってどんな工夫をしたか
人に働きかけて巻き込むことは誰でもできるわけではありません。周りの人もそれぞれ性格や事情などが異なりますから、巻き込むにあたっては何かしらの工夫をしていたはずです。その工夫についても伝えましょう。
工夫を伝えることであなたの取り組みがイメージしやすいだけでなく、仕事をするうえでも課題解決に向けて自ら考え行動できる人物という印象にもつながります。
人を巻き込む際の工夫は主に2パターンあるので、それぞれ考えながら自分の経験を振り返ってみましょう。
人に協力を求める際の工夫
人を巻き込むにあたっては、まずは自分の考えを伝えて相手に納得してもらいます。特に相手に労力がかかるような内容の場合は、協力を求める際にも工夫が必要ですよね。
相手に了承してもらうためには伝え方や行動など何かしらの工夫があったはずです。仕事をするうえでも相手に気持ち良く動いてもらうことは欠かせないので、ここでしっかりアピールしましょう。
- 自分の要望だけでなく相手のメリットも提示した
- 必要性や具体的なプランを資料にまとめた
- 日頃から密にコミュニケーションを取って良い関係性を築いた
人を動かす際の工夫
人を巻き込むということは、ただ人に要望を伝えて終わりではありません。適切に指示を出したりチームを束ねたりと、目標に向けてスムーズに物事が進むように人を動かしていく必要がありますよね。
企業としても、ゆくゆくは現場の責任者や管理職など他の従業員をまとめる人材が必要です。そのため、人を動かす際の工夫は自己PRで効果的なアピールになります。
- 全員の進捗を管理できる仕組みを作った
- 困っていることがないか定期的に声をかけるようにした
- 周囲の担当分も何かあったときに対応できるよう準備しておいた
人を巻き込んだことでどんな成果が出たのか
人を巻き込む力をアピールするには成果を挙げることのできたエピソードが必要だと解説しました。企業に伝える際も、どんな成果が出たのか具体的にアピールしましょう。
成果を明確に伝えることで、仕事でも結果を残せるというプラスのイメージにつながります。
就活生
先輩やOB・OGが顔を出すようになったことで、私たち現役メンバーの技術力が向上し、また指導者によって練習の方向性が定まりチーム全体のモチベーションも高まりました。その結果半年前は1回戦で敗退した地区大会で優勝することができました。
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人を巻き込んだエピソードで伝える成果は、なるべく定量的に述べるなど、客観的に見ても良い結果を残すことができたとわかるような伝え方を意識しましょう。
たとえば「アルバイト先で良いチームワークを築こうと周囲を巻き込み、チームの雰囲気を良くしました」と言っても、成果の基準が主観的で評価が難しいですし、仕事で活かすことができるのかイメージしづらいですよね。この場合は「チームの雰囲気が良くなった結果チームワークが改善され、売上が1.5倍伸びました」などと定量的な成果まで踏み込むことで、企業も客観的にその成果を評価することができます。
人を巻き込む際の挫折や改善策まで整理しておこう
また「人を巻き込む際にうまくいかなかったこと」「それを改善するためにとった行動」まで用意しておきましょう。
大前提として、企業は挫折を乗り越えた経験を評価する傾向にあります。人を巻き込む際に困ったことや失敗した事実は正直に伝え、それを乗り越えるためにとった行動を具体的に答えましょう。この部分まで回答できるとエピソードにも深みがでて、高評価につながります。
エピソード別! 人を巻き込む力の自己PR例文5選
ここまで解説した内容をふまえて、次は例文を紹介していきます。例文を見ながらどのような自己PRにするべきかイメージしてみてください。エピソード別となっているので、自分に近い経験があれば参考にしてくださいね。
人を巻き込む力に限らない自己PR例文はこちらの記事を参考にしてください。
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例文①サークル
私の強みは人を巻き込む力です。幹事長を務めたアカペラサークルでは、半年に1回全国の大学が参加する大会があり、チームにわかれて出場しましたがどのチームも良い成績を残せませんでした。その結果サークル全体の士気が下がってしまい、次の大会で好成績を残すにはメンバー全員のモチベーションを高める必要があると考えました。
そこで各チームのリーダーとの話し合いの場を設けて課題感を伝え、チームメンバーに対しての声かけなどをリーダーも積極的におこなうようになりました。また練習以外にもサークル全体のイベントや飲み会などを企画してチームの垣根を超えた団結力を高めました。その結果全体の練習参加率も上がり、次の大会では2チームが優秀賞を受賞できました。
御社で働くうえでも人を巻き込む力を活かして、社内やチームの課題解決に積極的に貢献していきたいと思います。そしてゆくゆくはメンバーを良い方向に導くことのできる現場責任者になりたいです。
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キャリアアドバイザー
サークルでの取り組みを具体的に伝えることで、主体性や行動力まで上手にアピールできています。幹事長として人を巻き込み成果を挙げたことが伝わりますね。
例文②アルバイト
私の強みは人を巻き込む力です。現在個別塾のアルバイトをしているのですが、働き始めた当初はなかなか生徒の成績が伸びず悩んでいました。同時期に働き始めたメンバーも同様の悩みを持っていたことから、どんな指導をするべきか理解できていないことが課題だと考え、他のメンバーも誘って好成績を残している従業員の授業を見学し、また指導法について教わる時間を定期的に作ってもらいました。
その結果、私含む5人のメンバー全員が生徒の成績を上げることに成功し、入試の合格率も教室全体で過去最高となりました。今では研修プログラムとして、アルバイトは必ずこのような指導を受けることになっています。
この経験から課題と感じることは積極的に周囲を巻き込んで解決することが大切だと学びました。御社で働くうえでも、自分に足りない部分は積極的に周囲に相談するなどして、会社全体が良い方向に進んでいけるよう行動したいと思います。
キャリアアドバイザー
同時期に働き始めたメンバーや好成績を残している従業員など、さまざまな人を巻き込みながら組織に良い影響をもたらしたことが伝わる良い例文です。仕事での活かし方をもっと具体的に伝えられるとさらに良い内容となりますよ。
例文③部活
私の強みは人を巻き込む力です。この強みは大学でマネージャーとして所属しているバレーボール部の活動で培うことができました。
私たちのチームには絶対的なエースが1人いるのですが、その人がスランプに陥った時期がありました。エースの不調によって練習試合などの成績も悪くなったことで、エースに頼りすぎていたチーム全体に問題があると考え、誰か1人が不調でも他のメンバーで補うことのできるチーム作りを目指しました。
具体的には、マネージャーという立場だからこそ見えるプレイヤー一人ひとりの弱点や強みを紙にまとめて、それをもとにプレイヤーには1か月ごとに個人目標を作ってもらいました。そして個人目標の達成に向けて1週間に1回振り返りの時間を設け、私も客観的なアドバイスをするようにしました。
その結果、今まで得点源はエースばかりでしたが全員が点を決められるようになり、県大会では初めて優勝することができました。また全員がプレイヤーとしての責任を持つようになったことで、エースが感じていたプレッシャーを和らげスランプから脱することができました。
このように、私は課題解決に向けて必要なことを考え周囲に働きかけることができると考えています。この強みを活かして、顧客の課題解決に向けた適切な提案をして、満足のいく結果となるようサポートしながら一緒に取り組んでいきたいと思います。
キャリアアドバイザー
マネージャーとしてプレイヤーを動かし勝利に導いたことがよくわかりますね。人に指示をするだけでなく、自身も振り返りに参加したりと協力しながら成果を挙げた良いエピソードです。
例文④ゼミ
私には人を巻き込む力があると考えています。私が所属している国際法ゼミでは、毎年〇〇大学との合同合宿でディベート大会があります。大会の準備を進める中で、部活やサークルが忙しくなかなか準備に参加できないメンバーが多いことから、このままでは本番で納得のいく討論ができないと考えました。
そこで、準備で集まった際は毎回議事録を作って、参加できなかったメンバーもそれを読めば理解できるようにしました。また各々が責任感を持って取り組めるように一人ひとりに役割を与えました。その結果、ゼミ全体のモチベーションが高まり忙しい時間を縫って参加するメンバーも増えたことで、大会本番では無事〇〇大学に勝利することができました。
御社でも人を巻き込む力を活かして、リーダーとして周囲に安心して仕事を任せてもらえる人材になりたいです。またアルバイトスタッフの教育にも携わりたいと考えているので、スタッフ全体を束ねて会社全体の利益に貢献していきたいと思います。
選考の通過率を上げたい人は、自己PR作成ツールを活用しましょう
キャリアアドバイザー
ディベート大会の勝利に向けて、自分なりに工夫をして人を巻き込んだことが伝わりますね。入社後にやりたいことも明確で、仕事への意欲もアピールできています。
例文⑤勉強
私の強みは人を巻き込む力です。グローバルな環境で活躍できるようになりたいという思いから、特にビジネスで使うことの多い英語と中国語の勉強に力を入れています。英語は大学までにも勉強していたものの、中国語は全くの未経験でした。しかし在学中にどちらもビジネスで使えるレベルの語学力を身につけたいという目標があったので、自分で勉強することはもちろん周囲にも頼るようにしました。
具体的には、中国人留学生の友人を何人か作って週に1回ほどお互いの言語の勉強会を開催しました。一定の語学力が身に付いた段階で今度は初対面の人とも中国語で話してみようと思い、その友人たちの家族や友人とテレビ電話をつないでもらって、たくさんの中国人と積極的にコミュニケーションを取りました。このような勉強法を2年続けたことで、中国語検定準1級を取得することができました。
このように、周囲の人と協力しながら自分の目標を達成することができることが私の強みだと考えています。仕事をするうえでは、会社としての目標に対して、周りの人を巻き込みながら最大限の成果を挙げていきたいです。
キャリアアドバイザー
勉強は個人でおこなうイメージが強いですが、上手に周囲を巻き込んで自分の目標を達成できていますね。会社という組織の中でも、目標に対して主体的に周りを巻き込んでいけそうな印象です。
要注意! 人を巻き込む力のNG例文
先にお伝えしたように、人を巻き込む力の自己PRは誤った伝え方をしてしまう学生も見受けられます。そこで、就活生にありがちなNG例文も紹介します。
自分の考えた自己PRが当てはまっていないかチェックしましょう。
例文①他人任せな印象を与えてしまう
私の強みは人を巻き込む力です。オフィスの資料整理のアルバイトをしているのですが、作業量が多く残業が必要な場面も度々ありました。そこで、作業量が多いとわかった段階で他のアルバイトメンバーに相談をして手伝ってもらうようにしました。
普段から他のメンバーとは頻繁にコミュニケーションを取っていたので、周りも嫌な顔せず積極的に手伝ってくれています。今では残業することもなくなり、またメンバー間の結束力も強くなったと感じています。
キャリアアドバイザー
人を巻き込んだきっかけが「残業を減らしたい」という個人的な理由となっているため、他人任せな印象を与えかねません。「仕事をみんなで分担することで全体の業務効率を上げる」など、アルバイト先に貢献できるような目標であれば印象は大きく変わるでしょう。
例文②主体性が感じられない
私の強みは人を巻き込む力です。私は所属するフットサルサークルで新入生対応を担当しましたが、新入生歓迎会やイベントなどさまざまな企画をしてもなかなか人が集まりませんでした。
そこで先輩から「そもそもサークルの知名度が少ないからビラを配りから始めた方が良い」というアドバイスをもらい、他のメンバーにも協力してもらって昼休みにビラ配りを始めました。その結果イベントなどの参加者も増えて、サークルの所属人数はここ数年で最多となりました。
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キャリアアドバイザー
他のメンバーとビラ配りをしたという点は良いですが、この取り組みは先輩から指示のもとで動いている印象で、主体性を感じられません。自ら課題解決の方法を考えて行動したエピソードを話すと良いですね。
効果的なエピソードを使って人を巻き込む力を最大限アピールしよう
人を巻き込む力は多くの仕事で必要となる能力です。そのため、自己PRで効果的にアピールできれば高評価が期待できます。
しかし適切なエピソードを選べずにかえってマイナスイメージとなる就活生がいることも事実です。企業が求める人を巻き込む力とは何かを考えながら、適切なエピソードを用いてあなたの魅力を最大限アピールしましょう。
「人を巻き込む力」の自己PRに欠かせない3つの条件!エピソード別例文も紹介【就活】
キャリアアドバイザーコメント長尾 美慧プロフィールをみる
人を巻き込む力を発揮するにはリスク管理能力も大切です。何か物事を進める際、それを実行することによるメリットだけでなくデメリットもあるでしょう。そのデメリットの比率が大きすぎないかであったり、他により良い方法がないか考える必要があります。
こういったリスク管理能力がないと、いざ物事を進めても後々計画が思ったように進まなくなることも多いため、他のメンバーの反感を買ってしまうかもしれません。
リスクを回避して人をうまく巻き込むためには「目の前のことだけでなく全体を見通すスキル」「先を予測するスキル」が重要です。常に物事を俯瞰して全体を見ながら最適な選択肢を選び、また問題が生じそうな箇所があれば先回りして回避することが求められます。
上記のような行動は決して簡単ではありませんが、実際に社会人としてマネジメントをする立場を任された時に重宝されるスキルです。企業が求める人を巻き込む力には、このようなリスク管理能力も含まれていると覚えておきましょう。