地方銀行の志望動機で差をつけるコツは?押さえるべきポイント|例文つき

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目次

  1. 地方銀行の志望動機はメガバンクと同じでは通用しない
  2. まずは押さえておきたいメガバンクと地方銀行の3つの違い
  3. ①地方銀行は地域への貢献度が高い
  4. ➁より幅広い業務に携われるのはメガバンク
  5. ③地方銀行なら地元で安定して働ける
  6. 銀行業務だけじゃない! 変化しつつある地方銀行のあり方
  7. 地域創生活動の多様化
  8. 「安定」とは限らない、地方銀行の現状と今後の課題
  9. フィンテックの発展による競争の激化
  10. 人口減少と地方経済の停滞によるニーズの減少
  11. 地方銀行員に向いている人のタイプ
  12. 真面目で几帳面な人
  13. 人とのコミュニケーションが好きな人
  14. 地元に貢献したい人
  15. 地方銀行の就活は地元出身者が有利?
  16. 優秀な人材であれば出身地は問われない
  17. 地元からの志望者が多いため採用者が多くなる
  18. 地方銀行の志望動機を深掘りするコツ
  19. メガバンクではなく地方銀行を選ぶ理由を明確にする
  20. 信用金庫ではなく地方銀行を選ぶ理由を明確にする
  21. なぜその地方銀行を選ぶのかを掘り下げていく
  22. 地方銀行の志望動機の作り方
  23. ①結論から述べる
  24. ②志望のきっかけやエピソードを盛り込む
  25. ③地域に貢献したい理由を明確に述べる
  26. ④自分の強みをどう活かせるのかを述べる
  27. 地方銀行の志望動機例文
  28. 県内出身者①
  29. 県内出身者②
  30. 県外出身者①
  31. 県外出身者②
  32. 志望理由を明確にして地方銀行の志望動機でアピールしよう

地方銀行の志望動機はメガバンクと同じでは通用しない

こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。学生から地方銀行の志望動機について、

「地方銀行の志望動機を考えるときのコツはありますか」
「具体的に地方銀行の志望動機はどのように書けばいいですか」

など、質問されることがあります。

地方銀行の志望動機はメガバンクと同じでは通用しません。異なるポイントを理解したうえで、地方銀行ならではの志望動機を考える必要があります。

本記事では地方銀行についてメガバンクとの違いや現状、今後の課題を紹介します。そのうえで、評価される志望動機の作り方を具体的に解説しますので、ぜひ参考にしてください。

まずは押さえておきたいメガバンクと地方銀行の3つの違い

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就活生

メガバンクに応募しつつ、地元の地方銀行も受けるつもりです。メガバンクの就活をしていれば、地方銀行は特に準備する必要はないと思ったのですが。

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キャリアアドバイザー

メガバンクと地方銀行は確かに銀行という共通点がありますが、根本的な違いもあるので、押さえておく必要があります。

基本的な銀行業務については、メガバンクも地方銀行も同じです。ただ、地方銀行は一定のエリアでのみ営業していることから、大きな違いが3つあります。

こちら記事で銀行員になるために必要な対策などをまとめていますので、銀行員を目指している学生は参考にしてみてください。

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①地方銀行は地域への貢献度が高い

地方銀行は地域への貢献度が高いため、地域によってはメガバンクよりも信頼されています。地元の企業では、地方銀行をメインバンクにしている会社も多くあります。

地方銀行は地域密着型の銀行です。メガバンクも支店を展開し、全国各地で営業していますが、地域への貢献度を比較すると地方銀行に軍配が上がるケースもあります。地域に根ざした地方銀行には、地域の特性を把握したコンサルティングが可能だからです

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キャリアアドバイザー

地域に貢献したい、地方創生に携わりたいという意欲がある人は、地方銀行を目指すことをおすすめします。

➁より幅広い業務に携われるのはメガバンク

日本の三大メガバンク
  • 三菱UFJ銀行
  • 三井住友銀行
  • みずほ銀行

メガバンクとは、複数の都市銀行などが合併や統合を繰り返してできた巨大銀行のことで、それぞれに銀行や信託銀行、証券会社、クレジットカード会社などからなる金融グループを作っています。

法人などを対象にするホールセール業務や、個人向けのリテール業務など、基本的な銀行業務の内容はメガバンクも地方銀行も同じです。

しかし、メガバンクの営業エリアは全国だけでなく世界に及び、資金力を武器に大企業や上場企業を相手に仕事ができます。そのため、よりスケール感のある幅広い業務に携わりたいなら、メガバンクを検討するのもいいでしょう

こちらの記事でもメガバンクと地方銀行や信託銀行の違いを解説しています。

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③地方銀行なら地元で安定して働ける

銀行は転勤が多いとされる職業です。メガバンクは首都圏を中心に全国各地に支店を展開しているため、地元で安定して働き続けることは難しいでしょう。

その点、地元の地方銀行に就職すれば、慣れ親しんだ地元で安定して働くことができます。地方銀行も当然ですが転勤はありますし、近隣の県に支店を展開する地方銀行もあります。しかし営業エリアが限られているため、地元以外から遠く離れた場所で勤務する可能性は低くなります。

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キャリアアドバイザー

「実家から通いたい」「地元に住み続けたい」という気持ちの強い学生は、メガバンクよりも地方銀行を選択することを検討しましょう。

地方銀行の志望動機は、ツールを使えば自動で作成できます

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辻 華菜子

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地方銀行はメガバンクに比べると難易度は低め。金融以外の知識が問われることも

一般的に地方銀行に比べ、メガバンクの就活は難易度が高い傾向にあります。理由の一つにメガバンクはグローバルに仕事を展開することから、高い語学力が求められるケースがあるからです。応募したくてもそもそも応募条件を満たしていない学生も毎年少なくありません。

またメガバンクは上述にもあるように、業務内容のスケールが大きく多岐にわたるため、企業研究に苦労する学生も多いのではないでしょうか。中には、説明会に参加しても「業務内容が理解できなかった」と嘆く人もいます。地方銀行に比べメガバンクの説明会は、金融特有の専門用語が使われたりすることも多く、経済学部や商学部出身の学生の方が理解しやすいかもしれませんね。一方で地方銀行はメガバンクに比べ、業務内容が狭まることもあり、説明会での話も理解しやすい傾向にあるでしょう。

大学時代に金融や経営について学ぶ機会がなかった学生がメガバンクを受ける際は、早い段階で国際社会における金融知識などについて学んでおく必要がありますね。

銀行業務だけじゃない! 変化しつつある地方銀行のあり方

近年では地方の人口減少や低金利などにより、地域企業や個人の資金需要が低下し、地方銀行が利益を生み出しにくい環境が続いています。そこで政府と日銀が支援する形で、地方銀行の統合や合併を進める地銀再編政策が進められています。

それとともに、地方銀行が銀行業務だけでなく、さまざまな活動をおこない、従来とは異なる様相を見せ始めています。

地域創生活動の多様化

地方創生のために地方銀行がおこなう活動の例
  • 農業支援
  • 移住者支援
  • 人材事業

地域経済の活性化は地方銀行の使命といえます。これまでもそうでしたが、近年では地域創生のため、地方銀行が地域支援サービスや街づくりにより積極的にかかわるようになっています

各地方銀行で独自の取り組みをおこなっているので、志望する銀行の活動について調べておきましょう。

青森銀行が人材事業を開始

青森銀行では、地元企業の人材不足を解消し、地域経済の活性化に取り組むために人材事業をスタートしています。

さらに、地元経済に貢献する人材育成活動として、地元企業向けにコミュニケーション力やビジネスマナー、マネジメント力の研修などを実施。職場の活性化に向けた支援をおこなっています。

移住者支援や農業支援もおこなわれる

全国各地の地方銀行では、移住者支援や農業支援もおこなわれています。たとえば上記の青森銀行では、官民連携により、学生のUターンを促す取り組みをおこなっています。青森銀行と地元企業が提携した、Uターン学生に対する奨学金制度も利用可能です。

Uターン就職を考えている方は、こちらの記事を参考にしてみましょう。

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「安定」とは限らない、地方銀行の現状と今後の課題

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就活生

銀行といえば安定企業の代表ですよね。地元で安心して働きたいので地方銀行を志望します!

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キャリアアドバイザー

残念ながら、すべての地方銀行が安定しているとは限りません。ただし、やみくもに不安視する必要もないので、地方銀行の現状と課題をしっかり把握しておきましょう。

安定しないと聞くと不安を感じますが、現状を知った上で取り組みを理解すれば、志望動機の参考にもできるでしょう。経営状況はそれぞれの地方銀行にもよりますが、地方銀行全体の現状と課題について理解しておくことは重要です。

フィンテックの発展による競争の激化

フィンテックの主なサービス
  • インターネットバンキング
  • キャッシュレス決済
  • 仮想通貨による送金
フィンテックとは
  • 「ファイナンス(金融)」と「テクノロジー(技術)」を組み合わせた造語。

メガバンクではスマートフォンによる送金システムや独自の仮想通貨を導入するなど、さまざまな対応を進めています。しかし地方銀行では、これらフィンテックの発展による競争の激化に対応できているとはいえません。

地域の特性を活かした貢献度の高い取り組みが地方銀行の強みですが、今後、地方銀行を利用するメリットが感じられなければ、地元の企業や個人にフィンテックに乗り換えられる可能性があります

人口減少と地方経済の停滞によるニーズの減少

地方では人口減少による経済の停滞が進み、それにより地元企業や個人の資金需要が減少しています。銀行のおもな利益は、融資した際の利息によるものです。資金需要の減少は、銀行経営にとって大きな課題になっています。

地方銀行が銀行業務以外のさまざまな事業を展開しているのはそのためです。その地域の経済を発展・再生すれば資金需要が高まります。お金を借りる企業や個人が増えると、利息による利益を生み出せるでしょう。

このように、地方銀行ではさまざまな地域貢献を通して、資金ニーズを高めるための取り組みを進めています。

地域貢献という同じ目的を持つ紹介として、信用金庫があげられます。こちらの記事では信用金庫について詳しく紹介していますのでぜひ参考にしてみてください。

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地方銀行員に向いている人のタイプ

地方銀行に向いている人のタイプ

地方銀行に興味はあるものの、自分に合う職業なのかわからないという人もいるでしょう。地方銀行員に向いている人のタイプには大きく3つあります。

真面目で几帳面な人

銀行業務はお金を扱う仕事なので、数字を多く扱います。銀行では1円玉1枚でも、書類1枚でも合わなければ大ごとになってしまうので、真面目で几帳面な人でなければ務まりません

また銀行業務では、顧客に書類記入をお願いする仕事もあります。記入方法を誠実にわかりやすく説明し、記入後はミスや漏れがないかチェックします。

金額や書類内容を素早く確実に確認でき、顧客に対して誠実に説明できる真面目で几帳面な人が向いているのは、メガバンクも地方銀行員も同じです。

真面目さを効果的に自己PRするコツについてはこちらの記事で確認してください。

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人とのコミュニケーションが好きな人

銀行員は店舗での接客や得意先に訪問するなど、顧客と直接コミュニュケーションを取る機会が多い仕事です。そのため人と会話することが好きな人や、コミュニケーション能力が高い人が求められます

地方銀行で活かせるコミュニケーション能力の例
  • どんな顧客にも常に笑顔で対応できる力
  • 顧客の困りごとやニーズをしっかりと聞き出せる力
  • 誠実な対応を通し、顧客と深い信頼関係を築いていける力

地域密着型の地方銀行では、地元の企業や人々と信頼関係を築くことが最も重要であるといえます。コミュニケーションの中から顧客の悩みや要望を汲み取り、銀行としてどのような対応や提案をするのが適切なのかを判断する能力も必要です。

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キャリアアドバイザー

地方銀行では、地域の特性や課題を最も理解する立場として、顧客がどのような対応をしてもらいたいのか考えながら接客することが大切です。

コミュニケーション能力の言い換え表現についてこちらの記事で紹介しています。

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地元に貢献したい人

地方銀行員として、もっとも重要なことは地元、またはその地域に貢献したいという気持ちです。生まれ育った地元に貢献したいという気持ちは、立派な志望動機にもなります。

先ほどお伝えしたように、地方銀行では銀行業務以外にも地域経済の発展・再生などを目的としたさまざまな取り組みをおこなっています。地元の発展に貢献したいという気持ちがあれば、仕事に対し高いモチベーションを保つことができるでしょう

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志望動機にもつながることなので、地元に貢献したい理由やどう貢献したいのかといった内容を具体的に考えてまとめておきましょう。

清水 沙也香

キャリアアドバイザーコメント清水 沙也香プロフィールをみる

顧客との距離に魅力を感じる人は地方銀行を検討してみよう

地方銀行は地域密着型である分、メガバンクに比べて顧客との距離が近く、対面で直接コミュニケーションを取る場面が多くあります。「お客様の顔を見ながらサービスを提供したい」「接客に自信がある」といった人は地方銀行に向いているでしょう。

たとえば個人の顧客とは、結婚や出産、子供の教育、住宅の新築といったようにライフイベントを通して長く付き合うこともあるでしょう。また企業へは単にお金を融資するだけではなく、時には売上を伸ばすためにどうしたらいいかなどを一緒に考えることもあります。

顧客の幸せや成功を一緒に喜んだり、感謝されることに仕事のやりがいを感じる人は地方銀行に向いているといえます。「自分は地方銀行に向いているのかな」と疑問に思う就活生は、これまでのアルバイトやサークル活動などにおける対人関係や、自分が何に喜びを感じるのかといったことを振り返ってみてくださいね。

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地方銀行の就活は地元出身者が有利?

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就活生

やっぱり地方銀行は地元出身者のほうが受かりやすいですよね?

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そういうイメージがある人も多いでしょう。でも、地元出身者のほうが有利とも限りませんよ。

地方銀行には地元出身者が多いと考えている人は多いですよね。そのため、就活にも地元出身者のほうが有利だと考えてしまうのもわかりますが、実はそうとも限りません。地方銀行の就活で出身地は問われるのか、なぜ地元出身者が多いイメージがあるのかなどを解説します。

優秀な人材であれば出身地は問われない

地域に密着している地方銀行であっても一般的な企業と同じように、その銀行に合った優秀な人材を採用します。つまり地方銀行の就活において、必ずしも地元出身者が有利とはいえないのです。

地方銀行は生き残りをかけた激しい競争の時代に突入しているため、地元に限らず積極的にほかの地域からでも優秀な学生を採用しています。そのため、地元出身者以外は不利になるので内定をもらえないということはありません。

しかし、地方銀行の営業エリアは一定の地域に集中しています。就職を目指すなら、その地方銀行が営業するエリアの情報をある程度把握しておく必要はあります。履歴書やESもそうですが、面接などで志望動機を質問された際にも良いアピールになるでしょう。

地元からの志望者が多いため採用者が多くなる

優秀な人材であれば出身地は問われないと説明しましたが、実際には地元から採用される学生が多い傾向にあります。これは、単純に志望者の割合が地元出身の学生が占めているためです。

地方銀行は営業エリアが限られているため、転勤があっても引っ越す必要はありません。そのため、実家から通いたい学生や地元を出ずに働きたい学生が、生まれ育った地元の地方銀行への就職を目指すのです

また、地元の大学に通う学生は就職先も地元を選ぶ傾向にあります。地元の大学に通う学生の生活圏と同じ地方銀行なら、地元の学生からの志望が目立つのは自然なことではないでしょう。

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このように、地方銀行は出身地域を問わずに選考し優秀な学生に内定を出しますが、結果的に地元の学生の志望が多いため採用者は地元出身者が多くなっています。

地方銀行の志望動機を深掘りするコツ

地方銀行の志望動機を深堀りする3つのコツ

地方銀行の志望動機を深堀りするには、3つのコツを意識すると効果的です。人気の高い地方銀行の採用を突破するために、3つのコツに沿って自分ならではの志望動機を考えてみましょう。

メガバンクではなく地方銀行を選ぶ理由を明確にする

なぜメガバンクではなく地方銀行を選んだのか、その理由は明確に説明する必要があります。

例文

生まれ育った◯◯を経済面で支えて、地域の発展に貢献していきたいため志望させていただきました。私は生まれも育ちも◯◯で、貴行の青い看板を見るたびに親しみを感じておりました。子供ながらに、将来この銀行で働きたいと考えていました。

選考の通過率を上げたい人は、志望動機例文集も参考にしましょう

なぜその地方銀行を目指すようになったのか、きっかけや体験などを交えて説得力のある理由を述べましょう

信用金庫ではなく地方銀行を選ぶ理由を明確にする

地域に密着している金融機関は地方銀行だけではありません。なぜ、信用金庫ではなく地方銀行を選んだのかも理由を明確にする必要があります。

そのためにはまず、信用金庫と地方銀行の違いを把握しておくことが重要です。信用金庫は、地域の中小企業や個人が会員となった、相互扶助を目的とした非営利法人なので、利益を追求する金融機関ではありません。地域の中小企業や個人に還元することで地域の発展に貢献するのが信用金庫の目的です。

地方銀行は新たな事業に参入するなど、地域に貢献しつつ資金需要を高めるための活動をおこなっています。そのため、大きく利益を得られる可能性があるのは地方銀行のほうです。

例文

地域に貢献しつつ、貴行が手掛ける銀行業務以外のさまざまな事業に魅力を感じて積極的に関わりたいと感じました。

このように、信用金庫ではなく地方銀行を選ぶ理由を明確にしましょう。

なぜその地方銀行を選ぶのかを掘り下げていく

地元が好きだから働きたいなど、その地方銀行を選ぶ理由は人それぞれです。しかし、理由が漠然としすぎていては、志望動機として説得力がありません。地方銀行の志望動機を掘り下げるうえで、注意すべき点を確認しましょう。

「地元が好き」だけでは不十分

「地域に貢献したい」という大義を持つのはすばらしいことですが、それだけに終始すると他の学生と差がつきにくくなります。

もちろん地方銀行はその地域と密接な関係にあるので、地元が好きという理由は歓迎されるでしょう。ただ、なぜ地元が好きなのか、エピソードを盛り込むと伝わりやすい志望動機になります。

例文

親戚など身近に中小企業の経営者が多く、『地元のため』を語る彼らの考えに感動し、自分も何か地域に役に立つことがしたいと考えてきました。

今回、貴行を志望したのは、彼らが『銀行なら〇〇銀行がいいよ』と言ってくれたからです。地域の事情に精通していて、どこよりも彼らのことを理解してくれると聞きました。

県外出身なら採用担当者を納得させる理由が必要

地元ではない県外からの志望では、採用担当者を納得させる理由が必要です。その地方銀行の特徴や、地域発展のためどのような取り組みをしているのかなど、しっかりと研究し、志望動機を準備しましょう。生まれや育ちが違っても、その地域とかかわったエピソードを盛り込めば伝わりやすくなります。

例文

私は◯◯の出身で、こちらの地域に居住した経験はありません。しかし、高校生の頃に◯◯に来る機会があり、◯◯の魅力に感銘を受けました。それから、〇〇で仕事をし、地域に貢献したいと強く考えるようになり、志望しました。

選考の通過率を上げたい人は、志望動機例文集も参考にしましょう

吉川 智也

キャリアアドバイザーコメント吉川 智也プロフィールをみる

「なぜその銀行を選ぶのか」自分と銀行とのつながりを明確にして伝えよう

地方銀行の志望動機を深掘りするコツの中でも「なぜその地方銀行を選ぶのかを掘り下げていく」ことが重要でしょう。採用担当者は、数ある銀行の中から「なぜ、うちを志望しているのか」が気になるものです。応募者の中には「銀行は安定しているから、とりあえず受けてみよう」と軽い気持ちで応募する人もいるため、採用担当者は志望動機に納得感があるかどうかを重視する傾向にあります。

内定を得られた就活生の中には、「幼い頃からお年玉を貯めるために利用し、馴染みが深い」「奨学金を利用する際、親身になって相談にのってもらった」など、自分と銀行のつながりをアピールし好印象を得られた人もいましたよ。自分の体験に基づいての志望動機は、説得力もありますね。

一方で「特にその銀行とつながりはない」と不安に感じる人もいるかと思いますが、その場合はインターンシップや支店訪問を積極的におこないつながりを持つことをおすすめします。行員の方々の人柄を直に感じたり、日々どのような志で働いているのかといった話を聞いたりすることで、自分なりのエピソードが書けるようになります。志望動機を作成する際は、自分なりの銀行に対する思いを言語化できるようにしましょう。

地方銀行の志望動機の作り方

地方銀行の志望動機は、以下の手順で構成しましょう。

  1. 結論から述べる
  2. 志望のきっかけやエピソードを盛り込む
  3. 地域に貢献したい理由を明確に述べる
  4. 自分の強みをどう活かせるのかを述べる

次では、それぞれの手順について解説します。

①結論から述べる

地方銀行の志望動機における結論とは、「その地方銀行に志望した理由」です。

例文

「生まれ育った〇〇の地域活性化に貢献したく貴行を志望しました」
「地域に愛される〇〇銀行で働きたいと考え貴行を志望させていただきました」

志望動機は、一言で伝えるのがポイントです。「貴行に志望したのは◯◯をしたいから」と、入社して何をしたいのかという内容を伝えます

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参考までに、企業への敬称は「貴社」「御社」ですが、銀行に対しては「貴行」「御行」です。上記の例文では文章のため敬称は「貴行」ですが、面接など言葉で話す場面では「御行」としましょう。

②志望のきっかけやエピソードを盛り込む

次に、冒頭の志望動機に対する、そう考えたきっかけや具体的なエピソードを盛り込みましょう。エピソードを盛り込むことで、信憑性や熱意が伝わります

例文

「祖父母は昔、この地域で小さな工場を営んでいました。私は子供ながら、何をするにも資金が必要であることを間近で見て感じていました。その経験から地元企業の経営面を支える貴行で働きたいと考えました」

「地方にある工場で間近に資金の重要さを見てきたから」という具体的なエピソードを盛り込んでいます。それにより志望動機のきっかけが伝わりやすくなります。

③地域に貢献したい理由を明確に述べる

次に、地域に貢献したい理由も明確にしましょう。単純に貢献したいという気持ちもありますが、そう思うようになった具体的な経験や、どう貢献したいのかを盛り込むことで、より説得力のある志望動機になります

例文

「私の実家は地元で子供のころは賑やかで活気づいた街でした。しかし高校に進学する頃には当時の面影はなく、賑わっていた商店街もシャッターを閉めたままの店が目立つようになり、現在ではほとんどの店が閉店しています。地域経済を少しでも活性化するために貢献したく、志望いたしました」

選考の通過率を上げたい人は、志望動機例文集も参考にしましょう

④自分の強みをどう活かせるのかを述べる

入社して何がしたいのかという志望動機を述べたら、そのために自分の強みをどう活かせるのかもアピールしましょう。コミュニケーション力や真面目で几帳面なことなど、自分の強みにエピソードを添えると伝わりやすくなります

例文

「接客のアルバイトをしていたので、コミュニケーション力には自信があります。貴行のお客様に寄り添ったサービスが、地域の方からの信頼を得られている理由だと認識しております。サービス業ではお客様を第一に考えることが私の信念です。貴行の行員としてお客様に寄り添ったサービスのため、コミュニケーション力を活かしたいと考えております」

強みの見つけ方やアピール方法はこちらの記事で解説しています。

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地方銀行の志望動機例文

地方銀行の志望動機例文を紹介します。例文を参考に、自分なりの志望動機を考えましょう。

県内出身者①

例文

私は生まれ育った〇〇を経済面で支えたく、貴行に志望させていただきました。

子供の頃、両親が営む商店に貴行の行員の方がよくお見えになっていました。優しく話しかけてくれる行員の方を見て、私も〇〇銀行で働きたいと感じ、銀行の仕事に興味をもったのが志望のきっかけです。

現在では両親の店も閉店してしまい、商店街にも活気がありません。地域の活性化に積極的に取り組む貴行で、経済面で貢献したいと考えています。

接客のアルバイトをしていたので、コミュニケーション力には自信があります。コミュニケーション力を活かし、貴行の行員としてお客様に寄り添ったサービスをしたいと思っております。

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生まれ育った地元を経済面で支えたいという結論を述べ、その理由として地元商店街に活気がないとしています。最後にコミュニケーション力という強みをアピールし、具体的にどう強みを活かすのかも含まれていますね。

県内出身者②

例文

貴行を志望した理由は、地元の〇〇で地域を支えたいと考えたからです。

小学校の頃に珠算教室に通い始め、自分は数や計算が得意だと自信を持ったのがきっかけで、金融機関の仕事に興味をもちました。貴行は、銀行業務だけでなく、〇〇など地方創生にも大きく貢献していると認識しております。特に〇〇の事業はとても大きな効果を生み出している魅力的な事業だと感じ、私もその一員として携わりたいと強く考えております。

珠算は小学校から高校まで長く続け、日本珠算連盟の珠算検定3段にも合格しています。計算に関して、真面目で几帳面なところが強みです。計算間違いが許されない銀行業務で、私の強みを活かせればと考えております。

選考の通過率を上げたい人は、志望動機例文集も参考にしましょう

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習い事を通して、真面目で几帳面な性格を盛り込んでいます。また、地方創生についても触れ、企業研究によってその銀行を選んだことを具体的に述べています。

県外出身者①

例文

地元から信頼される貴行の行員として働きたく、志望させていただきました。私の地元は〇〇なので、この地区に住んだ経験はありません。しかし、高校時代に観光に来たことがきっかけで、この町が好きになり、ここで就職したいと考えました。〇〇のどこか懐かしい雰囲気の町並みを見て、住んでいる人が大切に守ってきた町なんだなと感銘を受けたのを覚えています。

貴行の人材事業は、人材不足の地方企業とこの地区で働きたい労働者をつなぐ、地域活性化に効果的な素晴らしい事業だと認識しております。私も銀行業務だけでなく、さまざまな事業で地域を支える一員として携わりたいと考えております。

私は旅行が趣味で、その土地の人たちとすぐにコミュニケーションを取れるという特技があります。貴行では、このコミュニケーション力を活かし、地元の方々に寄り添ったサービスを提案したいと思っております。

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キャリアアドバイザー

県外からの志望という説明しにくい志望動機を、観光に来たとき町並みに感銘を受けたと明確に説明しています。地方銀行では地域の活性化に力を入れているので、町並みに魅力を感じたことは好印象に感じられるでしょう。また、旅先でのコミュニケーション力について述べることで、地域に馴染みやすい人柄をアピールしています。

県外出身者②

例文

私は地方活性化に取り組む貴行の一員として働きたく、志望させていただきました。

子供の頃から漠然と、人生を豊かにするためにはお金に関する知識が不可欠だと考えていたのがきっかけで金融機関に興味をもちました。

私は〇〇県で生まれ育ったので、この地域に住んだことはなく、大学もほかの街へ通っています。貴行を志望したのは、インターンシップに参加させていただいたことがきっかけです。もともと興味があった地域でしたが、正直そのときも地方銀行への興味だけで漠然とした気持ちで参加させていただきました。

しかし、行員の方や地元住民の方の温かい人柄に触れ、この町に魅力を感じるようになりました。行員の方のお客様に親身になって対応する姿勢に非常に感銘を受けたのです。

大学では〇〇を専攻し、金融システムについて学びました。お客様の悩みや要望に耳を傾けて、個人・法人に関わらず資金運用や調達のご提案ができればと思っております。他の地方銀行にはない、独自サービスの開発にも尽力したいと考えています。

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インターンシップがきっかけで地域に興味をもち、さらに行員の接客に魅力を感じて志望したという例文です。インターンシップで直接住民や行員の人柄に惹かれたという理由があれば、採用担当者も納得してくれることでしょう。また、大学で専攻した内容を盛り込み、それが顧客への提案や独自サービスの開発に活かせることもアピールしています。

志望理由を明確にして地方銀行の志望動機でアピールしよう

地方銀行はメガバンクと銀行業務に大きな違いはありませんが、その地域に密着したサービスを展開しているのが特徴です。

また、地方銀行は銀行業務以外にも地域のために、さまざまな事業をおこなっています。地域経済を活性化させ、地元企業や個人の資金需要を高めるには、地元からの高い信頼を得る必要があるためです。

志望動機を作るときは「なぜその銀行を選んだか」の理由を明確にすることが重要です。地元出身なら「地元で働きたい」という理由がありますが、地元以外ではその銀行の取り組みや特徴などを深く掘り下げて志望動機を考える必要があります。コツや例文などを参考に、説得力のある魅力的な志望動機を考えてみましょう。

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