目次
- 音楽業界は時代の変化に敏感な最先端の業界
- まずは音楽業界の特徴を理解しよう
- 音楽業界のビジネスモデル
- 音楽業界を構成する4つのプレイヤー
- 音楽業界の動向と今後の展望
- ①CDが売れなくなった
- ②コンサート収入がCD売上を上回る
- ③iPodの登場で一気にダウンロード配信が主流に
- ④今後はサブスクが音楽業界を牽引する
- ⑤コロナをきっかけにオンラインライブ配信需要が拡大
- 音楽業界の主な職種
- ①音楽制作に直接携わる仕事
- ②音楽を完成させる仕事
- ③完成した音楽をリスナーに伝える仕事
- ④ライブイベントに関連する仕事
- ⑤アーティストをマネジメントする仕事
- ⑥楽器を販売する仕事
- 音楽業界の就職で有利になる資格・スキル
- 職種に特化した専門スキル
- 英語力
- PCスキル
- コミュニケーション能力
- 職種別に解説! 音楽業界に向いている人って?
- クリエイティブ系の職種
- スタッフ系の職種
- 好きだけではダメ! 人気の音楽業界に就職するための差別化のコツ
- 志望企業のレーベル所属のアーティストを分析する
- CDが売れない時代に即した新たな提案を持っておく
- 音楽業界の志望動機で盛り込むべき要素
- なぜ音楽業界なのか
- 音楽業界の中でもなぜその企業なのか
- 入社後にどのように貢献したいか
- 音楽業界への就職は仕事の特徴をよく理解して決断しよう!
音楽業界は時代の変化に敏感な最先端の業界
こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。学生からよく、
「音楽業界へ進みたいけど、実際どんな仕事があるのでしょうか?」
「音楽が好きだから将来音楽関係の仕事に就きたいけど、将来性はある業界ですか?」
といった質問を受けます。音楽には多種多様のジャンルがあり、好みも千差万別ですが「音楽が好き」という人は少なくないでしょう。「好きなものを仕事にする」ことを考えたときに、音楽業界への就職を志した人が、どのような職種に就けばいいのか悩むことが多いですよね。
特に、音楽業界は時代の変化に敏感ということもあり、その意味においては最先端の業界と言えます。この記事では時代と共に変化する音楽業界の課題点や将来性や音楽業界に向いている人の特徴など解説していきます。この記事を最後まで読んで、音楽業界への就職を検討している人は、参考にしてみてください。
まずは音楽業界の特徴を理解しよう
音楽業界を志望するのであれば、まず業界の特徴を知っておくことが大切です。また「好き」だけでは仕事を続けるのは難しいため、音楽業界を志望するのであれば、まずはビジネスモデルや仕組みをきちんと理解するようにしましょう。
音楽業界といえば華のある職種を思い浮かべがちですが、音楽を演奏するだけではビジネスとして成立しません。イメージしやすいアーティスト業以外にも裏方となる職種も多種多様とあり、音楽業界全体で新しい音楽を世界に発信していっているのです。
まずは業界の特徴を理解しておきましょう。
音楽業界のビジネスモデル
音楽業界のビジネスモデルはシンプルに言えば、アーティストが提供する音楽をリスナーが購入するという流れです。ただ、この流れを個人間でおこなうのではなく、さまざまなプレイヤーを介しておこなっています。
また、ただ単に音楽だけで収益化するのではなく、音楽を演奏するアーティスト自身にアイドルビジネスとしての商品価値を売り出し、グッズ販売やファンクラブ会費、コンサート料やメディアの出演料などで収益を得ることができるのです。
音楽業界を構成する4つのプレイヤー
- レコード会社(宣伝)
- 流通業者(流通)
- 販売業者(販売)
- アーティスト
音楽業界は音楽を提供するアーティスト以外にも、消費者であるリスナーの耳に届くまでにさまざまな役割のプレイヤーがかかわっています。
音楽業界の理解を深めるためには業界を構成する4つのプレイヤーの役割を理解しておくことが必要不可欠となっています。ここからは具体的に4つのプレイヤー別の役割について、確認していきましょう。
①レコード会社(宣伝)
レコード会社はアーティストと契約し、アーティストの生み出した音楽をレコーディングしてCDやDVDといった音楽商品を制作します。生み出された音楽をCDショップやWeb配信で提供することで、音楽を宣伝する役割を担っているのです。
レコード会社は単に音楽をレコーディングしてレコードを制作するだけでなく、ときにはコンサートやライブの運営・企画をおこないます。
②流通業者(流通)
流通業者はレコード会社からCDを仕入れて全国のCDショップなど販売業者へCDを分配させることから、レコード会社で制作した音楽を流通させる役割を担っています。
レコード会社が音楽を制作して、直接レコードショップなど販売業者へCDを流通させるには、販売業者が多すぎてCDやDVDなど音楽商品を全国に流通させることができないため、流通業者がその役割を担います。
③販売業者(販売)
販売業者はCDやDVDといった音楽商品を販売する業者で、消費者であるリスナーは販売業者から商品を買うことになります。
これまでは音楽を消費者に届ける役割を担う販売業者の存在は大きいものでしたが、近年では音楽配信サービスの普及もあって、店舗を構えて直接CDやDVDを販売する方法だけでは販売業者として収益を得にくくなっています。
音楽はネット販売、ネット上で音楽を配信していくことで収益を得ていく時代へと切り替わりつつあります。
④アーティスト
音楽業界の華形であるアーティストは、音楽を生み出す役割ですね。一口にアーティストといっても歌手だけでなく、楽器を演奏するミュージシャン、ダンスを披露するダンサーなど、さまざまなプレイヤーがいます。
ここ最近はただ単に歌がうまい、ダンスがうまいだけでは売れない時代になっているので収益を挙げるために、アイドルビジネスとしての付加価値を付けてアーティストを売り出すなど、ビジネスとしての一工夫が必要になっています。
音楽業界の動向と今後の展望
就活生
音楽業界って華やかなイメージはあるのですが、将来性が気になります。
キャリアアドバイザー
確かにイメージと実際とでは大きく異なる場合はありますよね。特に就活ではそのギャップがあることは危険ですので避けたいですよね。音楽業界の今後をしっかりと理解しましょう。
音楽業界を目指すのであれば華やかで良いイメージを持つことも良いですが、現状の動向や今後の動向をきちんと理解しておく必要があります。入社後に後悔しないためにも、現状と将来性を把握しておきましょうね。
①CDが売れなくなった
音楽業界の象徴的なできごとは何と言ってもCDが売れなくなったことでしょう。CDの需要が下がったのは2000年代に入って以降、音楽共有サービスや動画配信サービスが普及したことが要因です。
それまではユーザーはCDショップでCDを購入して、音楽を楽しんでいましたが、ネット上で自宅に居ながら、音楽を購入できるようになりました。日常的に購入してどこでも音楽を楽しめる手軽さからCDが売れなくなってしまったと言えるでしょう。
②コンサート収入がCD売上を上回る
音楽業界の収益の柱はCD販売による収入が大きなウェイトを占めていましたが、CDが売れなくなった現在ではCD売上をコンサート収入が上回っています。コンサート需要が高まった背景には、アイドルビジネスの需要高騰化によりアーティストのメディア露出が高まったことが大きくかかわっているでしょう。
アイドルでなくても、アーティストの容姿やキャラが「売れる要素」として重要化されている現代の音楽業界では、直にアーティストを観ることができるコンサート・ライブは非常に価値のある音楽サービスとなっているのです。
③iPodの登場で一気にダウンロード配信が主流に
2001年にiPodが登場したことで一気に音楽はダウンロード配信が主流へと切り替わりました。ウォークマンの普及に始まり、音楽を街中でも携帯してどこでも聴ける時代が浸透し始めた頃にAppleが発表したiPodの登場で「音楽をダウンロードして携帯する時代」に変化しました。
1人1台スマートフォンを携帯している現代社会では、誰しもが手軽に音楽を楽しめる時代となり、音楽サービスの需要はこれからも高まっていくことでしょう。
④今後はサブスクが音楽業界を牽引する
Spotifyの登場を筆頭に音楽業界でもサブスクが浸透してきています。それまではダウンロードして音楽を聴くことが主流でしたが、曲ごとに購入するのではなく、月額料金を支払って、ストリーミングという新たな方法で音楽を楽しむ方法が普及しています。
Spotifyだけでなく、Apple MusicやAmazon Prime Musicで音楽を聴く人が増えており、今後の音楽業界はサブスクが牽引する時代となっていくでしょう。
⑤コロナをきっかけにオンラインライブ配信需要が拡大
新型コロナウイルスの拡大以降、音楽業界もコンサートやライブを自粛しなければいけないようになりました。しかし、コロナをきっかけにオンラインライブ配信で音楽を提供する新しいサービスが普及しているのも事実です。
ライブであれば、会場まで移動する交通費や時間がかかるだけでなく座席数にも限りがありますが、オンラインライブでは座席の心配はせずに場所を問わずライブ観戦ができ、より手軽にライブを楽しめることでしょう。
今後もオンラインライブの需要は高まっていきウィズコロナの時代でも音楽業界の需要は衰えることがありません。
キャリアアドバイザーコメント根岸 佑莉子プロフィールをみる
もちろん、オフラインでコンテンツを楽しむ需要はまだまだ廃れない一方で、オンラインライブ配信の需要の拡大は、エンターテインメントの楽しみ方にも大きな変化を及ぼしました。近年ではテクノロジーも目覚ましく発展しているため、自宅でXR (VRやARなどの総称) 技術を使いながらコンテンツを楽しむ、などさまざまな楽しみ方が増えていくでしょう。
こうした新しい技術やサービスが生まれる一方で、売り上げが減少しているCDやレコード商品を集めたレトロなお店などにはニッチなファンも大勢います。さらに、こうしたデバイスに馴染みがない若い世代からは、一周回ってCDが目新しいから使ってみたい、などと注目を浴びるケースもゼロではありません。
さまざまな事業を展開していると選択と集中を余儀なくされる面も多いですが、音楽が人に与える力は偉大である点は変わりません。ぜひ、さまざまな可能性を見出せるように常にアンテナを張って行動しましょう。
音楽業界の主な職種
就活生
そもそも音楽業界ってどんな仕事があるのでしょうか?アーティストなどは才能がないと難しそうですし、私たちが就ける職種について知りたいです。
キャリアアドバイザー
わかりました。それでは音楽業界の仕事について全般的に解説していきますね。
音楽業界の仕事といっても多種多様な職種があり、仕事内容も大きく異なることから、それぞれで求められるものも変わってきます。
ここからは音楽業界の主な職種について次の6つの観点から見ていきましょう。
- 音楽制作に直接携わる仕事
- 音楽を完成させる仕事
- 完成した音楽をリスナーに伝える仕事
- ライブイベントに関連する仕事
- アーティストをマネジメントする仕事
- 楽器を販売する仕事
①音楽制作に直接携わる仕事
音楽サービスは「作詞・作曲をおこない音楽を演奏する」ことから始まります。アーティストやミュージシャンがいて初めて音楽が芸術として昇華され、消費者のもとに届けられる音楽が生まれます。
しかし、音楽を直接制作する仕事に就いて安定的な報酬を得るには、努力はもちろんですが才能と運といった要素も少なからず必要であるケースも多いでしょう。しかし音楽制作に直接携わる仕事に就けなくても、音楽業界に携わりたいという気持ちがあるのであれば、音楽制作に直接関わる仕事の内容についても把握しておくべきですね。
アーティスト
音楽の仕事と聞いて真っ先に思い浮かぶ職種はボーカリストやシンガーソングライターといったアーティストではないでしょうか。歌を唄うアーティスト以外にも、ダンスを踊るダンサーも表現者としてアーティストに分類されます。
実際に音楽を生み出すアーティストになるためには、バンド活動を続けたり路上ライブをおこなうか、レコード会社のオーディションを受けて自分の才能を認めてもらう必要がありますが、音楽学校に通って技術を身に付けてアーティストを目指す方法もあります。
スタジオミュージシャン
スタジオミュージシャンは楽器を演奏してアーティストのパフォーマンスをサポートする役割を担います。
スタジオミュージシャンになるためには、楽器を演奏できるようになってレコード会社や芸能プロダクションに所属する方法が主流です。
実力次第の世界であり学歴など一切関係がないスタジオミュージシャンは、技術のある人であればレコード会社などに所属せずにフリーランスとして活躍することもできるでしょう。
作曲家
奏できるだけでなく、依頼主の要望を汲み取り、流行りに合わせた曲を作っていくセンスが必要になるでしょう。
作曲家になるためには演奏の技術が高いだけでなく、高度な知識が必要となるため、音楽関連の大学や短大、専門学校で知識を蓄えた後、芸能プロダクションなどに所属して作曲家を目指すのがおすすめです。
編曲家 / アレンジャー
編曲家/アレンジャーは作曲家が制作した曲に編曲(アレンジ)を加える職種です。編曲はオリジナルの曲に、楽器の演奏を付け加えたり、前奏や伴奏を作り曲を更に作り上げていく作業です。
編曲は誰にでもできる仕事ではなく、ギターやキーボードといったさまざまな楽器に精通しているだけでなく、現在主流となっているDTM(デスクトップミュージック)で曲を編集できる技術が求められるでしょう。
キャリアアドバイザー
編曲家の多くは作詞・作曲をおこなっている作詞家、作曲家が兼任していることが多く、編曲家だけで活動する人はあまり見かけないのが現状です。
サウンドクリエイター
サウンドクリエイターは作曲家と似ていて、同様に曲を作る職業です。ただ、サウンドクリエイターは作曲家と異なり、曲だけでなく映画やTVに流れるBGMやSEなども手掛けます。
サウンドクリエイターになるには音楽を専攻している大学や短大、専門学校に通ってゲーム会社やサウンドの制作会社に就職する方法が主流でしょう。
作詞家
作詞家は作曲家が作り上げた曲に詞を付ける職業です。曲に合わせて、その時代に合ったキャッチーなフレーズを組み合わせてアーティストに合った詞を作り出す能力が必要になるでしょう。
また、作詞をしたうえで曲をつくる順序もあるため言葉だけで人を魅了するセンスが求められます。そのため、言葉のチョイスや依頼主の要望を読み取る能力や人の心を揺さぶるような新しい発想力・感性が求められますね。
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②音楽を完成させる仕事
アーティストやミュージシャンによって生み出された後は、音楽を商品として流通させるために「音楽を完成させる役割」が必要になります。
音楽活動を統括する「プロデューサー」と「ディレクター」などレコード会社・芸能プロダクションに所属する運営スタッフについて見ていきましょう。
音楽プロデューサー
音楽プロデューサーはアーティストの売り出し方や方向性を決めて企画・運営をおこなう、いわば音楽制作における完全責任者です。
音楽制作を統括している存在であり、音楽プロデューサーになるには音楽業界における実績が必要になるでしょう。過去にアーティストやミュージシャン、作詞家・作曲家で活躍した後にプロデューサーとなることが多く、目指す職業というより、実績を積んだ後に任される役職と言えるでしょう。
ディレクター
ディレクターはアーティスト活動を総括する現場責任者です。アーティストの振り付けや活動内容を監督したり、アーティストのサポートをおこないます。
ディレクターになるには、芸能プロダクションやレコード会社でアシスタントから下積みを始める必要がありますね。ディレクターはプロデューサーの指揮命令のもとに動き、現場を監督するため音楽の知識と技術の他にもマネジメント能力が必要になるでしょう。
レコード会社のスタッフ
レコード会社のスタッフは、部署によって役割が異なります。クライアントとなるアーティストと打ち合わせをおこなったり、CDショップや流通業者に営業をかけることが営業職の役割です。また、制作部がCDの制作をおこない、宣伝部が出来上がったCDを売るために広告・宣伝活動をおこないます。
その他にもレコーディングの進行やMV・ジャケット制作をおこなう役割を担うA&Rなど、レコード会社のスタッフにはさまざまな役割が求められるでしょう。
ローディー / ボウヤ
ローディーは通称ボウヤとも呼ばれるアシスタントのことです。ディレクターの指示に従い現場の準備や機材・楽器の詰め込み・メンテナンス・運送をおこないます。
「マイクが壊れた!」「ケーブルが絡まっている!」と何かアクシデントが起きた際に、真っ先に駆けつけて修繕・雑用をおこなうこともローディーの役割です。
アーティストがより良い音楽を生み出せるようにサポートをしていく仕事なのでサポートするのが得意という人には向いている仕事と言えるでしょう。
プレス工場
音楽業界においてプレス工場とはCDを製造する工場であり、プレス工場に依頼することで消費者に届ける商品としてのCDを形にするのです。何枚CDを制作するかは、アーティストの知名度・世間の注目度から黒字になる枚数をレコード会社が決定して依頼します。
近年はダウンロード購入やサブスクによって音楽を聴く人が増えたこともあり、プレス工場への依頼は減少傾向にある点は理解しておきましょう。
③完成した音楽をリスナーに伝える仕事
音楽は制作するだけでなく、人々に聞いてもらって初めて価値が出ます。完成した音楽をリスナーに聞いてもらうためには、音楽を広める役割が必要ですよね。
音楽の伝え方はメディアによる宣伝や店舗販売など、さまざまな方法がありますのでここでしっかりと理解していきましょう。
テレビやラジオ
音楽をリスナーに届ける方法としてテレビやラジオがあります。テレビやラジオの影響力は強く、テレビで紹介された音楽は、一躍世間で注目を集めることになります。そのため、テレビ局やラジオ局で仕事をすることで音楽に携わることが可能です。
メガプラットフォームであるテレビやラジオの力を使って、より多くのリスナーに音楽を伝えていきましょう。
CDショップ
CDショップは実際にお客さんにCDを販売することで、音楽を伝えていきます。CDショップで勤務するのであれば、アルバイトや正社員として就職することが多いでしょう。
しかしCDが売れなくなってしまっている現代において、CDショップで生計を立てていくことは、難しいかもしれません。まだCDやレコードを購入する人も多いですが、今後よりサブスクが浸透していくことでCD離れは加速していくことが予想されます。
キャリアアドバイザー
収益源を多角化するために、CDだけではなく本や文房具といった商品も一緒に販売しているCDショップが増えていますよ。
④ライブイベントに関連する仕事
音楽業界での仕事のなかにはライブイベントに関連する仕事もあります。CDの販売収入よりもライブイベントの収入の方が多くなっていることもあり、音楽業界では勢いのある仕事と言えるでしょう。
ライブイベントでは、ライブを成功させるために裏方で、あらゆる職業の人が働いて成り立っています。証明スタッフやライブハウスのスタッフを始め、ライブイベントに関連する仕事について確認していきましょう。
コンサートホールやライブハウスのスタッフ
コンサートホールやライブハウスのスタッフは、コンサートやライブに訪れた顧客の案内や誘導、ホール業務の役割を担います。
他にもグッズ販売などをおこなってライブイベントをサポートするスタッフ業務は、アルバイトや派遣社員として勤務する人も多いのが特徴です。正社員としてコンサートホールやライブハウスへ就職することも求人が出ていれば可能でしょう。
イベンター
イベンターとはコンサートやライブを運営するために欠かせない存在です。コンサートの企画や会場の手配をおこない、コンサート開催に向けて工程を管理・工夫する運営業務をおこないます。
アーティストの手配・交渉をおこない、出演アーティストや会場・座席数などを決定して、チケット配当・発売日・発売方法を広告で宣伝する業務もおこないます。
イベンターは公演前の準備だけでなく、スタッフへ食事の手配や、公演後のスタッフへの搬送指示やアーティストを含む出演者の見送りなど、コンサート全体を企画・工夫する職種となっているため、全体のコーディネーターとも言えるでしょう。
舞台監督・舞台美術スタッフ
コンサートやライブを運営していくために、さまざまな職種の人間がそれぞれの与えられた役割を担って協力していきますが、舞台監督は、その多種多様な人材を監督して指示を出して、スケジュール通りに進行していく役割を担っています。
舞台監督になるには、アシスタントや照明スタッフという舞台に関わる仕事を経験してキャリアアップした後になることが一般的です。
また、舞台美術スタッフはコンサートやライブを盛り上げるための巨大モニターに花火やレーザー・スモークといった演出面を手掛ける役割を担っています。
PAエンジニア
PAエンジニアとは音響を操る職種です。PAは「Public Address」の略称で「公衆への伝達」を意味しており、アーティストやミュージシャンが出した音を、より観客に伝えやすくするために、裏方で機械によって音響を操作する役割を担っています。
PAエンジニアになるには、音響設備を操作する技術・スキルが必要であり、大学や専門学校で音響関連の知識を習得してコンサート制作会社や音響会社、ライブハウスに就職することがおすすめです。
初めはアシスタントとして、機材の積み込みや搬入出をおこなって、経験を積んだ後にメインエンジニアを目指していきましょう。
照明スタッフ
照明スタッフはコンサートやライブを最大限に演出するために、照明器具を駆使してパフォーマンスをフォローする職種です。ただ客席や舞台を照らすだけでなく、パフォーマンスとしてライブが盛り上がるように配色、フラッシュを切り替えてライブを演出していく技術職と言えるでしょう。
照明スタッフになるためには大学や専門学校で勉強してから照明会社や、ホール会場、ライブハウスに就職します。
⑤アーティストをマネジメントする仕事
アーティストが活躍するために音楽活動をマネジメントする仕事が存在します。一般的に芸能事務所や芸能プロダクションでの仕事で、音楽業界以外にもタレントや芸人を扱っている事務所もあります。
音楽業界を志望するのであれば、アーティストを支援する側で就職することも検討してみるのも1つの選択肢になります。音楽業界におけるアーティストをマネジメントするための芸能プロダクションについて確認していきましょう。
芸能プロダクション
アーティストを世に広めていくために、マネジメント活動をおこなう仕事です。アーティストの宣伝活動やライブのセッティングをおこない、所属しているアーティストを売り出すことがメインの仕事内容です。
芸能プロダクションは音楽活動だけでなく、タレント業やアイドル業としての側面も考慮して「アーティストを売り出すためには、どうすればいいか」方法を模索していく必要があります。
アーティストをプロモートしていくためにさまざまな企業に働きかけていくことはもちろんのこと、マネージャーとしてアーティストと密に接することも求められますね。
⑥楽器を販売する仕事
楽器をアーティストや消費者に販売する楽器屋と、楽器を制作する楽器メーカーも音楽業界を目指すうえでは就職先の候補として挙げられます。
楽器が趣味である人や楽器制作・販売に携わりたい人は、楽器販売の職業も検討してみましょう。
楽器屋
楽器屋は音楽に直接関わる職業でありながら、業種は小売業に分類されます。音楽が好きというより楽器そのものが好きで、接客業が好きな人に向いているでしょう。
楽器屋を含む小売業は現在、人手不足となっているので学歴や経験より、意欲や人柄が重視されます。楽器の魅力を人々に伝えることができる楽器屋での仕事はコミュニケーション能力や接客技術が必要になるでしょう。
楽器メーカー
楽器の制作を手掛ける楽器メーカーでの仕事は主に製造部と企画・販売部・営業部にわかれます。楽器メーカーに就職するには大学や専門学校を卒業して、新卒として就職することが一般的な方法です。
大手楽器メーカーであれば学生からの人気は高く競争も激しいことから、大手楽器メーカーを志望するのであれば、選考対策を万全にしていきましょう。
自己分析をするならツールを使って簡単に済ませましょう
自分の弱みは言語化できても、強みを言語化できない人も多いでしょう。
そんな時は「自己分析ツール」がおすすめです。このツールを使えば、簡単な質問に答えていくだけで選考で使えるあなたの強みを言語化できます。
自分の強みがわからない人は、今すぐ診断してみましょう。
音楽業界の就職で有利になる資格・スキル
- 職種に特化した専門スキル
- 英語力
- PCスキル
- コミュニケーション能力
音楽業界に就職するにあたって必須となる資格やスキルがあるわけではありませんが、あると有利になる可能性の高い資格やスキルは存在します。
少しでもライバルに差をつけるためにも有利になる資格・スキルを把握しておきましょうね。
職種に特化した専門スキル
音楽業界に携わるのであれば、音楽や楽器のスキル以外にも、あなたが志望する職種に特化した専門スキルがあると、選考に有利になるでしょう。
たとえば、音楽プロデューサーであれば企画力やマーケティング能力は必要ですので、学生時代の経験からそういったスキルを身につけている場合は積極的にアピールしていくと良いですよ。
英語力
CDからストリーミング配信に変わったことで音楽も国境を越えて提供することのハードルが下がりました。そのため海外を視野に入れた英語の歌詞も多くなっています。
また、ディレクターやイベンターを志望する際にも、海外のアーティストとかかわる機会が増えてくるため英語力がないと、仕事が停滞してしまいます。そのため、英語力を培っておくと、音楽業界でも重宝されることになります。
英語力のアピールの仕方はこちらを参考にしてみてください。
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PCスキル
PCスキルは音楽業界に関わらず、社会で働くのであれば磨いておいて損の無いスキルです。音楽業界であれば、動画編集や音響編集などでPCを駆使して仕事をおこなうことがあります。
ExcelやWordといった基本操作だけでなく、IllustratorやPhotoshopといった動画編集に役立つ専門スキルを持っていると就職活動に有利に働くでしょう。
コミュニケーション能力
音楽業界で働く場合は、どの職種でもコミュニケーション能力が必須になりますね。音楽業界はアシスタントから照明スタッフ、レコードショップやイベンターなど、どの職種にしても人とかかわって音楽制作・販売をおこなっていく必要があります。
ときにはアーティストが求めているイメージや要望を汲み取って、アクションを起こす必要もあり、高い対人能力が求められるでしょう。
音楽業界を志望する人は、コミュニケーション能力を高めておくと、就職活動時でも自分の意欲をアピールしやすく、選考に役立てることができますね。
コミュニケーション能力を差別化してアピールする方法はこちらでも解説しています。
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職種別に解説! 音楽業界に向いている人って?
音楽が好きだからといって、音楽業界が向いているとは限りません。ただ単に音楽が好きだからという理由で音楽業界を志望するのではなく、自分に向いている仕事なのかを理解しておきましょう。
ここからは音楽業界に向いている人の特徴を解説していきますね。
クリエイティブ系の職種
アーティストやミュージシャン、作曲家・作詞家などクリエイティブ系の職種では「新しい何かを生み出す」ことができる人が活躍できます。
クリエイティブとは「何かを創造する・生み出す」ことを意味しており、受動的に言われたことをこなしていくより、自分から能動的に考え行動していきたい人におすすめですね。
キャリアアドバイザー
「発想力が豊かな人」「個性的でアイデア力に長けている人」は音楽業界に向いていると言えます。固定概念を取っ払って、新しい何かを生み出していきたい人は、音楽業界に飛び込んでみると、自分の真価を活かすことができるでしょう。
0から何かを作るのが好きな人
音楽制作は他の音楽の真似や流行りの音楽を追いかけているだけだと、消費者に響かず量産型の音楽になってしまいますね。流行を生み出す・新しいジャンルを確立させることで、激しい競争状態にある音楽業界で生き残っていく音楽を生み出すことができるのです。
逆に固定概念に縛られてしまい、常識の範囲内で行動したい人は音楽業界での活躍は難しい可能性が高いと言えます。1を10にするより、0から1を生み出すことが好きな人は、音楽業界が向いているでしょう。
いろいろなことにアンテナを張れる人
エンタメが好きな人、SNSでの情報収集やリサーチが好きな人、流行に敏感な人は、次の流行を考え、売れる音楽を見つけることが得意ですね。
今の消費者が求めている流行りの音楽がわかっていれば、音楽業界で活躍することができます。
コミュニケーション能力に長けた人
「良い音楽だったら売れる」という古典的な考えでは、今の厳しい音楽業界で生き残っていくことはできません。音楽活動をおこなっていくうえで、レコード会社、プロダクションとの関係性や他アーティストとの人脈など、音楽業界内でのかかわりが非常に重要になってきます。
交渉や取引、またファンの集客をおこなうためにもコミュニケーション能力に長けた人が、必要になりますね。
スタッフ系の職種
スタッフ系の職種は裏方に回ってアーティストの活動を支援することが仕事になります。
自分が実際に表舞台に立つわけではありませんので「音楽が好き」というだけでは業界で活躍していくことは厳しいでしょう。自分より他人の面倒見が良い人や、管理能力に長けた人はスタッフ系の職種がおすすめできます。
ディレクターやプロデューサー、照明スタッフを目指すのであれば、自分には素質があるのか確認してみてください。
音楽に情熱を注げる人
音楽業界に就職するとディレクターを目指す場合も照明スタッフを目指す場合でも、まずはアシスタントから始まります。アシスタントは給与も安く、拘束時間が長いだけでなく休みも不規則な職種と言えます。
ディレクターや照明スタッフになった後も、ライブやアーティストの都合で出勤する必要があり、ワークライフバランスは取りづらい仕事です。
半端な覚悟で音楽業界に入ってしまえば「思っているのと違う」と転職や退職といった道を歩んでしまうことにつながるので、音楽に情熱を注げるかどうかも音楽業界を目指すポイントの1つと言えるでしょう。
協調性に長けた人
スタッフ系の職種はアーティストを支援する裏方の仕事ですので、自分を押さえてアーティストが活動をしやすいようにサポートしていく協調性が求められるでしょう。そのため、人の面倒を見ることが好きであったり、人とかかわることが得意な人はスタッフ系の職種が向いています。
またスタッフ系の職種は、初めはアシスタントから始まることが多く、駆け出しの頃は上司とアーティストとの板挟みになりやすいため、うまく立ち回ることが求められるでしょう。
マネジメント能力・協調性に長けた人であれば、スタッフ職で活躍していけるでしょう。
協調性のアピールの仕方はこちらを参考にしてみてください。
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協調性を魅力的に自己PRするには|エピソード別の例文で徹底解説
協調性をアピールする際は、企業が求める主体性や能動的な能力をアピールすると好評価を得られますよ。 この記事では、協調性の意味、好評価を得るポイント、自己PR例文をキャリアアドバイザーが解説します。 動画や例文も参考にポイントを押さえてアピールしてくださいね。
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キャリアアドバイザーコメント辻 華菜子プロフィールをみる
絶対ではありませんが、アーティストは自分の価値観を大切にしている人が多いと言われています。だからこそ、彼らを支えて商品を売り出すためにはある程度のビジネス感覚が問われてきます。ビジネス感覚というと意気込んでしまいそうですが、柔軟性や視野の広さと言い換えてもいいかもしれません。
職人気質が多い業界の中で、自分も同様に本当にいいものだけを作っていきたい、という気持ちももちろん大切にするべきです。しかし、あまりにも意固地になりすぎてしまうとせっかくのチャンスが舞い込んだ時にもうまく自分たちのものにできなくなってしまいます。ビジネスでやっている以上は、それでも独りよがりになりすぎず、「売れるためには何が必要なのだろうか」と冷静に考えられる別の目線も忘れないようにすることを心掛けてください。
好きだけではダメ! 人気の音楽業界に就職するための差別化のコツ
音楽業界は人気業界の1つですので「音楽が好き」というだけでは採用を勝ち取ることは難しいでしょう。音楽業界に就職するには他の学生と違った差別化できるアピールポイントが必要になります。
音楽業界の現状、今後の動向を知っておくことはもちろん、自分が志望する企業について徹底的にリサーチしておいてください。人気の音楽業界で就職するためのポイントについて押さえておきましょう。
志望動機の作成方法についてはこちらを参考にしてみてください。
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志望企業のレーベル所属のアーティストを分析する
志望企業のレーベル所属のアーティストを分析しておくと、面接時に有利になります。
志望している企業で取り扱っているアーティストのことを知らない学生より、自社が扱っているアーティストに詳しい学生のほうが採用担当者は好感を覚えるでしょう。
また、企業によってアーティストの特色が異なり、それが企業独自の特徴になります。そのため、事前に志望企業のレーベル所属アーティストを分析しておくことで面接でも企業の特徴を理解したうえで明確な志望動機を話すことにつながるでしょう。
「好き」という側面だけでなく商業的な側面で考えよう
アーティストやレーベルが好きというだけでなく、商業的な側面で考えて音楽業界への就活をおこないましょう。
好きなアーティストが所属している芸能プロダクションを希望する人は少なくありませんが、いちファンとして企業を志望するのではなく、この厳しい音楽業界で今後やっていける会社かを見極め、商業的な側面で話ができると面接でも好印象を残せるでしょう。
他の企業との違い、音楽が売れていくためには何が必要かを考えて就職活動をおこなうことをおすすめします。
CDが売れない時代に即した新たな提案を持っておく
CDが売れない時代で今後どのように音楽を売っていくか、新しい提案を持っておくことで就職活動が有利になります。
何も考えずに、音楽業界は安泰だと思っていると、今後の音楽業界で生き残っていくことは難しいでしょう。CDが売れない時代では、ネット配信やサブスクによって音楽を提供していく必要があります。
また、自分が生み出したオリジナルのアイデアがあれば、面接でもアピールすることができるでしょう。音楽業界ではオリジナリティ溢れる新しいアイデアを、生み出せる人が求められます。
今後の音楽業界でどうすればより消費者に音楽を提供できるか、自分の考えを持っておくと強みとして活かせるでしょう。
キャリアアドバイザーコメント辻 華菜子プロフィールをみる
企業にとって、音楽の楽しみ方が変わったことは百も承知でそこにどう対応していくべきかどうかに試行錯誤をしています。だからこそ、学生は「単に音楽が好きだから」ではなくて学生から見た音楽業界の現状と今後の方向性の仮説を話せるといいでしょう。
もちろん、あまりにも上から目線になったりコンサルティングのようになったりしてしまうと嫌味に聞こえてしまうリスクもあります。しかし、20代の若い世代のリアルな感覚は、その世代の人にしかわからないことでもあります。根拠を述べる際には自分の意見だけではなくて周囲の複数の知り合いや音楽にあまり関心がない人はこう言っている、というように説得力のあるデータを用いることができるとなおいいでしょう。
「単に好きだからこういうことをやっていきたい」という情熱だけではなく、冷静な分析力で差別化を図ることができます。
音楽業界の志望動機で盛り込むべき要素
キャリアアドバイザー
最後に音楽業界の志望動機で盛り込むべき要素について解説しますね。人気業界の音楽業界を勝ち抜くためには志望動機のブラッシュアップは必要不可欠ですね。
就活生
ありがとうございます! ここの解説をよく理解して志望動機をブラッシュアップします!
競争率の高い音楽業界を志望するのであれば、「音楽業界でないといけない理由」を明確にしていく必要があります。
音楽業界の志望動機で盛り込むべき要素を理解したうえで、説得力のある志望動機を作成していきましょう。
なぜ音楽業界なのか
まず重要になってくることが「なぜ音楽業界でないといけないのか?」といった視点が志望動機に盛り込まれているかです。
「何か人を感動させる作品を生み出したい」だけでは、音楽業界でなくても映画業界や芸能関係でも叶えることができますよね。音楽業界でしか叶えられない目標が入った志望動機が必要です。
音楽業界でしか叶えることができない目標を書くことで自分にしかないオリジナリティ溢れる志望動機にしていきましょう。
音楽業界の中でもなぜその企業なのか
音楽業界の中でもなぜその企業なのかを志望動機でアピールしましょう。音楽業界で働くうえで「この企業でこの職種に就きたい」と明確に言える根拠がなければ説得力に欠ける志望動機となってしまい採用担当者に響きません。
音楽業界では自分の言葉で自分をアピールする表現力が求められます。その企業のアーティストのおかげで自分も音楽に興味を持った体験談や、その企業でしか達成できない目標などを具体的に志望動機に盛り込むことが必要ですね。
音楽業界の中でも「自分が志望する企業は、御社しかありません」と強くアピールすることが重要になるでしょう。
入社後にどのように貢献したいか
入社後にその企業でどのように貢献していきたいかを志望動機でアピールしましょう。
音楽業界において目標や夢がなければ、活躍していくことは難しいです。ただ単に音楽が好きだからだけでなく「入社後にこのように働いて御社に貢献していきたいです」と強くアピールできる志望動機が必要になります。
入社後にどうしていきたいかのキャリアビジョンを踏まえて話すことを心掛けましょう。
志望動機の締め方はこちらを参考にしてみてください。
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クリエイティブ系職種の場合
クリエイティブ系の職種の場合は「目標・夢」を具体的に語ってください。
クリエイティブ系の職種の場合は、音楽を始めたきっかけが憧れでも問題ありません。しかし、同時に「いつか自分もこのように人々を感動させたい」といった目標や夢を語れることが必要です。
音楽が好きで誰にも負けたくない、と活躍していく強い意思を志望動機で伝えましょう。
スタッフ系職種の場合
スタッフ系の職種の場合は、自分が音楽業界でどのように働きアーティストを支援していきたいか具体性を持った志望動機にしましょう。
スタッフ系の職種を志す人の多くは、自分もアーティストなどクリエイティブ職を志したことがある人が多いです。しかしクリエイティブ職ではなく、スタッフ系の職種で「好きな音楽に貢献したい」と強く思った理由があるのでスタッフ系の職種を志望するのでしょう。
自分の言葉で「なぜこの仕事に就きたいか」具体性を持ってアピールすることが就職活動を有利に進める志望動機のポイントになります。
音楽業界への就職は仕事の特徴をよく理解して決断しよう!
人気の高い音楽業界への就職はただ「音楽が好き」というだけではおすすめできません。激変する音楽業界の現状やこれからの動向を理解したうえで志望したいかどうかが重要です。
また、音楽業界で求められるスキルや選考を勝ち抜くための差別化ポイントをしっかりと理解することはもちろんのこと、音楽業界の仕事の特徴を理解したうえで音楽業界に進むかどうかを判断しましょう。
音楽業界が気になるあなたは今回の記事を何度も読んで理解を深めていきましょう。
キャリアアドバイザーコメント津田 祥矢プロフィールをみる
「音楽業界」というと何か特別なイメージを持つ学生も多いのですが、「商品を作って流通に乗せて販売をする」という流れは、他の業界と相違ありません。売れなければビジネスは成り立ちませんし、そのために企画をする人や営業をする人など複数の職種がある点も、他の業界と変わらないことがわかるでしょう。
もし音楽業界が他の業界と異なる点を挙げるとすれば、「人」を商品としている点です。たとえ売るものがCDやその他コンテンツだったとしても、それを作っているアーティストは人間です。もちろん、洋服の背後にはデザイナーが、食べ物の背後には農家がいるようにすべての業界には生産者である「人」がいるので音楽業界だけを特別視しすぎてはいけません。しかし、「〇〇のアーティストが好きだからこの楽曲を買う」など、消費者がその商品を購入する際に人を理由にすることが多いという点は、他の業界と比べて圧倒的に多いと想像できるのではないでしょうか。
だからこその難しさややりがい、適性を改めて考えられるようにしていきましょう。