目次
- 将来性抜群のフィンテック企業! サービス×企業の両面から理解を深めよう
- そもそもフィンテックとは? 仕事内容や将来性について解説
- 概要:金融(Finance)×技術(Technology)の造語
- 仕事内容:開発から営業までさまざまな職種が活躍している
- 将来性:市場規模は今後拡大すると予想される
- 特徴を押さえよう! フィンテック企業と従来の金融機関の違いを解説
- 自動化などによってコストが下がる
- セキュリティに関して注意が必要
- 意外と身近にある? フィンテック企業が提供するサービス例を解説
- ①キャッシュレス決済
- ②仮想通貨
- ③クラウドファンディング
- ④インターネットバンキング
- ⑤インシュアテック
- ⑥個人財務管理
- ⑦個人資産運用
- ⑧クラウド会計ソフト
- ⑨ソーシャルレンディング
- ⑩トランザクションレンディング
- 企業選びの参考にしよう! フィンテック業界の有名企業10社
- freee
- メタップス
- メルペイ
- BASE
- GMOフィナンシャルホールディングス
- Paidy
- お金のデザイン
- bitFlyer
- フィンテック
- 楽天グループ
- フィンテック企業で用いられているIT技術も確認しておこう!
- 当てはまるかチェック! フィンテック業界に向いている人の3つの特徴
- ①経済や法律への関心が高い人
- ②統計や情報処理への関心が高い人
- ③学習意欲がありチャレンジ精神が旺盛な人
- フィンテック企業に関するよくある質問に回答!
- フィンテック企業の特徴を理解し自分にマッチした企業を見つけ出そう!
将来性抜群のフィンテック企業! サービス×企業の両面から理解を深めよう
こんにちは、キャリアアドバイザーの北原です。就活を控えた学生から、
「フィンテック企業とは何ですか?」
「具体的にどんな企業があるのでしょうか?」
といった質問を受けることがよくあります。近年、フィンテック企業は成長が期待される産業のひとつとされており、就活においても注目が集まっています。
しかし、フィンテックという言葉を聞いたことがあっても、その詳細や具体的な企業名までは知らないという人は案外多いものです。漠然としたイメージだけで就活に臨むと内定獲得は難しくなってしまうため、まずはフィンテックとは何かについて理解を深める必要があります。
この記事では、フィンテックの仕事内容や将来性、サービス例をキャリアアドバイザーが詳しく解説します。有名企業も紹介するので、成長産業に就職して実力を発揮したいと考えている人はぜひ参考にしてくださいね。
そもそもフィンテックとは? 仕事内容や将来性について解説
就活を進める中でフィンテックという言葉を知り、興味を持った人もいるのではないでしょうか。その一方で、お金にまつわる仕事ということは理解していても、具体的な意味や仕事内容までは把握していない人も多いかと思います。
業界の役割や仕事内容を知ることは、内定獲得の可能性を高めるだけでなく、入社後のミスマッチを防ぐためにも非常に大切なことです。まずは、フィンテックの意味や仕事内容、将来性について確認していきましょう。
概要:金融(Finance)×技術(Technology)の造語
フィンテックとは、金融(Finance)と技術(Technology)からできた造語です。つまりフィンテック企業とは、金融サービスとIT技術を組み合わせた新しいサービスを提供する企業を意味します。
フィンテックは以前より存在していた言葉ですが、スマートフォンやネット通販が普及したことでより身近なものとなりました。たとえば、ネットバンキングやキャッシュレス決済、仮想通貨などはまさしくフィンテックを活用したサービスです。
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仕事内容:開発から営業までさまざまな職種が活躍している
フィンテック企業というとIT系の職種をイメージする人も多いかと思いますが、実際は開発から営業までさまざまな職種の人が働いています。
開発においては、プログラミングやシステム設計などのIT技術を駆使して、サービスの開発・運用をおこなうエンジニアが活躍しています。開発したサービスをコンセプトに合わせてより魅力的な外観・使い心地にするデザイナーや、プロジェクト全体の指揮をとるディレクターも欠かせない存在です。
営業職は、主に法人顧客に対して自社サービスの提案やアフターサポートをおこないます。数ある営業職の中でも専門性の高い分野であるため、金融機関での勤務経験がある人やIT技術に精通している人が多く活躍していますよ。
キャリアアドバイザー
このほか、経理や人事、総務といった管理系職種が加わって、企業活動が成り立っています。この点は他の業界の企業とも変わらない部分と言えますね。
将来性:市場規模は今後拡大すると予想される
経済産業省が経済政策についての報告をまとめた「通商白書2022」によると、IoTやAI、ビッグデータといった技術の発展に伴い、フィンテック業界の市場規模は年々拡大しています。
以前は大手企業が提供するサービスが多くを占めていましたが、近年では新型コロナウイルス感染症の影響によりさまざまな業務や対応のオンライン化が進んだことで、小回りの利くベンチャー企業の参入も伸びてきました。
また、注目を浴びている分野であることから、キャリアアップのための転職先としても人気を集めています。
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優秀な人材が集まりやすい環境となっているため、今後も新しい形のサービスがどんどん生まれ、業界全体はさらに成長していくと予想されていますよ。
キャリアアドバイザーコメント酒井 栞里プロフィールをみる
経済のグローバル化やライフスタイルの多様化により、多種多様な金融サービスのニーズが生まれています。それらに応えるため、今後もフィンテック業界は伸びていく事が予想されますよ。
またテクノロジーのさらなる進歩、生まれながらにデジタルに親しんできた世代の増加など、現時点でフィンテック業界が伸びる条件がそろっています。時代に合わせた新しい仕事が次々と生まれていく可能性もあるでしょう。
そのような業界で働くことによって、キャリアの選択肢も広げられる可能性があるのです。
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特徴を押さえよう! フィンテック企業と従来の金融機関の違いを解説
- 自動化などによってコストが下がる
- セキュリティに関して注意が必要
フィンテック業界の成長により、若い世代の価値観にマッチする、従来の常識に捉われない新しい形のサービスが生まれるようになりました。
では、フィンテック企業は、銀行や証券会社など従来の金融機関と比べて、どのような違いがあるのでしょうか。両者の違いを知って、改めて就活の軸を決めましょう。
自動化などによってコストが下がる
フィンテックの特徴の1つとして、低コスト化が可能になることが挙げられます。たとえば、従来の金融機関がサービスを提供する際には、膨大な人員や設備を投入しなければなりません。銀行の窓口での取引や、ATMの設置をイメージするとわかりやすいでしょう。
一方フィンテックは、テクノロジーを駆使しオンライン化を進めることで、サービスを効率化・自動化し、人件費や店舗にかかる費用を削減できます。コストが下がれば利用料や手数料の負担軽減につながるため、消費者の選択肢の拡大も期待できます。
セキュリティに関して注意が必要
低コスト化によるサービス拡大が期待できる一方で、ハッキングやフィッシング詐欺など、これまでなかったリスクが生まれています。たとえば、パスワードや二段階認証といった強固なセキュリティ対策を導入していても、正しく設定・管理しなければ不正ログインされてしまう可能性は高くなります。
そのため、ネットリテラシーが低い人にとってはかえって使いにくいという側面も持ち合わせています。また、消費者に過失がなくてもシステム自体にセキュリティ上の不備があるリスクも否定できません。
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便利なサービスを生み出す分野として注目されているフィンテックですが、安全性については課題も多く、法整備が急がれている点も業界知識として押さえておきましょう。
意外と身近にある? フィンテック企業が提供するサービス例を解説
金融やIT技術と聞くと、「難しそう」「レベルが高いかも」と躊躇ってしまう人もいるかもしれませんね。しかし、すでに私たちの身近なところにもフィンテックサービスは普及してきています。
ここでは、フィンテック企業が提供するサービスの代表例を紹介します。ここでしっかりとチェックして、フィンテック企業での仕事のイメージを膨らませてくださいね。
- キャッシュレス決済
- 仮想通貨
- クラウドファンディング
- インターネットバンキング
- インシュアテック
- 個人財務管理
- 個人資産運用
- クラウド会計ソフト
- ソーシャルレンディング
- トランザクションレンディング
①キャッシュレス決済
金融機関での手続きや現金を必要としないキャッシュレス決済は、フィンテック企業が提供するサービスのひとつです。カード決済とQRコード決済の2種類に大別され、代表例としてはSuicaやPayPay、楽天ペイなどが挙げられます。
一般社団法人キャッシュレス推進協議会が、2022年にキャッシュレス社会の将来像をまとめた「キャッシュレス・ロードマップ 2023」によると、日本のキャッシュレス決済比率は上昇し続けており、2022年には36%(10年前の2倍以上)となっています。
しかし韓国(95.3%)や中国(83.8%)、オーストラリア(72.8%)といったキャッシュレス決済が浸透している諸外国と比べると、日本はまだ遅れをとっており、今後さらなる拡大が期待されています。
②仮想通貨
仮想通貨とは、インターネット上で使用できる通貨のような役割を持った電子データです。代表例としてはビットコインやリップル、イーサリアムなどが挙げられ、暗号資産と呼ばれることもあります。
法定通貨ではないため銀行などの中間管理者が存在せず、個人間でやり取りができることが特徴です。
仮想通貨は日常的に使用できるようにすることを目標に作られており、サービスや店舗によっては通常のお金と同じように使用できます。価格が変動するため、投資や資産運用として使用する人も少なくありません。
仮想通貨のやり取りを可能にしているのは、「ブロックチェーン」と呼ばれるデータ管理技術です。そのため今後は、ブロックチェーンの知識や技術を持った人材の需要が高まっていくと予想されています。
③クラウドファンディング
クラウドファンディングとは、群衆(Cloud)と資金調達(Funding)を組み合わせた造語で、インターネットを介して不特定多数の人から資金を集めることを指します。「こんなサービスを作って社会の問題を解決したい」というアイデアを提案し、それに共感した人から資金を集めるという仕組みです。
クラウドファンディングには、リターンをもとめない「寄付型」や、集めた資金で作り上げたものやサービスを支援者に分配する「購入型」などの種類があります。
従来、事業を始める際には金融機関からの融資や企業からの出資を集める必要がありますが、クラウドファンディングはより気軽にできる資金集めの方法として人気を集めています。
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2000年代のアメリカで始まり、日本においては東日本大震災が起こった2011年に、被災地支援のために多くの人がクラウドファンディングを利用し一気に拡大しました。
④インターネットバンキング
銀行口座の残高の確認やお金の振り込みをする際、スマートフォンのアプリを活用している人もいるのではないでしょうか。そんなインターネットバンキングも、フィンテックを活用したサービスの1つです。
インターネットバンキングは、銀行の窓口やATMに行かなくても利用できることから、スマートフォンの普及に伴い急速に拡大しました。法人向けサービスにおいても、Web通帳や小切手の電子化など、フィンテックを導入したデジタル化が進んでいます。
もっと詳しく銀行の種類や業務内容を知りたい人は、こちらの記事も参考にしてくださいね。
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⑤インシュアテック
フィンテックは保険業界でも活用が進んでおり、保険(Insurance)と技術(Technology)を組み合わせて「インシュアテック」と呼ばれています。 インシュアテックでは、AIやIoT、ビッグデータなどの技術を活用することで、より個人に合った保険商品の選択や新しい商品の開発につなげています。
また、対面による加入がメインであった保険をオンライン化することで、業務を効率化したり消費者の利便性を高めたりする効果も期待されています。
昨今では、スマートフォンのアプリやスマートウォッチなどのウェアラブル端末から個人の健康データを集め、体調に応じた最適な保険を提案するシステムが注目を集めています。
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将来的には、オーダーメイド保険商品の提供や、オンラインによるスピーディーな契約・保険料支払いも実現するかもしれませんね。
保険にまつわる業界として、とくに生命保険業界について詳しく知りたい人は、こちらの記事も参考にしてくださいね。
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⑥個人財務管理
個人財務管理とは、個人の銀行口座やクレジットカード、ポイントなどを一括で管理するサービスで、PFM(Personal Financial Management)とも呼ばれます。
身近なものとしては家計簿アプリが挙げられ、インターネットバンキングやレシートの読み取りと連携して財務情報を自動的に集め、家計簿を作成してくれます。対象となる給付金や店舗のキャンペーン情報を受け取ることも可能です。
以前はそれぞれの銀行口座にログインしなければ、残高や資産状況を確認することができませんでした。しかし、API(Application Programming Interface)やスクリーンスクレイピングという技術を活用することにより、複数の口座情報を集め一元管理できるようになりました。
⑦個人資産運用
フィンテックは、個人資産運用の分野にも普及しています。資産運用をする場合、株式市場の動向を把握したり優良企業を探したりと、自分で投資先を選択しなければなりません。そこで開発されたのが、AIを搭載したロボットアドバイザーです。
AIが資産状況やリスク許容度などを解析することにより、最適な資産分配や金融商品の選定、購入を自動でおこなうことが可能となりました。
スマホやパソコン一台で投資を完結できることはもちろん、完全自動化することができるため、初心者でも投資を始めやすいことが特徴です。また、AIは膨大な情報を解析して投資をおこなってくれるため、人よりも高い精度で資産運用ができると期待されています。
⑧クラウド会計ソフト
お金の管理をサポートするソフトもフィンテック業界が提供するサービスの1つです。これまで、企業での会計業務は、請求書や領収証といった紙やデータから数字を集めて手作業で処理することが一般的でした。
しかし、会計ソフトを用いて銀行やクレジットカードと連携することにより、自動的に会計処理や財務管理をおこなえるようになりました。作業量を減らすのはもちろん、入力時のミスの削減や会計状況の可視化にもつながっています。
また、以前はPCに専用ソフトをインストールして利用することが一般的でしたが、昨今では会計システムをクラウド上に設置したサービスが普及しています。
個人向けのクラウド会計サービスも誕生しており、知識が少ない人でも簡単な質問に答えるだけで確定申告書を作成したり、請求書を発行したりできるようになりました。
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クラウドサービスとは、専用のソフトウェアやデータを用意しなくても、インターネット経由で利用できるサービスのことです。身近な例としては、GmailやTwitter、Zoomなどが挙げられます。
⑨ソーシャルレンディング
ソーシャルレンディングとは、インターネット上でお金を借りたい人(企業)と、出資してお金を運用したい人(投資家)をマッチングさせるサービスです。先程紹介したクラウドファンディングの一種であり、「融資(貸付)型クラウドファンディング」と呼ばれることもあります。
ソーシャルレンディングのサービス提供者は、インターネット上で投資家から小口の資金を集め、それを元手にお金を借りたい人(企業)に貸付をします。
融資を受けた企業は、事業成長を通じて、サービス提供者に借りたお金と利息を返済します。この際、投資家は出資した金額に応じて、定期的に分配金を受け取れるという仕組みです。
⑩トランザクションレンディング
トランザクションレンディングとは、購買記録や顧客評価など日々の取引データを収集して借り入れ条件を決定する仕組みです。
主にECサイト事業者を対象としており、得られたデータから収益性や将来性を分析し、従来の金融機関とは違う側面からのアプローチで融資を推進しています。
トランザクションレンディングのメリットは、審査期間や手間を削減できることです。従来の融資判断では、決算書などをもとに借り入れ可能額や利率を決定していましたが、トランザクションレンディングではAIがリアルタイムでビジネス状態を評価してくれるため、より短時間での融資が可能となりました。
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フィンテック企業が提供する仮想通貨やクラウドファンディングは、数年前までは存在していなかった、新たに生まれた金融サービスです。それらも今では社会的に広く認知されています。変化の激しい現代において、時代に合った新たな金融サービスはこれからもますます需要が高まるでしょう。
今の段階でフィンテック業界には資金も人材も集まりつつあります。これからも社会になかった便利で斬新なサービスを生み出し、社会的なインパクトを与えることができるかもしれません。チャレンジ精神旺盛な人にとって、とても魅力的な業界といえますよ。
企業選びの参考にしよう! フィンテック業界の有名企業10社
フィンテック業界と聞いても、具体的な企業名がぱっと思い浮かばない人も多いかもしれません。ここからは、フィンテックの分野で成長を続けている有名企業10社を紹介します。
各企業がどんな事業をおこなっているのか、どんな強みを持っているのかを把握して、就職先選びに役立てていきましょう。
- freee
- メタップス
- メルペイ
- BASE
- GMOフィナンシャルホールディングス
- Paidy
- お金のデザイン
- bitFlyer
- フィンテック
- 楽天グループ
freee
freeeは、事務管理サービスを開発・販売するフィンテック企業です。「スモールビジネスを、世界の主役に。」というミッションのもと、確定申告が必要な個人事業主や中小企業に対し、経理業務を効率化する会計ソフトや、労務管理を効率化する人事系ソフトを提供しています。
会計ソフトには法人向けと個人事業主向けのものがあり、自社や自身に合ったプランを選べるのが特徴です。グループ全体での有料課金ユーザー数は2019年9月末時点で31万事業所に達しており、クラウド会計ソフトにおいて55%のシェアを占めています。
メタップス
メタップスは、人工知能(AI)やブロックチェーンを活用したサービスに強みを持つフィンテック企業です。2017年、SEO(検索エンジン最適化)を中心としたマーケティングコンサルティングの提供を開始したのを皮切りに設立されました。
「テクノロジーでお金と経済のあり方を変える」を企業理念に掲げ、ECサイトやリアル店舗向けに、クレジットカードやコンビニ、電子マネーなどの決済サービスを提供しています。
また、企業のDX(デジタルトランスフォーメーション)支援やマーケティング支援まで、幅広く事業を展開しているのが特徴です。エンジニアやセールスの経験を持つ人はもちろん、ポテンシャル採用として未経験者や新卒者まで幅広く採用活動をおこなっています。
メルペイ
メルペイは、国内最大規模を誇るフリマサイト「メルカリ」を運営するメルカリの完全子会社です。「信用を創造して、なめらかな社会を創る」というミッションのもと、メルカリを用いた消費者向け決済サービス「メルペイ」を提供しています。
みなさんの中にも使ったことがある人がいるかもしれませんが、メルカリの売買で得た売上金をコンビニや飲食店で使用したり、銀行から入金したりできる仕組みは、メルペイが手掛けています。
2022年には、事業基盤の強化を図るため、クレジットカード事業にも参入しました。新卒採用においては、中途採用と同様に即戦力を重視しており、現場の第一線で活躍できる人材がもとめられます。
BASE
BASEは、個人や小企業に対し、Webサービスの企画や開発、運営をおこなうフィンテック企業です。主軸となっているのは、2012年の法人設立と同時にリリースした、誰でも簡単にネットショップを作成できるサービス「BASE」です。
このサービスにより、技術や費用の面でネットショップ運営を諦めていた人も、気軽に始められるようになりました。
BASEによるネットショップ開設数は年々伸びており、10周年を迎える2022年には累計190万件を達成しました。現在は、消費者向け決済サービス「PayID」や事業者向け決済サービス「PAY.JP」、資金調達サービス「YELL BANK」なども提供しています。
GMOフィナンシャルホールディングス
GMOフィナンシャルホールディングスは、インターネット広告やメディア事業を手掛けるGMOインターネットグループを親会社に持つフィンテック企業です。金融商品取引業をおこなうグループ会社の経営管理を目的として、2012年に設立されました。
「金融サービスをもっとリーズナブルに もっと楽しく自由に」を理念に掲げ、証券・FX事業や暗号資産事業をおこなっています。業界No.1の実績を誇る「GMOクリック証券」や、国内最大級の暗号資産を取り扱う「GMOコイン」などが有名です。
このほか、個人事業主や小企業向けのバーチャルオフィス事業や、香港・バンコクを中心とする海外事業も展開しています。
Paidy
Paidyは、「お買いものにめんどくさいはいらない。」をミッションに、ネットショップ向けの後払いサービス「ペイディ」を提供している企業です。
クレジットカードの審査やコンビニでの前払い、代金引換などの手間をなくすことで、消費者の利便性を高めるとともに、提携企業の顧客層を広げ売上アップをサポートしています。
2014年に開始したペイディは、年々事業を拡大しており、導入実績は70万店を突破しました。近年ではホテルや書籍店と提携したり、自治体とパートナーシップ協定を結んだりと幅広い分野に進出しています。日本人だけでなく、30カ国以上の多国籍なメンバーが働いていることが特徴です。
お金のデザイン
お金のデザインは、お金を通じて一人ひとりが自分らしく生きることを目指して、金融工学とテクノロジーを駆使した事業を展開するフィンテック企業です。
AI搭載ロボアドバイザーが最適な運用方法を提示してくれる「THEO」や、iDeCoの商品選びをサポートする「MYDC」といった、資産運用に関するサービスを提供しています。
主力サービスである「THEO」は、2022年に6周年を迎え、運用金額1,224億円、運用者数約11.7万人を突破しました。資産運用への関心が高まる昨今、専門的な知識がなくても始められるサービスとして、ますます拡大することが期待されています。
bitFlyer
bitFlyerは、2014年に設立した、仮想通貨(暗号資産)や金融商品の取引を手掛けるフィンテック企業です。「ブロックチェーンで世界を簡単に」をミッションに掲げ、ビットコインの売買を簡単にできるサービスやプロ向けの取引所を提供しています。
また、仮想通貨を起点とし、クレジットカードや寄付、積立などさまざまな事業を展開しています。
新卒採用をおこなっているのは、エンジニアやデザイナー、セールス職などです。経歴や国籍、専門領域の異なる多様な社員が活躍しており、一人ひとりがリーダーシップを発揮できる体制を目指しています。
フィンテック
2015年に設立したフィンテックは、ファイナンシャルプランニング(FP)業務を手掛けるフィンテック企業です。「すべての人に安心を提供できる存在」をミッションとし、資産形成やリスクマネジメント、不動産、相続などあらゆる分野でライフプランの提案をおこなっています。
従来のFP業務にITを融合していることが特徴で、根拠に基づく適確なアドバイスにより顧客の課題を解決しています。また、経費削減やM&A、財務戦略といった法人向けの財務コンサルティングをおこなっていることも特徴です。
楽天グループ
ネット通販や就活口コミサイトでお馴染みの楽天グループでは、日本のキャッシュレス化を牽引する存在として、フィンテック事業も手掛けています。決済サービスの「楽天ペイ」やプリペイド型電子マネーの「楽天Edy」、オンライン証券取引サービスの「楽天証券」など、多数のサービスを提供しています。
新卒採用では、グループ全体のエンジニア職のほか、ビジネス職としてフィンテック事業に特化したコースが設けられています。フィンテック事業への初期配属が確約されている企業は少ないため、興味がある人は選択肢に入れておくことがおすすめです。ただし誰もが知る有名企業であるため、採用倍率は高くなることが予想されます。
キャリアアドバイザーコメント加藤 大智プロフィールをみる
フィンテック業界は独自のアイデアや日々進化するオンライン技術を取り入れて、新たなサービスを次々に生み出しています。
従来の金融機関は企業の規模が大きく安定していますが、一般的に社内調整に時間がかかるため開発のスピード感は遅くなることに加え、新しいことをする際にどうしても慎重な姿勢で臨むことになります。
その点、ベンチャー企業は少数精鋭の集団で、積極的に新たなサービスを提供していく姿勢が見られます。そのためほかの業界と比べるとベンチャー企業が参入しやすく、実際にベンチャー企業が多い業界であることは覚えておきましょう。
フィンテック企業で用いられているIT技術も確認しておこう!
フィンテック企業では、さまざまなIT技術が活用されており、特に注目を集めているのはビッグデータやAI、ブロックチェーンの3つです。
- ブロックチェーン:ネットワーク上の端末同士を接続して取引履歴を信用ある形で保存する技術。コスト削減や安定運用に役立つ
- AI:コンピュータがデータを分析し、人間と同じような認識・推移力を再現する技術。ロボットアドバイザーやチャットボットなどが代表例
- ビッグデータ:人間が処理することが難しいほど巨大なデータ群。IoTなどによって蓄積されたビッグデータをコンピュータが分析することで、有用なデータを抽出し新たなサービスの創出につながる
このほか、生体認証やAPI(Application Programming Interface)といった技術も広く活用されています。フィンテック業界で活躍したいのであれば、これらの技術に関する知識を深めておきましょう。
キャリアアドバイザーコメント石川 愛プロフィールをみる
フィンテック企業を目指すなら、最低限の金融知識とIT知識が必要です。なぜフィンテック企業で働きたいのかを面接でしっかりと伝えるためにも、まずは業界独自の知識を深めておきましょう。学生のうちから金融・経済のニュースに関心を持ち、IT技術の進歩に関する最新情報をチェックしておくことが大切です。
またフィンテック企業は新興のベンチャー企業が多く、扱っているサービス内容は各社さまざまです。提供しているサービスも日々変化しています。そのためほかの業界よりも企業の独自色が強く、しっかりと個別の企業研究もしておく必要がありますよ。
たとえば資産運用のロボアドバイザーのサービスを提供する企業なら、資産運用の基礎知識は勉強しておく必要があります。決済サービスを提供する企業なら、情報セキュリティに関する知識があると就活に有利でしょう。志望企業がどのようなサービスを提供しているのか理解し、その内容にあった基礎知識を身につけましょう。
当てはまるかチェック! フィンテック業界に向いている人の3つの特徴
フィンテックは高度なスキルがもとめられる業界ですが、急速に需要が高まっているため、新卒者や未経験者を採用している企業も多くあります。そのため、特別な知識や技術がなくても就職できるチャンスは十分にあります。
しかし、特に有名企業では多くの募集が集まることが予想されるため、簡単に内定を獲得できるわけではありません。内定獲得に近づくためには、求められる適性を知って自己PRや志望動機のヒントにすることが大切です。フィンテック業界に向いている人の特徴を3つ解説していくので、しっかりチェックしておきましょう。
①経済や法律への関心が高い人
フィンテックは金融に携わる分野であるため、経済や法律の知識が求められます。そのため、経済学部や法学部に所属し専門知識を学んでいたということは、十分にアピールポイントになるといえますよ。
とはいえ、新卒採用ではポテンシャルを重視するケースが多いため、現時点で高い知識を持っていなければならないということはありません。大切なのは、関心を持っているかどうかです。日頃からニュースや新聞を読み、社会情勢に目を向けている人は適性があると言えます。
関心の高さをアピールするためには、ファイナンシャルプランナー(FP)や宅地建物取引士(宅建)、日商簿記といった金融関連の資格を取っておくこともおすすめです。
こちらの記事では法学部に人気の就職先について紹介しています。法学部ならではの強みにについても紹介していますのであわせて参考にしてみてくださいね。
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②統計や情報処理への関心が高い人
フィンテック関連の仕事では、統計や関数といった数学理論、プログラミングや情報セキュリティといったITスキルがもとめられます。そのため、情報系学部でこれらの知識を学んでいる人は有利になることが多いです。
ただし、前述したように採用時点で知識や技術を持っていなければならないということはありません。統計や情報処理への関心が高く、今後継続的に学んでいく意思がある人は向いているでしょう。ITパスポート、基本情報技術者試験などの資格を持っておくと、選考時のアピール材料になりますよ。
③学習意欲がありチャレンジ精神が旺盛な人
フィンテック業界は、比較的新しい分野であり変化の激しい世界です。日々進歩する技術を学び続ける意思があり、これまでにないサービスを作り出したいという気概を持った人材が求められます。
そのため、情報収集が得意な人や行動力がある人、失敗を恐れず果敢にチャレンジできる人に向いています。特に、エンジニアやデザイナー、ディレクターといった直接的に開発に携わる職種はその傾向が強いです。
また、フィンテック業界ではベンチャー企業も多いため、スピード感を持って仕事をしたい人にもおすすめですよ。
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フィンテック企業に関するよくある質問に回答!
フィンテック企業について興味を持っているものの、そこで自分が働くイメージがわかない就活生もいるかと思います。そこで次に、フィンテック企業に関するよくある質問にキャリアアドバイザーが回答します。
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フィンテックとは何ですか? 具体的にどんな企業がありますか?
フィンテックとは、金融(Finance)×技術(Technology)の造語で、IT技術を駆使した新しい金融サービスを意味します。生活やビジネスを便利にするためのサービスを自動化する目的で、決済や保険、投資といったさまざまな分野でフィンテックが活用されています。
フィンテック企業として有名なのは、メルペイやfreee、BASEなどです。また、楽天グループといった大手企業もフィンテック事業をおこなっています。
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フィンテック企業がおこなっているサービスを教えてください。
フィンテック企業が提供するサービスの代表例としては、仮想通貨やクラウドファンティング、クラウド会計ソフトなどが挙げられます。消費者にとって身近なところで言うと、QRコード決済やインターネットバンキング、家計簿アプリもフィンテックサービスの一部です。
近年では、投資や保険分野にも進出しており、AIを搭載したロボットアドバイザーが商品選択や購入をおこなってくれるサービスもあります。
フィンテック企業の特徴を理解し自分にマッチした企業を見つけ出そう!
フィンテックは近年急速に成長している分野であり、エンジニアやデザイナー、営業職など多数の職種の人が活躍しています。そして、市場規模が拡大する一方で人手不足も顕著になっており、専門知識や経験のない人でも積極的に採用する動きがみられます。
そのため、これまでにない革新的なサービスを作りたい人や、金融・IT分野に高い関心を持っている人は、ぜひ就職先の選択肢に入れてみましょう。
ただし独自の知識がもとめられるケースもあるため、志望先企業が提供するサービスの内容を調べたり、ITや金融分野の最新情報をチェックしたりと対策は必須です。フィンテック企業に興味を持った人は、内定獲得に向けて今日から準備を始めましょう。
フィンテックは成長産業であることから、新卒者や未経験者の採用を積極的におこなっている企業も多くあります。就職先としても人気が高まっている業界ですね。