金融業界の就活はビジネスモデルの理解が合否を左右する!

この記事のアドバイザー

目次

  1. 変化する金融業界! 自分の強みを活かして内定を目指そう
  2. 金融業界の概要
  3. 金融業は資金を融資する仕事
  4. 金融業界は銀行・証券・保険に分類される
  5. 金融業界のビジネスモデル
  6. 銀行
  7. 証券
  8. 保険
  9. 金融業界の動向
  10. 業界規模としては日本トップクラスも市場成長は鈍化傾向
  11. 銀行や保険業を中心に業界再編が進みM&Aが活発化
  12. コロナによる巣ごもり投資でネット証券が堅調
  13. 金融業界の将来性
  14. AI技術の台頭でオートメーション化が進む
  15. フィンテックなどのテクノロジー分野は拡大
  16. ブロックチェーン技術の活用
  17. 金融業界の業種について
  18. 銀行
  19. 証券会社
  20. 保険会社
  21. クレジットカード会社
  22. 信販会社
  23. 政府系金融機関
  24. 不動産金融
  25. リース会社
  26. アセットマネジメント
  27. 金融業界の職種について
  28. 営業
  29. バックオフィス
  30. 専門職
  31. 金融業界の魅力
  32. 収入や福利厚生面の期待ができる
  33. お金に関する知識が身に付く
  34. 社会に貢献している実感がわきやすい
  35. 金融業界に向いている人の特徴
  36. コミュニケーションスキルのある人
  37. 新しい知識を取り入れるのが好きな方
  38. 忍耐力のある人
  39. 論理的思考力が高い人
  40. 金融業界の有名企業
  41. 銀行
  42. 証券
  43. 保険
  44. 金融業界の選考で差をつける3つのコツ
  45. ①履歴書での文章や面接での話し方は論理的に
  46. ➁就活の軸を持つ
  47. ③金融業界での将来のビジョンを明確に話せるようにする
  48. 金融業界を志望するなら取得しておきたい資格
  49. 自動車運転免許証
  50. ファイナンシャルプランナー技能士
  51. 日商簿記検定
  52. 金融業界の志望動機に盛り込むべき要素
  53. 金融業界の中でもその企業の強み
  54. 自分のスキルや経験と掛け合わせた志望理由
  55. 金融業界の志望動機例文
  56. 銀行
  57. 証券
  58. 保険
  59. 金融業界の内定を勝ち取るために自分の強みを押さえよう!

変化する金融業界! 自分の強みを活かして内定を目指そう

こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。学生からよく、

「金融業界を志望したいのですが、業界の課題や動向が知りたいです」
「金融業界に向いている人の特徴はどのようなものがあるのでしょうか」

といった質問を受けます。金融業界は変化の激しい業界なので、時代の流れに合わせた自己PRができるかどうかが内定獲得の決め手になります。

この記事では、金融業界全般について解説していきます。記事を読むことで金融業界に適性のある人や、自己PRの魅力的な伝え方もわかるでしょう。ぜひ、採用担当者の目を引くような履歴書・志望動機の書き方を理解して就活に活かしてくださいね。

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金融業界の概要

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就活生

金融業界というと銀行のイメージが強いのですが業界全体としてはどのような業務をおこなっているのでしょうか。

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アドバイザー

金融業界とは名前の通り金銭を融通する業界、つまりお金を滞りなく上手く行きわたらせる業界のことを指します。銀行は代表的な例ですね。

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就活生

なるほど。銀行以外には、どのようなものがあるのでしょうか?

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アドバイザー

証券会社や保険会社も含まれますし、広くはクレジットカード会社も金融業界の一部ですね。

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就活生

思っていたよりも、さまざまな種類の企業がありそうですね。

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アドバイザー

金融業界はお金を通して社会経済の根本を支えているんですよ。

まずは、金融業界の概要と大まかな分類について解説します。

金融業は資金を融資する仕事

金融業界では、資金に余裕のある人から資金を必要としている人に融資をおこなっています。具体例としてわかりやすいのが銀行で、銀行では個人や企業からお金を預かっています。

そして、事業拡大のために設備投資が必要になった企業やローンの借入をおこないたい個人に融資しているのです。個人や企業にお金を貸して利子として手数料を得たり、集めた資金を運用して得たりすることで収益をあげています。

しかし、近年では資金を融通する方法が多様化してきているため、お金の貸し借りにとどまらず、お金にかかわりがあり社会にお金を循環させて経済の維持に貢献している業界を金融業界といえるでしょう

融資の方法には「間接金融」と「直接金融」があるので、それぞれの違いについて解説します。

間接金融

間接金融

間接金融とは「資金を借りる人」と「資金を貸す人」の間に第三者を介する取引で、銀行が当てはまります。

銀行は預金を集め、企業や個人などに貸します。融資の判断は銀行側がおこない、預金者は誰に融資されているのかはわかりません。出資者の資金は銀行が担保してくれ、預金者にとっては低リスク・手軽といえるでしょう。

一方で、融資によって得た利益は銀行の利益になる部分が多いため、出資者が得られる利益は小さくなるというデメリットもあります

直接金融

直接金融

直接金融とは「資金を借りる人」と「資金を貸す人」が仲介者なしで貸し借りをおこなう取引のことです。

資金を貸す人のことを「投資家」といい、投資家は企業や国・地方自治体などの株式や債権を市場で購入して配当金や利息を受け取ります。証券会社はその仲介をおこない、手数料を受け取ります。

直接金融の場合は信用リスクを投資家が負い、投資先の見極めも投資家自身がおこないます。一方で、投資家が得られるリターンが間接金融よりも大きいのがメリットといえるでしょう

金融業界は銀行・証券・保険に分類される

金融業界は次の3つに分類されます。

  • 銀行業界:預金や貸付業務、為替業務を企業や個人向けにおこなう取引で発生する
         「利ざや」と「手数料」が収入源
  • 証券業界:投資家向けに株式や債権を販売、投資信託業務をおこなう仲介手数料や
         投資信託での利益の一部が収入源
  • 保険業界:保険商品の企画から販売をおこなう保険料と保険運用費の差が収入源

どの業界もメジャーで学生からの人気も高いです。また、同じ金融業界ですが、実際の業務内容や市場規模などは大きく異なります。それぞれのビジネスモデルの違いを理解することで、金融業界の中でどの業界にしぼっていくのかが決まるでしょう

金融業界のビジネスモデル

金融業界のビジネスモデル
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就活生

金融業界は主にどのようなビジネスモデルで成り立っているのでしょうか?

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アドバイザー

金融業界の収入源は「金利」「手数料」「保険料」「運用益」が主で、銀行・証券・保険のどの業界に属するかで中心となる業務と収益源が変わってきます。

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就活生

ビジネスモデルが違うんですね。

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アドバイザー

そうですね。ビジネスモデルの違いは求める人材の違いにつながるので、違いを理解して自分が志望する業界や企業を絞っていくのが大切ですね。

「銀行」「証券」「保険」のビジネスモデルの違いについて解説します。

銀行

銀行のビジネスモデル

銀行は「預金業務」「貸付業務」「為替業務」の3大業務をおこなっています

  • 預金業務
    個人や企業など多くの顧客から資金を預かり管理する仕事です。普通預金以外にも定期預金や当座預金などがあり、預金者がお金を預けたり引き出したりできるようにしています。
  • 貸付業務
    資金を必要としている企業や個人に融資する仕事です。融資の際には銀行内に設けられた審査部門で融資先の返済能力をチェックしています。
  • 為替業務
    振込や送金、口座振替などの金銭授受です。口座間で資金を移動でき、国内や海外の為替取引を対象にしています。

銀行の志望動機のポイントはこちらで解説しています。

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利ざやや手数料が主な収益源

個人や企業からの預金を資金として貸し出した際の利ざや(受け取る貸出金利と支払う預金金利の差)が銀行の主な収益源です。銀行の3大業務である預金業務と貸付業務で得ている利益になります。

また、為替業務を請け負った際の手数料も得ており、こちらも銀行の収入源となっています。これらのビジネスモデルはメガバンクでも規模の小さい信用金庫でも同じです

証券

証券のビジネスモデル

証券会社は、投資家が証券取引をおこなう窓口です。先ほど紹介した直接金融にかかわっており、具体的な仕事内容としては「ブローカー業務」「ディーラー業務」「アンダーライティング業務」「セリング業務」があります

  • ブローカー業務
    投資家から手数料を受け取って証券の売買注文の仲介をおこなう仕事のことです。
  • ディーラー業務
    証券会社自身が投資家となって証券を売買し運用をおこないます。
  • アンダーライティング業務
    国や企業から有価証券を買い取って投資家に売ります。
  • セリング業務
    国や企業から預かった有価証券を投資家が購入するように誘導する委託業務の担当です。

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金融商品の販売手数料や運用益が主な収益源

投資家が株式や債権など金融商品を買う際の販売手数料が収益源となっています。それ以外にも、企業間のM&Aの仲介をおこない、証券会社がアドバイスするといった仲介手数料を得ることもあります。

また、ディーラー業務では証券会社の社員が自社の資金で株式を購入し、株式の価格変動に合わせて販売をすることで運用益を出しています。証券会社ならではのリサーチ力で高精度な株取引をおこない、より高い利益を出すことも収益につながっているのです

保険

保険のビジネスモデル

保険の企画から販売をおこない、不測の事故に備えたい加入者から保険料を受け取り、保険金を支払うというサービスを提供しています。

人に関する保険は生命保険、物や財産に関する保険は損害保険と保険の適用範囲で分類されます。生命保険会社では、保険料を運用して資産を増やし、保険金や配当の財源に当てる資産運用業務もおこなっています

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保険料収入が主な収益源

保険業界の主な収入源は契約者から集める保険料収入です。契約者から受け取った保険料と保険の運用費との差が利益になります。

保険業界には主な利益の源泉となる三利源があり、生命保険の場合には「利差益」「費差益」「死差益」のことを、損害保険の場合には「利差益」「費差益」「危険差益」のことを指します。

保険料は保険金の支払い資金となるため、さまざまな指標を用いて精密に計算されているのです

上村 京久

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金融業界は金融商材を使って悩みを解決する業界と理解しよう

ここまで銀行と証券、保険それぞれのビジネスモデルを紹介しましたが、理解をするハードルが高いと感じた人もいるのではないでしょうか。たしかに金融業界の仕組みをきちんと理解することは難しいですが、まずは金融業界の基本的な機能として「金融商材を使って企業や顧客の悩みを解決する」ことを覚えておくことが大切です。

銀行であれば「お金を借りたい、ドルに換金したい、給料の振り込み先として指定したい」などの悩みを解決する機能がありますよね。証券には「株式を売りたい・買いたい、債権を買いたい」などがあります。保険については「事故が起きたときのお金が不安」などを解決しています。

金融業界だけではなく、ビジネスモデルを理解するときには「誰の悩みを解決しているのか」を把握しておくことが大切です。悩みを解決することの対価として収益を上げる仕組みなので、基本的なことを理解しておくようにしましょう。そのうえで、自分が興味ある金融商材について詳しくなるという順番が大切です。

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金融業界の動向

金融業界は規模も大きく、業界全体の業績としては堅調といえます。しかし、近年では次のような動向が見られます。

  • 市場成長は鈍化傾向
  • 業界再編が進みM&Aが活発化
  • ネット証券が堅調

金融業界の動向を知るためには、事業ごとに傾向を見ていくと良いでしょう。そうすることで、業界全体の現状を正確に捉えることができます。

業界規模としては日本トップクラスも市場成長は鈍化傾向

2021年度の金融業界の規模は60.7兆円と190ある業界の中で第3位と日本トップクラスといえます。一方で、直近3年間の成長率は-1.2%で108位と市場の成長は鈍化傾向にあるでしょう。

主な原因として考えられるのは、2016年1月以降実施されているマイナス金利政策です。マイナス金利政策は金融機関が企業への貸し出しを促すための政策ですが、これによって金融機関は利ざやが得にくい状態になっており、金融業界の資産運用は厳しい状況が続いています

銀行や保険業を中心に業界再編が進みM&Aが活発化

2000年以降、大幅な規制緩和がおこなわれた結果、金融業界内での障壁がなくなり銀行同士など同じ業種同士の合併や銀行から保険へといった異業種への参入が増えました。

このようなM&Aが増えた背景にも、マイナス金利によって利益が減少し、コスト削減の必要性が高まったことが挙げられます。

近年では、フィンテック事業やIT技術の取得を目的としたM&Aも増えており、今後も金融業界では生き残りを掛けたM&Aが活発化していくことが予想されます

コロナによる巣ごもり投資でネット証券が堅調

証券会社の業績は株式市場に連動する傾向にあります。2020年の株式市場はコロナによる先行きへの不安から大幅に下落しましたが、その後は年末に掛けて市場は上昇トレンドになりました。

このような値動きを受けて、自宅で口座開設から株式の取引までおこなえるネット証券の人気が高まりました。ネット証券ではスマホやパソコンから簡単に投資ができるとして、若い世代を中心に広がりを見せているのです

金融業界の将来性

安定性のあるイメージが強かった金融業界ですが、AI技術の発展、フィンテックなどの拡大、ブロックチェーン技術の活用などで、近年では業界全体が大きな変革期を迎えています。

これまでは窓口やコールセンターで人の手でおこなっていた業務も、オートメーション化が進められているのです。メガバンクでのリストラや採用人数の大幅な減少からも機械化が進んでいることは理解できるでしょう。

これから先の金融業界の将来性について、それぞれ解説していきます。

AI技術の台頭でオートメーション化が進む

AI技術が発展したことで、これまでは人がおこなっていた業務が機械に置き換わるオートメーション化が進みました。

特に銀行の業務は書類仕事が多く、同じような事務処理を早く正確におこなうためにはAIを活用することが適切といえるでしょう。決済業務や送金業務など、人がおこなわなくても良い仕事が機械やシステムに置き換わった結果、人員の削減が可能になりました。

今後は、融資やローンの審査などもAIがおこなうようになっていきます。このような機械化の流れはコロナウイルスの拡大でさらに加速し、今までよりも幅広い業務をAIが担うことになるでしょう

10年以内に消滅する仕事も多くあると予想されている

オズボーン氏の論文『雇用の未来』の中で、今後10年以内に人間から機械に置き換わる仕事として、次の金融業界の職種が挙げられています。

  • 銀行の融資担当者
  • 保険の審査担当者
  • クレジットカード申込者の承認・調査をおこなおこなう作業員
  • 金融機関のクレジットアナリスト

同様にハーバードビジネスレビューでも「既存の銀行の92%は10年以内に世の中から消滅する」(引用:The Future and How to Survive It)という予想もあり、金融業界は新たなサービス構築を求められているのです。

10年後になくなる可能性のある仕事についてはこちらで解説しています。

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フィンテックなどのテクノロジー分野は拡大

フィンテックとはファイナンス(金融)とテクノロジー(技術)を組み合わせた造語で、従来とは異なる金融サービスの提供が広がっています。

身近な例としてはスマートフォン(スマホ)を活用したモバイル決済があるでしょう。それ以外にもビットコインなど仮想通貨やクラウドファンディングなど、テクノロジー分野が拡大しています。

従来の大企業だけでなくスタートアップのベンチャー企業も参入しており、今までにはなかった金融サービスが提供されるようになるでしょう

フィンテック企業についてはこちらの記事で詳しく解説しています。フィンテック企業に向いている人の特徴も紹介しているのでぜひ参考にしてくださいね。

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ブロックチェーン技術の活用

ブロックチェーンは過去の取引履歴を正式な履歴として管理し、暗号化する技術のことを指します。データの破壊や改ざんが困難で、セキュリティ上の観点から金融業界を中心に活用されています。

ブロックチェーン技術を活用することで、これまで銀行や証券会社が仲介していた決済サービスや証券取引、ローンやクレジットなどを当事者同士でおこなえるようになるのです。

金融機関におけるコストの削減や業務効率化が図れるため、国内外の大手金融機関が研究に励んでおり、今後はより多くのサービスに組み込まれていくことでしょう

津田 祥矢

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金融業界は最先端のテクノロジー活用で将来性が十分ある

金融業界の将来性について知ると「将来性がなくて厳しい」と感じる人がいるかもしれません。たしかに新しい技術によって今までの金融業界から変化する側面もありますが、よりよくなる将来の姿も十分考えられますよ。

AIやフィンテックの活用はまさに金融業界の成長を後押しするテクノロジー活用になります。今までの金融機能がすべてなくなることはなく、金融業務の効率化をすることで業界の発展にも寄与していますよね。また、ブロックチェーンの活用については、三菱UFJ信託銀行がステーブルコインというブロックチェーン上で利用できるコインの発行を検討しているニュースが話題になっています。

このように新しい技術と密接にかかわっている業界で、将来的に成長することは十分に考えられます。また、金融業界は伝統的なイメージが強いですが、将来的にはこのようにテクノロジーをより取り入れた業界になることも予想され、業界のイメージが変わっていくことも考えられますね。

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金融業界の業種について

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金融機関には大きくわけて「銀行」「証券」「保険」があることがわかりましたが、銀行といってもいろいろな種類がありますよね。

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そうですね。大規模なメガバンクと地方の銀行では同じビジネスモデルでも対象者が異なってくるんですよ。

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なるほど。もっと細かく業種について知りたいです!

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それでは金融業界の全体像からより詳細な業種について確認しましょう。

金融業界の業種について説明していきます。

銀行

2020年は新型コロナウィルスによる融資先の経営悪化の影響を受けて、厳しい経営状況にある銀行が多く、銀行業界の規模は2021年度で24兆円(190業界中15位)で成長率は-1.7%(190業界中116位)でした。

また、長引く低金利の影響を受けて、融資の収益性が低迷していることも、厳しい状況になっている原因の1つです。

銀行は、対象とするエリアやターゲット、企業の規模によって「メガバンク」「地方銀行」「信用金庫」に分類できます

メガバンク

メガバンクとは巨大な収益規模や資産を有する銀行・または銀行グループのことで日本全国の主要都市に支店があります。現在では「三井住友銀行」「三菱東京」「みずほ銀行」がメガバンクに該当します。

大企業や上場企業を取引先としており、国際展開も積極的におこなっており、国内の融資事業での収益減少を海外への展開で補っている形です

地方銀行

地方銀行とは「全国地方銀行協会」の会員であり、各地域に根ざした金融活動をおこなっている銀行のことを指します。基本的には本店のある都道府県を中心に支店が配置されていて「横浜銀行」「千葉銀行」「静岡銀行」などが代表例です。

個人や地域企業など地域に密着した取引先を対象にしており、地域の振興や街づくりにも寄与しています。一方で、メガバンクに比べると融資先の信用力が劣る傾向にあり、コロナウイルスの影響で業績悪化が顕著になったといえるでしょう

信用金庫

信用金庫は、地域の利用者が会員となりその資金をもとに融資をおこなっています。メガバンクや地方銀行と異なり、信用金庫は非営利組織で会員や地域への貢献や支援を目的としています。

代表例としては「東京信用金庫」「京都中央信用金庫」があり、特定の地域に限って取引をおこなっていることが特徴的です。

コロナウィルスの影響を受け、資金繰り支援などの融資が伸びており、貸出金残高や利息金収益などを伸ばした信用金庫が多く、神奈川県の8つの信用金庫のうち6つが純益増となっています

証券会社

証券業界の規模は2021年度で3.8兆円(190業界中65位)で成長率は-1.8%(190業界中119位)で、金融業界としては規模が小さいです。

証券会社には、全国に実店舗をもつ店舗型証券会社と、オンライン上での取引仲介をおこなうネット証券があり、代表的な証券会社は次の通りです。

従来の証券会社
  • 野村證券
  • SMBC日興証券
  • 大和証券
ネット証券会社
  • SBI証券
  • 楽天証券
  • マネックス証券

近年ではネット証券の収益が増加傾向で、店舗型の証券会社は業績が伸び悩んでいることから、店舗型の証券会社もネット証券への参入を始めています

保険会社

保険会社は生命保険業界と損害保険業界に分けられます。生命保険業界の規模は2021年度で31.4兆円(190業界中9位)、成長率は-2.5%(190業界中129位)で、金融業界としては最大の規模といえるでしょう。

生命保険業界は2011年以降、全体的に保険料収入が減少傾向です。少子化の影響と若年層の保険離れから契約者数の減少の影響を受けており、規模の小さい保険会社は経営維持が難しい状況です。

一方、損害保険業界の規模は2021年度で10.6兆円(190業界中31位)、成長率は+0.9%(190業界中80位)で、コロナウィルスの影響を受けた金融業界の中でも前年比増の成長率になっています。

損害保険業界は2011年以降、保険料収入は増加傾向にあり、特に2020年はコロナウィルスによる外出自粛から自動車事故の保険金支払額が抑制されました

クレジットカード会社

クレジットカードの発行や管理、利用者へのサポートをおこなっているのがクレジットカード会社です。

クレジットカード会社は加盟店からの利用手数料や、購入者が分割払いやリボ払いをした際の手数料を受け取っており、これが主な収益源になっています。また、カード会社によっては発行するカードのグレードによって年会費を徴収している場合もあります。

日本は諸外国に比べるとキャッシュレス決済の普及が進んでいないため、政府は2025年までのキャッシュレス決済の比率を40%に高めるという目標を設定しています。この動きを受けて、クレジットカードの利用率も高まっており、追い風を受けているといえるでしょう。

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信販会社

信販会社はさまざまな形で信用供与をおこなう会社で、相手を信用して資金や商品を一時的に貸与しています。融資や与信保証、ショッピングクレジットなどの取引をおこない、クレジットカード会社よりも業務範囲が広いのが特徴です。

ビジネスモデルはクレジットカード会社と似ており、代金を立て替えることによって加盟店から手数料を徴収し収益を得ています。また、信販会社自身がクレジットカードを発行しており、カード利用者からの年会費や手数料も収益の1つです。

政府系金融機関

政府系金融機関とは、国内の経済発展や中小企業の活動を支援するために政府によって設立された銀行のことを指します。

出資金の多くは政府が出しており、現在は次の5つです。

  • 日本政策金融公庫(JFC)
  • 日本政策投資銀行(DBJ)
  • 国際協力銀行(JBIC)
  • 商工組合中央金庫(商工中金)
  • 沖縄振興開発金融公庫(沖縄公庫)

ビジネスモデルは一般の銀行と同様で、融資をおこなって収益をあげています。一般の銀行と比べて、低金利で長期の融資をおこなったり、貿易の促進や農業支援など政府の政策にそった融資をおこなったりするのが特徴です

不動産金融

不動産金融業界とは不動産分野と金融分野を融合した業界で、資産性のある土地やビルを担保に有価証券に替えたり、不動産を運用したりして利益を得ています。

REITの登場や海外不動産の活発化により個人投資家も市場に参入しており、市場規模は拡大傾向にあります。

株式や債権といった伝統的な資産の代替として、不動産に対する期待度が高まっており、長期的な資産運用で絶対的なリターンが期待できる安定的な収益が期待できるでしょう

リース会社

リースとは顧客に対して器具や設備を長期的に貸し出すことで、リース会社は取引先からリース料を受け取ることで収益を挙げています。レンタルとの違いは貸出期間で、レンタルの場合は長くても1カ月程度の貸出ですが、リースの場合は半年〜10年程度と長期間になります

リースは次の2種類です。

ファイナンス・リース
  • 原則として中途解約は不可。
    借手がリース物件の購入代金や固定資産税、保険料などのすべての費用をリース料金として払う。
オペレーティング・リース
  • 原則として利用者がリース期間を設定可能。

リース業界についてはこちらで解説しています。

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アセットマネジメント

アセットとは資産や財産のことで、アセットマネジメントは個人や投資家の資産管理を代行・管理する会社のことを指します。具体的な業務は、お金を預かってさまざまな資産に投資する「投資信託」と、投資家に対して助言や情報提供をおこなう「投資顧問」です。

投資信託の場合は購入時の手数料や運用益が収益となり、投資顧問の場合は年会費や成功報酬が収益になります。

投資家から資産を預かったり助言をおこなったりするために、業務ではさまざまな専門性が求められ、役割ごとに明確な分業化がされているのです

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金融業界の職種について

金融業界といってもその職種はさまざまあり、どの職種を選ぶかによって仕事内容は大きく変わります。

営業職やバックオフィスといった他業界と同じ職種もあれば、金融業界ならではの専門性の高い職種もあるため、職種の特徴を知り、自分の強みを活かせる職種を見つけることが重要になってきます。

金融業界における各職種の仕事内容についてまとめたので、ぜひ志望動機の作成に活かしてくださいね。

営業

金融商品を取り扱い、顧客への提案をおこなうのが営業職の役割です。自分の会社の金融商品を通じて顧客の資産運用を提案し、契約に結び付けます。

新規の顧客を獲得し新しく契約に結び付けることもあれば、すでに取引をおこなっている既存顧客に対して別の金融商品を提案することもあり、継続的なかかわりが求められます。

取引をする相手が法人か顧客かによって仕事内容が異なりますが、他の営業職と同様に月間目標を達成することでインセンティブと呼ばれる報酬が与えられることが多いです

営業職の志望動機のコツはこちらで解説しています。

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ホールセール

ホールセールは大企業や機関投資家、自治体など、法人を相手にする営業職です。銀行であれば、大規模な預金、貸付業務など、企業の事業推進に大きくかかわりますし、証券会社であれば、上場のサポートやM&Aの仲介などを通して経営に深くかかわることになります。

また海外を中心に事業展開している企業のサポートをすることもあり、国内外の商品や金融に関する知識が求められ、スキルも高いレベルが要求されます。

金融機関として事業展開の予測や資金計画など大きなプロジェクトに携われるのがやりがいです

リテール

リテールは、個人や中小企業など小規模は顧客を相手にする営業職です。個人向けの営業であれば、預貯金の対応や資産形成の相談、住宅ローンの相談などをおこない、相談内容に合わせた商品を紹介することになります。

銀行の窓口などで相談に乗ることもあれば、顧客のもとへ訪問して営業したり、休日にローン相談会をおこなったりすることもあります。

相談者の個々の事情やニーズに合わせてきめ細やかな対応が求められ、1人ひとりの顧客の人生に深くかかわれることが魅力といえるでしょう

バックオフィス

金融業界にも、総務や労務、人事といったバックオフィスと呼ばれる職種があります。収支管理など重要な役割をはたしているため、裏方で人のためになる仕事がしたいと考えている方にとっては魅力的に感じるでしょう。

バックオフィスといっても、顧客の口座開設や運営、顧客データや商品データ管理・報告など、外部の組織や顧客と接触頻度の高い職種といえます。

また、データの管理や電話対応、書類の整理といった営業やマーティングのサポートをおこなう点は仕事内容は他の業界と同じですが、一部金融業界に特有なバックオフィスもあるのです

保険外交員

保険会社や保険代理店などに所属し、保険契約の勧誘や契約後の顧客サポートをおこなうのが保険外交員です。

バックオフィス職ですが、実際には顧客とコミュニケーションをとる業務の大部分になる職種です。店頭や訪問先で、保険商品を紹介・勧誘し、実際に契約した後は契約の代理から保険料の支払い相談、契約後のサポートまで長期間にわたって対応をおこないます

金融事務

銀行や証券会社などの金融機関で、窓口や電話出の顧客対応や文書作成など事務作業を広く担当するのが金融事務です。

たとえば、銀行では窓口での入出金や送金、口座開設や解約などの対応をしたり、ローンや定期預金などの商品を顧客に紹介したりします。また、営業時間後には取引金額の計算や確認をおこない、金銭にかかわる多くの業務をおこなうため、正確な情報処理能力が求められます

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キャリア
アドバイザー

金融機関内部の土台を支える役割であり、的確に業務をこなせる人に向いているでしょう。

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入社後の早期離職を避けるためには、自分に適性のある職業を選ぶことが大切です。しかし、それがどんな職業なのかが分からず悩む人も多いでしょう。

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専門職

金融機関には、特定の分野に精通した専門職が複数存在し、異なった業務内容をおこなっています。ディーラーやトレーダー、アナリストなど一般企業ではあまりなじみのない職種ですが、統計や確率など高度な数理的能力を駆使して経済やビジネスの根幹を支えている職種です

金融業界の専門職として働くということは業界の中でも特に深い知見を身に付ける必要があります。金融業界ならではの9つの職種について紹介します。

ファイナンシャルプランナー(FP)

ファイナンシャルプランナーは年金や保険、投資や税制、生活設計に関する専門知識を活かして、個人の資産運用についての相談やアドバイスをおこなっています。

たとえば、保険会社であれば、相談者のライフプランを作成したうえで保険の必要について説明し、ライフステージにあった自社の保険商品を紹介するといった業務を担います。

資産運用に関するさまざまな知識をもとに、適切なライフプランを提案し、その実現のために自社の商品を紹介することで、顧客の人生設計全体のサポートができる仕事です

プライベートバンカー

富裕層向けの資産運用やその相続対策サービスを提供しているプライベートバンクに在籍し、顧客一人ひとりの専属の金庫番として富裕層の資産をコンサルティングするのがプライベートバンカーです。

最近では、日本国内でも金融商品が多様化しており、東日本大震災やコロナウイルスの流行で想定外の市場暴落が起こったことから、富裕層の間で資産を守るためのサービスに注目が集まっています。

プライベートバンカーが担当する顧客の数は少なくなりますが、顧客1人当たりの取引金額は高額になるため、強い信頼関係を築く必要があります

証券アナリスト

証券アナリストは企業や業界を対象として経済状況の調査・分析をおこないます。銘柄を分析するのが証券アナリストの特徴で、その企業の株式が投資対象としてふさわしいかどうかを検討する職種です。

財務諸表の分析といった専門的な手法で企業や業界の動向を読み解くことに加えて、実際に企業の決算説明会に出席したり経営陣へのインタビューを実施したりして情報を集めるのも仕事の1つです。

知識や論理的思考力、ときには直感も活かして分析対象と向き合えるのが魅力の仕事でしょう

こちらの記事では金融アナリストについて詳しく解説をしています。ぜひ参考にしてみてくださいね。

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ファンドマネージャー

ファンド(投資信託)とは、投資家から集めた資金をまとめて運用して成果を還元する仕組みの金融商品のことを指します。このファンドの運用を指揮するのがファンドマネージャーです。

証券アナリストやディーラー、トレーダーとチームを組んでファンドの運用をおこない、運用方針にしたがって、どの銘柄を何割取り入れるかという銘柄選択や、どの銘柄をいつ売買するかといったタイミングを決定している資産運用の中心的存在です。

運用が成功すれば、自社と顧客に大きな利益をもたらす充実感のある仕事ですが、運用のプロとして大きなプレッシャーを感じることもある責任の重い職種です

ディーラー

金融機関自身の資金を元手に、為替や債券、株式などの売買取引をおこない、利益を追求するのがディーラーの仕事です。金融業界の花形職種で、採用倍率も高くなっています。

ディーラーは終日ディーリングルームにいて、取引画面を見ながら売買をおこなっています。腕次第では莫大な利益を得られる反面、自社の資産を扱うリスクの高い業務です。

扱う取引内容によっては、時差があり勤務時間が大幅に変わったり、常に情報収集をおこなって分析したりする必要があり、心身ともにハードといえるでしょう

トレーダー

トレーダーは投資家などの指示を受けて、株式や債券などの売買をおこないます。ディーラーとの違いは、ディーラーは自分の意思で売買をおこなうのに対してトレーダーは顧客やファンドマネージャーの指示を受けて売買をおこなうところです。

トレーダーはただ指示通り機械的に売買を執行しているわけではなく、市場の状況を踏まえて売買のタイミングを顧客やファンドマネージャーに伝えるというサポートの役割もあります。

ディーラーよりもサポート的な役割が強いことから、相手の信頼を勝ち取る喜びを味わうことのできる職種でしょう

エコノミスト

国やマーケット全体の経済動向の情報収集・分析、予測をおこなうのがエコノミストです。アナリストが特定の企業や業界に絞って分析をおこなうのに対して、エコノミストは国やマーケット全体の動向を扱います。

国内外の景気や金利、為替の状況や金融市場の動向など大規模な経済状況について情報分析をおこない、レポートを作成します。

金融業界の職種の中でも、経済状況に関する豊富な知識や統計分析のための専門的技術が求められる、より専門性の高い職種といえるでしょう

アクチュアリー

生命保険・損害保険・企業年金などの分野で保険料率や支払い保険金額の算定といった数理業務を担当するのがアクチュアリーです。

医療・経済・自然災害などのさまざまな統計データをもとに、保険料や支払い保険金額の算定をしたり、収支状況の評価や商品開発の業務に携わったりと保険や年金にかかわる一貫した業務をおこなっています。

アクチュアリーを名乗るためには、日本アクチュアリー会の資格試験に合格して正会員として認定される必要があります。2021年3月末時点で1,931人しか認定を受けてない難易度の高い職種です。

クオンツ

高度な数学・物理学を駆使して、市場の動向や企業業績を分析、予測したり、金融商品などの開発をおこなったりする数理分析の専門家をクオンツといいます。

株価や企業の業績数値など定量的な情報を扱い、統計的な根拠やパターンなどを解析をして利益を追求しており、コンピューターを用いて膨大な過去のデータも素早くこなしていきます。

高度な数学・物理の知識が求められるため、数学や物理学の修士号レベルの知識とプログラミングスキルが必要な職種です。大学院の数学科を卒業して金融機関に就職する人が多いです。

吉田 実遊

キャリアアドバイザーコメント吉田 実遊プロフィールをみる

営業は人の悩みを聞くことが得意な人におすすめ

営業と聞くと「商品を売りつける」というイメージを持っている人がいるかもしれません。実は、営業は商品を無理強いしているのではなく、企業や顧客の悩みを引き出して、その悩みを商品やサービス販売で解決すると考えることが大切です。そのため、人の話を聞いたり普段聞き役になったりする人に営業職は向いていますよ。

バックオフィスは人のサポートが好きな人が向いている

バックオフィス業務は、企業に欠かせない仕事でサポートすることに興味がある人におすすめの仕事です。会社のお金周りをサポートする経理事務や、顧客対応をするコールセンター業務などは、すべて誰かのサポートをする仕事ですよね。

地味なイメージを持っている人がいるかもしれませんが、「誰かの役に立ちたい」と思っている人にはピッタリです。

金融の仕組みに興味がある人は専門職がおすすめ

紹介した8つの専門職の説明をみて、難しそうと感じた人も多いと思います。たしかに「専門職」と紹介をしているので、知識が必要になる仕事です。そのため、専門職に向いているかどうかは、知識習得のために興味を持って取り組めるかどうかが大切になります。そのため、金融業界や金融の仕組みに強い興味を持っている人は専門職がおすすめですよ。

金融業界の魅力

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就活生

金融機関にはたくさんの専門職があることがわかりました。しかし、どれも難易度が高そうな印象を受けています。

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キャリア
アドバイザー

そうですね、金融業界は他の業界と比べても高い専門性が求められる業界でしょう。

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就活生

しかし、学生からは人気のある業界ですよね? 難易度が高いのに倍率が高くなるのはどのような理由があるのでしょうか?

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キャリア
アドバイザー

金融業界には他の業界と比べても魅力的な点があるから、その分倍率も高くなりますね。

金融業界で働く3つの魅力について解説します。

収入や福利厚生面の期待ができる

業界動向サーチによると金融業界の平均年収は709万円となっており、国税庁が発表した平均年収433万円よりも高いことがわかります。高収入が期待できることは金融業界で働く魅力の1つで、収入の高さを重視する学生にとっては魅力的な業界でしょう。

また、福利厚生も手厚いです。産休育休制度が整っており取得者が多いことや有給消化がしっかりできる、残業代がきちんと支払われるといった社員が働きやすいと感じる制度が整っています

福利厚生が充実しているメリットについてはこちらで解説しています。

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お金に関する知識が身に付く

金融業界では業務上お金を扱うため、働くうちに自然と資産運用やお金についての知識を得られます。本来、金融リテラシーは社会人として生活を送るうえで欠かせないものですが、独学で身に付けるにはややハードルが高い面もあります。

金融業界で働けば新卒研修で基本的な知識を得ることができ、さらに普通の企業では身に付けられないような経営的な知識や財務・会計の理解能力がつくでしょう

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アドバイザー

仕事で学んだことを自分の生活にも直結して活かせるのも魅力といえるでしょう。

社会に貢献している実感がわきやすい

お金は人々が社会生活を送るうえで必要不可欠なものです。個人や会社の生活を密接した立場で支え、社会に貢献している時間がわきやすいのも金融業界ならではでしょう。

個人から集めた資産を上手く運用することができれば、顧客の社会生活の向上に役立ちますし、企業へ融資をおこなった結果、事業の拡大を支援することもできます。

お金を通して社会貢献度の高い仕事をしたいと考えている方にとっては金融業界はぴったりといえるでしょう

金融業界に向いている人の特徴

金融業界にはたくさんの職種があり、業務内容も多岐に渡りますが、次のような特徴がある人は金融業界に向いています。

  • コミュニケーションスキルのある人
  • 新しい知識を取り入れるのが好きな方
  • 忍耐力のある人
  • 論理的思考力が高い人

これらの力は入社後に業務を円滑に進めるために必要不可欠なので、金融業界を志望する方は自分に適性があるかを見極めましょう。

コミュニケーションスキルのある人

金融業界では、営業職以外にも顧客とのやり取りを中心におこなう職種があります。相手が個人であれ法人であれ、大切な資産を預かる仕事なので、顧客と信頼関係を築いて円滑なコミュニケーションをおこなえる能力が求められるのです。

営業職であれば顧客の潜在的ニーズを引き出す力が必要ですし、事務職では窓口対応をおこないます。

お金や人生プラン、経営にかかわる悩みを聞いて、それに対して自社の商品を提案していくため、相手の悩みを真摯に受け止めて第一に考えることのできる、誠実な人材が求められているでしょう

新しい知識を取り入れるのが好きな方

時代の変化にともなって金融に関する法律や制度は随時改正されていきます。基本的な知識を身に付けることはもちろん、常に最新の情報をインプットしていく知的好奇心が求められるのが金融業界です。

また、金融情勢は毎日目まぐるしく変化していきます。株価や為替は24時間365日目まぐるしく価格の変動を続けているので、状況の変化に対するアンテナの高さも必要でしょう。

経済や経営の状態について興味があり、継続的に勉強に取り組める方は金融業界への適性があるでしょう。学生のうちからニュースなどの情報をキャッチアップし、経済がどのように動くのかを観察しておくと良いです

忍耐力のある人

金融業界は営業のノルマが高く設定されており、専門性が高い業務が多いことから新卒の離職率が高いという一面もあります。バックオフィス職であれば、勤務時間中ずっと細かな数字にまで気を遣う必要があるでしょう。

プレッシャーや仕事内容に耐えられる忍耐力も必須で、自分のメンタルを自己管理できる人材であれば金融業界で長く活躍できます。

また、資産運用の業務では1〜10年スパンで長期的に資産を管理します。自分のおこなった仕事の成果が見えるのも数年後になるかもしれず、長い目でみることのできる人でないと大きな利益を出すことは難しいのです

忍耐力をアピールするコツはこちらで解説しています。

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論理的思考力が高い人

資産運用や株式・証券の取引にかかわる職種の場合は、データを用いて論理的に考える力が必要です。お金を扱う仕事なので感情や直感ではなく、事実や数字に基づいた論理的な判断ができる方が金融業界に向いているでしょう

金融業界というと文系が中心の仕事というイメージがあるかもしれませんが、実際の現場では理系の学生のもつ論理的な思考力のニーズが高まっています。

また、資産運用では、運用方法や内容について顧客にわかりやすく説明する必要があります。このときにも相手が理解できるように筋道立てて説明する力が求められるのです。

金融業界の有名企業

次は金融業界を代表する有名企業を紹介します。銀行、証券、保険ともに3社ずつ紹介します。いずれもシェアの大きい代表的な企業で、会社名を知っている方も多いのではないでしょうか。

有名企業について知ることで、その業界の動向をつかむことができます。それぞれの企業の特徴や求める人物像についても紹介するので、ぜひ、どんな企業があるのか参考にしてくださいね。

銀行

銀行の中での有名企業といえば、3大メガバンクである、三菱UFJ、三井住友、みずほ銀行です。かつては第一勧業銀行をはじめとした13の都市銀行がありましたが、業界再編が進み、現在では3大メガバンクとりそな銀行の4行に集約されています。

メガバンクは三菱UFJ、三井住友、みずほ銀行の順に経常収益をあげており、子会社やグループ会社も含めて個人向けの融資や保険商品、投資信託の販売など、総合的な金融サービスを提供しています

三菱UFJフィナンシャルグループ

三菱UFJフィナンシャルグループは三菱東京フィナンシャルグループとUFJホールディングスが2005年に合併して誕生した総合金融グループです。世界と比べても規模の大きな金融グループであり、国際業務でも優位性をもっています。

グループ会社各社では、従業員が高い専門性をもって付加価値の高いサービスの展開に努めています。

三菱東京UFJ銀行では、求める人物像を「人間力をベースにスキルと専門性を活かして中長期的に高い成果や貢献を実現できる人材」としています。自律的な学びを通して自己啓発をおこなえる人材を求めているといえます

三井住友フィナンシャルグループ

三井住友フィナンシャルグループは三井住友銀行、三井住友ファイナンス&リース、SMBC信託銀行、三井住友カード、SMBCファイナンスサービス、SMBCコンシューマーアイナンス、日本総合研究所、SMBC証券を傘下に置く金融持株会社です。

三井住友銀行では、イノベーションを生み出すための多様性をもった人材をもとめています。自分の個性を十分にアピールできるかどうかが選考通過のカギになるでしょう

みずほフィナンシャルグループ 

みずほフィナンシャルグループは、みずほ銀行、みずほ信託銀行、みずほ証券などの金融グループ各社で構成されており、MUFJ、SMFGに次ぐ日本第3位の金融持ち株会社です。

デジタル化、少子高齢化、グローバル化といった時代の流れを受け、5カ年経営計画では次世代金融への転換を戦略に掲げています。

人事戦略でも「社内外で通用する人材バリューの最大化」を図っており、社員の専門性向上にフォーカスしています。新しい仕事に挑戦し、そこから学んで成長できる向上心のある人材を求めている会社です

証券

日本では一般的に次の5大証券会社のことを大手証券会社と呼んでいます。

  • 野村證券
  • 大和証券
  • SMBC日興証券
  • みずほ証券株式会社
  • 三菱UFJホールディングス

1998年にネット証券取引がスタートしてから、楽天証券やSBI証券など数多くの証券会社が誕生しました。2021年の営業収益で1〜3位である証券会社について紹介します。

野村ホールディングス

野村ホールディングスは証券会社の最大手で、有価証券の売買やアセットマネジメントなどを運営している投資銀行・証券持株会社です。

2021年12月末時点で125兆円と国内最大の顧客資産残高を有しており、顧客満足度調査でもNO.1に輝いています。この満足度の高さは企業理念である「顧客に選ばれるパートナー」を体現しているものでしょう。

野村証券では、自分の実力よりもワンランク上の仕事を受けることもあります。自分で限界を決めずに、立ち向かうことのできるチャレンジ精神が求められている会社といえます

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大和証券グループ

大和証券グループは傘下に大和証券、大和総研、大和アセットマネジメント、大和企業投資などをもつ、野村ホールディングスに次ぐ第2位の証券グループ持ち株会社です。

大和証券グループは1902年の創業以来116年の歴史があり、時代の先を行く先進的な取り組みが特徴です。

グループの経営方針として 「Passion for the Best 」を掲げており、目の前の仕事に対して情熱的に取り組める強い思いをもった人材を求めています

SBIホールディングス

SBIホールディングスはSBI証券や住信SBIネット銀行、SBI損保などの金融サービス事業のほか、IT、バイオ、環境・エネルギーおよび金融関連のベンチャー企業などへの投資や資産運用をおこなうアセットマネジメント事業、医薬品・健康食品・化粧品などのバイオ・ヘルスケア&メディカルインフォマティクス事業を展開しています位

特にSBI証券はネット証券会社として人気を集めており、ネット証券口座開設数720万を突破、国内株式個人取引ではシェアNo.1です。

顧客中心主義を徹底的に追求し、オンライン証券業界トップの地位を築いたSBI証券では常に顧客のことを考えて業務に励める人材を求めています

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保険

保険業界は生命保険業界と損害保険業界にわけることができますが、各グループ会社内で生命保険・損害保険の双方を提供している場合もあります。

どちらの業界も日本国内の人口減少を受けて、今後さらに市場が縮小していく傾向にあるため、大手保険会社は海外展開を進めているところです

生命保険会社として「かんぽ生命保険」「第一生命ホールディングス」を、損害保険会社として「MS&ADインシュアランスグループホールディングス」を紹介します。

かんぽ生命保険

かんぽ生命保険は東京都千代田区に本社を置く生命保険会社で、2005年交付の郵政民営化法の影響をうけて、それまで日本郵政公社の事業であった保険事業を引き継ぎました。株式の大半は日本郵政が保有していますが、株式会社かんぽが運営する民営企業です。

簡易保険生命の社会的な使命を引き継いで、全国の郵便局を通じて簡易で小口な保険商品を提供しています。

すべての顧客にわかりやすい商品とあたたかいサービス提供をおこなうことで、人生を守りつづけることを目指しているため、顧客との信頼関係を築けるコミュニケーションスキルが求められています

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第一生命ホールディングス

第一生命ホールディングスは1902年に日本初の相互会社形式による生命保険会社として設立され、2021年の保険料収入、シェアは生命保険業界第1位です。

2007年より海外生命保険事業を展開しており、先進国市場、新興国市場でも成長を見せています。

第一生命保険会社では求める人物像として3つの視点を掲げています。

  • 常にお客さま・マーケット視点を持ち、果敢に挑戦する
  • つながりを活かし、価値を想造する
  • 圧倒的な当事者意識を持つ

自律的な成長ができる人材であることをアピールできると、選考もスムーズに通過できるでしょう

MS&ADインシュアランスグループホールディングス

MS&ADインシュアランスグループホールディングスは傘下にあいおいニッセイ同和、三井住友海上などの損害保険会社をもつ、日本の保険持株会社です。東京海上ホールディングス、SOMPOホールディングスと並ぶ、3大メガ損保の1つです。

世界49の国・地域に事業を展開し、特にアジアではASEAN10カ国で元受事業をおこなっている唯一の損害保険グループであり、ASEAN域内で総収入保険料第1位を誇っています。

三井住友海上では若手社員のうちから裁量をもって仕事をし、常に成長していける環境が整っています。何事も前向きに、自らの発想力・行動力をもって新しい時代を切り拓く想いがある人材を求めている会社です

行動力をアピールする方法はこちらで解説しています。

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金融業界の選考で差をつける3つのコツ

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就活生

金融業界について業界の動向や有名企業がわかり、志望度が増しました。しかし金融業界は人気の業界ですよね?

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アドバイザー

そうですね。先ほど紹介した魅力から、志望する学生も多いです。

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就活生

そのような厳しい選考を勝ち抜くにはどのようにアピールしたら良いのでしょうか?

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キャリア
アドバイザー

他の学生とは差を付けたアピールをおこなうことで、選考をスムーズに進められますよ!

金融業界の選考で、差をつける3つのコツを紹介します。

①履歴書での文章や面接での話し方は論理的に

金融業界では、データを分析しながら企業の戦略を考えたり、顧客に端的でわかりやすい説明をしたりする力が求められます。そのため、選考時から「この人はどのくらい論理的に考えられるか」をチェックされているのです。

履歴書の文章や面接での受け答えの際には、まずは結論を伝え、次に理由を示すようにしましょう。結論を先に提示することで面接官に自分が伝えたい要点を明確にできます

また、理由を示す際には数字を用いることで客観的かつ具体的にアピールできるでしょう。

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キャリア
アドバイザー

普段から自分の考えを紙に出して整理したり、結論から伝えるように心掛けたりすることで、就活でも論理的に伝えられます。

➁就活の軸を持つ

就活の軸とは、企業を選ぶうえで大切にするポイントのことです。就活の軸が明確であれば、規模やイメージなどといった表面上の事柄に捉われずに自分の価値観に合った企業へエントリーでき、結果として選考をスムーズに進められます。

面接でも、自分の就活の軸と企業が求める人材の軸が一致していることを熱意をもって示せるので、面接官になぜその企業に入社したいのかを具体的なイメージとともにアピールできるでしょう

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キャリア
アドバイザー

自己分析をしっかりとおこない、これまでの自分の人生で感じたことや今もっている価値観を整理していきましょう。

就活の軸の見つけ方はこちらで解説しています。

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③金融業界での将来のビジョンを明確に話せるようにする

面接では「3年後はどのような仕事をしていたいですか?」などと、将来のビジョンを聞かれることがあります。将来のビジョンを明確に示すことができれば、入社意欲と長期的な活躍の可能性をアピールできます。

自己分析をおこなった後に理想の将来像を考え、それを実現するためのキャリアやスキルを明らかにしましょう。最後にキャリアやスキルを得るためにはどのような行動が必要かを考えておくことで、将来のビジョンがはっきりと話せるようになるでしょう。

金融業界を志望するなら取得しておきたい資格

金融業界にかかわる資格は大きく3種類にわけることができます。

  • 業務独占資格(専門的に特定の業務をおこなえる)
  • 企業で働くために取得する必須の資格
  • 業務に必須ではないもののビジネスの基礎知識や働くために役立つ資格

この中でも、業務上必須ではないもののビジネスの基礎知識や働くために役立つ資格は学生のうちから取得可能です。

早めに勉強をスタートすれば、エントリーシートに記載ができて採用担当者の目にも入りやすくなるでしょう。自分が志望する業種や職種に合った資格を検討してみましょう。

就職に有利な資格についてはこちらで解説しています。

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自動車運転免許証

銀行や保険、証券会社の営業職に配属された場合は、社用車を運転して顧客への営業周りをおこなうことがあります。配属される地域にもよりますが、効率的に営業活動を進めるためには自動車の運転免許は必須になります。

仕事で使うことがわかってから取得すればいいと考える人もいるかもしれません。しかし、社会人になってからは教習所に通う時間の確保が難しいため、大学在学中に取得しておくことが望ましいです

ファイナンシャルプランナー技能士

ファイナンシャルプランナー技能士は税金や年金、投資や不動産といったお金に関する幅広い知識の認定試験です。1〜3級があり、学科試験と実技試験を受けますが、日本FP協会と金融財政事情研究会のどちらの団体で申し込むかで実技試験の内容が変わります。

この資格があると保険や住宅ローン、不動産や相続、年金制度や税制までの理解があることが示せて、顧客へのより良い提案につなげられるでしょう

FP2級は合格率が学科で約20〜60%、実技で約40〜70%の試験と難易度が上がりますが、その分、就活でも評価してもらえる資格です。

日商簿記検定

日商簿記検定は、簿記の基礎知識や計算能力を判定するための試験です。簿記は事業活動における企業の資金の流れを記録して、経営成績や財政状況を把握するためのものであり、借対照表や損益計算書を作成・分析できると企業の経営状況がわかるのです。

企業の状況を理解する力は、金融業界で働くうえでは必須の力といえるでしょう。簿記には初級から3〜1級があり、2級以上を所有していると就活を有利に進められます

2022年2月27日(日)に実施された第160回の検定試験では2級の合格率が17.5%で難易度は高いといえます。計画的に学習を進めましょう。

金融業界の志望動機に盛り込むべき要素

金融業界の志望動機に盛り込むべき要素

金融業界は企業の安定性と給与の高さで人気の業界ですが、そのような業界の魅力に惹かれたことを志望動機にするだけでは、厳しい選考を勝ち抜くのに不十分です。

採用担当者も志望動機でその学生が入社後にどのような活躍をするかを見極めているため、採用担当者の目を引くような魅力的な志望動機を作成することが、就活を成功させるコツになります。

金融業界の志望動機に盛り込むべきポイントを2つ紹介するので、ES作成前に何度もポイントが抑えられているかを確認し、ブラッシュアップしていきましょう。

金融業界の中でもその企業の強み

金融業界は銀行、証券、保険と業界によって業務内容が大きく異なります。金融という観点から社会に貢献したいという気持ちは共通といえるでしょうが、その中でもなぜその企業を志望しているのかを明確にしましょう。

それぞれの会社は独自の業務形態や提供サービスをおこなっており、強みを活かしながら事業を展開しています。同業の他社と比較することで、その企業の業界内でのポジションや強みが見えてくるでしょう。企業の扱う商品に触れながら志望理由を説明すると、なぜその会社なのかがはっきりと伝わります

自分のスキルや経験と掛け合わせた志望理由

金融業界には高い専門性が求められる仕事が多いため、新卒採用されてすぐは勉強の連続でしょう。また、企業も即戦力になってほしいとは求めていないはずです。

しかし、将来的に企業に貢献できることをアピールするためには、今の自分にできることやこれまでの経験が、企業の仕事の中でどのように活かせるのかを伝える必要があります

たとえば、大学で学んだ経済学の知識を活かして市場の動向調査をおこないたい、など自分のスキルや経験を掛け合わせた志望動機にしましょう。

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キャリア
アドバイザー

企業が求める人物像と自分自身のスキルや強みの共通点を探っていくことも大切ですよ。

金融業界の志望動機例文

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就活生

金融業界の動向もわかって、いよいよ志望動機を作成することになりました!

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キャリア
アドバイザー

自己分析をしっかりしていると、就活の軸がはっきりしているのでスムーズですね。

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就活生

ただ、志望動機を作るとなるとどうしても上手く文章が組み立てられないんです。

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キャリア
アドバイザー

そんなときは志望動機の例文を参考にしてみましょう。自分の文章への活かし方がわかりますよ。

企業への入社したいという熱意が伝わる志望動機の例文を紹介します。

金融業界の志望動機のコツはこちらも参考にしてください。

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金融業界の志望動機を作成する際は、業界の特徴をしっかりと理解して印象に残るもの作成することが大切です。今回は金融業界の業種や職種を紹介するとともに、キャリアアドバイザー監修のもと志望動機で押さえておきたいポイントを紹介していきます。業種別で志望動機の例文も紹介しているので、参考にしてみてくださいね。

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業種別例文11選! 受かる金融業界の志望動機の秘訣5つを徹底解説

銀行

銀行はメガバンクと地方銀行、信用金庫で対象としている取引先や事業の規模が異なることを説明しました。

志望動機の「なぜその企業を志望したか」をアピールするためには、自分が応募する企業の規模に合わせて文章を変えていくと良いでしょう。誰のどのような悩みを解決したいのか、自分のどのような強みが活かせると考えているかを盛り込むことで志望度の高さが伝えられます

銀行の場合は、求人サイトに求める人物像が明記されていることが多いので、自分との共通点も合わせて確認するようにしましょう。

例文

例文

私はさまざまな業界に経済的な側面からかかわり、幅広い企業の発展を促進してたいと考えて、貴社を志望しました。貴社は全国の企業とかかわりをもち、日本でもトップ規模の銀行として経済を支えています。

さらに、同規模の銀行の中でも融資のスピードに強みがあると感じています。企業の事業展開にスピーディーに対応している貴社に、たくさんの企業が信頼を寄せていることを魅力に感じました。

私は大学時代にサークルのリーダーとして活動し、メンバーの長所に焦点を当てて潜在能力を伸ばすことでより良く活動が進むという経験をしました。
貴社に入社した後は、取引先の顧客と真摯に向き合い、内に秘められた力を引き出せるような営業職として活躍していきたいです。

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キャリア
アドバイザー

企業の規模感だけでなく、他の銀行と比べた際の強みにも触れており、企業研究を入念におこなっていることが伝わりますね。

証券

証券会社が属する金融業界にはさまざまな企業がありますが、資産形成のための投資をサポートできるのは証券会社の特徴といえます。

証券会社への志望動機を書く際には自分が志望する企業以外の証券会社だけではなく、同じ金融業界の銀行や保険との違いについても考えることで、より証券会社ならではの強みが理解できて深みのある志望動機になるでしょう

また、大手の証券会社と新進気鋭のネット証券会社では、対象とするターゲットや提供サービスにも違いがあります。どのような顧客層を狙っているかも理解できると、その企業の強みがわかります。

例文

例文

私は投資の活用を促すことで、日本経済の成長を助け、今よりも人と社会が豊かになるような働きがしたいと考えています。

日本はまだ投資に対して不確実性が高いというイメージが強く、そのイメージを打ち消して商品を進めるためには、顧客と強い信頼関係を築く必要があると考えています。

私は大学4年間で販売店のアルバイトとして勤務しました。自分からコミュニケーションを取ったり、過去のやり取りをメモに残したりすることで、次第に自分を目当てに来店してくれる常連さんもできました。顧客と関係性を築けるコミュニケーションスキルが私の強みです。

貴社は顧客ファーストを経営理念に掲げています。私の強みを活かして、入社後は顧客が安心して投資できるような信頼関係づくりに貢献していきたいです。

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キャリア
アドバイザー

自分の強みと企業の経営理念を掛け合わせることで、その企業で何をしたいかが明確に伝わりますね。

保険

保険会社には生命保険会社と損害保険会社がありますが、志望動機を作成する際にはどちらの保険会社を志望しているのか、なぜ志望しているのかを説明する必要があります。

志望動機を作成する際には、それぞれの保険会社が担っている社会的な役割や意義に触れ、営業や保険金の支払い方法などの違いについて、自分のやりたいことと照らし合わせると良いでしょう

また、同業他社と比べて注力している商材や取り組みなど、他社よりも秀でている点を伝えられると企業研究をおこなっていることが伝わります。

例文

例文

私は人々が安心して生活を送るサポートがしたいと考えています。保険とは困っている人の助けをするためのものだと感じており、自分の体に万が一のことが起こった際に、金銭的な不安を感じることなく生活するために生命保険があると思っています。

貴社は、生命保険の販売と包括的なサポートに強みがあり、契約後に顧客の安心できる生活の提供に寄与している点を魅力に感じました。

私は大学時代にボランティア活動に取り組み、身近な地域だけでなくときには海外まで足を運ぶなど行動力に自信があります。貴社の商品の良さをさまざまな顧客に積極的に伝えることで新規の顧客を獲得し実績づくりに貢献したいです。

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キャリア
アドバイザー

なぜ生命保険か明確であり、自分自身の強みを入社後にどのように活かしていきたいかがわかりやすいですね。

金融業界の内定を勝ち取るために自分の強みを押さえよう!

金融業界はお金という大切な資産を扱う仕事のため、専門性が求められるシビアな面もありますがその分やりがいもある業界でしょう。学生からの人気も高いため、業界についての理解を深めて志望動機を練り上げる必要があります。

この記事では金融業界の動向や将来性についてお伝えしたので、これまで興味はあるが業界の研究まではできていなかったという方でも理解が深まったと思います。これからの時代に金融業界に求められる力がわかり、アピールポイントが明確になったことでしょう。

ぜひ、採用担当者の目を引くような履歴書・志望動機を作りこんで、金融業界の内定を勝ち取りましょう。

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