目次
- 第一志望に落ちてつらい……まず自分の気持ちを受け止めることから始めよう
- キャリアアドバイザーから第一志望に落ちた人へのメッセージ
- 第一志望に落ちた人が気持ちを切り替える3つの方法
- ①感情を無理に我慢せず全て吐き出す
- ②一時的に就活から離れて英気を養う
- ③就活でつらい思いをした人の経験談を聞く
- 気持ちが落ち着いたら! これから希望の企業に内定をもらうための3ステップ
- ステップ①なぜ第一志望だったのか分析する
- ステップ②第一志望と同じ要素を持つ企業を探す
- ステップ③第一志望に落ちた原因を考えて対策する
- どうしても第一志望を諦められない場合の2つの選択肢
- ①再応募してみる
- ②転職を前提に必要なスキルを身に付けられる企業を受ける
- 第一志望に落ちたとしても道はある! 自分の納得のいく道を探そう
第一志望に落ちてつらい……まず自分の気持ちを受け止めることから始めよう
こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。学生から、
「第一志望に落ちてしまってつらいです……」
「これ以上行きたい企業が見つかる気がしません」
といった相談を受けることがあります。「絶対にこの企業に入社したい」という強い意志を持ち、真摯に対策を重ねてきた人ほど、落ちてしまったときの落胆も大きいですよね。深く落ち込み、絶望的な気持ちになってしまう人もいるはずです。
キャリアアドバイザーとして同じような学生を数多く見てきた私だからこそ断言しますが、一度絶望的な気持ちを味わい、自分に向き合ってきた人ほど、その後の就職活動では実力をつけて納得のいく企業に内定を決めています。
この記事では第一志望に落ちた人が気持ちを切り替える方法や、どうしても第一志望が諦められない場合の選択肢について詳しく解説します。
キャリアアドバイザーから第一志望に落ちた人へのメッセージ
ここでは、年間100人以上の学生を支援するキャリアアドバイザーが、第一志望に落ちてしまった人へ送るメッセージを紹介します。同じような経験をした人が立ち直るまでのストーリーについても紹介していくので、ぜひ目を通してみてください。
キャリアアドバイザーは実際にこうアドバイスしています!あなたの希望をかなえられる企業は一つじゃない
魅力を感じた理由を深掘りしよう
キャリアアドバイザーとして学生を支援してきたなかで、「第一志望に落ちてしまった」と落ち込む学生を本当にたくさん見てきました。
そういった学生にいつもお伝えするのは、改めて第一志望だった理由を明確にしようということです。たとえば「年収1,000万稼げる」「業界規模が大きい」という条件が理由だったのであれば、その2つを満たす企業はいくらでもあります。
そういった希望に近い企業を見ていくうちに、「希望をかなえられる企業はほかにもたくさんあるな」「希望をあきらめる必要はないんだな」と気持ちを切り替えられる学生さんも多いですよ。
第一志望に落ちた人が気持ちを切り替える3つの方法

就活生
昨日、第一志望の企業からお祈りメールが来ました。せっかく最終面接まで行ったのに……。悔しくて悲しくて、やるせない気持ちでいっぱいです……。

キャリアアドバイザー
そうだったんですね……。よく頑張りましたね。まずは自分の頑張りを認めてあげてくださいね。
志望する熱量が高かった人ほど、落ちたときの落胆は大きいものです。すぐに気持ちを切り替えられなくても無理はありません。
周りからの励ましの言葉で逆に傷ついてしまったり、就活が順調な友達とは会いたくなくなってしまったり。まずはそのように深く落ち込んでいる自分を、自分自身で受け止めることが大切です。
ここからは、第一志望に落ちた人が気持ちを切り替えるための方法について解説していきます。
①感情を無理に我慢せず全て吐き出す
絶望の淵にいるとき、気持ちを切り替えようとして無理に明るくふるまうのは逆効果です。感情を抑圧してしまうと、処理しきれなかった感情が心のしこりとして残り続け、慢性的なストレスとなってしまうため、かえって回復までに時間がかかってしまいます。
まずは「つらい」「悲しい」「悔しい」といったあなたのありのままの気持ちを素直に認め、自分の今の感情に深く浸るようにしましょう。自分だけで抱えきれないと感じるのであれば、家族や親しい友人などに今の気持ちを好きなだけ吐き出すようにしてください。
- 思い浮かんだ感情をすべてノートに書き出す
- 友人に話を聞いてもらう
- カウンセラーに相談する

キャリアアドバイザー
「今、自分は悲しいんだな」「悔しくてたまらないんだな」とありのままの気持ちを受け止めることで、かえって早く気持ちを整理できるようになります。
②一時的に就活から離れて英気を養う
めいいっぱい自分の気持ちを吐き出してもつらさが収まらないときは、いったん就活から離れましょう。気持ちが切り替えられないまま無理に就活を進めようとしても、身が入らないどころか就活そのものが嫌になってしまいかねません。
そのような場合、まずは自分の気持ちが明るくなることに取り組むのがおすすめです。特に場所を変えると気持ちも変わる場合が多いので、自宅やいつも立ち寄る場所ではなく初めて行くような場所に足を伸ばすと良いでしょう。
- 旅行に行くなど今の環境から離れてみる
- 映画や小説など物語の世界に浸る
- 親しい仲間とコミュニケーションを取る

キャリアアドバイザー
ただしあまりにも長期間離脱してしまうと、かえって就活に戻るのが怖くなってしまうこともあります。就活から離れる場合は期限を決めるようにしてください。
なお、以下の記事には就活に疲れたときの具体的な対処法について詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
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就活が続くと誰しも疲れたり辞めたいという気持ちになることがあります。就活に疲れて体や気持ちがボロボロになったときは無理をせずにリフレッシュすることが一番。 この記事では、就活で疲れる原因や疲れやすい人の特徴、疲れたときの対処法や疲れない方法を知ることができます。 また、キャリアアドバイザーが就職以外の進路と就活方法の変え方についても解説するので参考にしてください。
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③就活でつらい思いをした人の経験談を聞く
自分と同じように第一志望に落ちた人の経験談を聞きに行くことも、気持ちを切り替えるのには有効です。
似た経験を積んできた人の話を聞くことで、「つらい思いをしているのは自分だけではないのだ」と心を落ち着かせることができます。
また同級生だけではなく、良いことも悪いことも乗り越えてきた経験豊富な先輩方の体験談を聞くと、今の自分ではわからない視点や知見が得られ、前向きな気持ちになれるでしょう。

キャリアアドバイザー
どう乗り越えて来たかという話まで聞けれると、次に行動を起こすときのヒントになりますよ。
気持ちが落ち着いたら! これから希望の企業に内定をもらうための3ステップ


就活生
三日三晩泣いて、少し気持ちが落ち着きました。そろそろ前を向いてみようと思います。

キャリアドバイザー
それは良かったです。気持ちが落ち着いてきたら、まずは今までの就活を振り返ることから始めてみましょう。
つらい気持ちに支配される状態から脱却できたら、次のステップに進むことを検討してみましょう。少しずつでも行動を起こせば、勝るとも劣らないくらい魅力的な企業の内定を獲得できるかもしれません。第一志望に落ちたからといって、絶望する必要はありませんよ。
ここからは、自分の希望に沿った進路を歩むためにやるべきことを3ステップで解説していきます。
ステップ①なぜ第一志望だったのか分析する
まず取り組むべきは、「第一志望がなぜ第一志望だったのか」を冷静に分析することです。自分が就職先に何を求めているのかを明確にすることで、自分の希望がかなう企業が見つかりやすくなります。
- 早くから成長できる環境だから
- 企業理念に強く共感できたから
- 自分の興味のあるものづくりができるから
- 社員の人柄に惹かれたから
重要なのは、それぞれの理由を深く掘り下げることです。「企業のどこを見てそう感じたのか」を意識して分析するようにしましょう。

キャリアアドバイザー
思いつく限りの理由を書き出せたら、それぞれの優先順位も考えてみてください。企業を探す際に絞り込みやすくなります。
なお、第一志望だった理由を掘り下げる際は、企業選びの軸を参考にすると考えやすいですよ。以下の記事では、就活軸の見つけ方について解説しています。ぜひ目を通してみてください。
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ステップ②第一志望と同じ要素を持つ企業を探す
就活の軸を整理できたら、同じ要素を持つ企業のリサーチを始めましょう。事業内容に魅力を感じていた場合、最も手軽な方法は「第一志望の企業名 競合」でネット検索をすることです。競合企業は似たような事業を手がけている場合が多いため希望に近い企業を見つけやすいはずです。
社風や人に魅力を感じていた場合は、社風や社員の人柄を肌で感じやすいOB・OG訪問で探すのがおすすめです。また、福利厚生に魅力を感じていたのであれば「えるぼし」や「くるみん」などの公的な認定制度に認定されている企業リストから探すと良いでしょう。
- 事業内容に魅力を感じていた場合:競合他社を調べる
- 社風や人に魅力を感じていた場合:OB・OG訪問をする
- 福利厚生に魅力を感じていた場合:公的な認定を受けている企業リストを見る

キャリアアドバイザー
ネームバリューに魅力を感じていた場合、グループ企業を探してみるもの良いでしょう。事業内容や理念、福利厚生など似通っている部分が多い傾向にあります。
第一志望だった企業に近い企業を探す方法については、以下の記事で解説しています。具体的な方法について知りたい人はぜひ確認してみてください。
事業内容に魅力を感じていた場合:
競合他社の調べ方4ステップ! アピールにつながる3つの活かし方
社風や人に魅力を感じていた場合:
OB・OG訪問攻略ガイド|企業理解や選考に役立てるコツを解説
福利厚生に魅力を感じていた場合:
福利厚生が良い会社30選|本当に合う環境を4ステップで見つけよう
ステップ③第一志望に落ちた原因を考えて対策する
最後に、第一志望に落ちた理由についても掘り下げて考えてみましょう。直前の面接だけでなく書類選考や一次面接、二次面接なども含めて全体を振り返るのがおすすめです。
原因を特定し、具体的な改善策を考えて実行すれば、次の面接の合格率をぐっと高めることができます。一人で振り返るのには限界があると感じる場合は、大学のキャリアセンターやプロのアドバイザーと一緒に考えてみるのも良いでしょう。
- 原因:想定外の質問をされてうまく答えられなかった
対策:短時間で自分の考えをまとめる練習をする - 原因:雰囲気に飲まれて頭が真っ白になってしまった
対策:面接慣れするために場数を踏む - 原因:熱意が伝えきれなかった
対策:伝え方を工夫する、志望動機を練り直す

キャリアアドバイザー
ただし、どう頭をひねっても理由がよくわからない場合もあるはずです。「運や相性」などのどうしようもない理由で落ちてしまうこともあるので、深入りは禁物ですよ。あくまでも自分のなかで不足していたと思う部分を洗い出すだけで十分です。
なお、どの段階で落ちたのかによっても取るべき対策が異なるケースがあります。以下にそれぞれの詳細を説明している記事をまとめているので、ぜひ参考にしてみてください。
就活の書類選考で落ちる理由とは|通過率をあげるための対策
面接に落ちる理由を一次・二次・最終別に解説!やるべき対策もご紹介
早期選考に落ちたら次のアクションが重要! 本選考への影響も解説
特に就活エージェントでは、学生のつまづきやすいポイントを理解した経験豊富なアドバイザーが多数在籍しています。プロの力を借りたい人はぜひ活用してみてください。
どうしても第一志望を諦められない場合の2つの選択肢

就活生
いろいろな企業を調べたりしましたが、どうしてもあの企業を諦められません……。

キャリアアドバイザー
では、「自分でできることは全部やり尽した」と思えるよう、行動していきましょう。
昔からの憧れだった場合など、どうしても第一志望を諦められない人もいるでしょう。そういった人は、まず今自分ができる限りの手を尽くしてみるようにしてください。自分の全力を持ってトライして、それでもだめなのであれば、諦めもつくというものです。
それでも難しければ、「今」ではなく、将来第一志望の企業に入社するためにはどうしたら良いのかを考えてみてください。ここからは、どうしても第一志望を諦められない場合の選択肢について解説していきます。
①再応募してみる
どうしても諦められないという人は、採用試験に再応募してみるというのも一つの手です。
企業によっては別の職種で応募する場合や、内定辞退者が多く追加募集が必要になった場合は再応募を認めているケースもあります。募集要項や企業のホームページをよく確認してみましょう。
実際にある企業の選考で一度不合格になり、その後諦めきれずに再度応募してみたところ、熱意を評価されて内定が出た学生も見てきました。0.1%でも可能性が残されているのであれば挑戦してみるのも良いでしょう。

キャリアアドバイザー
ただし、大手のような志望者が多く多忙な企業の場合、再応募しても不採用になる可能性が高いということは理解しておきましょう。
なお、以下の記事では再応募前にやるべきことについて詳しく解説しています。再応募をする人は必ずチェックしてください。
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一度落ちた会社に再応募できる? 再選考前に必ずやることリスト付き
一度落ちた会社にも再応募できる可能性があります!今回は一度落ちた会社に再応募できる理由とできない理由を紹介するとともに、キャリアアドバイザー監修のもと、再応募の際に気をつけたいことを3ステップで紹介します。
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②転職を前提に必要なスキルを身に付けられる企業を受ける
新卒では入社がかなわなかったとしても、別の企業で社会人としてのスキルを磨き、最終的に第一志望の企業に入社する、という道もあります。
ただし、その際はなるべく似た業界・職種を選ぶのがおすすめです。業界・業種未経験で転職するより、いずれかの経験者であるほうが転職はしやすくなります。
また、若いうちからさまざまな経験を積めるベンチャー企業も良いでしょう。ベンチャー企業では裁量権のある働き方ができるため、転職時に求められる社会人としてのスキルが身に付きやすい傾向にあります。
- 同業界・同業種の企業
- 成長中のベンチャー企業

キャリアアドバイザー
ベンチャー企業の場合は経験できる仕事の幅が広いため、素早く成長できます。
第一志望に落ちたとしても道はある! 自分の納得のいく道を探そう
第一志望の企業に落ちてしまったとき、深い悲しみに打ちひしがれてしまうのは無理のないことです。しかし、今まで支援した学生たちを見ても、第一志望に落ちたからといって社会人になれなかったり、興味のない企業に入社するしかなかったり、といった状態に陥る人はほとんどいません。
多くの学生は、これまでの反省をもとに改善を重ねて実力を高め、第一志望と同じくらい魅力的な企業の内定を獲得しています。すべてはこれからの行動次第です。諦めず、自分の納得のいく道を探していきましょう。
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キャリアアドバイザーから就活に悩むあなたへ第一志望に落ちてしまった人が持つべき考え方
キャリアアドバイザー
根岸 佑莉子
プロフィールをみるこれからもっと良い企業に巡り合える可能性もある
第一志望に落ちてしまったときほどつらいことはありませんよね。人によっては人生をかけるくらいの意気込みで挑む人もいるため、大きなショックを受けてしまうのも無理はありません。
そんなとき思い出してほしいのは、日本には300万社以上の企業があるということです。たった数十社見ただけで出会った企業がすべてではありません。まだ知らないだけで、同じように魅力的だと感じられる企業があるはずです。
たとえば今まで20社見てきたのであれば、次は50社見てみましょう。きっと同じくらい志望度の高い企業と巡り合えるはずです。終わってしまったことを悔やむのではなく、これから選ぶ道を正解にしていきましょう。