農学部におすすめの就職先はここだ! 就活を有利に進める資格も紹介

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目次

  1. 農学部の就職先は農業関係だけじゃない!
  2. 農学部を取り巻く就職状況を押さえよう
  3. 「就職先は農業系だけ」はひと昔前のトレンド
  4. 世間の食や健康、環境問題への関心の高まりが農学部生の就職を有利に
  5. 農学部生の就職先を決める際の主な選択肢
  6. ①実家の家業(農家)などを継ぐ
  7. ②農業の知識を活かせる農業以外の業界へ行く
  8. ③農学部の知識や資格を活かせる就職先を探す
  9. 職種別にみてみよう! 農学部出身者に人気の仕事
  10. 営業
  11. 製造
  12. 研究
  13. 品質管理職
  14. MR
  15. 企業の特徴別にみてみよう! 農学部出身者におすすめの就職先10選
  16. ①食品メーカー
  17. ➁農業用品などの製造メーカー
  18. ③肥料や農薬などの工業メーカー
  19. ④製薬・化粧品メーカー
  20. ⑤種苗のメーカー
  21. ⑥農家
  22. ⑦公務員
  23. ⑧土木系の会社
  24. ⑨飼育員
  25. ⑩獣医師
  26. 就職が有利になるおすすめの6つの資格
  27. ①食料衛生監視員
  28. ➁栄養士・管理栄養士
  29. ③食品衛生管理者
  30. ④測量士補
  31. ⑤毒物劇物取扱責任者
  32. ⑥家畜人工授精師
  33. 面接でよく聞かれる! 農学部に関する質問
  34. 質問①「なぜ農学部を選んだのですか?」
  35. 質問②「農学部でどんな研究をおこなってきたのですか?」
  36. 質問③「農学部で学んだことで弊社で活かせることは何ですか?」
  37. 自分の大学の主な就職先を知りたいなら就職課やHPを参考にしよう
  38. 選択肢が多いからこそ農学部出身はしっかりと就職先を決めよう

農学部の就職先は農業関係だけじゃない!

こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。

「農学部で学んだことを就職先の仕事にも活かしたいです」
「農学部の就職先が少ないと聞いたことがあるのですが本当ですか?」

農学部に進んだはいいものの、大学卒業後の進路が心配になる人もいるでしょう。実は農学部の就職先は意外と幅広く選択肢も豊富です。

今回は、こうした悩みを持つ人向けに農学部出身の主な就職先や就職に有利になる資格などを解説していきますのでぜひ視野を広げて就活に臨んでくださいね。

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農学部を取り巻く就職状況を押さえよう

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就活生

農学部出身なのですが就職先って農業系に限られてしまいますよね。

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キャリア
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いえいえ! そんなことはなくて、農学部の就職先は意外と幅広いですよ。

「農学部に入学したから農業系の仕事に就かないと」と視野を狭くする必要はありません。農学部の就職先は農業系に偏っていると思われがちですが、実際には業界・職種ともに多岐にわたっています。

これから順を追って詳しく説明をしていきますね。

「就職先は農業系だけ」はひと昔前のトレンド

農学部の就職先は農業系だけという考え方……実はひと昔前のトレンドです。

農学部はその名前のイメージから、農業に関係することだけ学んでいると思われがちなのですが、実際には農業のこと以外にも、微生物・植物・生物・環境・化学などさまざまな角度から学んでいますよね。

これらの知識は横展開がしやすく、さまざまな業界・職種に活かすことができますので、就職先を農業系だけに絞らず、視野を広く持って選択してくことをおすすめします

農学部の学問領域の広さに実は企業も注目しており、一見農学と関係のなさそうな流通や保険、金融などの業界の企業も、農学部の学生を採用したいと考えているようです。農業には興味はないけど農学部での知識や経験を活かしながら仕事がしたいと思っている人は、新たな選択肢が見えてくるかもしれません。

世間の食や健康、環境問題への関心の高まりが農学部生の就職を有利に

農学部は、人の生活に欠かせない食や健康、環境に関わる分野を学ぶことも多いですが、実は時代の流れから、こうした分野を学んでいる人材は近年特に重宝されています。

よくよく考えてみると、農学部で学んでいることは今注目されている事柄と深くつながっている部分が多くあります。以下に例を挙げてみますね。

  • 環境に配慮したサスティナブルな考え方
  • 持続可能な経済や社会としていくためのSDGsへの取り組み
  • ビーガンという地球や動物に配慮した生き方
  • 環境だけでなく、自分の身体にも優しい生き方の提唱

こういった例を踏まえると、農学部出身の学生はまさに時代が求めている人材、といっても過言ではないのでしょうか。これまではあまり関係性のなかった業界にも、今後こうした考え方は当たり前のように取り入れられていくでしょう

乾 花穂子

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農学部生は多様な分野で知識を活かした活躍を求められる!

農学部生の就職先で人気なのは業種でいうと製造業で、中でも食品・飲料メーカーは変わらず多いですね。学部卒だと営業や品質管理に配属となる例が多い印象です。それに関連して、パッケージや原料などを扱う企業へも就職する学生が多くなっています。

営業職でも製品の特性などで専門性が活かせることも多いため、商材によっては営業配属の理系比率が高く、農学部卒の人がいることも珍しくありません。

時代の流れで農学部にも情報や統計を扱う学科は増えてきているので、業種に限らずマーケティングを志す学生も増えています。これまで文系が多いと言われていた就職先にも農学部を含め理系学生が増えています。理系専門や技術者派遣など、人材系も専門的になってきているので、実はこういった業界でも理系学生は重宝されますよ。

まずはあなたが受けないほうがいい職業を確認しましょう

自分に合った職業・合わない職業を見つけることは、就活の成功に不可欠です。しかし、見つけることが難しいと感じる人も多いでしょう。

そんな時は「適職診断」を活用して、志望する職業と自分の相性をチェックしてみましょう。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強みや性格が分析され、向いている職業・向いていない職業が診断できます

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農学部生の就職先を決める際の主な選択肢

農学部生の就職先を決める際の主な3つの選択肢

それでは続いて、農学部生の就職先を決める際の主な選択肢を3つ紹介します。

大きく分けると3つに分類ができ、①は生産者として直接的に農業にかかわっていく手段で、②③は農学部での学びを生かしつつ間接的にかかわっていく手段といえるでしょう。

①実家の家業(農家)などを継ぐ

農学部に進学する人のなかには、家業を継ぐと決めて、そのために必要な知識や経験を得るために大学進学をしている人もいますよね。

万が一実家の家業がなくなると、これまで守られてきた伝統がなくなってしまう寂しさに加え、商品が手元に届くことを楽しみにしてくれているお客さんの笑顔を見れなくなってしまうことにもなります。

地域の農家さんたちと協力して、家業だけでなく農業全体を盛り上げていくことができると、よりやりがいをもって仕事ができるかもしれませんね

②農業の知識を活かせる農業以外の業界へ行く

農学部というとどうしても農業のイメージが強いですが、実際に農学部では微生物・植物・生物・環境など農業以外のこともたくさん学びますよね。

ですので、就職先も農業系だけにとらわれず、学んだことを応用できる仕事を考えてみると、視野が広がります

先ほどお伝えした通り、近年は特に環境に配慮したサスティナブルな考え方や、持続可能な持続可能な経済や社会を目指すSDGsなどへの関心の高まりから、こうした知識を持っている人材は重宝されていますので、興味のある人はどのような仕事ができそうか、調べてみると良いでしょう。

③農学部の知識や資格を活かせる就職先を探す

最後は、農学部の知識と資格を活かせる就職先を探す選択肢です。農学部では、課程ごとにさまざまなことを学べますが、課程の単位を取り卒業をすると得られる資格もありますよね。

たとえば、栄養士や測量士補、教員免許、衛生管理者、家畜人工授精師などさまざまな分野の資格を取得することも可能です。農学部での知識とこうした資格をかけあわせて自分がやりたい仕事を探し、就職先を見つけていくという方法ですね。

大学で勉強してきた成果が資格という形になって手元に残りますので、興味がある分野であればその資格を無駄にせず仕事に活かしていく道は無いのか、探してみると良いでしょう

農学部の知識と資格から関連する就職先例
  • 栄養士、管理栄養士として病院や学校で食事の提供や栄養指導をおこなう
  • 家畜人工授精師として農場で安定した生産に貢献する

農学部の学びを活かして自然に関わる仕事に就く学生もいます。自然に関わる仕事についてはこちらの記事で詳しく解説していますよ。

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吉田 実遊

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食品業界では「食品×IT」が盛ん!

食品業界では現在「食品✕IT」のフードテックがトレンドになりつつあることも知っておくと良いですね。そもそもフードテックとは食(Food)とテクノロジー(Technology)を組み合わせた言葉で、ITを活用して食の可能性を広げていくことです。フードテックの例としては、傷みにくい食材やパッケージを作るなどITの力で食の安全を守ったり、菜食主義者の健康を確保するために植物由来の人工肉を作るなどの取り組みが挙げられますね。

既存の仕組みでは解決できない社会課題などにも挑戦をしているので、食品に興味を持つ学生はぜひ調べてみると視野がさらに広がるかもしれませんよ。

あなたが受けないほうがいい職業を診断しよう

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職種別にみてみよう! 農学部出身者に人気の仕事

農学部というとどうしても最初に農業を想像しがちですが、農学部出身者が就く職種は実はとても幅広く、そして農学部で学んだことを活かしてできる仕事は案外多いのです。

ここからはあなたの選択肢を広げてほしいという思いのもと、5つの職種を紹介していきます。ぜひ興味のある職種はないか、探してみてくださいね。

営業

学部を問わず希望が多い職種である営業は、やはり農学部の生徒にもやはり人気の職種です。種苗、農薬など農学部に関係のある会社への就職もありますが、医療介護、建築、ITなど、農学部に関係のない会社へ就職する人もいます。

商品を製造する課程には携わることはメインではあまりありませんが、消費者と一番近い距離で仕事ができるのは営業職ですので、商品が実際に世の中に流通していく様を見ることが可能なことも、大きなやりがいにつながっています

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営業は、社会人としてのマナーだけでなく、プレゼン能力・傾聴力・巻き込み力など、さまざまな力が付きやすいですので、社会人として市場価値を高めたいと考えている人にもおすすめの職種です。

営業の適性をアピールしたい人はこちらを参考にしてください。

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製造

製造とは、いわゆるものづくりの現場を指します。

医薬品関連であれば病院で処方される薬からドラックストアなどで販売されている薬まで幅広く製造し、食品関連えあればインスタント食品やスナック菓子、飲料など多岐にわたる商品を製造しています。

食品や化学品など、農学部での専門知識が現場で活かされることからも、高品質な商品をより効率的に生産するための仕組みづくりに農学部生が求められています。

経験を積むと、生産コストの削減や製造機械の見直し、製造ラインの自動化などの企画・提案ができ、工場全体の運営をすることができます

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実際に自らが製造にかかわった商品が世の中に届けられていく喜びや、消費者が商品を使っている姿を想像すると、やりがいを感じますね。

研究

研究職は研究段階によって、未知の物質や原理を発見・解明するための基礎研究と、基礎研究で明らかになった物質や原理を実際の製品にどう活かすかを考える応用研究があり、企業の研究職はほとんどが応用研究です。授業の一環として研究に携わっていた農学部の学生も多いのではないでしょうか。

新しい当たり前を作っていく第一歩に携われることはとてもやりがいを感じられそうですね。人体への影響が少ない農薬の研究、寒さに強い稲の研究、なども研究職に当てはまりますが、企業ごとにどの範囲を「研究」とするのかは異なるため、研究職としての仕事範囲をよく確認したうえで選考に臨むことをおすすめします。

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企業によっては研究職ではなく、商品開発職などの職種名で募集していることもあります。募集要項をよく確認してみてくださいね。

研究職についてはこちらで解説していますので参考にしてください。

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品質管理職

品質管理職とは、製造された商品の品質を確かめる仕事を指します。消費者に安心安全な製品を届けるために、流通前の最後の砦となる重要なポジションと言えるでしょう。

具体的な仕事内容としては、製品の成分分析や検査、従業員への衛生面の指導や改善、工場内の環境整備、製造スタッフへの衛生指導などをおこなっています。成分や衛生分野に特に興味のある農学部生には特におすすめですね。

また、取り扱う製品は勤務する企業ごとに異なりますが、食品や製薬、化粧品など多岐にわたりますので、興味のある製造メーカーを調べてみると良いでしょう。

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品質管理職の仕事に就くにあたり必ず取得が必要な資格はありませんが、品質管理検定<QC検定>が役立ちます。

品質管理の仕事はこちらで詳しく解説しているので参考にしてください。

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MR

MR(医薬情報担当者)とは、医薬品を適正に使用するために、品質・安全性・有効性などに関する情報を、医療従事者に伝える人のことを言います。食品や植物に対する薬の効能や組み合わせを通して似たような研究をしてきた農学部生もいることでしょう。化学や生物、バイオ研究を通して得た学びを発表などで人に伝える場面もあったかもしれませんね。

製薬会社の営業として、主に医療機関の医師に対して自社(または営業を代行する製薬会社)の医薬品の普及のため日々営業活動をおこなうため、農学部生の知識と薬の効能や成果を人にわかりやすく伝える力が役に立ちますよ。

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資格がなくてもMRの仕事に就くことはできますが、実際には多くの製薬会社で入社後にMR認定試験への合格が義務付けられており、入社1年目はMR認定証の取得を目指して日々勉強をすることになります。

MR職の志望動機の作り方はこちらの記事で説明しています。

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乾 花穂子

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農学部進学のきっかけは? あなたが喜ばせたい人は誰か考えてみよう

学生の履歴書でよく「人の役に立ちたい」という志望理由を見ますが、どんな仕事も誰かの役に立っていますよね。まだやりたいことが明確でない場合は、どういった人の役に立ちたいか、という目線で職種選びをするのはいかがでしょうか。

農学部を選んだ理由から派生させて考えるのがおすすめ

たとえば「多くの人の健康を守りたい」という理由で農学部を選んだのなら、微生物工学、食品衛生学などの知識を活かして製造や品質管理職を選ぶと良いでしょう。「健康」から連想される食品にもさまざまありますよね。研究者としてどんな食品を作りたいか一から研究や開発に携わるのでも良いかもしれません。

農学から派生して医薬品に興味のある人は、MRを選んでも良いでしょう。もともとMRには農学部出身者も一定数おり、病院へ出向き自社の医薬品について営業活動をおこないます。そうすると、営業職を選んでも知識を活かして活躍ができそうですね。

企業の特徴別にみてみよう! 農学部出身者におすすめの就職先10選

実際に先輩達がどのような会社に就職しているのか気になる、という疑問に答えて、ここからは農学部出身者の主な就職先を企業の特徴別に10選紹介していきます。

①食品メーカー

  • 食品メーカー:原材料を仕入れて商品となる食品を製造し、商品を流通させて消費者に向けて販売する会社

一括りに食品メーカーと言っても、取り扱うものはお菓子、アルコール、たばこ、冷凍食品、乳製品など多岐に渡りますので、自分が好きな食品を製造している会社から探してみるのが良いかもしれませんね

食品メーカーでできる仕事は、商品開発や製造だけではなく、商品の安全性を担保する研究開発、新たな商品のコンセプトを作り出す商品企画、商品の提案をおこなう営業・販売部門など、さまざまなものが挙げられますので、自分の興味のある会社と職種をかけあわせて考えてみてください。

代表的な企業
  • 味の素
  • 井村屋
  • 山崎製パン
  • UCC上島珈琲

➁農業用品などの製造メーカー

  • 農業用品などの製造メーカー:農業をおこなう際に必要な機材や用具、消耗品までさまざまな商品を製造している会社

農機具など大きなものから、育苗に必要な生産資材、収穫に必要な梱包資材、雑草や害虫対策、ビニールハウスの資材、冬期用品、など多岐にわたります。

上記すべてを製造している総合メーカーはほぼないので、それぞれの会社で専門としているカテゴリがあり、より専門的な仕事ができることが特徴としてあげられます。

農業をおこなう人を支える仕事がしたい人や、農学部に進んだけど素材など化学系に興味がある、という人にも向いていますので、興味のある人は一度調べてみてはいかがでしょうか

代表的な企業
  • 株式会社マルサ
  • 株式会社イーエス・ウォーターネット
  • ヤンマー

③肥料や農薬などの工業メーカー

  • 肥料や農薬などの工業メーカー:農業に必要不可欠な肥料や農薬などを製造している会社

農作物が元気に育つようにという視点のみならず、人体に影響を与えない成分か、残農薬として畑や水田に悪影響を及ぼさないか、環境へ配慮した成分となっているのか、生産者の労力軽減につながるかなど、多方面への影響を考慮して製造されています。

安心・安全な肥料や農薬を製造販売することによって、農業のあらゆる場面に貢献することができることが、大きなやりがいにつながることでしょう

農業の未来に貢献していきたい、農学部で学んだ化学系の知識を活かした仕事をしたいと考えている人は、ぜひこうした工業メーカーへの道も模索してみてはいかがでしょうか。

代表的な企業
  • 日産化学工業株式会社
  • 日本曹達株式会社

化学業界に興味がある人はぜひこちらの記事も読んでみてください。

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④製薬・化粧品メーカー

  • 製薬・化粧品メーカー:医療機関で取り扱われる医薬用医薬品や処方箋なしでも利用可能な一般用医薬品、化粧水や乳液などの基礎化粧品、ファンデーションなどのメーキャップ化粧品などを製造している会社

ダイレクトに人々の身体に触れるものを製造するため、さまざまな壁をクリアする必要がありますが、商品化して実際に人々に使っている姿を見たときには、何物にも代えがたい嬉しさや達成感がこみ上げてきそうですね。

製薬・化粧品メーカーと聞くと、化学系のイメージが強いかと思いますが、実はそれだけではなく、ミューズ細胞を使った試みやゲノム創薬といった、より効果が高く副作用の少ない商品の開発も注目をされているので、そうした学びを深めて来た人にも興味が持てる分野なのではないでしょうか

代表的な企業
  • 武田薬品工業株式会社
  • 大塚ホールディングス

製薬業界についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

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⑤種苗のメーカー

  • 種苗メーカー:あらゆる種子(野菜、穀物、牧草、草花など)を研究開発・生産・販売する会社

すでに自然界に存在する種子という遺伝資源をもとにして、バイオテクノロジーや交配技術を駆使し、生産者や消費者が求めるより付加価値の高い品種をつくり出しています

たとえば、病気にかかりにくい稲、色鮮やかな花、冬に枯れにくい牧草など、人々の生活をより豊かにするためにさまざま工夫がされています。

種苗メーカーのなかでも野菜や花など多品目にわたり品種を開発している総合メーカーと専門メーカーが存在しますので、まずは興味のある会社の情報を覗いてみるのはいかがでしょうか。

代表的な企業
  • タキイ種苗株式会社
  • 株式会社サカタ

⑥農家

  • 農家:人々が口にするお米や野菜、果物、スパイス、ハーブ、そして花などの食べ物や植物を育てている人たち

作物を育てるだけではなく、作物ごとに適した土を作り、苗植え、雑草の除去、肥料の散布など、日々の手入れを丹念におこない、そして収穫から出荷まですべての作業をおこなっています。

会社員のように決まった曜日に休みが取れるわけではありませんが、自分の手で一から作物を育てられることはやはり大きなやりがいにつながるのではないでしょうか

かつて農業はキツイ・汚い・危険と言われ、避ける人もいる仕事でしたが、近年はAIを取り入れた栽培をおこなったり、消費者に直接商品を届けられるよう流通に力を入れている農家もいたりしており、新しいスタイルに挑戦できる良い時期かもしれませんね。

農業にAIを取り入れている例
  • トマトなどのつぶれやすい作物を優しく掴み取り収穫するロボットアーム
  • 農場に設置されたセンサーとカメラで水分、肥料、採取時期を見極める全自動管理技術

⑦公務員

  • 公務員:国や地方自治体に勤務し、社会の土台作りを仕事とする人たち

職種は教員、消防士、警察官、各省庁の職員などさまざまですが、農学部で学んだことをダイレクトに活かせる公務員は、理系公務員(技術職)といえるでしょう。

理系公務員にもいくつかの職種に分かれていますが、食の安全の確保、食育の推進、農家の経営サポートなどの仕事ができるのが「農業職」です

自治体が主体となって品種改良や病気の研究をおこなったり、地元の農作物を全国にアピールする企画に携わったりと多岐に渡るので、公務員として農業に携わっていく道を模索している人はぜひ調べてみると良いでしょう。

公務員の就職についてはこちらで解説しています。

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⑧土木系の会社

  • 土木系の会社:一般的に建設現場や河川工事、道路整備などをおこなっている会社

農業土木とは農業生産の基盤整備のための土木技術であり、また農村の生活環境の整備、自然環境と農業の調和、貴重な資源を循環させる、という領域の仕事もおこなっています

なかなか聞きなれない考えではありますが、こうした仕事をおこなっていきたいと考えたときには、里山やビオトープなどのような生物多様性向上を目指して自然との関係性を維持していきたいという考えを持つ会社を探してみると良いでしょう。

代表的な企業
  • NTCコンサルタンツ
  • 株式会社葵エンジニアリング

⑨飼育員

  • 飼育員:動物園や水族館、サファリパークなどで動物への餌やりや排泄物の清掃、健康管理をおこなう人たち

担当の動物の生態に精通し健康を維持するだけではなく、獣医師と連携して動物の出産や育児をサポートしたり、来場者に動物とのふれあいの機会を提供したりすること以外にも、動物の生態や繁殖のためのデータ取得など研究の一端を担うこともあるそうです。

飼育員になるために必須の資格はありませんので、アルバイトスタッフなどをして経験を積みながら、就職先を検討することも可能です。

「高卒枠」「大卒枠」のように採用時に枠を設けている施設もあるようなので、就職したい施設がある場合には、早めに募集要項などを確認するようにしましょう

⑩獣医師

  • 獣医師:動物の病気やケガを診察治療したり、健康管理のサポート、そして出産のサポートなどをおこなう動物の医者

実は獣医師は動物の診察治療だけではなく、家畜の飼養衛生管理を指導したり、家畜の伝染病の予防や改良増殖まで幅広く仕事ができますので、食に興味のある人にも向いている仕事といえるとでしょう

獣医師を志す人は少なくなく、かつ獣医師を要請する課程のある学部や学科を設置している大学は全国でも限られていることもあり、大学に入る前から獣医師を志して日々努力をしている人が多いです。

簡単になれる職業ではありませんが、日々やりがいをもって仕事ができるのではないでしょうか。

あなたが受けないほうがいい職業を確認しておこう

就活の成功は、自分に合う仕事・合わない仕事を知ることが鍵です。しかし、それがどんな仕事なのかが分からず悩む人も多いでしょう。

そんな時におすすめなのが「適職診断」です。簡単な質問に答えるだけあなたの強み・弱みを分析したうえで、合う仕事・合わない仕事を診断できます

早めに自分に合う仕事・合わない仕事を知って、就活を成功させましょう。

就職が有利になるおすすめの6つの資格

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就活生

農学部にいて持っていれば就職に有利になる資格ってあるのでしょうか。

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キャリア
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何をしたいかにもよりますが、有利になる資格はもちろんありますよ。

それではここからは、就職が有利になるおすすめの6つの資格を紹介していきます。自分の興味を惹く仕事はないかな、という視点で見てくださいね。

①食料衛生監視員

食料衛生監視員とは、全国の主要な海・空港の検疫所において、法律に則り輸入食品が輸入をされているのか、その安全性を確かめたり検査をおこなったりする監視員を指します。

食品衛生監視員の主な業務は以下の3つです。

  1. 輸入食品監視業務:営業目的で輸入された食品が、正式な手続きを踏んでいるかを審査をおこなう
  2. 検査業務:微生物検査や理化学検査を通じて、輸入食品のモニタリング検査をおこなう
  3. 検疫衛生業務:国内に常在しない感染症の病原体が海外から持ち込まれないよう船舶や飛行機当の乗組員や乗客に対して検疫をおこなう

人々の食の安全を水際の第一線で守ることができる、やりがいのある仕事です

食品衛生監視員は国家資格なので、農学部で学んだ食を生かして国家公務員として働きたい人は検討してみてはいかがでしょうか。

➁栄養士・管理栄養士

栄養士・管理栄養士とは、人々に栄養や食事についてアドバイスをしたり、学校や病院などの施設で献立を考えて食事を提供したりする、栄養と食のエキスパートです

栄養士には、大学等で管理栄養士養成課程もしくは栄養士養成課程の単位を取得し卒業することでなることができます。そしてそのあと、管理栄養士国家試験に合格をすると、晴れて管理栄養士として仕事ができるようになります。

人々の健康を食から支えていきたい、と思っている人にはとても魅力的な仕事ですね。

栄養士と管理栄養士
  • 共通点
    ・食と栄養のスペシャリストであること
    ・仕事内容:食事や栄養についてのアドバイス、食事の管理
    ・勤務場所:病院、介護保険施設、児童養護施設、小学校、試験研究機関など
  • 違い
    ・栄養士:主に健康な人を対象として業務をおこなう
    ・管理栄養士:健康な人だけではなく、病気の人や特別な配慮が必要になる人に対しても業務をおこなう

③食品衛生管理者

食品衛生管理者とは、職場の衛生管理を徹底したり、従業員の教育をおこなったりしたうえで、万が一に食中毒が発生した場合の対処法も整備する、食品衛生法のスペシャリストです。

食品法によって定められている加工食品の製造や加工をおこなうための施設には必ず設置されており、たとえば調製粉乳や食肉製品、魚肉ハム、マーガリン等があげられます。

食品栄養管理者と聞くと難しい資格のようにも感じますが、実は講習会に参加することで取得が可能な国家資格です。

受講の対象となる人が設定されているため誰でも手軽に受講できるわけではありませんが、高校を卒業していて食品の製造や加工の仕事に一定期間勤務していれば受講の対象となりますので、気になる方はより詳しく調べてみてくださいね

④測量士補

測量士補とは、道路や鉄道、トンネルなどの公共インフラの土台となる設備の建設のために、測量士の作製した計画に従い測量に従事する人のことを指します。

上位資格である測量士は、測量に関する計画を自分自身で作製することができるのですが、ステップアップのために測量士補の仕事を通じて知識や経験を積む人もいるようです

測量士補の試験には学歴や実務経験等は関係なく受検ができますが、環境系の勉強をしていれば、大学によっては課程を受講して単位を取ることで資格が取得できる場合もあります。

人々の生活に欠かせないインフラに興味があり、自分自身が設計や建築に携わりたいと考える人は、ぜひ確認してみてくださいね。

⑤毒物劇物取扱責任者

毒物劇物取扱責任者とは、毒物や劇物を取り扱う会社内で、従業員や周辺住民など人々の健康が損なわれないよう管理をおこなう人を指します。

化学薬品や農薬などを製造する会社やそれを輸入する事業者、そして販売をする会社など、毒物や薬物を取り扱う会社は必ず毒物劇物取扱責任者を登録しなければならないと法律で定められています。

18歳以上であれば毒物劇薬取扱責任者の試験を受けることができますが、大学で応用化学に関する学課を修了した人であれば、必要な知識は持っていると判断され、成績証明書や卒業証明書を窓口に提出すれば資格を取得できます

農業を支える縁の下の力持ちとして農薬等に興味のある人は、ぜひ詳細を調べてみてくださいね。

⑥家畜人工授精師

家畜人工授精師とは、牛、豚、ヤギ、馬など家畜の人工授精や受精卵移植をおこなう人を指します。

家畜の安定した繁殖には人の力は必要不可欠ですが、たとえば酪農家であれば牛の受胎率は乳製品の製造に大きな影響を与えるため、専門的な知識をもつ家畜人工授精師へ依頼することで、この重要な部分を担ってもらっています。

獣医師であれば同じ仕事ができますが、それ以外の人は大学や専門学校などで所定の講習を受講したり、畜産学の単位を取得することで受験資格を得ることができます

養豚場や酪農地だけではなくJA職員として働く道のあり、畜産業の発展に貢献できる仕事といえるでしょう。畜産に興味のある人は国家資格である家畜人工授精師に挑戦してみてはいかがでしょうか。

酒井 栞里

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国家資格はアピールできる! 資格取得に取り組む姿勢は強みとしてアピール可

国家資格であれば、それそのものがアピール項目となるため、直接的に業務に関係なかったとしても、加点になる場合が多いかと思います。しかし資格取得者のみの採用、または対象を絞り込んでの選考では全員が同じ資格を有しています。資格以外の、製品への思いや自己PRなども絡めて、また資格取得までの苦労や熱量なども話せると良いですね。

特定の科目の単位認定で取得可能な場合でも、通常より多くの単位を必要としているわけですから、その資格は努力の結果得られた証明書です。

たとえば友人がアルバイトをしている時間に勉強に専念していたことで単位を取れたというエピソードがあるのなら、「努力」「真面目」「目標」何らかのキーワードで強みとしても話せるでしょう。資格そのもののアピールだけでなく、資格取得の過程から自分の強みをアピールすることもできますよ。

あなたが受けないほうがいい職業は?
3分でできる適職診断で確認してみよう

入社後の早期離職を避けるためには、自分に適性のある職業を選ぶことが大切です。しかし、それがどんな職業なのかが分からず悩む人も多いでしょう。

そんな人におすすめなのが「適職診断」です。40の質問に答えるだけ適性のある職業や受けないほうがいい職業を診断できます

自分に適性のある職業を早めに知って、就活を成功させましょう。

面接でよく聞かれる! 農学部に関する質問

面接では、農学部独特の質問をされるケースがありますので、事前に回答を準備しておく必要があります。

自分の気持ちを素直に答えて大丈夫ですが、ネガティブではなくポジティブな回答を心掛け、そして自分の目線にとどまらず、社会的な意義やつながりを含めて話ができると面接官にも良い印象を持たれるので、この点を意識して就活に臨みましょう。

質問①「なぜ農学部を選んだのですか?」

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面接官

なぜ農学部を選んだのですか?

数ある学部からなぜ農学部を選んだのか、どのようなことに興味をもっているのか、あなたの過去を教えてほしい、と言う意図が込められています。

入学後に興味のある分野は変わっていてもかまいませんので、当時の自分がどのようなことに興味を持っていたのか、なぜそれが農学部への入学につながったのかを素直に伝えてみましょう。

この際、自分自身の目線だけではなく、家族との会話やつながりなど、そのときの情景を思い浮かべられるように話をするととても良いでしょう

回答

回答

畑仕事をしていた祖父母から、「この畑には目に見えない小さな生物がたくさん住んでいて、野菜を美味しく育ててくれているんだよ」と言われたことがとても印象的で、この出来事を通して微生物に興味を持つようになりました。

祖父母の畑の手伝いを頻繁におこなうなかで、畑を豊かにしてくれる微生物の存在や、肥料、農薬の役割をよく知り、私自身も畑の土を豊かにすることに興味を持ち、自分自身で研究や商品開発をおこないたいと思うようになり、農学部を専攻しました。

土を豊かにすることは、農業の発展に貢献することと同じで、それは社会的にとても意義のあることだと感じています。

質問②「農学部でどんな研究をおこなってきたのですか?」

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面接官

農学部でどんな研究をおこなってきたのですか?

これは、どのようなことに興味を持ち取り組んできるのか、学業にしっかりと取り組んでいるのかなど、現在のあなたを知るための質問といえるでしょう。

可能であれば取り組んでいる内容だけではなく、苦労や課題をどう乗り越えてきたのか、何を学んだかなどもあわせて伝えられるとさらに良くなります

こうした回答をする場合は、生じた事柄と自分の考えや感情は別で整理をしておくと、わかりやすい説明になるでしょう。

回答

回答

現在は、植物のツバキのアレロパシー活性の有無を研究しています。
アレロパシーとは、植物がほかの植物の生長を阻害する物質を出すことをいい、クルミやソバ、ヨモギもアレロパシーを有する植物の例としてあげられます。

私がこの研究に興味をもった理由は、ある教授の授業でこのアレロパシーを利用した自然農薬が作られていることを知ったからです。入学後も土を豊かにする仕事をしたいと考えているなかで、植物がすでに持っている力を使うことで、人にも環境にも配慮した農薬作りに貢献ができるのではと考え、まだ研究が進んでいなかったツバキに目を付けて研究をおこなうことになりました。

前例がないため、どこから手を付けて良いかわからない状態でしたが、ほかの研究内容を参考にしたり、教授からいいただいたご指導を参考にしたりしながら、現在も研究を続けています。

質問③「農学部で学んだことで弊社で活かせることは何ですか?」

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面接官

農学部で学んだことで、弊社で活かせることは何ですか?

就職してどんなことをしたいのか、それがなぜ弊社なのか、を知りたいと思って聞いている質問で、あなたの未来を教えてほしいという意図があります

この3つの質問は話がつながっていることが一番良いのですが、先ほどお伝えした通り自分自身の考え方ややりたいことが変化することは決して悪いことではありませんので、気持ちが変化したきっかけや経緯などを言語化して伝えられるように準備しておきましょう。

回答

回答

私は大学で学んだ農学部としての知識と、アレロパシー研究で培った経験を活かして、御社では、農薬や肥料の研究開発をおこなっていきたいと考えております。

先ほどお伝えした通り、私は土を豊かにすることは農業の発展に貢献することだと考えております。御社は農薬や肥料の研究開発から製造まで一気通貫して事業展開をしており、今後はより人や環境に配慮した商品の開発に力を入れていくと、ホームページ(HP)やIR資料から拝見をいたしました。

まさに私が研究をしている、植物が本来もつ力を利用した自然農薬を作ることが、御社の発展に貢献できると考えております。また、御社が向かうベクトルと私が成し遂げたいこと一致しており、同じ志をもつ企業で働きたいと強く思っております。

吉田 実遊

キャリアアドバイザーコメント吉田 実遊プロフィールをみる

研究対象がマッチするのはごく稀。一定の経験値があるかは見極められることもある

農学部の学生に研究内容の深掘りを質問をする理由には2つのパターンがあるでしょう。就職先が農学部での学びの関連分野でありどのくらい即戦力としての力があるか聞きたい場合と、非関連の分野で、これまでの学びが自社のどこで活かせるのか聞きたい場合です。

前者の場合、突っ込んだ研究内容は面接官にも予備知識がないと難しいため、細かな内容まで興味を示してくるのは現場で働く最前線の先輩であることも多いです。「研究対象が就職後にそのまま活かせる、限られた仕事のみ」であることから、学生時代におこなってきた研究で得られたスキルにフォーカスすることもあります。たとえばバイオセーフティレベル2の病原体を扱ったことがあるかなどと聞かれることもありますね。

聞く側である企業の意図としては、基礎的な内容を一つひとつ説明するよりも経験があるうえで自社のやり方に溶け込んでもらうほうが成長が早いためです。「農学部だったが情報統計学を学んでおり生物を扱ったことがない」学生よりも、経験のある人を採用したいといったらわかりやすいでしょうか。質問に答える際は、専門用語は使わず一般名でわかる範囲にとどめておくのが無難です。

自分の大学の主な就職先を知りたいなら就職課やHPを参考にしよう

ここまで、農学部の就職先に関して多角的な視点からお伝えをしてきましたが、自分の大学の主な就職先を知りたい場合には、就職課や学校のHPを参考にしましょう。

学校のHPでは、直近数年間の就職率や業種別の割合、就職先の一部企業名などが学部別に公開されていますので、大学の就職先の全体像を掴むには適しています。

より詳細な情報を知りたい場合には、就職課に相談しましょう。OBOG訪問をしたい、選考でのポイントを知りたいなど、あなたに寄り添った就活の支援をしてくれますよ。

選択肢が多いからこそ農学部出身はしっかりと就職先を決めよう

「農学部の就職先の選択肢は農業系しかないのかな……」と不安を抱えていた人も、農学部での知識や経験を活かした仕事の選択肢が多いと理解できたのではないでしょうか。

むしろ、選択肢が多い分あなた自身にあった就職先を決めるのに仕事の特徴をよく理解して、自分に合っている就職先を見つけていきましょう。

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