目次
- 手書きのエントリーシートはやり方次第で高評価につながる
- まずは企業が求める形式を確認しよう
- 企業から指定があればそれに従う
- 形式に指定がない場合はパソコンと手書きどちらでもOK
- 時代遅れ? 企業が手書きのエントリーシートを求める理由
- 志望度の高さを知りたい
- 人柄を知りたい
- エントリーシートを手書きするメリット
- 熱意を伝えられる
- 個性をアピールできる
- エントリーシートを手書きするデメリット
- 間違えたらすべて書き直さないといけない
- 字が汚いと読みづらい
- パソコンより時間がかかる
- 手書きのエントリーシートが評価されやすい企業の特徴
- 社員の年齢層が高い企業
- 人と人との関係が重視される企業
- 受験する学生の人数が多い企業
- エントリーシートを手書きするコツ
- まずはパソコンで書く内容を整理する
- 用紙に下書きをしてから清書する
- とめ、はね、はらいを丁寧に書く
- 手書きでエントリーシートを作成するときの注意点
- 修正液や二重線で訂正しない
- 消せるボールペンは使用しない
- 書き終えたら確認! 手書きエントリーシートのチェックリスト
- 誤字脱字はないか
- 文字の大きさがそろっているか
- 適度に改行や行間が入っているか
- コピーやデータで内容を保存したか
- 熱意が伝わる手書きのエントリーシートで選考突破を目指そう
手書きのエントリーシートはやり方次第で高評価につながる
こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。就活において最初の関門となるエントリーシート。素朴な疑問として、「手書きとパソコンで書くのとでは、どちらがいいの?」と悩んでいる人もいることでしょう。
パソコンよりも手間がかかりますが、企業へのアピールにつながりやすいのは「手書き」のほうです。こちらの記事では、時間をかけてでも手書きにしたほうが良い理由や手書きが評価されやすい企業の特徴、きれいに仕上げるコツを紹介します。参考にして、企業の人事担当者に「ぜひ読みたい」と思わせるエントリーシートを作成しましょう。
まずは企業が求める形式を確認しよう
就活生
キャリアアドバイザー
どちらでも良いと決まったわけではありませんよ。企業が形式を指定している場合もありますので、まずはしっかり確認することが大切です。
エントリーシートは、基本的に企業が独自に配布するものです。一般的には、企業の新卒採用サイト経由でダウンロードできます。
ただし、「エントリー後に企業から郵送される」「人気の高い企業では説明会参加後に直接配布される」というケースもあります。早めに正しい入手方法を理解しておきましょう。
企業から指定があればそれに従う
エントリーシートの書き方は、企業が求める形式に従うのが鉄則です。志望企業から「手書きで」と指示があれば、素直にそれに従いましょう。企業側があえて「手書きで」と指定している背景には、「手書きによって就活生の性格や素質をチェックしたい」などの理由もあります。
一方で、「パソコンで」という指定があるのにもかかわらず、手書きで提出するのは控えましょう。アピールになるどころか、「基本的なルールが守れない人」としてかえって悪目立ちしてしまう恐れがあります。場合によっては選考に落とされてしまうかもしれませんよ。
形式に指定がない場合はパソコンと手書きどちらでもOK
一般的には、履歴書よりもエントリーシートのほうが自由度は高く、「手書きとパソコンのどちらでも可」としている企業が多い傾向にあります。この場合には、ルール上はどちらを選んでもかまいません。
ただし、日本ではエントリーシートはいまだに手書きが主流と考える古風な企業も多いため、選択できる場合は手書きのほうが良いかもしれません。
キャリアアドバイザー
納期が迫っていてパソコンでないと間に合わないなどの緊急事態を除き、志望度が高い企業についてはできるだけ手書きにすることをおすすめします。
エントリーシートでの資格欄の書き方のマナーについてこちらの記事で解説しています。
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正確な割合を知るのは難しいですが、明確に「手書きで」と言わずとも、PDFダウンロードや説明会での紙ベースの配布パターンを含めると、2~3割程度は手書きを求める企業があるような印象です。
近年主流となっているフローとしては、企業の採用ページに入力フォーマットがあり、Web上での記入・応募まで完結するやり方です。企業のホームページ上にエントリーシートをダウンロードできる場所があり、Word等で記入しメールに添付して送信といったやり方や、ダウンロードのファイル形式がPDFとなっており、印刷のうえ手書きを推奨するといった形式もあります。
徐々にWeb上のみで完結する企業は増えているものの、ある一定の割合で手書きを好む企業もあることは念頭に置いておくといいかもしれませんね。
時代遅れ? 企業が手書きのエントリーシートを求める理由
「エントリーシートを手書きで書くなんて時代遅れ」と思うかもしれません。確かに、大学のレポート課題については、効率性や読みやすさを優先して、パソコンでの作成が前提となっているケースが多いでしょう。
単に作成した文章を提出・チェックするためだけであれば、手書きという方法は確かに時代遅れかもしれません。しかし、企業はエントリーシートを通じて、就活生の能力だけでなく、「人柄」や「志望度」を見極めたいと考えています。
志望度の高さを知りたい
企業が採用活動をおこなううえで避けたいのは、内定後の辞退です。企業としては志望度の高い人を優先的に採用したいと考えており、書類選考の段階から絞り込みをおこなっています。その際、手書きのエントリーシートは、自社への志望度を測ることができる大事な材料となります。
手書きでエントリーシートを完成させるには、手間と時間がかかります。すなわち、企業からすれば手書きでエントリーシートを仕上げてくる学生は、自社への入社意思が強い人であると判断できるのです。記入欄をすべて埋めて最大限自分をアピールしている学生は、特に本気度が高いとみなされるでしょう。
書類選考を突破するコツについてはこちらの記事で確認してください。
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人柄を知りたい
文字には本人の人柄も表れます。単に字が上手・下手というだけではなく、企業は「文字の丁寧さ」や「読み手への配慮」も重視しています。もちろん文字がきれいであるに越したことはないですが、文字自体はうまくなくても、一文字一文字を丁寧に書き、読みやすくなるように工夫している人の文字からは、読み手への気遣いや誠実さが伝わってきます。
文字の癖はその人特有のものですので、ある程度は仕方ありませんが、エントリーシートで気を付けたいのは「薄すぎる文字」と「小さすぎる文字」です。これらは就活の場では「消極的」「意思が弱い」というネガティブな印象につながる可能性が高いでしょう。下書きをしたり、書きやすく見やすいペンを選ぶなどして読みやすいエントリーシートを作成しましょう。
- 癖字で読みづらい
- 急いで書いたように文字同士がつながっている
- 薄すぎる
- 小さすぎる
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手書きのエントリーシートは、手間と労力がかかるため、できるだけ避けたいと思う就活生も少なくないでしょう。しかし、そんな手間のかかる「手書き」だからこそ、自分の熱意を伝えるツールとして仕上げてみるのはいかがでしょうか。
パソコン入力された書類と手書きのエントリーシートでは、記載内容が同じでもその書類を作成した人が向こう側にいると感じることができますよね。文字が綺麗かどうかといった視点だけではなく、丁寧さやその労力から想像以上にさまざまなことが読み取れます。
また失敗した場合は書き直す必要もあり根気のいる作業でもありますから、応募に際し企業が設けた一つのハードルであるといえますね。志望度の低い学生の場合、少し面倒に感じるかもしれません。しかし、そのいわば面倒くさい作業を乗り越えてでも応募したいという強い意志を持つ人にしかチャンスは巡ってきません。長い選考フローの一つ目の課題であり、ここで応募者の絞り込みをおこなっていると考えると良いでしょう。
エントリーシートを手書きするメリット
ここからは、就活生がエントリーシートを手書きするメリットを紹介します。大きく2つのメリットがあり、それぞれ順番にお伝えします。
熱意を伝えられる
キャリアアドバイザー
友人から励ましのメッセージをもらったとき、手書きの手紙とメールでは、どちらのほうがより相手からの応援の気持ちが伝わってきますか?
就活生
それは……手書きですよね。
キャリアアドバイザー
そうですよね。それとエントリーシートも同じことが言えるのです。
プライベートでの手紙と同じく、手書きのエントリーシートからは相手の気持ちが伝わります。エントリーシートを、手書きで丁寧に労力をかけて仕上げたことが人事担当者に伝われば、その熱意を汲み取ってもらえるでしょう。
もちろん、パソコンで作成しても熱意を伝えることは可能です。しかし、同じ内容で比べたら、丁寧に書いた手書きのエントリーシートのほうが熱意を感じる人事担当者も多いでしょう。特に、いきいきとした勢いのある文字からは、熱意がストレートに伝わります。
個性をアピールできる
手書きにすることで、個性をアピールすることもできます。手書きの文字には本人の人柄が表れるというのは、先ほどお伝えした通りです。丁寧に書くことで真面目で几帳面な性質をアピールしたり、大きく元気の良い文字でバイタリティの高さをイメージさせたりできます。それが企業の求める人物像にマッチしていれば、採用で有利に立てる可能性も高まるでしょう。
併せて、手書きとパソコンのどちらも可だった場合、パソコンのエントリーシートが多ければ、手書きというだけで目立つことがき、他の就活生との差別化を図れます。「あの文字のきれいな学生だ」「確かこの学生は迫力のある手書きのエントリーシートを送ってくれていたな」と印象づけることも可能ですね。
キャリアアドバイザー
注意点は、一般的な企業が就活生に求める個性とは、決して「奇抜さ」ではないことです。個性的過ぎる文字を書こうとはせず、企業研究をしっかりとおこない、企業に好まれる要素をアピールしましょう。
個性をアピールするトピックスの一つである学外活動の書き方についてはこちらの記事で解説しています。
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就活生が企業と接触し、自分をアピールしたり思いを伝えられる回数・時間はどのくらいか知っていますか。大企業であれば面接が5回ほどあるかもしれませんし、中小企業では1~2回といったところもあるでしょう。履歴書やエントリーシートでは、決まった項目はあるものの、面接では伝えきれない個性や志望度の高さを、手書きにすることで文字に載せて届けられるのです。
今お伝えした通り手書きにするメリットはいくつもあります。ただその場合、内容はもちろん大切ですが、書類を広げた際に真っ先に目に入るのはその丁寧さや配慮の度合いです。修正テープを使用している、枠からはみ出ている、下書きの鉛筆が消し切れていない、などは目につきやすいですし、採用担当者の期待度は一気に下がります。と同時に、この学生の熱量は低いとカテゴライズされてしまうのです。
丁寧に書かれた書類は、その人の人間性を映し出しています。丁寧に書かれた書類には、豊かな人間性と実りある学生生活のストーリーが詰まっています。採用担当者はプロですから、丁寧に扱っているか、雑に扱っているかはすぐにわかってしまうものです。丁寧に手書きされたエントリーシートは、その人の普段のふるまいを想像させますね。
エントリーシートを手書きするデメリット
・間違えたらすべて書き直す必要がある
・字が汚いと読みづらい
・パソコンより時間がかかる
エントリーシートを手書きするデメリットについても解説します。手書きでエントリーシートを作成するには、それなりの気合が必要です。特に、普段から手書きする機会が少ない人は、次の3つのデメリットを踏まえたうえで、しっかりと準備をして挑みましょう。
間違えたらすべて書き直さないといけない
就活生
最後の最後でミスをしてしまいました……。
キャリアアドバイザー
そうですか……それはしかたないですね。残念ですが、気合いを入れなおして最初からもう一度書き直しましょう!
手書きのエントリシートで特に気を付けたいのは、間違いが許されない点です。パソコンであれば、書き間違えてもキーボードひとつで修正でき、差し替えや追記も簡単におこなえます。しかし、手書きの場合は、誤字脱字があった時点で、すべて最初からやり直しになってしまいます。ほとんど書き終わっていても、最後のたった一つの誤字ですべて書き直しになってしまうのが、手書きの怖いところです。
特に、エントリーシートを書くなど緊張を伴う場面では、普段以上に誤字脱字が起きやすいものです。早く終わらせたいならば、本番は一発で挑まないようにしましょう。
履歴書に誤字があったときの対策についてこちらの記事で解説しています。
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字が汚いと読みづらい
字が汚いと、かえってマイナスの評価になる可能性があります。なんと言っても、汚い字は読みづらいです。内容が伝わらなかったり、場合によっては相手に読む気を失わせたりします。
- 子どもっぽい丸文字
- 流行の形を崩した文字
- 文字の大きさがそろっていない
- 文字が左右バラバラに傾いている
友人同士では親しみを持ってもらえる文字も、ビジネスシーンでは汚い字、幼稚な字と認識されやすいため注意しましょう。字そのものだけでなく、文章全体の文字のバランスにも気を付けましょう。大きさがそろっていないと、大雑把で怠惰な印象を与え、仕事も雑そうだと判断されてしまう場合もあります。大きさも傾きもあまりにバラバラだと、丁寧な印象になりにくく、協調性に問題があるのでは、と思われてしまうかもしれません。
字が汚い主な原因は、「手書きの練習が少ない」「お手本となるきれいな文字をイメージできていない」の2つです。お手本を用意し、真似をして書く練習を続けるだけでも、字は上達していきます。
キャリアアドバイザー
普段から字が汚いという自覚のある場合は、エントリーシートに備えて練習をしておきましょう。入社後にも、上司にメモを渡すなど、仕事上で手書きを求められる場面は案外多いものですよ。
パソコンより時間がかかる
一般的に、手書きはパソコンで文字を打つよりも時間がかかります。特に、ブラインドタッチが得意な人では、パソコンのほうがはるかに早く仕上げられるでしょう。加えて、パソコンでは文章の推敲も簡単にできますし、共通する箇所のコピペも可能です。
手書きのエントリーシート1枚記入するのにかかる時間の目安ですが、多くの人が1~2時間ほどかけて、丁寧に仕上げているようです。初めてエントリーシートを書く場合には、これよりも長い時間がかかるでしょう。
何十社も受ける場合には、エントリーシートを「書く」だけで膨大な時間がかかってしまうことを念頭に置いておきましょう。間違えたらやり直しになるという点でも、手書きのほうが完成までのハードルが高いです。
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手書きのエントリーシートが評価されやすい企業の特徴
- 社員の年齢層が高い企業
- 人と人との関係が重視される企業
- 受験する学生の人数が多い企業
手書きが望ましいとはいえ、何十枚ものエントリーシートを手書きで用意するのは骨が折れますよね。就活では、面接対策など、他にもやることが山積みです。
手書きにするのはその点が評価されやすい企業のみにして、どちらでも可としている企業についてはパソコンで手早く作成するのも、就活を効率的に進めるための一つの策です。ここでは、手書きのシートが評価されやすい企業の3つの特徴を紹介します。
社員の年齢層が高い企業
社員の年齢層が高い企業では、社風や社内の価値観も日本的であることが多く、「手書きのほうがマナーとして正しい」と考えている社員が多数派であると考えられます。そうした会社は、社内で取り扱う文書についても、いまだに手書きが主流の可能性もあります。
人事担当者や面接官もベテラン勢であることが多く、エントリーシートも手書きが好まれます。たとえば、歴史の古い日本企業や教育・学術関係などは、人材の流動性が低く、結果的に社員の平均年齢も高めであることが多いでしょう。
キャリアアドバイザー
社員の年齢層については、企業が公式Webサイトで公開している場合も多いため、ぜひチェックしておきましょう。
そうした企業で特に注意したい就活マナーについてこちらの記事で解説しています。
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人と人との関係が重視される企業
人間関係を重視する企業では、顧客やクライアントにどう思われるか、どう見られるかという点がビジネス上の最重要ポイントになります。そのため、いかなる相手にとっても失礼にあたらない手書きを基本とする傾向が強いでしょう。
一方で、自己完結できる業務が多いIT業界や、人間関係よりも業務の効率性や成果が重視される外資系では、パソコンを推奨する企業も少なくありません。IT業界では、就活生のパソコンスキルをチェックする目的で、エントリーシートはパソコンで作成するように指示しているケースもあるようです。
- 金融
- 商社
- デザイン系
- 広告
- メーカー
- マスコミ
- 官公庁
人間関係を重視する企業では言葉遣いなどに気を付けることも大切です。面接での言葉遣いのマナーについてこちらの記事で確認しておきましょう。
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受験する学生の人数が多い企業
人気の高い大企業ともなると、送られてくるエントリシートの数は膨大です。書類選考だけでも人事担当者には相当な負荷がかかります。
そのため「志望度は低いけれど、人気の企業だからとりあえず出しておこう」という学生を弾く目的で、あえて手間のかかる手書きを推奨している場合もあります。学生にとっては負担ですが、企業としては手間をかけてでも本気で入社したい学生のみを採用の初期段階で、ある程度まで絞り込めるのです。
書類選考を効率的におこなえれば、その後の面接選考により多くの時間を割けるという利点もあるでしょう。こうした人気企業では、手書きとパソコンのどちらでも可となっていたとしても、手書きにすることで他の学生との差別化を図れますよ。
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エントリーシートを手書きするコツ
いくら熱意が伝わると言っても、エントリーシートを手書きするのは大変ですよね。また字を書くのが苦手だと、かえってマイナス評価になるのではと不安に思うかもしれません。
ここでは、手書きのエントリーシートを効率的に作成するためのコツや字が苦手な人でもきれいに見せるコツを紹介します。エントリーシートを手書きで作成する際は、次の3つのポイントに沿って進めていきましょう。少しのことでも、完成度が大きく変わってきますよ。
まずはパソコンで書く内容を整理する
エントリーシートは、手書きにさえすれば高評価を得られるわけではなく、当然ながら最も大事なのは中身です。まずはパソコンで書く内容を整理しましょう。
就活に使えるエピソードの中から一番アピールしたいポイントに絞って、具体的に書きましょう。成果については、数値を使って定量的に示すと、説得力が増します。
内容がブラッシュアップできたら、エントリーシートの記入欄に無理なくおさまるボリュームになっているかも確認しましょう。書いた内容を自分で読み返して、何度も推敲することをおすすめします。
キャリアアドバイザー
余裕があれば、少し時間を置いてから冷静に見返すほうが良いでしょう。パソコン上でスペルチェックもかけて、誤字脱字も見逃さないようにしましょうね。
書類選考でも注目されやすい長所の書き方についてこちらの記事で解説しています。
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用紙に下書きをしてから清書する
誤字脱字を防ぐためには、まずは用紙に下書きしてから清書することをおすすめします。下書きで完璧に書いておけば、後はそれをなぞるだけですので、誤字脱字を減らすことができ、文字をきれいに書くことだけに集中できます。
清書で調節しようと考えずに、下書きの精度を高めるのが成功のコツです。下書きの跡が残るのは不格好ですので、消しやすい濃さのHの鉛筆などを使って薄く書きましょう。
- 文字の大きさは揃っているか
- 改行する場所は不自然ではないか
- 無駄な余白ができていないか
- 最後が窮屈になっていないか
下書きができたら、上からボールペンで清書しましょう。ボールペンのインクがしっかり乾いたのを確認してから、こすれないように注意しながら消しゴムで鉛筆の跡をきれいに消します。このとき、シートに消しカスを残さないようにしてくださいね。
とめ、はね、はらいを丁寧に書く
「とめ、はね、はらい」は、書道の基本であり、習字の授業でも最も注意深くチェックされるポイントです。それらが丁寧に書かれているだけで、文字は格段に大人びて見えます。
「とめ、はね、はらい」を丁寧に書くコツは筆圧です。筆圧が弱いと、力の抜き加減を調節できず、文字の細部が曖昧になってしまいます。普段よりも強めの筆圧を意識して、細部まで意識してゆっくりと丁寧に書きましょう。
「とめ」は確実に止める、「はらい」は徐々に力を抜いていき、終点の形をきれいに決めましょう。また、線の平行を意識する、縦横の平行する線の隙間を均一にすると、文字がさらに整って見えますよ。
キャリアアドバイザー
どうしてもうまく書けない場合には、ペンの持ち方に問題があるかもしれません。癖のある持ち方をしていないか確認しましょう。
ESを作るのが不安なら、内定者ESを参考にしよう
ESを作るのは簡単ではありませんよね。ただ、ESを疎かにしては書類選考を突破することはできません。
そんな時は「ES100選」を参考にしましょう。この資料を見ればあらゆる企業の出題例を知れるので、ESで何を書いたら良いのかがわかります。
100種類のESが無料で読めるので、ぜひ手に入れてください。
手書きでエントリーシートを作成するときの注意点
就活生
よし、手書きのエントリーシートが書けそうな気持ちになってきました!
キャリアアドバイザー
書き始める前に、絶対に押さえておきたい注意点もありますよ。
手書きのエントリーシートは、本気度や熱意を伝えるのに効果的です。しかし、頑張って手書きをしても重大なミスがあると、良い印象どころか、かえって悪い印象を与えてしまいます。ここでは、手書きでエントリーシートを作成する際に、最低限押さえておきたい注意点を2つ紹介します。
修正液や二重線で訂正しない
まず、誤字脱字を修正液や二重線で訂正しないことです。間違えてしまった場合には、原則として最初から書き直しましょう。修正液や修正テープを使って上から書き直すと、どうしても見栄えが悪くなります。また、読む側にも修正したことが一目瞭然です。
該当箇所を二重線で消すこともおすすめしません。書き損じをしてしまい予備の紙もないなど、緊急事態には二重線で消して訂正印を押印することもやむを得ませんが、あくまでも最終手段です。
本人としては致し方ない判断であっても、人事担当者はあなたの状況を知る由もありません。修正液や二重線を使ったことで、「手抜き」「マナー違反」と思われてしまい、選考をマイナスの印象からスタートさせてしまうことになりかねません。
消せるボールペンは使用しない
次に、消せるボールペンの使用も不可です。エントリーシートは採用に関わる重要書類であり、公的書類です。しかし、消せるペンで書かれたエントリーシートは、後から誰でも改ざんできてしまうため、公的書類として取り扱ってもらえません。
消せるボールペンで書かれた文字は通常よりも薄いことが多く、エントリーシートを見慣れている人事担当者であればすぐに見分けがつくはずです。内容がいくら優れていても、それ以前のマナー違反で大幅に減点されてしまう恐れがあります。
加えて、消せるボールペンは熱に弱いため、意図せず消える可能性もあります。真夏の車内やノートパソコンの下に置いていたり、コピー機に通したりすることで、熱で文字がすべて消えてしまう場合もあるのです。
キャリアアドバイザー
エントリーシートは公的な書類であるという認識を持ち、必ず黒のボールペンを使って書きましょう。
書き終えたら確認! 手書きエントリーシートのチェックリスト
書き終えたら、最終チェックをおこないましょう。エントリーシートの完成度を上げるには、この最終チェックがとても大事です。注意深く書いたとしても、見返すと何かしらのミスが見つかることも多々あるものです。
納期までに余裕があれば、少し時間を空けて、翌日などに冷静な状態でチェックすることをおすすめします。
誤字脱字はないか
最も注意したいのは誤字脱字です。後から誤字脱字を見つける一番手っ取り早い方法は、自分で声に出してゆっくりと読み返してみることです。
- 漢字を間違えていないか
- 送り仮名は正しいか
- 「ぢ」と「じ」、「づ」と「ず」を適切に使い分けられているか
- 企業や製品の正式名称を間違えていないか
わからない点が出てきたら、すぐに辞書で調べるのが鉄則です。問題がなければ、続いて正式名称や英語のスペルに誤りはないかを確認します。正式名称は、企業や製品の公式ページなど、オフィシャルな情報を参考にしましょう。
清書後に誤字脱字が見つかると、最初から書き直しになるため非常に手間がかかります。繰り返しになりますが、下書きを丁寧におこない、誤字脱字を徹底的に防止するのが基本です。
文字の大きさがそろっているか
エントリーシートの第一印象は、文字の大きさのバランスで決まるといっても過言ではありません。ポイントは、誰にとっても読みやすいサイズの文字であること、さらに文字の大きさが統一されていることです。大きさがそろっていても、小さすぎる文字は読み手に負担をかけます。
文字の見やすさは年齢とともに変化するものです。20代の学生には問題のない大きさでも、40~50代の人事担当者や面接官には読みづらい場合も多々ありますので注意が必要ですよ。記入スペースとの兼ね合いで文字が小さくなってしまった場合には、推敲して不要な部分を削り、適切な大きさにしましょう。
キャリアアドバイザー
読みやすさでは漢字やカタカナを多用し過ぎないことも大切です。漢字は常用漢字にとどめ、カタカナは一文の中で連続して何度も使わないように気を付ける読みやすくなりますよ。
適度に改行や行間が入っているか
改行や行間が適切に入っているかもチェックしましょう。手書きの場合、つい改行せずに書き進めてしまったり、熱が入り過ぎて枠いっぱいに文字を詰め込んだりしてしまいがちです。しかし、まるで余白のない文章は非常に読みづらいため、人事担当者への印象も悪くなってしまいます。エントリーシートでは、改行や行間のセンスも問われていると思っておきましょう。
たとえば3~4行ごとに改行することで、読みやすくなり、重要なポイントも伝わりやすくなります。1文が長くなると意味が取りにくくなるため、適度に「。」で区切ることも大切です。
- 話のまとまりごとに3~4行を目安に改行を入れる
- 特に強調したいポイントは箇条書きで示す
- 記入欄に対して8割以上を埋めるように文字と余白のボリュームを調整
コピーやデータで内容を保存したか
最後に、忘れずにコピーも取っておきましょう。面接では、エントリーシートの内容を基に面接官からさまざまな質問をされます。その際に、記入した内容と回答に矛盾があったり、内容をうろ覚えであったりすると、面接官への印象を悪くしてしまいます。
特に、何十社ものエントリーシートを準備する場合には、内容がこんがらがってしまうかもしれません。必ずコピーを取る、写メするなどの方法で内容を保存しておきましょう。
キャリアアドバイザー
内容を保存しておけば、面接前に読み込んだり、それをもとにゆっくり想定質問を準備したりするなど、面接に向けて万全に対策できます。また、他社向けに作成するときの参考にもできるでしょう。
書類を送るときの封筒の書き方や郵送方法については、こちらの記事で解説しています。
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エントリーシートを封筒で送る際は、細かいマナーを守ることが就活を成功に導く要素の1つになります。 この記事では封筒・送付状の書き方、郵送前のチェックポイントなどをキャリアアドバイザーが解説します。 応募者の個性やマナーを見られますので細心の注意を払いましょう。
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熱意が伝わる手書きのエントリーシートで選考突破を目指そう
熱意を伝えるためには、エントリーシートはできるだけ手書きで作成しましょう。先にパソコンで内容を考え、下書きの時点で何度もブラッシュアップして完璧なものにしておくことが、手書きのエントリーシートを効率よく作成するコツです。
読みやすさへの配慮も大事です。文字は大きさをそろえて丁寧に書き、適宜改行も入れましょう。パソコンが当たり前の時代だからこそ、手書きは他の学生との差別化になります。熱意が伝わるエントリーシートで、選考突破を目指しましょう。
今からのエントリーに間に合う!
実際に先輩が提出したESを今すぐ見よう
エントリーが始まって今からESを作ろうと思っても、難しくて時間もかかり焦っている就活生も多いはず。
そんな時は、内定を獲得した先輩達のESを参考にすることがおすすめです。「ES100選」であれば、大手企業に内定した先輩達が実際に提出したESを100種類見ることができます。
ES作成にかける時間を大幅に短縮できるので、ぜひ活用してください。
手書きとパソコン、どちらでも良いんですよね? それなら志望度の高い企業は手書きに挑戦してみようかな!