自己PRで部活経験を魅力的にアピールするコツ|例文あり

この記事のアドバイザー

目次

  1. 自己PRで部活のエピソードを話すのは好印象?
  2. 部活経験をアピールする際に気をつけたい注意点
  3. 部活で残した成績や役職だけを伝えても意味がない
  4. 面接官は楽しい思い出が聞きたいわけではない
  5. 部全体ではなく個人的な内容を話そう
  6. アピールする際の3つのポイント
  7. ①強みから伝える
  8. ②課題とそれを乗り越えたエピソードを伝える
  9. ③仕事での活かし方を伝える
  10. 部活の経験を自己PRする際の例文
  11. 例文①継続力
  12. 例文②協調性
  13. 例文③チャレンジ精神
  14. NG例文①結論から伝えていない
  15. NG例文②楽しい思い出をアピール
  16. NG例文③部のアピールになっている
  17. 部活の自己PRはチームの中で乗り越えた課題を題材にアピールしよう

自己PRで部活のエピソードを話すのは好印象?

こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。就活で部活の経験をアピールする就活生は多いですよね。マイナビの2024年卒マイナビ企業新卒採用予定調査によると、採用担当者が選考時に重視した能力として「主体性」「実行力」「柔軟性」などが上位にあります。これらは、活躍するビジネスパーソンにも共通する能力です。

チームの中で身につきやすいこれらの能力は、まさに部活動経験者の多くが強みとして持っていると言えるでしょう。部活での努力は数日で報われるものではなく、長年在籍するからこそ結果が出るケースが多いです。

これは仕事にも通じるものなので、部活動の経験を踏まえたアピールを評価する面接官は多くいます。この記事では、部活経験のアピールで気をつけたい注意点と、好印象を与えるアピールのポイントを解説していきます。

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部活経験をアピールする際に気をつけたい注意点

自己PRで部活経験を取り上げる就活生がやりがちなのが「高校時代の部活について話す」「結果しか伝えない」「当たり前のことをアピールする」という3点です。面接官が知りたいのは「今」の就活生の人柄や能力なので、誰でも語れるようなことをアピールしても評価されません。

高校時代と現在では考え方や行動に成長があるはずです。なるべく大学時代の部活動の経験をアピールするようにしましょう。また、何を「工夫」したかを語ることが重要です。それがその人の個性や、能力になるからです。せっかく部活に打ち込んだ経験があるなら、自分にしかアピールできないことを話すようにしましょう。

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部活で残した成績や役職だけを伝えても意味がない

大会などで好成績を残す活躍をした学生ほど、部活の結果をアピールしますが、それだけでは不十分です。例えば、「〇〇というポジションを任され、最後の大会で優勝した」という結果を伝えるだけではいけません。この段階では、まだ自己PRになっていません。「部長を務めた」などの役職も同様です。自己PRは自身の強みを伝え、その強みが企業とマッチしていることをアピールするものです。

部活をはじめとした学生時代の経験を、自分の強みを具体的に伝えるための題材と捉えてみてください。また、すごい成績を残さなくてもアクションで変化を起こした経験はアピールになります。例えば、大きな大会に出なくても、タイムが0.2秒短縮できた場合、適切な目標設定や練習内容の改善などを通じてタイム短縮したことをアピールできれば、立派な自己PRといえるでしょう。

背景やプロセスを説明せずに、成績や役職自体が自己PRにはなることはありません。面接官に「自己満足」と思われるおそれがあるので、気を付けましょう。

面接官は楽しい思い出が聞きたいわけではない

成績を話す就活生と同じように、楽しかったことだけを話すのは自己PRとして成立しません。なぜなら、人柄やポテンシャルが見えてこないからです。部活を振り返ると楽しい思い出ばかりという人もいるかもしれませんが、練習で大変な思いをしたり、人間関係で問題が起きたこともあったと思います。すべてひっくるめて「楽しかった」でまとめるのはもったいないです。

楽しかった思い出の裏側で工夫していたことをアピールしましょう。部活での楽しい思い出を企業で再現することはできませんが、自分なりに工夫した経験なら活かせます。例えば「みんなが時間いっぱい練習できるように前日までにメニューを決めて用具の準備をした」という経験があれば、企業でも「前日までに会議の資料を作成して準備を徹底する」という風に再現できますよね。

部全体ではなく個人的な内容を話そう

面接官は「全員で〇〇を成し遂げた」「部で〇〇という賞をもらった」などを求めていません。これでは「〇〇大学〇〇部のアピール」になってしまいます。面接官は自己PRを通して就活生の人柄やポテンシャルを知ろうとしているので、部全体の話には正直興味がありません。

部員としてどう取り組んだか、何を工夫したかを重点的にアピールしましょう。ここでも「試合本番で何をしたか」よりも、「試合に向けて何をしたか」という過程に焦点を当ててください。例えば「ベスト8になる」という目標を立てていたら、それを達成するために何をしたのかが重要になります。

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アピールする際の3つのポイント

アピールする際の3つのポイント

効果的に強みをアピールするには工夫が必要です。部活という多くの就活生が話すであろう経験を、いかに魅力的に伝えるかが大切になってきます。これから紹介する3つのポイントをおさえ、面接官に評価される自己PRを作成しましょう。

自己PRは添削を受けると内容をブラッシュアップすることができ、自分では気づけないミスや改善点を把握することができますよ。添削についてはこちらの記事が参考になります。

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自己PRで部活経験をアピール|伝え方や注意点も解説

①強みから伝える

自己PRは結論から話しましょう。先に結論を伝えないと、その後のエピソードが入ってきません。「私の強みは〇〇です」「私は〇〇な人間です」のように自分の強みをわかりやすく簡潔に伝えてください。自分の言葉で具体的に言い表せるようにしておきましょう。

「部活の経験を話すからこの強みでないといけない」というのは決してなく、自分の人柄が伝わる強みをアピールしましょう。例えば、部員全員で同じ目標を追うにしても、1人ひとり考えることや行動は違いますよね。「自分が何をしたか」が大事です。

②課題とそれを乗り越えたエピソードを伝える

自己PRで部活経験をアピールするのはこの部分です。ただ「私は〇〇な強みがあります」とアピールしても本当かどうかわかりませんよね。そこで、実際の経験を根拠として取り上げます。「部活で直面した課題を強みを発揮して乗り越えた」という具体的を交えることで、面接官が強みをイメージしやすくなり、それによって評価に繋がりやすくなります。

エピソードを伝える流れ
  • 問題が生じた出来事:主力と控えとの考えや意識に溝があった
  • 解決するためにとった行動:意見交換の場を設けて部員間のすれ違いを解消した
  • 結果・学び:コミュニケーションが密になりチーム力が向上した

自己PRがなかなか進まないという就活生は、このように箇条書きで部活での経験をまとめるのがおすすです。「解決するためにとった行動」が強みを発揮したポイントになるので、自己PRをする際はより具体的に伝えましょう

③仕事での活かし方を伝える

自己PRは強みのアピールで終わらせず、「企業でどう活かすのか」まで伝える必要があります。企業での強みの活かし方を伝えることで、企業にマッチしていることと、入社後のポテンシャルをアピールできます。企業は採用をする際に「求める人物像」を掲げることが多いですが、これはまさに「この強みを活かして活躍して欲しい」というメッセージとも言えます。

もし、自分の強みを活かして企業で活躍するイメージが持てない場合は、企業とのマッチ率があまり高くないのかもしれません。素晴らしい強みがアピールできても、企業との結びつきが弱ければ評価されにくいです。企業のビジネスモデルや価値観についてよく調べることも大切です。

自己分析のテクニックについてはこちらの記事でさらに詳しく解説していますので、ぜひあわせて確認してみてください。

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部活の経験を自己PRする際の例文

上手に伝えるポイントと一緒に例文もチェックしておきましょう。ポイントを踏まえた例文を確認することで、どのようにアピールすればいいのかイメージを膨らませやすいです。また、NG例文も参考にすることで、自分も同じところで間違っていないか、何がマイナス評価につながるのかを把握しやすくなります。

例文①継続力

私は、自分で決めた目標に向けて継続的に努力することができます。大学時代はバスケ部に所属しており、ポジションはシューターでした。チームで活躍するために自分の強みを伸ばそうと考えた結果、体が小さくゴール下で勝負をするのは難しいため、外からシュートで援護射撃をする役割が適任という結論にたどり着きました。
そこでシュートの成功率を上げるために、朝と晩の練習後に100本シュートすると決め、3年間やり遂げました。練習の成果もあり、試合での3Pシュートの成功率はチームトップになることができました。御社でも、与えられた役割や自らに課した課題に対して、コツコツ努力を重ねることで達成したいと考えています。

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吉田 実遊

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ストーリーがわかりやすい

目標や成果が具体的な数字で記載されている点が良い点です。また、どうしてその施策に落とし込んだのか? という背景もわかりやすいため、このエピソードのストーリーがしっかり見えていて非常に良いと思います。もし文量に余裕があれば「どうしてその努力を続けることができたのか?」をお話できると良さそうです。
「朝と晩の練習後に100本シュートすると決め、3年間やり遂げました」これってすごいことだと思いますし、しんどいときもありそうだなと思うので、何をモチベーションに続けられたのか? どうやって工夫して続けられたのか? を伝えられると深みが増しますね!

継続力のアピール方法についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

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例文②協調性

例文

私は、人と人を繋ぐことができます。吹奏楽部に所属し副部長を務めていました。円滑なコミュニケーションがチーム力を高めると考えていたので、部員の相談をよく聞いていました。先輩との関係で悩んでいるという後輩から相談を持ちかけられた時があり、3人で話し合う場を設けました。
私が間に入り双方に質問することで、お互いに言いにくかった本音も語ってくれました。結果的にお互いに誤解が解け、周囲の空気感もよくなりました。このように人と人を繋ぐ強みを活かして、御社でもスムーズな連携プレーを促し利益に貢献していきたいと思っております。

徳差 佳奈

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具体的な内容で努力をイメージしやすい

このコメントのいい点としては、具体例がしっかりと組み込まれていて、簡潔に述べられている点ですね。面接官も具体例があるほうが、学生さんの努力したことをイメージしやすいので、そのエピソードが簡潔に述べられていることはとてもいいと思います。

改善したほうがいい点としては、結論が少し簡潔すぎるかなという点ですね。例えば「私は人と人を繋ぎ、双方が本音で向き合えるような橋渡しができる存在です。」のような形で、面接官が最初に聞いてある程度具体的に学生さんの長所をイメージできるような文言のほうが、他の学生さんとの差別化も図ることができるので、改善したほうが良い箇所だと思われます。

協調性をうまくアピールするためのコツはこちらの記事で詳しく解説していますのであわせて確認してみてください。

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例文③チャレンジ精神

私の強みは、困難な物事でも率先して取り組むチャレンジ精神です。私はダンス部に所属しており、部が創立されて初めて中国で開催されたアジア大会に出場しました。以前も海外で開催される大会の出場切符を掴んだことはあったようなのですが、手続きや金銭面の問題があり辞退したと聞きました。
しかし、今までできなかったからといって自分達もできないと決めつけるのはよくないと考え、監督とコーチに出場したいと訴えました。部員には、海外に挑戦する貴重な経験をこの部の集大成にしようと伝えました。結果的に全員がアジア大会へのモチベーションを高めてくれ、力を合わせて無事に出場することができました。私が御社に入社しましたら、マーケティング事業において新たな施策にチャレンジしたいと考えております。

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塩田 健斗

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5W1Hが伝えられている

この例文の良い点は、5W1Hがしっかり伝えられていること、そして、その選択をした背景となる考えを明確に記載できていることかと思います。企業さんは、その時に「なぜその行動をとったか」を知ることにより、その学生が仕事のあらゆる場面でどんな意思決定をするか把握したいと思っています。この点に関しては、どのような経験においても共通で言えることですので、ぜひ意識してみていただければと思います。

それに対して、ダンスの規模感を「定量的に」伝えるとこの文章がより伝わりやすくなるかと思います。初めてダンスの大会などを知る人にとって、規模のイメージが全く異なるかと思います。例えば、アジア大会といっても1万人規模であるのか、10万人規模であるのかによって、そのその大会に出場する凄さというのは全く異なります。

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NG例文①結論から伝えていない

NG例文

私は小学生の頃からサッカーを続けており、都大会でベスト16に入ったこともあります。ベスト16に入るまでたくさん苦労をしたのですが、努力した甲斐あって目標を達成することができました。このように、私には負けず嫌いという強みがあります。御社でも強みを活かして活躍したいです。

結論から伝えられていないのがNGポイントです。他にも「たくさん苦労した」「努力した甲斐あって」とまとめられていて、具体的な課題や乗り越えた方法が伝えられていません。負けず嫌いという強みを根拠づけるエピソードがあるはずなので、詳細に伝えましょう。

NG例文②楽しい思い出をアピール

私の強みは誰とでも仲良くできることです。大学時代テニス部に所属しており、仲間と励まし合いながら4年間過ごすことができました。先輩後輩関係なくみんな仲が良く、プライベートでも遊んでいました。この強みを活かして、円滑なコミュニケーションを実現していきます。

この例文では部活が楽しかったことをアピールしていますが、面接官は部活の楽しい思い出が聞きたいわけではありません。就活生の人柄やポテンシャルを知ろうとしているので、個人的に工夫したことや取り組みについてアピールしましょう。

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NG例文③部のアピールになっている

私は、協力して物事を達成することができます。所属していた体操部は県でトップ3に入る強豪校で、県内で知らない人がいないほど有名です。私は補欠として最後の大会を見守ったのですが、全員で協力した練習の成果が出た演技でした。部の一員として貢献できてよかったです。

この例文は、自分ではなく部のアピールになっています。物事を達成するために具体的に何をしたのか、どのように協力したのかなどがまったく含まれていないので、人物像が浮かんできません。所属していたチームに信頼や親しみがあるのはいいことなので、自分の色をもっと出すようにしましょう。

自己PRをすることがなくて困ってしまうときはこちらの記事の対処法をぜひ参考にしてみてほしいです。

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面接官は、自己PRを聞くことで就活生の人柄や入社後のポテンシャルを知りたいと考えています。「自己PR」は自分のいい面だけをアピールするものと思いがちですが、苦労を乗り越えたエピソードにこそ強みがあらわれるものです。部活経験を交えながら、自分の強みを存分にアピールしてくださいね。

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