目次
- パイロットのなり方を知って内定をつかもう!
- パイロットのなり方を知る前に航空業界の動向を知ろう
- 新型コロナの感染拡大により航空需要は激減
- パイロットのなり方とは
- 民間企業に入社する
- 公務員になる
- パイロットの仕事内容
- 航空機の操縦
- 航空機の整備状況や燃料状況の確認
- 事故や災害時の救助活動
- パイロットの働き方
- 基本的に残業なし
- 国際線がメインになる場合は不規則な生活になる
- 休暇は毎月10日程
- パイロットになるために必要なスキルや資格
- パイロットに必要な資格
- パイロットになるために必要なスキル
- パイロットに向いている人
- 英語が得意な人
- 何事にも冷静に物事を判断できる人
- 心身ともに健全な人
- 自己管理能力が高い人
- パイロットのなり方は全部で4種類
- ①航空大学校を卒業する
- ②パイロット養成課程がある大学に進学する
- ③自社養成パイロットを募集している航空会社に入社する
- ④自衛隊でパイロットの免許を取得する
- パイロットのキャリア
- はじめは訓練生として地上業務に従事
- 知識や経験を積んで副操縦士を目指す
- さらに経験を積んで機長にキャリアアップ
- 自社養成でパイロットを募集している航空会社4選
- 全日本空輸株式会社
- 日本航空株式会社
- スカイマーク株式会社
- Peach Aviation株式会社
- パイロットのなり方を把握して狭き門を突破しよう
パイロットのなり方を知って内定をつかもう!
こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。学生からよく、
「小さな頃からパイロットになるのが夢なのですがどうしたらなれるでしょうか」
「パイロットは狭き門と聞きますがどういう人が向いているのでしょうか」
といった質問を受けます。大きな航空機を操縦して空を飛ぶパイロットは、とても人気のある仕事の1つです。子どもの頃からパイロットに憧れているという人は多いでしょう。華やかなイメージのあるパイロットですが、専門的な知識や技術が求められ、人命を預かる責任の大きな仕事です。
この記事では、パイロットのなり方や仕事内容、求められるスキルなどを紹介していきます。パイロットについて具体的に把握して、内定をつかんでくださいね。
パイロットのなり方を知る前に航空業界の動向を知ろう
パイロットのなり方について知る前に、航空業界の動向を理解しておきましょう。
航空業界やパイロットについて、漠然と「かっこいい」「華やかで楽しそう」などのイメージを持つ人もいるでしょう。しかし、航空業界への就職を考えているならば、イメージするばかりでなく実際の業界の動向について知っておくことが大切です。
自分が将来働く場として、航空業界を正しく把握してくださいね。
新型コロナの感染拡大により航空需要は激減
多くの業界に影響を与えている新型コロナの感染拡大ですが、航空業界への打撃も大きなものでした。航空需要が激減したことにより、航空業界は苦戦を強いられています。
世界の多くの国で入国制限の措置が取られたことにより、国際線の利用者は大きく減りました。このため、航空業界では運航する国際線の便数を減らすなどの対策をしています。また、国内線についても、巣ごもり需要の増加によって旅行や出張をおこなう利用者が減り、厳しい状況に置かれています。
航空需要が回復するまでには数年かかる
コロナ禍によって激減した航空需要は、回復するまでには数年かかると言われています。
新型コロナ流行以前の航空需要は増加傾向にありました。これは、訪日外国人数がどんどん増えており、国際線・国内線ともに利用者が多かったことが影響しています。このような好調な航空需要を取り戻すためには、新型コロナの収束が欠かせません。
そのため、すぐに回復できるとは言えませんが、数年後のアフターコロナを想定して航空業界の将来性を考えておきましょう。
パイロットの人手不足は続いている
現在でも、パイロットの人手不足は続いています。新型コロナ流行を受け、2022年度の自社養成パイロットの採用を取りやめた航空会社もあります。
しかし、今後は日本でのパイロットの数が不足するだろうことが予想されており、採用がまったくなくなるということは考えられません。自分が志望する企業の採用情報は、注意深く読むようにしましょう。
パイロットのなり方とは
航空業界の動向について理解できたところで、いよいよパイロットのなり方について紹介していきます。
パイロットとひと口に言っても、民間企業で働くパイロットと公務員として働くパイロットがいます。それぞれの解説を読んで、自分がどのようなパイロットになりたいのかを考えてみてくださいね。
民間企業に入社する
航空機を保有する民間企業に入社して、パイロットとなることができます。
パイロットと聞くと、旅行者などの顧客を乗せた航空機を操縦する姿を想像する人が多いかもしれません。そのような航空会社のパイロット以外にも、物流会社に所属して貨物を空輸するパイロットもいます。
航空会社のパイロット
旅客機を操縦するパイロットになりたいという人は、航空会社のパイロットを目指すと良いでしょう。航空会社の中には、自社養成のパイロットを募集しているところがあります。自社養成のパイロットとは、入社後にパイロットになるためのさまざまな訓練がおこなわれ、資格を取得できるというものです。
パイロットとしての専門的な知識や技術を持たない人がエントリーできるため、高い人気があり狭き門となっています。また、大学や専門学校、航空大学校などでパイロットの資格をすでに取得したという人は、有資格者向けの採用枠にエントリーすることができます。
自社養成のパイロットについてはこちらの記事で詳しく解説しています。あわせて参考にしてみてくださいね。
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物流会社のパイロット
物流会社で貨物機を操縦するパイロットになるという道もあります。航空会社とは異なり、自社養成のパイロットを募集している企業は現在はありません。資格を取得している人しかエントリーできないため、注意が必要です。
人命を預かる旅客機と同じように、顧客の大切な荷物を預かる貨物機の操縦も責任の大きな仕事といえるでしょう。
責任感の強さをアピールするにはこちらを参考にしてみてください。
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公務員になる
実は公務員としてパイロットになるという方法もあります。公務員とパイロットが結びつかなかった人もいるでしょう。公務員の中でパイロットとなれる代表的な場としては、航空自衛隊が挙げられ、飛行機以外にもヘリコプターのパイロットへの道も開かれています。
名前からは想像しにくいかもしれませんが、陸上・海上自衛隊でもパイロットを目指すことができます。自衛隊のパイロットになりたいという人は、ぜひ調べてみてくださいね。
航空自衛隊のパイロット
航空自衛隊のパイロットには、戦闘機・輸送機・救難機の3つのコースがあります。これまでにパイロットになるための専門的な知識や技術を学んだ経験がない人も、航空自衛隊に入ってから訓練を受けることができます。
2018年には日本初の女性戦闘機パイロットが誕生しました。パイロットは男女問わず目指すことのできる職業といえるでしょう。
自衛隊の志望動機はこちらの記事で解説しています。あわせて参考にしてみてくださいね。
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航空自衛隊のパイロットになるためには、高校卒業後に航空学生として航空自衛隊に入ることが多いです。実際に航空自衛隊のパイロットの約6割が航空学生と言われていますよ。そのため、航空学生ではなく一般の大学生は民間企業のパイロットを目指す人がほとんどでしょう。
民間企業は格安航空会社や大手航空会社の子会社が増えており、需要がかなり高まっていますよ。また、今まではパイロットにも定年退職があり、人材不足が深刻化していました。ただ、年齢制限が68歳未満へ変更されたため、就職の機会が多いだけでなく長期的に活躍できる可能性も高まっていますよ。
パイロットの仕事内容
続いて、パイロットの具体的な仕事内容について解説していきます。
航空機の操縦をすること以外にも、パイロットがおこなう仕事があります。しっかりと確認して、働く姿をイメージしてみましょう。
航空機の操縦
パイロットの仕事といえば、まずは航空機の操縦です。航空機を操縦するためには資格の取得が求められます。そして、目的地までの飛行はルールに則って安全におこなわなければなりません。
このように、航空機の操縦は誰でも自由にできるものではないのです。基本的に、機長と副操縦士の2人で航空機を操縦します。フライト計画で決められたルートを飛行し、地上にある管制塔からの指示に従って離着陸をおこなうことになります。
航空機の整備状況や燃料状況の確認
パイロットとして、航空機の整備状況や燃料状況を確認することも大切な仕事です。
出発前の航空機は、地上での整備を担当する職員によって入念な点検がおこなわれています。パイロットは、点検を終えた航空機の外観やコックピットを見て整備状況を確認します。燃料の量をチェックし、フライト計画に基づいて飛行データを計器に入力して飛行の準備をおこないます。
操縦の技術だけでなく、航空機についての知識を幅広く身につける必要があるでしょう。
事故や災害時の救助活動
事故や災害時の救助活動をおこなうパイロットもいます。
航空自衛隊をはじめとする自衛隊、海上保安庁、警察、消防といった公務員のパイロットには、救助活動の役目があります。航空機を操縦して事故や災害の現場に向かい、空から要救助者を見つけて救助をおこないます。
空からの救助を安全におこなうには、気象条件などもかかわってきます。救助活動ができる状況かどうかの判断は、機長が決定します。
パイロットの働き方
就活生
パイロットは忙しいのでしょうか? 働き方が知りたいです。
キャリア
アドバイザー
一般的に、スケジュールに基づいて航空機の操縦をおこなうパイロットには残業はありません。ですが、フライトの時間帯によっては早朝や深夜に仕事をすることになるので、不規則な生活になることもあります。
安全に航空機を操縦するためにも、体調管理には特に気をつけて働きたいところですね。
基本的に残業なし
パイロットには、基本的には残業はありません。
民間企業のパイロットの場合、旅客や貨物を時刻表の通りに目的地まで送り届けることが大切です。パイロットの1日のスケジュールは細かく決められており、気象条件などによるトラブルがない限りはスケジュールが乱れることはありません。国内線であれば、1日に約3便のフライトがあります。
航空自衛隊などのパイロットの場合、事故や災害時には突発的に救助活動などの仕事が入ってきます。いつでも緊急事態に備えておくことが重要です。
国際線がメインになる場合は不規則な生活になる
国際線をメインに担当するパイロットとなった場合は、不規則な生活になることを覚悟しておきましょう。
国際線は長時間の飛行が必要であり、路線によっては早朝や深夜の出発となることもあります。パイロットは、それに合わせて睡眠時間を調整していかなければならないため、生活が不規則になる場合もあります。
また、目的地に到着すると、時差ボケを直さなければなりません。スケジュールと体調をしっかりと管理できる力が求められるでしょう。
休暇は毎月10日程
一般的に、パイロットの休暇は毎月10日程あります。
航空機の運航は、安全であることがとても重要です。航空機の操縦をおこなうパイロットの体調は常に万全でなければならないため、十分に休暇を取ることができるようにスケジュールが決められています。
平日、土日祝日にかかわらずフライトがあるので、休暇の曜日は固定されていません。また、お盆や年末年始といった時期は稼ぎ時となるため、フライトの予定が入ることが多くなるでしょう。
キャリアアドバイザーコメント高橋 宙プロフィールをみる
パイロットは紹介したような不規則な生活や連休が取りづらい中で、体調管理を徹底しなければ仕事を続けられなくなってしまう可能性もあります。そのため、憧れだけでパイロットを目指すのではなく、覚悟を持って志望することが求められていますよ。
多くの人の命を預かるパイロットは、安全に仕事ができるよう身体検査を受けるようになっています。もしこの検査で異常が見つかってしまうと、パイロットとして活躍することができなくなってしまいます。
そのため、休みの日であっても体力づくりのためにトレーニングをしたり、食生活に気をつけたりする必要があるのです。このように、休日であってもパイロットの仕事を続けるために生活をしなければなりません。きついと感じた人がいるかもしれませんが、人の命を預かるということはそれだけ責任が大きい仕事なのです。
パイロットとして働くためには、このようなことを乗り越える覚悟を持って志望することが大切ですね。
パイロットになるために必要なスキルや資格
ここからは、パイロットになるために必要なスキルや資格について紹介していきます。
専門的な知識や技術が求められるパイロットは、資格の取得が必須です。また、人命を預かる仕事であるため、責任感を持って働くことや安全のために自分の体調を管理することも必要です。
パイロットになるために何が必要なのかを把握して、仕事への理解を深めてくださいね。
パイロットに必要な資格
パイロットに必要な国家資格としては3つあります。それぞれの資格には、年齢やこれまでの飛行時間といった条件があります。条件を満たしたうえで、学科と実地の両方の試験に合格する必要があります。
また、資格は固定翼機やヘリコプター、飛行船などの航空機の種類ごとに取得しなければなりません。
自家用操縦士
パイロットへの道のりとして、最初に取得しなければならないのが自家用操縦士の資格です。
その名の通り、自家用操縦士の資格は私用で航空機を操縦するための資格です。商用目的での操縦はできないため、この資格だけ取得してもパイロットとして働くことはできません。
事業用操縦士や定期運送用操縦士といった上位の資格の取得を目指すには、自家用操縦士の資格を取ることが必須です。自家用操縦士として経験を積むことが、次への大切なステップとなります。
事業用操縦士
事業用操縦士の資格を取得すると、報酬を得て航空機を操縦することが可能になります。自家用操縦士の資格を持つ人に受験資格があります。
遊覧や報道、農薬散布といった目的で運航される航空機のパイロットは、この事業用操縦士です。また、自衛隊や海上保安庁、警察、消防といった公務員のパイロットも、多くの場合はこれに当てはまります。
航空運送事業、つまり旅客機や貨物機といった航空機の運航に関しては、事業用操縦士のできることには制限があります。それは、2人での操縦が必要な航空機の場合は、機長になれないということです。
キャリア
アドバイザー
事業用操縦士は、副操縦士として航空機を操縦することになります。
定期運送用操縦士
機長として航空機を操縦できるのは、定期運送用操縦士の資格を持つ人です。
定期運送用操縦士の資格は、事業用操縦士の資格を持ち、一定以上の経験を積んだ人が取得できます。この資格を得ると、2人での操縦が必要な航空機の機長として、航空運送事業をおこなうことができます。
キャリア
アドバイザー
「パイロット」と聞いてイメージしがちな、海外を飛び回るジャンボジェットの機長は、定期運送用操縦士の資格を取得した人だということになります。
パイロットになるために必要なスキル
続いて、パイロットになるために求められるスキルを確認していきましょう。
人命を預かるパイロットの仕事では、国家資格以外にもさまざまなスキルが必要となります。自分の持つスキルと照らし合わせ、不得意なものがあれば苦手を克服できるよう努力してくださいね。
責任感
まず、責任感を持って物事に取り組むことができる力が大切です。
パイロットは、人命を預かるという意味でとても大きな責任を持つこととなります。そのことをしっかりと理解し、使命感を持って働くことが必要となるでしょう。
仕事をする中で、プレッシャーを感じたり、緊張してしまうこともあると思います。うまくストレスに対処して、安全に旅客や貨物を目的地まで送り届けるのだという責任感を持って働けると良いですね。
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体調やスケジュールなどの管理能力
体調やスケジュールなどを管理する能力も必須といえるでしょう。
いつも万全の状態でフライトに臨むためには、体調管理を徹底しなければなりません。安全のためにパイロットの休日は十分に設けられているものですが、自分でも体調を整える努力を怠らないようにする必要があります。
また、特に民間企業の場合、時刻表の通りに旅客や貨物を輸送することを常に目指しています。パイロットのスケジュールも細かく決まっているので、それを把握して正確に行動することが求められるでしょう。
コミュニケーション能力
パイロットにはコミュニケーション能力も必要です。
パイロットは、さまざまな人と会話をして情報を交換しながら仕事をしています。一緒に航空機に搭乗することになる副操縦士、客室乗務員もしくは隊員といったメンバーとは、深い連携が必要になります。また、整備を担当する職員や、地上の管制官とのコミュニケーションも欠かせません。
安全な運航のためには、周囲の人と協力できることが求められます。
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語学力
特に英語の語学力は、パイロットに必要な力です。
国際線のパイロットだけでなく、すべてのパイロットに英語力が求められます。なぜなら、日本を含めたどこの国でも、管制官とのやり取りは英語でおこなわれるのが普通だからです。
一般的な英語力のほかに、航空業界での専門用語を覚える必要もあります。そのため「航空英語能力証明」という試験が存在しています。レベルは1〜6の段階があり、国際線のパイロットにはレベル4以上の英語力が求められています。
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英語力の自己PRはエピソードを交えてアピールしましょう。今回は英語力をアピールする前に知っておきたいことやアピールする際の注意点をキャリアアドバイザーが紹介します。また、英語力と併せてアピールできる強みや英語力の自己PRで盛り込むべき要素も紹介していきます。英語力をアピールしたいと思っている人は参考にしてみてください。
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パイロットに向いている人
就活生
パイロットに憧れているけれど、私でもなれるのか不安です。どんな人がパイロットに向いているのでしょうか?
キャリア
アドバイザー
責任あるパイロットの仕事をするには、体調やスケジュールなどを自己管理できる力が必要でしょう。また、突発的な事態にも対応できる冷静な判断力を持っている人にも向いていそうです。
これから紹介するパイロットに向いている人の特徴をよく読んで、自分の強みが活かせそうな職業かどうか考えてみましょう。
英語が得意な人
英語が得意な人は、パイロットの仕事に活かせそうです。
すでにお伝えしたとおり、パイロットとして航空機を操縦しながら管制官とやり取りをおこなうときは、英語を用いることが一般的です。英語が得意だという人は、航空業界特有の用語になじむのも早くなるでしょう。
英語に苦手意識がある人も、パイロットになるという夢の実現のためにぜひ努力してくださいね。
何事にも冷静に物事を判断できる人
どんなことが起きても冷静に向き合い、適切な判断ができるという強みを持っている人はパイロットに向いているといえます。
航空機を操縦していると、気象条件や機体のトラブルなど、さまざまな要因でフライトに影響が出ることもあるでしょう。不測の事態が発生しても、慌てずに最善策を考えられる冷静さがパイロットには重要です。
自衛隊などのパイロットが事故や災害時に出動を求められた際にも、その場の状況に合わせた対応が必要です。高い判断力を持つ人は、パイロットとして評価されるでしょう。
心身ともに健全な人
心身ともに健全であることも、パイロットに向いている人の大切な特徴です。
人命を預かるという責任の大きな仕事をするには、心身ともに健全であることが大切な要件になります。仕事を始めると、フライトの時間に合わせるために不規則な生活を送ることもあるでしょう。そのような場合にも、心身の調子を整える必要があります。
今からでも、体力をつけるための運動を始めてみるのも良いかもしれませんね。
自己管理能力が高い人
自己管理能力が高い人も、パイロットに向いているとして評価されそうです。
パイロットのスケジュールは企業が決定していますが、自分自身でもそれに合わせた行動ができるよう管理していく必要があります。旅客や貨物を安全かつ正確に輸送するためには、パイロットの自己管理能力が不可欠です。
また、航空機を操縦する人として、トラブルなどが発生した際にも自分を落ち着かせ、適切な判断ができるようにしなければなりません。メンタル面での自己管理がうまくできることも重要でしょう。
自己管理能力の高さをアピールするためにもストレス解消法をうまくアピールしていきましょう。
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パイロットのなり方は全部で4種類
就活生
私は大学で物理学を勉強しています。パイロットとは関係ない分野を学んでいるのですが、これからパイロットを目指すことはできるのでしょうか?
キャリア
アドバイザー
大学での専攻と関係なく、パイロットになることのできる道もあります。たとえば、民間の航空会社が募集している自社養成パイロットに応募するなどの方法です。
人気のあるパイロットになるためには、狭き門をくぐり抜けなければなりません。これから紹介する具体的ななり方を確認して、自分がどの方法を選ぶかじっくり考えてくださいね。
①航空大学校を卒業する
航空大学校に入学し、事業用操縦士の資格を取得してパイロットになるという方法があります。
航空大学校は、大学に2年以上在籍している人、もしくは短期大学や高等専門学校を卒業した人が受験することができます。倍率は約10倍と非常に高く、人気があることがわかるでしょう。
6年間の学びの中で、操縦の技術や航空機にかかわる知識などを身につけます。事業用操縦士の資格を得て卒業し、多くは民間の航空会社にパイロットとして就職します。
②パイロット養成課程がある大学に進学する
パイロット養成課程がある大学に進学するという方法もあります。
- 桜美林大学
- 崇城大学
- 第一工業大学
- 帝京大学
- 東海大学
- 法政大学
これらの大学のパイロット養成課程で学ぶことでも、事業用操縦士の資格の取得が可能です。早い段階からパイロットを目指すと決めている人には、ぴったりの方法ではないでしょうか。
③自社養成パイロットを募集している航空会社に入社する
大学での専攻に関係なく応募できるのは、航空会社の自社養成パイロットの枠です。
大手の航空会社の中には、入社後に訓練をおこなってパイロットを養成するコースを設けている企業があります。訓練が受けられるうえに将来もその企業で働くことができるので、魅力的だと思う人も多いでしょう。
気をつけておきたいのは、自社養成パイロットの応募者はとても多いということです。航空大学校と同じように倍率が高いため、内定を獲得するには難関を突破しなければなりません。
キャリア
アドバイザー
就活でパイロットを目指す際に一般的なルートがこちらですね。
④自衛隊でパイロットの免許を取得する
最後に、自衛隊でパイロットの免許を取得するという方法を紹介します。自衛隊のパイロットになるには、以下の3つの道があります。
- 高校卒業後、航空学生として入隊する
- 防衛大学校に入学し、パイロット適性を認められて航空学生となる
- 一般大学を卒業し、幹部候補生学校に入学して航空学生となる
それぞれ航空学生として訓練を重ね、パイロットとなっていきます。ただし、自衛隊のパイロットとなるのも狭き門です。自衛隊に入ることも簡単ではありませんから、覚悟しておく必要があります。
パイロットのキャリア
パイロットとして航空会社に入社したら、どのようなキャリアが待っているのか紹介します。
ここでは、自社養成パイロットとして入社した場合のキャリアを見ていきます。機長として航空機を操縦するという夢を実現するまでにはどんな経験が必要なのか、しっかりと確認しておきましょう。
はじめは訓練生として地上業務に従事
自社養成パイロットとしての入社後、すぐにパイロットとなるための訓練があるわけではありません。はじめは地上業務に従事する訓練生となります。
全国各地の空港において、顧客への対応や営業活動をおこなうといった仕事をします。自社についての理解を深め、パイロット以外の航空運送事業を支える仕事を知るという目的があります。
地上業務に真面目に仕事に取り組んで、社会人として求められる力を身につけましょう。
知識や経験を積んで副操縦士を目指す
地上業務への従事の期間を終えると、副操縦士を目指した訓練が始まります。
操縦技術を身につけるための実地での訓練を受けるほか、航空機にかかわるさまざまな知識や英語を学んでいきます。経験を積んで事業用操縦士の資格が取得できると、副操縦士への道が開けます。
副操縦士になるまでに約5年ほどかかる
入社してから副操縦士となるまでには、約5年ほどかかります。
ここまでのところで、地上業務への従事、事業用操縦士の資格取得に向けた訓練・勉強の時間が必要なことをお伝えしました。実際に航空会社で副操縦士となるためには、さらに社内での試験を受けて認められる必要があります。
航空機の機種別の免許も求められるため、事業用操縦士の資格を得られたらすぐに副操縦士としてデビューできるわけではないのです。このため、副操縦士となるまでには約5年が必要です。
さらに経験を積んで機長にキャリアアップ
副操縦士としてフライトの経験をさらに積んでいくと、機長にキャリアアップすることができます。
操縦に2人が必要な航空機で機長となるためには、定期運送用操縦士の資格が必要です。試験を受けるためには、これまでの総飛行時間が1500時間以上であるという条件を満たさなければなりません。副操縦士として多くのフライトを経験し、技術と知識を身につけることが重要です。
機長になるまでには約10年ほどかかる
入社してから機長になるまでには、最短でも約10年ほどかかります。
機長を目指すには、副操縦士としてのフライトの経験を積んで定期運送用操縦士の資格を取得しなければなりません。航空会社では、受験に向けて技術や知識を身につける訓練をおこなっています。訓練にしっかり取り組み、準備をすることになります。
定期運送用操縦士の資格が取得できたら、再び社内での試験があります。承認が得られてから、晴れて機長となることができるので、約10年という長い年月が必要なのです。
自社養成でパイロットを募集している航空会社4選
大学での専攻に関係なく応募できる自社養成パイロットの選考に、ぜひ挑戦したいと思っている人は多いのではないでしょうか。高い人気を誇る自社養成パイロットですが、募集している航空会社は多くはありません。
どの航空会社で自社養成パイロットの募集をしているのか確認し、それぞれの特徴をつかんで選考対策に取り組んでいってください。
全日本空輸株式会社
全日本空輸、通称ANAでは自社養成パイロットの募集をおこなっています。
自社養成パイロットの選考では、他の職種と同じようにESの提出や個人面接があるほか、パイロットとしての適性を検査する試験を受ける必要があります。
ANAには、FCAT(Flight Crew Assessment Test)という独自の適性検査プログラムがあります。FCATは選考の早い段階で実施され、ここでの心理・技量・身体の検査や英語の試験、面接を通過できると、次のステップに進むことができます。
日本航空株式会社
続いて、JALと呼ばれる日本航空の自社養成パイロットの募集について見ていきましょう。
JALの選考では、2回の面接を通過してから複数の適性検査に進んでいくという方法が取られています。検査は心理、英語、技量、身体と項目としてはANAと同じですが、内容はJALが独自に作成したものです。それぞれの対策が必要といえるでしょう。
また、JALでは自社養成パイロットのインターンシップ(インターン)を開催しています。パイロットに興味があるという人は、参加を考えてみてくださいね。
スカイマーク株式会社
自社養成パイロットといえばANAとJALと考える人もいると思いますが、スカイマークでも募集をおこなうことがあります。数少ない自社養成パイロットの募集ですから、必ずチェックするようにしましょう。
2023年度入社については、コロナ流行の影響を受け、スカイマークの自社養成パイロットの募集はありません。今後の動向を注意深く見守りましょう。
Peach Aviation株式会社
日本では最大のLCC(格安航空会社)であるPeach Aviationでも、自社養成パイロットを募集することがあります。
スカイマークと同様に、Peachでも2023年度の自社養成パイロットの募集はおこないません。しかし、募集が再開されたときに気づくのが遅れてしまわないよう、採用情報の確認は忘れずにしましょう。
https://www.job-jal.com/recruit/requirement/new-graduate04.html
パイロットのなり方を把握して狭き門を突破しよう
多くの人が憧れるパイロットになるにはさまざまな方法があります。航空大学校への入学や、航空会社の自社養成パイロットへの応募、自衛隊への入隊のように、パイロットになることができる道は大学卒業後にも開かれています。
人命を預かるパイロットの仕事は、大きな責任がともなう重要なものです。国家資格の取得が必須の専門性の高い仕事であるため狭き門ですが、パイロットのなり方をしっかりと把握して、夢を実現させてくださいね。
キャリアアドバイザーコメント石川 愛プロフィールをみる
航空業界が厳しい時期で、将来性があるのか不安に感じた人も多いのではないでしょうか。実際にパイロットとして活躍している人の中にも同じ感情を持っている人がおり、そのような人は日本だけでなく海外のパイロットライセンスを取得していますよ。そのため、ビジネスシーンで使える英語力があるとなおさらパイロットとしての価値が高まりそうですね。
国内線の担当であれば英語力は必要最低限で良いのですが、コロナウイルス蔓延のように航空需要が減ってしまうと仕事が減ってしまいますよね。このようなリスクに備えて国際線で活躍できるようになることに加え、海外でパイロットとして活躍できる人材になると圧倒的に市場価値が高いです。
実際にパイロット志望の学生から、海外パイロットライセンスの取得が注目されています。たとえば、桜美林大学のフライトオペレーションコースではニュージーランドでの訓練がカリキュラムに組み込まれています。また、東海大学にもアメリカ留学でパイロットのライセンスを取るためのカリキュラムがすでにあります。
このように、日本だけでなくグローバルに活躍できるパイロットを目指すキャリアも考えてみるのも一つの手でしょう。