目次
- カジュアルな面談こそ実は注意が必要
- 面接との違いは? 面談の特徴を理解しよう
- 面談は学生と企業の相互理解の場
- パターン別に解説! 面談に参加するときの注意点
- カジュアル面談
- リクルーター面談
- 準備不足は悪印象! 面談前にやるべき準備
- 企業の基本的な情報を調べる
- 想定質問への回答を考える
- 逆質問の内容を考える
- 当日のイメージをつかもう! 実際の面談の流れ
- ①アイスブレイク
- ②自己紹介
- ③面談の流れの説明
- ④企業の事業説明
- ⑤質疑応答
- 相手に好印象を与えるために! 面談当日に意識するポイント
- ①自然なコミュニケーションを心がける
- ②マナーや服装には細心の注意をはらう
- ③適度にメモを取る
- 日程変更をするときは? スマートに連絡する方法
- 基本的にはメールで連絡をする
- 複数の日程候補を提示する
- 日程変更メールの例文
- 面談が終わった後はお礼メールを送ると効果的
- 当日中にメールを送ると好印象
- お礼メールの例文
- 自然なコミュニケーションを通じて自分をアピールしよう
カジュアルな面談こそ実は注意が必要
こんにちは。キャリアドバイザーの北原です。
就活をしていると、企業から面接ではなくて面談に呼ばれることがありますよね。
「選考とは直接関係ないと言われたから準備はしなくていい」
「自分の思っていることを話せば大丈夫だろう」
このように思っている就活生もいるかもしれませんが、実はカジュアルな面談であっても、企業はあなたを評価しているので注意が必要です。
本番の選考よりも前の時期に行われることが多い面談で企業の心をつかむことができれば、選考をスムーズに進められるようになるはずです。この記事では、面談に参加する際の注意点や、事前に必要な準備について具体的に解説していきます。
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面接との違いは? 面談の特徴を理解しよう
面接と面談。「この2つが違うことはわかるけれど、どう違うのかはっきりとはわからない」という人もいるのではないでしょうか。まずはじめに面接と比較してみると、面談の特徴が理解しやすいはずです。対策や準備をスムーズに進めるための最初のステップとして、面談の特徴をつかむようにしましょう。
面談は学生と企業の相互理解の場
面接は選考プロセスの一環として行われ、企業の目的は採用する学生を決めることです。対象者が入社するうえでの基準を満たしているのか、企業は面接を通じて評価をします。
そのため、企業は学生を評価するための質問をして、その質問に学生が答える、という一方通行のコミュニケーションで進むことが一般的です。
一方で、面談の場合は企業は学生との「相互理解」を目的にしている点が異なります。企業は「相手の学生のことを知りたい」と考えていると同時に、「学生に自社の興味をもってもらいたい」「自社良いところを知ってもらって入社を志望してもらいたい」というようにも考えています。
そのため、コミュニケーションが一方通行ではなく、双方向になりやすいという傾向があります。つまり、企業の質問にあなたが答えるだけではなく、企業側もあなたの質問に積極的に答えてくれます。
また、面接と比べると面談の雰囲気は穏やかになりやすく、面接ではなかなか聞けないようなつっこんだ質問にも、企業はオープンに答えてくれやすい点も特徴です。
面談と面接の違いについてはこちらの記事で詳しく解説しています。
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パターン別に解説! 面談に参加するときの注意点
就活中に行われる面談は、カジュアル面談とリクルーター面談という2つのパターンに大きくわけられます。面談に参加をするときは、パターンごとに注意点をしっかり把握することが大切です。注意点があいまいな状態で面談に参加をすると、自分が気づかないうちにせっかくのチャンスを逃してしまう可能性もあります。
カジュアル面談
1つ目のパターンはカジュアル面談です。会社の会議室やカフェなどに呼ばれて、企業の人事担当者や現場社員とフランクに話をする面談です。企業から日時を設定されて呼ばれたり、説明会に参加した流れで誘われたりすることがあるのではないでしょうか。いわゆる一般的な面談だと考えてもらえれば問題ないです。
カジュアル面談は選考が始まる前の段階に行われることが多く、企業は「学生に対して情報を開示して、自分の会社に興味を持ってもらいたい」と考えています。通常であれば企業の事業内容や現場社員の仕事の様子について説明があり、そのあとに面談担当者との質疑応答・ディスカッションが行われます。
自然体であなた自身の思いをアピールしたり、フランクに企業に対する疑問点を聞くことができます。社員の人と直接話すことで、社風や社員の人柄の特徴など、ソフトな面でも企業理解が進む場だと言えるでしょう。
カジュアル面談についてはこちらの記事で詳しく解説していますよ。
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「だまし面談」もあるので要注意
カジュアル面談は選考の前に企業のことを学生に知ってもらうことが目的なので、選考プロセスと直接の関係がないことがほとんどです。しかし、「選考プロセスと関係ありません」と言っていたとしても、実際は学生のことをしっかり評価していたり、優秀な学生がいれば積極的にアプローチをしようとしているケースはもちろんあります。
実は「だまし面接」というものもあります。これは、「面談」を名目にして学生を呼び出して、ラフな雰囲気で学生の本音を聞き出しつつ、実は選考をしていることを指します。
不快に思う人もいるかもしれませんが、企業も採用活動に必死ということです。面談に参加したときに「だまし面接」が行われているのかどうかを判別するのはなかなか難しいですが、どのような場であっても企業の人事担当者が優秀な学生を探している、ということはたしかです。カジュアルな面談の場でも、「企業からは常に見られている・評価されている」という気持ちを心がけるようにしましょう。
内定後の面談でも気を抜かないようにしよう
内定が出た後に企業がカジュアル面談の場を設定することもあります。「内定者面談」「内定後面談」などと呼ばれたりするのが一般的です。
内定後に企業が面談を行う目的は、内定者との親睦を深めるためであったり、入社のキャリアプランの確認をするためであったりします。企業によってはオファー面談という形で、労働条件(勤務地等)のすり合わせをするケースもあります。企業の人事担当者と話すことが多いと思いますが、時には役員クラスと話すこともあるでしょう。
内定が出た後の面談で評価が悪かったから内定が取り消しになる、というようなことは基本的にないので安心してください。しかし、実は面談時に他の内定者と比較をされていて、配属先を見定めようとしている可能性は十分にあることなので注意が必要です。
面談の中身が入社後の待遇に差が出る可能性もなきにしもあらずなので、内定が出たからといって気を抜かずに、失礼がないよう気を付けましょう。
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リクルーター面談
2つ目のパターンはリクルーター面談と呼ばれるものです。
リクルーター面談とは、リクルーターと呼ばれる「採用活動のサポートを行うために社内で選ばれた社員」が、学生と面談をすることを指します。
対象学生と同じ大学出身の社員など、学生の立場に近い20~30代の若手社員がリクルーターに選ばれやすいです。学生は年齢の近い先輩から就職活動のアドバイスをもらったり、企業の内情を聞いたりすることができます。選考が始まる数か月前から行われることが多く、同じリクルーターとの面談が複数回設定されることもあります。
自己分析の相談に乗ってくれたり、学生の就活を支援してくれるリクルーターも存在します。ただし、「企業は学生のサポートをするためだけにリクルーター面談をしているわけではない」ということをちゃんと理解しておきましょう。
リクルーター面談を行う企業は少なからず「優秀な学生に自社のことを知ってもらって、入社志望度を高めてもらいたい」という狙いを持っています。つまり、「優秀な学生を早くから囲い込もう」としているのです。
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選考の第1ステップだと認識しよう
リクルーター面談は、相手が年齢の近い先輩なので、就活の悩み相談にのってもらいつつ、ラフな雰囲気で行われることが一般的です。
しかし、ラフな雰囲気であっても油断は禁物です。対外的にはっきり言っていなくても、リクルーター面談を選考活動の第1ステップにしている企業は少なくありません。
評価の良い学生は選考のステップが一部免除されたりしますが、評価が悪ければそもそも選考に呼ばれないということもあります。企業によって程度には差があるものの、リクルーター面談での評価が実際の選考に何かしらの影響を与えると考えておいて間違いないでしょう。
リクルーターは学生の本音を聞き出しつつ、対象の学生が入社後に活躍してくれる可能性があるのか、会社の風土とマッチしているのか、などを評価しています。その企業の内定を獲得したければ、選考と同じような姿勢で臨むことが大切です。
リクルーター面談を実施している主な企業
リクルーター面談は取り入れている企業と、取り入れていない企業が存在します。リクルーター制度を取り入れている企業から面談の連絡があった場合は、たとえ事前にはっきり伝えられていなくても、リクルーター面談が行われる可能性があります。
リクルーター面談を取り入れている主な企業は次の通りです。導入している企業は大企業が多く、なかでも金融、大手メーカー、インフラなどの業界で実施されやすい傾向があります。また、リクルーターは旧帝大・早慶上智などの上位校につきやすいという傾向もありますので、所属大学によって呼ばれる・呼ばれないの差があります。
- 東京海上日動火災保険
- 住友生命保険
- 農林中央金庫
- 三井住友銀行
- 野村証券
- 大和証券
- 日立製作所
- トヨタ
- 新日鉄住金
- JR東海
- 関西電力
- 清水建設
準備不足は悪印象! 面談前にやるべき準備
就活生
面談に呼ばれたらとりあえず参加すれば大丈夫でしょうか?
キャリアアドバイザー
事前に準備をしっかりすれば、それだけで他の就活生と差をつけることができます。
フランクな雰囲気だからこそ、自分の本音や素直な思いを企業に伝えることができるのが面談のメリットです。しかし裏を返せば、準備不足だとそれがすぐに相手に伝わってしまうことが注意しないといけないポイントでもあります。つぎは悪印象をもたれないためにやるべき事前の準備を解説していきます。
企業の基本的な情報を調べる
「事前に企業の基礎情報を調べる」、これは一見当たり前のことのように思えますが、実はほとんどの就活生が実践できていません。面接の前に調べる人は多いですが、面談の前だとどうしても「とりあえず面談に行って直接企業の情報を教えてもらおう」というスタンスになりがちです。
それでももちろん問題はないのですが、逆に事前に企業のことをしっかり調べておくことができれば、それだけで周りと差をつけることができます。
事前の調査をしておくと、後の項目で解説をする逆質問の内容に深みが出てきます。「事前に調べてこう思ったけれども、実際はどうなのでしょうか?」と一歩踏み込んだ質問ができるようになるのです。面談では受け身に企業の話を聞く就活生が多いなかで、このように事前に調べた姿勢を見せると、おのずと高い評価を得られやすくなるでしょう。
面談の数が多くてすべての企業について調べることが難しいという人は、志望度が高い企業だけに集中して、しっかりと調べておくことをおすすめします。
- 創業年、創業者、歴史
- 社風や社訓
- 事業内容、事業の拡大方針
- 実際の業務内容
- 組織図、従業員数
- 売上高、営業利益、純利益の推移
- (上場企業であれば)株価の推移
- 現場社員が働いている雰囲気
- 企業のホームページ
- IR情報(有価証券報告書など)
- 中期経営計画書
企業の事業内容について、調べるのが難しいと感じた人はこちらの記事で詳しく解説していますのでぜひ確認してみてください。
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想定質問への回答を考える
カジュアル面談やリクルーター面談のときに企業から聞かれる質問というのは、選考の1次面接で聞かれる内容と大きく変わりません。主に企業選びの軸、大学で頑張ったこと、将来のキャリアプラン、などの基本的な質問について聞かれることになるでしょう。
選考とは直接関係のない面談の場合はあまりシビアに評価されることはないですが、それであっても相手の企業の志望度が高ければ、志望動機や自己PRをしっかりと答えられるようにしておいた方が好印象を与えやすいです。
もちろん選考前であれば悩んでいる部分があってもいいですが、自分の中の軸や、その時点で迷っているポイントを相手に伝えられるように準備しておくとよいでしょう。
- どのような業界を志望していますか?その理由は?
- 企業を選ぶときの軸や重視しているポイントを教えてください。
- 将来どんな仕事をしてみたいですか?
- 将来どのようなビジネスマンになりたいと考えていますか?
- 大学ではどのようなことに取り組んできたのか教えてください。
- 自分の強みや長所はどんなところだと思いますか?
こちらの記事では1次面接でよく聞かれる質問について解説していますので、併せて読むと参考になると思います。
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逆質問の内容を考える
就活生
御社のこの事業について興味があるのですが、実際の業務がどのような流れで行われているのか具体的に教えていただけますでしょうか?
面談担当者
(お、この就活生は事前にしっかり調べてきていますね…!)
面談の特徴は企業と学生のコミュニケーションが双方向であることです。つまり、企業が学生を理解するだけではなく、学生が企業のことを理解する場でもあります。企業側もその前提で面談を実施しているので、積極的に逆質問に答えてくれることが多いはずです。
企業は、逆質問の姿勢や内容で学生のことを評価しています。逆質問で他の就活生と差をつける方法は、上記で紹介した「事前に相手企業のことをしっかり調べておくこと」です。
「自分で調べたことが正しいのか確かめたい」「調べたけれどもわからないことがあるので聞いてみたい」「ネットの情報だけではなくもっと詳しく企業の実態を聞きたい」という姿勢を見せると、「この学生は選考が始まる前の段階からうちの企業に興味をもってくれているんだな」と感じてもらいやくなるでしょう。
- 事業内容について、〇〇がわからないので詳しく知りたい。
- 競合他社と比べたときの強み・弱みは。
- 普段どのような業務をしているのか。一日の仕事の流れが知りたい。
- 仕事のやりがい、モチベーションは。
- 〇〇の部署で〇〇のような仕事にチャレンジしたいと思っているが実現可能か。
- どんな学生に入社してもらいたいと思うか。
- どんな人が社内で活躍している傾向にあるか。
リクルーター面談ですべき質問についてはこちらの記事でさらにまとめてあります。
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キャリアアドバイザーコメント持田 伊織プロフィールをみる
逆質問のときは「自分の考えと事実のギャップを埋めること」を意識するといいでしょう。良い質問は「私は御社の強みは〇〇だと考えいるのですが、実態どうなのでしょうか?」というような形です。このような質問をすることができれば、自分の意欲を示すことができると同時に、手元にある情報以上のことを聞くことができます。自分の考えを述べるための事前の準備として「事前に相手企業のことをしっかり調べておくこと」が重要であることは上で説明している通りですね。
一方で、あまり聞かない方が良い質問は、休暇や福利厚生などのプライベートに関する質問です。企業を選ぶうえでは福利厚生なども重要なポイントになるかと思いますが、こういった質問をすると「あまり一生懸命に働く気がないのだろうか」とネガティブな印象を与えてしまうことがあります。内定を取った後に直接聞いて確認するか、インターネットで調べたり、知人に聞いたりして確認するようにしましょう。
当日のイメージをつかもう! 実際の面談の流れ
「面談の当日はどんな流れで進むのかイメージできない」という人向けに、一般的な面談の流れについて解説します。どのような面談であっても大まかには同じような流れで進んでいくので、基本をおさえておけば柔軟に対応できるようになります。
①アイスブレイク
面談のはじめにはアイスブレイクと呼ばれる、簡単な会話が行われることが多いです。お互いの緊張をほぐして、コミュニケーションを取りやすい雰囲気をつくるために行われます。
これは就活の面談に限っただけのものではなく、ビジネスシーンの面談などでも一般的に行われます。
例えば「今日は寒いですね」「電車でここまで来たのですか?」「今日は学校の授業はありますか?」などの簡単な質問をされるはずなので、簡潔に答えれば問題ありません。
アイスブレイクは単に緊張をほぐすために行われるだけなので、自然体で会話のキャッチボールをすることを心がけましょう。
②自己紹介
アイスブレイクが終わった後は、企業の面談担当者と学生の自己紹介が行われます。「③面談の流れの説明」や「④企業の事業説明」などが先にきたりと、順番が前後する可能性はありますが、企業側で誘導してくれるのでそれに従えば問題ありません。
相手の自己紹介のときは、相手の所属部署について注意深く聞くようにしましょう。相手がどの部署の人なのかによって、その後の「⑤質疑応答」のときに重点的に聞くべきポイントが変わってくるので、聞き逃さないように注意しましょう。
自分の自己紹介が求められた場合は面談の雰囲気にも左右されますが、次の例文を参考にして簡潔にハキハキと答えるようにしましょう。
A大学文学部、4年生の山本祐介と申します。文学部ではフランス文学の研究を専攻しております。また、大学のボランティアサークルに所属しており、勉学以外に地域に密着したボランティア活動に取り組んでいます。本日はどうぞよろしくお願いいたします。
面接のときの自己紹介の方法についてはこちらの記事で詳しく説明をしています。面談の場合は面接よりも簡潔な事項紹介で良いケースが多いですが、併せて読むと学びがあるはずです。
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③面談の流れの説明
お互いの自己紹介が終わった後は、企業の面談担当者から面談をどのように進めていくのか説明があります。
「本日はまずは弊社の事業の内容を説明させていただきますので、そのあとはフリーに質疑応答の時間とさせていただきたいと思います。全体で1時間程度の時間となる予定です。」
というような説明があるはずなので、それに従うようにしましょう。
④企業の事業説明
面談を行う企業は「情報を学生に対して提供して、自分の会社に興味を持ってもらいたい」と考えているので、企業が取り組んでいるビジネスの説明が行われるケースが多いです。
ホームページやインターネット上では開示していない情報を教えてくれることもあるので、真剣に聞くようにしましょう。
説明をしてもらっている途中で、不明なところがあった場合は積極的に質問をして疑問点を解消したほうがいいです。説明をしている面談担当者も質問をしてもらった方が「興味をもってくれている」と感じるので、聞けば聞くほど会話もはずみやすくなるでしょう。
⑤質疑応答
企業の事業について説明が終わったら、最後に自由な質疑応答の時間になります。
面談担当者から質問されたら、評価されていることを念頭において気を抜かずに受け答えするようにしましょう。逆質問が求められたらときは、事前に聞きたいと思っていたことを聞いてもいいですし、事前にあった事業説明の部分でわからなかった点を質問をしても問題ありません。
コツとしては、相手の所属部署や立場を踏まえたうえで、聞くべき質問の内容を意識してみるとコミュニケーションがスムーズになります。例えば、相手が人事の担当者であれば全般的にどのような質問にも答えてくれるはずですが、営業の人であれば営業の現場について特に詳しく教えてくれるはずです。
役職者や役員クラスの人と話す機会がもしあれば、全社的な方針や今後の成長戦略などについて詳しく教えてくれるでしょう。
相手に好印象を与えるために! 面談当日に意識するポイント
面談がどのようなステップで進んでいくのか、イメージがついたのではないでしょうか。
続いて、面談で企業に好印象を持ってもらうための方法を3つ紹介します。面談に参加するときはこちらで紹介していることを意識すると、自分をさらに魅力的にアピールできるようになります。
①自然なコミュニケーションを心がける
くり返しになりますが、面談のときのコミュニケーションは企業と学生の間で双方向になるので、会話形式で進むことが一般的です。
面接のときは聞かれた質問に対してしっかりと回答をすることが求められますが、面談の場合は一度に長々と話すのではなく、聞かれたことに簡潔に答えて、自然にテンポよくコミュニケーションをすることを意識しましょう。
面接時の受け答えと面談時の受け答えを比べたときの次の例を見てみてください。企業が聞いている点はどちらも同じく「学生の志望動機・企業選びの軸」なのですが、面談のときは会話形式でコミュニケーションが進むことをイメージしてください。
面接のとき
面接官
弊社への志望動機を教えてください
就活生
私はITの力を使って世の中に貢献することに興味があり、大学では情報工学を専攻しています。将来的には自分がこれまで学んできたことを生かし、自分のつくったWebサービスによって世の中に便利さと豊さを届けたいと思っております。御社の先輩社員とお話させて頂いたときに「最新のテクノロジーを使って世界を変えていきたい」とお話をされていた姿にあこがれたため、御社への入社を志望しています。
面談のとき
面談担当者
どんな業界を見ていますか?
就活生
IT業界を中心に検討しております。
面談担当者
それはなぜですか?
就活生
もともとITに興味があり、大学では情報工学を専攻しています。将来的には自分がこれまで学んできたことを生かして、便利さと豊さを提供できるWebサービスを作りたいためです。
面談担当者
企業を選ぶ上ではどのようなポイントを軸にしていますか?
就活生
自分の専攻分野の知識を生かして世の中に貢献でき、なおかつ尊敬できる先輩社員の方がいらっしゃる企業に入りたいと考えています。
②マナーや服装には細心の注意をはらう
カフェなどで行われる面談はかしこまらずに穏やかな雰囲気で行われることが多いです。しかし、気が緩みやすい場面でも企業はあなたの本音や素の部分を見ようとしているので、マナーや服装は面接のときと同じように注意するようにしましょう。
もちろん上で説明した通り自然なコミュニケーションをすることが重要なので、あまりに硬すぎると違和感がありますが、くだけた言葉使いなどはしないようにしましょう。
また、服装も企業から何か指定がない限りはスーツで行く方が良いです。マナーや服装には面接と同じレベルで気を付けるようにしましょう。
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③適度にメモを取る
面談のときは、相手の面談担当者からいろいろと生の情報を聞くことができます。せっかく聞いた情報を忘れないようにするために、メモを取りながら話をすることをおすすめします。
もしメモをとっても良いのか判断できないような場合は、面談のはじめに「メモを取っても大丈夫でしょうか?」と直接聞いてしまった方がいいです。
適度にメモを取りながら面談をしていると、相手に「この学生は自分の話をしっかりと話を聞いてくれている」とポジティブな印象をもってもらいやすいです。逆にメモを取らずに面談をしていると「この学生はちゃんと話を聞いてるのかな?」と不快感を与えてしまうケースもあります。
ただし、面談中は相手とのコミュニケーションを取ることがもちろん最優先です。メモを取ることに集中しすぎて、相手の話を聞き漏らしてしまったりすると失礼になるので、あくまでコミュニケーションに集中しつつ、適度にメモをするようにしてください。
キャリアアドバイザーコメント塩田 健斗プロフィールをみる
面談は企業の担当者と1対1で行われることが多いですが、ときには企業の担当者1人と複数の学生が一緒に面談をするような場合もあります。そのようなケースでは、次の2点に注意をするようにしてください。
①自分ばかり話しすぎないこと
自分をアピールしたい気持ちはとてもわかりますが、限られた時間の中で自分ばかりが質問していたり話をしすぎたりすると、企業の担当者から「周りに対する配慮が足りない」と思われてしまうことがあります。他の学生よりも積極的な姿勢をアピールすることはもちろん大切ですが、やりすぎないように注意しましょう。
②他の学生の話をしっかり聞くこと
私も過去に採用担当として面談をした経験がありますが、自分のターンが終わった後に他の学生の話を聞かない態度の学生が少なからずいました。上の①と同じですが、このような学生は「傾聴力やチームワーク力がないのでは?」と悪印象を持たれてしまうので、他の学生が話しているときもしっかり相槌を打つ、などの姿勢があった方が好印象です。
日程変更をするときは? スマートに連絡する方法
就活生
面談の日に急な予定が入ってしまったのですがどうしたらよいでしょうか。
キャリアアドバイザー
相手に失礼がないように日程変更の連絡をすれば問題ありません。
「企業から提示された日時だと面談に参加できない場合」や「面談の日程が決まった後に急な用事がかぶってしまった場合」は、面談の日程変更をお願いする必要があります。
企業はせっかくあなたのために面談の時間を確保しているわけなので、日程変更をお願いするときはなるべく失礼がないように注意しましょう。
日程変更の依頼方法などについてはこちらの記事でより詳しく解説しています。併せて読んでおくと安心ですね。
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基本的にはメールで連絡をする
日程変更が必要だとわかった段階で、なるべく早く企業に連絡をするようにしましょう。企業の人事担当者は、他のいろいろな学生との面談調整などで忙しいはずなので、基本的にはメールで日程調整をしたい旨を連絡することが望ましいです。
もし仮に面談が翌日や当日に迫っている状況で、急に変更が必要だとわかった場合は、メールを入れたうえで電話をするのが最も丁寧です。直前に電話で連絡をする場合は、「お忙しいところ日程確保して頂いたにも関わらず直前に申し訳ございません。メールでもご連絡したのですが、面談の日程変更をさせていただきたいです。」と、まずはじめに謝罪の旨をしっかり伝えてから話をするようにしましょう。
複数の日程候補を提示する
面談の日程変更をお願いするときは、自分が参加できる日時の候補を複数提示するとスマートです。
もしあなたが「〇〇月〇〇日13時からに変更をお願いします」というメールをした場合、企業側がその時間の都合が悪ければ、また改めて調整のやり取りが必要になり、余計な手間が発生してしまいます。一方で、複数の日程を提示した場合は、その候補のなかに企業の都合が合う日時があれば調整がすぐに終わるので、相手の負担が少なくなります。
また、こちらから提示する時間帯は相手企業の営業時間内にするようにしましょう。夜間や休日の時間帯の提示は避けるようにしてください。
くり返しになりますが、企業の人事担当者は忙しいので、日程変更がなるべくスムーズに完了できるように、相手の目線に立って連絡をすることを心がけましょう。
日程変更メールの例文
日程変更をメールで連絡するときの例文を紹介します。既に面談の日時が決まっている状況で、日時の変更を依頼するメールです。企業にメールをする際には参考にしてください。
新規メッセージ
○○○○○@shukatsu.com
△△△△△@shukatsu.com
〇〇月〇〇日の面談の日程変更のお願い/B大学 安田祥子
株式会社〇〇
人事部採用担当課 〇〇様
お世話になっております。
B大学の安田と申します。
〇月〇日(水) 15:00より予定させて頂いている貴社との面談に
つきまして、大変申し訳ございませんが、大学の期末試験と日程が
重なってしまい、お伺いすることが難しくなってしまいました。
お手数をおかけしてしまい恐縮ですが、面談の日程の変更をして
頂くことは可能でしょうか。
もし可能なようでしたら、以下のいずれかの日程で再調整をして
頂けますと幸いに存じます。
・〇月〇日(金) 10:00~15:00
・〇月〇日(月) 終日
・〇月〇日(火) 14:00~18:00
誠に恐れ入りますが、ご検討のほど何卒宜しくお願い申し上げます。
―――――――――――――――
安田祥子(やすだしょうこ)
B大学 社会学部 社会学科4年
電話番号:000-000-0000
メールアドレス:shoko_yasuda@b_university.co.jp
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- 日程変更で面倒をかけてしまっていることを謝罪する。できるだけ低姿勢でお願いすることを心がける。
- 件名だけでメールの内容がわかるようにする。件名には自分の大学と名前を入れて、わかりやすくする。
- 変更をお願いしている理由を簡単に説明する。企業の面談よりも優先度が高いと常識的に考えられる理由(大学の試験など)を説明する。アルバイトやサークルの予定などは変更理由としてはふさわしくない。
- 複数の日程を提示する。また、提示する時間帯は相手企業の営業時間内にする(夜間や休日の提示は避ける)。
- 敬語の使い方や、誤字脱字には気をつける。
変更すべきおすすめの時間帯についてはこちらの面接の記事も参考にしてみてくださいね。
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面談が終わった後はお礼メールを送ると効果的
就活生
準備をしっかりしたおかげで、非常に良い面談ができました。
キャリアアドバイザー
終わった後はすぐにお礼をメールをするとさらに好印象になります。
面談が終わった後は、面談の内容や感触に関わらずに、お礼のメールを送った方が好ましいです。面談をした担当者のメールアドレスがわかる場合は直接でもいいですし、わからない場合は人事部の連絡先等にメールする形でもいいでしょう。好印象を持ってもらうためのメールの書き方を説明します。
面談後のメールの書き方についてはこちらでも解説しています。詳しく知りたいという人はこちらを読んでおくと良いでしょう。
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当日中にメールを送ると好印象
面談が終わった後はなるべく早くお礼メールをするようにしましょう。できれば面談があったその日のうちに連絡を入れておくと相手に好印象を持ってもらいやすいです。これはカジュアル面談であっても、リクルーター面談であっても同じです。
当日はどうしても時間がなくて連絡できない場合は、遅くとも翌日には連絡をするようにしましょう。
それ以降にお礼の連絡をする場合は、逆に悪印象を持たれてしまうこともあるので要注意です。もし2日後以降に連絡をする場合は、「遅くなってしまって申し訳ございません」という謝罪の旨を伝えるようにしましょう。
お礼メールの例文
お礼メールを送るときの例文とポイントを紹介します。自分で送るときにはこちらの例文を参考にしながら、適宜修正を加えて組み立てるようにしてください。
新規メッセージ
○○○○○@shukatsu.com
△△△△△@shukatsu.com
面談の御礼/C大学 長谷川進太郎
株式会社〇〇
ソリューション開発部 〇〇様
お世話になっております。
B大学の長谷川です。
本日はお忙しいところ、面談のお時間を割いて頂きまして有難う
ございました。
〇〇様が取り組んでいらっしゃるお仕事の内容のスケールの大きさや、
〇〇様の仕事に対するモチベーションについてお伺いすることができ、
大変刺激を受けました。
貴社で活躍するためにもつべき心構えや、貴社のビジネスモデルの
内容等について、理解を深めることができたので、〇〇様からの
貴重なお話を参考にしつつ、今後もさらに貴社の企業研究を進めて
参りたいと考えております。
またご質問等させて頂くこともあるかもしれませんが、その際には
またご指導を頂けると幸いです。
改めまして、本日は貴重なお時間を頂戴し、誠に有難うございました。
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長谷川進太郎(はせがわしんたろう)
C大学 理工学部 理工学科4年
電話番号:000-000-0000
メールアドレス:shintaro_hasegawa@c_university.co.jp
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- 面談が終わった後、出来れば面談があったその日のうちにメールをする。
- 件名には自分の大学と名前を入れて相手にわかりやすいようにする。
- 面談で聞いた話の中で、具体的にどのポイントが学びになったのか、印象に残ったのかを説明するようにする。なるべく定型的な言葉を使わずに、自分の言葉で説明したほうが相手の印象に残りやすい。
- 敬語の使い方や、誤字脱字には気をつける。
より丁寧に感謝の気持ちを伝えたい場合はお礼状を送るという方法もありますよ。こちらの記事は面接後の内容となっていますが、基本的な書き方は変わらないためぜひ参考にしてくださいね。
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面接本番まで時間がない人は、頻出質問の模範解答だけでも必ず押さえておこう
面接で聞かれる質問に答えられるか不安ですよね。ただ、何を質問されるか分からず対策しようにも出来ない人は多いはず。
そこで、活用したいのが無料の「面接回答集」です。この資料があれば、伊藤忠商事や森永製菓、トヨタ自動車などの人気企業の面接でも実際に聞かれたような質問とその答え方が一目でわかります。
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自然なコミュニケーションを通じて自分をアピールしよう
面談で企業が見ているポイントや注意点、面談当日の流れなどについてひと通り説明をしてきましたが、いかがだったでしょうか。
「面談だから事前準備なしでとりあえず参加する」という就活生もいるかと思いますが、そのような人が多いからこそ、この記事で説明した対策をしっかりすれば、周りから一歩抜きんでた存在として就活を進めることができるはずです。
面談前にしっかりと準備をしつつ、当日は自然なコミュニケーションをすることを心がけながら、企業の担当者に好印象を持ってもらえるようになりましょう。
キャリアアドバイザーコメント塩田 健斗プロフィールをみる
昨今は対面式だけではなく、オンライン形式で面談をする機会も増えてきていると思います。
オンラインのときは対面で話すときよりも、雰囲気や空気感などのソフトな面が相手企業に伝わりづらく、自分の話す言葉の中身だけで人柄や人格が判断されやすいという傾向があります。例えば、元気はつらつな印象の人の場合は、オンラインだとその元気な雰囲気が伝わりづらくなりがちです。
そのため、オンラインのときは自分が話す言葉の中身や、話の全体の構成を対面式のときよりも注意深く考えるようにしましょう。オンラインのときこそ、事前の準備が肝心です。面談の前に以下の準備ができているか、チェックしてみてください。
・伝えたいことを結論ファーストで説明できるか
・伝えたい要点がまとまっているか、聞き手の頭に入って来やすい構成になっているか(〇〇の理由は3点あります。1点目は〇〇…。)
・伝えたい内容の具体的なエピソードや背景が整理できているか