パン業界の就職は業態の理解が肝! 向いている人の特徴まで解説

この記事のアドバイザー

志望動機付き パン業界を知りたい人の大辞典!

目次

  1. パン業界は需要が安定した業界! 3業態から自分に合った道を選ぼう
  2. パン業界はどんな業界? まずは特徴を押さえよう
  3. ①市場規模が大きく成熟している
  4. ②薄利多売型ビジネス
  5. ③商品の移り変わりが激しい
  6. パン業界の将来性は? 動向をつかむ4つの要素
  7. ①市場規模は増加傾向
  8. ②原価が高騰している
  9. ③健康志向・高級志向が高まっている
  10. ④パン屋の倒産件数増加
  11. 代表的な企業や職種も紹介! パン業界の3つの分類と特徴
  12. 業態①パンメーカー:分業で自分の役割を果たしながらパンの供給を支える
  13. 代表的なパンメーカー3選
  14. メーカーのおもな4つの職種
  15. 業態②チェーン型ベーカリー:マニュアルを活用し安定した味の提供を目指す
  16. 代表的なチェーン型ベーカリー3選
  17. チェーン型ベーカリーのおもな3つの職種
  18. 業態③個人店型ベーカリー:オリジナリティを追求する
  19. 特色のある個人店型ベーカリー3選
  20. 個人店型ベーカリーのおもな2つの職種
  21. どんな利点がある? パン業界に就職する魅力3つ
  22. ①需要が安定している
  23. ②好きなものに携われる
  24. ③公共性が高い仕事ができる
  25. 合わせて確認! パン業界に就職する際の注意点2つ
  26. ①職種や業態によっては長時間労働な傾向がある
  27. ②職種によっては体力が必要な場合がある
  28. 自分に当てはまるかチェック! パン業界に向いている人の特徴5選
  29. ①ルールを守る意識が高い
  30. ②顧客に喜びを与えたい気持ちが強い
  31. ③体力がある
  32. ④新しいアイデアを考えるのが好き
  33. ⑤チームで何かを成し遂げるのが得意
  34. あなたはどの業態が合う? パン業界の業態別のおすすめの人
  35. パンメーカー:なるべく多くの人にパンを届けたい人におすすめ
  36. チェーン型ベーカリー:パン製造に携わりつつ働き方も大事にしたい人におすすめ
  37. 個人店型ベーカリー:一から自分の手でパンの製造をしたい人におすすめ
  38. 業態別3選! パン業界の志望動機例文
  39. ①パンメーカー
  40. ②チェーン型ベーカリー
  41. ③個人店型ベーカリー
  42. パン業界の業態ごとの違いを押さえて自分に合う働き方を見つけよう !

パン業界は需要が安定した業界! 3業態から自分に合った道を選ぼう

こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。学生から、

「パン業界が気になるのですがどのような業界ですか?」
「パン業界に興味があるのですが、どんな人が向いているのでしょうか。」

という質問を受けることがあります。パン業界とは、食品業界のなかでもパンに携わる業界のことを指します。ただし、「メーカー」や「商社」などのような一般的な呼称ではないため、人によって定義は異なる可能性があるため注意が必要です。

パン業界は需要が安定した業界であり、おもに3つの業態に分かれています。業態によって働き方は大きく変わるので、自分にあった業態を選ぶことが大切です。

この記事では、パン業界全体の特徴や将来性からはじまり、業態の違いや業態ごとの向いている人の特徴まで紹介していきます。業界理解を深めて進路を考える材料としてください。

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パン業界はどんな業界? まずは特徴を押さえよう

パン業界の特徴
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就活生

小さいころからパンが大好きなのでパン業界が気になってきました。こんな理由でパン業界を志望しても大丈夫でしょうか?

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キャリアアドバイザー

いいと思いますよ! でも、パンが好きだという気持ちだけでパン業界を志望するのは注意した方が良いかもしれませんね。

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就活生

そうなんですか? どうしてでしょうか。

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キャリアアドバイザー

業界への理解が不十分なまま志望業界を決めてしまうと、ミスマッチとなる場合があるからです。まずは業界全体の理解を深めましょう。

まず最初に、パン業界はどのような業界なのかを把握しておきましょう。パン業界の定義はさまざまですが、この記事では「パンの製造に携わる業界」という定義づけをしています。

パン業界を目指す人はやはりパンが好きな人が多く、好きなことに携わりたいと考えている場合が多いです。しかし、好きという気持ちだけでなく業界の状況を正確に把握することが大切ですよ。

ここではパン業界の大まかな特徴について解説していきます。パン業界に興味がある人はぜひ参考にしてみてくださいね。

①市場規模が大きく成熟している

パンは米と並ぶ日本人の主食であるため、市場としては非常に大規模です。また、国民の主食が急に変わることは考えにくいため、今後も安定していると考えられます。

矢野経済研究所の「2023年版 パン市場の展望と戦略 」によると、実際、国内のパン市場規模は2017年度から常に1兆円を超えており、新型コロナウイルス感染症の影響で一時は少々の落ち込みんだものの、全体的には横ばいで安定しています。

一方で、今後一人当たりが消費するパンの量が大幅に増えるといったことは考えにくいため、安定している代わりに大きく増える可能性も少ないという点が特徴的な部分になります

②薄利多売型ビジネス

パンは人々の日常生活になくてはならないものであり、手の届きやすい価格帯で人々の食卓を支えています。そのため、パン一つあたりの利益は決して高くありません。1個当たりの利益が高くない分、多くの数を販売する必要のある「薄利多売型ビジネス」です。

薄利多売型ビジネスの特徴としては、商品の認知度が高く、顧客との接点もつくりやすいので売り上げが上がりやすいことがあります。そのため、顧客を増やすための広告やキャンペーンなどによる集客が大切です。

また、薄利多売型ビジネスで利益をあげていくためには、仕事の無駄を省き、小麦などの原価を抑えるコスト削減も重要になってきます。

③商品の移り変わりが激しい

パン業界は、常に新しい商品が販売され続けており、商品の移り変わりが激しい業界です。毎月何種類もの新商品の販売をしており、季節ごとの商品入れ替えも頻繁です。

爆発的にヒットする商品もありますが、流行りが過ぎればまったく売れなくなることもあります。たとえば、2021年に流行ったマリトッツォは、2024年現在も販売はされていますが、今やコンビニなどでは見かけなくなってしまいました。

そのため、トレンドをキャッチする力や新商品を素早いスパンで開発する開発力が重要になってきます

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キャリアアドバイザー

また、SNSの拡散により流行が左右される場合も多いため、SNSに明るいことも大切になるでしょう。

成瀬 遼

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パン業界ではさまざまな能力や資質が大切

パン業界において大切になってくる能力や資質にはさまざまな種類があります。代表的な能力について、いくつか考えてみましょう。

まず、現状を分析し目的や課題を明らかにする力「課題発見力」が挙げられます。常に消費者や市場のニーズを把握、分析しながら新商品を作り出す必要があるためです。また、課題を発見するためには多種多様な情報をチェックする「情報収集力」も大切になってきます。

さらに、「コミュニケーション能力」も重要なスキルです。複数の職種と連携して新商品を開発することが求められるほか、商談を成功に導くためにも重要な能力です。接客や店舗運営の際にも欠かせない能力になります。このように、パン業界ではさまざまな能力が必要になります。「課題発見力」や「情報収集力」「コミュニケーション能力」は普段から意識することで身に付けることができる力でもあります。日常的に意識して生活してみましょう。

なお、「課題発見力」についてはこちらの記事で掘り下げて解説しています。参考にしてください。

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パン業界の将来性は? 動向をつかむ4つの要素

パン業界の動向をつかむ4つの要素
  1. 市場規模は増加傾向
  2. 原価が高騰している
  3. 健康志向・高級志向が高まっている
  4. パン屋の倒産件数増加している

ここまで、パン業界の現状を解説してきました。現在のパン業界の現状を知ったところで、気になってくるのはパン業界がこれからどうなっていくかではないでしょうか。

ここからは、パン業界の今後の動向と将来性について解説していきます。しっかりと把握しておきましょう。

①市場規模は増加傾向

パン業界の市場規模は安定している傾向にありますが、今後の市場規模においても増加傾向にあります。

矢野経済研究所の「2023年版 パン市場の展望と戦略 」によると、コロナ禍には若干の落ち込みが見られたものの、2021年には15,354億円であった市場規模は2023年にかけて経済活動が回復するにつれ微増し続けています

さらに、市場規模は2026年にかけて16,090億円まで増加すると予測されています。市場規模が拡大中の業界では業績が上がる可能性が高いといえます。

吉川 智也

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将来的な人口減少にともなう消費量の落ち込みへの打開策が必要

現在、パン業界の市場規模は微増傾向にあります。しかし、将来的な人口減少にともなう消費量の落ち込みが見込まれることも事実です。

市場規模が微増しているの理由の一つとして、日本人の米離れが進んでおり主食の主流がお米からパンに移ってきていることなどが挙げられます。家庭における米の購入量が減っているのに対し、パンの購入量は増えているというデータもあるのです。このような状況からみてもパン業界自体がなくなることは考えにくいですが、消費量の落ち込みに対する打開策は必要といえるでしょう。

たとえば、海外進出や国内生産の小麦にこだわるなど付加価値を押し出した店舗経営や、高級食パン専門店などの高級志向に舵を切る経営戦略もあります。

インバウンド向けの店舗出店やヴィーガンに対応可能なパンなど、海外を意識した商品開発も必要となってくるでしょう。人口減少による消費量の落ち込みが避けられない中、今後も新しい打開策を考えることが必要不可欠です。

②原価が高騰している

パンの最大の原料は小麦です。しかし、その小麦が近年、ロシアによるウクライナ侵攻などの世界情勢や円安の影響を受け、価格の高騰が続いています。

輸入小麦の価格は2022年にロシアがウクライナに侵攻してから値上がりしており、2024年からは若干の落ち着きを見せていますが、それでも高止まりの傾向は続くといわれています。

小麦需要の大部分を輸入に頼る日本では、今後も国外の情勢による原価の値上がりは避けることができません。また、小麦だけでなく人件費や光熱費の負担も大きくなってきており、パン業界にとっての大きな課題であるといえるでしょう。

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キャリアアドバイザー

そのため、無駄なコストをカットすることや残ったパンの有効活用、商品の値上げなどさまざまな方法で対応していく必要があります。

③健康志向・高級志向が高まっている

近年、健康への意識や付加価値の高い商品への購買意欲が高まっています。そのため、カロリーの低い低糖質なパンや多様な栄養が添加されたパンなどが人気です

たとえば、完全栄養食パンと呼ばれるベースフードの「BASE BREAD®︎」や糖質をカットしたLAWSONの「ブランパン」シリーズなどは、コンビニなどでも手軽に手に入るため、忙しい現代人に広く受け入れられています。

また、「乃が美」の高級食パンなど、日常ではなくちょっと贅沢した日などに食べる高付加価値のパンなども注目が集まっています。

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キャリアアドバイザー

今後も健康な商品・高級で特別感のある商品の需要は高まっていくでしょう。

④パン屋の倒産件数増加

東京商工リサーチの「2023年度(4-3月)「パン製造小売の倒産動向」調査」によれば、2023年のパン屋倒産件数は37件と前年度の2倍にのぼり、過去最多の倒産件数になっています。内訳としては小規模なお店が多く、約8割以上が従業員数が5人以下のお店です。

原因は複数考えられますが、最も大きな原因は、新型コロナウイルス感染症の影響でしょう。2023年に倒産したパン屋のなかで新型コロナウイルス感染症関連での倒産とされるパン屋の数は約半数の17件にのぼります。

外出自粛によるテイクアウトブームや政府からの支援によりなんとか持ちこたえていたものの、ブームが落ち着き政府からの支援も打ち切られた結果、倒産に至ったパン屋が増加しました。さらに、前述のようなパンの原価上昇も厳しい状況に拍車をかけています。

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キャリアアドバイザー

そのため、小規模経営のパン屋を目指す人や開業する人は、利益を上げる仕組みを考えることや、外部環境の変化に柔軟に対応していくことが大切になるでしょう。

代表的な企業や職種も紹介! パン業界の3つの分類と特徴

パン業界の3つの分類
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就活生

なるほど……。業界の基本知識はつけることができました。そのうえで、やっぱり私はパン業界にチャレンジしてみたいと思いました!

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キャリアアドバイザー

それは良かったです。ただ、パン業界といっても業態によって働き方はさまざまですよ。どの業態が自分に合いそうなのか、確認していきましょう。

ここまで、パン業界の現状や今後の動向を解説してきました。ただ、一口にパン業界といってもさまざまな業態があり、それによって特徴も大きく異なります。

ここからは、パン業界を3つの業態に分け、特徴や職種、代表的な企業を紹介していきます。パン業界の理解を深めるためにも、一緒に確認していきましょう。

業態①パンメーカー:分業で自分の役割を果たしながらパンの供給を支える

一つ目の業態は、パンメーカーです。パンメーカーの特徴としては、商品開発~生産、物流、販売まで幅広い工程を手掛けていることがあります。基本的に分業制であり、社員はそれぞれの工程のプロフェッショナルになることが求められます。

場合によっては事務系の職種など、直接パンに触れる機会がほぼない役割を担当することになるかもしれません。

そのため、開発から販売まで幅広い工程すべてを自分の手で経験したい人にはパンメーカーには向いていない可能性があります。しかし、自分が手がけた商品が店頭に並び、多くの人々の生活を支えることへのやりがいは大きいでしょう。

代表的なパンメーカー3選

パンメーカーの市場は実質3社の寡占状態となっており、特に首位の山崎製パンは頭一つ抜けた売上高になっています

それぞれの基本的な情報を把握し、興味を持った会社があればホームページ(HP)などでさらに深く調べてみてくださいね。

ここからは、パンメーカーとして有名な企業を3つ紹介していきます。

  • 企業名:山崎製パン
  • 設立年月日:昭和26年2月6日
  • 主力商品:薄皮シリーズ、ランチパック
  • 特徴:売上高業界No.1。食品業界全体で見ても8位に位置するなど売上高では他社を圧倒。自社のコンビニエンスストアと物流システムを持つ点も特徴的
  • 企業名:フジパングループ
  • 設立年月日:昭和23年6月21日
  • 主力商品:本仕込、ネオバターロール
  • 特徴:未上場のオーナー企業であるため、意思決定が早くトップダウンな傾向あり。独自の知事公認の職業訓練校があり、研修が手厚い
  • 企業名:敷島製パン
  • 設立年月日:大正9年6月
  • 主力商品:超熟シリーズ
  • 特徴:食パンのシェア率No.1。フジパン同様、未上場のオーナー企業であるため意思決定が早くトップダウンな傾向。最も長い歴史があり、食品添加物をなるべく使わないなど健康志向へのこだわりが強い

なお、企業研究の具体的な方法についてはこちらの記事で解説しています。より詳しく企業研究をしたい人は参考にしてください。

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メーカーのおもな4つの職種

メーカーのおもな職種4つ
  • ①営業系
  • ②生産系
  • ③物流系
  • ④事務系

ここからは、メーカーのおもな職種を紹介していきます。メーカーには幅広い部門があり、配属される部門や職種によって、働き方や業務内容が大きく変わります。自分がどの部門に携わりたいのかよく考えてみましょう。

①営業系

一つ目は、営業系です。代表的な業務は、パンを取り扱う量販店やコンビニを周り、市場調査をしたうえで商談をすることです。大手のパンメーカーであれば既存の顧客へのルート営業が多い傾向にあります。

なお、パンメーカーの営業職は、一口に営業といっても多様な職務内容があります。たとえば、ドラッグストアや外食チェーン、施設内売店などの新しい市場を開拓することや、販売店舗の運営のフォロー、新商品の開発なども営業の仕事です。

パンを売るためにありとあらゆる戦略を立て、働きかける仕事であるといえるでしょう。

営業系のおもな仕事内容
  • 製品提案
  • 商談
  • 市場調査

なお、パンメーカーの営業は基本的にBtoB営業になります。BtoBについて理解を深めたい人はこちらの記事を参照にしてください。

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②生産系

生産系では、工場に勤務し、機械を取り扱いながらパンの形成や梱包をします。パンの形成は完全な機械化が難しいこともあり、手作業が必要な工程も多くありますよ。機械と手作業を組み合わせながら最高品質のパンの製造を目指す仕事です。

基本的には仕込みや成形、焼成、梱包などの各工程に分かれており、工程ごとに担当者が異なる場合もあります。そのため、特にチームワークが大切になってくる職種といえるでしょう。

また、一度に大量のパンを製造するため、製造過程でミスをしてしまうと多くの材料が無駄になってしまいます。確認を怠らない慎重さが必要になります。

生産系のおもな仕事内容
  • 製造
  • 工程管理
  • 包装

③物流系

パンメーカーのなかには、自社のトラックを所有し独自の物流網を持っている会社もあります。発注数に応じて最適な配車ルートを管理することで、受注した商品を定刻通り正確な量を届けることを目指します。

顧客の話を直接聞く機会も多いため、顧客のニーズを適切に読み取り、商品開発やマーケティングに活かしたりすることもできます。物流での経験を生かして営業に移ることもあるようです。

また、災害時には全国にパンの配送をするなどライフライン的役割を担うこともあります。社会的意義の大きい職種だといえるでしょう。

物流系のおもな仕事内容
  • 配送先への配分管理
  • 配送

④事務系

最後は、事務系です。会社組織全体を円滑に動かすためにさまざまな業務にあたる総務や、企業の法的手続きや社内規定の整備などをおこなう法務、採用や配属などに携わる人事など、幅広い業務があります。

これらの職種は、社員のサポートや企業活動全体を支える役割を担います。パン業界ならではの職種というよりは、基本的にどの会社においても存在する職種です。従業員が安心して働けるようさまざまな部署と連携を取りながら業務をすすめる必要がありますよ。

そのため、コミュニケーションが苦でなく、人の役に立ちたいという人に向いている職種だといえるでしょう。

事務系のおもな仕事内容
  • 組織を動かすための業務にあたる総務
  • 採用や配属などに携わる採用
  • 企業の法的手続きや社内規定の整備などをおこなう法務

なお、事務職についての詳しい仕事内容などが気になる人は、こちらの記事に詳しく解説しています。参考にしてみてください。

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業態②チェーン型ベーカリー:マニュアルを活用し安定した味の提供を目指す

チェーン型ベーカリーでは、メーカーのように独自の物流網や販売チャネルまで持っていることは少なく、多くは店舗の運営に携わることになります。

特徴としては、パンの製造や焼き上げ方法がマニュアル化されていることがあげられます。また、メーカーでは配属される部門によってパンに直接触れる機会が少ない場合もありますが、チェーン型ベーカリーでは店舗で働く場合も多いため、よりパンを身近に感じられるでしょう。

代表的なチェーン型ベーカリー3選

続いて、代表的なチェーン型ベーカリーを3つ紹介していきます。チェーン型ベーカリーは全国各地に存在するものもあり、人々の日常生活に溶け込んでいます。一番身近に感じられる人も多いかもしれません。

また、大手のチェーン型ベーカリーは大手パンメーカーの子会社となっている場合も多くあります。基本情報を押さえたうえで、どのような特徴があるか調べてみましょう。

  • 企業名:ヴィ・ド・フランス
  • 設立年月日:2001年7月
  • 特徴:山崎製パンの100%子会社。店舗では冷凍した生地を焼成して提供する
  • 企業名:ドンク
  • 設立年月日:1951年2月28日
  • 特徴:欧米やアジアなど海外に幅広く展開している。売り場内の3割が店舗オリジナル商品
  • 企業名:神戸屋
  • 設立年月日:1918年
  • 特徴:長い歴史があり、コンテストなどのへの出場支援を積極的におこなうなど技術の向上に尽力している。また、働き方にも力を入れており、子育てサポート企業として厚生労働省に認められている

チェーン型ベーカリーのおもな3つの職種

チェーン型ベーカリーのおもな職種3つ
  1. 製造職
  2. 販売職
  3. 店舗営業職

ここからは、チェーン型ベーカリーのおもな職種を3つ紹介していきます。なお、中にはメーカーと遜色ないほど多様な職種がある会社もあります。会社によってさまざまな場合も多いですが、ここでは、一般的なものについて取り上げて解説していきます。一緒に確認していきましょう。

①製造職

製造職では、店内でパン製造をおこなう場合とメーカー同様工場で働く場合があります。生地の仕込み、成形、焼き上げなどを担い、パン作りの技術をしっかり学ぶことができますよ。ただし、工程によって担当する人が異なるケースがあるため、どこまでかかわれるかは事前に確認しておきましょう。

チェーン型ベーカリーの場合は研修も体系化されている場合が多く、指導も丁寧な傾向があるため未経験からでも技術を身に付けやすいでしょう。パン製造だけでなく商品開発を任されている場合もあり、自分のアイデアを生かしていくこともできます。

未経験から丁寧な研修のもとでパンの製造技術を学びたい人や、パンの商品開発に挑戦してみたい人に向いている職種といえるでしょう。

製造職のおもな仕事内容
  • 生地の仕込み
  • 成形
  • 焼き上げ

②販売職

販売職は、店頭に立ち接客をする業務です。パンの陳列やレジ業務、清掃などパンの販売にかかわるすべての業務を担います。

商品のレイアウトやディスプレイなどを考えて工夫したり、店内のコーディネートを任されることもあるため、アイデアや自分らしさを発揮できる場面も少なくありません。

また、顧客から一番近い場所で仕事ができるので、人の喜んでいる姿を直接見ることができます。顧客の意見を直接聞き連携をとることで商品の開発に携わることも可能でしょう。

人とたくさん接するため、コミュニケーションをとることが好きな人に向いている職種です。

販売職のおもな仕事内容
  • 接客
  • 陳列
  • レジ業務

なお、販売職の詳しい仕事内容や魅力については、こちらの記事で解説しています。参考にしてください。

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③店舗運営職

3つ目は、店舗運営職です。チェーン型ベーカリーの各種店舗を運営する仕事になります。店舗では、パンの製造や調理、販売など多様な業務をおこなう必要があります。また、アルバイトやパートの管理や教育も必要になってきます。

幅広い業務をおこなう必要があるため、広い視野を身に付けることができるでしょう。企業によっては、入社後は全員が店舗運営職に配属され、経験を積んだのち営業や人事などのキャリアプランが用意されている場合もあります。

さまざまな人と連携して業務をスピーディーにおこなう必要があるため、マルチタスクが得意な人やチームで働くことが得意な人に向いている職種といえるでしょう。

店舗運営職のおもな仕事内容
  • アルバイト・パートの育成
  • 資材の発注
  • 生産数のオーダー

業態③個人店型ベーカリー:オリジナリティを追求する

3つ目の業態は、個人店型ベーカリーです。個人店型ベーカリーは、パン製造の一連の流れを経験することができるため、こだわりやその店独自のオリジナリティを追求しやすいでしょう。

ただし、勤務形態やどこまでの業務に携わることができるのかは店長の意向によってさまざまであるため、一概に言えない部分があることを注意しておきましょう。

特色のある個人店型ベーカリー3選

ここでは、特色のある個人店型ベーカリーを3つ紹介します。地域に古くから存在するパン屋は数多くあり、地域に密着した経営をしている場合が多いです。

店によってどこまで携わることができるのかや任される範囲が異なるため、個人店型ベーカリーで勤めたいと考えている人は直接足を運んで確認をしてみることが大切です

以下に老舗の個人店型ベーカリーの一例を紹介していくので、参考にしてください。

  • 店名:パンのペリカン
  • 住所:東京都台東区寿4-7-4
  • 創業年月日:昭和17年
  • 特徴:食パンとロールパンの2つに商品数を絞っており、伝統の味を守っている
  • 店名:ウチキパン
  • 住所:神奈川県横浜市中区元町1-50
  • 創業年月日:明治21年
  • 特徴:130年以上の歴史がある。ホップを使って作られた食パン「イングランド」が有名
  • 店名:明治堂
  • 住所:東京都北区王子 1-14-8 明治堂ビル1F
  • 創業年月日:明治22年
  • 特徴:朝6時半からと早朝に開店する。調理パンが多様で20種類以上ある

個人店型ベーカリーのおもな2つの職種

個人店型ベーカリーのおもな職種2つ
  • ①パン職人
  • ②販売スタッフ

個人店型ベーカリーに勤めたい人がまず知っておいてほしいのは、基本的に少人数で経営しているため、幅広い業務を担う場合があるということです

パンメーカーやチェーン型ベーカリーのような分業制ではなく、パンの製造から販売、接客など業務全般を一人ひとりが担う必要があります。

以下に職種を2点紹介していくので、一緒に確認していきましょう。

①パン職人

パン職人のおもな業務内容は、パンの製造です。生地の仕込みから成形、焼成までを一貫しておこないます。忙しい場合は接客も担う場合があります。多くの個人店型ベーカリーは生地を一から仕込むため、早朝からの勤務になる場合が多いです。

パンはその日の気温や湿度などによっても焼き加減などが変わるため、とても繊細でさまざまなことに気を配る必要があります。そのため、パン作りの技術を身に付けるためには多くの経験が必要になります。

パン職人になるために特殊な資格などは不要で、未経験でも意欲があれば挑戦することができます。ただ、専門学校に通ってパン製造の基礎を身に付けてから入店するケースもあります。

パン職人のおもな仕事内容
  • パンの仕込み
  • 製造
  • 調理

②販売スタッフ

パン販売のすべてを担うのが販売スタッフです。具体的な業務内容は、接客やパンの値段や名前を覚えること、レイアウトを考えることなどがあります。

さらに、店内にイートインスペースがある場合は、パンやドリンクの提供もおこなったり、清掃やレジ打ちも担うケースが多いですよ。

ただし、販売スタッフの募集は正社員ではなくアルバイトやパートが多いです。正社員の場合は、パンの販売だけでなく、パンの製造から店舗運営、接客まで幅広い業務をおこないます。

アルバイトやパートの場合は、顧客が来る時間だけの勤務でよいため、朝早くや夜遅くに働かなければならないことは少ないでしょう。

販売スタッフのおもな仕事内容
  • 接客
  • 清掃
  • レジ打ち

堀内 康太郎

キャリアアドバイザーコメント堀内 康太郎プロフィールをみる

個人店型ベーカリーは実際にお店をまわることが大切

個人店型ベーカリーを就職先として視野に入れている場合は、いろいろなお店をまわって話を聞くことで、自分の希望する働き方ができるか確かめることが大切になってきます。なぜなら、お店特有のルールや働き方が定められていることが多いためです。

お店によっては下積みばかりでなかなかパン製造作業に携わらせてもらえなかったり、逆に最初から大きな裁量を与えてくれたりとルールはさまざまです。チェーン型ベーカリーのように制度がマニュアル化されておらず、その店ならではのやり方が強いことが要因です。

そのため、実際にお店の雰囲気やどのような仕事の仕方になるのかを見て、質問をしてみることは、自分が求めている環境かどうか推し量るのにとても重要です。

直接足を運ぶことで業界研究、仕事理解、自己分析を自然と深めることにもつながります。肌で感じ、考えたことは自分ならではの経験となるため、自己PRや志望動機に説得力を持たせることも可能になりますよ。

どんな利点がある? パン業界に就職する魅力3つ

パン業界に就職する魅力3つ

ここからは、パン業界に就職する際の魅力を3つ解説していきます。パン業界は好きなものに携われるだけでなく、需要も安定しているところが魅力です。

また、多くの人々の主食を支える公共性の高い仕事である点も見逃せません。詳しい内容を一緒に確認していきましょう。

①需要が安定している

まず一つ目の魅力は、需要が安定していることです。パンは米と並ぶ日本人の主食の一つであるため、日々の生活に必要不可欠な存在です

事実、農林水産省が2023年に米の消費量を調査した「米の消費動向調査結果」を見てみると、令和4年の日本人の米の年間購入量が年間57,380グラムに対して、パンの年間購入量は43,571グラムと、パンが日本人の主食である米同様の存在になっていることがわかります。

そのため、不景気などの影響も受けにくく、需要がなくなることもないでしょう。

②好きなものに携われる

パン業界を目指す人は、パンが好きという気持ちが強い人が多いです。自分の好きなものに携わりながら仕事ができることは、大きな喜びの一つといえるでしょう。

好きなことを仕事にするメリットは大きいです。好きなことだからこそ仕事に熱量をもって取り組むことができるという人は多いでしょう。また、仕事に熱中することで早く成長ができたり、結果が出しやすかったりする傾向があります。

パンが好きで、ものづくりにやりがいを感じられる人には絶好の業界といえるでしょう。

③公共性が高い仕事ができる

パンは多くの日本人の主食の一つであり、日々の生活になくてはならないものです。そのため、パンをつくることは人々の生活を支えることにもなります。そのため、公共性の高い仕事であるということができるでしょう。

自分の仕事が人々の生活を支えているという実感が仕事のやりがいにつながりやすい人は、パン業界に向いている人といえます

合わせて確認! パン業界に就職する際の注意点2つ

パン業界に就職する際の注意点2つ
  1. 職種や業態によっては長時間労働な傾向がある
  2. 職種によっては体力が必要な場合がある

ここまで、パン業界の特徴や職種について解説してきました。好きなものに携わることができる点や需要が安定している点など、パン業界への就職はメリットが多くあります。

ただし、パン業界を目指したいと考えている人には、注意してほしいことが2点あります。メリットだけでなく注意点も押さえておくことで、後悔のない選択をするようにしましょう。

①職種や業態によっては長時間労働な傾向がある

一つ目の注意点は、職種によって長時間の労働が必要になる場合があることです。特に個人店型ベーカリーだと、生地の仕込みから手がけることも多いため、朝の3〜6時ごろから働き始める場合がほとんどです。必然的に、長時間労働になってしまう傾向があります。

その分パンづくりを一からじっくりと学ぶことができるなどメリットもありますが、長時間労働に抵抗感を感じている人は、ストレスを感じてしまうかもしれません。

また、メーカーでも工場で働く生産系の場合は注意が必要な場合があります。工場が24時間稼働し続けているため、日勤と夜勤の交代制であるなど勤務時間が不規則になりがちであるからです。

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キャリアアドバイザー

ただ、夜勤であっても時間が区切られていたり、決められた時間が来たら退勤となる職場も多いので、勤務時間の管理はしやすいケースもありますよ。

上村 京久

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パン業界も長時間労働の実態を変える動きが活発になっている

一般的なパン屋の働き方のイメージには「朝が早く夜も遅いことがある」や「何年間かは修業期間が必要」などが思い浮かぶのではないでしょうか。特に、個人店型ベーカリーは生地の仕込みから焼き上げ、接客まですべての工程を少人数でこなす必要があるため、長時間労働につながりやすい環境であるといえます。

ただ、同じパン業界でも業態や職種によって状況は大きく異なっています。たとえば、パンメーカーの管理部門にあたる総務などの事務系ポジションは比較的、長時間労働になりにくいと考えられます。

なお、近年は機械の導入により、長時間労働になりやすい個人店型ベーカリーやメーカーの製造部門においても働き方改革が活発になってきています。特に生地の仕込みや運搬作業など、パン製造工程全体のなかでも大きな工数がかかる作業に機械を取り入れることで、パンの製造にかかる時間の大幅な短縮が可能となりました。このまま働き方改革が進めば、長時間労働を解消することも可能になるかもしれません。

②職種によっては体力が必要な場合がある

2つ目の注意点は、職種や業態によっては体力が必要な場合がある点です。特に個人店型ベーカリーだと、小麦の袋を持ち上げたり生地を移動させたり、重い機械を制御したりする必要があり、力が必要な業務が多いです。

個人店に限らずチェーン店でも焼き上がったパンを運んだり接客をしたりなど身体を動かす業務が多く、基本的には長時間立ち仕事になる場合が多いことを覚えておきましょう。

ある程度身体を動かしながら働くのが好きな人は向いているかもしれませんが、体力や健康に不安がある人は気を付けたほうが良いかもしれません

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キャリアアドバイザー

また、メーカーであっても工場でパンの製造を担当する場合、ベルトコンベアの横に立ってカットや梱包をする必要があるため、立ち仕事中心になります。

自分に当てはまるかチェック! パン業界に向いている人の特徴5選

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就活生

パン業界の魅力と注意点については理解できました。パン業界の就職を本格的に考えていきたいと思います。ところで、パン業界に向いている人ってどんな人なんでしょうか?

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キャリアアドバイザー

パン業界に向いている人の特徴は5つあります。確認していきましょう。

続いては、パン業界にはどんな人が向いているのか解説していきます。パン業界も食品を扱うという点から、慎重さやルールを守る意識は大切になってきます。

また、身体を動かす業務も多いため、体力があることもポイントですよ。あてはまるものがあるか、一緒に確認していきましょう。

①ルールを守る意識が高い

パン業界に向いている人の特徴として、まずルールをしっかりと守れる人であることがあります。パンは食品であるため、衛生面には特に注意を払わなければなりません。なぜなら、食中毒などを起こすと人の命にかかわる事態になりかねないからです。

食の安全が脅かされる事態になり、一度でも顧客の心が離れてしまうと、信頼を取り戻すにはたくさんの時間がかかります。大手のメーカーであろうとも会社の存続がかかる事態になる場合があります。

そのため、衛生を維持するルールや規定は絶対に守り抜くという強い自律心が必須になってくるでしょう

②顧客に喜びを与えたい気持ちが強い

パン業界は、自分のつくった商品が多くの人々に受け入れられることや、自分のつくったパンによって消費者に喜びを与えられることがモチベーションになる、という人に向いている業界であるといえます。

パン業界で働くと、消費者が自分の商品を手に取る様子や笑顔を見ることができる場合が多いです。そういった「自分の手で一からつくった商品が顧客の元に届き、多くの人を喜ばせる」ことが好きという人にとってはやりがいのある仕事であると言えます。

③体力がある

パン業界は、体力が必要な場合が多いことは注意点で述べました。そのため、学生時代に運動をしていた人や体力に自信がある人は特に向いているといえます。

長時間の立ち仕事になる場合があることから、長い時間動き続けることができる持久力も必要になってくるといえます

ただし、最初から体力があるわけではなくとも、業務をこなしながら徐々に体力を身に付けることもできます。体力がないからといってすぐ諦める必要はありませんよ。

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キャリアアドバイザー

また、深夜や早朝に働く場合もあるので、変則的な勤務時間でも体調を整えられる体調管理能力も必要です。

④新しいアイデアを考えるのが好き

パン業界は、次から次へと新商品が発売される、流行り廃りが激しい業界です。そのため、流行に敏感で自分から最新情報をつかみに行ったり、新しいアイデアを考えられる人は向いているといえるでしょう。

独自性を出すのが重要な個人店型ベーカリーはもちろん、チェーン型ベーカリーでもドンクのように店舗の独自商品が出せるような会社であれば、常に新商品のアイデアが求められることになりますよ。

また、パンメーカーでも商品企画に配属された場合は、新しい商品を考えること自体がメイン業務になります。

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キャリアアドバイザー

発想力がありアイデアが豊かな人にもパン業界はおすすめです。

⑤チームで何かを成し遂げるのが得意

また、パン業界は個人でなくチームワークを重んじる人や、チームで一つの目標に向かっていくことが好きな人に向いています

たとえば、パン職人は仕込み~焼成までと多くの工程をスムーズにこなしていく必要があるため、チームワークが欠かせません。また、大手パンメーカーにおいても、売れるパンをつくるためには顧客のニーズを捉えて商品開発に活かすなど、部署ごとの連携が必要不可欠です。

そのため、チーム全体のことを考えて動くことのできる人に向いているといえるでしょう。

あなたはどの業態が合う? パン業界の業態別のおすすめの人

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就活生

なるほど、パン業界に向いている人の特徴は理解できました。私は新しいアイデアを考えることが好きなので、向いているかもしれません!

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キャリアアドバイザー

それはよかったですね。では、どの業態を目指そうと考えているのですか?

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就活生

うーん、そうですね。一からパンの製造を学びたい気持ちもありますし、一つの部門のプロフェッショナルになるのも魅力的です。迷ってしまいますね。

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キャリアアドバイザー

そうですよね。迷ってしまう人のために、それぞれの業態におすすめな人の特徴を解説しましょう。

ここからは、パン業界の業態別におすすめの人の特徴を解説していきます。業態によってパンの製造に関われる範囲や働き方が異なります。

どの程度製造に携わりたいのか、何にやりがいを感じるのかなどをよく考えたうえで、自分ならどの業態が良いか考えてみてください。

パンメーカー:なるべく多くの人にパンを届けたい人におすすめ

なるべく多くの人々に自分の商品を届けたいと考える人は、パンメーカーがおすすめです。チェーン型ベーカリーや個人店型ベーカリーは大量生産ができるような業態ではないため、どうしても製造できるパンの数が限られてきます。

よって、地域の人々においしいパンを届けることはできても、全国の人々にパンを届けることは難しいです。

一方大手パンメーカーの場合、全国のコンビニやスーパーで自社の商品を売ることができるため、多くの人々に商品を届けられます。自社の商品が実際に売れる場面を目にすることが多い分、やりがいを感じる機会も多いでしょう

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キャリアアドバイザー

なるべく多くの人に自分の商品を手にとってもらいたい人は、パンメーカーがマッチしているかもしれません。

チェーン型ベーカリー:パン製造に携わりつつ働き方も大事にしたい人におすすめ

自分の手でパンを製造したい一方で、働き方にもこだわりたい人にはチェーン型ベーカリーがおすすめです。

チェーン型ベーカリーでは、店舗で働くことが多くなります。実際にパンの製造に携わる機会も多くあるでしょう。また、パンの製造の仕方や動き方などはマニュアル化されている場合がほとんどで、工程ごとに担当が異なるケースもあります。

研修なども丁寧に実施しているところが多いため、未経験から挑戦したいという人にもおすすめです

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キャリアアドバイザー

労働時間についてもしっかりと時間ごとに区切られ、整備されている傾向があります。そのため、長時間労働にはなりにくい傾向にありますよ。

個人店型ベーカリー:一から自分の手でパンの製造をしたい人におすすめ

一からパンの製造に携わりたい人は、個人店型ベーカリーがおすすめです。パンメーカーやチェーン型ベーカリーだと業務が細分化されているため、それぞれの工程に詳しくはなれても一からパンを作る流れを経験するのは難しい傾向にあります。

一方個人店型ベーカリーでは、パン職人のこだわりや製造に関する一連の流れを、実際に身体を動かしながら学ぶことができます。

技術を学んでいずれは自分の店を開きたいと考えている人は、個人店型ベーカリーを選ぶと良いでしょう。

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キャリアアドバイザー

生地の仕込みから販売までの一連の流れを経験したい人におすすめですね。

業態別3選! パン業界の志望動機例文

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就活生

なるほど! 私が進みたい道が見えてきました! さっそく企業に応募してみようと思います。

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キャリアアドバイザー

それはよかったですね。では、企業に応募しやすいようにパン業界を目指す際の志望動機の例文を載せておきましょう。参考にしてくださいね。

最後に、パン業界を志望する人向けに業態別の志望動機を紹介します。志望動機をつくる際には、「なぜパン業界を選んだのか?」「なぜその企業やお店を志望するのか?」を明確にすることが大切です。応募の際には参考にしてみてくださいね。

なお、志望動機の作り方の詳細については以下の記事で解説しています。作り方が気になる人は目を通してみてください。

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食品業界の志望動機は個性が重要! 深掘りのコツを例文付きで解説

①パンメーカー

例文

私が貴社を志望する理由は2つあります。一つ目は、食を通して人々を幸せにすることが私のやりがいであると感じているからです。

私は学生時代の4年間、居酒屋のアルバイトをしていました。あるときお客さまが「ここの料理を食べるのが僕の生きがいだよ」と仰ってくださいました。

その時、私が作った食事が人の生きがいになったことに大きなやりがいを感じました。この経験から、私は食を通して人々を幸せにしたいと考えるようになりました。

二つ目は、多くの人を支える、公共性の高い仕事をしたいと考えているからです。私は東日本大震災の際、人々の日常がいともたやすく崩れてしまうことに大きなショックを受けました。

被災された方々のために何かしたいと考えましたが、私一人の力では助けになれることも少なく、悔しさを感じていました。

そんななか、貴社は独自の物流システムを活かして被災地にパンを届けることで、多くの人々を支えていることをニュースで知りました。貴社は一パンメーカーでありながら、人々の主食を支えるインフラにもなっています。

上記二点の理由から、私は、貴社に入社することで食によって多くの人々を幸せにしたいと考えています。

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キャリアアドバイザー

食によって人々を幸せにすることがやりがいであるという点と、より多くの人々を支える仕事がしたいという点から、人々の主食を支えるパン業界を選んだことを説明しています。

また、独自の物流システムを持つという企業の特徴を入れ込むことでなぜその企業を志望するかの理由付けができていますね。

②チェーン型ベーカリー

例文

私が貴社を志望するのは、自分の手で質の高いパンを製造しながら、海外勤務にも挑戦することができるからです。

私は幼いころよりパンが好きで、貴社のパンを好んで食べていました。貴社の商品の質は非常に高く、ほかのチェーン型ベーカリーのなかでも一線を画しています。それは、貴社の強固な研修体制やコンテスト参加への積極的な奨励文化によるものだと考えています。

私はパンの製造は未経験ですが、パンの製造技術を高め、ゆくゆくは海外でも活躍したいと考えています。貴社は近年、海外進出に力を入れていると伺っています。私は学生時代、半年ほどカナダでの語学留学を経験してから、海外の多様な価値観が溢れるなかで働きたいと考えるようになりました。

上記理由から私は質の高いパン製造技術を学ぶことができ、学生時代身に付けた語学スキルを活かしながら海外勤務に挑戦することができる、貴社を希望します。

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キャリアアドバイザー

企業が力を入れている部分に言及して志望理由とすることで、企業が求める人物像にマッチしていることをアピールできています。

③個人店型ベーカリー

例文

私が貴店を志望する理由は、昔ながらの味を守りながら新しい商品開発にも積極的におこなう姿勢に感銘を受けたからです。

私は昔ながらのパンが好きで、いろいろな老舗のお店を訪れてはパンを購入していました。老舗のパン屋は昔ながらの製法や雰囲気を守り続けているお店が多いと思いますが、最近の老舗パン屋は、観光客が多く地元のお客様が少ないことが気にかかりました。

そこで近くに住む友人に話を聞いてみると、観光客がほとんどの商品を購入してしまい地元住民がなかなか購入できないことや、同じ味であるため飽きが来てしまったことが原因であると教えてくれました。

一方、貴店では伝統の味を守りながらも、毎月独自の新商品を開発することで地域住民が飽きないよう工夫しています。

私は、このような古くからの味を守りながらも地域住民を第一に考え大切にする姿勢に惹かれ、貴店を志望しました。

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キャリアアドバイザー

多くのパン屋を訪れて研究していることから、商品開発に必要な探求心の強さがアピールできています。個人店型ベーカリーに必要となる地域住民へ貢献する志も感じられますね。

パン業界の業態ごとの違いを押さえて自分に合う働き方を見つけよう !

この記事では、パン業界を目指す人に向けて、業界の特徴や将来性、職種や向いている人の特徴までを詳しく解説してきました。

パン業界は3つの業態に分かれており、業態や職種によって働き方や特徴が大きく変わってきます。

自分はパン製造の工程においてどの部分に携わりたいのか、どんな部分にモチベーションを感じるのかなどを確認し、パン業界を目指すかどうか判断するきっかけにしてみてください。

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