「ベンチャー企業はやめとけ」の理由5つ|4ステップで適性を判断! 

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あなたは向いている? 「ベンチャー企業はやめとけ」といわれる理由を大公開!

目次

  1. 「ベンチャー企業はやめとけ」は100%正解ではない! 向いているかの判断方法を紹介
  2. 「ベンチャー企業はやめとけ」といわれる5つの理由
  3. ①労働時間・業務量が多くなりやすい
  4. ②給与や福利厚生が大手より劣ることが多い
  5. ③経営基盤が安定していない
  6. ④役割が曖昧で仕事が属人的になりやすい
  7. ⑤制度・教育体制が整っていない企業もある
  8. ベンチャー企業に向いているかどうか判断する4ステップ
  9. ステップ①自分にとってのベンチャー企業のメリット・デメリットを書き出す
  10. ステップ②キャリアで重視する価値観を整理する
  11. ステップ③実際の働き方やキャリアプランをイメージする
  12. ステップ④実際の企業情報・社員の声で現実感を持って判断する
  13. 「ベンチャー企業はやめとけ」という噂は信じすぎず自分なりの結論を大切にしよう

「ベンチャー企業はやめとけ」は100%正解ではない! 向いているかの判断方法を紹介

こんにちは、キャリアアドバイザーの北原です。ベンチャー企業を受けようとしている就活中の学生から、

「ベンチャー企業ってやめといたほうが良いですか?」
「成長できるって聞くけど、ブラックって話もあって迷っています……」

という相談を受けることがよくあります。確かにベンチャー企業には大手とは異なる特徴があり、合う人・合わない人がはっきり分かれます。周囲の噂やネットの情報だけで判断してしまい、後悔したというケースも何度か目にしてきました。

ただし、「やめとけ」という声に惑わされる必要はありません。大切なのは、自分の性格や価値観、将来のキャリアビジョンと照らし合わせて、自分に合っているかどうかを見極めること。

この記事では、ベンチャー企業はやめとけと言われる理由を紹介するとともに、自分に合うかどうかを判断するためのポイントをわかりやすく解説します。ぜひ最後まで読んで、自分らしい選択につなげてくださいね。

「ベンチャー企業はやめとけ」といわれる5つの理由

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ベンチャー企業って成長できるって聞きますけど、ネットで調べると「やめとけ」という意見も多くて、不安になります……。

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確かに「やめとけ」という声があるのは事実です。でも、その背景には人によって合う・合わないがはっきり分かれるという理由があります。適切な判断をするために、なぜ「やめとけ」といわれるのかを知りましょう。

ベンチャー企業は意思決定のスピード感や挑戦できる環境が魅力である一方で、創業して間もないなどの理由で組織としての成熟度が大手企業に比べて低い場合もあります。

ここからは、「やめとけ」といわれるおもな理由を5つ紹介します。こうした面を理解したうえで、自分に合っているかどうかを見極めることが重要です。

①労働時間・業務量が多くなりやすい

ベンチャー企業は少人数で事業を回しているケースが多く、一人ひとりに求められる仕事の幅も広くなりがちです

営業から資料作成、ときには事務作業まで幅広くこなさなければならないこともあり、結果として労働時間が長くなってしまう場合も。企業によりますが、特に事業が軌道に乗っていない段階では「成果を出すまで帰れない」という空気が漂う職場もゼロではありません。

また、残業代が固定である場合や制度が曖昧な場合、長時間労働が給与に反映されないケースも考えられます。

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ワークライフバランスを重視したい場合は、ベンチャー企業よりも経営の基盤や制度が整っている大手企業のほうが向いているかもしれません。

②給与や福利厚生が大手より劣ることが多い

ベンチャー企業は資金繰りに余裕がないことも多く、初任給やボーナスといった待遇面で大手企業に比べて劣る傾向があります

ベンチャー企業が待遇面で大手企業に劣る例
  • 住宅手当や交通費が出ない
  • 昇給基準が明確でない
  • 健康診断や産休・育休制度が整っていない

このように、モチベーションに直結する制度が整っていない場合があったり、安心して働き続けるための福利厚生が十分でなかったりするケースもあります。

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給与よりも経験や裁量を重視するなら許容できるかもしれませんが、安定した待遇を求める人はストレスを感じる可能性がありますよ。

企業の福利厚生について知りたい場合にはこちらの記事もぜひ参考にしてみてくださいね。
福利厚生の充実度は企業選びの重要要素! 利点や把握方法まで解説
福利厚生の例をすべて紹介! 就活生ならチェックしておくべき理由

また、こちらの記事では福利厚生が充実している企業を30社紹介しています。待遇面が充実している企業が良い場合にはチェックしておきましょう。

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③経営基盤が安定していない

ベンチャー企業は設立してから日が浅い企業も多く、収益が安定していないケースも少なくありません。

経営基盤が安定していないデメリット
  • 倒産や事業撤退のリスクが高い
  • 事業方針やビジョンが頻繁に変わる可能性があり振り回されやすい
  • 制度の不安定さが離職につながりやすく慢性的な人材不足になりやすい

採用情報やホームページでは将来性が強調されがちですが、「実際に黒字化しているのか」「安定した資金源があるのか」など、経営の実態を冷静に見極めることが重要です

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経営基盤が安定していないからこそ、スピード感を持って事業を進められる、新しいことに挑戦できるというメリットもあります。ただし、安定性や将来性を重視したい人には大きな不安材料となるかもしれません。

こちらの記事では、安定した職業を紹介しています。安定性を求める場合にはぜひ参考にしてみてください。

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④役割が曖昧で仕事が属人的になりやすい

ベンチャー企業では、部署や職種の垣根があいまいで、与えられた仕事の範囲が明確でないことも多々あります

自分がどこまでやるべきか、どの業務が誰の担当かがはっきりしておらず、結局すべて自分で対応せざるを得ないケースも。マニュアルや引き継ぎ資料が整備されていない企業も多く、業務が個人の経験や勘に頼って属人化しやすいという課題もあります。

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自ら考えて動くことが好きな人には合っていますが、明確な指示やサポートを求める人には負担が大きい環境かもしれませんね。

⑤制度・教育体制が整っていない企業もある

新卒で入社する場合、研修制度やOJTなどの教育体制がどの程度整っているかは非常に重要です。

ただ、ベンチャー企業のなかには業務のスピード感を優先するあまり、人材育成の体制が整っていないところもあります。

「実践のなかで学ぶ」という文化が根付いているケースも多く、丁寧なマニュアルや研修が整っていないこともあるため自ら学びにいく姿勢が求められる場面もあるでしょう

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言い換えれば「若いうちから裁量権を持って働ける」ということですが、社会人としてのマナーや振る舞いなどまったく知らない状態では、どうしても不安に思ってしまうこともあるでしょう。

新卒でベンチャー企業に入社する場合に押さえておきたいポイントはこちらの記事でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてくださいね。

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キャリアアドバイザーの体験談大手とベンチャーは実際のところどの程度違う?

堀内 康太郎

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待遇面や裁量権に大きな違いがある

大手とベンチャーを比較した際、待遇や働き方にはたしかに違いがあります。待遇面に関して言うと、福利厚生や給与はやはり大手企業のほうが充実していますね。ただし、ベンチャー企業と一言で言っても超スタートアップもあればある程度規模の大きいメガベンチャーと呼ばれる企業もあるので、一概には言えません。

一方で、裁量権を求めるならベンチャー企業をおすすめすることが多いです。大企業に入社した後に「裁量権がない」「もっと自由に働きたい」という理由で転職を考える人は多い印象ですね。

ベンチャー企業に向いているかどうか判断する4ステップ

ベンチャー企業に向いているかどうか判断する4ステップ
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就活生

ベンチャーに惹かれる部分もあるのですが、自分に向いてるか正直わからなくて……。勢いだけで決めて良いのか不安です。

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ベンチャーは人によって合う・合わないが分かれるからこそ、しっかり自己分析して判断することが大切です。価値観やキャリアプランを一つひとつ整理して、自分に合った選択ができるようにしていきましょう。

ベンチャー企業に向いているかどうかは、単なるイメージや噂ではなく、「自分自身が何を大切にしたいか」「どんな働き方を望むか」といった軸をもとに判断することが重要です。

ここからは、ベンチャー企業が自分に合っているかを見極めるための4つのステップを紹介します。

ステップ①自分にとってのベンチャー企業のメリット・デメリットを書き出す

まずは、ベンチャー企業に対して抱いているイメージや、調べた情報をもとに、「自分にとってのメリット」と「不安に感じる点(デメリット)」を整理してみましょう。頭のなかで漠然と感じていることを言語化することで、自分の考えの整理につながります。

ベンチャー企業のメリット
  • 若いうちから裁量の大きい仕事に挑戦できる
  • 意思決定のスピードが早く、変化に富んだ環境で働ける
  • 幅広い業務にかかわれるため、スキルの習得機会が多い
  • 企業とともに成長していく実感が得られる
  • フラットで風通しの良い社風が多い

ここで大切なのは、あなた自身が何をメリット・デメリットに感じるかを明確にすることです。両者を比較したときにメリットのほうが大きいと感じれば、ベンチャー企業に向いている可能性が高いですよ。

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デメリットについては「「ベンチャー企業はやめとけ」といわれる5つの理由」で詳しく解説しているので、参考にしてください。

ステップ②キャリアで重視する価値観を整理する

次に、自分がキャリアにおいて大切にしたい価値観を洗い出しましょう。

キャリアにおいて大切にしたい価値観の例
  • 安定性:長く安心して働ける企業か
  • 収入・待遇:給与水準・賞与・昇給の仕組み、福利厚生に納得感があるか
  • 働きやすさ(ワークライフバランス):休日や残業時間、リモート制度、転勤の有無など
  • 自己成長・スキルアップ:新しい知識やスキルを習得できる環境か
  • やりがい・社会貢献性:仕事を通じて社会や人に貢献している実感が得られるか
  • 裁量の大きさ:年次やポジションに関係なく、意思決定にかかわる機会があるか
  • 人間関係・職場の雰囲気:上司や同僚とのコミュニケーションは取りやすいか
  • 風土:実力主義で挑戦できる社風か、伝統を重んじる社風か

このように、企業を選ぶうえで基準となる価値観は人それぞれ異なります。特にベンチャー企業を検討する場合は、「変化の激しい環境にワクワクするか」「曖昧な状況でも前向きに動けるか」といった観点も、自分の価値観と照らし合わせてみることが重要です。

そのうえで、まずは自分が「絶対に譲れない価値観」と「妥協できる価値観」を明確にしてみましょう。すべてを満たす企業を探すのは難しいからこそ、優先順位をつけることで判断に迷ったときのブレない軸になります

仕事に対する価値観がうまくイメージできない場合には、こちらの記事を参考にしてください。

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「仕事に対する価値観」の3つの見つけ方|面接での回答方法と例文

仕事に対する価値観を定めることは、就活をスムーズに進めることや入社後のやりがいにつながます。 この記事では、価値観を定めるメリットや見つけ方、面接で価値観を問われる理由などをキャリアアドバイザーが解説します。 就活で悩んでいる人にも参考になりますよ。

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ステップ③実際の働き方やキャリアプランをイメージする

次に、入社後に自分がどのように働いているか、どのようなキャリアを積みたいかを具体的にイメージしてみましょう。

ベンチャー企業では、あらかじめ用意されたキャリアパスが明確でないことも少なくありません。だからこそ、「自分はどんな価値を出して、どう成長していきたいか」を自分自身で定義する力が求められます

キャリアプランの例(ベンチャー企業の営業職志望の場合)
  • 1年目:法人営業として商品知識と提案力を身に付け、個人で目標達成を目指す
  • 3年目:後輩の育成を任されながら、チームで成果を出す経験を積む
  • 5年目:営業リーダーとして数人のマネジメントを経験
  • 10年目:営業部長や事業責任者として戦略立案・組織運営に関与

「◯年後にはどんなスキルを身に付けていたいか」「どんな働き方をしていたいか」などを考えると、ベンチャーの環境が自分の目指す未来にマッチしているかを判断しやすくなります。

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キャリアプランのイメージが湧かない場合は、OB訪問やインターンシップを通じて情報収集するのも効果的です。ベンチャーの環境で自分がどう活躍できそうかを、より具体的にイメージできるようになりますよ。

キャリアプランについてはこちらの記事でも詳しく解説しています。あわせてチェックしてみてくださいね。
例文11選付き|キャリアプランが思いつかないときの5つの対処法
キャリアビジョン例11選|例文から選考で刺さるビジョンを作成! 

ステップ④実際の企業情報・社員の声で現実感を持って判断する

企業の「リアル」を知る方法
  • 企業のブログや採用サイトの社員インタビューを読む
  • IR資料・プレスリリースを確認する(上場企業の場合)
  • 口コミサイトをチェックする
  • SNSで社員の発信をチェックする
  • 説明会に参加する
  • インターンに参加する
  • OB・OG訪問をおこなう

最後に、これらの情報収集方法を使って、気になるベンチャー企業の実態にできる限り触れてみましょう。特にベンチャー企業は、インターネット上の情報が少なく実態がつかみづらい場合があります。

たとえば、「どんな人が評価されているか」「社長や経営陣がどれだけ現場に関与しているか」といった点は、ベンチャー企業においては組織の風土や働き方に直結します。

トップダウン型の企業もあれば、社員の裁量に任せる文化を大切にする企業もあり、その違いを見極めるには現場で働く社員のリアルな声に耳を傾けることが欠かせません

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ベンチャー企業では、制度や研修の整備だけでなく「人」によって働きやすさが大きく左右される傾向があります。だからこそ、働く人を知ることが企業との相性を見極めるカギになりますよ。

OB・OG訪問やインターンについては、こちらの記事でも詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてくださいね。
OB・OG訪問の時期は何月だと遅い? ベストな時期・時間帯を確認
インターンの選び方5選|Q&Aで自分に合ったインターンを即判断!

キャリアアドバイザーは実際にこうアドバイスしています!どのような学生がベンチャーとの適性が高い?

塩田 健斗

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年功序列が苦手で実力主義を求めている学生におすすめ

年功序列が苦手で、自分の実力や成果で評価されたい人にはベンチャー企業があっている印象です。成長スピードが速く、若いうちから責任ある仕事を任せてもらえる環境を求めているなら、ベンチャー企業は非常に魅力的な選択肢になりますよ。

ベンチャー企業に就職を考えていることを話すと「ベンチャーはリスクが高いよ」と言われるかもしれません。しかし企業選びで最も大事なのは、自分が一番求めるものがその企業で実現できるかどうかです。大手かベンチャーかといった枠組みで考えてしまうと、視野が狭くなり、自分にとって本当に良い選択肢を見逃してしまう可能性があるので気をつけてくださいね。

「ベンチャー企業はやめとけ」という噂は信じすぎず自分なりの結論を大切にしよう

「ベンチャー企業はやめとけ」という声はよく耳にしますが、それはあくまで一部の意見に過ぎません。実際には、ベンチャー企業のスピード感や成長機会に魅力を感じて、いきいきと働いている人も多くいます。

大切なのは、自分がどんな価値観を持ち、どのような環境で力を発揮したいのかを見つめ直すことです。そのうえで、企業のリアルな情報を集め、向き・不向きを見極めることで、後悔のない選択ができるようになります。

周囲の声に振り回されるのではなく、自分自身の軸で進路を考えることこそが、納得のいく就活につながりますよ。

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