ディーラーの志望動機を高評価につなげるための4つのコツ|例文つき

この記事のアドバイザー

目次

  1. ディーラーの志望動機には「車が好き」プラスαが必要
  2. カーディーラーとは
  3. カーディーラーのビジネスモデルとは?
  4. 主なカーディーラーと特徴をチェック
  5. トヨタ
  6. 日産
  7. ホンダ
  8. マツダ
  9. 三菱
  10. ディーラーの職種と業務内容を整理しよう
  11. 営業
  12. 整備
  13. 事務
  14. 車好き以外の人にもおすすめ! ディーラーで働く魅力
  15. 日本が誇る車産業にかかわることができる
  16. たくさんの人と人間関係を築くことができる
  17. 金額の高い商品を扱うダイナミックな仕事
  18. どんな人材が求められている?
  19. コミュニケーション能力の高い人
  20. チームワークで仕事ができる人
  21. ディーラーの志望動機で高評価を得る4つのコツ
  22. ①車産業の中でディーラーを選んだ理由を明確にする
  23. ②なぜそのディーラーを選んだのかを述べる
  24. ③企業で活かせる強みを述べる
  25. ④将来、企業でどうなりたいのかで締めくくる
  26. ディーラーの志望動機を作るときの注意点
  27. 「車が好き」だけに終始しない
  28. そのディーラーを選んだ理由をはっきりと述べる
  29. ディーラーの志望動機【例文】
  30. OK例文
  31. NG例文
  32. 自分ならではのディーラーの志望動機を完成させよう

ディーラーの志望動機には「車が好き」プラスαが必要

こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。
ディーラーへの就職を目指す学生から、こんな声を聞くことがあります。

「車が好きという理由だけでは、志望動機として弱いでしょうか」
「ディーラーの志望動機ではプラスαでどんなことを伝えると効果的ですか」

就活生の中にはディーラーに興味があるけれど、どんな仕事内容なのかいまいち掴み切れていない学生もいますよね。

そこでこの記事では、ディーラーの志望動機で高評価を得るためにぜひ押さえておきたい4つのコツについて、例文付きで詳しく解説します。ディーラーの就活をする上で知っておきたい基本情報や求められる人材についても紹介しますので、業界研究に役立ててくださいね。

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カーディーラーとは

カーディーラーとは、次のような特徴を持つ販売店を指します。

カーディーラーの主な特徴
  • 特定の自動車メーカーと特約店契約を結んだ正規販売店
  • 特約店契約を結んだメーカーから直接仕入れた自動車を販売している
  • メーカーから直接指導が入るので、スタッフの知識が深く、サービスの質も高い

自動車販売店には他にもサブディーラーと呼ばれる店がありますが、こちらはさまざまなカーディーラーから自動車を買い付けて販売しているので、複数のメーカーの自動車を広く扱っています。

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カーディーラーのビジネスモデルとは?

ディーラーは、自動車の販売だけではなく、販売した自動車の点検・修理といったアフターフォローによっても収益を上げています。

ただし、オンラインでの自動車購入の増加、車離れやレンタカー利用の増加、安全技術の向上や電気自動車の普及による修理の減少などを受け、従来のビジネスモデルには課題も多く指摘されています。

よって、今後ディーラーにおけるビジネスモデルは変化していく可能性がある点も押さえておきましょう。

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キャリアアドバイザー

カーディーラーはブランド情報の発信や、地域の人とのつながりを持つための拠点としても活用されています。

堀内 康太郎

キャリアアドバイザーコメント堀内 康太郎プロフィールをみる

ディーラーは車が好きな学生以外からも注目を集めている

かつては自動車業界のディーラーを志望する学生は、「自動車が好きだから販売に携わりたい」という動機が多くいました。ですが、今はお客さんと長くかかわりたいという理由でディーラーを志望する人も増えています。

以前はオンラインでの販売がなく店頭での購入者が多かったため、販売をこなすような「点」のかかわりが多かったのですが、現在は今紹介したように自動車を購入する人が少なくなっています。そのため一人ひとりのお客さんと長く継続的にかかわりを持つ「線」のつながりに変化してきています。

自動車離れは進んでいるものの、お客さんと長くかかわれることに魅力を感じディーラーを志望している学生が多くいますよ。学生の志向だけでなく採用するディーラー側も「線」のつながりを意識するようになっているため、お客さんとの長いかかわりを持ちたいと考えている人にはおすすめですね。

主なカーディーラーと特徴をチェック

すでに解説した通り、ディーラーは自動車メーカーと特約店契約を結んでいるので、メーカーごとにディーラーがあります。

また、同じメーカーのディーラーでも、系列によって特徴や扱う車種が違う場合もあるので、主なディーラーとそれぞれの特徴を解説していきます。

なお、エントリー方法や採用スケジュールなどはディーラー・系列・店舗などによって違うことが多いので、細かく確認してくださいね。

トヨタ

トヨタのディーラーには、主にトヨタ・トヨペット・カローラ・ネッツの4つがあり、それぞれ次のような特徴があります。

トヨタのディーラーと特徴
  • トヨタ:クラウン、センチュリーなどの高級車が中心
  • トヨペット:アルファード、ハイエースなどの上級大衆車が中心
  • カローラ:エスティマ、パッソなどの大衆車が中心
  • ネッツ:ヴィッツなど若者向け車種が中心

トヨタのディーラーには上の4つの系列がありますが、経営・人材育成の面では、「人こそが資産。人こそがブランド。」と考え、人を大切にした経営をしている点が共通する特徴として挙げられます

また、トヨタサービス技術検定、トヨタサービス業務認定など、独自の検定制度を設けてスタッフ育成をしているため、トヨタ系ディーラーのスタッフとして確実に成長できるのも魅力です。

日産

日産のディーラーには、日産系・日産プリンス系・日産サティオ系の3系列があります。

たとえば日産プリンス系は比較的スポーツカーの取り扱いが多いといった特徴はありますが、3系列でそれほど大きな違いはありません。

ただ、メーカーが全国的な広告・宣伝などをするのに対して、ディーラーはその地域での広告・宣伝をおこないます。よって、系列ごとに違いがあるというよりは、地域・店舗ごとに、企画・取り組みが違うことはあります

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キャリアアドバイザー

日産プリンス東京にておこなわれている、プロレーサーによるレッスン「モータースポーツ室」はその一例と言えますね。

ホンダ

ホンダのディーラーは、ホンダカーズ(Honda Cars Japan)です。

もともとはプリモ・クリオ・ベルノという3系列のディーラーに分かれていましたが、2006年にそれらを統合したホンダカーズが誕生しました。

さらに、2019年には新店舗デザイン「Honda Dealer Concept 2.0」(HDC2.0)を発表。HDC2.0は店舗の質向上と顧客との絆の強化を目指したもので、以下の3つをキーコンセプトとしています

Honda Dealer Concept 2.0(HDC2.0)
  • お客様が居心地が良いと感じる場所
  • Hondaブランドの魅力を体感できる場所
  • 従業員全員が輝き誇りを持って働ける場所

このコンセプトによる店舗デザインは、2020年6月から順次新車販売店舗に展開されています。

マツダ

マツダのディーラーには、マツダとマツダアンフィニ販売会社があります。

マツダのディーラーの特徴としては、「共創」の精神が挙げられるでしょう。これは、自動車開発者の情熱や姿勢・哲学を営業スタッフがしっかりと理解し、顧客に伝えていこうというものです。

そのためにマツダには「共創会」というものがあったり、メーカーの開発部門による研修があったりします。

自動車を単なる移動のための乗り物と考えるのではなく、乗る人と一体になる愛馬のように考え、走る歓びを大切にしているという点も、マツダの特徴的な点です

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キャリアアドバイザー

メーカーの想いを伝え、地域にマツダファンを育てるのが、マツダディーラーの大切な役割です。

三菱

三菱自動車では、「Drive your Ambition」をブランド・メッセージとして掲げており、技術を磨き、時代をリードする新たな価値の提供を目指しています

最近でいうと、日産と共同開発する軽の電気自動車(EV)の発売が予定されていることが一例として挙げられるでしょう。

かつてのリコール隠しや燃料試験の不正問題などの影響もあって、現在では国内よりも海外での売り上げの方が多くを占めていますが、国内でも改めて技術力の高さが再認識されつつあります。

三菱のディーラーは「広島三菱自動車販売」など各地の地名をつけた販売店が中心です。

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キャリアアドバイザー

海外ではオフロードカーなど技術を活かした頑丈な車が高い人気を誇っています。

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ディーラーの職種と業務内容を整理しよう

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就活生

ところで、ディーラーというとやっぱり営業ですよね。あとは整備とか……?

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キャリアアドバイザー

ディーラーには事務の仕事もありますよ。それぞれの業務内容についてしっかり押さえておきましょう

ディーラーの職種には大きく分けて営業・整備・事務があります。それぞれで業務内容が違うので、当然必要な知識・技術や向いている人の特徴も変わります。

職種と業務内容を確認しながら、ディーラーの中でより自分の強みを活かして働けるのはどの職種なのかを見極めましょう。

営業

ディーラーの営業は顧客に対して自動車を販売することが仕事です。ただし、具体的には次の3つに分けられます。店舗での営業活動だけではないので注意が必要です。

ディーラーの営業の主な仕事
  • 来店型営業
    店舗を訪れた顧客に対して営業をする。顧客の家族構成やライフスタイル、希望などから最適な車種をおすすめするほか、試乗に同乗したり、契約手続き・保険の案内・納車・アフターフォローをしたりもする。
  • 外回り営業
    既存の顧客に対して自動車の買い替えや点検・修理を勧める。かつては新規顧客を呼び込むための飛び込み営業もおこなわれていたが、近年は減少している。
  • 法人営業
    法人に対して営業車などの社用車を販売したり、社用車の点検・修理を勧めたりする。一度に十数台の契約となることもある。

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整備

整備士は、ディーラーの店舗敷地内にある工場にて、次のようなことを担当します。

ディーラーの整備士の主な仕事
  • メンテナンス
    エンジンオイルや冷却水、タイヤといった消耗品の取り替えをする。
  • パーツ交換
    オプション品などの取り付け、交換などをする。
  • 点検
    自動車の点検をしたり、技術面における顧客からの相談に答えたりする。
  • 修理
    傷の修復、損壊箇所のパーツ交換などをおこなう。
  • 車検
    ディーラーの店舗内に認定を受けた整備工場がある場合は、そこで車検もおこなう。

整備士の仕事は、ミスや見逃しが顧客の安全を脅かしかねない重要な仕事です。また、営業ほどではないものの顧客と直接話す機会がある点も押さえておきましょう。

なお、整備士になるためには整備士資格が必要になります。企業によっては資格取得のかかる費用などの支援を積極的におこなっていることもあるので、しっかりと確認しましょう。

また、こちらの記事では就職に有利な資格取得について紹介しています。資格についてもっと詳しく知りたい人はこちらの記事を参考にしてみてくださいね。

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事務

事務の業務内容は以下の通りです。

ディーラーの事務の主な仕事
  • 顧客用パンフレットや見積書の準備
  • 電話対応
  • 書類作成
  • 備品発注
  • 営業サポート
  • 来客時のお茶出し

営業が直接顧客と接する職種であるのに対し、事務は裏から間接的に顧客対応をするというイメージです。

電話対応では、車検の予約や商談の予約などに対応します。また、顧客とはお茶出しの際に直接顔を合わせますが、場合によっては顧客の子供の対応も必要になります。お客様感謝祭などのイベント時には店内を飾りつけたり、早朝から準備をしたりすることもあります。

営業のような自動車に関する詳しい知識や、整備士のような専門的な技術は必要ありませんが、自動車関連の書類を扱うことが多いので、ディーラーの事務ならではの知識は必要です

事務の志望動機に必要な4要素について、こちらの記事でチェックしてください。

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車好き以外の人にもおすすめ! ディーラーで働く魅力

ディーラーで働く魅力

ディーラーは、車好きの人はもちろん、それ以外の人にもおすすめの職業です。車に関する仕事ができるというだけでなく、自動車販売を通して得られるやりがいや経験も魅力になるからです。

では、具体的にどのような魅力があるのか、3つ挙げていきます。

日本が誇る車産業にかかわることができる

長い間、日本の車産業は世界のトップを走っており、2020年のデータを見ても、日本は「世界自動車販売台数ランキング」「世界自動車生産台数ランキング」ともに3位となっています。

また、アメリカにおける2021年の新車販売台数はトヨタが1位となっており、改めて日本車の世界的な知名度・信頼性・ブランド力の高さが伺えます。ディーラーとしてそんな車産業にかかわると、大きな誇りややりがいが感じられるでしょう。

たくさんの人と人間関係を築くことができる

他の職業だとどうしても一定の顧客層にしか出会えないこともありますが、ディーラーの顧客層は、若者、家族連れ、高級車に乗るような高所得層などさまざまです。

そして、どんな顧客層であれ自動車という大きな買い物をしてもらうためには、顧客に信頼してもらわなければなりません。また、自動車を購入した顧客とはアフターフォローを通して長く付き合っていくことになります。

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キャリアアドバイザー

多様な顧客と、その場限りではないしっかりとした人間関係を築いていけるということは、ディーラーで働く大きな魅力です。

金額の高い商品を扱うダイナミックな仕事

自動車という高額な商品を扱うという点も、ディーラーの魅力の1つです。たとえば来店営業なら、自分の接客によって顧客に100万円以上の商品を購入してもらうことになります。

BtoCのビジネススタイルでそこまで大きなお金を動かし、会社に対してそれだけの利益をもたらしたと考えると、ビジネスパーソンとして大きな自信や介在価値を感じられるでしょう

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キャリアアドバイザー

一つ一つの契約が大きいダイナミックな仕事なので、その分やりがいや達成感を感じる機会も多いと言えます。

どんな人材が求められている?

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就活生

ディーラーではどんな人材が採用されやすいのでしょうか?

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キャリアアドバイザー

顧客と信頼関係を築き、高額な自動車を販売していることを考えると、求められる人材像がイメージしやすくなりますよ。

求められる人物像を把握すれば、ディーラーで活かせる自分の強みが見えてきて、効果的な志望動機を作ることにも役立ちます。

的外れな強みをアピールしてしまわないためにも、ディーラーで求められる人物像をしっかり把握しておきましょう。

コミュニケーション能力の高い人

ディーラーは自動車を販売・整備する仕事なので、高いコミュニケーション能力が必要です。

特に営業の場合は、顧客のライフスタイルや希望をしっかりヒアリングして最適な車種をお勧めしなければなりません。また、顧客が家族連れで来店したときには、顧客本人のみならずそのパートナーからも話を聞いたり、自動車について理解してもらう必要があります。

自動車に関する知識やこだわり、購入意欲も顧客によってバラバラなので、相手に合わせたコミュニケーションをとる力が求められます。

コミュニケーション力をPRする際に役立つ言い換え表現はこちらの記事で解説しています。

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チームワークで仕事ができる人

たとえば事務と営業がうまく連携できていないと、顧客が来店したときにパンフレットや資料が用意できていない、契約手続きの書類作成や事務処理がスムーズに進まないといったトラブルが起こる可能性があります

営業と整備士・事務についても、顧客の要望や車の状態などをきちんと共有していなければ、メンテナンス日までに必要な部品を調達できなかったり、整備漏れが生じたりするリスクがあります。

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キャリアアドバイザー

専門職である整備士にも、チームワークやコミュニケーション力が求められるのがディーラーの特徴です。

自己PRでチームワークを効果的にアピールする方法はこちらの記事で確認しましょう。

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吉川 智也

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コミュニケーション能力の中でも傾聴力は特に大切

今説明したとおり、ディーラーの仕事ではお客さんと接する機会も多いため、コミュニケーション能力が求められています。コミュニケーション能力と聞くと、営業職の提案力など、話す力を想像する人が多いのではないでしょうか。

実はお客さんへ提案することよりも傾聴することの方が重要なのです。そのため、人の話を聞くことが得意な人は前面にアピールしましょう。

高額な自動車を取り扱っているため、お客様のニーズをきちんと把握しなければ商品を売ることはできませんよね。自動車を買いたいと思っても、お客さん自身が気づいていない「潜在的なニーズ」というものがあります。まだ言語化ができていない心のうちに秘めている要望のことですね。このニーズを引き出すためにはお客さんの話に興味を持ち聞き手に回ることがとても重要になるのです。

たとえば、「部活で新入生の悩みを聞いた結果、部活の課題を知ることができて制度を見直すきっかけを作った」などの経験はディーラーに就職後も活かせますね。このような傾聴能力を活かした経験がある人は積極的にアピールしましょう。

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ディーラーの志望動機で高評価を得る4つのコツ

ディーラーの志望動機で高評価を得る4つのコツ

就活で志望動機を聞かれるのは、学生の本気度・志望度を確認したり、入社後のミスマッチを防いだりするためです。ディーラーの志望動機で高評価を得るためにはいくつかのコツがあります。

①車産業の中でディーラーを選んだ理由を明確にする

志望動機を作るうえでまず大切なのが、「数ある車産業の中で、なぜディーラーの仕事をしたいと思ったのか」を明確にすることです。

車産業には、ディーラー以外にもさまざまな仕事があります。

ディーラー以外の車産業の仕事の例
  • 自動車メーカー
  • 部品・素材メーカー
  • サブディーラー
  • レンタカーショップ

その中でなぜディーラーを選んだのかが明確でないと、採用側に志望度の高さは伝わりません

②なぜそのディーラーを選んだのかを述べる

ディーラーといってもさまざまなメーカー・系列があり、その中でも「ぜひこのディーラーで働きたい」ということを明確に伝えられると、採用側にもモチベーションの高さが伝わります。次のポイントを参考に、そのディーラーを選んだ理由を探してみましょう。

ディーラーを選んだ理由の例
  • 企業理念
  • メーカーの魅力
  • 店舗や地域ならではの取り組み

同じメーカー・系列のディーラーでも、地域や店舗によってカラーや特徴が違うこともあるので、しっかり研究する必要があります

③企業で活かせる強みを述べる

志望動機では、単にそのディーラーで働きたい理由を述べるだけでなく、そこで自分の強みをどう活かせるのかを伝えることも大切です。

先ほどディーラーで求められる人物像について解説しましたが、実際にどんな強みが活かせるのかは各ディーラーのカラーや理念、方針によっても少しずつ違ってきます。各自動車販売会社のホームページや採用ページ、先輩社員のインタビューを読んで、自分の強みを活かせるポイントを探りましょう。

自分の強みの見つけ方はこちらの記事で解説しています。

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キャリアアドバイザー

強みをアピールするときには、実際にその強みが活きた経験やその強みを身につけたエピソードなども合わせて伝えることで説得力が増します。

④将来、企業でどうなりたいのかで締めくくる

将来、企業でどうなりたいのかも伝えると、「モチベーション高く働いてくれそうだ」「簡単にはへこたれず、熱意を持って働いてくれそうだ」と評価されるでしょう。

どんな接客ができるようになりたいか、顧客にどんな価値を提供できる人になりたいか、社内でどんな存在になりたいかなどを具体的に考えてみてください

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キャリアアドバイザー

面接の際にはその目標を達成するにはどうしたらいいと思うか聞かれる可能性もあります。聞かれたときにスムーズに答えられるよう、目標達成までの道筋についても考えておきましょう。

志望動機の締め方についてもっと詳しく知りたい人はこちらの記事を参考にしてみてくださいね。

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柴崎 拓也

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企業で活かせる強みの具体度で他の学生と差がつく

高額な自動車の販売が未経験の新卒であっても採用してもらうためには、今までの経験を入社後どのように活かすのかを具体的にアピールすることが求められます。高額商品を購入するにあたり、大半のお客様は不安を抱えています。そしてその不安や疑問点が完全に解消されて初めて購入につながるのです。つまりディーラーになるうえでお客様の不安と疑問が1つも残らなくなるように詳しくかつ丁寧に説明をすることが必要になります。選考はその準備として、自分の経験を具体的に説明することが求められるのです。

たとえば、サークル活動で「積極的にコミュニケーションをとったことでサークルの出席率が向上しました」などは採用担当者が具体的なイメージを持つことができません。どれくらい積極的なのか、出席率がどれくらい向上したのかわからないですよね。すると、入社後どのようにお客さんと接するかイメージが湧かず選考落ちになってしまうのです。「積極的」ではなく「毎日自分から話しかける」と説明すると、入社後もお客さんへ自発的にコミュニケーションをとるイメージが湧きますよね。参加率の向上も「10%増加しました」のように伝えるようにしましょう。

具体的に伝えると入社後の活躍がイメージが伝わり内定獲得につながるので、ぜひ具体化の実践をしてみましょう。

ディーラーの志望動機を作るときの注意点

続いて、ディーラーの志望動機を作るときの注意点を解説します。

上で解説した4ポイントを押さえているつもりでも、ここで解説する注意点が守れていないと、他の学生との差別化がはかれなかったり、採用側に志望度の高さが伝わらなかったりすることがあります。

自分なりの志望動機を作ったら、改めてこの注意点を確認してみてください。

「車が好き」だけに終始しない

ディーラーを志望する学生の中には車好きな人がたくさんいるので、「車が好き」だけに終始した志望動機では印象に残りませんし、決め手にも欠けてしまいます

単に車が好きなだけなら、趣味として車に乗ればいいのでは?と思われる可能性もありますよね。

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キャリアアドバイザー

ディーラーで働きたいという志望動機に説得力を持たせるには、なぜ車を「売る」「整備する」という仕事をしたいのか、仕事そのものに関することも伝えることが必要です。

そのディーラーを選んだ理由をはっきりと述べる

志望動機ができあがったら、他のディーラーの志望動機としても通用する内容になっていないか、そのディーラーと他のディーラーの違いをきちんと理解した内容になっているか、確認してみてください

他のディーラーとの違いがあまりはっきりわからない場合は、研修制度や企業理念、そのディーラーが扱う自動車メーカーの特徴、会社説明会での社員の様子などを洗い直してみると良いでしょう。

ディーラーの志望動機【例文】

ディーラーの志望動機のポイント・注意点について解説したところで、実際の例文を紹介していきます。OK例文とNG例文を掲載しますので、これまで解説してきた内容と照らし合わせて読んでみてください。

志望動機に字数制限がある場合は、はじめに少し多めに文章を書き、あとから形容詞や副詞、句読点を削ると調整しやすいですよ。

OK例文

まずはディーラーの志望動機のOK例文を紹介していきます。

営業・整備・事務それぞれの職種について紹介していきますが、特に「そのディーラーを選んだ理由」は職種関係なく参考になります。自分が志望する職種以外の例文にも目を通してみてくださいね

営業

例文

私が貴社を志望したのは、人生の中でも大きな買い物である自動車を、「パートナー」としてお客様にじっくり寄り添い販売する貴社の姿勢に共感したからです。

私はメガネ販売のアルバイトをしています。お客様の日常生活を支える重要な商品を売ることに強い責任感とやりがいを持ち、お客様の納得度を最優先に接客してきました。こうした経験から、社会人としてもっと大きく、そしてお客様の生活・人生に寄り添う商品を販売したいと考えるようになり、ディーラーを志望するようになりました。

とくに顧客との信頼関係についての評価が高い貴社でなら、「単に車を売るのではなく、お客様に寄り添い一緒に車選びをするディーラー」を目指せると思い志望いたしました。

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キャリアアドバイザー

なぜディーラーを目指すようになったか、そのディーラーを選んだ理由を明確に述べています。営業の経験があるという強み、目指す営業像などを盛り込み、向上心や接客時の姿勢、人柄が見えてくる点もポイントですね。

整備

例文

私が貴社を志望するのは、顧客との信頼関係構築と技術力の向上のどちらも重視する貴社の姿勢に共感したからです。

私の父は長年〇〇の車に乗り続けており、その理由は車の機能やデザインが好きなのはもちろん、ディーラーの整備士さんたちの技術力・人柄・自動車愛を厚く信頼しているからだと言っていました。私自身も父の車の整備に付き添う中で整備士の仕事に憧れを持つようになりました。そして貴社では整備士と顧客との信頼関係を重視していること、技術力を磨くために独自の研修・検定を設けていることを知り、貴社で整備士として働きたいと強く思うようになりました。

接客のアルバイトで培った対人能力と整備士学校で養った職人気質を活かし、顧客から信頼される整備士になりたいです。

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キャリアアドバイザー

独自のエピソードが盛り込まれており、「このディーラーを選んだ理由」が明確に伝わります。また、ディーラーが重視していることと自分の強み・素質が合致していることもアピールできていますね。

事務

例文

私が貴社を志望したのは、憧れの自動車業界において自分の強みを活かしながら、向上心を持って働けると思ったからです。

私は幼い頃から自動車が好きで、とくに父が新車を買ったときに感じた高揚感や、車に試乗した時のときのワクワク感が忘れられず、私もそんな機会をお客様に提供するディーラーで働きたいと思うようになりました。

また、運動部のマネージャーや事務・受付のアルバイトをする中で、広い視野を持って多方面に細やかなサポートができる点や、丁寧かつ効率的に事務作業を捌ける点を多々褒められてきたことから、自分の強みを活かせる事務職を志望するようになりました。中でも貴社は事務職の評価制度が明確で、自分の強みを活かしながら向上心を持って働けると思い、貴社を志望しました。

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キャリアアドバイザー

ディーラーを目指すようになった理由やそのディーラーを選んだ理由が明確で、仕事に対する積極的な姿勢もアピールできています。事務としてどんな価値を提供できるのかがしっかり伝わる点も良いですね。

NG例文

続いて、ディーラーの志望動機としては良くない例文を紹介していきます。

ディーラーの志望動機において注意すべきなのは、「車が好き」に終始しないことと、そのディーラーを選んだ理由をはっきり述べることの2点でした。わかっているつもりでも、読み返してみるとその2点をクリアしていない場合があるので、ぜひ例文と比較してみてください。

読み返しても自信が持てない場合は、友人など第三者にチェックしてもらうこともおすすめですよ。

「車が好き」だけに終始している

例文

私が貴社を志望したのは、幼い頃から大好きな自動車に携わる仕事をしたいと思ったからです。

私は父や兄の影響で、幼い頃から自動車が大好きでした。さまざまな自動車の写真やポスター、ミニカーを集めては眺めていて、小学生ながらに街で見かける自動車のメーカー・車種は大抵わかるほどでした。中でも貴社の自動車は洗練されたシンプルなデザインが昔から好きで、乗り心地の良さや環境への負荷の大きさといった課題を着実に改善している点も魅力的です。

成長した今でも、そんな記者の自動車にも日々携わりながら働くことに対する強い憧れは変わっていません。そのため、私は貴社で働きたいと思うようになりました。

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自動車に対する深い愛を伺わせる志望動機ではありますが、なぜディーラーでないといけないのかは伝わりません。企業が求めているのは一ファンではなく、プロとして貢献できる人材であることを理解する必要があります。

そのディーラーを選んだ理由が漠然としている

例文

私が貴社を志望したのは、自動車とお客様との橋渡しができる点に魅力を感じたからです。

私は幼い頃から自動車に興味があり、将来は自動車に携わる仕事をしたいと思っていました。ただ、単に自動車だけを見て働きたいというよりも、自動車の魅力を多くの人に伝え、共有しながら働きたいという気持ちの方が強くありました。

そのため、お客様の自動車選びのお手伝いをし、自動車がお客様の手に渡る瞬間を見届けられるディーラーで働きたいと思うようになり、中でも貴社のサービス内容に魅力を感じました。将来は、ディーラーならではの幅広い知識をもとにお客様に最適な車種をご提案し、いつでも頼っていただけるようになりたいと思います。

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キャリアアドバイザー

そのディーラーを選んだ理由が述べられておらず、他のディーラーに出す志望動機としても通用する内容になっています。魅力的なサービス内容とはどのようなものか、なぜそこを魅力的だと思ったのか、具体化していきましょう。

自分ならではのディーラーの志望動機を完成させよう

ディーラーは自動車を扱う仕事なので、ディーラーを目指す学生の多くは自動車が好きですし、自動車に携わる職業は他にもたくさんあります。また、ディーラーにもさまざまな会社があるので、採用側は「他ではなくここで働きたい」と思っている学生を求めているということをしっかりと意識する必要があります。

なぜディーラーなのか、なぜその企業なのかということをしっかりと掘り下げ、自分ならではのディーラーの志望動機を完成させてくださいね。

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