大学院生の就活を成功させるには? スケジュール管理など6つの必勝法

この記事のアドバイザー

目次

  1. 大学院生の就活は甘く見ずに早めの対策を
  2. まずは大学院生の就活事情について知ろう
  3. 大学院生に有利な推薦制度を活用できる
  4. より幅が広がる自由応募も可能
  5. 理系大学院生は学部生より有利な場合が多い
  6. 文系大学院生は教育や公務員への就職が人気
  7. 文系職種に就職する理系大学院生もいる
  8. こんなはずじゃなかった!大学院生が就活に失敗する5つの理由
  9. ①研究と就活の両立ができない
  10. ②気が付いたら出遅れていた
  11. ③教授が協力的ではない
  12. ④就活を甘く見ていた
  13. ⑤大学院生の強みをアピールできていない
  14. 必勝法①早めに就活をスタートする
  15. 大学院生の就活スケジュールを理解しよう
  16. 大学院生の就活は1年の夏からスタート
  17. 必勝法②研究をわかりやすく伝える力を磨く
  18. 面接では研究について深掘りされることが多い
  19. 専門用語を使わずに高校生でもわかるように伝える
  20. 成果だけでなく思考方法や人柄が問われている
  21. 必勝法③大学院生ならではの強みをアピールする
  22. 企業が大学院生に感じるメリットとは
  23. 企業の意図を理解して採用メリットを論理的にアピール
  24. 必勝法④自己分析と企業研究を徹底する
  25. モチベーショングラフを活用する
  26. キャリアビジョンを明確に持つ
  27. 必勝法⑤志望企業を絞る
  28. 大学院生の平均的な応募企業数は10社程度
  29. 専門分野にこだわり過ぎない
  30. 必勝法⑥インターンシップに参加する
  31. インターンは最も効率的に企業研究できる機会
  32. 本選考で有利になることもある
  33. 大学院生の就活事情を理解して有利に就活を進めよう

大学院生の就活は甘く見ずに早めの対策を

こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。就活生から

「大学院生の就活はいつから始めればいいの?」
「大学院生にもインターンシップは必要?」

という声を聞きます。大学院生は研究活動が忙しく、就職活動との両立に悩んでいる学生もいるのではないでしょうか。

そんな学生に向けて今回はスケジュール管理をはじめとする、大学院生の就活の必勝法を6つ解説します。「こんなはずじゃなかった」と後悔することがないよう、早めにチェックしておいてください。

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まずは大学院生の就活事情について知ろう

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就活生

大学院生の就活って、学部生の場合とそんなに違うのですか?

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キャリアアドバイザー

同じ部分もありますし、まったく違う部分もあります。いくつかの選択肢や傾向があるので確認しておきましょう。

大学院生の就職活動は、一般的な大学生の就職活動とは少し異なります。就活のしかたによって準備することも変わってくるので、最初に大学院生の就活事情について整理しておくことが必要です。

また、理系大学院生は学部生より有利な場合が多く、文系大学院生は教育系の職種や公務員への就職が多いといった傾向もあります。

大学院生に有利な推薦制度を活用できる

大学院生は、学校側が特定の学生を推薦する「推薦制度」を利用できます。推薦制度は主に「学校推薦」「教授推薦」「後付け推薦」の3種類です。

大学院生が利用できる推薦の種類
  1. 学校推薦(学内推薦)…企業が「特定の学校の推薦枠」を設ける
  2. 教授推薦…企業が「特定の研究教員からの推薦状」をもとめる
  3. 後付け推薦…企業が選考後に「推薦状」の提出をもとめる

学校推薦は基本的に、特定の学部や学科の学生が推薦権を得られる推薦制度です(定員あり)。教授推薦は特定の研究教員と企業の「コネクション」を利用した推薦制度なので、特定の研究室の学生だけが推薦されます。

後付け推薦は選考後に企業へ「推薦状」を提出することで、内定取り消しのリスクを防げる推薦制度です。推薦されるのにふさわしい成績や結果を残せるように、今のうちから成果を上げていきましょう

推薦応募の中でも部署を指定して選考を受けられるジョブマッチングというものもあります。こちらの記事で解説していますのであわせて参考にしてみてくださいね。

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より幅が広がる自由応募も可能

自由応募とは、学生が自分で就職したい企業を選んで、推薦なしで新卒採用枠に応募することです。大宇学院性に限らず、専門学生や大学生もおこなう「一般的な就職活動」といえます。

自分で「就活フェア」や「合同企業説明会」などのイベントに足を運んだり、OB・OG訪問やインターンシップを利用したりして、自分に合った企業を見つけるのが基本的な流れです。推薦枠は狭き門ですが、自由公募なら枠が広がるので「たくさんの選択肢の中から選びたい」という学生には向いています。

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キャリアアドバイザー

ただ、自己分析はもちろん、業界研究・企業研究などの選考の準備も必要になるので、時間と労力がかかります。研究や論文と上手く両立させることがキーポイントとなります。

ただ、自己分析はもちろん、業界研究・企業研究などの選考の準備も必要になるので、時間と労力がかかります。研究や論文と上手く両立させることがキーポイントとなります

OB訪問のやり方やポイントについてはこちらの記事を確認してください。

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理系大学院生は学部生より有利な場合が多い

理系大学院生は、一般的な大学生(学部生)よりも就職活動が有利な場合がほとんどです。

基本的に理系の職種は、新入社員を採用する際に専門知識や本格的なスキル、経験を重視しています。そのため、大学院で専門分野を学んだ理系院生は、就職活動の際に優遇されるケースが多いのです。

もちろん、最終的に選考を左右するのは学生の成績や成果、アピール力ですし、専門的な知識がなくても若く可能性のある人材をもとめる企業もたくさんあります。

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キャリアアドバイザー

「理系大学院生だけが有利」とは一概には言えませんが、歓迎される機会は多いでしょう。

文系大学院生は教育や公務員への就職が人気

文系大学院の主な学部は法学部、経済学部、文学部、教育学部、外国語学部です。そのため、教育や行政に関心を抱く学生が多く、教職や公的機関へ就職するケースが多くなります。

小学校や中学校、高校などの教員採用試験で、文系大学院生が優遇されることはありません。ただ、場合によっては採用後にさまざまなメリットに恵まれることもあります。

文系大学院生が受ける可能性のあるメリット
  • 大学卒の教員よりも初任給が高い
  • 名門大学院なら好待遇
  • 私立学校などで大学院修了者の方が給料の伸びがよいケースも

また、「国家総合職」では大学院修了者向けの採用試験を実施しています。安定した給料と、公的機関で働けるという「やりがい」がほしい学生にはぴったりでしょう。

こちらの記事では法学部に人気の就職先について紹介しています。あわせて参考にしてみましょう。

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教育業界の志望動機の書き方はこちらの記事でまとめています。

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また、文系の大学院生の就活についてはこちらの記事で詳しく解説していますので、ぜひあわせて読んで理解を深めてくださいね。

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文系職種に就職する理系大学院生もいる

理系の大学院へ進んだものの、文系職種に就職する学生も少なくありません。文系職種の代表的な例としては、次のような職種が挙げられます。

文系職種の例
  • 営業職
  • 企画職
  • マーケティング職
  • 人事
  • 経理
  • 広報
  • クリエイティブ職

文系職種でも論理的な思考や、分析力は求められます。理系大学院生ならではのこうしたスキルに注目して積極的に採用する企業も多いので、採用のハードルはそこまで高くありません。

ただ、業界や職種に関する知識を1から身に付けなければならないので、できるだけ早い段階から就職活動をスタートするのがおすすめです

吉川 智也

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研究する内容によっても推薦利用者数にバラつきがある

推薦を利用する大学院生は、理系の場合には2割前後と言われています。少ないと感じる学生もいるかもしれませんが、内訳をみると研究内容によって比率は異なります。たとえば、土木系は比較的推薦制度利用比率が他学部よりも高い傾向があると言われています。

土木系の学生は、ディベロッパーやインフラ系企業に就職することが多いです。企業が事業管理をしているエリア内に大学があると、企業側も大学へのイメージが掴みやすく、また、学生側も企業のことを日常的に知ることができるため双方の信頼度が高まり、推薦制度利用にもつながりやすいのでしょう。

一方、コンサルタントを目指したり、自分の研究分野とは少し異なる方向性への就職を目指したり、自由応募をする学生の理由もさまざまです。人と比べず、納得しながら選択をしてください。

まずはあなたが受けないほうがいい職業を確認しましょう

自分に合った職業・合わない職業を見つけることは、就活の成功に不可欠です。しかし、見つけることが難しいと感じる人も多いでしょう。

そんな時は「適職診断」を活用して、志望する職業と自分の相性をチェックしてみましょう。簡単な質問に答えるだけで、あなたの強みや性格が分析され、向いている職業・向いていない職業が診断できます

自分の適職・適さない職業を今すぐチェックしてみてください。

こんなはずじゃなかった!大学院生が就活に失敗する5つの理由

大学院生が就活に失敗する5つのパターン

大学院生は就職活動に有利な側面がある一方で、「落とし穴」もあります。研究や論文に追われて就職活動に専念できなかったり、就職活動のスタートダッシュに遅れてしまったりするなど、大学院生だからこそ苦労する場面があるのです。

①研究と就活の両立ができない

大学院生からよくある相談内容に

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就活生

どう考えても研究と就活の両立ができないのですが……

というものが挙げられます。研究室の教員から出された課題をこなしたり、研究や論文のリサーチに時間を取られたりしているので、多くの大学院生が就職活動に専念するのは困難だと感じています

アルバイトやプライベートの時間も確保したいなら、なおさら就職活動に割く時間が少なくなります。

②気が付いたら出遅れていた

大学院生からの相談では

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就活生

気が付いたら就職活動のスタートダッシュに出遅れていました。

という声もよく聞きます。研究や課題が多い大学院に在籍している場合、就職活動に注力するのはかなり難しくなります。

後ほど詳しく解説しますが、実は大学院生の就活は大学院1年生から始める必要があります。しかし、「新しい環境に慣れるのに精一杯」という学生は、なかなか就職活動を始められず、気付いたら出遅れていることもあるので要注意です。

③教授が協力的ではない

教授が就職に対して非協力的だと、就職活動が難航する確率が高くなります。

大学院の教授の仕事は、研究と学生の育成です。基本的に「研究で成果を残すこと」を学生に求めています。就職活動のサポートの優先順位は低いので、学生の就職活動のスケジュールや、研究や論文に費やせる時間を把握せずに、学生に膨大な課題を与えることもあるのです。

研究室の中には「コアタイム」、つまり「研究室にいなければならない時間」を設けている場合もあります。コアタイムの時間が長ければその分、就職活動にかける時間が減ってしまうので、学生にとってはつらい部分です

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キャリアアドバイザー

どうしても課題が多く、拘束時間も長いときは、教授に相談して就職活動と両立できるように調整してもらう必要があります。

④就活を甘く見ていた

近年は「売り手市場」といわれるほど、新たな人材を積極的に採用している企業がたくさん存在します。しかし、売り手市場だからといって、必ずしも希望通りの企業へ就職できるとは限りません。

大企業や有名企業、待遇がよい企業は倍率が高く、専門知識を持つ大学院生でも企業とのマッチ率が高くなければ採用されない可能性があります。

また、知識だけでなく、計画性やアピール力がないと選考通過は困難です。「売り手市場だし、推薦があるから大丈夫」と甘く見ず、着実に就職活動を進めていきましょう。

⑤大学院生の強みをアピールできていない

大学院生ならではの強みをアピールできていないのも、大学院生が就職活動で失敗する要因となります。

就職活動では「周りの学生との差別化」が、結果を大きく左右します。大学院生が同じく選考に挑む周りの学生と差別化を図るためには、「大学卒」ではなく「院卒」としての専門知識やスキルをアピールするのが得策です

面接の質問で、一般的な大学生と同じような回答をすると、あなたを採用するメリットが伝わりません。

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キャリアアドバイザー

大学院時代の研究や論文など、大学院で取り組んだことや身につけたスキルをわかりやすく伝える術を身につける必要があります。

学業を自己PRとしてアピールするコツはこちらの記事で読んでください。

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清水 沙也香

キャリアアドバイザーコメント清水 沙也香プロフィールをみる

自分と向き合う時間をなんとか創出できるようにしよう

時間の確保が難しいという理由で失敗してしまう学生の中には、実は学部時代に一度就職活動をおこなったことがある人もいます。いくつかESを書いたり面接も受けてみたりしたけれども自分にしっくりくる企業を見つけられなかった、それよりも自分はまだ研究を続けていきたい、という理由で大学院進学を決めるケースです。

しかし、学部時代に就活をおこなった際に「なぜ自分にしっくり来ないと思ったのか」「自分の強みは何か」「研究をすることでどのように世の中に貢献をしたいのか」などの分析を放置したままにしておくと、大学院生として就活を始める際にまた同じループに陥ってしまうリスクがあります。

どんなに忙しくても移動時間中に内省をする時間を確保するなど、工夫をしながら就活を進めてください。

あなたが受けないほうがいい職業を診断しよう

適職診断 適職診断

就活では、自分に合った仕事が見つからず悩むことも多いでしょう。

そんな時は「適職診断」が役に立ちます。簡単な質問に答えるだけあなたの性格や強みを分析し、適職・適さない職業を提案してくれます

自分の適職・適さない職業を知ることで、自信を持って就活を進めましょう。

必勝法①早めに就活をスタートする

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就活生

大学院生の就活も、きちんと考えておかないといけませんね。でも、忙しくて何から手をつければいいのかわかりません。

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キャリアアドバイザー

大学院生ならではの就活の必勝法を伝授しますので、ポイントを押さえて取り組んでいきましょう。

最初の必勝法は、就職活動のスケジュールを把握して、早めにスタートダッシュを切ることです。

大学院生は課題や研究に忙しいので、就職活動のスタートが遅れることがあります。前もって就職活動を始めるべき時期を知って、効率的に選考へと進みましょう。

大学院生の就活スケジュールを理解しよう

大学院生(修士)の就活スケジュール

基本的には大学3年生と大学院1年生、大学4年生と大学院2年生と同じスケジュールで就職活動が進んでいきます。つまり、就職活動が本格的になるのは大学院2年生です

大学院1年生の3月に企業の採用情報が解禁され、6月に本選考へと進みます。ただし、実際にはこの時点で内定している人もいます。

まずは、この全体的なスケジュールを掴んでから、段階ごとに必要な準備に取りかかるのがポイントです。

大学院生の就活は1年の夏からスタート

大学院生の就活は1年の夏(6~7月)からスタートするのが理想的です。6月あたりからインターンシップの募集が始まるので、企業に関する情報収集、業界分析を始めましょう

インターンシップに参加して、志望先候補の企業とコネクションを作っておくのもおすすめです。企業の情報が解禁になるまで、業界・企業分析や自己分析を徹底しておきましょう。

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学業と両立できるよう、企業分析や自己分析を早めにスタートすることが肝心です。

必勝法②研究をわかりやすく伝える力を磨く

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就活生

研究内容なら、いつもやっていることですし、説明できると思います。

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高校生にもわかるように、専門用語を使わずにわかりやすく話せるでしょうか?

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就活生

えっ、それは…。確かに準備が必要そうですね。

大学院生の就活は、大学院生ならではの採用メリットを伝えることです。つまり、大学院で取り組んだ研究をわかりやすく伝える準備をしておきましょう。

研究内容をわかりやすく伝える力を磨くことが、選考突破のカギとなります。

面接では研究について深掘りされることが多い

面接では、多くの企業側が研究について質問します。大学院生の場合、学生時代の大半は専門分野の研究や論文に注力しているので、学業のみの話に終始することも多いのです。

つまり、大学院生の就活は、自分の研究についていかに魅力的に伝えられるかにかかっています。詳しく聞かれても回答できるように、事前に回答案を練っておきましょう。

研究について整理しておくべきポイント例
  • 研究内容
  • 研究期間
  • 研究方法
  • 研究の成果
  • 研究の評価
  • 何人で研究したか

上記のように、あらかじめ研究にまつわる情報をまとめておくと、面接時も焦らずに回答できます。実験や実習、フィールドワークに参加した経験があれば、その体験談も話せるようにしておきましょう。

専門用語を使わずに高校生でもわかるように伝える

大学院でおこなわれる研究は、学部や専攻によって多種多様です。理系の大学院生を求めている企業であっても、面接担当者が研究分野について詳しくない場合も当然あります。

そのため、「具体的にどんな分野なのか」「何に役立つのか」という基本情報から解説する必要があります。

「これぐらいなら知っているだろう」と踏んで、難解な言い回しや、専門用語を使って説明するのは避けましょう

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キャリアアドバイザー

初心者にはわからないような説明をすると、「相手の目線に立つスキルが足りない」「プレゼン能力がない」と評価されてしまいます。

成果だけでなく思考方法や人柄が問われている

面接で企業が研究について質問するのは、研究の成果や学生の知識の深さを知るためだけではありません。

企業は研究内容を通じて、その学生の思考方法や人柄を知りたいと思っています。そのため、ただ研究の結果を述べるのではなく、体験エピソードとして当時のことを具体的に伝えるのがおすすめです

人柄が伝わる研究中のエピソードの例
  • 研究中にぶつかった壁、挫折
  • 壁や挫折をどのように乗り越えたのか
  • トラブルに直面したときの考え方
  • 研究を終えたときの心境
  • 同じチームの仲間とのチームワーク

上記のように、研究中の自分の考え方や行動を詳しく説明して、あなたの人となりを企業にアピールしましょう。

加藤 大智

キャリアアドバイザーコメント加藤 大智プロフィールをみる

きっかけや今後についても聞かれやすい!

研究の内容を深めていくとともに、最終的にはそれらの経験を今後どのように活かしていきたいのかが問われます。知識そのものだけではなく、研究途中で培った性格面での強みもアピールできるようにしておきましょう。

また、なぜその研究テーマを選んだのか、という動機づけも聞かれることが多いです。自分の原体験や社会問題などを理由に挙げることで、学生がどのような瞬間にモチベーションがあがるのかどうか見極めていきたいためです。

自分の当たり前で話さず、何も知らない相手でも理解ができるかどうか何度も面接練習を繰り返しながら、自信をもって回答できるように準備をしましょう。

あなたが受けないほうがいい職業を確認しておこう

就活の成功は、自分に合う仕事・合わない仕事を知ることが鍵です。しかし、それがどんな仕事なのかが分からず悩む人も多いでしょう。

そんな時におすすめなのが「適職診断」です。簡単な質問に答えるだけあなたの強み・弱みを分析したうえで、合う仕事・合わない仕事を診断できます

早めに自分に合う仕事・合わない仕事を知って、就活を成功させましょう。

必勝法③大学院生ならではの強みをアピールする

大学院生ならではの強みを確実にアピールすることも、就職活動における必勝法のひとつです。

大学院修了者と学部卒業者の初任給が異なるのは、それだけ経験や技術が期待されているからです。研究内容とともに、大学院生を通して身につけた強みを存分にアピールしましょう。

企業が大学院生に感じるメリットとは

企業が大学院生に感じるメリットの例

大学院生ならではの強みをアピールするにあたり、企業が大学院生の何をメリットに感じているのかを押さえておく必要があります

企業はコネクションのある大学院の推薦制度を活用できるので、優秀な学生を確実に確保できます。大学院の研究室とのパイプをつなぐ役割が期待できるのも、企業にとっての大きなメリットです。

専門知識がある

大学院生は専門知識があるので、同じ専門分野の企業に入社した場合、即戦力として活躍できます。

他分野や未経験から入社した場合、研修や教育の手間がかかったり、芽が育つまで時間がかかります。しかし、大学院生なら在学時に培った知識や技術を活用して、すぐ業務に慣れてくれるので、企業にとって心強い存在です。

インターンシップや共同研究など、選考前に企業と関わりがある場合は企業の業務内容もある程度把握できるので、その分野で活かせる専門知識はしっかりとアピールしましょう。

課題解決能力が高い

課題解決能力が高いのも、企業が大学院生に感じるメリットです。基本的に大学院生は研究を繰り返す生活を送っています。毎日の中で、「PDCA」が自然と身に付くので、課題解決能力も高くなります。

(用語解説)
【PDCAとは】Plan(計画)、Do(実行)、Check(評価)、Action(改善)の頭文字を取った「品質管理や業務管理の継続的な改善方法」のこと。

大学院生はPDCAに基づいて、次々と課題を解決することが習慣化されているので、企業から「入社後もテキパキと働いてくれる」と重宝されます。

論理的思考力やプレゼン力が身についている

「論理的思考力」とは、複雑な物事を整理整頓して、道筋を立てて考える力のことです。

大学院生は研究を通して論理的思考力を自然と身に付けています。課題に取り組む際、「今何をすべきか」を順序立てて考え、適切な作業を進めるのが日常化しているからです。

研究で困難やトラブルに直面した際も、「なぜこうなったのか」を論理的に解明し、改善方法を考えられます。そのため企業から「入社後も効率的に業務をこなしてくれる」「トラブルも冷静に対応してくれる」と期待されるでしょう。

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キャリアアドバイザー

大学院生は学会でプレゼンテーションをおこなう機会が多く、プレゼン力に長けています。プレゼン力は社会人にとって必要なスキルなので、入社後も重宝されるはずです。

企業の意図を理解して採用メリットを論理的にアピール

企業に大学院生ならではの強みをアピールする際は、企業の意図を理解して採用メリットを論理的に説明しましょう。

採用メリットのアピールポイントの例
  • 自分を採用すると、企業にどんなメリットがあるのか
  • 自分が持つ知識やスキルで、どのように企業へ貢献したいのか
  • 業務に役立つ得意分野

上記のように「なぜ、自分を採用すべきなのか」をわかりやすく説明することで、あなたの魅力や価値を企業にしっかりと伝わります。根拠と貢献度を打ち出して、順序立てて伝えると、論理的思考力やプレゼン力の裏付けにもなるでしょう

あなたが受けないほうがいい職業は?
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入社後の早期離職を避けるためには、自分に適性のある職業を選ぶことが大切です。しかし、それがどんな職業なのかが分からず悩む人も多いでしょう。

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自分に適性のある職業を早めに知って、就活を成功させましょう。

必勝法④自己分析と企業研究を徹底する

忙しい大学院生が効率的に就活をするためには、自己分析と企業研究を徹底することも重要です。自己分析によって自分が目指す方向を見極め、マッチ度の高い企業を厳選しましょう。

企業研究を徹底することで、求められる知識やスキルを把握し、就活に向けてより的確な準備をおこなうこともできます。

モチベーショングラフを活用する

モチベーショングラフ

自己分析をする際には、モチベーショングラフを活用するのがおすすめです。モチベーショングラフとは自分が経験した出来事と、当時の感情の動きを表したグラフのことです

まず紙とペンを用意して、縦軸にモチベーションの高さ、横軸に時間を書きましょう。進学や部活動、アルバイトや研究など、年齢ごとに起こった出来事と、そのときのモチベーションを大まかに書き込みます。

過去に熱中したことや悩んだこと、挫折したことなど、自分史の中で印象的だったことも思いつく限り書き出しましょう。

モチベーショングラフに書き込む内容の例
  • 当時の感情(うれしい、楽しい、悲しいなど)
  • 当時の行動の理由
  • 行動の末の結果

当時を振り返るうちに、自分の人生を多面的に把握できるようになり、自分の好きなことや得意なこと、苦手なことも可視化できます。大学院で身につけた専門知識をどのように活かすべきか、将来の方向性が定まりやすくなるはずです。

自己分析の質を上げるその他の方法についてこちらの記事で解説しています。

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キャリアビジョンを明確に持つ

キャリアビジョンとは、「将来、自分がどうなりたいか」という将来像のことです。大学院で学んだ知識を活かしてどのようにキャリア形成していきたいか、同じ分野を学んだ先輩の話なども参考にしながら考えてみましょう

自分の理想の将来や目標を立てて、実現するために必要なことを具体的に書いた「行動計画」を作ってみるのもおすすめです。

紙やノートに1年後、5年後、10年後に区切って、「チームのリーダーとして〇〇の開発に携わる」「新たな〇〇を生み出す」など、ステージごとに理想の状況を書き、逆算して今ややるべきことを考えてみましょう。

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キャリアアドバイザー

キャリアビジョンを明確にすることで、面接でも説得力のある志望動機が作れるようになります。

キャリア形成の考え方についてはこちらの記事でも解説しています。

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キャリア形成とは仕事の経験やスキルを計画通りに積んでいくことです。このビジョンが明確だと周囲と差別化できますよ。 この記事ではキャリア形成のために必要な力や方法などをキャリアアドバイザーが解説します。 解説動画も参考に、学生のうちから考えを深めておきましょう。

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必勝法⑤志望企業を絞る

大学院生の就活は「推薦を利用して有利に進めることはできるが、とにかく時間がない」というのが実情です。

学部生のように多彩な業種でインターンを経験し、じっくり絞り込んでいくという時間的余裕がありません。そのため、志望企業を絞り込み、集中して準備を進める必要があります。

自分のスキルが活かせる企業や、興味のある企業に絞って、効率的に就職活動を進めましょう。

大学院生の平均的な応募企業数は10社程度

大学院生の平均的な応募企業数は10社程度です。推薦制度を利用する場合は、1社しか受けない学生もいます。

目標とする企業に的を絞って準備を進め、大学院生ならではの専門知識やスキルをアピールすることにより、多くの大学院生が2年生の6月など早い段階で内定を獲得しています

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キャリアアドバイザー

志望企業に大学院の推薦枠がある場合もあります。早めに自己分析などをおこない、方向性を決めていくことが重要です。

専門分野にこだわり過ぎない

せっかく大学院まで行ったのなら、学んだことを活かしたいと思うのは当然です。しかし、応募企業を決めるときは、これまで自分が学んできた専門分野にこだわりすぎないのもポイントです。

「自分はこの分野でしか働けない!」と思い込んでしまうと、本来あるべきあなたの可能性や選択肢を狭めてしまいます。競争率が高い専門分野だった場合、選考に通過できず、就職活動が長引く可能性もあるでしょう。

これまで考えたことがなかったような分野でも、大学院で学んだスキルが活かせる場合もあります。「この分野は自分には関係がない」と切り捨てずに、視野を広げて検討してみましょう。

加藤 大智

キャリアアドバイザーコメント加藤 大智プロフィールをみる

最終的に応募をしなくても企業リストアップは多めにおこなおう

最終的に応募をする企業数は、これまで説明してきた通りになるかもしれません。しかし、どんなことが起きるかがわからないのが就職活動です。応募をするしないにかかわらず候補企業は倍近くリストアップできているといいでしょう。万一なかなか選考がうまく進まなかった場合でも、予め想定よりも多くの企業をリストアップしておけば慌てることなく次の手を打つことができます。

また、専門分野と一言で言っても入社をすると新たな知識を得たり常に学ぶ姿勢が大切になります。「自分は絶対にこの分野しかやりたくない」という学生と「どんなことでも挑戦をしてみたい」というやる気のある学生では、企業にとってどちらが魅力的に映るか想像をしてみましょう。

企業の中期経営計画や新規事業部の情報を見ると、その企業や業界からは考えられないアイディアが記載されていることもゼロではありません。自分とは関係がないと思っていた領域で思わぬ出会いが見つかるかもしれませんよ。

必勝法⑥インターンシップに参加する

研究に忙しく、「院生にはインターンシップは無理」、あるいは「必要ないだろう」と考えている人もいるでしょう。しかし、時間のない大学院生だからこそ、インターンシップがおすすめです。

インターンは主に3種類あります。

インターンの主な種類
  1. 短期…1週間前後
  2. 長期…夏休みや冬休みなどの長期休暇におこなわれる

短期間のものもあるので、ぜひスケジュールを調整して参加しましょう。インターンが始まる時期は6月あたりです。大学院生なら、1年生の夏~冬に参加することになります。

インターンは最も効率的に企業研究できる機会

インターンでは興味のある企業で実際に働けるので、研究室では得られない体験ができます。企業へ足を運んで実際に業務を任されるため、インターン先が大学院で勉強している分野と同じ分野の企業なら、さらに専門知識を深められます。

企業で働く社員とかかわる中で、企業の雰囲気や求められるスキルも把握できます。大学院生が短時間で効率的に企業研究を深める絶好のチャンスといえます。

より企業への理解を深めたいなら、短期よりも長期のインターンがおすすめです。業種や職種の合う・合わないも確認できるので、時間が取れるようであれば専門分野だけではなく他分野のインターンにも参加してみましょう。

インターンの機会をさらに充実させる質問例はこちらの記事で確認してください。

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本選考で有利になることもある

インターンの参加のしかた次第で、選考が有利に進むことがあります。

もちろん、インターンに参加すれば採用されるというわけではありません。ただ、インターンに参加したことをエントリーシート(ES)や面接で伝えれば、「意欲がある」「企業への関心が高い」と評価されることもあります。

「インターンに参加した場合は1次選考免除」といった特典を設けている企業もあるので、スムーズな選考通過を目指すなら積極的に参加しましょう

こちらの記事でも理系学生のインターン参加がおすすめな理由といいターン選考の対策については、こちらの記事で詳しく解説しています。

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大学院生の就活事情を理解して有利に就活を進めよう

自由応募だけではなく推薦制度も活用できるのが、大学院生の就職活動の特徴です。大学院生の就活事情や、大学院生の就活スケジュールを理解して、効率よく就職活動を進めましょう。

ESや面接の際は、企業の意図を理解して、専門知識や論理的思考力などの「大学院生ならではの採用メリット」を論理的にアピールするのが得策です。

「大学院生だしなんとなるだろう」と甘く見ず、早い段階からインターンや企業説明会に参加し、余裕を持って就職の準備をしましょう。

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