理系は資格取得で通過率が上がる! 種類別のおすすめや選び方

この記事のアドバイザー

目次

  1. 理系の資格は適切に選んで取得することが重要
  2. 資格はぜひ取るべき! 4つの理由を紹介
  3. ①勉強の中で業界や職種の適性がわかる
  4. ②選考で仕事へのやる気と熱意のアピールができる
  5. ③合否の決め手が資格の有無になることも
  6. ④資格があることで初任給が高くなる場合もある
  7. どの資格を選べはいいか分からない…4つの切り口から考えよう
  8. ①難易度
  9. ②国家か民間か
  10. ③不足分野を補うか強みを強化するか
  11. ④取得日が選考に間に合うか
  12. 情報系の学生必見! 就活に役立つ理系の資格
  13. 役立つ業界や企業
  14. ITパスポート
  15. 基本情報技術者試験
  16. 応用情報技術者試験
  17. 情報セキュリティマネジメント試験
  18. G検定
  19. そのほか情報系の資格
  20. 理学系の学生必見! 就活に役立つ理系の資格
  21. 役立つ業界や企業
  22. 危険物取扱者
  23. 公害防止管理者
  24. 高圧ガス製造保安責任者
  25. 技術士補
  26. そのほか理学系の資格
  27. 工学系の学生必見! 就活に役立つ理系の資格
  28. 役立つ業界や企業
  29. 建築士
  30. 消防設備士
  31. 電気工事士
  32. そのほか工学系の資格
  33. そのほかに就活に役立つ理系の資格を紹介
  34. 弁理士
  35. 知的財産管理技士
  36. アクチュアリー試験
  37. そのほかの資格
  38. 理系学生が+αで取っておきたい資格
  39. TOEIC
  40. MOS
  41. 日商簿記
  42. 文系学生でも理系の資格は取れる!
  43. 理系の資格は強いアピールポイント
  44. 文系におすすめの資格
  45. 資格はアピール次第で高評価を与えられる
  46. 資格そのものはあまり合否にかかわらない
  47. 資格を通して自分を語ろう
  48. 資格がダイレクトに評価に影響する場合
  49. 就職後は資格はどう活きる?
  50. 志望企業と自分を見比べて取るべき資格を選ぼう

理系の資格は適切に選んで取得することが重要

こんにちは、キャリアアドバイザーの北原です。

「理系なんですが、就活に向けて資格って取ったほうがいいですか?」
「自分が取るべき資格はどのように選んだらいいんでしょう……」

就活を控えた学生から、このような質問をされることがあります。理系の学生は、大学での学びが仕事に直結する場合も多いので、就活前にぜひ資格を取得してアピール材料にしたいところ。とはいえ、どのように自分が取る資格を選んだらいいかわからない人も多いでしょうし、そもそも資格が本当にアピール材料になるのかわからない人もいますよね。

この記事では、そんな疑問が解消できるよう、資格の選び方からアピールの仕方までひとつずつ詳しく解説します。資格の取得に悩む学生はぜひ参考にしてみてくださいね。

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資格はぜひ取るべき! 4つの理由を紹介

資格を取るべき4つの理由
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資格の取得よりも、自己分析やエピソードづくりを優先してやるべきじゃないんですか?

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キャリアアドバイザー

たしかにそういった対策も重要ですが、資格の取得も選考対策の一つとして非常に重要ですよ。

「資格を取るよりも選考対策やエピソードづくりを優先した方がいいのでは」といった声が理系学生から寄せられることがあります。しかし、資格は就活ではもちろん就業後にも役立つことが多くあります。まずは資格を取っておいたほうがいい理由について押さえておきましょう。

自分の強み・適職を知るためにも、まずは自己分析を済ませましょう

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①勉強の中で業界や職種の適性がわかる

資格を取得するためには勉強が欠かせませんが、その中で自分が目指す業界や職種が自分に合っているのか、適性を判断することができます。勉強していく中で、その資格を取得してできる仕事の詳しい業務内容が見えてきますよね。その業務内容に興味関心を持てるか、楽しそうと思えるかも、適性を判断する指標にすると良いですよ

資格によっては1,000時間も勉強しなければならないものもあります。その中で、勉強が楽しいと思えるかも適性を図る一つの指標といえるでしょう。

②選考で仕事へのやる気と熱意のアピールができる

資格そのもののアピールだけでなく、この仕事がしたいという熱意のアピールにもつながります。面接官に、ただ「この仕事がしたいです」と伝えるよりも「この仕事がしたいからこんな資格を取りました」と伝えるほうが、熱意を感じてもらいやすいですよね

資格は、自身の持つスキルのアピールにつながるだけでなく、仕事への意欲のアピールにつながることも押さえておきましょう。

理系学生の選考対策についてはこちらの記事で解説しています。理系の就職先なども紹介しているので併せて確認してみてください。

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③合否の決め手が資格の有無になることも

特に選考フェーズが上がっていくと、同じ面接を受けるライバルは皆同じレベルになってきます。企業が求める人物像に沿った人柄、スキルの学生ばかりになってくるので、アピール内容だけで合否を左右することが難しいことも。

そんなときに、就職後に使える資格を持っている学生と持っていない学生がいたら、企業はどちらを取りたいでしょうか。資格を持っている学生のほうが、スキルレベルも意欲も高く映りますよね。最終的に、学生の能力だけでは合否を決めかねるときの一手として、資格が判断基準になることもあるのです。

④資格があることで初任給が高くなる場合もある

企業によっては、資格手当を付けている企業もあります。特に仕事に直結する資格の場合は、スキルアップや業務の効率化につながるからです

企業ごとで決められた資格について、たとえば、取得によってプラス数千円~数万円が給料に上乗せされることもあれば、合格時に祝い金として決まった額がもらえることもあるなど、企業によって手当の形式はさまざま。

また、取得にかかった受験料や教材費などを立て替えてくれるところもあります。資格手当の有無については、企業の福利厚生や就業規則の欄を事前に確認しておきましょう。

特に専門職では資格が重視されやすいです。専門職を目指したい学生はこちらを参考にしてください。

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吉川 智也

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資格取得で学習意欲や行動力もアピールできる

資格を取ることにより、学習意欲の高さもアピールできます。「新しいことを覚えたい」「成長したい」というエネルギッシュな性格を伝えられますね。メジャーでなく難易度の高い資格の場合は「合格率は毎年〇%前後」など合格率に触れて話すのも良いでしょう。

さらに「行動力」も主張できます。「資格が欲しいな」と思っていても行動できる学生はひと握りです。学生の間は、つい遊んでしまったり日々の研究に忙殺されてタイムマネジメントができなくなってしまったりするからです。資格の勉強をして、受験費用を払い、受験日時に受検して合格する、という行動力のある人材であることが伝えられますよ。

どの資格を選べはいいか分からない…4つの切り口から考えよう

資格を選ぶための4つの切り口

資格が就活に役立つことはわかっても、実際にどんな資格を選べばいいのかうまくわからない学生もいますよね。そんなときは、資格をいくつかの切り口から見てみると良いですよ。

自分に取れそうな資格、自分が取るべき資格が見えてくるはずです。ここでは、4つの切り口を紹介しますね。

①難易度

資格にはそれぞれ難易度があります。難しいものだと、独学では勉強が足りず予備校に通わなければ取得できないものも。自分が大学で学んできたことを活かせるかどうかをものさしにしながら、難易度を比べてどの資格が取れそうか判断しても良いでしょう。

難易度を考える指標としては、合格率や勉強時間を見てみると良いですよ。資格によって合格率はさまざまですが、高いものは比較的難易度が低いと考えることもできるでしょう。

また、ものによっては3,000時間以上の勉強時間が必要になる資格もあります。そういった資格は難易度が非常に高いと判断することができますよね。

難易度を知る際の目安
  • 合格率
  • 平均の勉強時間
  • 口コミ

②国家か民間か

国家資格と民間資格

一口に資格と言っても、実は「国家資格」「民間資格」の2つに分類することができます。国家資格は法律に基づいて国が試験を実施する資格であり、民間資格は個人や団体が試験を実施する資格です。現在、資格の数は3,000種~4,000種と言われていますが、そのうち国家資格は400種ほど。圧倒的に民間資格のほうが多いです。

国家資格は国から認定されるものなので、独占的な業務がおこなえたり、専門性の高い仕事ができるなど、その信用性は非常に高いです。逆に民間資格は国家資格に比べて信用性が低いものが多い傾向にあります。国家資格と民間資格という切り口で資格を見ることで、信用性を見比べて資格を選ぶのも良いでしょう。

③不足分野を補うか強みを強化するか

資格は「自分の足りない部分を補完するか」「自分の強みを伸ばすか」という見方をすることもできます。このような見方をすることで、資格を就活で効果的にアピールすることができます

強みを伸ばすための資格は、大学での学びに加えてその分野においてより深い知識を持っているということをアピールできます。特に自分の学んだ内容が直結するような仕事に就く場合には非常に有効ですね。自分のアピールポイントの強化や仕事への熱意のアピールにつながります。

また、専門分野に特化して学んだということは、何かしら不足している知識があるということにもなります。自分が目指す仕事において、今のままでは足りていない部分を補うような資格を取得するのも良いでしょう。企業理解や多角的な視点のアピールができますよ。

また理系にこだわらない資格を取得するのもおすすめです。特に、専門職ではなく一般職に就きたい人は、自分の進路の選択肢を広げることもできますよ。

理系学生が就きやすい職業についてはこちらに一覧でまとめてあります。就きたい職業から取るべき資格を考えても良いでしょう。

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④取得日が選考に間に合うか

資格によっては、毎月試験がおこなわれるものもあれば年に1回程度しかおこなわれないものもあるなど、試験開催のスパンはさまざま。また、就活が始まる前に試験を終えても、合否判定が出るのはだいたい1ヶ月後、長くて2~3ヶ月ほどかかるものもあります。いくら取りたいと思っていても、就活のあとに認定される資格を取得しては選考でのアピールにはつながりません

そのため、就活が本格化するまでに認定されるかどうかで資格を見ていくのも良いでしょう。

吉田 実遊

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業務独占資格と名称独占資格がある

資格を選ぶ際の切り口として、ほかに「業務独占資格」と「名称独占資格」で考えることもできますよ。「業務独占資格」とは、その資格を持っている人しかできない業務がおこなえる資格のことです。医師や弁護士が代表的ですね。ほかにも、危険物取扱者、電気工事士、ボイラー技士なども業務独占資格にあたります。

「名称独占資格」とは、資格保持者だけが名乗ることのできる資格で、保持していなくても業務はおこなえます。基本情報処理技術者や知的財産管理技士は名称独占資格です。この資格がなければできないという業務はありませんが、知識の保証は企業に対して信頼感を与えますね。業務独占資格のほうが希少性も高いので就職に有利ですが、難易度は高い傾向にあります。

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情報系の学生必見! 就活に役立つ理系の資格

ここからは、実際の資格を分野別で紹介していきます。資格ごとに難易度や開催時期にも触れていくので、自分の専攻分野に沿って見てみてくださいね。

情報系の資格は、その分野を専攻していた学生はもちろん、どの専攻の学生が取っても役立つものばかりです。現在は社会全体においてITは欠かせないものになっているので、持っておいて困らない知識だからです。

情報系の学生は、強みを強化するのに難易度の高めな資格を、それ以外の学生は基礎的な知識として持っておくと良いでしょう。

役立つ業界や企業

今お伝えした通り、ITは社会全体において必要不可欠なものになっています。どこの業界や企業においてもITに触れる機会は多くあるので、広くさまざまな業界で役立つものばかりです。ただ、やはり特に役立つのはIT業界の企業でしょう。エンジニアとしてはもちろんですが、営業職など、技術職でなくても資格を持っておくと役立つことが多くありますよ。

ちなみに、すでにIT業界へと進路を決めている人は、こちらの記事を読んでみると良いですよ。

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ITパスポート

情報系の中でもっとも敷居が低いのがITパスポート。情報処理技術者試験のひとつであり、ITを利用する中で最低限必要とされる情報リテラシーやセキュリティ対策について網羅できる国家資格です

受検資格や条件はなく、独学でも十分合格が狙えます。そのため、エンジニア志望の学生が取得しても逆に就職には有利にならないかもしれません。

しかしITの知識だけでなく、会社の根幹の部分も学べるため、業界や企業にかかわらず、さまざまな業界で活用できます。エンジニア以外の職を志望する学生にとっては、最低限の情報リテラシーがある、PCスキルがあるという証明になりますね。自分が行きたい業界がどこであっても、必ず役立つ資格でしょう。

ITパスポート
  • 主催団体:情報処理推進機構
  • 資格種類:国家資格
  • 試験日:週に1回~月に1回など都道府県による
  • 試験形式:選択式、CBT式
  • 合格率:50%前後
  • 勉強時間:100~150時間

基本情報技術者試験

エンジニアになりたいという学生におすすめの資格がこちら。この基本情報技術者試験も、情報処理技術者試験のひとつです。

企業によっては、資格を取得した人にお祝い金が出たり、給料に手当が加算されたりするなど、エンジニアやプログラマーなどの技術者にとって非常に重要になる資格です。

難易度はITパスポートよりひとつ上だと考えるといいですね。プログラミングなど、さらに詳しいITの知識や技術が問われます。また、企業によっては入社後に取得するよう指示される場合もあるので、就職前に取得しておいて損はないでしょう。

基本情報技術者試験
  • 主催団体:情報処理推進機構
  • 資格種類:国家資格
  • 試験日:年2回(4月、10月)
  • 試験形式:選択式、CBT式
  • 合格率:30%前後
  • 勉強時間:100~200時間

基本情報技術者についてはこちらの記事で詳しく解説しています。

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SE職(システムエンジニア)に興味のある学生は、こちらの記事を確認にすると良いでしょう。

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応用情報技術者試験

先に説明した「基本情報技術者試験」の難易度が上がったものがこの応用情報技術者試験です。基本情報技術者試験がエンジニアの登竜門なら、応用情報処理技術者試験はエンジニアとしてワンランク上を目指したい人のための資格といえるでしょう

難易度が変わる大きなポイントは記述式の問題があるということ。基本的に基本情報技術者試験は選択式の問題で構成されていますが、こちらは自分の言葉で答えなければならない問題があります。

選択式であれば、なんとなくの知識で正解できるかもしれませんが、言葉にするということはしっかりと知識を理解していなければなりません。しかしその分この資格を取っておけば、就活でも就職後も役立つでしょう。

応用情報技術者試験
  • 主催団体:情報処理推進機構
  • 資格種類:国家資格
  • 試験日:年2回(4月、10月)
  • 試験形式:選択式、CBT式
  • 合格率:25%前後
  • 勉強時間:基本情報の知識があれば200時間~、知識がなければ500時間~

情報セキュリティマネジメント試験

情報セキュリティとは「正しい情報が正しい形で正しく人に伝わることを守る」ことですが、それを遂行するために十分な知識を持っていると証明するのが情報セキュリティマネジメント試験です。

こちらも国家資格なので、ITにかかわる幅広い知識が得られるうえに国からのお墨付きで「ITの知識がしっかり備わっています」とアピールできることになりますね。

難易度もそれほど高くなく、情報処理技術者試験の中ではITパスポートの次に取るべき資格とされています。そのため、ITパスポートと同じくIT技術者には向かない資格かもしれません。しかし、たとえば経理や労務など、個人情報や会社の機密情報などを扱う部署を希望する学生は取っておいてもいいかもしれませんね

情報セキュリティマネジメント試験
  • 主催団体:情報処理推進機構
  • 資格種類:国家資格
  • 試験日:年2回(4月、10月)
  • 試験形式:選択式、CBT式
  • 合格率:25%前後
  • 勉強時間:100~200時間

G検定

G検定とはジェネラリスト検定の略で、ディープラーニングを事業に活かすための知識を持っているかを確認するための民間資格です。たとえば、人が毎日おこなっているタスクをコンピューターに学ばせる手法の一つをディープラーニングと言い、AIと非常にかかわりが深い検定になっています。

AIと聞くと少し難しい印象を持つかもしれませんが、勉強内容はAI用語に関することが中心になっており、試験でもAI用語の正誤を問うような問題が多く出されます。そのため初心者でも手を付けやすい資格の一つですね。人工知能に関する知識が付けられるほかに、営業やマーケティングに活かすことができます

G検定

そのほか情報系の資格

ここで説明した以外にも、情報系で役立つ資格をほかにいくつか紹介します。ものによっては、応募条件があるものもあり、上記よりも少し難易度は高いかもしれません。さらに知識を付けたいなどと考えている人はぜひ参考にしてみてください

そのほかの情報系の資格
  • データベーススペシャリスト試験…「情報処理技術者試験」の中でも最高難易度の試験
  • ネットワークスペシャリスト試験…システムの企画や要件定義などに携わるネットワークエンジニアに向けた試験
  • ITストラテジスト試験…ITを活用して経営戦略を立て、実行するのに役立つ
  • システムアーキテクト試験…システム開発における設計や開発など、上流工程を担当するエンジニアには欠かせない
  • ウェブデザイン技能検定…webデザイナーを目指すときに必要となる知識や技術が問われる

理学系の学生必見! 就活に役立つ理系の資格

ここからは理学系の資格について紹介していきます。理学系の資格は情報系よりも専門性が高いので、理学系の学生が強みを強化するのに向いている資格と言えるでしょう。

また多くの資格で、一つの資格の中に分野がいくつも分かれていることが多くあります。分野別で同じ資格を取得することで、できることの幅を増やしてみるのも良いかもしれません。

理学系の学生に人気の研究職については、こちらの記事も対策の参考にしてくださいね。

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役立つ業界や企業

理学系の資格ですから、やはり化学にかかわる仕事で特に活きる資格といえます。また、建設現場などでも活きるものもあるので、建築系の学生もチェックしておくと良いですね。

危険物取扱者

消防法による「危険物」を取り扱う場合に必要な国家資格です。実務経験が必要になるのではないかと思う人もいるかもしれませんが、種別が甲種・乙種・丙種と分かれており、このうち乙種と丙種は誰でも受験することができます。

このうち乙種はさらに1~6類まで分かれており、もっとも人気なのは乙種の4類です。比較的取得しやすいうえに、取得しているとさまざまな企業で活躍ができます。実際に自動車整備工場や薬品会社、化学系メーカーなどの企業で求められることがあります

危険物取扱者(乙種4類の場合)
  • 主催団体:一般財団法人消防試験研究センター
  • 資格種類:国家資格
  • 試験日:月に3~4回開催されるところもあれば、数か月に1回のところもあるなど受験する地域によって異なる
  • 試験形式:選択式、マークシート式
  • 合格率:40%前後
  • 勉強時間:40~60時間

公害防止管理者

大気汚染や水質汚濁、騒音などの公害を発生させないよう、作業現場などの監督をおこなうのが公害防止管理者です。こちらも国家資格で、危険物取扱者のように種別がいくつかに分かれています。

取得方法が少し特徴的で、試験に合格して取得する方法もありますが、決められた講習を受講して修了試験に合格して取得する方法もあります。

化学に関連する企業などで特に求められる資格の一つです。特に中小企業では、この資格を持っている人も少ないため、ニーズは高い傾向にあります。資格の有無で給料や昇進などにも差が出ることもあるので、化学系の企業に就職したい人はぜひ取っておきたいですね。

公害防止管理者(水質一種の場合)

高圧ガス製造保安責任者

高圧ガスを取り扱う企業で、保安業務をおこなうことができると認定する資格が高圧ガス製造保安責任者の資格です。

誰でも取得できる国家資格ではありますが、実は9つの種類に分かれており、種類によって取り扱える高圧ガスが変わってくるので注意しなければなりません。自分がどのような仕事をしたいのかを考えて、取得する資格を選びましょう

たとえば、化学や機械にかかわる資格では石油化学コンビナートやプロパンガスの製造工場などで求められることがあります。また、冷凍機械の資格であれば、ビルのメンテナンスや冷凍設備のある倉庫などで求められやすいですね。

高圧ガス製造保安責任者(乙種の場合)
  • 主催団体:高圧ガス保安協会
  • 資格種類:国家資格
  • 試験日:年1回
  • 試験形式:選択式、マークシート式(種によっては記述式の場合も)
  • 合格率:40%前後
  • 勉強時間:100~200時間

なお、この資格が求められる業界としては、ガス製造設備を有している企業の多い鉄鋼業界が挙げられます。鉄鋼業界についてはこちらの記事を参考にしてください。

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技術士補

科学技術に関する専門知識とその応用能力、さらに実務経験が十分にあることが認定された国家資格です。実務経験ということは学生のうちに取ることはできないのでは、と思う人もいるかもしれませんね。確かに技術士になるには実務経験が必須ですが、技術士の中にある技術士補であれば、実務試験は要りません。

技術士になるには、一次試験と二次試験どちらにも合格しなければなりませんが、技術士補の資格を取っておけば、一次試験が免除されます。

一口に技術士と言っても、建設や機械、情報工学など、分野がおよそ20個ほどに分かれており、各分野で研究や分析などの仕事に役立つでしょう。また、民間企業だけでなく官公庁でも使える資格です

技術士補
  • 主催団体:公益社団法人日本技術士会
  • 資格種類:国家資格
  • 試験日:年1回(体育の日開催)
  • 試験形式:選択式、マークシート式
  • 合格率:50%前後
  • 勉強時間:~100時間

そのほか理学系の資格

ここで説明した以外に、理学系で役立つ資格をいくつか紹介します。こちらも、ものによっては応募条件があるものもあるので、さらに知識を付けたいなどと考えている人は挑戦してみてもいいかもしれません。

また、さまざまな資格にチャレンジするだけでなく、同じ資格の中でさまざまな種類の資格を取ることもおすすめです

そのほかの理学系の資格
  • 環境計量士…空気や水中の汚染物質の濃度や、騒音などの大きさなどを計量する
  • 放射線取扱主任者…放射性物質を安全に利用できるように管理する
  • エネルギー管理士…エネルギーを使う工場や事業所で設備の管理や使用方法の監視・改善を指揮する

工学系の学生必見! 就活に役立つ理系の資格

ここからは工学系の資格について紹介していきます。工学系の資格も専門性が高いので、主に強みを強化するために使うと良いですね。

また理学系の資格と同じく、一つの資格の中に分野がいくつも分かれていることがあります。種別によっては難易度も変わるので、気になった資格はしっかり調べておきましょう。

役立つ業界や企業

自動車や鉄鋼、機械などのメーカーでは非常に求められる資格といえるでしょう。また、開発や管理に携わる仕事でも活きるものも多くあります。

建築士

おもに一級と二級に分かれており、二級建築士試験は建築士の登竜門と言えるでしょう。ただし、実務経験なしに二級建築士の資格を取得するには、建築学科の学生であることが条件になります。

受験資格が少し厳しい資格ではありますが、逆に言うと建築学科の学生で、建築を仕事にしたい人であれば、取っておけば必ず有利に働く資格であるとも言えるでしょう

4つの出題範囲からなる学科試験に合格すると、実際に設計図を作成する設計製図試験を受ける権利が与えられ、こちらにも合格することで資格取得となります。学科試験の難易度はやや高めですが、出題内容は過去問題と同じ傾向の問題が大半を占めます。テキストなどでしっかりと過去問の対策をおこないましょう。

建築士(二級の場合)
  • 主催団体:公益財団法人建築技術教育普及センター
  • 資格種類:国家資格
  • 試験日:学科・設計製図試験ともに年1回ずつ
  • 試験形式:学科試験は選択式、マークシート式
  • 合格率:35%前後
  • 勉強時間:~500時間

ちなみに、建築学部の学生におすすめの仕事や就職先などはこちらの記事で解説しています。

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消防設備士

建物の消火設備に関する工事や整備をおこなうことができる資格です。一般的に建物はその用途と規模や収容人数に応じて消火栓やスプリンクラーの設備、自動火災報知器の設置などが義務づけられていますが、その工事ができることを認定する資格になります。

この資格にも甲種と乙種があり、乙種には受験資格がないので誰でも受験できます。ほかの資格と同じく、甲種乙種ともにさらにいくつかの類に分かれており、一番人気が高いのは消火器の設置や点検ができる乙第6類と言われています

ただし筆記試験に併せて実技試験もあるのは押さえておきたいところ。また、自動火災報知器を設置できる4類は、ビルのメンテナンスや、マンション管理などで活かすことができますね。

消防設備士(乙種6類の場合)
  • 主催団体:一般財団法人消防試験研究センター
  • 資格種類:国家資格
  • 試験日:年1回
  • 試験形式:筆記試験は選択式、マークシート式、実技試験は記述式
  • 合格率:35%前後
  • 勉強時間:50~100時間

電気工事士

電気工事士と聞くと、電柱に登って作業をする姿を想像する学生も多いのではないでしょうか。もちろんこの仕事も電気工事士の仕事ではありますが、ほかにもさまざまな仕事があります。

一般住宅はもちろんですが、オフィスや飲食店など、電気設備の設置や交換、スイッチやコンセントの設置や交換など、電気を使用するために必要な工事全般をおこなっています。

意外と知らない人もいるかもしれませんが、電気工事はこの電気工事士の資格を取得した人しかおこなえません。試験は筆記試験と技能試験に分かれており、筆記試験の合格者のみが技能試験を受けることができます。

電気工事士

そのほか工学系の資格

ここで説明した以外にも、工学系で役立つ資格はほかにいくつか紹介します。基本的には理学系の資格と似ており、応募条件があるものもあります。同じ資格の中でさまざまな種類の資格を取っても良いですね。

よく知られているのは「電験」と呼ばれる電気主任技術者試験でしょう。電気に携わる人ならばぜひ取っておきたい資格ではありますが、応募条件があるので在学中の取得は難しいです。しかし、取得はできなくても、今後取得したいので勉強を重ねていく、というように勉強意欲のアピールにつなげても良いでしょう。

そのほかの工学系の資格
  • 電気主任技術者…電気工事や設備の維持、運用の際の保安監督者となる
  • ボイラー技士…ボイラーを正しく取り扱い、安全な運用・管理をおこなう
  • CAD利用技術者…設計や製図に使うCADに関する知識や技術を問われる
  • 測量士補…測量士の作成した計画にのっとって測量をおこなう

そのほかに就活に役立つ理系の資格を紹介

ここからは、学んだ専門分野にかかわらず取ると良い資格について解説していきます。ものによっては、独占業務をおこなえたり、資格があるだけで独立して働けるものもありますが、その分難易度は比較的難しいものが多いでしょう。

弁理士

弁理士とは知的財産に関する専門家です。主な仕事の一つに、新しいモノを発明した個人や企業から依頼を受けて、特許庁に新規の発明品の知的財産権を申請することがあります。

新規の商品で利益を得る際は、すでにほかの人が発明していないか、特許などの情報をしっかりとチェックしておく必要がありますが、法律にかかわることなので一人で対応するのは難しいですよね。そこで弁理士が役に立つのです。

弁理士は責任も大きくできることも多い分、試験は非常に難しく、予備校に通わなければ合格することは難しいと言われています。ただし受験資格もなく、自分の努力次第で取れる資格ではあるので、もし興味があって時間などに余裕があるのならば挑戦してみても良いでしょう。

弁理士
  • 主催団体:特許庁
  • 資格種類:国家資格
  • 試験日:年1回
  • 試験形式:マークシート式の試験、口述試験、論文試験の3つ
  • 合格率:7%前後
  • 勉強時間:3,000時間~

知的財産管理技士

知的財産にかかわる仕事をする点では弁理士と同じですが、何を証明している資格かが大きな違いです。弁理士が知的財産に関する業務がおこなえることの証明だとするなら、知的財産管理技士は知的財産に関する知識があることの証明にすぎません。企業内の知的財産に関するアドバイザー的な役割をすることが多いです。

この資格を取得するメリットは、特許や商標、著作権などについて、ビジネスの現場で役立つ知識が身に付くということ。または先ほどの弁理士試験の対策として受験する人も多くいます。メーカーや企画・開発職などでは求められやすい資格の一つと言えるでしょう。

知的財産管理技士
  • 主催団体:知的財産教育協会
  • 資格種類:国家資格
  • 試験日:年1回
  • 試験形式:筆記試験…選択式、マークシート式、口述試験
  • 合格率:①1級:5%前後 ②2級:30%前後 ③3級:60%前後
  • 勉強時間:30~50時間

アクチュアリー試験

アクチュアリーとは、確率・統計などの手法で将来の出来事の発生や確率などを予測する数理の専門家です。これは、たとえば保険商品のプライシングや年金の支払い率の決定に活かすことができます。保険会社や銀行で役立つ資格ですね。

大学3年生から受験資格が与えられますが、この資格は少し特殊で、取得すると「日本アクチュアリー会」の正会員となります。まず5科目に分かれている一次試験に合格して、そのあと二次試験に合格することで初めて資格が認定されます。試験も多いうえにかなり難しいため、完全に資格を取得するまでに5年以上かかる人も多くいます

そのため、卒業までに資格を取得することはできません。しかし、一次試験のなかの1科目でも取っておき、「今後も勉強を重ねてゆくゆくは資格を取得するつもりだ」と伝えられれば、強いアピールになるでしょう。

アクチュアリー試験
  • 主催団体:公益社団法人日本アクチュアリー会
  • 資格種類:民間資格
  • 試験日:年1回
  • 試験形式:一次試験…選択式、マークシート式 二次試験…記述式
  • 合格率:①一次試験:20%前後 ②二次試験:15%前後
  • 勉強時間:①一次試験(1科目):100~200時間 ②二次試験:300時間~

そのほかの資格

ここで説明した以外にも、理系学生に役立つ資格をほかにいくつか紹介します。名前は知っていた、というものもあるのではないでしょうか。

理系の資格は、もちろん応募条件があるものもありますが、意外と応募条件がなく誰でも受験できるものも多くあります。気になったものはぜひ調べてみてくださいね。

そのほかの資格
  • 不動産鑑定士…土地や建物の価値を判定したり有効な使い方を説明する
  • 登録販売者…医薬品の調剤や販売をおこなうことができる
  • 税理士…企業の会計処理を代行や申告書を作成したり、節税のアドバイスをしたりする
  • 宅地建物取引士…不動産の契約をおこなう際に借主に重要事項を説明する

理系学生が+αで取っておきたい資格

ここからは、理系学生だからこそ取れる資格ではなく一般的にどこでも使える資格を紹介します。

ここで紹介する資格は、強みを強化するための資格というよりは弱みを補う意味合いが強いでしょう。基本的にさまざまな企業でアピールできる資格になるので、特に専門職や技術職に就かない人は見ておくと良いですね。

TOEIC

文系と理系に共通して使える資格の代表格ですね。しかし履歴書に書けるようになるのは600点以上からと言われています。高校卒業までに学んだ基礎的な英会話を理解できるレベルですね。ただし、ビジネスで通用するレベルだと一般的に700点以上と言われています。700点以上あれば、英語力を強みとしてアピールできるでしょう。

現在は海外進出などを見越して、求める人物像で英語力を課している企業も多く見受けられます。毎月一回は試験がおこなわれているので、チャレンジしやすい資格だといえるでしょう。

TOEIC(600点以上を取る場合)

学生の中には「就活で英語力は役立たないのでは?」と考えている人もいるかもしれませんね。そういった人たちはぜひこちらの記事を読むことをおすすめします。就活での英語力の活かし方について詳しく説明してありますよ。

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MOS

正式名称は「Microsoft Office Specialist」と言います。アメリカの企業マイクロソフトが認定する資格で、WordやExcel、PowerPointなどのソフトウェアを使いこなせるかを計っています。大学でもよく使っているものかもしれませんね。

これらの技術は、社会人になっても書類の作成や数値の管理、プレゼン資料の作成などでよく求められます。そのため、どんな企業に就職しても強みとしてアピールすることができますね

Excelでは試験が一般レベルのアソシエイトと上級レベルのエキスパートに分かれています。ただしアソシエイトでも、問われる内容は基本的な関数の作成や書式設定、グラフの作成など、基本的な操作が主です。多くの企業において使われる頻度が高いため、アソシエイトでも充分仕事に活かすことができます。自分の能力や学びたいことを考えてレベルを選ぶようにしましょう。

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日商簿記

簿記と聞くと、総務や経理などの事務職のイメージが強く、理系とはかかわりがないように考えてしまう人もいるのではないでしょうか。しかし、営業職やデスクワークなど、自分が就ける職種の幅を広げることができるうえに、業界にこだわらずさまざまな企業で生かすことができる資格です。特に、専門職や技術職への就職を考えていない人にとっては、進路の選択肢を増やすことができますよ。

また、資格そのものも勉強内容も計算などの数学的な要素が強いです。そのため、文系の学生よりも理系の学生のほうが取得しやすい資格だといえるでしょう。3級以上から履歴書に書くことができますが、仕事に生かすのには2級以上がおすすめです。

日商簿記(二級の場合)
  • 主催団体:日本商工会議所
  • 資格種類:民間資格
  • 試験日:年3回
  • 試験形式:記述式、CBT式
  • 合格率:25%前後
  • 勉強時間:100時間~

文系学生でも理系の資格は取れる!

ここまでは理系学生が取るべき資格について説明してきましたが、中には文系学生で理系資格を取りたいと考えている人もいるのではないでしょうか。

知識がない分、文系学生が理系資格を取得するのは正直少し難しくはあります。ただ、もちろん取れるものもありますし、取った分だけメリットもあります。一緒に確認していきましょう。

理系の資格は強いアピールポイント

基本的に、文系の学生が大学での学びをそのまま仕事に直結させて就職することはあまりありません。ほとんどの学生が学部や専攻とは関係のない仕事に就きます。事務職や営業職など、専門的なスキルがそれほど求められない職種から、エンジニアなど技術が求められる職に就く人もいるのではないでしょうか。

しかし理系の資格は、専門職や技術職だけで活きるものばかりではありません。一般的な職種で活きるものも多くあります。そのあたりの資格を取っておけば、仕事にも活きますし、何より仕事への強いアピールにつながります。

文系におすすめの資格

文系学生は大学で専門的な知識を学んできたわけではありません。また、技術や資格が求められる仕事には就かない人が多くいるでしょう。

そのため、「難易度が比較的低い」「さまざまな企業で役立つ」ことを基準として、取れそうな資格を絞ってみました。ぜひ参考にしてみてください。

文系におすすめの資格
  • ITパスポート
  • 基本情報技術者試験
  • 情報セキュリティマネジメント試験
  • 知的財産管理技士

資格はアピール次第で高評価を与えられる

「資格を取っても実際に就活でどのようにアピールしたらいいでしょうか」といった相談も学生から多く寄せられます。ここからは、取得した資格を選考でどうアピールできるのかを説明していきます。資格取得に対してあまり前向きではなかった学生は特に、一緒に確認していきましょう。

資格そのものはあまり合否にかかわらない

事実として、資格そのもので合否が決まることはあまりありません。つまり資格がないからと言って不合格になることはほぼありませんが、逆に言うと、資格があるからと言って合格ともならないということです。

あくまで資格は自分の評価をプラスにさせるものです。資格は取得した事実だけをアピールするのではなく、もっと別のアプローチでアピールしていきましょう

新卒はポテンシャルをよく見られる

新卒の就職はポテンシャル採用と言われています。自分の持つスキルや実績をアピールすることはとても大切ですが、そのようなスキルを企業側はそれほど重視していないところが多いです。なぜなら、仕事で必要な技術などは入社してから得ればいいと考えているためです。

就活では人柄や企業への熱意、基本的なコミュニケーション能力などといった部分がよく見られます。学生が今できることで評価するのではなく、そこから企業に貢献してくれそうか、そのポテンシャルを判断しています

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キャリアアドバイザー

主体性やコミュニケーション能力などの基礎的な力や、企業への熱意、入社後の成長意欲を強くアピールしましょう。

資格を通して自分を語ろう

では、取得した資格はどのようにアピールすれば良いのでしょうか。資格そのものより、資格をなぜ取ろうと思ったのか、その理由や、取得までの過程でどう努力をしたのかをアピールすることで、自分を魅力的に語りましょう

理由や過程でそれぞれどんなことがアピールできるのか、例文を交えながら解説していきます。

資格を取った理由:企業理解・思考力

資格を取るにあたって、志望する企業で活かせるものか確認することは欠かせません。せっかく資格を取っても、その企業では使えない資格であれば仕事に活かすことはできませんし、場合によっては逆にマイナスの評価になってしまうことも。

そのため、資格を取る前に企業研究をしっかりしておくことが前提になりますが、それはつまりしっかりと企業理解ができていることの裏返しにもなります

また、なぜその資格がその企業で活かせると考えたのか、その理由を論理だてて説明できれば、思考力があると企業に判断してもらうこともできますね。

例文

私は、学生時代に日商簿記2級の資格取得に向けた学習に励みました。

施工管理の仕事は工事現場に携わる仕事が主かと考えていましたが、企業研究を進めるうちに、実際には工事にかかる費用などを計算したり管理したりすることも仕事の一つであると気付きました。

建築系の大学で学んできたため、建設にかかわる知識はいくつか持っていますが、まだ実務経験がないため現場ではあまりお役に立てないだろうと考えております。しかし財務などの面から何か仕事に活かせることはないかと考えて、日商簿記2級の資格を取得するに至りました。

簿記の資格を仕事に活かしていくのはもちろんですが、今後も自分の仕事をさまざまな角度から見ることで、成長するためにできることはないか常に考えていきたいと思っています。

資格取得までの過程:向上心・根気強さ

理系の学生は大学の授業や研究などで忙しいことが多く、資格の取得は簡単なものではないでしょう。それでも資格を取得できているということは、資格を取るという目標に向かってしっかりと努力することができる、という向上心や根気強さをアピールすることができます

面接官に、働いてからも目標に向かい努力を重ねてくれそうだなと考えてもらえそうですね。

例文

私には、高い目標に向かって努力し続けられる向上心があります。私は大学で研究をしていた素材を使った製品にかかわる仕事がしたいという思いがあり、この製品を自分の手でさまざまな国へと普及させたいと考えておりました。そのためには、製品や素材の知識はもちろんですが、外国でのコミュニケーションの基本となる英語力をよりつけていかなければならないと感じ、TOEICを受験することで英語力を強化することにしました。

もともと理数系の授業を受けてきたこともあり、英語は苦手分野で発音や意味がわからないものが多く非常に苦労しました。しかし、一度初心に返り発音記号から学び直すなどしたことで、語彙力やリスニング力などの基礎的な力を高めることができました。その結果、先日受検したTOEICでは806点を取得することができました。

このように、苦手なことにも積極的に挑戦し、目標達成のために努力を重ねることができます。英語の学習を今後も続けていくことはもちろんですが、この向上心を活かして、業務においても常に高い目標に向かい努力し続けていきます。

鴨川 未奈

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資格をきっかけにキャリアプランを語るのもおすすめ

就活で資格をアピールするときは「資格を活かしたキャリアプラン」についても伝えると良いでしょう。たとえばTOEICで700点以上取れたなら「海外での仕事に活かしたい」など、将来やりたいことにつなげて話します。資格取得はキャリアプランを叶えるための学びの通過点として位置づけても良いですね。

また、資格を取得したことは「好奇心」の自己PRにもつながります。たとえば、電気工事士を取得したなら「機械を分解したりモノづくりをしたりしているうちに、もっと電気工事について学びたいと考え勉強しました」などと好奇心旺盛さの根拠にしましょう。人間性の魅力を裏付ける根拠として資格の取得を使うと良いですよ。

資格のアピールには、こちらの記事も参考にしておきたいところ。一緒に読んでおくと、さらに効果的なアピールができますよ。

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資格がダイレクトに評価に影響する場合

ここまで資格そのものが評価に直結するわけではないとお話してきました。しかし、ものによっては資格がダイレクトに評価につながる場合もあります。もちろん、プラスにつながる場合とマイナスにつながる場合のどちらもあるので、しっかり押さえておきましょう。

パターン①資格が応募条件に入っている場合

募集要項や求める人物像などに、特定の資格を取得していることが応募条件として書かれていることがあります。その場合は必ずその資格を取得していなければ合格はできません。資格がない時点で落とされてしまいます。

また、企業によってはIT業界でも、即戦力になれるエンジニアを求めている場合は特定の資格が応募条件に含まれている場合も見受けられます。

「資格の取得が必須だとは知らなかった……」と、エントリー直前に気付くことがないように、すでに行きたい企業や就きたい職が決まっている場合は、早めにその企業や職種について調べておくようにしましょう

パターン②応募職種と資格に関係性がないのにアピール材料にしてしまう

少しおおげさな例ですが、たとえばIT企業のエンジニアになりたいのに、危険物取扱者の資格を取る必要はありませんよね。

就きたい企業や職種とはまったく関係のない資格の取得をアピールすると、高評価につながらないどころか場合によっては「軸が定まっていない」「自己分析ができていない」などと思われ、逆にマイナスの評価になってしまうことも

また、大学で実技を学んでいたのにもかかわらず、誰にでも取得できるような簡単な資格を取得するのもアピールとしては少し欠けます。自分の持つスキルと企業とを照らし合わせて資格を選びましょう。

就職後は資格はどう活きる?

就業前に資格を持っていることは、就活においても実際の仕事においても役立ちます。しかし働く上では、資格を持っていてもそれが直接的には活きないこともよくあり、資格よりも実績のほうが重要になるのは押さえておきたいところです。たとえば入社前にWebデザイナーの資格を持っていたからと言って、入社してすぐ手際よく仕事ができるわけではありませんよね。

しかし、資格を持っているということはその分用語や知識などを知っているということでもあります。これは、同じ会社で働く先輩や上司、または同じ業界の人とコミュニケーションを取るときにとても役立ちます。たとえば業界用語で指示を受けた際、知識があればすぐに理解ができますよね。仕事そのものよりも、人とかかわるうえで資格が活きることが多くなることは知っておきましょう。

吉田 実遊

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資格取得で得た知識は日常の業務に活かせる

ほかにも就職後に資格を活かすシーンはたくさんあります。たとえば、WordやPowerPointで書類作成がしたいときにMOSの知識を活かすときもありますし、パソコンの不具合があったときにIT関係資格の知識である程度は自分で対処できたりします。日々の何気ない業務において資格取得で蓄積した知識が役立ちますよ。

さらに、ほかのスキルと資格を掛け合わせることで希少価値の高い存在になれます。理系の知識×英語力などの掛け合わせは活躍できるシーンが多いです。文系の方では分かりにくい英語の理系文献も理解でき、同僚に情報をフィードバックすることもできますよ。

志望企業と自分を見比べて取るべき資格を選ぼう

就活において、資格を取ることは理系学生にとって非常に役立ちます。資格があれば評価がプラスに傾くことが多いので、ぜひ取っておきたいところです。その場合は、志望企業と自分を照らし合わせて資格を選ぶことが欠かせません。

自分に合った資格、企業に合った資格を取得して、就活で資格を強くアピールしましょう。

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