目次
- メーカーの志望動機は商品理解がマスト
- そもそもメーカーとは?
- 業界別! メーカーの種類
- 食品メーカー
- 化粧品メーカー
- 製薬メーカー
- 家電機器メーカー
- 半導体メーカー
- 自動車メーカー
- 製品別メーカーの種類
- 素材メーカー
- 加工・組立メーカー
- 自社生産メーカー
- メーカーの今後の動向
- スマート製品・オーダーメイド品の需要が増加
- 製造過程の自動化・効率化
- メーカーが抱えている課題
- 人材・後継者不足
- AIやIotの実用化の遅れ
- 国際競争の激化
- メーカーの5つの職種
- ①営業職
- ➁事務職
- ③マーケティング職
- ④商品企画職
- ⑤技術職
- メーカーで求められるスキル・能力
- コミュニケーション
- マーケティングスキル
- 語学力
- メーカーで活かすことができる資格
- ITパスポート
- MOS
- 簿記
- TOEICなど語学系の資格
- メーカーに向いている人の特徴
- ものづくりに興味がある人
- 数字を扱うことが得意な人
- 協調性がある人
- メーカーに向いていない人の特徴
- 単に商品が好きなだけな人
- 自社商品に愛情を持てない人
- 人と協力することが苦手な人
- メーカーの志望動機の考え方
- メーカーに興味を持ったきっかけを思い出す
- 志望する企業に魅かれた理由を書き出す
- 他のメーカー企業との差分も考える
- 入社後を具体的にイメージしてやりたいことを書き出す
- メーカーの志望動機の書き方
- ①志望を理由をわかりやすく簡単に述べる
- ②その企業に興味を持ったきっかけや魅力を感じたエピソードを述べる
- ➂エピソードと絡めてもう一度志望理由を述べる
- ④入社後の目標ややりたいことを述べる
- メーカーの志望動機を書く際の4つのポイント
- 1.念入りに企業分析をおこなう
- 2.メーカーや商品への強い思いがあれば積極的にアピールする
- 3.自分の強みやスキルについて盛り込む
- 4.入社後の目標ややりたいことは具体性と再現性を重視
- 業界別! メーカーの志望動機の例文
- 食品メーカー
- 化粧品メーカー
- 製薬メーカー
- 家電機器メーカー
- 半導体メーカー
- 自動車メーカー
- 職種別! メーカーの志望動機の例文
- 営業職
- 事務職
- マーケティング職
- 商品企画職
- 技術職
- 当てはまると危険! メーカーの志望動機のNG例文
- NG例文①:メーカーの仕事をわかっていない志望動機
- NG例文②:メーカーや商品に対する愛情が感じられない志望動機
- NG例文➂:入社後にやりたいことが漠然としている志望動機
- 業界の特徴を理解して説得力のあるメーカーの志望動機を作ろう
メーカーの志望動機は商品理解がマスト
こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。就活が始まる時期になると、
「メーカーには、どんな種類があるのでしょうか?」
「メーカーの志望動機の書き方がわかりません」
などメーカーに関する質問が多く寄せられます。メーカーと聞くと、自動車メーカーや食品メーカーをイメージする人が多いかもしれませんが、ほかにもさまざまな種類のメーカーがあります。また、メーカーの志望動機では、志望する企業の商品を深く理解できていなければ、選考を通過するのは難しいでしょう。
今回は、メーカーの志望動機の書き方について解説します。メーカーの志望動機を書くために必要な、メーカーの種類や職種、今後の動向などについても詳しく解説していくので、メーカーを志望している人は、ぜひ一度目を通してみてください。
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そもそもメーカーとは?
メーカーとは、生活で必要なものを製造し販売している企業を指す言葉で、製造している商品や所属している業界によって〇〇メーカーと呼ばれます。
たとえば、食品メーカーであればスーパーやコンビニで売られているさまざまな食品を製造している企業や飲食店で提供されている食品を製造している企業などがあります。
ほかにも、化粧品メーカーや製薬メーカー、家電機器メーカー、自動車メーカーなどがあり、生活に必要なありとあらゆるものの製造をおこなっているのです。
また、一般的にメーカーは、製造のみをおこない、製造した製品を消費者や企業に売ることで、収益を生み出しています。企業向けの製品は、別の企業が生産している商品の素材や部品になり、別の企業で加工や組み立てがおこなわれてから消費者に届けられることになります。
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業界別! メーカーの種類
メーカーと一括りに言っても、業界によって製造するものが大きく異なるため、業界ごとにどのような違いがあるのかを知っておくことが大切です。
そこでここからは、業界別のメーカーの種類について解説します。自分が志望している業界のメーカーについて学ぶことはもちろんですが、ほかの業界のメーカーについても学び比較するとより理解が深まるのでおすすめです。
- 食品メーカー
- 化粧品メーカー
- 製薬メーカー
- 家電機器メーカー
- 半導体メーカー
- 自動車メーカー
食品メーカー
食品メーカーとは、食にかかわるものの製造をおこなっている企業です。食品の材料となる原料を生産者から購入し、調理や加工をして商品化し、スーパーやコンビニなどの小売店や飲食店を通して消費者に届けられます。
また、食品メーカーの中にも、製造しているものによって分類があります。
- 飲料・酒類
- 調味料
- 乳製品
- 冷凍食品
- 即席麺
- 菓子類
- 食肉加工食品
- 水産加工食品
食品メーカーは、日常生活に密接に関係しているうえに、CMや街頭広告などを打ち出している企業も多いため、大手企業となると非常に知名度が高い傾向があります。
そのため、就活での人気も非常に高く、大手食品メーカーになると、数百倍という倍率になることもあります。
化粧品メーカー
化粧品メーカーは、化粧品の開発や製造をおこなう企業です。また、販売については小売店を通しておこなう企業も多いですが、メーカーによっては専門の店舗を構えている場合もあります。また、近頃はネットでの販売に力を入れている企業も増えてきています。
化粧品についても、企業によって製造している製品は大きく異なるので、興味のある種類を把握しておくことが大切です。
- スキンケア化粧品
- メイクアップ化粧品
- ヘアケア商品
- ボディーケア商品
- フレグランス
大手化粧品メーカーであれば、商品の種類を限定せず幅広く製造している場合もありますが、1つの商品に特化して製造をおこなっている企業もあります。
製薬メーカー
製薬メーカーは、医薬品の研究や開発、製造、販売をおこなっている企業です。製薬メーカーは、製薬会社と言われることもあります。
医薬品は、薬局やドラックストアで気軽に購入できる一般用医薬品と、処方箋が必要な医療用医薬品の2つに分かれており、企業によって開発や製造に力を入れている種類が異なります。
また、新薬の開発に力を入れている企業がある一方で、新薬と同じ成分で価格が安いジェネリック医薬品の開発・製造に注力している企業もあります。
このように、製薬メーカーと一括りに言っても、製造している医薬品の違いなどには、大きな違いがあるのです。
また、製薬メーカーは、新薬の開発や研究などの莫大な費用が必要となるので、企業規模が大きい傾向があります。そのため、福利厚生が充実していたり、安定性や将来性があると考えられることが多く、就活では毎年競争率が非常に高くなっています。
家電機器メーカー
家電機器メーカーとは、生活を便利にする家電製品の開発や製造、販売をおこなっている企業です。販売については、そのメーカーの直売店やホームページでおこなっている場合もあれば、家電量販店などの小売店を通して販売をおこなっていることもあります。
家電メーカーは、1つの企業でさまざまな種類の製品を開発、販売していることが多いですが、企業ごとに得意としている製品や分野があります。また、家電製品の枠にとどまらず、医療機器や映画撮影に使用される機器など、専門的な機器の製造をおこなっている家電機器メーカーも存在します。
そのため、家電機器メーカーを志望する場合は、その企業の商品や歴史についてしっかりと理解を深め、それらの情報をふんだんに盛り込んだ志望動機を書くことが重要です。
こちらの記事では、家電業界について詳しく解説をしています。ぜひ参考にしてみてくださいね。
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半導体メーカー
半導体メーカーとは、その名前の通り半導体を製造している企業です。半導体とは、データを保存したり計算したりするもので、パソコンやスマートフォンには欠かせないものです。
また、家電製品の中にも半導体が必要なものがあり、テレビやゲーム機、スマート家電などにも使われています。
半導体メーカーは、半導体を直接消費者に販売することはなく、半導体をメインに扱っている半導体商社に半導体を販売します。そして、その半導体商社が家電機器メーカーや精密機器メーカーなど半導体を必要とする製品を製造している企業に半導体を販売するのです。
また、半導体と一括りに言っても、企業ごとに商品の特徴があるので、しっかりと比較をして、特徴を理解したうえで企業を選び、それらの情報を志望動機に盛り込むことが必須です。
自動車メーカー
自動車メーカーとは、自動車の部品として必要なものを素材メーカーや部品メーカーから仕入れ、それらを使って自動車の組み立てをおこなう企業です。
販売については、大規模な自動車メーカーであれば、自社の販売店や代理店でおこないますが、自動車販売会社に販売を任せている企業もあります。
自動車業界は、新型コロナウイルス感染拡大の影響や若者の車離れなどの影響により、売上が減少傾向になっているため、自動車メーカーも少なからずその影響を受けています。
しかし、企業によっては、クリーンエネルギーを燃料とする自動車の開発や車を購入せずに使うことができるカーシェアリングサービスの普及など、さまざまな角度から新たな挑戦をおこなっています。
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製品別メーカーの種類
同じ業界のメーカーであっても、企業によって製造している製品に違いがあります。そのため、自分がどのような製品に携わりたいのかということを明確にしておく必要があります。
そこでここからは、製品別のメーカーの種類を大きく3つに分けて解説します。メーカーを志望しており、業界も絞れたという人は、これから解説する内容をもとに、携わりたい製品についても考えてみてください。
- 素材メーカー
- 加工・組立メーカー
- 自社生産メーカー
素材メーカー
素材メーカーとは、さまざまな製品の製造に必要な材料となる素材の開発や製造をおこなう企業です。素材メーカーで製造される素材の種類は大きく分けて5つあり、素材によってどういった商品の材料になるかということが異なります。
- 繊維
- 紙・パルプ
- 化学品
- 鉄鋼
- 非鉄金属
繊維は衣料品や住宅用の断熱材に使われ、紙・パルプはトイレットペーパーや段ボールなどに使われています。また、鉄鋼は建築物や自動車などの製造に使われています。
このように、素材メーカーでは、生活に必要となるものの材料を製造しており、陰から人々の生活を支えているとも言えます。
加工・組立メーカー
加工・組立メーカーでは、素材メーカーから仕入れた材料を使って、商品を完成形に組み立てていきます。
たとえば、自動車メーカーは、先ほど紹介した鉄鋼の素材メーカーから材料を仕入れ、車を組み立てていきます。また、家電機器メーカーも、非鉄鋼や化学品、半導体などを仕入れ組み立てをおこないます。
志望する企業が、業界の中でどのような役割をはたしており、どの段階で製品製造にかかわっているのかということを知ると、メーカーへの理解がさらに深まります。
自社生産メーカー
自社生産メーカーは、自社で製品のもととなる化学物質などを研究し、それらを用いて製品の生産までをおこなう企業のことです。
主に、製薬メーカーや化粧品メーカーなどが自社生産メーカーで、独自に開発した成分や物質などを強みとして、商品の開発や製造、販売をおこなっています。
そのため、自社生産メーカーを志望する場合は、商品そのものへの理解を深めることも大切ですが、商品ができるまでの過程でおこなわれた研究などについても理解しておくことが求められます。
メーカーの今後の動向
就活において、自分が志望している業界が今後どのような方向性で動いていくのかを、把握しておくことは非常に重要です。
なぜなら、動向を知ることで、自分の将来の働き方を想像できたり、自分がどういったスキルを身につけるべきかなどが明確になっていくからです。
そこでここからは、メーカーの今後の動向について解説します。単なる業界の動向として捉えるのではなく、自分の働き方や生活に結び付けて、一度目を通してみてください。
スマート製品・オーダーメイド品の需要が増加
メーカーの今後の動向として考えられるのが、スマート製品やオーダーメイド品の需要の増加です。
スマート製品とは、スマートフォン(スマホ)で操作できる家電製品を指す言葉で、近頃は、スマホで操作ができるお掃除ロボットやエアコン、冷蔵庫などが増えてきています。仕事や育児などで忙しく、少しでも家事を効率化したいと考えている人から支持を得ている商品です。
また、オーダーメイド品とは、個人や各家庭のニーズを反映した商品です。コロナ禍の生活で、自宅での時間をより快適に過ごしたいと感じる人が増えたことによって、顧客のニーズに対してより的確に応えられるオーダーメイド商品の需要が増えていくのではないかと考えられています。
製造過程の自動化・効率化
顧客のニーズ以外にも、大きく変化が起こると考えられている部分があります。それが製造過程です。
これまで人の力でおこなっていた作業をロボットなどが担うことで、低コストでスピーディーな作業が自動的におこなえるようになります。
また、作業工程そのものをAIの力で見直すことによって、作業効率の無駄を省けたり、材料をより効率的に使うことができたりするなど、生産効率を高めることができます。
このように、メーカーの製造過程をデジタル化することによって、低いコストでより効率よく製品の製造をおこなうことができるようになっていくのです。
メーカーが抱えている課題
どの業界にも課題はあるもので、メーカーにも課題が存在します。業界の課題は、その業界で働く人たちの働き方や将来に影響を与えるものなので、きちんと把握しておく必要があります。
また、課題に対してきちんと取り組みをしている企業の方が、将来性があると考えられるので、業界の課題を把握することは企業選びにも役立ちます。
ここからは、メーカーが抱えている課題について解説します。メーカーを志望している人であればしっかりと向き合いましょう。
人材・後継者不足
多くの業界で課題となっていることですが、メーカーでも人手不足や後継者不足が課題となっています。
人手不足は、日本の人口減少や少子高齢化によって労働人口が減ってしまっていることが大きな原因です。そのため、外国人労働者の受け入れや女性が活躍しやすい職場にしていくなど、社会全体での努力が求められています。
また、後継者不足となってしまうと、企業そのものを存続できなくなるということはもちろんですが、その企業で積み重ねられてきたノウハウや技術が失われるということにもつながるため、早急に解決すべき課題といえます。
AIやIotの実用化の遅れ
さきほど、メーカーの今後の動向でも解説しましたが、メーカーの生産過程はAIやIotを活用することでより効率化を進めることができ、人手不足の解消にもつながります。
しかし、日本のメーカーでは、AIやIotの実用化が遅れていることが大きな課題となっています。
AIやIotの実用化が遅れている理由の1つが、公的機関からの補助金がないことが挙げられます。また、AIやIotの実用化に関する知識を有した人材の育成が追いついていないことも原因の1つです。
国際競争の激化
短い期間に低コストで製品を製造できる新興国が現われたことによって、国際競争が激しくなっています。
日本のメーカーの技術は、世界に誇れるものですが、デジタル化の遅れにより、製造スピードが遅くなってしまっていたり、コストが高くなってしまっていたりと、市場での生き残りが危うくなっています。
そのため、AIやIotの実用化に精通した人材を育成し、製造過程のデジタル化を早急に進め、より効率よく製品を製造できる環境にしていくことが求められています。
メーカーの5つの職種
- 営業職
- 事務職
- マーケティング職
- 商品企画職
- 技術職
志望動機を考える際には、その企業を志望している理由のほかに、自分が志望している職種についても考える必要があります。なぜなら、同じ企業に提出する志望動機であっても、職種が異なれば内容も大きく異なるからです。
そこでここからは、メーカーの5つの職種について解説します。職種の役割や業務内容を理解を深めることはもちろん、自分がどの職種に興味があるのか考えながら読んでみてください。
①営業職
メーカーの営業職は、小売店や卸売業者、企業向けに自社製品を売り込むことが仕事です。営業は大きく分けて、ルート営業と新規開拓営業の2種類があります。
ルート営業は、すでに契約をしている顧客企業に対しておこなうもので、契約を継続してもらえるよう要望を聞いたり、アフターフォローをしたりすることが主な仕事です。
新規開拓営業は、新たな顧客を獲得するための営業で、この営業が成功すれば販路の拡大や売上の増加にもつながります。
つまり、どれだけ良い製品を製造しているメーカーであっても、営業がしっかりと契約を取れなければ、売上にはつながらないのです。
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メーカーはその名が表す通り、モノを売ることで会社を成長させています。つまり、特に文系の場合には入社後はモノを売るための仕事である営業職に配属されるケースが多くなるでしょう。
学生の中には、営業職に対してノルマがきつい、飛び込みが怖い、転勤が多い、などネガティブな印象だけを持っている人もいるかもしれません。しかし、そもそも一言で営業と言っても既存のお客様と丁寧なコミュニケーションを行う場合など仕事の進め方は多種多様です。
また、その後その他の部署に配属されることになったときに営業先の情報を知らなければ机上の空論で話を進めてしまう恐れもあるでしょう。長い目で見ると営業経験は自分にとって大きな糧になるはずです。
自分の固定観念だけでメーカーを諦めるのはもったいないです。実際に説明会に参加をするなどして事実を把握しながら検討をしていきましょう。
➁事務職
メーカーの事務職といっても、どこの部署に配属されるかによって、業務内容は大きく異なります。
たとえば、営業事務であれば、顧客に提出する見積書や請求書などの書類を作成したり、在庫の調整や受注・発注業務などをおこないます。また、顧客の来客対応、電話対応などもおこなう場合もあります。
また、総務事務であれば、社内の備品の管理や発注、経理事務であれば伝票の整理や帳簿の作成などをおこないます。
このように、事務職といっても業務内容は配属される部署によってまったく異なるので、選考を受ける前にどういった部署や課に配属される可能性があるのかを確認しておくことが重要です。
事務職の仕事内容に興味のある方はこちらを参考にしてくださいね。
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③マーケティング職
メーカーのマーケティング職は、自社の製品をより多くの企業や消費者に届けるための施策を考え、実施する役割になります。
マーケティング職と聞くと、華やかなイメージを持っている人も多いかもしれませんが、市場分析や競合他社の調査、ターゲットとなる顧客のニーズの把握など、地道な作業が必要なとなる職種です。
また、大手メーカーの場合、マーケティングによる施策の一環として広告を打ち出すことも多いため、マーケティングの精度が製品の売上に直結する場合があり、とても責任が重い仕事ともいえます。
マーケティング職の志望動機はこちらを参考にしてください。
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④商品企画職
メーカーの商品企画職では、新たに製造する製品の企画立案をおこないます。
自分のアイデアが商品化されるという面では、魅力的に感じる人も多いかと思いますが、企画を立案するまでに市場の分析や流行やニーズのリサーチなど、マーケティング職と同じように地道な作業が必要です。
また、社内で自分の案が採用されるためには、出荷量の予測や売り上げ目標など、会社の利益になるかどうかなどをしっかりと考える必要があるため、数字を扱うことになれておく必要もあります。
⑤技術職
メーカーの技術職は、製造過程全体を設計したり、製品を製造するために必要な設備を開発・設計したりするなど、製品を製造するために必要な環境を整える仕事です。また、人員の配置やコストの管理、生産量の管理を担う場合もあります。
つまり、製品を一定の質・コスト・期間で製造できるかどうかは、技術職の腕にかかっているといっても過言ではなく、非常に重要な役割を担っているといえます。
メーカーで求められるスキル・能力
メーカーでも求められるスキルといえば、ものづくりに関係するスキルばかりだと思っている人もいるかもしれませんが、ほかにも活かすことができるスキルや能力があります。
そこでここからは、メーカーで求められるスキル・能力について解説します。これから紹介するスキルや能力は、学生の間でも身につけたり、磨いたりすることができるものばかりなので、ぜひ今から勉強を始めてみてください。
コミュニケーション
職種によって必要となるコミュニケーション能力は異なりますが、一社会人として企業に勤めるということは、誰かと協力して仕事を進める必要があるため、コミュニケーション能力は必須です。
営業職の場合は顧客のニーズや思いを引き出す聞く力が必要ですし、商品企画部であれば、自分が考えた商品の良さを伝える発言力が必要です。また、マネジメントを任される技術職であれば、現場で働くメンバーと信頼関係を築くための会話をおこなう必要があります。
このように、メーカーで働くためにはコミュニケーション能力が必須であり、コミュニケーション能力の高さによって、仕事の成果が左右される可能性もあるのです。
コミュニケーション能力についてはこちらを参考にして下さいね。
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マーケティングスキル
メーカーを志望している人の中で、特にマーケティング職や商品企画職を志望している人であれば、マーケティングスキルを身につけておくと、入社後に活かすことができます。
メーカーの職種の中でも解説したとおり、マーケティング職と商品企画職では、マーケティングの精度が仕事の質に直結します。
学生の間に独学でも構わないので、マーケティングについて学んでおくと大きなアピールポイントになります。書店には、マーケティングに関する本が多数置かれているので、ぜひ一度手に取ってみてください。
語学力
メーカーの製造現場では、海外から日本に働きに来た外国人労働者の方が働くことが多いため、そういった人たちと円滑にコミュニケーションをとるためにも語学力が求められます。
海外の企業と取引をおこなっているメーカーであれば、営業職や事務職でも語学力が求められる場合があります。
働き始めてから忙しい中で語学力を身につけるよりも、学生時代に身につけておいた方が、効率良く短期間で身につけられる可能性が高いので、ぜひ今のうちに語学力を身につけてきましょう。
就活で語学力をアピールしたい学生はこちらも参考にしてくださいね。
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メーカーで活かすことができる資格
メーカーで働くとなると、専門的なスキルや知識が必要だと思っている人もいるかもしれません。しかし、学生でも受験できる資格の知識やスキルが活かせる場合もあります。
そこでここからは、メーカーで活かすことができる資格を4つ紹介します。資格の取得は、自分の強みやガクチカなどでも使えるので、自分にアピールポイントがないと悩んでいる人は、ぜひ資格の取得を検討してみてください。
ITパスポート
ITパスポートとは、社会人として必要なITに関する基礎知識が身についていることが証明できる国家資格です。
ITパスポートの試験を受験することで以下の内容を身につけることができます。
- 情報セキュリティに関する知識
- 企業コンプライアンスに関する知識
- 企業経営に関する知識
- ITに関する知識
また、問題形式は、4つの選択肢から1つの正解を選ぶ選択問題で、100問出題されます。また、受験方式はCBT方式で、試験会場でパソコンを使って受験をします。
ITパスポートに興味のある学生はこちらも参考にしましょう。
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MOS
MOSとは、Microsoft Office Specialist(マイクロソフト・オフィス・スペシャリスト)略で、Microsoft Officeの操作スキルを証明することができる資格です。
試験は、Word・Excel・PowerPoint・Access・Outlookのソフトから選ぶことができます。試験のレベルはWordとExcelは一般レベルと上級者レベルの2種類、PowerPointとAccess、Outlookは一般レベルの1種類となっています。
また、MOSは、全国30程度の会場で試験がおこなわれる全国一斉試験と会場ごとにおこなわれる随時試験があるので、試験会場にこだわりがなければ、非常に受験しやすい試験となっています。
簿記
簿記とは、会計に関する知識や技術を身につけられる試験で、特に経理事務などを目指している人におすすめの資格となります。
簿記には、日商簿記・全経簿記・全商簿記の3種類がありますが、就活で活かすことができるのは日商簿記なので、間違えずに受験するようにしましょう。
日商簿記は、簿記初級・3級・2級・1級の4段階の難易度となっています。3級までは店舗や一般企業で使用される収支書や決算報告書などを扱う商業簿記のみですが、2級からは工場で製造する過程における費用などについて扱う工業簿記が試験範囲となっています。
TOEICなど語学系の資格
メーカーで活かせるスキル・能力でも解説したように、メーカーで働く場合、海外の人とコミュニケーションをおこなう可能性があるため、語学力を身につけておいて損はありません。
また、自分の語学力のレベルを証明するためにも、資格を取得しておくと良いでしょう。語学系の資格は以下の通りです。
- TOEIC
- 実用英語技能検定
- 日商ビジネス英語検定試験
- TOEFL
最も知名度が高く企業にも浸透しているのが、TOEICです。ただし、スコアが600点を切っている場合は、アピールにならない可能性が高いので、600点以上を目指して勉強しましょう。
また、英文のライティングの力をアピールしたい場合は日商ビジネス英語検定試験、将来海外で働いてみたい人は、海外での知名度と信頼性が高いTOEFLがおすすめです。
TOEICについて気になる学生はこちらも読んでみましょう。
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メーカーに向いている人の特徴
メーカーを志望している人の中には、自分がメーカーに向いているのかわからず悩んでいたり、入社後に活躍できるか不安を感じていたりする人もいると思います。
そこでここからは、メーカーに向いている人の特徴について紹介します。職業の向き不向きは、働き始めないとわからない部分もありますが、不安や悩みを抱えている人はぜひ参考にしてみてください。
ものづくりに興味がある人
メーカーに向いている人の特徴の1つが、ものづくりに興味がある人です。
メーカーは、ものづくりをおこなう企業なので、ものづくりに対して何らかの興味があれば、その好奇心や意欲が業務に対するモチベーションとなるでしょう。
ただし、ものづくりに興味があるだけでは漠然としており、就活をするにあたっては志望する業界や企業が決めづらくなります。そのため、はじめはものづくりに対する興味だけでも問題ありませんが、徐々に食品や家電機器、自動車など、どういったものづくりに興味があるかを絞っていくようにしましょう。
数字を扱うことが得意な人
数字を扱うことが得意な人は、メーカーの商品開発職や技術職に向いています。
技術職では、生産過程や設備を考える際には、さまざまなデータや設計の図面などを見ることになります。また、商品開発職の場合は、製造数や売り上げ目標などを考える際に、過去のデータから予測をしたりする必要があります。
そのため、数字の扱いに慣れていれば業務がスムーズに進み、その力を活かして社内でも活躍できる可能性があります。
協調性がある人
協調性がある人もメーカーに向いているといえます。
メーカーの仕事は、役割分担をしながら全員で1つのものを作り上げる必要があるので、社内での協力が必須となります。部署や課の中での協力はもちろん、それらを超えて社内全体での連携も求められます。
そのため、周りの人の様子に気を配ることができたり、積極的にコミュニケーションを取ろうしたりするなどの協調性のある行動は、業務を円滑にし、より良い商品を生み出すことにもつながるので、会社の中でも重宝される人材となるでしょう。
キャリアアドバイザーコメント加藤 大智プロフィールをみる
その他にも、特に文系の学生に言えることかもしれませんが誰かを支えることにやりがいを感じられる人も向いている傾向が強いです。最終的にモノを作るのは技術職の人たちであることが多いです。文系の場合は、顧客と折衝をして技術職にその情報を伝えたり、その結果生じた売上を管理したりと、モノづくりの現場を社内で支える役回りになることもあります。
「協調性がある人」でも述べた通り、技術職が困りそうなポイントを事前に把握して対応するなど先回りをする力が求められるため、マネージャーとして選手を支えた経験など、周囲を観察して縁の下の力持ちとして強みを発揮したエピソードがある人は向いているかもしれません。
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・志望動機がなかなか思い浮かばない人
メーカーに向いていない人の特徴
メーカーに向いている特徴を持っている人がいる一方で、あまり向いていない特徴を持っている人もいます。
向いていない特徴というと、ネガティブなイメージになってしまうかもしれませんが、別の企業や業界を見るきっかけになることもあるので、ぜひ参考にしてみてください。
また、これから紹介する特徴に当てはまるからといって、メーカーへの就職を諦めなければならないということはないので、気軽に読んでみてください。
単に商品が好きなだけな人
メーカーの志望動機では、志望する企業が製造している商品への思いや愛情が必須ですが、単に商品が好きなだけという人は、メーカーに向いているとは言えません。
どれだけ商品が好きで愛情があったとしても、その商品を使ったり食べたりすることと、仕事として製造に携わることはまったくの別物です。なぜなら、仕事として商品と接するようになると、毎日のように商品と向き合わなければならなかったり、商品の売上を気にしなければならなかったりするからです。
そのため、商品への愛情が強いという理由でメーカーを志望しようとしている人は、その商品を好きになった理由やその商品を通して何をしたいかなど、自分の思いや考えを深掘りするようにしてみてください。
自社商品に愛情を持てない人
自分が志望する企業が製造している商品に愛情を持てない人は、メーカーに向いていないかもしれません。
自社商品に愛情があるかどうかなんて仕事に関係ないと思う人もいるかもしれませんが、仕事のさまざまなところに影響します。
たとえば、営業職であれば、顧客に自社製品について話す時、自社製品に対して愛情があればその気持ちや思いは顧客に伝わるでしょう。また、技術職の場合は、商品に愛情があれば、商品をより良くしたいという思いになることも考えられます。
志望する企業の商品に愛情がなければ、メーカーでは働けないとまではいわないですが、愛情があるかどうかで、働きぶりが変わってくるということは間違いないでしょう。
人と協力することが苦手な人
メーカーの仕事は、ものづくりなので黙々と1人で作業をするというイメージを持っている人が多いかもしれませんが、そのイメージは間違いです。
メーカーの仕事では、どんな職種であっても、1人でできるものは少なく、同じ部署や課のメンバーと協力して進めていくものばかりです。また、部署や課を超えた連携が必要になることもあるので、きちんと相手の業務内容や状況を理解する必要もあります。
そのため、人と協力することが苦手な人だと感じている人は、メーカーでの仕事が苦痛になってしまう可能性があるのです。
メーカーの志望動機の考え方
- メーカーに興味を持ったきっかけを思い出す
- 志望する企業に魅かれた理由を書き出す
- 他のメーカー企業との差分も考える
- 入社後を具体的にイメージしてやりたいことを書き出す
いざ志望動機を書こうとしても、自分の考えや思い、経験などがまとまっておらず、何から書き始めれば良いかわからなくなってしまい、ペンが進まないという人は多いと思います。
このような状態になってしまうのは、自分の頭の中で考えていることをアウトプットできていなかったり、整理できていなかったりするからです。
そこでここからは、メーカーの志望動機の考え方について解説します。これから紹介するステップを踏めば、自分の思いや経験が明確になり、志望動機が書きやすくなります。
メーカーに興味を持ったきっかけを思い出す
まずは、メーカーに興味を持ったきっかけを思い出してみましょう。
きっかけは、幼少期のことでも大学生になってからのことでも問題ないので、できるだけ具体的に思い出すことが大切です。スムーズに思い出せない人は以下の項目について考えてみてください。
- メーカーに興味を持ったのはどんな時だったか
- メーカーに興味を持った時、どこにいたか
- メーカーに興味を持った時、誰といたか
- メーカーに興味を持った時、周りにどんなものがあったか
- なぜメーカー魅かれたのか
一見、関係のないことのように思えることですが、興味を持った時のことを具体的に思い出すことによって、その時に抱いた自分の思いや考えも思い出せることがあります。
また、メーカーの部分を、ものづくりや愛着がある商品の名前などに変えてみた方が、考えやすいという人もいるかもしれません。
志望する企業に魅かれた理由を書き出す
メーカーに興味を持った理由やそのきっかけが言語化できたら、志望している企業に魅かれた理由を書き出してみましょう。志望する企業に魅かれた理由を考える際は、以下の項目について考えてみてください。
- なぜ〇〇メーカーに絞ったのか(〇〇は業界名)
- 志望する企業と出会ったきっかけ
- 志望する企業の良い部分
- 良い部分の中でも自分が一番惹かれる部分とその理由
- 志望する企業のあまり魅かれない部分
これらを書き出すことで、志望する企業の良い部分が整理できるうえに、自分が何を重視して就活を進めているかということがわかってきます。
また、魅かれない部分も挙げておくと、この後に解説するほかのメーカーとの比較がしやすくなります。
他のメーカー企業との差分も考える
志望している企業に魅かれる理由をアウトプットできたら、ほかのメーカーとの比較をしていきましょう。ほかのメーカーと比較すると、志望している企業をより多くの観点から見ることができるようになるので、企業理解が深まります。
志望している企業と他の企業を比較する場合は、以下の観点で比較するのがおすすめです。
- 企業理念
- 企業規模
- 資本金・売上
- 商品
- 社風・社内の雰囲気
- 勤務条件(給与・休日・福利厚生など)
- 各企業の良い点・魅かれる点
- 各企業の良くない点・魅かれない点
比較をする際は、Excelなどのソフトを使って表にしておくと、見やすいことはもちろん、後から編集もしやすいのでおすすめです。また、比較する項目は、自分の就活軸の中で重視するものから順に上から並べていくと、自分の就活軸に合った比較ができます。
就活軸に関してはこちらの記事でジャンル別に紹介しています。あわせて参考にしてみてくださいね。
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入社後を具体的にイメージしてやりたいことを書き出す
最後は、入社後を具体的にイメージしてやりたいことをまとめていきます。
入社後をイメージするためには、まずは自分が志望する職種を明確にしなければなりません。すでに志望する職種が決まっている人は良いですが、決まっていない人は以下の項目について考えてみてください。
- 仕事を通して自分がやりたいこと
- 仕事を通して活かしたい強みやスキル
- できるだけ避けたいこと・やりたくないこと
- どのようなキャリアを歩みたいか
以上の項目について考えたことと、志望した企業が募集している職種を照らし合わせると、職種が絞りやすくなるのでおすすめです。
職種が決まれば、自分が働いている姿を想像しましょう。やりたいことや成し遂げたいこと、自分の強みの活かし方など、さまざまな観点から考え、自分が理想とする働き方として思いつくことをとにかく書き出してみてください。
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・志望動機を上手く文章にできない人
メーカーの志望動機の書き方
- 志望を理由をわかりやすく簡単に述べる
- その企業に興味を持ったきっかけや魅力を感じたエピソードを述べる
- エピソードと絡めてもう一度志望理由を述べる
- 入社後の目標ややりたいことを述べる
頭の中で考えていることや自分の経験をアウトプットできたら、次は相手に伝わりやすい文章の構成に落とし込んでいくことが重要です。
どんなに立派な考えの持ち主でも、その考えを相手に伝わる形にできなければ、選考に通過することは困難です。
そこでここからは、メーカーの志望動機の書き方について解説します。この構成に沿って書き進めれば、志望動機をはじめて書く人でもスラスラ書き進められるので、ぜひ参考にしてみてください。
①志望を理由をわかりやすく簡単に述べる
志望動機の冒頭は、まず志望理由をわかりやすく簡単に述べましょう。冒頭に結論を書くと、読み手が内容を把握しやすくなり、自分が伝えたいことが伝わりやすくなるのです。
そのため、メーカーの志望動機でも冒頭では、
就活生
私が貴社を志望する理由は、~~だからです。
と書きましょう。
また、長くなりすぎてしまうと、読み手の理解度を下げてしまう可能性があるので、できる限り文章を短くして、わかりやすい言葉を使うことを意識してみてください。
②その企業に興味を持ったきっかけや魅力を感じたエピソードを述べる
志望理由を簡単に述べた後は、その企業に興味を持ったきっかけや魅力を感じたエピソードを述べます。
その企業に興味を持ったきっかけや魅力を感じたエピソードを書くことによって、読み手に思いの強さや熱量が伝わります。
また、きっかけやエピソードが具体的で個人的な内容であるほど、ありきたりな内容ではなく、その学生にしか言えないこととなり、他の学生との差別化ができるため、読み手に良い印象を持ってもらえる可能性が高まります。
➂エピソードと絡めてもう一度志望理由を述べる
企業に興味を持ったきっかけや魅力を感じたエピソードの後は、その内容の締めとして、もう一度志望理由を述べましょう。
具体的な文章としては、
就活生
このような経験を通して、貴社に入社して~~をしたいと考えるようになりました。
というように、前の文章と絡めながら志望理由を述べることがポイントです。また、ここでも冒頭と同様に簡単に志望理由を述べるようにしましょう。
志望理由を改めて述べることで、志望理由を読み手に強く印象付けられることはもちろん、エピソードの後で志望理由を述べると、志望する思いの強さがより強く伝わるので文章に説得力が生まれます。
④入社後の目標ややりたいことを述べる
最後は、入社後の目標ややりたいことを述べて、志望動機を締めましょう。
入社後の目標ややりたいことは、志望動機の考え方の中で書き出したものから選びましょう。選び方で重要なのが、その企業が求めているものを選ぶことです。
たとえば、社員に自主性を求める企業であれば自主性を、チームプレーを重視する企業であれば、協調性やコミュニケーション能力を絡めた内容にしておくと、高い評価を得られる可能性が高まるため、おすすめです。
メーカーの志望動機を書く際の4つのポイント
- 念入りに企業分析をおこなう
- メーカーや商品への強い思いを積極的にアピールする
- 自分の強みやスキルについて盛り込む
- 入社後の目標ややりたいことは具体性と再現性を重視
ここまで紹介した、メーカーの志望動機の考え方・書き方を実践すれば、自分の考えが相手にきちんと伝わる志望動機が書けますが、それだけでは目を引く志望動機にはなりません。
なぜなら、差別化ができてないため、他の学生の志望動機と比べて秀でた部分がなく、他の志望動機に埋もれやすくなってしまうからです。
そこでここからは、メーカーの志望動機を書く際の4つのポイントを解説します。これから紹介するポイントを押さえられていれば、他の学生の志望動機に差をつけることができるので、選考の通過率を上げることができます。
1.念入りに企業分析をおこなう
メーカーの志望動機では、企業分析が非常に大切です。なぜなら、同じ業界のメーカーであれば、似た商品を作っている企業は多いため、表面的な企業分析で志望動機を書いてしまうと、どこの企業でも当てはまる志望理由になってしまうからです。
そのため、選考を受けようと考えている企業であれば、ホームページを確認することはもちろん、企業説明会に参加をして疑問に思う部分などを積極的に質問することが大切です。
特に、志望度が高い企業であれば、OB・OG訪問やその企業に関するニュース記事や口コミ情報など、ありとあらゆる方法で情報を収集し、その企業ではないといけない理由を徹底的に考え抜きましょう。
2.メーカーや商品への強い思いがあれば積極的にアピールする
志望している企業そのものに強い思いがあったり、そのメーカーが製造している商品に愛着があるのであれば、志望動機の中で積極的にアピールしましょう。
採用担当者もその企業の一員であるため、自社の製品を褒められたり、好意的な意見を伝えられるとうれしく感じるでしょう。また、メーカーや商品への愛着をアピールすれば、他の企業ではいけない理由にもつながるので、志望度の高さをアピールすることにもつながるのです。
ただし、メーカーに向いていない人の特徴でも解説したように、商品やメーカーへの強い思いや愛情だけでは、説得力に欠けてしまいます。そのため、自分の思いを踏まえたうえで、その商品を通してどういった価値を提供したいのか、入社後どういったことをしていきたいのかなどについて具体的に述べるようにしましょう。
3.自分の強みやスキルについて盛り込む
志望動機では、その企業に入社したいという思いを伝えることが最も重要ですが、書き方によっては、自己アピールの場とすることもできます。
たとえば、入社後の目標ややりたいことを自分の強みやスキルを活かせることにしておけば、志望動機の中でそれとなく自己アピールができます。
こういった少しの工夫をすることで、他の学生の志望動機との差別化ができ、採用担当者の印象に残るということもあるので、ぜひ実践してみてください。
4.入社後の目標ややりたいことは具体性と再現性を重視
入社後の目標ややりたいことと言われると、商品を通して人々を笑顔にしたい、商品の力で人々の生活を豊かにしたい、など漠然とした内容を思い浮かべる人も多いかもしれません。
しかし、漠然としたものよりも、具体性と再現性が高い入社後の目標ややりたいことの方が高い評価を得られる可能性が高いのです。なぜなら、具体的で再現性がある内容の方が、企業側もその学生が入社した時の姿が想像でき、活躍する姿がイメージできるからです。
具体性を高めるためには、入社後に実際にどんな行動をしてどんな成果を残したいのかを明確に書くことが大切です。また、自分が入社した時に本当に実践できる行動や働きを書くことで、再現性を高めることができます。
業界別! メーカーの志望動機の例文
メーカーの志望動機と一括りに言っても、業界が違えば、扱う製品も大きく異なるため、書くべきことも異なります。
そのため、志望する業界で扱う製品や業界特有の事情について、深く理解したうえで志望動機を書かなければ、ちぐはぐな志望動機となってしまうのです。
そこでここからは、メーカーの志望動機の例文を6つの業界に分けて紹介します。自分が志望している業界の例文に目を通し、業界について理解を深めつつ、どういったことを書くべきなのかを学んでください。
食品メーカー
私が貴社を志望した理由は、貴社の冷凍食品を通して、仕事と子育て、家事の両立を頑張る人々の負担を減らしたいと考えているためです。
私は母子家庭で育ち、小さい頃から仕事と家事の両立で多忙な母の姿を見てきました。母はどんなに忙しくても、私のことを考えて、栄養バランスの良い食事を作ってくれていましたが、うれしいと思う反面、少しでも母の負担を取り除いてあげたいと思う気持ちがありました。
貴社は、他の冷凍食品を扱う食品メーカーとは異なり、冷凍食品だけで一食が完結する商品や栄養バランスが考えられた冷凍食品などの製造・販売しているため、貴社であれば私の思いを実現できるのではないかと思い志望いたしました。
貴社に入社することができたら、販路を拡大するために積極的に新規開拓営業をおこないたいと思います。また、ネットやSNSを使った広報活動にも携わってみたいと考えています。
キャリアアドバイザー
自分自身の境遇や思いを具体的に述べていることで、その企業に対する思いの強さや志望度の高さが伝わる志望動機となっています。また、入社後にやりたいことでは、具体的な行動が述べられており、入社後に働く姿が想像しやすくなっているので、高い評価が期待できます。
化粧品メーカー
私は、外見にコンプレックスを抱えている人々の悩みを解消できる商品を開発したいと考え、貴社を志望したしました。
私は、小さい頃から目の下にたくさんのそばかすがあり、コンプレックスに感じていました。中学生になると、そばかすがさらに増え、マスクをつけなければ外出ができないほどでした。
そんな時に出会ったのが、貴社が製造販売をしている〇〇ファンデーション(商品名)でした。〇〇ファンデーションは、そばかすを隠してくれることはもちろんですが、肌をよりきれいに見せてくれるので、自分の肌に自信を持てるようになり、マスクをつけなくても外出できるようになりました。〇〇ファンデーションは、現在も使用しており、今では私のお守りになっています。
この経験を通して、外見にコンプレックスを抱えている人々の悩みを解消できる商品を開発したいと考えるようになり、さまざまなコンプレックスに対応した化粧品の製造販売をしている貴社に入社したいと考えるようになりました。
私が貴社に入社することができた際には、より多くの人のコンプレックスを解消できるよう、新商品の開発に携わりたいと考えています。また、〇〇ファンデーションがいつまでもたくさんの人に愛してもらえる商品となるよう改良にも取り組みたいと考えています。
キャリアアドバイザー
志望している企業が製造販売している商品への愛着が強く伝わる志望動機です。また、商品への愛着をアピールするだけでなく、その思いを踏まえてどういった行動をしてきたいかということが具体的に書かれているので、この学生が入社後に活躍する姿を読み手がイメージしやすくなっています。
製薬メーカー
私は、がん治療の新薬の開発に積極的に取り組む姿勢に魅かれ、貴社を志望しました。
私の祖父は、私が小学生の頃にがんになり、その闘病生活をすぐそばで見てきました。がんは、がんになった本人を身体的・精神的に追い詰めることはもちろんですが、その苦しむ姿を見なければならない家族も精神的に追い詰められてしまいます。実際に、祖父の闘病生活を近くでサポートしていた祖母もうつ状態になってしまいました。
私は、この経験を経て、がんを完治することができなくても、闘病生活を少しでも楽にするための薬を生み出したいと思うようになりました。そして、がん治療のための新薬の開発を積極的におこなっている、貴社を志望しました。
私が貴社に入社することができた際には、がんで苦しむ人々とその家族を最優先に考え、新薬の開発に取り組みたいと考えています。また、医師の意見や患者のカルテなど、実際に薬を使用する人の意見をきちんと取り入れたいと考えています。
キャリアアドバイザー
冒頭で簡潔に志望理由が述べられているため、読み手が内容を理解しやすい志望動機となっています。また、自分の経験が具体的に書かれているので、がん治療の新薬開発に対する熱意が伝わり、働く意欲・モチベーションが高い学生という印象を与えられるでしょう。
家電機器メーカー
私は、貴社の家電製品の製造にかかわりたいと思い、志望いたしました。
私は、小さい頃から家電製品が好きで、さまざまなメーカーの家電製品を見てきており、大学時代は家電量販店の売り場担当としてアルバイトをしていました。
家電量販店に置かれている家電製品は、より多くの人をターゲットにした万人受けするものが多いように感じていました。しかし、貴社の家電製品は、ターゲットをピンポイントに絞ったものばかりで、多くの顧客には勧められませんでしたが、そのターゲットとして該当する顧客の満足度が非常に高かったことをよく覚えています。
また、私も貴社の掃除機「〇〇(商品名)」を実家にプレゼントしたことがあったのですが、これまで掃除が嫌いだった家族が掃除を積極的にするようになり、貴社の家電製品の影響力のすごさを実感しました。
これらの経験から、私は貴社の家電の製造に携わりたいと考えるようになりました。
私が貴社に入社することができた際は、貴社の家電製品の素晴らしさをより多くの人に伝えるため、家電量販店やネット通販サイトなどに積極的に営業をしたいと考えています。また、貴社の営業はチームでおこなうと聞いているので、私がアルバイト時代に培った他社製品の情報を共有して、売上に繋げたいと考えています。
キャリアアドバイザー
志望しているメーカーやその企業が製造している商品に対する愛情が強く押し出されている志望動機ですが、具体的な目標や考えを持っているため、愛情だけではないことが伝わっています。また、家電量販店でのアルバイト経験を自分の強みとしてアピールできているので、他の学生との差別化ができています。
半導体メーカー
私は、低コストで高い品質の半導体を製造しようと挑戦している貴社の考えや姿勢に魅力を感じ、志望したしました。
現在、私は大学で半導体について学んでいます。もともと半導体に興味があったわけではありませんが、大学で偶然履修した授業で半導体を知り、面白さに魅かれていきました。そして、今ではゼミで半導体の作製をおこなっています。
また、大学2年生の頃に、アフリカのボランティア活動に参加したことをきっかけに、世界の貧困の格差を目の当たりにし、より多くの人が豊かな生活をするためには、半導体の低コスト化が急務だと考えるようになりました。
これらの理由から、低コストで高い品質の半導体を製造しようと挑戦している貴社を志望いたしました。
私が貴社に入社することができた際には、大学で学んだことを活かして製造過程や使用している機器を見直すことで、コスト削減に取り組みたいと考えています。また、長期的には生産ライン全体のデジタル化を進めることで、さらにコストを削減し、より多くの人が半導体を使った製品を使える世界にしていきたいと考えています。
キャリアアドバイザー
半導体に対する興味とボランティア経験を組み合わせることで、自分のやりたいことが明確になり、そのやりたいことが実現できる企業を志望していることがわかるので、志望度の高さが強く伝わる志望動機となっています。
自動車メーカー
私が貴社を志望した理由は、環境問題に真っ向から取り組む、貴社の強い思いや行動力に魅かれたからです。
私は、小さい頃から車が好きで、今でも通り過ぎる車のメーカーと車種を言い当てられるほどです。しかし、大学で環境問題について学んだことをきっかけに、自動車の排気ガスに対して問題意識を持つようになり、環境に優しい自動車の開発に興味を持つようになりました。
ここ数年は、どの自動車メーカーも環境問題に取り組むようになりましたが、貴社は20年前から環境問題に取り組み、その期間に開発した技術は、自動車業界に大きな影響を与えています。そんな貴社の技術を学び、更なる技術発展に貢献したいと考え、貴社を志望しました。
貴社に入社することができた際には、大学で学んだ環境問題の知識を活かして、新技術の開発に貢献したいと考えています。また、貴社で身につけた知識は、後輩たちに伝えていき、数十年後、数百年後も車に乗ることができる世の中にしたいと考えています。
キャリアアドバイザー
自動車への愛着と環境問題を掛け合わせてあることで、その企業でなくてはならない理由に説得力が生まれています。また、業界や企業の歴史についても触れられており、業界・企業研究を熱心におこなったことが伝わります。
職種別! メーカーの志望動機の例文
メーカー志望であっても志望する業界によって、志望動機で書くべき内容が異なるように、志望する職種によっても志望動機は大きく異なります。
そこでここからは、メーカーの志望動機の例文を5つの職種に分けて解説します。自分の志望動機に活かせる部分がないか考えながら、目を通してみてください。
営業職
私は、貴社の乳酸菌飲料を通して、人々の生活に貢献したいと考え、貴社を志望いたしました。
私は、小さい頃からお腹が弱く、緊張や不安でよくお腹を下していました。小学生になると、授業中にトイレに行くことが恥ずかしく、学校に行くことも嫌になってしまうほどでした。
そんな時に、母が買ってきてくれたのが、貴社の乳酸菌飲料でした。母にこれを飲むとお腹が痛くなくなると言われ、半信半疑で飲むとその日からお腹が痛くなることはほとんどなくなり、お腹に関する不安や悩みが一気に消えました。
この経験を通して、貴社の乳酸菌飲料をより多くの人に知ってもらい、お腹の不調を抱える人の悩みを解消し、人々の生活に貢献したいと考えるようになりました。
私が貴社に入社することができたら、より多くの人に貴社の商品を知ってもらうために、新規開拓営業をおこない、販路を拡大していきたいと考えています。また、企業や小売店だけでなく、個人宅への営業もおこないたいと考えています。
キャリアアドバイザー
新規開拓営業は、簡単に断られてしまったり、迷惑がられてしまうことも多いため、嫌がる学生が多いので、それを率先してやりたいと述べられている志望動機は、好印象につながります。また、入社後の行動が具体的に書かれているので、職種への理解が深いことも伝わります。
事務職
私が貴社を志望する理由は、貴社が開発する副作用が少ない薬がより多くの医療現場で使われてほしいと考えているからです。
私の妹は、生まれつき身体が弱く、毎食後数種類の薬を飲んでいました。薬を飲んでいるおかげで病気の症状は抑えられているものの、副作用の眠気や吐き気が強く、あまり学校に行けていませんでした。
そんな時に、主治医の先生に勧められたのが、貴社の薬でした。薬を変えてからは、副作用が収まり、学校にも毎日通えるようになりました。そして、今も妹は貴社の薬を飲みながら元気に学校に通っています。
この経験から、私は薬の副作用に苦しむ人たちの助けになりたいと思うようになり、副作用が少ない薬を開発している貴社を志望しました。
私は、薬に関する知識が乏しいため、営業職として貴社の薬を広めることはできませんが、営業事務として、営業職の方々の仕事を懸命にサポートしていきたいと考えています。特に、大学時代に取得したMOSの知識とスキルを活かして、データを見やすいように整理し、いつでも活用できるような状態で管理したいと考えています。
キャリアアドバイザー
事務職の仕事は、業界や企業が異なっていても業務内容が似ていることが多いので、オリジナリティに欠ける志望動機となってしまうことが多いですが、この志望動機は自分の思いや考えがきちんと反映されているので、読み手にもしっかりと思いが伝わるでしょう。また、自分の強みとなるスキルについてアピールできているのも良いポイントです。
マーケティング職
私が貴社を志望する理由は、貴社が製造販売する男性化粧品を通して、化粧に対する意識を変えていきたいと考えているからです。
私は、小さい頃から自分の顔を好きになれず、女性であれば化粧をして自分好みのメイクができるのにと常々思っていました。そんな時に出会ったのが、貴社の商品です。
男性がメイクするということがあまり浸透していなかった日本で、男性用化粧品が販売されたことに感動した一方で、自分自身も化粧は女性のものだと偏った考えをしていることに気づくきっかけを与えてくれました。
それからは、貴社の化粧品を使ってメイクをするようになり、今では自分のメイクをした姿も、メイクをしない姿もどちらも好きになることができました。また、男性であっても誰もが自由にメイクができる社会にしたいと考えるようになりました。
私が貴社に入社することができた際は、大学で学んだマーケティングの知識を活かし、より多くの人に貴社の男性用化粧品を知ってもらえるよう販売戦略を考えていきたいです。また、広報部とも連携をして、SNSやネット広告なども積極的に活用し、若い世代にもアプローチしていきたいと考えています。
キャリアアドバイザー
商品への強い愛情が伝わる志望動機で、読み手にも好感を持ってもらうことができるでしょう。また、入社後にやりたいことについても具体的に考えられているので、入社後の活躍している姿が想像しやすく、非常に印象が良いです。
商品企画職
私が貴社を志望した理由は、貴社がこれまでに培ってきた技術や知識を活かして、これまでにない高性能なドライブレコーダーを開発し、事故のない社会を実現したいと考えているからです。
私の家族や友人などが事故に巻き込まれたという経験はありませんが、飲酒運転で多くの人が亡くなる事件や高齢者がエンジンを踏み間違えて通学中の子どもが亡くなる事件などがニュースが流れてくると、やりきれない思いになります。
はじめは、自分ができることはないと割り切っていましたが、徐々に自分にできることはないのかと考えるようになり、ドライブレコーダーのリーディングカンパニーである貴社で、今までにない高性能なドライブレコーダーを開発したいと考えるようになりました。
私が貴社に入社することができた際には、これまでに培われてきた技術やスキルを応用することで、今販売されているドライブレコーダーよりもさらに高性能な製品を開発したいと考えています。また、貴社がおこなっている自動車メーカーとの共同研究にも参加し、技術開発にも携わりたいと考えています。
キャリアアドバイザー
学生本人が体験した実体験が書かれていない志望動機は、思いや熱意が伝わりづらく、説得力に欠けることが多いですが、この志望動機では、自分自身の思いや考えが具体的に書かれているので、読み手にも思いの強さが伝わるでしょう。また、入社後については、商品企画だけでなく、技術開発までかかわりたいという具体的なやりたいことが述べられているので、積極性が伝わります。
技術職
私が貴社を志望した理由は、チームプレーを重んじる現場の雰囲気や社風に魅力を感じたためです。
私は、小学生の頃に貴社の工場に社会見学に行かせていただいたことがあります。その頃の私は車の製造自体にはあまり興味がなかったのですが、製造ライン全体で声を掛け合いながら協力して作業を進めていく雰囲気に魅かれました。
そして、数カ月前に企業説明会の一環として、また同じ工場を見学させてもらうことができました。工場の雰囲気は、中学生に見た頃と変わらず、チームプレーが光る現場のままで、自分もここで働きたいと思うようになりました。
私が貴社に入社することができた際には、強みであるコミュニケーションを活かして、さらに活気のある現場にしていきたいと考えています。また、将来的には、大学で学んだ知識を活かして、AIやIotを製造ラインに導入し、働く人たちが人間にしかできない作業に集中できる環境を作りたいと考えています。
キャリアアドバイザー
メーカーの技術職の業務内容について、深く理解していることがわかる志望動機となっており、好印象につながるでしょう。また、業界の課題であるAIやIotの導入についても触れられているので、しっかりと業界研究ができていることも伝わります。
当てはまると危険! メーカーの志望動機のNG例文
どんなに一生懸命書いた志望動機であっても、内容によっては印象が悪くなってしまうことがあります。
特に、メーカーの仕事を理解していないと感じられるものやメーカーが製造している製品に愛情を感じられないものは、業界分析や企業分析が不足しているという印象を与えかねません。
そこでここからは、メーカーの志望動機のNG例文を紹介します。自分が書いた志望動機に当てはまっていないかを考えながら、例文に目を通してみてください。
- メーカーの仕事をわかっていない志望動機
- メーカーや商品に対する愛情が感じられない志望動機
- 入社後にやりたいことが漠然としている志望動機
NG例文①:メーカーの仕事をわかっていない志望動機
私は、貴社のお菓子を通して、子どもたちの笑顔を増やしたいと考えています。
私が小学生のころ、両親は共働きで学校から帰っても両親はおらず、毎日どちらかが帰ってくるまでは1人で時間を過ごしていました。
小学5年生の時、両親がいない間に地震がありました。私は、大きな地震を経験したことがなかったので、不安で泣いてしまいましたが、貴社の〇〇(商品名)が私を落ち着かせてくれました。いつもは何も考えずに食べていましたが、その時は〇〇(商品名)の甘みが平常心を取り戻させてくれました。
それから私は、〇〇(商品名)がお守りのようになり、いつか自分も製造にかかわり、〇〇(商品名)でたくさんの子どもたちを笑顔にしたいと考えるようになりました。
貴社に入社することができたら、販路拡大のために新規開拓営業をおこないたいと思います。また、無農薬の材料を仕入れられるように、地方の農家の方にもコンタクトをとりたいと思います。
キャリアアドバイザー
エピソードには独自性があるので、非常に良い志望動機に見えますが、入社後について書いている部分に少しもったいないところがあります。それが、最後の1行です。メーカーの営業はルート営業か新規開拓営業がほとんどで、製品の材料調達は、商品開発職など別の職種が担うことが多いのです。営業職が材料調達をおこなう企業であれば問題ないですが、そうでない場合は、メーカーの職種を正しく理解できていないと思われてしまう可能性が高いです。
NG例文②:メーカーや商品に対する愛情が感じられない志望動機
私が貴社を志望する理由は、喘息のための薬を製造しているからです。
私は小さい頃から喘息気味で、激しい運動ができませんでした。また、喘息がひどい時は学校を休まなくてはいけないことが多々あり、学校生活もあまり楽しむことができませんでした。
こういった経験をする人ができるだけ少なくなってほしいと思い、喘息の薬を製造している貴社を志望しました。
私が貴社に入社することができた際には、事務職として見積書や請求書の作成をおこないたいと考えています。また、来客時の対応や電話対応もおこなっていきたいと考えています。
キャリアアドバイザー
この志望動機には、志望している企業でなくてはならない理由がないため、商品やメーカーへの愛情も感じられず、志望度が低いように捉えられてしまう可能性があります。また、入社後については、事務職として当たり前のことを書いているだけなので、熱意や意欲が伝わらない可能性が高いです。
NG例文➂:入社後にやりたいことが漠然としている志望動機
私が貴社を志望した理由は、半導体を通して人々の生活を豊かにしたいと考えているからです。
私は、高校生の頃から半導体について興味があり、半導体について学ぶことができる大学に進学しました。今では、ゼミで半導体の製作をおこなうようになり、それらの技術や知識を貴社で活かしたいと考えています。
私が貴社に入社することができた際には、より多くの半導体を製造し、多くの人の生活を豊かにしたいと考えています。大学で学んだ知識やスキルも活かしていきたいです。
キャリアアドバイザー
志望理由の規模感が大きいことは悪いことではありませんが、その目標を実現するための手段や具体的な行動が書かれていないので、他の学生との差別化ができていません。また、大学で学んだスキルや知識の活かし方は、もっと具体的に書いた方が、読み手に働く姿をイメージしてもらいやすくなります。
業界の特徴を理解して説得力のあるメーカーの志望動機を作ろう
メーカーと聞くと、ものづくりをしている企業と大まかに捉えた人もいるかもしれません。
しかし、志望動機では、メーカーの仕事や職種ごとの業務内容、製造している商品などについて、細かく把握しておくことができなければ、その企業に対する思いの強さや熱意が伝わらず、選考通過が遠のいてしまいます。
そのため、まずは志望動機を書く前には、企業説明会やOB・OG訪問、ネットの情報などさまざまな方法を使って、企業の情報を収集し、徹底的に企業分析をおこなうようにしましょう。
キャリアアドバイザーコメント吉川 智也プロフィールをみる
メーカーに魅力を感じたら、今度はひと括りにしすぎずに業界を細分化させていきましょう。1つの商品は、会社単体で作られるわけではありません。たとえば印刷はこの会社、部品はこの会社、加工はこの会社に依頼をする、などメーカー同士で連携をしてはじめて市場に出回るようになるのです。
わかりやすい例でいうと、町工場と付き合いがある場合と海外と付き合いがある場合ではコミュニケーションの取り方が変わってきます。自分が興味がある業界が、どのような業界や企業と付き合いがあるかどうかを調べると仕事の進め方や社風も見えてくるかもしれません。ミスマッチをなくすためにも、「メーカーであればどこでもいい」ではなくそれぞれの業界研究を怠らないようにしてください。