目次
- 新卒でデータサイエンティストを目指すなら専門知識を身につけよう!
- そもそもデータサイエンティストとは?
- データアナリストとの違い
- データサイエンティストの主な仕事内容を解説
- データの収集・分析
- 経営課題に対する立案
- データ環境の構築・運用
- データサイエンティストの需要が高まっている3つの理由を解説!
- ビッグデータをビジネスに活用する企業が増えている
- 専門知識を必要とする職種であるため人手不足になりがち
- IoTの普及によりデータが多様化している
- データサイエンティストは文系でも就職できる?
- 新卒からデータサイエンティストを目指すときの選択肢4つ
- ①職種別採用に応募する
- ②長期インターンに参加する
- ③大学院に進学して専門性を身につける
- ④他職種を経験してから目指す道もある
- 新卒でデータサイエンティストを目指すために必要な3つの知識!
- ①プログラミングの知識
- ②数学・統計学の知識
- ③機械学習の知識
- データサイエンティストに向いている人の特徴
- 数学やプログラミングが好き
- 向上心や好奇心が強い
- コミュニケーションが得意
- 地道な作業が苦でない
- 新卒でデータサイエンティストになるため押さえておきたい3つのポイント
- プログラミングスクールやオンライン学習で専門知識を学ぶ
- データサイエンティストに役立つ資格を取得する
- 新卒以外の道も検討しておく
- 新卒でデータサイエンティストになるためのおすすめの資格6選
- ①基本情報技術者試験
- ②データサイエンティスト検定
- ③OSS-DB技術者認定試験
- ④Python3エンジニア認定基礎試験
- ⑤統計検定
- ⑥オラクルマスター
- 新卒でデータサイエンティストを目指すなら、業務に活かせる知識や資格の習得がおすすめ!
新卒でデータサイエンティストを目指すなら専門知識を身につけよう!
こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。就活を控えた学生から、
「データサイエンティストは新卒でもなれますか?」
「どんな人がデータサイエンティストに向いていますか?」
といった質問を受けることがあります。データサイエンティストとは、企業が持つ大量のデータを分析しビジネスに役立てていく仕事です。専門性の高い職種であるため、新卒でデータサイエンティストになる場合は専門知識を学んでおくのがおすすめです。
今回は、新卒でデータサイエンティストになる方法やもとめられるスキル、おすすめの資格などを紹介していきます。データサイエンティストの特徴を知って、ぜひ就職先選びに役立ててくださいね。
そもそもデータサイエンティストとは?
データサイエンティストとは、ビッグデータを分析しビジネスに役立つ情報を集める仕事です。企業は大量のデータを保有していますが、そのデータを効果的に活用するのは簡単なことではありません。そこで必要とされるのがデータサイエンティストです。データサイエンティストが解析した情報を活用することにより、勘や経験に頼らない仕事ができるようになります。
データサイエンティストは高度なスキルと幅広い知識がもとめられるため、ある程度経験を積んでから活躍できるようになるのが一般的です。しかし、高度な専門職であることから人材不足になっている企業も多く、新卒採用で募集する企業も増えています。そのため、新卒でもデータサイエンティストになることは十分可能です。
データアナリストとの違い
データサイエンティストとデータアナリストはどちらもデータ分析の専門職です。データの分析や集計を重点的におこなうのがデータアナリスト、それに加えて分析結果を企業のビジネスに役立てるところまで担当するのがデータサイエンティストという違いがあります。
ただし両者の役割は重なる部分も多く、明確な線引きはありません。同じ業務でも、企業によってデータサイエンティストだったりデータアナリストだったりと呼び方が異なることもあります。そのため、データサイエンティストになる際は企業ごとの業務範囲や役割をしっかりと確認する必要があります。
キャリアアドバイザー
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データサイエンティストの主な仕事内容を解説
- データの収集・分析
- 経営課題に対する立案
- データ環境の構築・運用
データサイエンティストの仕事は、大量のデータを分析し新商品の発案や業務プロセス改善に役立てることですが、具体的にどのような業務が含まれるのでしょうか?ここではデータサイエンティストの主な仕事内容について解説します。
データの収集・分析
データの収集・分析はデータサイエンティストの代表的な業務です。企業が抱えている課題を解決するため、大量のデータ群から意味のある項目を見つけ出していきます。データの中には粒度やフォーマットがバラバラなものもあります。その場合はデータを分析できる形に加工し、何度も仮説検証を繰り返しながら分析を進めていきます。
データの収集や分析はWebマーケティング担当者がおこなう場合も多いですが、データサイエンティストとは扱うデータの範囲が異なります。
Webマーケティング担当者はWebサイトの流入数や流入経路、コンバージョン率などのアクセス解析をメインにおこないますが、データサイエンティストが扱うのはWebデータに限定されません。膨大なデータ解析をしたり未整理のデータを扱ったりする場合はデータサイエンティストが活躍します。
経営課題に対する立案
収集・分析したデータをもとに、企業戦略を立案することで経営を成功に導くのもデータサイエンティストの仕事です。集めたデータをさまざまなアプローチで分析し、課題発見や解決策を提案します。次の問題を明らかにすることでさらなるデータ分析の指標を導くこともあります。
データサイエンティストはデータの収集や分析といった業務が注目されがちですが、あくまでも主軸は現場の判断に従ってビジネスへの貢献を図ることです。企業にとってビッグデータの活用はあくまでも手段であり、最終的に目指すべきは事業拡大や業績アップです。その目標を達成するための課題をクリアにするのがデータサイエンティストと言えますね。
データ環境の構築・運用
データサイエンティストの仕事には、データの蓄積や分析に必要な環境構築・運用も含まれます。たとえば、業務システムのログ、SNSやWebサイトのデータなどを収集し、蓄積や運用できるような仕組みを作ります。
市場のニーズは刻々と変化しているため、企業が経営戦略を継続するためにはデータから経営に役立つ情報を得られる仕組みが欠かせません。そしてその仕組み作りには専門的なITスキルや統計の知識が必要となりますが経営層だけで実現するのは難しいため、データサイエンティストが専門性を発揮しデータ環境を作ったり運用をおこなったりします。
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データサイエンティストという言葉が日本でも広く耳にするようになったのはここ数年の話とも言えるでしょう。そのため、企業によってその定義は少しずつ異なる部分もあります。たとえば「デザイナー」と一言で表現をしても、物をデザインする人とWEBサイトのデザインをする人では就職する企業ももとめられるスキルも異なるでしょう。
このように、どのような仕事においても同じ名称の職種であったとしても業務内容が異なることは当たり前のこととも言えます。ただ漠然と「データサイエンティストになりたい」と考えるのではなく、「〇〇の業務に携わりたい。そのようなことができる職種のひとつにデータサイエンティストがある」という具合に、具体的な業務内容を考えながら仕事を選ぶようにしましょう。
データサイエンティストの需要が高まっている3つの理由を解説!
- ビッグデータをビジネスに活用する企業が増えている
- 専門知識を必要とする職種であるため人手不足になりがち
- IoTの普及によりデータが多様化している
昨今ではデータサイエンティストの需要が高まっているため、求人数も増加傾向にあります。では、その背景には世の中のどんな変化が関係しているのでしょうか。ここでは、データサイエンティストの需要が高まっている3つの理由について説明します。
ビッグデータをビジネスに活用する企業が増えている
1つ目の理由はビッグデータを活用する企業が増えているからです。データサイエンティストは、その名称からIT業界の仕事というイメージを持たれやすいですが、近年では小売業や製造業などさまざまな分野で必要とされています。
たとえばBtoC企業の場合、一般消費者の行動を年齢や性別、地域、職業、学歴などあらゆる方向から分析することで、消費者動向を把握できます。その動向を元に新商品の開発をしたり販促方法を検討したりするのです。
このようにデータに基づいた経営戦略をおこなう企業が増えたため、ビッグデータの価値が高まりデータサイエンティストの重要性も注目されるようになりました。
BtoC企業とは何か詳しく知りたい人はこちらも読んでくださいね。
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専門知識を必要とする職種であるため人手不足になりがち
参考元:https://www.datascientist.or.jp/common/docs/c-research_2019.pdf
データサイエンティストは需要が高まる一方で、人材の教育が追いついておらず人手不足に陥っています。一般社団法人データサイエンティスト協会の調査によると、データサイエンティストについて「目標としていた人数を確保できなかった」と答えた企業は58%でした。
人手不足となっている背景には、専門性が高い職種であるにもかかわらず国内でデータ分析を学べる教育機関は少ないことが関係しています。加えて、比較的新しい職種であるため企業内での教育も難しいのが現状です。
IoTの普及によりデータが多様化している
参考元:https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/r03/html/nd105220.html
データサイエンティストの需要が高まる理由には、IoT(インターネット経由で通信ができるようになったモノ)の普及によりデータが多様化していることも関係しています。パソコンやスマートフォンなど従来のインターネット接続端末だけでなく、家電や自動車、ビルなどあらゆるものがネットワークにつながるようになりました。
多岐に渡る製品が捉えた情報が蓄積されていくため、データサイエンティストが扱うデータも多様化、それに伴い多様な人材がもとめられるようになっています。今後はデータサイエンティストの専門性に加え、各分野の専門知識を持った人材が重宝されるでしょう。
データサイエンティストは文系でも就職できる?
就活生
データサイエンティストは文系でもなれるのでしょうか?
キャリアアドバイザー
文系でも目指すことはできますよ! 詳しく解説しますね。
データサイエンティストというと理系の仕事だと思う人も多いかもしれませんが、結論から言うと文系でも目指せます。特に新卒採用の場合はポテンシャル重視であるため、長期的な人材育成を前提として文系・理系問わず募集している傾向があります。
ただし、データサイエンティストはプログラミングや統計学など理系の知識がもとめられることから、出身学部を限定しているケースも少なくありません。
企業によっては選考過程で課題の提出をもとめることがあり、その場合は知識や実績のある理系学生の方が有利になりやすいです。そのため、文系でもデータサイエンティストを目指すことは可能ですが、専門的な知識を備えた就活生との差を埋めるための対策は必須であると覚えておきましょう。
文系の代表的な仕事を見たい人はこちらも参考にしてくださいね。
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新卒からデータサイエンティストを目指すときの選択肢4つ
新卒でもデータサイエンティストになることは可能ですが、具体的にどんな進路を選択すべきなのでしょうか。次に、新卒からデータサイエンティストを目指すときの選択肢を4つ紹介します。
①職種別採用に応募する
1つ目の選択肢は、新卒向けの職種別採用に応募することです。データサイエンティストは総合職ではなく職種別採用をおこなうことが多い傾向にあります。職種別採用は入社後に職種が変わる可能性が低いため、データサイエンティストを強く希望する人は総合職よりも職種別採用を狙うと良いでしょう。
なお、新卒採用はポテンシャル重視で採用間口が広いという特徴がありますが、他職種と比べると基礎的な知識がもとめられることも多いので注意しましょう。新卒採用での可能性を高めたいなら、資格を取るなどしてスキルを身に付けておくことがおすすめです。
②長期インターンに参加する
2つ目の選択肢は、長期インターンに参加することです。データサイエンティストのインターンに参加することで、一定期間その企業の社員として働きながら実践的な知識とスキルを学べます。
インターン先の企業から高い評価を得られれば、そのまま採用してもらえる可能性もあります。その企業に入社しなくても、長期インターンで学んだことは他社の選考でも活かせるでしょう。なお、長期インターンを実施している企業はベンチャー企業や中小企業が多いです。
長期インターンについては、こちらの記事で詳しく解説しています。
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インターンで事前に準備すべきことについても、こちらで解説しています。
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③大学院に進学して専門性を身につける
新卒でデータサイエンティストを目指す場合、大学院進学して専門知識を学んでから就職するのも選択肢のひとつです。データサイエンティストは他職種に比べ新卒採用でもスキルを重視する傾向があります。
また、研究室での実績をもとめたり募集条件を院卒以上に限定したりするケースもあります。そのため、大学院に進学して専門性を高めておくと就職先の選択肢が広がるでしょう。実際に、データサイエンティストとして活躍する人の中には大学院出身者も多くいます。
こちらの記事では大学院生の就活について解説していますので、あわせて読んで理解を深めてくださいね。
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④他職種を経験してから目指す道もある
データサイエンティストは新卒でもなれますが、専門性が高く幅広いスキルが必要であることから、ある程度経験を積んでから活躍できるようになることが多いです。そのため、他職種を経験してからデータサイエンティストを目指すのもおすすめです。
たとえば、システムエンジニアやITコンサルタント、マーケティングなどの職種はデータサイエンティストに近い経験を積めるため、転職時には有利になる可能性があります。他の職種を経験することで知識の幅も広がるため、選択肢のひとつとして頭に入れておきましょう。
新卒でデータサイエンティストを目指すために必要な3つの知識!
- プログラミングの知識
- 数学・統計学の知識
- 機械学習の知識
データサイエンティストは専門性の高い仕事ですが、具体的にどのような知識が必要なのでしょうか。ここでは、データサイエンティストの仕事をする上で必要な知識を3つ紹介します。
新卒でデータサイエンティストになりたいと思っている人は、必要な知識を知って仕事のイメージを膨らませましょう。
①プログラミングの知識
データサイエンティストはビッグデータから必要なデータを抽出して、それを加工したり分析したりします。その際にはプログラミングをする必要があるため、データサイエンティストにとってプログラミング言語は必須知識と言えます。
扱うデータや業務内容によって必要なプログラミング言語は異なりますが、機械学習やAI学習で必要な「Python言語」や統計解析用の「R言語」などが多く使われます。R言語は専門性が高いため、初心者の場合はPython言語から学ぶのが良いでしょう。
②数学・統計学の知識
データを分析するためには、数学の知識も必要です。計算は基本的にコンピュータがおこないますが、それをどう解釈しどう扱うかはデータサイエンティスト自身が考えなければなりません。
特に必要となるのは統計学で、現状を可視化し未来を予測する際には統計的数値を計算するために必要な母集団や標本集団、正規分布、確率分布などの知識がもとめられます。そのほか、微分積分や線形代数、ラプラス変換、フーリエ解析などの知識も必要です。
③機械学習の知識
機械学習とは、コンピュータがデータを読み込むことで自動的に学習し、その背景にあるルールやパターンを発見していく方法です。たとえば、過去の売上データを分析することで「商品Aと同時に最も多く購入されるのは商品Bである」という関連性を発見したり、消費者行動を予測して在庫管理の適正化したりすることができます。
機械学習を活用すれば、作業を効率化しながら膨大なデータからパターンを読み取り、ビジネスに役立つ正確な知見を得られます。データサイエンティストとして正確性の高い分析をおこなうには、機械学習に関する知識も必須と言えるでしょう。
キャリアアドバイザーコメント吉川 智也プロフィールをみる
元も子もない聞こえ方になってしまうかもしれませんが、データはあくまでも「データ」です。人間にもとめられることはそこから何を感じるか、つまりそのデータからどのようなことを考察できるかという視点です。
そこには白か黒かでは語ることが難しい社会背景や人間の心理が関係している可能性もあります。また、自分の仮説を覆さざるを得ない結論を出さなければいけないこともあるでしょう。更に言えば、ビジネスに繋げなければいけないので経営的な観点ももとめられるかもしれません。
このようにデータサイエンティストには心理学や、マーケティング、経営学など、さまざまな知見がもとめられます。後述する必要な適性も参考にしながら知見を広げていきましょう。
データサイエンティストに向いている人の特徴
近年データサイエンティストは就活生から人気を集めていますが、比較的向き・不向きがはっきりしている職種と言われています。では、そのような人がデータサイエンティストに向いているのでしょうか。
向いている人の特徴を知って、自分に合っている職種かどうか考えてみましょう。
数学やプログラミングが好き
データサイエンティストの主な仕事は、データの収集・分析であるため数学や統計処理、プログラミングを扱う機会が非常に多いです。そして数値やデータから客観的に解決策を導かなければなりません。そのため数学やプログラミングが好きで、学習し続けることに抵抗のない人はデータサイエンティストに向いています。
新卒の場合、採用時点で完璧なスキルをもとめられることは少ないでしょう。しかし、データや数字、プログラミング言語とひらすら向き合う仕事であるため、それらが苦手な人は苦労する可能性が高いです。
向上心や好奇心が強い
機械学習やAIなどの領域は、技術進化のスピードが非常に速いです。データサイエンティストは常に最新の知識を持っておく必要があるため、向上心を持って学習し続けられる人が向いているでしょう。
また、ビッグデータから新しい発見を導き出すには「このデータを別の角度から見てみよう」「このデータにはどのような意味があるのか」など好奇心も必要です。興味を持てないと作業を続けるのが苦痛になるので、前向きにデータと向き合えるかどうかも重要な適性と言えるでしょう。
コミュニケーションが得意
「データサイエンティスト=黙々と作業をする」というイメージを持つ人もいるかもしれませんが、コミュニケーションが得意な人も向いています。というのも、データサイエンティストは他部門やクライアントから課題や要望をヒアリングしたり結果を説明したりする機会も多いからです。
また、他部門やクライアントの中には専門的な知識を持たない人もいるため、技術的な話をわかりやすく伝える能力も必要です。プログラミングや機械学習のスキルに加えて、他部門やクライアントとも円滑な意思疎通ができる人はデータサイエンティストとして幅広く活躍できるでしょう。
コミュニケーション能力については、こちらの記事も参考にしてみてください。
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地道な作業が苦でない
データサイエンティストは企業の経営や商品開発に貢献する仕事であるため、華やかなイメージを持つ人もいるかもしれません。しかし実際は、日々生み出される膨大なデータを処理し続けなければならず、地道な作業も多いです。そのため、地道な作業も苦にならず根気強く取り組める人もデータサイエンティストに向いています。
また、課題解決のためには何度も仮説を立てて最適解を導かなければなりません。苦労して出した答えが期待通りになるとは限らないため、何度も試行錯誤できる忍耐力も必要です。
キャリアアドバイザーコメント酒井 栞里プロフィールをみる
最初からこのような特性を備えていれば安心材料になるかもしれませんが、中には今の段階では当てはまる項目がなかったと感じる学生もいるかもしれません。
しかし、たとえば小学生の時にはわからなかった学習内容でも高校生になったらスラスラと解けるようになるのと同様に、少しの行動で人の知識や興味は大きく広がっていきます。自信がなかったとしても、わかりやすい言葉で書かれた関連書籍を読んでみたり、動画サイトなどで概要を掴んでみたりするなど、できることはあるかもしれません。諦めずに前に進むことで自分なりの強みを見つけていきましょう。
新卒でデータサイエンティストになるため押さえておきたい3つのポイント
- プログラミングスクールやオンライン学習で専門知識を学ぶ
- データサイエンティストに役立つ資格を取得する
- 新卒以外の道も検討しておく
データサイエンティストは近年需要が高まっているため、積極的に新卒採用を実施している企業も多いです。しかし、高いスキルがもとめられるため誰でも簡単になれるというわけではありません。
ここでは、新卒でデータサイエンティストを目指す際に最低限押さえておきたいポイントを紹介していきます。
プログラミングスクールやオンライン学習で専門知識を学ぶ
データサイエンティストは新卒でも一定のスキルをもとめられることが多いため、プログラミングや機械学習などの専門知識を学んでおくと選択肢が広がります。情報学以外の理系や文系学生の場合、1から独学で勉強するのは難易度が高いため、プログラミングスクールやオンライン学習を利用すると良いでしょう。
専門知識を身に付けておけば、選考時にアピールで有利になる可能性があります。また、プログラミングや機械学習に触れることで「この分野の勉強をし続けられるか」「やりがいを持って働けるか」など自分の適性を確認するチャンスにもなります。就職後のミスマッチを防ぐためにも、ぜひ学生のうちから専門知識に触れてみましょう。
データサイエンティストに役立つ資格を取得する
データサイエンティストとして内定を得たいなら、資格取得を目指すのもおすすめです。データサイエンティストになるために必ず取得しなければならない資格はありません。しかし、関連する資格を取得しておくとスキルの証明になるため有利になる可能性があります。
また、資格取得のために努力した経験をアピールすることで、データサイエンティストへの熱意もより伝わります。入社後のキャリアアップや転職時にも役立つため、ぜひ早いうちから取りかかりましょう。データサイエンティストに役立つ資格は後ほど説明します。
新卒以外の道も検討しておく
データサイエンティストは新卒でもなれますが、場合によっては難しいこともあります。そのため、新卒だけに捉われず社会人経験を積んでから目指すことも視野に入れておきましょう。
キャリアを考えるうえで、中長期的視点を持つことも重要です。データサイエンティストは専門職であり、どうしても経験やスキルがもとめられるため、どこでどのように専門知識を得て目指していくのかはしっかりと考えるようにしましょう。
新卒でデータサイエンティストになるためのおすすめの資格6選
先程説明したように、新卒でデータサイエンティストを目指す場合は関連資格を取得するのがおすすめです。ここでは、データサイエンティストを目指す就活生におすすめの資格を6つ紹介します。
①基本情報技術者試験
基本情報技術者試験は、データサイエンティストを目指す人が最初に挑戦する資格としておすすめです。ITエンジニアの登竜門と言われるほどメジャーな資格であるため、取得すると就活でも評価される可能性が高いです。情報基礎理論や開発技術、経営戦略など幅広い知識を学べるため、基礎を固めておきたい人はぜひ挑戦しましょう。
基本情報技術者試験は独学でも勉強可能ですが、自信がない人は通信教育やスクールを利用するのもおすすめです。上位資格として「応用情報技術者試験」もあるので、よりハイレベルを目指す人はチャレンジしても良いでしょう。
こちらの記事では基本情報技術者について詳しく紹介しています。あわせて参考にしてみてくださいね。
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基本情報技術者は就職で有利? 資格内容や効果的なアピール方法
基本情報技術者を取得し、就職に活かしたいと考える学生もいるでしょう。この記事では基本情報技術者の内容や需要の解説だけでなく、就活での効果的なアピール方法も解説します。是非参考にしてみてください。
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②データサイエンティスト検定
データサイエンティスト検定は、一般社団法人データサイエンティスト協会が主催する民間資格です。これからデータサイエンティストを目指す人を対象としており、2021年から始まりました。
この資格を取得することで、データサイエンティストに必要なデータサイエンス力やデータエンジニアリング力、ビジネス力についての基礎知識があることを証明できます。受験資格は特になく合格率も約66%と高めなので、比較的チャレンジしやすい資格と言えるでしょう。公式ホームページでは模擬試験を閲覧できるので、気になる人はぜひチェックしてください。
③OSS-DB技術者認定試験
OSS-DB技術者認定試験は、LPI-Japanが認定する民間資格です。この資格を取得することにより、オープンソースデータベース(OSS-DB)に関する技術力と知識を証明できます。
OSS-DB技術者認定試験はレベルにより「Silver」と「Gold」の2種類に分けられており、「Gold」は「Silver」合格者でないと受験できません。これからデータサイエンティストを目指すならまずは「Silver」に挑戦しましょう。公式ホームページによると、シルバーの一般的な学習期間は2週間~1カ月程度となっています。
④Python3エンジニア認定基礎試験
Python3エンジニア認定基礎試験は、一般社団法人Pythonエンジニア育成推進協会が認定する民間資格です。取得すると、データ分析や機械学習に活用されているプログラミング言語「Python3」の基礎スキルを証明できます。
試験は、主教材である「Pythonチュートリアル(2021年9月1日より第四版に対応)」から出題されます。公式ホームページでは模擬試験が公開されているため、気になる人はぜひチェックしてください。なお、上位資格として「Python3エンジニア認定データ分析試験」もあります。
⑤統計検定
統計検定は、一般財団法人統計質保証推進協会が主催する、統計に関する知識や活用力を評価する全国統一試験です。統計に関する基礎知識からビジネスへの応用まで幅広く学べます。
試験は4~1級の5レベルに分かれており、準1級がデータサイエンスの基礎知識に相当します。2級が大学基礎科目レベルなので、専門的に学んだ事がない人はまず2級を目指すのがおすすめです。余裕があるなら準1級も挑戦してみてくださいね。
⑥オラクルマスター
オラクルマスターは、日本オラクル社が主催するエンジニア向けの民間資格です。取得すると多くの企業で採用されているデータベース「Oracle Database」の管理スキルを証明できます。試験には4つのレベルがあり、最も下位の「ブロンズ」から取得していきます。
ブロンズの試験では、データベースの管理・運用における基礎的な知識が問われます。初心者から目指す場合、ブロンズでも数カ月以上の学習が必要とされていますが、難易度が高い分選考時に評価される可能性も高いです。公式ホームページに学習方法やサンプル問題が載っているので、ぜひチェックしてみてください。
キャリアアドバイザーコメント長尾 美慧プロフィールをみる
このように資格取得の対策は効果的ですが、基本的な就活の準備も怠らないように準備を重ねるようにしてください。就活で大切なことは学生と企業がお互いに理解を深めていくことです。どんなに自分の資格スキルをアピールできたとしても、企業のことを知らなければ、どのように活かすことができるかやその企業のどこに魅力を感じたかを話すことは難しいでしょう。
もちろん資格取得が無駄になることは決してありませんが、就活はやるべきことがたくさんあります。1つのことに集中をしすぎないように注意をして、時間配分を適切に進めることを忘れないようにしてください。
新卒でデータサイエンティストを目指すなら、業務に活かせる知識や資格の習得がおすすめ!
ビッグデータをもとに経営戦略を考える企業が増えてきた昨今では、データサイエンティストの需要も高まっています。そのため、新卒採用でもデータサイエンティストになることは十分可能です。
ただし、ポテンシャル重視とはいえ一定レベルの専門知識をもとめる企業も少なくありません。そのため、新卒でデータサイエンティストを目指す場合は、資格を取得したりスク―ルに通ったりして役立つスキルを学んでおくことが大切です。
データサイエンティストとの違いを理解することが、第一歩です。