就活うつは甘えじゃない! 予防策・原因一覧から適切に対応しよう

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就活 うつ

目次

  1. 就活うつは誰もがなる! 原因を理解して対策をしよう
  2. 就活うつとは
  3. 身体的な疲労からくる「うつ」
  4. 精神的な疲労からくる「うつ」
  5. 就活うつになる7つの原因
  6. ①親や家族などへの申し訳なさ・プレッシャー
  7. ②同じ学生や先輩との比較
  8. ③人生そのものを否定されているような気持ちになる
  9. ④真面目な性格すぎる
  10. ⑤慣れない就活で疲れている
  11. ⑥常に精神が緊張している
  12. ⑦身体が疲れている
  13. 当てはまるかチェックしよう! 就活うつになりやすい人の特徴
  14. 常に周りの目を気にしている人
  15. 思い込みが強い人
  16. 真面目すぎる人
  17. 周りに頼らない人
  18. コミュニケーションが苦手な人
  19. ネガティブ思考な人
  20. ストレスを発散が苦手な人
  21. 完璧主義な人
  22. 思い悩むことが多い人
  23. 就活うつにならないための事前対策6選
  24. ①就活対策は入念におこなう
  25. ②心身のリフレッシュを心がける
  26. ③悩みごとは周りの人に相談してみる
  27. ④大学のキャリアセンターや相談室を頼る
  28. ⑤第三者に電話・チャットで相談する
  29. ⑥就活の進め方を見直す
  30. もしかして就活うつ? 就活うつの代表的な症状例5選
  31. ①不眠・過眠症状がでる
  32. ②食欲不振になる
  33. ③就活に対する意欲が湧かなくなる
  34. ④自分自身に価値を見いだせなくなる
  35. ⑤頭痛・吐き気などの身体的な症状が出る
  36. 初動が肝心! 就活うつになった場合の事後対策を理解しよう
  37. 相性が合わなかっただけと理解する
  38. 就活を中断する
  39. 心療内科を受診する
  40. 休学・留年も視野に入れる
  41. 就活うつを理解してならない対策をして就活に挑もう!

就活うつは誰もがなる! 原因を理解して対策をしよう

こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。学生からよく、

「なかなか内定がもらえなくて就活うつになりそうです……。」
「周りに就活うつになっている人がいて、自分もならないかが心配です。」

といった相談を受けます。就活は今後のキャリアを左右する重要なものであるため、プレッシャーを感じたり、選考が思い通りに進まず、精神的・体力的に大きな負担を抱えてしまうこともあるでしょう。

NPO法人POSSEが2010年に実施した「就活調査」では、就活経験者の7人に1人が「就活うつ」状態になっているとの結果が出ています。就活うつは決して特別なものではなく、誰でもなる可能性があります。大丈夫だと思っているうちに症状が進行してしまうこともあるので、不安に感じたら一旦立ち止まってみることも大切です。

この記事では、就活うつの原因から、なりやすい人の特徴、就活うつになる前・なった後の対策まで広くお伝えしていきます。少しでも「就活うつかな? 」と感じたら早めに対処をおこない、前向きな気持ちで就活に臨めるようにしていきましょう!

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就活うつとは

就活うつとは、面接が通過しない、内定が取れないなど、就活においての行き詰まりから大きなストレスを感じ、精神面、身体面で不調をきたして、うつ状態になっていることを指します。

  • 一日中、気分が落ち込んでいる
  • 何をしても楽しめない
  • 眠れない、食欲がない

などの症状があったら、就活うつになっている可能性がありますので、早めの対処が必要です。始めは「眠りが浅い」といった軽度な症状であっても、徐々に日常生活に支障が出てきて、ある日急に就活ができなくなったり、人に会いたくなくなる、学校に行くのも億劫になるなど深刻な事態になることもあります。

もし今の段階でそのような症状がなかったとしても、就活ではさまざまな事態が起こることを想定し、就活うつについての情報を事前に知っておくと、いざというときに早期に行動に移すことができます。

身体的な疲労からくる「うつ」

新型コロナウイルス感染症拡大により以前よりオンライン選考が増えたものの、会社説明会や面接などで1日に何社もスケジュールを入れて行動しなければならないことも多く、体力的に厳しいときもあるでしょう。

グループディスカッションや面接などは各社の対策を事前に頭に入れながら、1回1回に集中して取り組まなければならないため、何社も連続して受けるとかなりの体力を消耗します。

さらに帰宅後も、書類選考のためエントリーシートを何枚も書いたり、企業の選考対策をするなどやることは多く、選考が重なる時期では睡眠時間も減ってしまう傾向にあります。そうした身体的な疲労が長期間続いた場合、精神的にもストレスも感じるようになり、就活うつになる可能性が高まります

精神的な疲労からくる「うつ」

就活は受験や資格試験などと異なり、「この日に終わり」というゴールが一律で決まっているわけではありません。人によっては本選考直結のインターンシップですぐに内定を得る人もいれば、何社も落ちてしまい、半年以上就活を続ける人もいます。長期戦になるほどまわりとの比較をしてしまい、精神的な負担は大きくなっていきます。

また、就活の場合、努力の量や実力にかかわらず、企業との相性やその日のコンディションによって簡単に不合格となってしまうことが少なくありません。

そうした小さな挫折が積み重なり、何度もお祈りメールが来るうちに精神的なダメージが蓄積され、就活うつに陥ってしまうケースがあります

就活がしんどいと感じたときは、都度対処することが大事です。こちらではその方法も解説していますので、ぜひ参考にしてください。

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吉川 智也

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就活うつはこれまでうつに無縁だった人でもなる可能性がある

就活うつは、これまでうつに無縁だった人でもなる可能性があります。人生を通して気分が落ち込むことが少なく普段は前向きな性格でも、就活中に心を病んでしまう学生をたびたび見かけます。

就活は、人生の中ではイレギュラーかつ影響力の大きい出来事のため、普段は気にもとめないようなことが気になってしまったり、小さな不安や不満が積み重なってストレスを感じてしまうこともあります。

就活の悩みは他人に相談しづらいこともある

就活に関する悩みは周囲に相談しづらいという側面もあります。誰にも相談せずに一人で就活を続けていると、一人で抱えこんでしまい、就活うつになりやすくなります。自分の力だけでは情報収集がしづらく、選考対策をすることにも限界があり、視野が狭くなってしまうこともあるでしょう。結果的に選考がうまく進まなくなるケースもあるため、一人だけで就活を進めることは悪循環と言えます。

繰り返しになりますが、誰しもが就活うつになる可能性があります。「自分は絶対に就活うつにならない」と過信するのではなく、就活うつにならないよう周囲の人に相談をしながら就活を進めましょう。

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就活うつになる7つの原因

就活うつになる7つの原因
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就活生

就活うつにならないように事前に対策しておきたいのですが、就活うつの原因にはどういったものがあるのですか?

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キャリア
アドバイザー

就活うつになる原因は人によってさまざまですが、その中でも原因として多く挙げられているものがいくつかあります。一緒に確認していきましょう。

就活うつになる前に原因をあらかじめ確認しておくことで、実際にそうした状況になった際に気持ちを立て直せたり、早期に対策を立てやすくなります。就活うつになる主な原因として7つお伝えしていきますので、参考にしてみてください。

①親や家族などへの申し訳なさ・プレッシャー

就活がうまく進まず、内定がもらえないことで、親や家族への申し訳なさからストレスを感じてしまう場合があります。

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就活生

親に学費を払ってもらっているのに、就職できなかったらどうしよう……。

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就活生

就職留年をしたら家族に迷惑をかけてしまう。

など、今後起きるかもしれない悪い事態を想定して、ネガティブな方向に考えがとらわれてしまっている状態です。また、家族から、「大企業を目指しなさい! 」「まだ内定が取れていないの? 」などの言葉を受け、大きなプレッシャーを感じて精神的に追い詰められてしまう人もいます。

家族としてはあまり深い意味がなかったとしても、就活が円滑に進んでいない状況とあわせてそういったことを言われると必要以上に深刻にとらえ、就活うつにつながってしまうおそれがあります

②同じ学生や先輩との比較

他の学生の就活の進み具合や、先輩の体験談など、まわりの人たちと比較して「自分は全然うまくいっていない」と落ち込み、就活うつになってしまうことがあります。

  • 友人は面接に進んでいるのに自分は書類選考に落ちてばかりだ
  • グループワークで一緒だった他の学生はすでに内定を持っている
  • 自分が落ちた企業に知り合いが内定をもらった
  • 1つ上の先輩たちは夏前に全員内定が決まっていた

企業によって適性は異なりますので、合否によってその人が優秀かどうかが一概に決まるわけではありません。また、その年によって就活市場の状況は変わりますので、比較対象とするのは適切ではないといえるでしょう。

しかし、自分の就活がスムーズに進んでいないと、どうしても気持ちがネガティブになり、ペースが乱れて精神状態が不安定になることがあります

③人生そのものを否定されているような気持ちになる

選考に落ち続けると、あたかも自分の人生そのものを否定されているような気持ちになり、精神的にまいってしまうことがあります。

たとえば資格試験であれば、不合格=勉強が足りなかった、という明らかな原因があるため、自分が否定されたとは考えません。一方、就活は「人」が「人」を見て、企業独自の基準で合否を判断するため、どうしても自分の人柄や今までの経験まで全て否定されたように感じてしまう傾向にあります。

さらに、「自分はダメな人間だ」と気持ちが落ち込んだまま選考を続けても、面接でその自信のなさがあらわれてしまい、結果、悪循環に陥ることになります

④真面目な性格すぎる

性格が真面目すぎる人は就活うつになりやすい傾向にあります。真面目な人は就活において、

  • 絶対に夏までに内定を取らなければならない
  • 不合格になるのは自分に原因があるから、さらにスキルアップしなければならない
  • インターンには〇社以上参加し、早期に情報収集に努めなければならない

など、「〇〇しなければならない」と自分を律していく傾向が強いため、適度に息抜きすることが難しい人が多いです。そうすると常にプレッシャーを抱えたまま就活することになるため、身体的にも精神的にも疲労は増していきます。

さらに、実際の就活は、するべき行動を全てしても、結果がついてこないことが多々あります。そうした理想の自分と現実とのギャップに苦しみ、就活うつに陥ってしまうことがあるのです

⑤慣れない就活で疲れている

エントリーシート(ES)の作成、面接、グループディスカッションなど、就活は慣れないことの連続です。これまでは学業、サークル、アルバイトなど、自分でやりたいことを選んで比較的自由に過ごしてきた人も多いでしょう。

それが一転して就活になった途端に、スケジュールが就活の予定でいっぱいになり、常に人に評価され続ける状況になるというのはかなりのストレスになります。

慣れない環境下で、内定をとらなくてはならないというプレッシャーを抱えて就活をするのは精神的な負荷がかなり大きく、そうした疲労の蓄積によって就活うつを発症してしまうことも少なくありません

こちらの記事でも就活に疲れた際の対処法を詳しく解説しています。より深く内容を知りたい人はこちらも参考にしてみてください。

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⑥常に精神が緊張している

就活は今後のキャリアや人生を左右する重要なものです。「絶対に内定をとらなければ」という思いが強いほど精神は緊張し、その分、心の疲労度はどんどん増していきます。

たとえインターンや会社説明会であっても、「採用担当に見られているかもしれない」、「評価の参考にされているかもしれない」という気持ちからなかなか気を抜くことは難しく、数時間も緊張した状態が続くこともあります。

また、面接では普段あまり会うことのない企業のベテラン社員や役員に対して、初対面で自分をアピールしなければならないため、短時間であっても緊張感やストレスは極度に大きくなります

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キャリア
アドバイザー

就活が長引くほどに、「次こそは失敗できない」と焦りも出てきてさらに緊張感が増し、気づかないうちに精神的疲労がたまって就活うつの症状が出てきている可能性もありますね。

緊張を和らげる方法についてはこちらの記事で詳しく解説していますよ。

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⑦身体が疲れている

就活が始まると、あっという間に自分のスケジュールが埋まっていきます。企業の選考が集中する期間は、午前に会社説明会、午後に面接、帰宅後にES作成と適性試験、といったように、1日を通して自分の時間がほとんど取れなくなることも多々あります。

特に忙しい時期は、面接と面接のわずかな時間にカフェに行って履歴書を書く、なんてこともあるかもしれません。それが何カ月も続きますので、身体的な疲労はかなり大きくなります。

身体が疲れている状態で、日々緊張感と不安、プレッシャーを感じながら就活を進めていると、ダメージを受けやすい状態となります。そこに失敗や挫折が重なると精神的に大きな傷となってすぐに回復できず、就活うつになってしまう可能性が高まります

こちらの記事では就活の不安の解消方法について詳しく解説しています。自分が抱えている不安の原因について知りたい人はあわせて参考にしてみてくださいね。

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当てはまるかチェックしよう! 就活うつになりやすい人の特徴

就活うつになりやすい人の特徴
  • 常に周りの目を気にしている人
  • 思い込みが強い人
  • 真面目すぎる人
  • 周りに頼らない人
  • コミュニケーションが苦手な人
  • ネガティブ思考な人
  • ストレスを発散が苦手な人
  • 完璧主義な人
  • 思い悩むことが多い人

就活うつの原因がわかったら、次は就活うつになりやすい人の特徴を見ていきましょう。自分と照らし合わせながら確認し、もし複数の特徴に当てはまるようでしたら、就活うつになりやすい傾向が強いといえますので、その場合は、後述する事前対策をしっかりとおこなっておくことをおすすめします。

ただし、ここに挙げた特徴にあてはまっているからといって「ダメだ」といっているものではありません。自分を正しく捉えて、適切な対処をすることが就活をスムーズに進めていくためには大切です。

複数当てはまっていても落ち込んだりせず、事前に対策ができて良かった、と前向きに考えて行動していきましょう。

常に周りの目を気にしている人

自身のこれまでの決断や行動において、「親はどう思うかな」、「友達が良いと言ったから」など、常に他人軸で考えて決めてきた人は比較的この傾向が強いといえます。

原因としては自分に自信がないことなどが挙げられますが、こうした人は就活においても他人からの評価に依存してしまい、

「自分だけ内定がもらえていないことを、まわりはどう思うのかな」
「私だけ書類選考も通らないなんて、みんなからダメな人間だと思われそうで嫌だな」

など、常に他人の目を過剰に意識し、自分で自分にどんどんプレッシャーをかけていってしまいます。他人がどう思っているかを全て把握することは不可能ですので、就活が終わらない限り、そうした見えない不安感や劣等感が消えることはありません。そのようにして徐々に精神的に追い詰められうつ状態になっていってしまうことがあるのです。

思い込みが強い人

何に対しても思い込みが強い人は、自分の決めつけによって、自身の行動を制限してしまう傾向にあります。

就活が始まる前から「自分の性格は〇〇だから、この業界しか合わない」と決めて1つの業界しか受けなかったり、実際に就活が始まって企業に2〜3社落ちただけで「自分はもうダメだ」と決めて早々に諦めてしまったりします。

そのうえ思い込みが強い人は、一度思い込むと、さらにその考えで次の行動が決まっていってしまうため、負のスパイラルをなかなか抜け出すことができず、結果として選考がうまくいかずに就活うつに陥ってしまうことがあります

真面目すぎる人

真面目な人は、大学でも授業にきちんと出席し、試験勉強を計画的におこなうなど、自分が頑張るべきことに対して常に全力で取り組み、結果を出してきた人が多いでしょう。そして就活に対しても、自己分析や業界・企業研究をしっかりとおこない、企業ごとに対策を練って万全な態勢で臨んでいきます。

しかし就活では、努力の量が成果に比例しないことがあります。どれだけ企業の個別対策をおこなっても、たった15分の面接で、「うちとは合わないかな」とあっさり不合格をもらうことも多々あります。

そうした、ある意味での理不尽さを受け入れることができず、真面目である故にさらに自分を追い込んで努力を重ね、頑張りすぎて心身ともに疲れてしまうことがあります

周りに頼らない人

周りに頼らない人は、何事に対しても自分1人で責任感を持って成し遂げようとします。真面目で努力家、しっかり者であることから、むしろ人に頼られることが多く、部活動などでも周囲を引っ張る存在だった人が多いでしょう。

しかしながら、そういった長所が就活においては裏目に出ることがあります。就活は、「人」が採用可否を決めますので、選考の全てにおいて、第三者から見た客観的視点が重要です。そこを理解せず、自分だけで就活をしていると、自分の欠点やミスに気づかず、選考になかなか通らないという事態が起こります。

また、「自分で解決しなければ」という思いが強いため、人に相談することが苦手な人も多く、結果的に状況を打破できずに、さらに精神的に追い込まれてしまうおそれがあります

コミュニケーションが苦手な人

コミュニケーションには、「聞く力」と「話す力」がありますが、就活では、書類選考から面接に至るまで全ての選考において、

  • 相手の言っていることの意図を正確に捉える力(=聞く力)
  • その意図に沿って自分の意見をわかりやすく伝える力(話す力)

の両方がもとめられます。

コミュニケーションが苦手な人はそういった言葉のキャッチボールが苦手な傾向にあるため、質問意図から外れた回答をしてしまったり、相手を意識せず一方的に話し続けてしまうことがあります。その結果、自分を適切にアピールすることができず、不合格が続き、精神的にまいってしまって就活うつになるのです。

ネガティブ思考な人

就活では、第1志望の企業だけ受けてすぐに内定、となることはほとんどなく、多くの人は失敗や挫折を何度も経験しながら選考を進めていきます。

しかし、そういった場面において、ネガティブ思考な人は1度の失敗で「自分はダメだ」と自己否定をしたり、「どうせ次も落ちるだろう」と、まだわからない未来まで悲観して落ち込んでしまうことがあります。

そうすると、面接でも言葉の節々でそのネガティブな考え方が伝わってしまうため、「入社してもすぐに辞めてしまいそう」「難しい仕事を与えたら心が折れてしまうかもしれない」と採用担当にマイナス評価を受ける可能性があります

その結果、ますます選考に通らなくなり、徐々に就活自体が苦手となって就活うつになってしまうおそれがあります。

ストレスを発散が苦手な人

就活ではさまざまなストレスに日々さらされ、精神的、身体的な疲労がたまっていきます。さらに多忙な時期になると、なかなか友人にも会うことができず、1日中就活のことだけ考えていて、1人で孤独な戦いをしているように感じることがあります。

そんな多忙な時期こそ、少しの時間でもリフレッシュをして、一旦心と身体の状態をリセットすることが必要です。しかし、ストレスの発散が苦手な人は、ストレスをため込んだままにしてしまうため、眠りが浅くなったり、イライラしてしまう、頭痛や肩こりが生じ体調を崩すなど、徐々に心身に悪影響が出てきます

完璧主義な人

完璧主義な人は、常に100点を目指し、理想を追いもとめ続けるため「こうあるべきだ(しなくてはならない)」と自分を追い込む癖があります。客観的に見て90点くらいの出来であっても、完璧主義な人は「取れていない10点」の方に目を向け、改善していこうとするため、終わりが見えません。

そうして理想を追いもとめるあまり、「これではダメだ」と自己否定を繰り返していると気づかぬうちに心がダメージを受けていきます。さらに就活で結果が出ないとますます自分を追い込んでいくため、就活うつになりやすい傾向にあります。

思い悩むことが多い人

就活ではさまざまな悩みがつきものです。悩むこと自体が悪いというわけではなく、むしろ悩みについて考え、改善策を実行していけるのであれば悪い状況を好転させるきっかけとなります。

しかし、思い悩むことが多い人は悩みそのものについて延々と考え続けてしまうため、「自分はダメなのかも」「もうどこにも受からないのではないか」と徐々にネガティブな思考になっていき、自己嫌悪から抜け出せないことで就活うつになる可能性があります

長尾 美慧

キャリアアドバイザーコメント長尾 美慧プロフィールをみる

就活うつを予防するには「就活うつになる可能性があること」の自己認知が重要

「就活うつになりやすい人の特徴」として紹介したもののなかに、自分にあてはまっているものはありましたか?もしあてはまる特徴があったとしても、落ち込まないでくださいね。自分が就活うつにかかる可能性があることを自認しておくことで、就活うつに対する予防ができたり、就活うつの早期発見につながりやすくなったりします。

「自分は就活うつにはなるわけない! 」と、就活うつにかかりやすいことを認められないと、仮に発症したとしても気づくことができず、いつのまにか重症化してしまう可能性もあるでしょう。重症化してしまうと、就活を中断せざるをえなくなったり、日常生活でさえも今までどおりには送れなくなってしまう可能性もあります。

自分が就活うつになりやすいと認めることは、決して恥ずかしいことではありません。自覚をもつことで就活うつを事前に予防できますし、自分にあったペースで就活を進められるようになるので、ストレスも軽減されるかもしれませんね。

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就活うつにならないための事前対策6選

就活うつにならないための事前対策
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就活生

最近就活を始めましたが、業界研究や選考対策など日々やることが多く、そのうち自分も就活うつになりそうで不安です。

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アドバイザー

就活ではさまざまなストレスを長期間にわたって受け続けるため、就活うつとまでは言わなくとも、その一歩手前の状態である人は少なくないでしょう。就活うつにならないために、事前対策を講じていきましょう。

就活うつになった場合、精神面・体調面で不調が生じ、就活への影響は避けられません。もし少しでも何か異変を感じたり、不安がある場合は、就活うつになる前にできる限りの対策をし、事前に防いでいきましょう。

①就活対策は入念におこなう

就活うつは、そのほとんどが「選考に通過できない」ことが原因となり、精神的にまいってしまったり、就活が長引き身体的疲労が重なって引き起こされます。

就活対策は入念におこない、就活のストレスを少しでも減らせるようにしましょう。対策をしっかりおこなうことで、「自分はきちんとやっている」という自信にもつながり、うまくいかなかったときでも、これまで学んだことを糧に気持ちを持ち直せることが多いです

ここからは、書類選考と面接前の対策をお伝えしていきます。

書類選考の対策

書類選考で主に見られている下記4つのポイントに沿って、対策をしていきましょう。

  1. 企業への熱意があるか
    志望動機においては、企業への熱意の差が明確にあらわれます。業界・企業研究はしっかりとおこない、なぜこの業界なのか、この企業なのかの根拠を具体的に書き、自分の活かせる強みをアピールしましょう。採用HPやIR情報、新聞記事、OB訪問などあらゆる情報から企業を深掘りすることで志望動機もより具体的になってきます。
  2. もとめている人物像と合っているか
    どれだけ優れた人材でも、企業とマッチングしていなければ評価にはつながりません。採用HPなどから企業のもとめる人物像を知り、そこに焦点を合わせ自分の活かせるスキルをアピールするようにしましょう。
  3. 書類のルール、マナーを守れているか
    応募者の多い企業では、不備がある時点で即不合格となる可能性もあります。押印忘れ、誤字脱字など初歩的なミスは、事前の確認によって防ぎましょう。
  4. もとめている主旨に沿って、簡潔でわかりやすく書いているか
    採用担当は1日に何十枚も書類に目を通すため、要点がわかりにくい文章や、長々と書かれた文章は印象に残りません。結論から書き出す、ポイントに絞って書くなど簡潔で相手が理解しやすい文章を心がけましょう。

書類選考の対策については、これらの記事も参考にしてみるとうまくいくコツがつかめるかもしれません。ぜひ参考にしてみてくださいね。

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面接前の対策

面接では、下記4つのポイントに沿って、対策をしていきましょう。

  1. 企業への熱意があるか
    面接では事前に提出した書類に沿って、さらに内容を深掘りされていきます。事前に用意した回答をそのまま話すだけではなく、なぜ自分はそう思うのかを事前に突き詰めて考えをまとめておくことが大切です。
  2. もとめる人物像と合っているか
    面接は書類と異なり、話し方や態度でも人柄を判断されます。企業のもとめる人物像に無理に自分を合わせていると、実際の様子とのギャップから信ぴょう性を疑われてしまうため、自己分析を入念におこなったうえで、企業で活かせるスキルは何かを考え、伝えていくことが大切です。
  3. 面接時のマナー、立ち振る舞いがきちんとできているか
    面接時は退室するまで気を抜くことのないようにしましょう。キャリアセンターの模擬面接や企業が主催する面接対策セミナーに参加したり、自宅で動画を撮って客観的に確認するのもおすすめです。
  4. 質問を正しく理解し、簡潔にわかりやすく回答できているか
    その場の言葉だけで確実に相手に内容が伝わるよう、質問に対する回答は、結論から話し、意図に則して簡潔に内容をまとめるようにしましょう。

面接対策についてはこちらでも解説しています。興味を持ったひとはこちらもぜひ参考にして、理解を深めてみてくださいね。

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②心身のリフレッシュを心がける

選考がうまくいかないと、「どこにも受からなかったらどうしよう」と、気持ちが憂鬱になることもあるかもしれません。そうしたときは、一度就活のことでいっぱいになった頭をリセットして、気持ちを切り替えることが大切です。

焦る気持ちがあるほど、休むくらいなら選考対策に時間を使いたい、と思うかもしれませんが、根詰めていくほどに自分に負荷がかかっていき、心身ともに疲弊してしまいます。

就活うつになってしまうと回復までに時間がかかることもありますので、「少し疲れてきたな」と思った時点で一度心身をリフレッシュしてストレスを軽減させるようにしましょう

日光を浴びる

就活で疲れた心をリセットし、気持ちを前向きにするには日光浴がおすすめです。日光を浴びることによって、体内で「幸せホルモン」と呼ばれるセロトニンの分泌が促され、精神面に良い影響を与えます

また、日光浴には、体内時計が整い、睡眠サイクルを安定させる効果もあります。日光を浴びると、そこから約15時間後に睡眠を促すメラトニンが分泌され、自然と眠りにつきやすくなるというものです。

ストレスがたまると夜に考え事をしてしまい、なかなか眠れなくなることもあります。そうした生活の乱れを防ぐためにも、可能であれば午前中に一度、15〜30分程度日光を浴びるようにしましょう。そうすることで心身をリフレッシュさせ、1日を明るくスタートすることができます。

良い姿勢を保つ

姿勢の悪さは自律神経の乱れにつながるため、良い姿勢を心がけましょう。猫背になっていたり、頭が前に出ている状態だと、自分の頭の重さで首や背中、腰に負担がかかり、呼吸がしづらくなります。

そうすると脳に行く血液や酸素の流れにも悪影響が出てきて自律神経が乱れ、心身にストレスがかかってうつ状態になりやすくなります。正しい姿勢は身体のバランスを整え、気持ちも前向きになりやすくなります。「姿勢が悪くなっているかも」と思ったら一度姿勢を正し、身体の状態をリセットするようにしましょう。

就活にとらわれない

内定が出ないと気持ちが焦り、朝から晩まで1日中就活のことを考え、少しの時間でも就活の情報収集をしたり、SNSで周りの状況を確認したりする人もいます。

しかし、そういった人こそ、就活にとらわれすぎないことが大切です。就活は長期戦です。全力疾走を絶えず続けていくほどに心身は疲弊し、いつのまにかうつ状態になってしまうことがあります。

「疲れたな」と感じたら、一旦全ての就活情報から離れてリフレッシュをしましょう。自分の好きなことをすることで気持ちがリセットされ、就活のオンとオフの切り替えができるようになります。そうすると就活に戻ったときに以前よりも集中力が増し、作業効率も上がるようになります。

こちらでは、就活でストレスを感じたときの解消法を紹介しています。より詳しく知りたい人はこちらもぜひ参考にしてみてください。

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何も就職活動の予定を入れない日を作る

就活が本格化してくると、1日に複数の企業の面接が入ったり、ESの締め切りにあわせて帰宅後も企業研究をしたりと、いつのまにか就活で毎日のスケジュールが埋まっていきます。

しかし、忙しい時期こそ、何も就活の予定を入れない日を作るようにしましょう。忙しければ忙しいほど、やらなければならないことで頭がいっぱいになり、自分の心身の状態を無視して無理をしてしまう傾向にあります。

そのような状態が続くと生活サイクルも乱れがちになり、夜になっても頭が冴えて眠れない、朝起きたときから疲れを感じるなど、徐々に身体の不調が出てくるおそれがあります

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「この日は就活から離れる」と始めから決めておくことで、そうした悪循環を一度断ち切ることができます。「休む」という予定を入れて自分を労わる日を作るようにしましょうね。

SNSや掲示板から距離を置く

通学時間や、企業の選考までの少しの時間、ついスマートフォンをチェックしてしまいがちですが、心が疲れたときは、SNSや掲示板から距離を置くようにしましょう。

スマホからはあふれるほどの就活情報が入ってきます。そうした情報過多の状態では、頭が情報の整理に追いつかず、脳に疲れが蓄積されていきます。そこから徐々に自律神経が乱れていき、イライラや不安などの気持ちをコントロールする力が落ちて、就活うつを引き起こす可能性が高まります。

また、SNSでは、自分が落ちた企業に受かった人や、内定が簡単に取れた人など、不安を増長させるような情報が多数あります。不要な情報を入れないためにも、スマホの電源を切る、近くに置かないなど強制的に見れない状況を作り、心の状態を安定させましょう

③悩みごとは周りの人に相談してみる

就活で悩んでいるときは、自分で全て抱え込まず、一度周りの人に相談してみることをおすすめします。親や友人など、誰でも良いので、自分の今の状況や、悩んでいることを思うままに話してみてください。

たとえそこで具体的な解決策が出なくても、話すことで脳が活性化し、マイナスの感情を取り除いていくことができます。また、言葉にすることで、自分の気持ちを整理することができ、新たな気づきを得る場合もあります。

相談することで自分の気持ちを落ち着かせ、また就活に前向きになれたら、今度は先輩や友人に具体的な面接のコツなどを聞いてみるのも良いでしょう

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大切なのは、全て自分で背負いこもうとしないことです。頼れる先はたくさんあります。つらくなったときは周りに助けてもらうことを忘れないでください。

④大学のキャリアセンターや相談室を頼る

就活に行き詰まったら、大学のキャリアセンターや相談室に頼ってみるのも良いでしょう。

職員は日々さまざまな学生の悩みを聞いてアドバイスをしてきていますので、そうした経験をもとに、悩みの種類に応じた解決策を提案してくれます。

また、キャリアセンターは自分の大学における就職情報に長けているため、企業ごとの選考対策や内定を取った学生の傾向などの情報も網羅しています。選考における実践的なアドバイスをもらうことができるでしょう。

定期的に選考対策セミナーなどを開催しているところも多く、相談すれば個別に面接練習や履歴書添削もしてくれるので、ぜひ積極的に活用することをおすすめします

⑤第三者に電話・チャットで相談する

誰かに相談したい気持ちはあるけれど、周りの人に自分の心の状態をさらけ出すことには抵抗があるという人もいるかもしれません。

「就活がうまくいってないことを知られたくない」
「余計な心配をかけそうで言えない」

など、身近な人に相談しづらいときには、第三者に電話やチャットを用いて相談することもできます。家族や友人と違い、自分とかかわりのない相手だからこそ、気負わずに正直な気持ちを話すことができるメリットもあります

心身の状態に異変を感じたら、自分1人で抱え込む前にまずは相談をしてみてください。

電話:こころの健康相談統一ダイヤル

直接相手と話しながら相談したい場合は、こころの健康相談統一ダイヤルに電話をかけてみてください。

全国どこからでも以下の共通電話番号に電話すれば、電話をかけた所在地の公的な相談機関に接続されます。秘密厳守で話を聞いてもらうことができ、通話代以外の費用はかかりません

  • こころの健康相談統一ダイヤル 0570-064-556 (おこなおう まもろうよ こころ)

相談に対応する曜日・時間は都道府県・政令指定都市によって異なります。詳細は、厚生労働省HP内にある「こころの健康相談統一ダイヤル」のページから確認してください。

チャット:こころのホットチャット

直接話すのは緊張してしまう、という人には、NPO法人東京メンタルヘルス・スクエアが運営している「こころのホットチャット」での相談をおすすめします。

費用無料で予約不要、匿名で相談可能で、同法人に所属するSNS相談の専門カウンセラーが対応してくれます。手段としては、LINE、Twitter、Facebook、WEBチャットが利用でき、HPに記載されている相談受付用のアカウントを登録・フォローすることで相談することができます。

相談時間
  • 第1部  毎日12:00~15:50(受付は15:00まで)
  • 第2部  毎日17:00~20:50(受付は20:00まで)
  • 第3部  毎日21:00~23:50(受付は23:00まで)
  • 早朝  月曜04:00~06:50(受付は06:00まで)

※1回50分/1日1回まで利用できます。
また、月の最終土日については、00:00-05:50の深夜・早朝相談を実施しています。半期ごとの予定が同法人のHPに公開されていますので、該当時間で相談したい場合は事前に確認しておきましょう。

厚生労働省のサイトも活用しよう

厚生労働省の「支援情報検索サイト」では、悩み、方法、地域別に、相談したい人に合った相談方法を検索することができます。

サイト内で、都道府県と市区町村を入力し、対面、電話、メール・SNS、訪問、ファックス、手紙の中から希望する相談方法を選択し、検索をかけます。選択された内容に沿って該当する相談先一覧が表示されますので、自分に適した窓口を探し、連絡をしてみましょう

該当する相談先が複数あって決められない場合は、「詳細」をクリックしてみると、「〇〇の相談に特化している」、「保健師が対応」など詳しい情報を知ることができますので確認してみると良いでしょう。

⑥就活の進め方を見直す

選考に受からない状況を改善しようと、ESの書き方を変えたり、面接練習をしてみたけれど、なかなか内定獲得につながらない、という場合は、就活の進め方自体を見直してみましょう。

書類選考や面接の対策をいくらおこなっても、そもそも業界との相性が合わない、企業へのアプローチ法が間違っているなど、根本的な部分が変わらないと状況を打開できないこともあります。

一度立ち止まり、何を改善すべきなのか、自分にはどういった仕事が合っているのかを再度考え直していくことで、徐々に就活の道筋が定まっていきます。そうして方向修正した途端にあっさりと内定獲得した、なんていうこともありますので、「自分にはこの業界しかない」「ここさえ改善できれば受かるはず」と固定概念を持たずに、うまくいかない場合は別の手段も考え、柔軟に対応していきましょう。

自分に向き合う方法としては自己分析が効果的です。自己分析についてはこちらで詳しく解説していますので、併せて参考にしてみてください。

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逆求人サービスを利用する

選考になかなか通過できないのは、業界や企業との相性が合っていない可能性があります。

業界・企業によって、社風やもとめる人材は異なります。職場環境に馴染めるかどうかは入社後の定着率にも影響しますので、いくら優秀な学生でも「うちの企業には合わないな」と判断されれば不合格となります。

逆求人サービスであれば、企業が登録されている学生のプロフィールを見て「ぜひ働いてほしい」と思った学生にアプローチをしますので、そうしたミスマッチングをある程度事前に防ぐことができます

また、学生が何百万社もの企業から自分に合っているところを探すのには限界がありますが、このサービスを利用することで、隠れた優良企業や、自分に適性がある業界を見つけるきっかけにもなります。

就活エージェントに相談する

自分1人では何を改善していけば良いのかわからない、という場合は就活のプロに相談してみるのも良いでしょう。

就活エージェントは基本的に無料で、学生1人ひとりに専任のエージェントがつきます。企業選びから履歴書の添削、面接対策から結果の振り返りまで全てサポートしてくれるため、どんなときでも1人で抱え込むことがなく、学生にとっては心強い見方といえるでしょう

また、選考日程の調整などもおこなってくれるため、自分は選考だけに集中して時間を使うことができます。選考がスムーズに進まず不安になったときは、気軽にこうしたサービスに登録をしてみましょう。

自分にあった企業を知るための自己分析をする

逆求人サービスなどは、相手側からのアクションが多く精神的な負担が少ない一方、「自分は結局何がしたいんだろう」と、わからなくなってしまうことがあります。そういったときは、再度自己分析をして、自分の強みや、どんな企業で活躍できるのかを調べてみることも大切です。

自己分析の方法はいろいろとありますが、まず「自分史」をつくり、その時の感情や行動要因を深掘りしていくのがおすすめです。小学校〜大学までの出来事・行動とそのときの気持ちを記入し、それに対して、なぜそうしたのか、そう思ったのかの理由を細かく書き出します。そうすることで自身の行動の芯となっている価値観や強みが浮き彫りとなってきます。

自己分析はすでにおこなっている人も多いですが、表面的なものにとどまっている人も少なくありません。うまくいかないときこそ原点に立ち返り、自分を見直すことで状況を好転させていきましょう

自分史の作り方についてはこちらで詳しく解説しています。作り方についてもっと知りたいと思った人はぜひ参考にしてみてください。

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津田 祥矢

キャリアアドバイザーコメント津田 祥矢プロフィールをみる

今まで見てこなかった業界・職種を見てみるのもおすすめ

就活うつを防ぐための事前対策として、今までとは異なる規模や異なる業界の企業も受けてみることもおすすめです。

就活うつに陥ってしまう原因の一つとして、就活がうまく進まないことが挙げられます。選考の手応えがないといったことが続くと、どんどん自信を失ってしまうものです。選考に通過しない理由は能力不足ではなく、企業が自分に合わない可能性や、倍率の高い業界や職種のみを受けてしまっている可能性もおおいにあります。選考の対策を重ねても就活が難航する場合は、思いきって受ける業界を変えてみたり、異なる規模感の企業を視野に入れてみましょう。

それぞれの業界、企業の規模によってもとめられる能力は変化するため、就活の方向性を変えたことで就活がうまくいったという学生もいます。受ける企業の幅を広げることで、第一志望の業界や企業ではなくなってしまうかもしれません。しかし「まずは内定を一つ獲得する」という目的で異なる業界・企業を受け、自信をつけることも、就活を有利に進めるためには非常に重要です。自己分析を通して、今受けている企業以外にも選択肢はないか、視野を広げてみてはいかがでしょうか。

もしかして就活うつ? 就活うつの代表的な症状例5選

就活うつの代表的な症状例

就活うつはある日突然なるものではなく、心身に少しずつ影響が出てきて、気づかないうちに深刻な状態まで悪化していることが少なくありません。心と身体の状態で、何か異変を感じたら無理をせず、一度立ち止まって適切な対処をすることが大切です。

就活うつの代表的な症状を5つ取り上げていますので、気になる症状があった場合はすぐに後述する事後対策を実践してみてください。

①不眠・過眠症状がでる

うつ病のほとんどの人は睡眠障害を併発しているといわれており、不眠・過眠は就活うつの代表的な症状の一つです。

不眠とは、夜に日中の嫌なことや今後の選考のことを考えてしまい、

  • 眠ろうとしても寝付けない
  • 一度寝たのに途中で起きてしまい、再び眠るのに時間がかかる
  • 朝早くに起きてしまう

などの症状が起こることを指します。また一方で、ストレスから浅い睡眠を繰り返し、身体を休めることができていないせいで眠気が続き、眠りすぎてしまう「過眠」もあります。

不眠・過眠が起こると、良質な睡眠が取れていない分、日中に眠気、倦怠感や意欲の低下が起こるため、就活そのものに大きく影響が出てきます。そうすると選考もスムーズに進まず、さらに精神的にダメージを受け、睡眠症状が悪化していくという悪循環になる可能性があります

②食欲不振になる

精神的ストレスが続くと自律神経が乱れ、食欲不振になることがあります。食べることへの意欲がなくなり、何も食べたくない、好きなものでも美味しいと感じないなどの症状が出てきて、徐々に体重が減っていきます。

そうなると、体内のエネルギーが不足して疲れを感じやすくなったり、脳への栄養が足りず、思考力が落ちるなど、生活への支障が出てきます。

また、それとは反対にストレスから逃れようと過食に陥る場合もあります。過食は過眠と同時に起こることが多いため、生活習慣が乱れやすく、引きこもりがちになる傾向にあります

③就活に対する意欲が湧かなくなる

意欲の障害も、就活うつの症状として多いです。

就活をしなければならないということはわかっていても、やる気が起こらない、選考を受けるのが億劫に感じるなど、就活に対する意欲が湧かなくなっている場合は就活うつの可能性があります。

症状が悪化してくると、そのうち自分の好きなことに対しても興味がわかなくなり、さらには日常生活で当たり前にしていた、入浴する、テレビを観るなど簡単な行動ですら苦痛だと感じるようになります。

ストレス解消をしたり、休みをとっても一向に症状が回復しない場合は、うつ症状が進んでいることがありますので、早期の対応が必要です

④自分自身に価値を見いだせなくなる

自分を必要以上に過小評価し、自分自身に価値を見いだせなくなっている状態は、就活うつが始まっている可能性が高いです。こうした症状は、企業から厳しい言葉で批判されたり、選考に何度も落ちるなど強いショックが原因となって気分が落ち込み、発生する妄想の一種です。

このような状態になると、就活でのささいなことに対しても過剰に反応してひどく落ち込むようになるため、ネガティブな感情から抜け出せず、ひどい場合は生きていることすら否定するような事態に陥ってしまいます

そういった事態になる前に、自分の今の心の状態を正しく認識し、無理をしないことが大切です。

⑤頭痛・吐き気などの身体的な症状が出る

就活うつになると、神経伝達物質のセロトニンが急激に減少するため、頭痛や吐き気が症状として出る場合があります。適度に身体を動かす、しっかりと睡眠を取る、お風呂で身体を温めるなど、生活習慣の改善によって症状が軽減することはありますが、うつそのものを治療しない限り、身体的症状を完全になくすことは難しいです。

低気圧や目の疲れなど、就活うつに限らず普段の生活の中でも頭痛は生じることがありますが、それが慢性的な痛みであったり、原因が特定できない場合は就活うつの症状として出ている可能性が高いため、一度病院で診断をしましょう

初動が肝心! 就活うつになった場合の事後対策を理解しよう

前述した就活うつの症状が出てきた場合は、すぐに事後対策を実施していきましょう。

「忙しい時期だからそれどころではない」
「せめて1社内定が出るまでは頑張ろう」

と、自分の今の状態から目をそらして就活を続けてしまうと、症状が悪化して就活どころか生活そのものに支障が生じる場合もあります。

休むこと、自分を労わることは甘えではありません。前向きな気持ちで就職をするためにも、一度自分の心と身体の状態にしっかりと向き合い、状況を改善することが大切です。

相性が合わなかっただけと理解する

就活では、自己分析や業界・企業研究を徹底しておこない、企業の選考対策を万全にしても不合格となることがあります。なぜ自分が落ちてあの人が受かったのか、何が足りなかったのかと原因を特定したくなるかもしれませんが、単純に企業との相性が合わなかっただけです。

相性の合わない企業に就職したところで、「まわりの人と合わないな」、「職場の雰囲気が好きじゃないな」と感じながら仕事をするのはつらいものです。選考に落ちたら、「この企業とは合わなかったんだ」と考えるだけにとどめ、次の企業へ気持ちを切り替えていきましょう

就活を中断する

就活うつになった場合は、無理に就活を継続せず、思い切って一旦中断し、就活から離れてみましょう。

就活は期限が決まっているため、長期戦になればなるほど、早く内定をもらわなければと焦ってしまいますが、うつ症状が出ている状態で就活をしても結局うまくいかず、悪循環に陥るおそれがあります。また、就活はさまざまなストレスを受けるため、無理をして続けることで症状をより悪化させてしまう可能性が高いです。

就活うつになったら、一旦就活を中断してしっかりと休養をとり、心と身体の状態を万全にすることが、最終的に内定を得るための近道です。「今やらなくては」という気持ちを一度置いて、自分を大切にする時間を作りましょう。

心療内科を受診する

精神的症状や身体的症状が継続している場合は、迷わず心療内科を受診しましょう。

「わざわざ病院にかかるなんて…」と、心療内科に行くことにためらいを感じる人もいるかもしれません。でも風邪を引いたり熱が出たらみなさん病院に行きますよね? それと同じで、うつ病は病気です。病気になって病院に行くことは、決して恥ずかしいことでも、おかしいことでもありません。

病院に行くことで、適切な診断・治療を受けることができます。睡眠障害などで生活に支障がでている場合は、薬の処方によって症状が早期に改善することもありますので、症状が気になったら、まずは心療内科に相談してみましょう

休学・留年も視野に入れる

就活うつで心身の状態が良くないときは、休学・留年するのも一つの手です。

休学や留年によって、選考時に不利になるのではないかと思う人もいるかもしれませんが、実際は1〜2年くらいで即不採用ということはほとんどありません。むしろ心と身体がついてこない状態で無理に就活を続けるよりも、全て休んで回復してから再チャレンジした方が自分の実力を存分に発揮でき、採用担当からも評価される可能性が高いでしょう。

休学は、基本的には休学届を出すだけで手続きができます。ただし申請期間や休学できる期間、授業料免除などは大学によって異なりますので、事前に確認しておきましょう。留年は、申請をするのではなく、卒業に必要な単位を取得できなかった場合に留年となります。就職浪人と違い、留年はまだ大学に在籍しているため「新卒」扱いで翌年も就活ができますよ

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「今しかない」という固定概念で自分を追い込みすぎる前に、休学・留年する道もあるのだということを忘れないでください。

一番大事なのは心と身体の健康

たしかに就活は人生におけるターニングポイントといえます。内定を取らなくてはと焦る気持ちもあるでしょう。しかし、一番大切なのは自分自身の心と身体の健康です。

働くことは、健康であることを前提に成り立つものです。就活が人生のゴールかのように錯覚してはいけません。これから先の人生で長く働くことになるのですから、今だけを見て無理をするのは得策ではありません。

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自分の心と身体の状態を把握し、健康状態を保つことが、結果的に内定を得ることにつながっていくことをよく理解しておきましょうね。

既卒や第二卒対象のエージェントを使用する

一度就活を休んだ後、再度チャレンジしていきたいという気持ちが出てきたら、既卒や第二新卒対象のエージェントを利用してみるのも良いでしょう。

厚生労働省において「卒業後3年までを新卒扱いとする」という指針が設けられたことや、少子化の影響で人材確保に苦戦している企業側の事情もあり、最近では新卒に限らず、優秀な人材であれば積極的に採用するところが増えてきています。その結果、既卒や第二新卒を対象としたエージェントも増加してきており、さまざまな事情を抱えた学生の新たな就活手段として注目されています

エージェントでは、一旦就活をやめた事情やブランクなども考慮したうえで、プロの視点から選考のアドバイスをおこなってくれるため、効率的に就活を進めることができます。

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「休んだことで他の学生と差が広がったかも…」とマイナスに考えず、頼れるものはうまく活用しながら再出発をしていきましょう!

就活うつを理解してならない対策をして就活に挑もう!

就活うつは誰であってもなる可能性があります。事前に就活うつのことを正しく理解しておくことで、もし症状が出てきても慌てることなく、適切な対処をしていくことができます。

また、就活うつは悪化するほど、回復までの時間もかかります。心と身体の状態に異変を感じたり、就活うつの症状に当てはまっている場合は、本記事でお伝えした対策を見直し、できるだけ早期に対策を講じていくことが大切です。心と身体の健康を第一に、自分のペースで就活を進めていきましょう。

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