目次
- 身近な製品を扱うトイレタリー業界は優良企業が多い
- トイレタリー業界とは
- トイレタリー業界のビジネスモデル
- トイレタリー業界の動向
- インバウンド需要の拡大で堅調に推移
- 中国政府によるEC法の施行によって爆買い需要が一服
- トイレタリー業界の今後
- 海外でブランドを確立できるかがポイント
- 国内は高齢化市場を取り込めると成長の余地あり
- 時短ニーズ意識した高付加価値品の開発がカギ
- トイレタリー業界の職種
- 営業
- マーケティング
- 研究開発
- デザイナー
- 広告
- トイレタリー業界の主な商品カテゴリー
- 衛生用品
- サニタリー用品
- ボディケア・ヘアケア用品
- バス用品
- トイレタリー業界の代表的な企業
- 日系企業
- 外資系企業
- トイレタリー業界が求める人物像
- 商品を利用する人の側に立って物事を考えられる人
- ニーズに気づくことができる人
- チームで協働できる人
- トイレタリー業界の選考で差をつけるポイント
- 自己PRは協調性を発揮したエピソードを伝える
- 語学力の高さをアピールする
- その企業独自のビジョンや方向性を踏まえた志望動機にする
- トイレタリー業界の志望動機で盛り込むべきポイント
- ①なぜトイレタリー業界なのか
- ②トイレタリー業界の中でもなぜその企業なのか
- ③入社後にどのように貢献したいか
- トイレタリー業界の志望動機例
- 商品を通して社会貢献したい
- 会社の企業理念に共感した
- 自分が学んできたことを活かしたい
- トイレタリー業界の分析を進めてライバルと差をつけよう!
身近な製品を扱うトイレタリー業界は優良企業が多い
こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。学生からよく、
「トイレタリー業界とは、どのような業界ですか?」
「トイレタリー業界に興味があるのですが、求める人物像を知りたいです」
といった質問を受けます。トイレタリー業界は、私たちの生活必需品であるトイレタリー商品の製造や販売をおこなっています。トイレタリーとは、体の洗浄や身だしなみを整えるために用いられる商品のことを指します。
ヘアケア、石鹸、歯磨き粉など生活に欠かせない商品を取り扱っているため、馴染みのある業界であるといえます。
身近な商品を取り扱うトイレタリー業界は優良企業が多く人気が高いです。そのため、業界研究を丁寧におこない、選考を有利に進めたいと思っている人は多いのではないでしょうか。
この記事では、トイレタリー業界について興味がある学生の皆さんに向けて、トイレタリー業界の特徴から現在の動向や将来性、詳しい仕事内容や求める人物像など選考で差をつけるポイントを徹底解説します。
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トイレタリー業界とは
トイレタリー業界は、石鹸や洗剤など体の衛生や洗浄を目的としたトイレタリー商品の製造と販売をおこなっています。もともとトイレタリーとは、英語で化粧や身支度を意味するトイレット(toilet)から生まれた和製英語です。
トイレタリー業界の歴史は古く、明治時代以降に石鹸や洗剤を中心に発展してきました。そして、欧米諸国の生活様式が広く日本に浸透したことや日本社会の価値観の変化に合わせて商品が多様化、細分化しました。
日本では、下記のようにトイレタリー商品と化粧品を区別しています。またトイレタリー商品の中に紙製品のサニタリーも含まれます。
- トイレタリー:ヘアケア、ボディケア、石鹸、オーラルケア、髭剃り関連
- サニタリー:紙オムツ、生理用品
- スキンケア、メイクアップ
トイレタリー業界のビジネスモデル
トイレタリー業界のビジネスモデルは3つで構成されています。トイレタリー商品を扱うトイレタリーメーカーが、卸売業に商品を出荷し各小売業に卸されます。そして、商品が消費者の元に届く仕組みです。
トイレタリー業界は、普段足を運ぶドラッグストア、コンビニエンスストアなどどこにでも目にする毎日の生活に欠かすことができない商品を取り扱っています。健康で社会的な生活を送るためには、トイレタリー商品が必要不可欠であり、消費者の生活と密接に関係しています。
そのため、トイレタリー商品の供給が止まってしまったら、生活に混乱が生じてしまいます。社会的責任もあるため、3つで構成されているビジネスモデルそれぞれに重要な役割があるといえます。
トイレタリーメーカー
トイレタリーメーカーは、トイレタリー商品を製造、販売している企業を指します。日系企業に花王やユニ・チャーム、外資系企業にP&Gやユニ・リーバなどが挙げられます。企業によっては、トイレタリーメーカーではなく消費財メーカーと呼ぶ場合がありますので、覚えておいてください。
トイレタリーメーカーの仕事内容は、消費者の求めるトイレタリー商品を製造するための市場調査、分析、自社商品のPRをおこなう営業職やマーケティング、他にも専門性を求められる研究職などがあります。
トイレタリー商品は、清潔で快適な生活を送るために欠かせず、機能性はもちろん、デザインや香りなども消費者にとっては大切なことです。生活必需品でもありながら、嗜好品ともいえるため日々変わる消費者のニーズにあった商品開発に多くのメーカーが力を入れています。
卸売業
トイレタリー業界の卸売業は、トイレタリーメーカーと小売業の間に位置します。トイレタリーメーカーから商品を仕入れ、小売業へ商品を提供する中間流通業や問屋の役割です。
トイレタリーメーカーによっては、小売業へ直接販売をおこなっている企業もありますが、多くは卸売業を介して小売業へ販売をおこなっています。
なぜなら卸売業がないと、トイレタリーメーカーは全国各地の莫大な小売業へ商品を届けなければなりません。物流コストや商品受注などに伴う業務軽減の観点から卸売業はなくてはならない存在といえます。
卸売業を中間に挟むことで、卸売業がもつ全国のネットワークを活用し効率的に商品を届けることが可能になります。
小売業
トイレタリー業界の小売業は、百貨店、ドラッグストア、コンビニエンスストア、量販店などが挙げられます。実店舗で商品購入経験がある人がほとんどだと思いますので、イメージがしやすいのではないでしょうか。
小売業は、トイレタリーメーカーから商品を仕入れた卸売業から商品を購入し、実店舗での販売をおこないます。仕入れたトイレタリー商品を消費者に販売し、仕入価格と販売価格の差額で利益を得ます。
小売業は、消費者のニーズを理解し求められている商品を卸売業から購入し、消費者に販売をしていく必要があります。そのため、世の中の流行を把握したり、店舗のある地域に必要な商品に目を向けたりしながら、仕入れをおこなっています。
小売業界についてはこちらで解説しています。
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トイレタリー業界の動向
2020年〜2021年のトイレタリー業界の市場規模は2兆9,762億円です。過去9年間の業界規模の推移は、2012年〜2015年まで順調に増加し、以降2019年まで横ばいでしたが、2020年には減少に転じています。
ではここからは、トイレタリー業界の動向について「インバウンド需要の拡大で堅調に推移」「中国政府によるEC法の施行によって爆買い需要が一服」の2つの観点から詳しく解説していきます。
インバウンド需要の拡大で堅調に推移
トイレタリー業界は、訪日外国人の増加によりドラッグストアや量販店でインバウンドの需要が拡大し、2019年まではインバウンド需要の拡大で堅調な売上高を推移していました。
近年、ドラッグストアや量販店で訪日外国人向けのサービスとして中国語などの外国語で書かれた広告や外国語対応ができる店員の人を目にする機会が増えましたよね。
2015年には爆買いという言葉が流行語大賞に選ばれたくらい訪日外国人(特にアジア圏)にとって日本製のトイレタリー商品は人気が高いです。また母国でネット通販を活用し追加購入する流れも定着しました。
新型コロナの影響でインバウンド需要激減
トイレタリー業界は、2019年まではインバウンド需要のため順調に売上を増加させてきました。訪日外国人の中で、特に訪日中国人の約90%がドラッグストアで買い物をして帰国するほど日本製のトイレタリー商品は人気があります。
しかし、2020年からは、新型コロナウイルス感染拡大によって訪日外国人が減少したため、インバウンドの需要が激減しました。ここ数年好調だったインバウンド需要の恩恵は消滅してしまいました。
新型コロナウイルス感染拡大が落ち着き、以前のように観光ができるようになる日までの目処が立たず、インバウンド需要は勢いを無くしています。そのため、今後のインバウンドの増加に関しては、先行きが不透明な状態にあるといえます。
一方でマスクなどの衛生製品は好調
トイレタリー業界は、新型コロナウイルス感染拡大が原因でインバウンド需要は激減しました。ただその一方で、国内でマスクなどの衛生商品の売上は好調です。
新型コロナウイルスが拡大しているため、外出の際にマスクをつける生活が日常になっており、特にマスクは衛生的に使う必要があるため、使い捨てマスクを使用している人が多く需要が高いです。
また除菌シートやスプレータイプのアルコール除菌など衛生関連商品も、多くの人が持ち歩くようになり売上が増加しています。
それに加えて、外出自粛により自宅にいる時間が増えたこともあり、通常よりも日用品の使用頻度が多くなりトイレタリー商品の需要が高まりました。
中国政府によるEC法の施行によって爆買い需要が一服
トイレタリー業界は、ここ数年好調であったインバウンド需要の恩恵が受けられなくなっています。なぜかというと、2019年1月に中国政府のEC法の施行によって爆買い需要が一服したことが挙げられます。
EC法の施行によって、中国のEC業者や転売業者などを対象に、営業許可の取得の義務付けと納税義務が課せられました。そのため、課税が不要であったインバウンドバイヤーによる日本国内のドラッグストア、量販店、免税店などでの店舗売上が軒並み減少しました。
つまり、EC法施工に伴い、訪日中国人による爆買いが一服し、インバウンド向け商品の販売需要の勢いがなくなったということです。
訪日中国人の商品購入の目的は人それぞれですが、約90%がドラッグストアで買い物をして帰国するというデータがあり、その需要がなくなったことはトイレタリー業界にとってインパクトが大きい出来事だといえます。
各社海外展開を強化
トイレタリー業界は、2019年の中国政府によるEC法の施行に伴う訪日外国人によるインバウンド需要が一服したことやコロナウイルス感染拡大によるインバウンド需要の低迷による売上低下といった動向を受け、各社海外展開を強化しています。
トイレタリー企業各社は、今後人口と所得水準の上昇が見込まれる海外市場への販路を拡大し、アジア向けの輸出に力を入れ、生産体制の強化を進めています。
日本の商品は質の高さから海外で需要が高く、特に中国でベビー用品が大きな人気を得ています。日本製の子供用紙おむつは使用感が良いため需要が高く、各社メイン商品として海外での販売を進めています。
しかし現地メーカーも紙おむつの質を向上させ生産をしているため、日本メーカーは現地のニーズに合わせた商品開発に注力しています。
トイレタリー業界の今後
トイレタリー業界の動向についてお伝えしました。新型コロナウイルス拡大の影響などでインバウンド需要が一服した一方、国内では衛生関連商品の売上が好調でした。
では、トイレタリー業界の今後はどのようになっていくのでしょうか。国内では飽和状態になっている各社商品の差別化を図るだけでは難しくなっているのが現状です。そのため、海外展開、国内での高齢化市場の取り込み、世の中の時短ニーズに合った商品開発をおこなうことが必須です。
ではここからはトイレタリー業界の今後について具体的に解説していきます。
海外でブランドを確立できるかがポイント
トイレタリー業界は、競合他社が多く国内の商品は飽和状態であるため海外でブランドを確立できるかが今後のポイントになります。
花王は中国などの新興国での事業に力を入れています。シャンプーや洗濯用洗剤などの主要7ブランドを幅広く展開する中で足がかりをつくり、他のアジア諸国での販売拡大を狙っています。
またユニ・チャームは、中国やインドネシアなどアジアを中心に、中東やロシアでも事業を展開しています。中でも紙おむつや生理用品市場でアジアトップクラスを誇っており海外事業を加速させています。
さらにアース製薬は、中国、タイ、ベトナムを拠点に現在55ヵ国に商品を輸出しています。国によって異なるニーズをつかみ市場拡大を進めています。
キャリア
アドバイザー
独自のブランド力をアピールし、海外での人気を獲得できるかが重要なポイントになるといえますね。
国内は高齢化市場を取り込めると成長の余地あり
トイレタリー業界は、さまざまな商品を取り扱っている業界ですが、国内では似たような商品が店頭に並んでおり競争が激化しています。また少子高齢化に伴った人口減少もあり、国内での新しいビジネスモデル構築が急務となっています。
その中で、高齢化市場を取り込み成長をしていく必要があり、近年のトイレタリー業界は、大人用紙おむつ市場が成長しています。国内は少子高齢化が進んでいるため、子ども用紙おむつは15.4%売上が減少する一方で大人用紙おむつは0.2%減で横ばいになっています。
2020年の紙おむつ全体の市場は、前年対比8.8%減少の3,461億円でしたが、大人用紙おむつは市場全体の約半分弱の割合を占めており、減少傾向のある紙おむつ市場全体の底上げをしています。
時短ニーズ意識した高付加価値品の開発がカギ
トイレタリー業界は、各企業商品の差別化を図って研究開発をおこなっていますが、国内市場は大量の商品が溢れる飽和状態となっています。
そのため、トイレタリー企業各社は、高付加価値商品の開発に力を注いでいます。たとえば、女性の社会進出に伴い家事のストレスを減らすための時短をキーワードとした商品開発をおこない新しい商品を生み出しています。
2017年にP&Gが、3Dジェルボールというボール型衣料品洗剤を発売しました。計量カップが不要で、何もせずに洗濯機に投入するだけで良い手軽さが人気で、発売3年間で1億個以上売上ました。
他にも2018年にライオンから、こすらずに洗い落とすだけの浴室洗剤が消費者に支持され大ヒットしました。今後も時短を意識した高付加価値商品の開発が増えていくでしょう。
キャリアアドバイザーコメント石川 愛プロフィールをみる
説明したとおりトイレタリー業界の国内市場は需要に伸び悩んでいます。ですが、高付加価値の商品を開発・販売することで企業の売上を大きく伸ばし、消費者の悩み解決にも大きくつながりますよ。
実際に紹介したライオンの「こすらずに洗い落とすだけの浴室洗剤」の販売によって、浴室洗剤後発のライオンは一気にトップシェアを獲得しました。このように一つの商品が企業の成長を支えるだけでなく、多くの消費者の生活を向上させる可能性が十分にある業界です。
さらにトイレタリー業界が進出している海外市場へも、このような企業・消費者双方へプラスの影響を拡大するチャンスがあります。競争は激しいものの、だからこそ得られるやりがいも大きく学生におすすめの業界の1つですよ。
トイレタリー業界の職種
就活生
トイレタリー業界について、知ることができました。
キャリア
アドバイザー
良かったです。業界研究は就活でとても重要なことですからね。
就活生
はい!トイレタリー業界をもっと知りたいので、詳しい職種など教えていただきたいです。
キャリア
アドバイザー
わかりました。ではここからはトイレタリー業界の職種について説明していきますね。
ここからはトイレタリー業界の仕事内容について営業、マーケティング、研究開発、デザイナー、広告の5つをぞれぞれ詳しく解説していきます。
営業
トイレタリー業界の営業は、卸売業や小売業に自社商品の取り扱いを提案するのが主な仕事です。基本的にはBtoB営業を中心におこない、新規開拓か既存顧客の担当をするかは各企業によって異なります。
トイレタリー業界の営業は、世の中の流行を常に知っておく必要があります。トイレタリー業界は飽和状態であり、他社と差別化したアピールをするために、自社商品がどれだけ世間のニーズに合っているかを提案するスキルが重要です。
またトイレタリー業界の営業の役割は、自社商品を扱ってもらうようにするだけではありません。自社商品がさらに売れるように実店舗を巡回し売り場の状況を把握することで、どのように店舗の棚に商品を配置すれば良いかなどの販売戦略に携わることもあります。
BtoB営業の特徴についてはこちらで解説しています。
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マーケティング
トイレタリー業界のマーケティング職は、自社商品を消費者に選んでもらうために、ニーズや世の中の流行をリサーチし、商品開発に活かしていくことが主な仕事です。
トイレタリー業界は、競合他社の商品が世の中に多数存在しており、飽和状態であるといえます。そのため日々変わっていく消費者のニーズを読み取り、流行の最先端をいく商品の開発が必要になります。そのためトイレタリー企業各社がそれぞれ差別化を図った商品の開発に力を入れています。
トイレタリー業界のマーケティングは、消費者が真に求めている商品やサービスを作り、消費者に情報を届け価値を効果的に得られるようにする重要な役割を担う職種といえます。
マーケティング職についてはこちらで解説しています。
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研究開発
トイレタリー業界の研究職は、自社商品の研究と開発をおこなう仕事です。香り、触り心地、コスト削減など多方面での研究開発を担当します。主に研究知識と経験を持つ理系大学出身者が働いています。
マーケティング職がリサーチをした市場ニーズやトレンドを元に商品の開発をメインでおこないます。また素材の研究や他職種と連携をしながらヒット商品の開発を目指しています。
トイレタリー商品は世の中に多く存在しているため、消費者のニーズに合う商品で他社と差別化を図っています。そのため、新しい機能を持つ商品の開発をテンポ良くおこなう必要があり、常に新しい商品を作り上げる研究開発に力を入れています。
消費者に飽きられないように新しい商品を出しつつ、既存の商品の改善もおこなう必要があり、トイレタリー業界は目まぐるしいといえます。研究職も世の中のニーズを敏感に察知し、消費者に必要な商品開発をおこないながら、まだこの世にないヒット商品を生み出せるやりがいのある職種です。
研究職についてはこちらで解説しています。
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デザイナー
トイレタリー業界のデザイナーは、商品を魅力的にするためにパッケージやロゴなどをデザインし売上に貢献する仕事です。消費者は見た目が良いとポジティブなイメージを持つため購買意欲につながります。
商品の良し悪しを決めるのが見た目であり、デザイナーは商品の顔となる部分を担当する重大な役割を担っています。
トイレタリー業界は、世の中に多くの商品が存在しており、その中からヒットする物はごく一部です。消費者に選ばれるためには、求める機能性はもちろん、見た目もとても重要です。デザインの良さに魅力を感じ、商品を購入する消費者は多いです。
そのため、世の中が求めるデザインの知識やセンスを常に磨き続ける必要がある職種であるといえます。
広告
トイレタリー業界の広告職は、営業、マーケティング、研究開発、デザイナーの力で生み出された商品を、多くの消費者の手に取ってもらうためにPRをおこなう仕事です。
主にテレビ、インターネットなどのメディアを使用し、幅広く新商品の情報を届けることで、多くの消費者に実際に商品を手に取ってもらうための施策を担当します。
多くの企業がメディアで広告を打ち出しているため、どのようにアピールすることで多くの消費者に手に取ってもらえるかを考え、情報をしっかり伝える義務があります。
消費者の興味や関心を引くために、メディアで効果的に広告を打ち出す必要があります。広告のイメージは、企業イメージと直結するためとても重要な仕事であるといえます。
トイレタリー業界の主な商品カテゴリー
トイレタリー商品は、体を清潔に保つために使用する生活必需品です。普段から使用しているため、商品のことを知っている人が多いと思います。ただ就活をするうえでは、トイレタリー業界の主な商品カテゴリーについてしっかり理解しておく必要があります。
トイレタリー業界には、さまざまな商品を網羅している企業や、特定の分野に力を入れている企業もあります。
ここからは、トイレタリー業界の主な商品カテゴリーを衛生用品、サニタリー用品、ボディケア・ヘアケア用品、バス用品の4つに分けてそれぞれ解説していきます。
衛生用品
衛生用品は、各種洗剤や歯磨きなど身の回りを清潔に保つ商品のことを指します。
- 洗剤関連(洗濯洗剤、柔軟剤、食器用洗剤)
- 除菌関連(ハンドソープ、手洗い用石鹸、アルコールスプレー)
- オーラルケア関連(歯磨き粉、歯ブラシ、洗口液)
- 髭剃り関連(シェービング剤、使い捨てシェーバー)
近年は、新型コロナウイルス感染拡大のため多くの人が除菌を意識しています。消費者は、いつでもどこでも除菌ができるように利便性と除菌力の高さを求めるようになっています。
また衛生用品は、多くの企業からさまざまな種類が販売されているため、機能性の高さは当たり前であり、時短になる商品などの付加価値を提供する必要があります。
サニタリー用品
サニタリー用品は、女性、子供、高齢者向けの生理用品や紙おむつなどの紙でできた使い捨て商品のことを指します。一般的には、サニタリー用品全般のことをサニタリーと呼びます。
- 生理用品(ナプキン、タンポン)
- 紙おむつ(ベビー用、大人用)
体のデリケートな部分の衛生を保つために欠かせない商品であり、機能性の高さはもちろんのこと使い心地の良さなどのクオリティも求められます。
近年では、機能性の高さに加えて、デザイン性に優れている商品や原材料にオーガニックを使用している商品なども人気があります。
毎日使用する人もいるサニタリー用品は、日々をもっと快適に過ごせるようにするためにもより良い商品の開発が求められています。
ボディケア・ヘアケア用品
ボディケア・ヘアケア用品は、ボディクリームやヘアクリームなど身だしなみを整えるための商品を指します。
- ボディケア関連(ハンドクリーム、ボディクリーム、ボディオイル)
- ヘアケア関連(ヘアオイル、ヘアワックス、ヘアカラー)
ボディケア・ヘアケア用品は、トイレタリー商品の中でも嗜好品的な特性を持っています。必ずしも必要な商品というよりかは、身だしなみを整えて体と気持ちのコンディションを上げるために消費者は商品を購入します。
そのため、今の商品よりももっと良い成分が使われていて効果があるものを求める傾向が高いといえます。また化粧品は、化粧業界として独立しているためトイレタリー商品には含まれない場合が多いです。
化粧品業界についてはこちらで解説しています。
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男女問わず活躍できる化粧品業界は、業界理解を深めて志望動機を作成すると好印象を得られますよ。 この記事では業界の現状・将来性、メリット・デメリット、向いている人、志望動機のポイントなどをキャリアアドバイザーが解説します。 職種別の例文も参考にしてくださいね。
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バス用品
バス用品は、石鹸やシャンプーなど入浴時に使用する商品を指します。
- ボディ洗浄関連(石鹸、洗顔フォーム、ボディソープ)
- ヘアケア関連(シャンプー、コンディションー、ヘアトリートメント)
- 入浴関連(入浴剤、バスボム)
バス用品は、ボディ洗浄やヘアケア以外にも入浴剤などの嗜好品も含まれます。バス用品はリラックス効果を求める人が多く、機能性の高さの他にも魅力的なパッケージや良い香りのする商品が重視されます。
また、多くの企業からさまざまな種類が販売されているため、毎日の入浴時間をより快適に過ごすことができるリラックス効果と機能性の高い商品をどこよりも安価に提供する必要があります。
バス用品は特に、年齢や性別によってニーズが異なるため、マーケティング戦略が重要になるといえます。
トイレタリー業界の代表的な企業
キャリア
アドバイザー
トイレタリー業界の職種と主な商品カテゴリーについて理解が深まったのではないでしょうか。
就活生
はい。トイレタリー業界についてだいぶ知識がついてきました。
キャリア
アドバイザー
よかったです。ではこれからは、トイレタリー業界の代表的な企業を説明していきますね。
就活生
ありがとうございます。よろしくお願いします。
トイレタリー業界の代表的な企業は、日系企業と外資系企業にわかれます。ここから、それぞれの企業についてお伝えします。
日系企業
トイレタリー業界の代表的な日系企業は、花王、ユニ・チャーム、ライオンなどが挙げられます。
日系企業は、大手になるほど年功序列や組織主義などの特徴があります。そのため、組織の一員として着実に仕事をこなしていきたい人には向いているといえます。
トイレタリー業界は、身近な商品を扱っているので馴染み深い企業が多く、広告宣伝も幅広くおこなっているため、知識を持っている人がほとんどだと思います。ただ就活においてそれぞれの企業の特徴を深く理解することが重要です。
ここからは、トイレタリー業界の日系企業主要5社の特徴をご紹介します。
花王
花王は、国内のトイレタリー業界の中でトップを誇る最大手企業です。花王の商品は、どこの家庭にも1つや2つあるくらいのシェア力を持っています。
「人をよく理解し期待の先いく企業に」というビジョンに掲げ、人と自然が共生する未来のために、人々の期待を超える、よりよい生活を実現する企業を目指しています。そのため、花王が求める人物像は、消費者のより良い生活のために共に成長し、次世代へたすきをつなごうと行動できる人です。
花王の特徴は、5つの消費者向けのビジネスをバランスよく展開している点です。またマーケティングに力を入れており、その中で洗濯用洗剤は圧倒的なシェアを誇っています。
どの商品も、より機能性を充実させ消費者が使いやすくするために日々研究を重ねています。また福利厚生面では、働きやすい環境のため社員からの評判が高く、堅実で安定感のある企業といえます。
ユニ・チャーム
ユニ・チャームは、1位の花王に追随する国内2位の企業です。世界中の全ての人々に快適な生活を提供するという考えで事業を展開しています。
ユニ・チャームの特徴は、年齢性別関係なく体を清潔で快適に過ごせるような商品を作り出している点です。またアジア各国での事業展開を拡大しており、ベビーケア、フェミニンケア、ウェルネスケア関連商品がアジアで1位となっています。
ユニ・チャームの求める人物像は、「皆が奮い立つ目標を創る創造力」「コミュニケーション力」「一次情報を早く正しく認識する直感力」「目に見える形で行動できる実践力」「周囲を巻き込んでアイディアを実現させる胆力」「勝ちパターンを組織に定着させる徹底力」の6つです。すべての要素を持ち合わせることは、難しいかもしれませんが、自主的に考え行動することが大切です。
ライオン
ライオンは、1891年創業の130年の歴史を持つ老舗ブランド企業です。「今日を愛する。」を企業スローガンとして掲げ、人々の愛する大切な今日という日々のくらしに貢献していくための取り組みを続けています。
求める人物像は、企業が掲げる「より良い習慣づくりで、人々の毎日に貢献する」という存在意義に共感し、その実現のために「価値観は顧客が決める」「自分の心に従い、自ら動こう」「スピードは世界を救う」「化学反応を起こそう」「変化こそ私たちを進化させる」という5つの信念を持って共に行動できる人物です。
ライオンの特徴は、年齢や老若男女関係なく、誰でも体を清潔に保ち、快適に過ごせるような商品開発をしている点です。その中でも創業品目の歯磨き粉は業界でトップの花王を超えるシェアを誇っています。
アース製薬
アース製薬は、害虫駆除に用いる殺虫剤を中心とした商品の販売で知られ、殺虫剤のシェアだけみると業界1位の企業です。そのため、殺虫剤業界を牽引している意識を持ち研究開発をおこなっています。
アース製薬の特徴は、害虫を駆除することで精神的な快適をもたらし、心地良く生活を送るための環境を整える商品を提供している点です。同社は事業に4つの強みを持っており、製品開発、生産管理、営業戦略、グローバル戦略のそれぞれが連携を強化しながら事業展開しています。
そのためアース製薬が求める人物像は、消費者目線でより良い商品とサービスの提供に尽力できる「コミュニケーション力と協調性を兼ね備えている」「困難を乗り越える意志」「自分の考えを論理的に表現できる」という3つを持つ人物を必要としています。
クラシエHD
クラシエホールディングスは、「人を想いつづける」を基本理念に定め、従来の固定概念を捨て去り世界を夢中にさせ社会に貢献することをビジョンとして掲げています。
クラシエHDは、トイレタリー商品の他に食品事業と薬品事業に特化している企業です。特に医、食、美の3つの領域を中心に事業を展開しており、それぞれを成長させることで、将来のイノベーションにつなげることを目標にしています。
そのためクラシエHDが求める人物像は、昨日までの常識を超え、超クラシエへの革新を積極的に進められる人です。具体的には「CRAZYな人」「常識を疑う異端児」「諦めが悪い人」「世界を驚かせたい人」「チャレンジ精神が旺盛な人」などが挙げられます。
外資系企業
トイレタリー業界の代表的な外資系企業はP&G、ユニ・リーバ、ジョンソン・エンド・ジョンソンの3つが挙げられ、日系企業よりも数は多くありません。
外資系企業のトイレタリー商品もドラッグストアーなどで見かける馴染み深いものが多くあります。P&Gの子ども用おむつのパンパースやユニ・リーバはヘアケアのラックスなどが有名で世界中で使用されているブランドです。
外資系企業は、高収入、個人主義などの特徴があります。そのため、個人の実力で成果を上げて評価されていきたい人や自ら積極的に考え行動ができる人は向いているといえます。
ではここからは、トイレタリー業界の外資系企業主要3社の特徴をご紹介します。
P&G
P&Gは、1837年にアメリカオハイオ州で創業された、現在世界180の国と地域の消費者に愛されている世界最大規模のメーカーです。
P&Gの特徴は、ブランド単位でオペレーション戦略をおこなっており、マーケティング組織もブランド単位で存在している点です。そのため、高い利益を獲得することができています。
マーケティング戦略に力を入れているP&Gの求める人物像は、「情報処理能力と論理的思考の高さ」「素直さ」の2つが挙げられます。数値データから情報処理をおこない、論理的に考えたことをアウトプットする頭の回転の早さと他人のアドバイスや意見を素直に受け止め、自分自身を成長させるために実行できる素直さが求められています。
ユニ・リーバ
ユニ・リーバは、1930年にイギリスロンドンで創業された、現在190ヶ国の消費者に愛されている世界有数のメーカーです。
ユニ・リーバの特徴は、消費者の感情を理解する鋭さに長けている点です。トイレタリーメーカーは、消費者のニーズを分析しデータ化し商品の製造と販売をします。一方、ユニ・リーバは消費者のニーズをリサーチし、それに加えて消費者の心に響くデザインや今までになかったキャンペーンなど消費者の感性を刺激することを大切にしています。
そのためユニ・リーバの求める人物像は、「ダイバーシティを尊重する」「クリエイティビティを持っている」の2つが挙げられます。消費者の感性をくすぐるためにも、多様な価値観を受け入れ新たな価値を0から創造する力と独創性を持って周囲を巻き込みアイディアを形にする力が求められるということです。
ジョンソン・エンド・ジョンソン
ジョンソン・エンド・ジョンソンは、1886年にアメリカニュージャージー州で創業されました。創傷治療のために減菌済みの縫合糸や手術用ドレッシングなどを使うべきであるという革新的なアイディアを元に創業されました。
ジョンソン・エンド・ジョンソンの特徴は、社内カンパニー制により事業を3つの分野にわけてビジネスを展開している点です。消費者向け、医療従事者向けの医療機器関連、医療関連の商品をそれぞれ扱う分社分権経営で運営しています。
またジョンソン・エンド・ジョンソンは、顧客、社員、地域社会、株主の4つの利害関係者に対する責任について具体的に記した「Our Credo(我が信条)」という行動指針を創業当初から重要視してきました。
そのため、ジョンソン・エンド・ジョンソンが求める人物像は、「Our Credo(我が信条)」から読み取れる「関係者との信頼構築をし、課題解決に尽力できる」「努力を惜しまず成果をあげられる」「周囲を巻き込み目標を達成できるリーダーシップを持つ」「新しい企画を提案し、周囲の人と協力して成し遂げられる」の4つが必要であるといえます。
トイレタリー業界が求める人物像
トイレタリー業界の主要企業についてお伝えしてきました。日系企業や外資系企業の各企業ごとの多岐にわたる事業や商品の取り扱いなどに、魅力を感じた人も多いと思います。
トイレタリー商品は日常生活に不可欠であり、人々の生活に役立っていることを身近に実感できる業界です。市場の安定性ややりがいなど魅力も多くある業界のため、人気があります。
ここからは、選考で差をつけるためにも知っておくべき、トイレタリー業界が求める人物像について解説していきます。
商品を利用する人の側に立って物事を考えられる人
トイレタリー業界の職種は、営業職、マーケティング、研究開発などさまざまな職種があります。どの職種においても必要になるのが、エンドユーザーが求めるものをリサーチし考えることです。つまり商品を利用する人の側に立って物事を考えられる人ということです。
生活必需品であるトイレタリー商品は、国内外問わず多種多様に存在します。多くの競合他社の中から選ばれ使い続けてもらうため、流行やトレンドをいち早くリサーチし、消費者のニーズを掴むマーケティングはとても重要です。
そのため日々の生活の中で、人の立場に立って物事を考えられる人は求める人物像と一致しているといえます。
相手の立場に立って考える力をアピールする方法はこちらで解説しています。
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ニーズに気づくことができる人
商品を利用する人の立場に立って物事を考えられる人と似ているポイントになりますが、やはりニーズの把握はトイレタリー業界にとって重要なポイントといえます。消費者側に立った物事の判断力、消費者が求めているニーズを素早くキャッチできる情報収集力は必要不可欠です。
たとえば、下記は何気ない会話ですが、ここに真のニーズの把握が詰まっています。
A:「水が飲みたいです」
B:「なぜ水が飲みたいのですか」
A:「喉が渇いているからです」
ここでいう「水」はただの欲しい商品(ウォンツ)ですが、「喉が渇いているから」という目的こそが本当のニーズとなります。
単純に消費者が欲しがっている商品をニーズとするのではなく、なぜそれが欲しいのかという目的を突き止めるまでがニーズの把握といえます。
チームで協働できる人
商品を作り世の中に流通させるまでの工程の中で大切なことに、コミュニケーションや協調性が挙げられます。一つの商品を成功させるために、営業担当、マーケティング担当、研究開発担当、広報担当などさまざまな人との関わりが必要です。部門を横断したプロジェクトチームを組む場合もあり、情報共有や密なコミュニケーションが必要不可欠となります。
チームワークが良いと生産性や効率性も高まるため、チーム内の信頼関係の構築、個々人のモチベーションや満足度の向上にもつながり、さらに情報共有が活発になるなど、良いサイクルが回り始めます。
トイレタリー業界は、さまざまな人が関わる業界であるため、同じ目標に向かってチームのために行動できる人が求められます。
チームワーク力をアピールする方法はこちらで解説しています。
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トイレタリー業界は業界が成熟しつつあるため、ヒット商品をつくることは簡単ではありません。そのため試行錯誤を繰り返し、新しいアイディアが生まれても商品化までのハードルが高いことも多くあります。このような場面でも諦めずに最後までやり抜く忍耐力がある人は特に選考で評価される傾向がありますよ。
忍耐力をアピールするためには、今までの経験で「諦めなかったエピソード」や「長期間にわたって継続したエピソード」を伝えられると好印象が与えられます。たとえば、「未経験で大学から始めたサッカー部で大学2年生まではレギュラー入りできなかったものの、朝昼晩練習を継続することで、大学3年生になってからは公式試合に出場することができるようになった」などが挙げられます。
このようにトイレタリー業界の将来性や動向をしっかりと理解すると、どのような人物像が求められているか分かり効果的なアピールができるようになります。この記事を何度も読み直して、納得できるアピールポイントを見つけましょう。
トイレタリー業界の選考で差をつけるポイント
就活生
ありがとうございます。トイレタリー業界の求める人物像を詳しく知ることができました。
キャリア
アドバイザー
そうですか。事前に業界や企業の情報を知ることは、就活において必要不可欠ですからね。
就活生
はい。ここで1つ質問なのですが、トイレタリー業界の選考で他の学生と差をつけるために必要なことはありますか。
キャリア
アドバイザー
素晴らしい着眼点ですね。大事なことですので、詳しく解説していきましょう。
トイレタリー業界が求める人物像についてお伝えしてきました。ここからは、他の学生と差をつけて就活を有利に進めるためのポイントを解説していきます。
自己PRは協調性を発揮したエピソードを伝える
多くの企業はチームで協調性を持って働くことができる人材を求めています。自分とは異なる考え方や立場の人と協力して目的を成し遂げられることやチームのために働くことができる人を求めているため、自己PRには協調性を発揮したエピソードを入れることをおすすめします。
協調性には、下記のような3つの意味があります。企業が求めるニーズに合ったアピールをしていきましょう。
- 組織を優先して判断、行動ができる
- 立場の違いや異なる意見の調整ができる
- 協力的な姿勢が見せられる
たとえば、意見の食い違いがあった場合に、それぞれの立場の人の意見を良く聴き、同じ目標に向かって進めるように促し調整した経験などを書くとよいでしょう。
協調性をアピールする方法はこちらで解説しています。
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語学力の高さをアピールする
トイレタリー業界の安定性はとても魅力的な要素の一つです。しかし、少子高齢化や人口減少が問題となっている日本の市場は飽和状態であるため、売上を伸ばしたり、大きな成長を望んだりすることは難しいです。
そのため、積極的に海外展開を進めている企業が多くあります。花王やユニ・チャームなど大手企業は早くから海外展開を進め、アジアを中心に事業を拡大しています。
日本国内だけではなく、海外の需要にも対応することが課題であるため、語学力の高さは採用で差をつけることのできる大きな武器となるでしょう。また、外資系企業のP&Gのように、グローバルな土壌でビジネスをおこなっている企業では、採用段階で英語力は必須と明記されている場合もあります。
英語力をアピールする際のコツはこちらで解説しています。
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その企業独自のビジョンや方向性を踏まえた志望動機にする
志望動機を書くうえで、なぜその業界なのか、さらには競合他社ではなくなぜその企業なのかをしっかりと深掘りし、明確にしておくことがとても重要です。つまりトイレタリー業界ならではの志望動機を明記する必要があるということです。
書類選考の時点で、他の業界でも使い回しのできるような文言では通過することは正直難しいです。希望する企業独自のビジョンや方向性を踏まえた志望動機を記載しましょう。
企業によって取り扱う商品もコンセプトも異なるため、どれくらい企業のことを知っているのか、どれくらいの熱量なのかを採用する企業側も確認をしています。そのため、企業独自の特徴やコンセプトを理解したうえで就職を志望していることを伝えることが差をつけるポイントです。
トイレタリー業界の志望動機で盛り込むべきポイント
トイレタリー業界は、身近であることや日用品の需要は一定数あり業界が安定しているなどの理由から、他の業界より人気が高いです。そのため、なぜ他の業界ではなくトイレタリー業界なのか、またその中でなぜその企業を選んだのかを明確にし、選考で勝ち抜くための志望動機を考えることが重要です。
また、企業が他の学生ではなくあなたを選ぶメリットをアピールするためにも、入社後どのように貢献したいのかのビジョンもはっきりと伝えられるようにしましょう。
①なぜトイレタリー業界なのか
なぜ他の業界でなく、トイレタリー業界を選んだのかを志望動機に盛り込みましょう。企業は、トイレタリー業界を志望する理由から、応募者の業界への本気度を把握したいと考えています。なぜなら、本当に働きたいと考えている業界であれば、徹底的に業界理解を深めるからです。
トイレタリー業界は人気があり、希望する学生が多いため、どれだけ真剣に業界研究をして高い理解度を持っているかが、他の学生との差をつけるために重要となります。
具体的には、トイレタリー業界でしかできない理由やトイレタリー業界に携わった先のビジョンを説得力を持って伝えられるようにする準備が必要です。実際に自分が経験したことと結びつけると企業に納得感を与えられ、良い印象になるでしょう。
②トイレタリー業界の中でもなぜその企業なのか
トイレタリー業界の中で、なぜその企業を選んだのか志望動機に盛り込みましょう。トイレタリー業界は、日系企業も外資系企業もあり、各社事業内容も取り扱い商品も千差万別です。
企業としては、なぜ競合他社の中で自社が選ばれたのかを知りたいと考えています。数ある企業の中で他社ではない理由を知ることで、学生の企業への志望度と本気度を把握できるからです。
また、企業は長期的に企業で活躍してくれる人材の採用を目指しているため、どれだけ本気で入社したいと考えているのかを選考を通して確認をしています。
そのためトイレタリー業界の中でも、なぜその企業でなければだめなのか、他の企業にはない魅力をどこに感じているのかなど明確にしておくことが重要といえます。
③入社後にどのように貢献したいか
トイレタリー業界で入社後どのように貢献したいのかを志望動機に盛り込みましょう。では、そもそもなぜ企業が入社後に貢献したいことを聞くのかというと理由は2つあります。
1つ目は、事業内容や理念をしっかり理解しているのか確認するためです。企業にとって新卒採用は、次世代の優秀な人材を確保する重大なことです。そのため、学生がどれだけ自社の事業内容や理念を把握しているか確認し、長く活躍していける人材なのか見定めるために入社後にどのように貢献したいのかを確認します。
2つ目は、キャリアを描けているのか確認するためです。企業にとって恐れていることは、採用したけれどすぐに退職してしまうことです。企業にとっても、学生にとっても避けるべきことです。採用のミスマッチを防ぐためにも、入社後のキャリアを確認し、ビジョンを持って働けるか、また自社でそのキャリアを積むことが可能なのか判断しています。
まずは、事業内容や理念を理解したのち、トイレタリー業界で活躍できるような自分のキャリアプランを上手に入れながら、入社後にどのように貢献したいのかを伝えるようにしましょう。
貢献したいとアピールする際は熱意が伝わるように工夫しましょう。
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トイレタリー業界の志望動機例
トイレタリー業界は、国内外問わず私たちの生活に欠かせない商品を作り出し消費者に販売する、需要が高く社会的責任もある業界といえます。
そのため、他の業界でも使いまわせるような志望動機ではなく、トイレタリー業界に限った動機付けがされた志望動機が必要になります。トイレタリー業界でしかできないことを、過去の経験に基づいたエピソードを添えた志望動機として作成することで選考を1つずつ進めていきましょう。
商品を通して社会貢献したい
トイレタリー商品は、私たちの生活をより便利で快適にするために、生活になくてはならない存在であるといえます。その多種多様な商品を通して社会貢献をしたいと考えている人は多いと思います。
社会貢献を志望動機にする場合は、伝え方に注意が必要です。なぜなら、仕事をするうえで社会貢献をするという考えは前提条件といえるため、伝え方によっては企業への印象に残らない可能性があるからです。
ただ、なぜ社会貢献がしたいのかを明確なエピソードをビジネスの視点と共に伝えることができれば、企業への良い印象につながるでしょう。
例文
私は、御社の商品を通して、多くの人の健康や衛生面の向上をサポートし、より豊かな社会を実現したいと考え、御社を志望しました。
御社は、「世界中の人の健康を守る」という企業理念のもと、多くの人から愛されている商品を作り続け、国内だけでなく海外の貧しい国にも積極的に商品を届ける活動に取り組んでいます。
私は、大学2年生のときにカンボジアでボランティアをした経験があります。そのときに衛生面の悪さを肌で感じる出来事がありました。1人1人の健康と尊厳を守るためにも、豊かな社会を目指すために真摯に取り組んでいる御社で実現したいと考えています。
そのため、10年以内にベビーケアやフェミニンケア事業に携わり、海外の新興国における紙製品ブランドを立ち上げ、多くの人に幸せを届けたいです。まずは、御社の紙製品部門で経験を積むことで活躍できる人材になり、御社に貢献していきたいと考えています。
キャリア
アドバイザー
具体的に自分の経験したエピソードと将来のキャリアプランが書けていて良いですね。志望動機の高さや働いている姿がイメージしやすい志望動機となっています。
会社の企業理念に共感した
志望動機に「御社の企業理念に共感しました」「御社の企業理念の●●というところに大変感銘を受けました」という企業理念に共感したことをアピールポイントとして書く学生は多いです。
トイレタリー業界は、人気が高く多くの学生から応募があるため、会社の企業理念に共感しただけだと印象に残りにくく選考を通過することは難しいといえます。
そのため、企業理念に通じる過去の経験を元にエピソードを伝えることができる学生は、心からの共感が伝わるため高評価を得ることができます。
ただ過去に経験がなくても、実際にインターンシップや会社訪問などをおこなうことで、企業の雰囲気や風土を知ることができます。そのときに感じたことを元に企業理念への共感を再度考え直してみましょう。
例文
私は御社の「ものづくりを通して人々の笑顔をつくる」という企業理念に大変感銘を受け、志望致しました。
私は、幼少期からものづくりが好きで、いろいろなものを作っていました。祖父が庭に小さな椅子があったらいいなと言っていたのを聞き、身近なもので作れないかと考え、牛乳パックを使って椅子を作ったことがありました。
その椅子をプレゼントしたときの祖父のパッと花が開いたような笑顔が忘れられず、ものづくりを通して笑顔になる人が増えたらいいなと思っていました。
御社の企業理念と私の価値観が同じだと思い、企業理念を見た瞬間に共感致しました。私も、御社の一員となり、これから作り出すものを通して多くの人の笑顔をつくりたいと考えています。
キャリア
アドバイザー
実体験を元に書かれており、とても共感度の高い志望動機になっていて良いですね。
自分が学んできたことを活かしたい
トイレタリー業界の多くは、自社商品の研究開発を自社でおこなっています。志望する分野によって違いはありますが、研究開発などの部門を志望する際には、バイオ系分野や化学、理工系分野などの専門分野の経験が有利になります。
企業としては、事業に役立つ人材かどうかを知りたいという目的があるため、今まで学んできたことを志望動機につなげることで、活躍できるということをアピールすることができます。
また、専門分野ではなくても、学業や物事に取り組む際の姿勢や人間性、能力も判断できるため、なぜこの分野を専攻したのか、どのように学んできたのか、将来をどのように見ているのかなどを明記しておくとよいでしょう。
例文
私が御社を志望する理由は、「人々の健康で豊かな人生への貢献」をしたいと思ったからです。高校生の頃、健康は豊かな人生のための大事な根幹であると感じ、大学では健康科学を専攻し、健康科学分野の中でも栄養管理学をメインに、健康を保つために必要なことを幅広く学んできました。
この健康科学の知識が、身近な人の役に立ったり、支えになったりすることが増え、私自身も充実感を得るようになりました。次第に、より多くの人の役に立ちたい、この知識が活かせる仕事に就きたいとも思うようになりました。
御社が自社で開発をおこななっている商品開発に携わり、人々の健康で豊かな人生に貢献していきたいと考えております。
キャリア
アドバイザー
高校生のときに感じたことを大学で学び、社会に出ていかそうと考えている軸の部分がしっかり伝わってくる内容になっていますね。
トイレタリー業界の分析を進めてライバルと差をつけよう!
トイレタリー業界の特徴、業界の動向と将来性、仕事内容、求める人物像など詳しくお伝えしてきました。トイレタリー業界は、私たちが健康で衛生的な毎日を送るためにも欠かせない商品を扱っており、需要がなくなることがなく安定しています。
また新興国へトイレタリー商品を届けることで、多くの人に清潔で安心して暮らせるサポートができる社会貢献度の高い業界であるといえます。
今回、トイレタリー業界について詳しく知ることができ、業界研究や企業研究にいかすことができるはずです。大切なのは、トイレタリー業界の分析を進めてライバルと差をつけることです。この記事を読んでトイレタリー業界のことを深く理解し、ぜひ就活に役立てましょう。
キャリアアドバイザーコメント堀内 康太郎プロフィールをみる
いわゆるメーカーが製造して業者へ商品を卸し、小売業と言われる店舗で商品を販売するビジネスモデルは他の業界でも多く見られますよね。トイレタリー業界の特徴的な店は、販売経路が多岐に渡っていることです。たとえば、衣食住の1つであるアパレル商品であれば、コンビニエンスストアやドラッグストアでは販売されませんよね。生活に欠かせない食品と同じくらいトイレタリー商品は販売経路が広いとも言えます。
そのため、各販売経路によって販売戦略やマーケティングを検討する必要もあり、他の業界に比べて多くのことを分析する必要がありますね。百貨店とコンビニエンスストアでは来店する人が異なるため、それぞれを分析して適切な商品陳列などアドバイスが求められることもあります。
他の業界では経験ができないような多角的な視点が求められる経験が積めることは、トイレタリー業界の魅力の1つとも言えますね。