目次
- 外資系企業を志望するなら自分との適性を確かめよう
- 外資系企業は憧れだけで志望すると危険?
- そもそも外資系企業とは?
- 外資系企業の種類
- 主な外資系の業界
- 志望する前に押さえたい外資系企業の特徴
- 成果を重視する実力主義
- 業務範囲が明確
- 柔軟な働き方
- 多様性のある職場環境
- 風通しの良い社風が多い
- プライベートに時間が使える
- 一般的な外資系と日系の違い
- イメージとは違う部分もある! 外資系企業の実態
- 英語が必要?
- 年収が高い?
- 成果を出せないとすぐ解雇される?
- アメリカ系企業とヨーロッパ系企業で特徴は異なる
- 外資系企業で働くメリット
- 語学力を活かせる
- 年齢・性別にかかわらずキャリアを築ける
- 成果に見合った高待遇が期待できる
- 自由度が高い
- 次の転職が有利になる
- 外資系企業で働くデメリット
- 常に成果が求められる
- 研修や教育が充実していないところもある
- 日本から撤退する場合もありうる
- 自己PRの参考にも使える! 外資系企業に向いている人の8つの特徴
- ①自分で目標を定めて、努力できる人
- ➁論理的な考えに基づいて行動に移せる
- ③語学力に自信がある人
- ④異文化を理解し、受け入れられる人
- ⑤高いコミュニケーションスキルを持っている人
- ⑥自分の意見をはっきり言葉にできる人
- ⑦実力で評価されたい人
- ⑧裁量権を持って、自由に仕事がしたい人
- 外資系企業に向いていない人の9つの特徴
- ①語学が極端に苦手な人
- ➁安定志向な人
- ③臨機応変な対応が得意ではない人
- ④コミュニケーションが苦手な人
- ⑤はっきりと意見を言うことが得意でない人
- ⑥保守的・受け身な人
- ⑦同じ会社で長く働きたい人
- ⑧結果よりもプロセスを評価してほしい人
- ⑨幅広い業務を経験したい人
- 業界別! 外資系企業の志望動機例文
- 外資系コンサル
- 外資系メーカー
- 外資系金融
- 外資系IT
- 自分の強みが外資系企業で発揮できるか確かめて志望を決めよう
外資系企業を志望するなら自分との適性を確かめよう
こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。学生からよく、
「外資系企業に向いている人はどんな特徴がありますか」
「外資系のメリット・デメリットが知りたいです」
といった相談を受けます。就職先の志望企業として、外資系企業を視野に入れるか迷っている人もいることでしょう。外資系企業は日系企業と社風や働き方が異なるからこそ、その特徴が自分に合っているか見極めることが大切です。
この記事では、外資系企業の特徴とそれに基づいて外資系企業に向いている人・向いていない人の特徴、外資系企業で働くメリット・デメリットなどをお伝えしていきます。最後には、外資系企業の志望動機の例文も解説しています。
記事を読むことで、外資系企業の特徴を知り、自分に適性があるかを見極めることができるようになりますよ。
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外資系企業は憧れだけで志望すると危険?
外資系企業は日系企業と大きく異なる点があります。そのため、きちんと外資系企業の特徴を把握し、自分の適性と合うかどうかを見極めることが重要です。
憧れの気持ちだけで外資系企業を志望すると、ミスマッチにつながりかねません。周囲に外資系企業で働く人が少ないという人も多いので、自ら情報収集をすることが大切です。自分との適性を確かめるためにも、まずは外資系企業の特徴について把握していきましょう。
そもそも外資系企業とは?
就活生
就活で、外資系企業への就職を視野に入れようか考えているのですが、そもそも外資系企業ってどのような企業なのですか?
キャリア
アドバイザー
日常的に使用する商品やサービス、広告を目にする会社は日系企業であることが多く、外資系企業がどんな企業なのか知らない人は意外と多いです。外資系企業にはどんな種類や業種があるのか解説していきますね。
外資系企業について、業界経験者や人材系の仕事をしていないと、社名を聞いてもわからない人も多いです。まずは外資系企業の基本的なことから解説していきます。
外資系について基礎から知りたい人は、こちらの記事で網羅的に解説しているので、あわせて参考にしてみてください。
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外資系企業の種類
実は、外資系企業に明確な基準はありません。経済産業省の外資系企業動向調査によると、我が国の外資系企業を以下の条件をどちらも満たす企業を外資系企業と定義しています。
- 「外国投資家が株式または持分の3分の1以上を所有している企業」
- 「外国側筆頭出資者の出資比率が10%以上である企業」
これに基づくと、外資系企業には大きく以下の4種類を挙げることができます。
- 外国企業の日本支社
- 外国企業の資本金100%によって設立された完全子会社
- 外国企業(外国人)と日本企業(日本人)によって共同で設立された合弁会社
- 外国企業にM&Aをされた日本の会社
主な外資系の業界
外資系企業の主な業界として以下の4業界が挙げられます。
- ①外資系コンサル
顧客の経営における課題を解決するための提案をおこなう業界。総合系、戦略系、IT系、会計系、ブティック系など。 - ②外資系メーカー
本社のある外国で研究開発・製造されたモノを商社や小売企業に販売する業界。消費財、製薬・医療機器、食品、電気・重工など。 - ③外資系金融
外国資本によって設立され、顧客への資金調達や金融商品の販売をおこなう業界。投資銀行・証券、生命保険・損害保険、クレジットカードなど。 - ④外資系IT
本社のある外国で研究開発・製造されたIT関連製品の販売やマーケティングをおこなう業界。Webサービス系、ITメーカー・ベンダー系、ITコンサルティング系など。
同じ外資系企業でも、業界によって仕事内容や求められる能力、相手にする顧客、働き方は異なります。
外資系コンサル
大きく総合系コンサルと戦略系コンサルに区分されます。総合系コンサルとは、経営・IT、業務課題など顧客の幅広い課題を扱います。一方、戦略系コンサルは、経営に特化したコンサルティング業務をおこなうのが特徴です。一般的に総合系コンサルよりも戦略系コンサルの方が高い提案力と思考力が求められ、年収も高い傾向にあります。
そのほか、IT分野に特化したIT系コンサルや金融分野に特化した会計系コンサル、小規模で専門分野に特化したブティック系コンサルなどがあります。
世界4大監査法人のグループで「BIG4」とも呼ばれる外資系コンサルティング会社は以下の通りです。
コンサルについてはこちらで解説しています。
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外資系メーカー
外資系メーカーは、以下のように取り扱う商材によってさまざまな企業があります。
- 日用品や化粧品を取り扱う消費財メーカー
- 医薬品や医療機器装置を取り扱う製薬・医療機器メーカー
- 乳製品や飲料、たばこなどさまざまな食品を取り扱う食品メーカー
- 電化製品や重量の大きい耐久消費財を取り扱う電気・重工メーカー
研究開発の部署は本国にあることが多く、日本の外資系企業では、本国で開発・製造された商品を日本でどう販売するかというマーケティングの要素が問われます。特に、広告による費用対効果を上げるための工夫が必要です。
医薬品や医療機器装置の開発には、多大な研究開発費が掛かるため、資金力のある外資系メーカーは日系メーカーよりも有利です。
メーカーの仕事内容についてはこちらで解説しています。
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外資系金融
外資系金融は大きく以下の3つに分けられます。
- 顧客の資金調達やM&Aの提案・サポート、資産運用をおこなう投資銀行・証券会社
- 顧客である個人および企業に保険商品を販売する生命保険・損害保険会社
- クレジットカードの加盟店や利用者数の拡大をおこなうクレジットカード会社
投資銀行・証券会社には、投資銀行(IBD)部門、マーケット部門、リサーチ部門、アセット・マネジメント部門など就活で証券業界を見ていない人からすると、なじみのない部門が多くあります。
金融に関する知識はもちろん、財務スキルや分析力、経済動向の把握など高い知識と語学力が求められます。そのため、トップレベルの大学を卒業した人が活躍する傾向にあります。
外資系投資銀行について詳しく知りたい人は、こちらの記事を参考にしてみましょう。
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外銀とは「外資系の投資銀行」の略で、、M&Aの仲介業務や証券の引受業務をおこない資金調達などの資金面の支援をおこなう企業を指します。外銀特有の選考フローや目指すために持っておきたい資格などをキャリアアドバイザーが徹底解説します。
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金融業界についてはこちらで解説しています。
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変化する金融業界! 自分の強みを活かして内定を目指そう こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。学生からよく、 「金融業界を志望したいのですが、業界の課題や動向が知りたいです」「金融業界に向いている人の特徴はどのよう […]
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外資系IT
外資系ITは大きく以下の3つに分けられます。
- インターネットに基づくWebブラウザやアプリケーションなどの提供をおこなうWebサービス系
- ソフトウェアやハードウェアなどの提供おこなうメーカー・ベンダー系
- 顧客のIT関連に基づく課題の解決を提案するITコンサルティング系
外資系IT企業と聞くと、消費者に身近で巨大なプラットフォームを持つGAFAを思い浮かべる人が多いでしょう。しかし、それ以外にも外資系IT企業はたくさんあるのです。
プログラマーやWeb・システムエンジニアのほかにも営業系や事務系など幅広い職種があります。どんな職種でもITに関する知識は求められます。日系企業と違って、研修制度が整っていないこともあるので、未経験でIT業界かつ外資系企業へチャレンジしたい人は自分自身で学ぶ主体性が必要です。
志望する前に押さえたい外資系企業の特徴
就活生
外資系企業は、かっこよくて憧れます。グローバルに働けるのも魅力的だし、外資系企業を受けてみたいと思いました!
キャリア
アドバイザー
外資系企業は、日系企業と異なった特徴が多いです。そのため、志望する前に外資系企業の特徴を押さえて自分にその特徴が合っているかを把握する必要がありますよ。
外資系企業の特徴を把握せずに、憧れだけで志望するのは危険です。仮に入社することができてもミスマッチとなり、苦痛を抱えながら働くことになり、早期離職へとつながってしまいます。
成果を重視する実力主義
外資系企業は、仕事の成果を重視する実力主義を重んじている企業が多いです。そのため、成果を出せる人は年次に関係なく評価され、どんどん昇格・昇給していきます。一方、成果を出せない人は、降格・降給してしまいます。最悪の場合、解雇されてしまうこともあるのです。
去年は大きな成果を出したため、年収1500万円だったけれど、今年は成果を出せず800万円に下がったということはよくある話です。若いうちからどんどん成長したい、成果を反映した評価をしてほしいと考える人にはマッチするかもしれません。
キャリア
アドバイザー
しかし、じっくり自分のペースで成長していきたいと考える人にとっては、プレッシャーが大きく、働きづらいと感じることでしょう。
業務範囲が明確
外資系企業は、採用の段階で業務範囲を明確化し、それに適した人材を採用する海外のジョブ型雇用と同じ考え方です。社内教育やジョブローテーションを通して、社員を適切な部署に配置したり、さまざまな業務をおこなったりする日本のメンバーシップ型雇用とは大きく異なります。
外資系企業で働く人は、決まった業務範囲のなかで専門性を高めた仕事をおこなうため、スペシャリストを目指したいと考えている人には、ピッタリな働き方ができます。
キャリア
アドバイザー
しかし、さまざまな業務を経験してジェネラリストになりたいと考えている人にとって、外資系企業で働くことはミスマッチとなってしまう場合もあります。
ジョブ型雇用についてはこちらの記事で詳しく解説しています。あわせて参考にしてみてくださいね。
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ジョブ型雇用とはジョブ=職務を職務記述書(ジョブディスクリプション)などで明確に定めて、その職務を遂行するために必要なスキルや経験を持った人材を採用する人事制度を指します。この記事ではキャリアアドバイザーがジョブ型雇用のメリットや導入企業を解説します。アピール内容別に自己PR例文も紹介しているので、ジョブ型雇用に興味がある学生はぜひ参考にしてくださいね。
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柔軟な働き方
外資系企業では、決められた業務範囲で成果を出すことを重視しているため、自分のやるべきことをやれば、日系企業に比べて柔軟な働き方を実現させることができます。始業時間と就業時間が決まっていて、決められた時間に必ず働かなくてはならないケースは少なく、成果さえ出せれば、自分で仕事を始める時間や終わらせる時間を決めることができる企業も多いです。
働く場所についても、必ずオフィスへ出社しなければいけないわけでもなく、可能な仕事はテレワークや好きな環境で仕事をすることができます。このように、時間や場所などに囚われず、柔軟に働くことができるのが特徴です。
キャリア
アドバイザー
しかし、本社とミーティングをおこなう場合などは本国の時間に合わせる必要があるため、時差の都合上夜中に働かなければいけないこともあります。
多様性のある職場環境
外資系企業は、上司や同僚など働く仲間が多国籍であることが多いです。もちろん、日本人が多い外資系企業もたくさんありますが、日系企業に比べて外国人の社員が在籍している可能性が高いです。
本社の社員や外国企業である顧客とのやりとりをすることもあり、外国のビジネスパーソンと仕事をする機会もあります。
グローバル環境のみならず、成果を重視する外資系企業では、学歴や年齢、性別問わず自分とは違った有能な人が多く活躍しています。
キャリア
アドバイザー
さまざまなバックグラウンドを持ったグローバルな環境で働きたい人には最適な環境といえるでしょう。
風通しの良い社風が多い
外資系企業は入社年次や年齢、性別などの属性が関係ない成果主義であるため、上下関係がさほど厳しくない傾向にあります。
日本企業では、昔ほどではありませんが上下関係の厳しい風潮がまだ残っている会社も多く、特に大企業や老舗企業にその傾向があります。席次を気にすることや「先輩が残業しているから自分もまだ帰るわけにはいかない」といった日本独特の考え方は、外資系企業ではありません。
そのため、外資系企業は、日系企業よりも先輩後輩問わずフランクに話すことができる環境があります。
キャリア
アドバイザー
しかし、上下関係が厳しくないというだけで、相手への敬意や礼儀は必要不可欠です。
プライベートに時間が使える
外資系企業では、成果を出すことが最大の目的であり、長時間働くことが目的ではありません。むしろ、成果を最大化するにはいかに効率的に仕事を進められるかが大切になります。
そのため、残業をしないように仕事を効率的に進めることが善であるという風潮があります。また、有給休暇の取得率も日系企業に比べて高いのが特徴です。日系企業だと、有給取得可能日数に対して、消化しきれない人も多いですが、外資系企業では1ヶ月以上の長期休暇を取る人もいます。
外資系企業ではプライベートを充実させやすい点が魅力的といえるでしょう。
キャリア
アドバイザー
仕事とプライベートにメリハリをつけたい人にとって良い環境ですね。
一般的な外資系と日系の違い
外資系企業の特徴について解説してきました。さらに、外資系企業と日系企業の一般的な違いについて、以下の観点から比較していきます。
- 給与体系
- 働き方
- 昇給・昇進
- 福利厚生
両者にはそれぞれ明確な違いがあります。違いを知ったうえで、自分の理想を実現することはどちらが良い選択肢となるのかという視点で見ていきましょう。
また、外資系企業の中でも企業によってさまざまな違いがあります。日系企業と比べて外資系企業に興味を持った人は、さらに外資系企業の中でもさまざまな観点から各社の違いを調べてみてくださいね。
それでは、給与体系における外資系企業と日系企業の一般的な違いから見ていきましょう。
給与体系
成果を重視する外資系企業では、日系企業と給与体系が大きく異なります。
日系企業は、通常基本給に年功給や役割給、成果給などが加味されて給料が決まりますが、協力することを重んじる日系企業では、自分の出した成果を適切に評価されないといった明確な評価基準のないことがあるのです。そのため、同じ年次や役職であれば、さほど給料が変わらないことも多いです。
一方、外資系企業は、日本の基本給と同様のベース給と成果に応じて支払われるインセンティブ給があります。このインセンティブ給が出した成果によって大きく変動します。そのため、同じ年次や役職の社員でも人によって給料は大きく異なるのです。
インセンティブ給の決定には、取り組んだプロジェクトにおいてどれだけ成果を出し貢献したかが、評価のポイントになります。
働き方
外資系企業と日系企業の働き方で大きく異なる点は、業務範囲の違いです。
日本企業では、新卒一括採用で新入社員を雇用し、OJTや研修を通じて長い期間を掛けて社員を育てていきます。入社後は上司からの指示で動き、わからないことは適宜確認を取って仕事を進めることが一般的です。チームで協力することを重んじ、重要事項の決定権は管理職などの上位の役職である社員がおこなうことが多いです。
一方、外資系企業では雇用の時点であらかじめ業務範囲が決まっていて、その中で専門性を高めていくことになります。そのため、1人1人の裁量は大きく自立性が高いのが特徴です。自分の失敗に対して上司がどうにかしてくれるだろうということは通用せず、自分自身で課題を見つけ、解決していく必要があるのです。
昇給・昇進
外資系企業における昇給・昇進のポイントは、結果をどれだけ出せたかという成果によります。このような成果主義では、社員の仕事におけるやる気や成長意欲の活発化を図ることができます。しかし、成果につながりづらい仕事を避ける社員が増加するというデメリットもあるのです。
一方、日系企業では年次が上がることで昇格することにともない、昇給していきます。安定的な雇用ができる一方、若手社員のやる気が高まらないといったデメリットがあります。
成長欲が高く、仕事で出した成果をきちんと評価してもらえることにやりがいを感じる人にとって、外資系企業はマッチすることでしょう。
福利厚生
企業が労働者に提供するためにかかる福利厚生費には、「法定福利費」と「法定外福利費」の2つに大別することができます。「法定福利費」とは、労働者の社会保険料の一部を負担する費用で、日本の各種法律・法令によって事業者は支払うことが義務づけられています。したがって、外資系企業でも会社から法定福利費を払ってもらうことができます。
一方、法定外福利費にあたる各種手当てなどの企業独自の福利厚生は、日系企業に比べて外資系企業では整っていないことが多いです。日系企業は、社員に長く働いてもらうために福利厚生を充実させていますが、外資系企業ではそのような考え方が薄いからです。終身雇用の考えが薄い外資系企業では、退職金という制度も存在しない企業が多いです。
キャリア
アドバイザー
その反面成果を出せば、給料に反映されることになります。
福利厚生が充実しているメリットはこちらで解説しています。
関連記事
福利厚生の充実度は企業選びの重要要素! 利点や把握方法まで解説
福利厚生の充実度も企業選びの軸になる こんにちは、キャリアアドバイザーの北原です。 「福利厚生って企業によって全然違うので、よくわからない」「福利厚生が充実している企業ってやっぱり良いんですか?」 という就活生の声をよく […]
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キャリアアドバイザーコメント鴨川 未奈プロフィールをみる
外資系企業を希望する学生の多くは、上述にもある「多様性のある職場環境」に魅かれるのではないでしょうか。日系企業では、「顧客が外国人」というのはあったとしても、同僚や上司が外国人という環境は少ないはずです。
しかし、外資系企業だと外国人と肩を並べて仕事をこなしたり、さまざまな価値観に触れたりするチャンスが多くあります。時には、文化や考え方、仕事のスタイルなどが異なり、苦労する場面もあるかもしれませんが、その分成長もできると思いますよ。
また、外資系企業と日系企業とでは、採用スケジュールが異なる場合が多くあります。現代の日本の新卒採用は、就活ルールに則っておこなわれている企業が多く、3月1日から本格的な広報活動を実施しているのが現状です。
これに対して外資系企業は、一年を通じて応募を受け付ける通年採用であったり、大学3年(または修士1年)の秋に本選考が実施されたりする企業が多くあります。そのため、外資系企業を希望する学生は、周りと同じ感覚で就活をしてしまうと遅れをとってしまう可能性があるので、希望する企業の採用活動を早めに調べるようにしましょう。
イメージとは違う部分もある! 外資系企業の実態
就活生
外資系企業の特徴についてどんどん理解が深まってきました。想定していた部分もあれば、ちょっと思っていたのと異なる点もあり、勉強になります。
キャリア
アドバイザー
実際に働いてみないと、その実態がわからないことが多くありますよね。他にもよくイメージされる外資系企業の特徴について実際はどうなのかお伝えしていきますね。
イメージで入社する企業を見つけると、ミスマッチにつながりやすくなってしまいます。きちんと実態を把握していきましょう。
英語が必要?
外資系企業に就職するには英語が必要なのか、またどれくらいの英語レベルが必要なのか疑問を抱えている人が多いでしょう。
実際、外資系企業でどれくらいの英語力が求められるかは各企業によって異なります。外資系企業といっても、ほとんど日本人の社員や顧客とかかわる場合、英語が必要な場面は少なく、それほど高い英語力を求めていない企業もあります。
しかし、外国人の社員が在籍する企業や社内言語が英語である企業は、日々英語を用いることになるため、ビジネスレベルの英語力が必要です。また、普段の業務で英語を使用しない場合であっても、本社との連絡やミーティングで英語を用いることがあります。「私は英語ができないので」と対応できない姿勢を示してしまうと、成果主義である外資系企業では評価が大きく下がってしまいます。
英語力をアピールする方法はこちらで解説しています。
関連記事
英語力の自己PRは一歩間違えると逆効果! 効果的に伝える秘訣を解説
英語力の自己PRはエピソードを交えてアピールしましょう。今回は英語力をアピールする前に知っておきたいことやアピールする際の注意点をキャリアアドバイザーが紹介します。また、英語力と併せてアピールできる強みや英語力の自己PRで盛り込むべき要素も紹介していきます。英語力をアピールしたいと思っている人は参考にしてみてください。
記事を読む
年収が高い?
外資系企業は年収が高いというイメージを持って憧れを抱いている人もいることでしょう。
実際、外資系企業のおおよその平均年収は800万円と言われており、平均年収が400万円程度の日系企業と比較すると、倍近くの差があります。あくまで平均年収であり、職種や成果をどれだけ上げられるかで大きく異なるのが外資系企業の特徴です。
JACリクルートメントの調査によると、各業界の課長職の外資・日系企業を比較すると以下のようになっています。
- 金融業界(営業職)→外資系:800~1,500万円、日系:600~1,200万円
- IT業界(営業職)→外資系:800~1,500万円、日系:600~1,000万円
- 製造業界(営業職)→外資系:700~1,200万円、日系:600~1,000万円
成果を出せないとすぐ解雇される?
実力主義である外資系企業ですが、成果を出せないとすぐ解雇されてしまうのでしょうか。日本に設立されている企業である以上、会社は日本の労働契約法を守る義務があるため、決してすぐに解雇されるということはありません。
日本の労働契約法の第16条では、”解雇は、客観的に合理的な理由を欠き、社会通念上相当であると認められない場合は、その権利を濫用したものとして、無効とする。”と定義されています。
厚生労働省の労働契約の終了に関するルールでは、労働基準法や労働組合法、男女雇用機会均等法などの各種法律で不当な理由による解雇は禁止され、1回の失敗ですぐに解雇が認められるということはないと言及しています。
成果が出せずに降給することや異動することがあっても、すぐ解雇されることはありません。
アメリカ系企業とヨーロッパ系企業で特徴は異なる
外資系企業は日系企業と比べてさまざまな違いがあることを解説してきました。案外想定していたいものとは違った実態についても理解できたのではないでしょうか。実は、同じ外資系企業でもアメリカ系企業かヨーロッパ系企業かでも会社の特徴は異なります。
アメリカ系企業は上層部の権力が強い風潮があり、年次に関係なく昇格するという典型的な実力成果主義でハードワークになりがちな一面もあります。一方、ヨーロッパ系企業は成果主義でありつつも協力して仕事を進めるという社風も持ち合わせています。ワークライフバランスも大切にしているため、アメリカ系企業よりハードワークにはなりづらいのが特徴です。
外資系企業でも、どこの国による企業かで社風が異なるため、自分の企業選びの軸に合わせてどのような環境で働きたいかを考えることが大切です。
キャリアアドバイザーコメント吉川 智也プロフィールをみる
「外資系企業に就職したい」と思っても、人それぞれ仕事に求める軸と生活に求める軸は異なるでしょう。若いうちは仕事も生活も区分けなく情熱を注ぎたいという人もいれば、仕事と生活をきちんと区分けして、それぞれを充実させたいという人もいますよね。
たとえばIT技術の世界に魅了され、「プログラミングが自分の楽しみでもあり、仕事でもある」と主張する人がいたとします。その人は、ある程度ワークとライフが重なっていても問題なく、どちらかといえばアメリカ系企業に向いていて、ハードワークにも適応できると思います。
一方で、仕事とプライベートはまったく別々で、「休みの日は仕事のことを考えたくない」という人はヨーロッパ系企業が向いているかもしれませんね。ひと口に「外資系企業」といっても社風の特徴はあるので、自分の望む働き方をイメージし、自分と合っている企業を選ぶようにしましょう。
外資系企業で働くメリット
就活生
就職先を決めるのに、外資系企業か日系企業かで迷っています。外資系企業で働くメリットを知りたいけど、周りに外資系企業で働いている先輩や知り合いがいないため、よくわかりません。
キャリア
アドバイザー
そうですよね。どんなメリットがあるのかを知ることは、志望企業の選考を突破するモチベーションアップに重要です。外資系企業で働くとどんなメリットがあるのか解説していきますね。
メリットを知ったうえで、自分がなりたい将来を実現できるかを考える参考にしてみてください。
語学力を活かせる
グローバル化の発展にともない、日本企業でも海外進出をする企業が増えてきました。しかし、新規事業である場合、必ずしも自分がその事業に携われるかどうかはわかりません。
また、多様性を取り入れてさまざまな国籍の人を採用する企業もありますが、まだまだ少ないのも現状です。
日系企業に入社すると、多くの場合、通常業務では語学力を活かした仕事に取り組めないことの方が多いです。語学力を活かそうとした仕事や企業を選ぼうとすると、働き方や企業の特徴が自分に合わないといったこともありますよね。
外資系企業では、外国人の社員や顧客、本社の社員と仕事をすることがあります。語学力を活かしたい人は、外資系企業を1つの選択肢とすると良いでしょう。
年齢・性別にかかわらずキャリアを築ける
外資系企業は成果主義であるため、年齢・性別にかかわらずキャリアを築くことができます。調査によると、「女性管理職の割合を2020年に30%」という目標を達成した企業は外資系企業で22%、日系企業で13%でした。この調査結果からも、外資系企業の方が日系企業に比べて女性の管理職が多いことが窺えますね。
女性といった性別だけではなく、年齢が若くてもスピード感のあるキャリアを築くこともできます。1年目からプロジェクトマネージャーを務める人もいます。年齢や性別などの属性にかかわらず、結果を出すことで自分の思い描くキャリアを築くことができるでしょう。
成果に見合った高待遇が期待できる
外資系企業は結果を出すことが求められる点においてシビアですが、その成果はきちんと評価され、高待遇を期待できます。成果を出せないと解雇されるリスクもありますが、成果を出せれば高待遇を狙うことができるのです。20代で1,000万円以上の年収をもらっている人もいて、日系企業では一般的に不可能な高待遇を実現することが可能です。
成果を出すには高いスキルが求められ、そのスキルを磨くために努力する必要がありますが、きちんと報酬として自分に返ってくるのでモチベーションアップにつながることでしょう。
実力と努力することには自信があって、人並み以上に高待遇を狙いたいと考えている人にとって、外資系企業はマッチします。
自由度が高い
成果を出してくれることを第一に求めている外資系企業では、仕事の進め方や働き方が比較的自由です。高い利益を出すことや効率の高い仕事をおこなうために、無闇やたらなルールやチームでの協調性は存在しません。前述したとおり、具体的には以下のような自由度の高い仕事の進め方や働き方ができます。
- 年齢や性別といった属性関係なくキャリアを築ける
- スピード感を持って仕事を取り組み成長できる
- 他の人の仕事の状況を気にして退社できないということはない
- 就業時間を自由に決められる
- 有給休暇を含め休日をしっかりと取得する
- 残業をしない
自由な環境で遂行することにモチベーションを上げ、結果を出せる人にとっては良い環境といえるでしょう。
次の転職が有利になる
外資系企業で結果を出すことで、以下のようなビジネスで欠かすことができないさまざまなスキルを高いレベルで身につけることができます。
- コミュニケーション能力
- 論理的思考力
- マネジメント力
- 自己アピール力
- 語学力
- チャレンジ精神
- 発想力
- 情報収集力
- PDCAを正しく回す力
- 信頼構築力
- 計画力
転職時に外資系企業で身につけたこれらのスキルをアピールすることで、どの企業からも採用される引く手あまたな存在となることができます。
「新卒として就職先を決めるのに、転職のことまで考えられないよ」という方も多いことでしょう。そのような場合は、自分はどんなキャリアを歩みたいのか、どんな人になりたいのかという理想を考えてみると自分の選択すべき方向性が見えてきますよ。
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「第一志望以外の企業だと、志望動機がなかなか思い浮かばない......」と悩む就活生は多くいます。
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外資系企業で働くデメリット
就活生
外資系企業で働くメリットを見ていると、仕事ができるハイクラスのビジネスパーソンになれそうですね。
キャリア
アドバイザー
その通りですね。しかし、外資系企業で働くデメリットもあります。次は外資系企業で働くデメリットについて解説していきますね。
デメリットもしっかり把握しておくことで、入社後のミスマッチを回避することができますよ。
常に成果が求められる
外資系企業では、成果主義であり常に高いパフォーマンスを発揮しなくてはなりません。これをデメリットとして捉えるか、このような環境があるからこそ結果として自分の成長につながるとプラスに捉えるかは人それぞれです。
しかし、成果主義である外資系企業で働く人は皆レベルの高い有能な人が多く、その中で常に成果を出し続けることはプレッシャーになります。どんなに有能な人でもスランプに陥り、結果を上手く出せないというときは誰にでもあるものです。
結果が出なくても真面目に仕事に取り組んでいれば給料がもらえるという企業ではないという認識は持っておく必要があるでしょう。
研修や教育が充実していないところもある
日系企業のように、社員を育てるという考えが薄い外資系企業では、研修や教育が充実していないところもあります。自分の業務や課題に必要な知識は何かを見極め、自分で学んでいくことが求められるのです。
自分で課題を見つけて学んでいく主体性や課題解決力、情報収集力も含めて成果を出せる人材ということができるのです。「会社の研修や教育で必要なことは教えてくれるだろう」という受け身的な姿勢では、高い成果を導くことはできません。
外資系企業で働くのであれば、「基本的に教えてもらえることはなく、自分でどんどん学んでいかなくてはならないんだ」という自立心が必要です。
日本から撤退する場合もありうる
外資系企業は日本から撤退する可能性があり、ずっと同じ会社で勤めることができない場合もあります。
経済産業省の第54回外資系企業動向調査(2020年調査)の概況によると、2019年度中の解散・撤退・外資比率低下企業は、有効回答企業数2,808社のうち、86社に上りました。2018年度は84社、2017年度は83社、2016年度は149社と毎年一定数の企業が解散や撤退などをしています。
仮に、撤退した影響で解雇にならなくても日本で働くことができなくなったり、出向したりすることで、自分の思い描いていた仕事やキャリアを歩めなくなってしまうことになりかねません。
このような状況においても、自分に合った企業に転職する、自分の異動したいところへ自己アピールするなど、先を見すえて行動できる人が求められます。
一方、外資系では海外で働くことも可能です。そのため海外で働きたいと考えている学生には魅力的ともいえます。海外に行ける仕事についてはこちらの記事で詳しく解説していますよ。
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自己PRの参考にも使える! 外資系企業に向いている人の8つの特徴
就活生
外資系企業にはメリットがありながらやっぱりデメリットもあるんですね。メリット・デメリットはわかったけど、自分が外資系企業に向いているかどうかいまいちわからりません。
キャリア
アドバイザー
では、外資系企業に向いている人の特徴について解説していきます。自分に当てはまる特徴があるかどうか見てみてくださいね。
選考を受ける際に、これからお伝えする外資系企業に向いている人の特徴を自己PRの参考にすることもできますよ。
①自分で目標を定めて、努力できる人
外資系企業では、個人個人が成果を出していくことが求められます。そのため、自分で目標を定めて、その目標に向かって努力する必要があります。「上司やリーダーから言われたことだけをしていればいいや」という思考で行動していては決して評価してもらえません。
自分が「自分で目標を定めて、努力できる人」かどうかを見極めるのに、以下のような特徴や経験があるかチェックしてみましょう。
- 自分で立てた目標が達成できたときの達成感が大きく、それが次のアクションにつながることが多い
- 他人が立てた目標にはいまいち身が入らない
- 自分で立てた目標で大きな成果を出したことがある
➁論理的な考えに基づいて行動に移せる
結果を出すことが求められる状況において、論理的な考えに基づいた行動ができないと大きな失態につながりかねません。常に自分の行動に対してなぜその行動をおこなう必要があるのかということを論理的に考え、ときには他人に説明までできることが大切です。
自分が「論理的な考えに基づいて行動に移せる人」かどうかを見極めるのに、以下のような特徴や経験があるかチェックしてみましょう。
- 普段から因果関係をはっきりさせた考えをする
- 感情面に振り回されずにさまざまな観点から冷静に考えることが得意
- 筋の通った合理的な考えを行動に移せる
③語学力に自信がある人
先述したとおり、外資系企業では多かれ少なかれ語学力を活かす場面があり、語学力に自信がある人は向いているといえるでしょう。
新たな国の事業領域拡大における仕事に携われるなど、語学ができることで新たなビジネスチャンスを手に入れることができるのです。
自分にとって自信があることや得意なことである語学力を評価してもらえるため、さらにその力を伸ばし成長していくことができます。
- ビジネスレベルの語学力がある
- これまで語学の勉強に力を入れてきてこれからも語学力を伸ばしたい
- 語学を使っているときの自分は輝いている
という人は、語学力を活かせる外資系企業を視野に入れてみると良いでしょう。
④異文化を理解し、受け入れられる人
社内には日本人の社員のみならず、さまざまな国の人と仕事をすることが外資系企業ではあります。また、社内に外国人の社員がいなくても本社のある本国の考え方や価値観が社内では適用している場合がほとんどです。
日本人独特の文化や性格として以下のようなものがありますよね。
- 年功序列
- 礼儀正しい
- 横並び意識
- 気を遣いすぎる
- 周囲に合わせる
日本人からすると当たり前のことが通用しない場合があるのです。
そのような状況において、自分の考えを持ちつつも、異文化を理解し、受け入れられるかどうかが外資系企業で仕事をするうえでは大切です。
⑤高いコミュニケーションスキルを持っている人
顧客に価値を提供し信頼を得るには、高いコミュニケーションスキルが必須です。
前述したように、外資系企業では自分とは異なった考え方や価値観を持った人とコミュニケーションをとることもしばしばあります。
たとえば、日本人は発言する建前の内容とその裏にある真意が異なるというコンテクスト文化を持っています。しかし欧米では言葉による表現を重視する文化があります。そのため、外国人には日本人の発言内容がそのままの意味で解釈され、ミスコミュニケーションとなってしまうことがあるのです。
外資系企業では、このような文化の違いや壁を理解して適切なコミュニケーションを取れる人が求められます。
コミュニケーションスキルをアピールする方法はこちらで解説しています。
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⑥自分の意見をはっきり言葉にできる人
外資系企業では、自分の意見を持ち、それをしっかりと言葉にできる人が向いています。会議で意見を求められたときに、即座に自分の意見を論理的に説明できないと、成果を出せない人であると低く評価されてしまう可能性もあります。
年功序列に囚われない成果・実力主義である外資系企業では、新入社員でも当然のように意見を求められるのです。
自分が「自分の意見をはっきり言葉にできる人」かどうかを見極めるのに、以下のような特徴や経験があるかチェックしてみましょう。
- グループディスカッションの場では、必ず自分の意見を発言している
- 他者と同じ意見でもなぜ同じなのかという根拠まで明確にしている
- 意見を求められることに苦痛を感じない
- 現状に満足せず、常に自分事として課題や問題意識を抱いている
⑦実力で評価されたい人
実力で評価されたい人は実力主義である外資系企業がマッチします。しかし、どんなに有能な人でも、常に高い結果を出し続けられるという人はそう多くはありません。失敗や挫折を経験するからこそ、大きな成果を出すことができるからです。
このように失敗や自分1人では解決できない問題にぶち当たったときに、周囲に助けを求めることができるのも実力の現れです。
自分が「実力で評価されたい人」かどうかを見極めるのに、以下のような特徴や経験があるかチェックしてみましょう。
- 自分が1番頑張ったのにみんなと同じ評価をされたときに一気にやる気をなくした経験がある
- 承認欲求が強い
- 自己肯定感が高い
- 合理的な選択をすることが多い
⑧裁量権を持って、自由に仕事がしたい人
外資系企業は個人主義であり、裁量権を持って自由に仕事がしたい人には向いている環境です。自分が「裁量権を持って、自由に仕事がしたい人」かどうかを見極めるのに、以下のような特徴や経験があるかチェックしてみましょう。
- 人から指示されたことをおこなうのはやる気がでない
- 自分で考えて物事をおこなうことにやりがいやモチベーション、達成感を感じる
- 裁量のある仕事を通じて大きな成果を上げた経験がある
- スピード感を持って成長したい
裁量が大きく自由に仕事ができるからこそ、自分できちんと仕事の計画を立てて取り組むことが求められます。
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・志望動機を上手く文章にできない人
外資系企業に向いていない人の9つの特徴
就活生
外資系企業に向いている人の特徴でいくつか自分に当てはまるものがありました。合わせて外資系企業に向いていない人の特徴もあれば、知りたいです。
キャリア
アドバイザー
いいですね。では、次に外資系企業に向いていない人の特徴を解説していきます。
不向きな会社では、苦痛な思いを抱えながら仕事をする羽目になってしまいます。以下で解説する外資系企業に向いていない人の特徴を参考に、自分は外資系企業に合うか合わないかを考える際の参考にしてみてください。
①語学が極端に苦手な人
語学を使うことが可能性が高い外資系企業では、語学が極端に苦手な人には向いていないでしょう。必ずしも普段の業務で語学を使用するわけでないにしても、本社とは英語をはじめ本国の言語で連絡を取ることになります。入社直後に語学を使う機会がなくとも、今後事業を海外へ拡大することもあります。その際にも、語学が極端に苦手だと苦痛に感じてしまいます。
語学が人並み程度にできたとして、学ぶこと自体が嫌いな人も外資系企業には向いていないでしょう。語学に限った話ではありませんが、高い成果を求められる外資系企業では、向上心を持って常に学び続けることが必要になります。
➁安定志向な人
結果を出さないと降給や解雇、日本からの撤退といったリスクがともなう可能性のある外資系企業に、安定志向な人は向きません。
しかし、日系企業だから確実に安定というわけでもありません。むしろ、少子高齢社会で今後人口減少していく日本だけでビジネスを展開している企業が今後も安定していくとは言い難いのが現実です。
他にも衰退業界に属する企業では、長期的に安定が保障されているわけではありません。どんなに大手企業であっても資金繰りや経済状況、思わぬ事態によって、事業破綻や倒産した企業の事例は多くあります。
安定志向で外資系企業を目指さないにしても、どんな企業が安定である可能性が高いと考えられるのかさまざまな観点からよく吟味することが大切です。
③臨機応変な対応が得意ではない人
臨機応変な対応が得意でない人は外資系企業に向いていないでしょう。
しかし、どんな仕事でも多かれ少なかれ臨機応変な対応が求められます。臨機応変な対応ができず、言われたことだけをしているようでは、自分の成長につながりません。他の働く仲間からも信頼されず、仕事における達成感も得ることができなくなります。
さらに、面接やグループディスカッションなどの選考でも臨機応変な対応が取れるかという観点が見られています。臨機応変な対応が苦手で、外資系企業を就職先の選択肢から外すにしても臨機応変な対応を克服しないまま就活を進めるのは危険です。
そのため、臨機応変な対応が苦手な人はまず、以下のことを実践して、臨機応変な対応を高める努力をおこないましょう。
- 常に自分事として考える
- 不測の事態を想定し、自分ならどう行動するか考える
臨機応変さをアピールする方法はこちらで解説しています。
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④コミュニケーションが苦手な人
外資系企業に向いている人の特徴でもお伝えしたとおり、大きな成果を出すためには高いコミュニケーション力が求められます。コミュニケーションが苦手な人が外資系企業で働くと、自分の苦手なことに直面し、苦痛な環境となることでしょう。
しかし、臨機応変な対応と同じく日系企業でも多くの企業がコミュニケーション力を求めています。企業に入社をする以上、コミュニケーション力の克服から逃げていては自分のためになりません。
コミュニケーション力と一言で言っても傾聴力や質問力、伝達力、論理的に話す力、雑談力などさまざまな要素からなります。
自分の得意なことから実践し、コミュニケーション力を磨いていきましょう。
⑤はっきりと意見を言うことが得意でない人
外資系企業では、成果を出すことが求められ、1年目から意見を聞かれることも多く、はっきりと意見を言うことが得意でない人にとっては向いていません。
上司から言われた仕事を淡々とこなしていれば良い企業では、意見が求められることも少ないでしょう。しかし、そのような企業でも年次を重ねるごとに、自分の意見を求められ、ときには人に指示を出すことにもなります。そのため、はっきりと意見を言うということにおいても、克服していく必要があるのです。
はっきりと意見を言えるようにするためには、以下のようなことを意識してみましょう。
- 常に当事者意識を持って考える
- 他の人の意見を聞いてどう思うかを考える
- 何かのディスカッションなど意見交換する場では自分から意見を伝えることを心掛ける
- 反対意見を伝える際は反論されることも想定しておく
⑥保守的・受け身な人
大きな成果を上げるため、ときにはリスクを取ることが求められます。リスクを取ることを恐れ、現状に満足しやすい保守的・受け身な人は外資系企業に合わないでしょう。
保守的な人は、時間をかけてでも与えられた仕事をきっちりとこなし、協調性もあるため、日系企業では活躍できる機会も多いでしょう。一方で、新しいことにチャレンジするくらいなら現状維持をする方が良いと考えがちで、周囲からは受け身的な印象と捉えられることもあります。そのため、外資系企業をはじめ、ベンチャー企業やクリエイティブ性が求められる仕事も合わないと感じることでしょう。
保守的な人が向いている職種としては以下のものが挙げられます。
- 地方公務員
- 配達員
- 事務職
- プログラマー
- 品質管理職
⑦同じ会社で長く働きたい人
人の入れ替わりが激しく、終身雇用を採用していない外資系企業では、同じ会社で長く働きたい人にとってマッチしません。
同じ会社で長く働きたいと考えるのであれば、安定的な雇用を創出し、勤続年数の長い日系企業を志望すると良いでしょう。
その場合、なぜ同じ会社で長く働きたいのかということをよく考えることが大切です。たとえば、
就活生「同じ会社で長く働くことで将来安泰だからです!」
という理由では深掘りが浅いです。成長スピードの遅い保守的な企業で長く働くよりも、早く成長して市場価値の高い人材になる方が、個人としてよっぽど将来安泰と捉えることもできます。
同じ会社で長く働くことは決して悪いことではありませんが、「なぜ」という部分をきちんと論理的に言語化しておきましょう。
⑧結果よりもプロセスを評価してほしい人
結果を重視する成果主義の外資系企業では、結果よりもプロセスを評価してほしい人には向きません。外資系企業では、どんなに苦労して頑張った過程があったとしても、結果を出せなければ評価されず、最悪の場合解雇されることもあるのです。
しかし、どんな企業でも健全に活動していくには利益を生み出す結果もやはり必要不可欠です。
本来、結果とプロセスは両極端として考えるというよりかは、築いてきたプロセスがあるからこそ高い結果を生み出せるという構図があることを理解しておきましょう。
そのため、高い結果を出すこができたときはどんなプロセスを踏んだのかということを振り返り、次へのアクションに活かすことが大切です。プロセスよりも結果を評価してほしい人・結果よりもプロセスを評価してほしい人どちらもこの考え方は非常に重要です。
⑨幅広い業務を経験したい人
あらかじめ職務内容が決まり専門性を高めていく外資系企業において、幅広い業務を経験したい人には向いていません。
幅広い業務を経験したい人は総合職採用でさまざまな経験を積んで管理職へと職位を上げる日系企業を志望する選択肢が考えられます。この場合も「なぜ幅広い業務を経験したいのか」ということをきちんと明確にしておく必要があります。面接で、キャリアについての質問をされることがあり、適切に回答するうえで必須となるからです。
「飽き性だから」という自分都合の理由ではもちろん適切とは言えません。
就活生「幅広い業務を通じて得た多角的な視点を活かし、メンバーそれぞれが活躍できる組織のマネジメントをすることで、利益を拡大したいからです!」
といったように、企業にとってのメリットを伝えることが大切です。
業界別! 外資系企業の志望動機例文
就活生
外資系企業の特徴や向いている人・向いていない人の特徴が理解できました。自分には、向いている特徴もあるので、外資系企業にチャレンジしてみたいと思います。でも、外資系企業の志望動機ってどうやって書けば良いのかさっぱりわかりません。
キャリア
アドバイザー
良い意気込みですね。最後に、外資系企業への志望動機の例文を解説していきます。
外資系・日系問わず、選考を受けるうえで志望動機は、大切な要素です。志望動機のイメージをつかむ参考にしてみてください。
外資系コンサル
御社を志望する理由は、持ち前のヒアリング力と提案力を活かすことで、顧客の経営課題の解決および経営向上に努めたいと考えるからです。
私は不動産営業のインターンで、顧客満足度とリピート率向上について50人のインターン生の中で1番の成績を修めました。インターン先の社員からのフィードバックでは、自分のヒアリング力と提案力を評価してもらいました。また、顧客の課題解決と最適な提案をおこなうことで、顧客が満足する姿に強い達成感を感じ、次なる行動への活力となっています。
御社に入社させていただいた暁には、このヒアリング力と提案力を活かすことで、顧客からの信頼を獲得できるよう、努力します。
キャリア
アドバイザー
コンサルティング業界は仕事上、論理的思考力が求められるため、志望動機について深掘りされたときも論理的に相手を納得させることができるようにしておくことが大切ですね。
外資系メーカー
マーケティングを活かし、商品の価値を消費者に伝えることで、購買意欲の向上を図りたいと考え、御社を志望します。
昨年の冬、アルバイトで長時間の皿洗いをしていた私は乾燥で手荒れに悩んでいました。そんなときに御社の○○という商品の広告を見て、目を惹きつけられました。乾燥肌の人の潜在的な悩みを可視化した商品広告で、すぐに購入したのを今でも覚えています。御社では、マーケティングに力を入れ、圧倒的な実績を誇っていることと認識しています。
御社に入社させていただいた際には、マーケティングを活かして消費者のニーズを可視化し、購買意欲の向上へとつなげられるよう、励んでまいります。
キャリア
アドバイザー
消費財メーカーを想定した例文ですね。職種別採用をおこなっている企業も多いので、自分の志望する職種に基づいた志望動機を考えておくと良いですね。職種ごとの仕事内容はもちろん、他の職種とのかかわり方やその職種においてどんなキャリアを歩んでいきたいのかという質問の答えも準備しておきましょう。
外資系金融
金融面から企業の経営を支えたいと思い、御社を志望しました。金融は、経営の成功に必要不可欠であり、金融知識を発揮することが自分のモチベーションアップにつながるからです。
大学の経営論の授業において、経営には「ヒト・モノ・カネ」が重要な要素であり、数多くの事例を見て学びました。その中でも、大学1年時からお金の勉強に興味を持ち、簿記検定2級を取得し、資産運用を始めたことがきっかけで、企業経営に欠かせないカネの部分に携わりたいと考えました。
御社に入社させていただいた暁には、金融面から企業の経営を支えられるよう、尽力します。
キャリア
アドバイザー
自身の学んだ経験からなぜ金融に携わりたいのかがよくわかる内容の例文になっていますね。
外資系IT
御社を志望する理由は、語学力を活かして海外進出に携わることで、世界中の多くの人々に品質の優れた商品を提供したいと考えるからです。
ゼミのメンバーとオンライン上でやりとりをするのに御社のチャットサービス「○○(サービス名)」を利用していました。「○○」は、コミュニケーションツールとして有能な機能が数多く搭載され、チャットサービスの中で1番高い利用率を誇っています。OB訪問にて、御社の○○さんが「まだ発展途上の段階で、今後より多くの国へサービスを拡大したい」とおっしゃていました。私は英語に加えて、中国語が得意でHSK5級を持っています。
御社に入社させていただいた際には、自分の語学力を活かして海外へのサービス拡大に努め、御社のサービスを世界中の多くの人々にご提供できるよう、尽力します。
キャリア
アドバイザー
成果を上げることが求められる外資系企業では、どれだけスキルがあるかを伝えることも大切です。志望動機に加えて、自分のITに関する知識や資格、語学力を含めたポートフォリオを準備して、アピール材料の1つとするのが良いですよ。
自分の強みが外資系企業で発揮できるか確かめて志望を決めよう
この記事では、外資系企業の特徴と日系企業との違い、外資系企業が向いている人と向いていない人の特徴について解説してきました。今回の内容を押さえ、「自分が外資系企業に向いているか」「自分の強みを活かせるか」「自分の理想とする将来を実現できる環境か」ということを考え、自分に合った企業を志望しましょう。
外資系企業の特徴と自分の特徴がマッチするかどうかを考えることで、選考にも通りやすくなることでしょう。
キャリアアドバイザーコメント上原 正嵩プロフィールをみる
就活に自己分析は欠かせないものですが、これまでの体験や自身の考え方を振り返ると、自分が外資系企業に合っているかを確かめやすくなりますよ。自分の好む環境や人間関係、価値観などを丁寧に分析することで、見えてくるものがあります。
たとえば、部活やサークルを例にすると、年功序列がはっきりしていて先輩から指示を受けて活動する部活もあれば、逆に学年は関係なく対等に意見を言い合える部活もあると思います。どちらが居心地がいいかは人それぞれですが、外資系に向いている人は後者といえるでしょう。
また、現在の自分の人間関係を分析してみるのもおすすめです。「この人とは話が合うな」「考え方が似ているな」と、自分が信頼できる人の特徴を分析することで、「私は、柔軟な考えを持った人達と働きたいかも」と職業観を確立させることができると思いますよ。