エントリーシートと履歴書の7つの違い|効果的な使い分け方を徹底分析

この記事のアドバイザー
コラムの目次
- エントリーシートと履歴書の違いを理解しよう
- エントリーシートと履歴書の違い①企業側の目的
- エントリーシート:企業が採用の参考にする書類
- 履歴書:入社後にも保管する公的文書
- エントリーシートと履歴書の違い②入手経路
- エントリーシート:企業サイトからダウンロードする
- 履歴書:大学やコンビニで購入する
- エントリーシートと履歴書の違い③学生側の目的
- エントリーシート:企業とのマッチ度をアピールする
- 履歴書:正確な個人情報を伝える
- エントリーシートと履歴書の違い④書き方
- エントリーシート:熱意が伝わる表現を選ぶ
- 履歴書:簡潔にわかりやすくまとめる
- エントリーシートと履歴書の違い⑤書く順番
- エントリーシート:十分に時間をかけて先に書く
- 履歴書:エントリーシートの内容を簡潔にまとめる
- エントリーシートと履歴書の違い⑥内容
- エントリーシート:企業が最も知りたいことを質問
- 履歴書:一般的な採用に求められる内容
- エントリーシートと履歴書の違い⑦時系列
- エントリーシート:現在~未来の自分を伝えるもの
- 履歴書:過去~現在の自分を伝えるもの
- エントリーシートと履歴書を両方提出する場合の注意点
- 内容に一貫性を持たせる
- ESと履歴書で同じ文章を使いまわしても良い
- 履歴書のみ提出する場合の選考突破のコツ
- 簡潔にアピールできる文章を練る
- 自分を採用するメリットを最大限伝える
- 趣味・特技欄でしっかりと人柄をアピールする
- エントリーシートや履歴書を書く際のポイント
- 自己分析を徹底する
- PREP法を用いる
- 面接で深掘りされることも念頭に入れて書く
- エントリーシートや履歴書に記入する際の注意点
- 丁寧にきれいな字で書く
- 改行や行間あけを入れる
- スペースをしっかり埋める
- 修正液や消えるボールペンは使わない
- 違いを理解してエントリーシートと履歴書を活用しよう
エントリーシートと履歴書の違いを理解しよう
こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。
就活を始めた学生から、次のような質問をよく受けます。
「エントリーシート(ES)と履歴書の違いがわかりません」
「ESと履歴書の内容が似通ってしまうのですがどうしたらいいですか」
ESと履歴書は就活の入口となる重要な書類です。しかし、両者の違いや目的を理解していないと、目的に合った効果的な書類作成ができません。
そこでこの記事では、ESと履歴書の7つの違いとそれぞれの書き方のポイント、注意点について解説していくので、ぜひ参考にしてください。
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エントリーシートと履歴書の違い①企業側の目的

まずは、ESと履歴書の違いを企業側の目的から解説します。
企業側がESや履歴書の提出を求めてくる目的は何なのか、それぞれの書類から何を知ろうとしているのかを知れば、両者の違いが理解できるだけでなく、企業側に刺さるES・履歴書を作成しやすくなりますよ。
エントリーシート:企業が採用の参考にする書類
企業にとってESは、採用のための参考書類です。
ESには学生の志望動機や強み、経験などが書かれているので、その内容を参考に、どの学生を採用するのか判断します。
新卒採用の際、企業には多くの学生からのエントリーが集まりますが、全員と面接するわけにはいかないので、面接に進む学生をある程度絞らなければなりません。
しかし、まだ会ったこともない学生の採用・不採用を判断するのは至難の業です。そこで、ひとまずESという書類を通して学生の性格や特徴、意欲などを知り、採用の参考にするのです。
ESの自由記入欄を活用する方法はこちらの記事で紹介しています。
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自由記入欄のあるESでアピールしよう|書くべき内容とコツを紹介
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履歴書:入社後にも保管する公的文書
履歴書は、入社後も保管する公的文書として扱われます。
学生を採用する際には、志望動機や強みなども重要ですが、前提としてどこの学校のどの学部でいつからいつまで学んできたのかといった経歴や、生年月日・名前などの個人情報の確認も必要です。そうした基本的な情報を知るための書類が履歴書です。
履歴書は、不採用になった場合は破棄されることが多いですが、採用され入社した場合はそのまま保管されます。

キャリアアドバイザー
キャリアアドバイザーコメント
加藤 大智プロフィール
エントリーシートは、履歴書以上に学生の価値観や個性が反映されている書類です。そのため、企業側は自分たちが求める人物像と合致しているかどうかイメージを膨らませることができます。もし合致する可能性が高いと判断した場合には面接に呼ぶことになるため、エントリーシートは「会いたいと思ってもらえるかどうか」を意識してください。
就活ではエントリーシートと呼ばれているものは、転職市場では「職務経歴書」と言います。履歴書とは別に提出をすることが多く、これまでの職歴や転職希望理由など、転職希望者の経験や考えが企業と合致するかどうか照らし合わせるために使われます。そのことを考えると、エントリーシートは就活特有の特別なものではなく、企業とのマッチングを図るためにどのような求職活動の場でも使われる一般的かつ重要なものであると認識できるでしょう。必ず丁寧に仕上げていきましょう。
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ぜひ活用して、志望企業の選考を突破しましょう。
(リーダーシップが強みの場合)
エントリーシートと履歴書の違い②入手経路

ESと履歴書は入手経路も異なります。
ESや履歴書の入手経路、書式などは企業によっても異なることがあるため、これから解説する内容を踏まえつつ、必ず各企業の募集要項を確認してくださいね。
エントリーシート:企業サイトからダウンロードする
ESは企業サイトからダウンロードして入手します。
ESの内容は企業ごとに異なっていますし、社章が入っていることも多いので、自己判断で1つの書式を使いまわすのではなく、必ず企業ごとにサイトを確認し、ダウンロードしてください。
なお、ESに書かれている質問は、その企業が知りたいと思っている基本的な内容だということもできます。複数の企業のESを比較してみると、それぞれの企業が重視しているものが見えてきますよ。

キャリアアドバイザー
企業説明会でESが配られることもあるので、持ち帰る際にシワがついてしまわないよう、クリアファイルを持参しておきましょう。
こちらの記事でエントリーシートの封筒での郵送方法もチェックしてください。
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履歴書:大学やコンビニで購入する
履歴書は、大学やコンビニなどで購入できます。
どの企業でも履歴書を通して確認したいのは住所や氏名、顔写真、経歴などであり、とくに差はないので、市販のもの・同一の書式のものでかまいません。
ただし、企業側で履歴書が用意されていることもあるので、念のため募集要項もしっかり確認してくださいね。
市販の履歴書を使う場合は、ものによって志望動機欄があったり趣味・特技欄があったりと若干内容が異なることもあるので、書きやすいものを選んでください。

キャリアアドバイザー
大学オリジナルの履歴書がある場合はそれを使いましょう。
大学指定の履歴書を使ったほうがいい理由はこちらの記事で解説しています。
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エントリーシートと履歴書の違い③学生側の目的

次に、ESと履歴書の違いを学生側の目的から解説します。学生にとってESや履歴書はどのような意味を持つものなのか、しっかり理解していきましょう。
複数の企業にESや履歴書を出すのは大変ですが、これらの書類がいかに重要かがわかっていれば、気を引き締めて作成に取り掛かれますよ。
エントリーシート:企業とのマッチ度をアピールする
学生にとってESは、自分と企業とのマッチ度をアピールするものです。
ESを通して企業で役立つ強みを持っていること、企業への思い入れが強いこと、自分の性格や考え方と企業理念と共通点などを伝え、自分がその企業にぴったりの人材であることをアピールするのです。
ESを最大限効果的に活かすには、質問にただ回答するのではなく、より企業とのマッチ度をアピールできる回答を選ぶことが重要です。
自分の強みがわからない人はこちらの記事を参考にして見つけてください。
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キャリアアドバイザー
ESを読んだ企業側がどのように感じ、評価を下すのか想像しながらES作成に取り組みましょう。
履歴書:正確な個人情報を伝える
一方、履歴書は正確な個人情報を企業側に伝えるためのものです。
すでに解説したとおり、履歴書は公的文書として扱われ、内容に虚偽があった場合にはしかるべき処分を下される可能性が高いです。よって、自分を良く見せようとして誇張した内容を書いたり、事実とは違う内容を書いたりすることは厳禁です。
自分の強みや志望動機を書く欄が含まれていることもありますが、履歴書はあくまでも自分の情報を淡々と記載するものなので、内容の正確性を重視して作成しましょう。
就活で嘘をつくことのリスクはこちらの記事で確認してください。
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就活で嘘はメリットなし! 嘘のリスクと境界線を徹底解説
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エントリーシートと履歴書の違い④書き方

すでに解説してきた違いを見てもわかる通り、ESと履歴書はまったく別の書類であり、同じように書くべきではありません。それぞれで書き方のコツや注意点があるので、作成時にはしっかり区別するようにしましょう。
エントリーシート:熱意が伝わる表現を選ぶ
ESの書き方として重要なのは、熱意が伝わる表現を選ぶということです。
ESは企業側にとっては採用の参考にするものでしたね。そのため、この企業で働きたいという熱意が伝わる内容は評価されやすいのです。
ESからその学生の熱意が伝わってくれば、

採用担当者
この学生がどんな子なのか、直接会って話を聞いてみたい。
と感じてもらえます。
理路整然と論理的にわかりやすく書くことも重要ですが、ESの場合はそれだけではなく、入社後のビジョンや抱負を盛り込むなど、熱意の伝わる書き方を意識しましょう。
将来の目標を魅力的に伝えるコツはこちらの記事で確認してください。
関連記事
将来の目標で面接官をうならせる回答|評価点やESの書き方も解説
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履歴書:簡潔にわかりやすくまとめる
履歴書は自分の基本情報を伝えるためのものです。そのため、簡潔にわかりやすく内容をまとめることが重要です。
経歴の中で何かアピールしたいものがあると、ついその部分を詳しく書きたくなりますが、それはESや面接で企業側に伝えましょう。
熱意やアピールポイントが伝わるよう工夫して履歴書を書いたとしても、それは履歴書の本来の目的から外れているので、あまり効果がないとも考えられます。

キャリアアドバイザー
履歴書を作成する際は、自分に関する情報・概要が端的に正確にわかる書き方を意識してください。
キャリアアドバイザーコメント
辻 華菜子プロフィール
エントリーシートは、読んだ採用担当者に「会ってみたい」と思ってもらわなければいけません。そのためには、極端すぎる表現はなるべく避けて前向きな姿勢を見せてください。
想像することが難しいかもしれませんが、たとえばお見合い前に「自分は〇〇も苦手で、〇〇な点が短所で、〇〇に自信がないのですが、それでもお付き合いをしたいです」と言われるのと、「自分は〇〇をすることがすきで、〇〇を一緒に楽しみたいです」と言われるのでは、どちらのほうが会ってみようと思うでしょうか。また、今度は度を越して「自分は〇〇も〇〇もできるパーフェクトな人間なのでお付き合いしましょう」と言われたらどうでしょうか。
個人差はあるでしょうし、上記は少し極端な例ですが、何事もあまりにも行き過ぎてしまうと「会いたいな」と思ってもらうことは難しいことが多いです。自分が相手の立場だったらどうか、という視点も忘れずにエントリーシートを書いていきましょう。
エントリーシートと履歴書の違い⑤書く順番

ESと履歴書の両方の提出が求められている場合、どちらから書くべきか決まりはありません。しかし、おすすめはESから書く方法です。
エントリーシート:十分に時間をかけて先に書く
ESは自分と企業とのマッチ度や自分の強み、個性などをアピールするものであり、書類審査に通過し面接に進めるかどうかを左右するものです。そのため、十分に時間をかけて内容や文章を練って作成する必要があります。
締め切り直前に急いで書くことにならないよう、履歴書よりも先に余裕をもって作成し始めることがおすすめです。
また、ESは内容を考えて書く量が多いので、先に履歴書を書いてしまうと疲れてES作成時に誤字をしやすくなる可能性があります。そうした意味でも、履歴書より先にESを書く方がおすすめですよ。
履歴書:エントリーシートの内容を簡潔にまとめる
履歴書とESに同じ質問がある場合、履歴書の方が回答欄が小さいことが多いので、先にESを書いておけば履歴書にはその要約を書くだけで済みます。あらかじめESで表現まで練り込んでおくことで、伝えたいポイントを抽出しやすくなるはずです。

キャリアアドバイザー
ESを先に書くことで、ESに書いたエピソードや経歴を裏付ける内容が履歴書で書き漏れているなど、ESと履歴書の内容の不一致も防げます。
エントリーシートと履歴書の違い⑥内容

次に、ESと履歴書の違いを内容の面から見ていきましょう。
ESと履歴書の内容の違いを知れば、両者の差がよりわかりやすくなります。ここまで解説してきた「企業側の目的」なども理解しやすくなりますよ。
エントリーシート:企業が最も知りたいことを質問
ESの質問事項は、各企業が採用にあたり、最も知りたい内容といえます。一次面接前の書類審査の段階では、ESから学生の採用・不採用を判断しなければならないので、短時間で効率良く判断するための質問が厳選されているのです。
ESの質問事項から、企業が何を重視しているか推測できる場合もあります。たとえば、「学生時代に失敗を乗り越えた経験」を聞く質問があれば、粘り強い学生を求めていることがわかります。「周りを巻き込んで何かを成し遂げた経験」を聞く質問なら、リーダーシップがあり、チームワークで物事を進められる学生を求めていそうだと推測できますね。

キャリアアドバイザー
ESの質問は、企業側がその質問をする背景・意図を汲んだうえで、ていねいに回答することが重要です。
履歴書:一般的な採用に求められる内容
履歴書で求められるのは、学生を採用するにあたって一般的に必要になる内容です。
たとえばどんなに素晴らしい志望動機を持っていて、企業で役に立つ素質があったとしても、どこの誰だかわからない学生を採用するわけにはいきませんよね。
そのため、履歴書の内容は、この学生がどこの誰で、これまでどのような経験をしてきた人なのかが分かる内容になっています。

キャリアアドバイザー
ESのように項目の内容から企業の意図を読み取る必要はありません。
それよりも、自分の身元を明確に正しく伝えることが重要です。
エントリーシートと履歴書の違い⑦時系列

最後に、ESと履歴書の違いを、過去と未来という観点から解説していきます。
この部分を理解していないと、企業側にとってあまり魅力的でないESになってしまったり、履歴書が本来果たすべき役割があいまいになってしまったりする可能性があるため、しっかり読んでみてくださいね。
エントリーシート:現在~未来の自分を伝えるもの
ESは、現在から未来の自分を伝えるものです。
今の自分にどのような強みや特徴があり、将来その企業でどのように活躍したいのかをアピールします。自分の強みや特徴を裏付けるために過去の経験・エピソードを書くことはありますが、あくまでもメインとしてアピールすべきなのは、現在から未来の自分です。
過去の経験やエピソードだけを書いていても、企業側からすれば「その経験が今のあなたにどうつながっているの? 将来的にこの企業でどんなふうに働きたいの?」という疑問が出てしまいます。

キャリアアドバイザー
ESは現在から未来の自分をアピールするものであることに留意して作成しましょう。
履歴書:過去~現在の自分を伝えるもの
履歴書は、過去から現在の自分を伝えるものです。
これまでどのような中学・高校・大学で学んできて、いつどのような経験をして、資格を取得してきたのかを明記します。
あくまでもこれまで自分がたどってきた道筋を伝えるものなので、履歴書の中で将来のことについてアピールしても、あまり意味はありません。
それどころか、未来の話を多く盛り込んでしまうと、履歴書の本来の役割からずれた内容になってしまいます。しっかり自分をアピールしようと思うほど、履歴書にもあれこれ盛り込みたくなりますが、履歴書はあくまでも淡々と、これまでのことを書く程度に留めましょう。
エントリーシートと履歴書を両方提出する場合の注意点

就活生
ESと履歴書両方提出する場合はどうしたらいいですか?

キャリアアドバイザー
「一貫性」と「使いまわし」。この2点に関する理解を深めることが大切になります。
多くの場合、ESと履歴書はどちらか一方の提出を求められますが、ESと履歴書の両方を提出しなければならない場合もあります。その際は、これから解説する注意点をよく意識して作成するようにしましょう。
内容に一貫性を持たせる
まず注意すべきなのは、ESに書く内容と履歴書に書く内容に一貫性を持たせるということです。
たとえばESでは「表に立って人を引っ張ることが得意」と書いているのに、履歴書では「縁の下の力持ちとして働くことが得意」と書いていると、言っていることが二転三転する印象になってしまいますよね。
もちろん表に立つことも裏方として動くことも両方得意という場合もありますが、その場合は矛盾を生じさせないために、ESと履歴書それぞれに「表に立って人を引っ張れる一面と、裏方として人を支えられる一面がある」というように書きましょう。
縁の下の力持ちを効果的にアピールする書き方はこちらの記事で解説しています。
関連記事
縁の下の力持ちを自己PRするには?向いている仕事や例文を紹介
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ESと履歴書で同じ文章を使いまわしても良い
ESと履歴書で同じことを聞かれている場合は、同じ内容の文章を使用しても問題はないでしょう。
よく学生から、

就活生
同じ文章を使用してしまうと、企業から手を抜いていると判断されてしまうのではないか……。
と相談をされることがあります。
結論、同じ内容だとしても「手を抜いている」と判断される可能性は低いとされています。もし、同じ内容を書くことに抵抗のある学生は、新しいエピソードを考えるのではなく、文章の微妙なニュアンスを変える程度で問題ないでしょう。
履歴書のみ提出する場合の選考突破のコツ
企業によってはESの提出は不要で、履歴書のみを提出するよう求められることもあります。履歴書は基本的に自分の身元・基本情報を企業側に伝えるためのものですが、履歴書のみ提出する場合はその中で自分をアピールする必要があります。
これから解説する注意点を踏まえて、効果的な履歴書を書いてくださいね。
簡潔にアピールできる文章を練る
履歴書のみを提出する場合、本来ESでアピールするような自分の強み・特徴を履歴書の中で企業側に伝えなければなりません。
しかし、履歴書の主な役割はあくまでも自分の経歴や基本情報を伝えることなので、ESに比べると自分をアピールする枠や質問が制限されていることが多いです。
そのため、限られた枠・質問の中で簡潔に自分をアピールする方法を考えてみましょう。
- 端的に自分を表現するキャッチフレーズを考える
- 受賞歴や資格の取得歴を詳細に書く
- スキルや強みは数値や頻度を用いて定量的に示す
キャッチフレーズの作成方法や例文はこちらの記事で読んでください。
関連記事
合格率が上がる自己PR〜キャッチフレーズ編〜作成手順や例文20選
キャッチフレーズを使って自己PRをしよう こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。就活生から 「面接で自分のキャッチフレーズを聞かれたんですけど、うまく答えられませんでした……」 「どうすれば自己PRでキャッチフレー […]
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自分を採用するメリットを最大限伝える
特に志望動機欄のみで自己PR欄がない履歴書の場合は、志望動機の中で自分を採用するメリットを最大限伝えるよう意識しましょう。
予算と労力をかけて新卒採用をする以上、企業側はその学生を採用するメリットを重視します。自己PRの欄があるのならそこで自分を採用するメリットを書けば良いのですが、ない場合は志望動機の中に盛り込むことがポイントです。

キャリアアドバイザー
自分の強みを企業の事業の中でどう活かせるのか、できるだけ具体的に盛り込みましょう。
趣味・特技欄でしっかりと人柄をアピールする
履歴書の中には趣味や特技を書く欄があることが多いです。一見重要な欄には見えないかもしれませんが、ESがない場合にも自分がどんな人なのかを企業側に印象付けるチャンスです。
自分の人柄が伝わる趣味や特技を書けば、企業側に人となりを想像してもらいやすくなります。それが強みや特徴につながっていると、あなたを採用するメリットにいっそう説得力を持たせられるのです。
採用の際には経歴や強みといったいわゆる「スペック」のみならず、人柄も見られていることを忘れないようにしましょう。

キャリアアドバイザー
趣味・特技から継続力やチャレンジ精神をアピールすることもできますよ。
趣味・特技一覧とアピール例文はこちらの記事でまとめています。
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エントリーシートや履歴書を書く際のポイント

次に、ESや履歴書を書く際のポイントを確認していきましょう。ESや履歴書には質問が書いてありますが、ただ聞かれたことに対する回答を書くだけでは不十分です。
採用の参考にされる重要な書類なので、しっかりとポイントを押さえて書きましょう。
自己分析を徹底する
ESや履歴書を書くときには、自己分析を徹底することが重要です。
自己分析が足りないと他の学生と同じような内容になってしまいますし、面接でESや履歴書の内容について深掘りされたときにも困ってしまいます。
企業側の人事は採用のプロであり、毎年多くの学生のES・履歴書を見ています。自己分析が浅いESや履歴書は簡単に見破られてしまい、「熱意が足りない、志望度が低い」と判断されかねません。

キャリアアドバイザー
時間をかけて自己分析をおこない、オリジナリティのある内容を目指しましょう。
自己分析のおすすめの方法についてはこちらの記事で解説しています。
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こんにちは!キャリアアドバイザーの北原です。この記事では、自己分析の目的や具体的な方法についてご紹介していきます。自己分析とは、自分の過去の経験を整理して、長所や短所などの性格や物事に対する価値観について理解を深めること […]
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PREP法を用いる
ESや履歴書である程度枠の広さ・文字数がある場合は、以下の「PREP法」を用いた文章を書くことがポイントです。
- P:Point(結論)
- R:Reason(理由)
- E:Example(具体例)
- P:Point(結論)
上記の要素をPREPの順番で文章に盛り込むと、言いたいことが簡潔かつわかりやすく読み手に伝わります。
企業側の人事は、会社説明会や面接など多くの業務を抱える中でたくさんのES・履歴書を読むので、わかりやすく簡潔な文章を書くことは読み手のためにも重要です。
せっかく良い内容を書いていても、回りくどい文章やあいまいな文章では評価されない可能性もあるため、PREP法を取り入れて明解な文章を目指しましょう。
面接で深掘りされることも念頭に入れて書く
面接では、ESや履歴書の内容を踏まえた質問をされることもあります。そのため、面接で深掘りされることも念頭に入れて書くことが重要です。
たとえばどこかで見た誰かの言葉を何となく使ってみたり、思ってもないことを書いたり、事実よりも誇張した内容を書いたりしていると、面接でそれについて深く聞かれたときにきちんと答えらず、自信のない印象を与えてしまいます。
よく考えて、自分の言葉で想いを伝えるようにしましょう。

キャリアアドバイザー
面接前にある程度質問を予測して答えを準備できるよう、各企業に提出したES・履歴書を印刷しておくことをおすすめします。
キャリアアドバイザーコメント
清水 沙也香プロフィール
当然ですが、空欄を作ったり文字数があまりにも少ないという状態にはしないようにしましょう。そのうえで、文章を作るときにはわかりやすい表現を使うことを心掛けましょう。専門用語は必要最低限に留めて、文字だけでも学生がおこなってきたことがイメージできることが理想です。
たとえば、「飲食店のアルバイトでバッシングの時間短縮をおこない〇〇賞をもらった」という文章と「飲食店のアルバイトで顧客が帰られたあとの食器の片付けを素早くおこない、そのことが社内報に掲載された」という文章では、読み手に与える印象が異なるはずです。
自分の中で当たり前になってしまいこの言葉を使っていいのかわからない、という場合には提出前に第三者に感想をもらいながら改善をしていきましょう。
エントリーシートや履歴書に記入する際の注意点

就活生
よし、さっそくESと履歴書を記入していきます。

キャリアアドバイザー
最後に、ESや履歴書に記入する際の注意点も押さえておきましょう。
ここで解説する注意点を押さえていないと、文章を読む前の時点で企業側に良くない印象を持たれてしまったり、せっかく書いた書類を最後まで読んでもらえなかったりする可能性があります。書き始める前にぜひ目を通しておいてくださいね。
丁寧にきれいな字で書く
ESや履歴書を手書きで書く場合は、丁寧にきれいな字で書きましょう。企業側が読みやすいよう配慮する意味でも重要なことですし、雑で読みにくい文字だとその企業に対する熱意や志望度が疑われてしまう可能性もあります。
なお、ESや履歴書を下敷きにして別の書類を書くことも厳禁です。上に重ねた紙に書いた文字の跡がES・履歴書に残ってしまい、「企業に出す書類を雑に扱った=志望度が低い」と判断されかねません。

キャリアアドバイザー
下書きをして、ボールペンのインクや印鑑が擦れてしまわないよう注意することもポイントです。
履歴書を下書きするメリットはこちらの記事で確認してください。
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改行や行間あけを入れる
企業側に自分のことを十分にアピールし、熱意を伝えようとするあまり、回答枠いっぱいに小さな文字を詰め込んでしまう学生もいますが、これも読み手に配慮した文章とは言えません。
こうした文章は読みにくいだけでなく、自分のことをアピールしたいという気持ちばかりが前面に出て、読み手のことを思いやる気持ちが薄いように見えてしまいます。その結果、独りよがりな学生だとマイナスな印象を持たれるリスクもあるのです。

キャリアアドバイザー
回答欄として設けられた枠をはみ出して書いてしまうこともマイナスポイントと捉えられる可能性があるので、必ず枠内に文章を収めましょう。
読まれる履歴書やESの文字の大きさについてこちらの記事で解説しています。
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スペースをしっかり埋める
適度なスペースもないほど小さな文字をいっぱいに書くことも良くありませんが、一方でスペースがあきすぎることも避けるべきです。
必要以上にスペースがあいていると、アピールできる内容が少ない、あるいは企業に入りたいという気持ちが弱い、と捉えられてしまう可能性があるからです。
文字数が上限の8割未満だったり、回答欄のスペースが多く残っていたりすると、そもそも文章を読んでもらえない可能性すらあるので、回答欄は過不足なくしっかり埋めるようにしましょう。

キャリアアドバイザー
字数が足りないようなら、軽いエピソードを足すか、入社後のビジョンを盛り込んでみましょう。
修正液や消えるボールペンは使わない
ESや履歴書では、修正液や消えるボールペンなどは使わないようにしましょう。
修正液を使うと内容の改ざんが疑われることもありますし、消えるボールペンは時間の経過や他のものとこすれたりすることで薄くなってしまう可能性があります。
ESや履歴書を書いていて誤字・脱字をしてしまった場合には、ケアレスミスが多い学生だと評価されないよう、初めから書き直すのが鉄則です。どうしても時間がない場合などは、その部分に二重線を引いて印鑑を押したうえで、正しい内容を書いてください。
履歴書の誤字の対処法はこちらの記事で読んでください。
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履歴書の誤字・脱字はその後の対策が最重要|予防策も紹介
履歴書の誤字・脱字によって選考が不利になる場合もある こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。履歴書を書き終えたあとに誤字を見つけてしまったとき、 「一文字のためにすべて書き直したくない」「送付した後に気づいたけ […]
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違いを理解してエントリーシートと履歴書を活用しよう
ESと履歴書は似ているように思えますが、その役割や目的はまったく違います。ESは採用で参考にされる、自分をアピールするための書類であり、履歴書は自分の身元や基本情報を伝えるための公的書類です。
両者の違いを意識して書き分けつつ、内容に一貫性を持たせることで、企業を納得させる説得力が生まれます。読みやすさやわかりやすさも意識して、ESと履歴書を効果的に活用してくださいね。
ネタがなくても3分あれば受かる自己PRを作れます
自己PRのネタがないと悩む学生は多くいます。しかし、特別なネタがなくても受かる自己PRを作ることは可能です。
無料の「自己PR作成ツール」を活用しましょう。簡単な質問に答えるだけで、ネタがなくてもあなたの強みをアピールできる自己PRが完成します。
ぜひ活用して、志望企業の選考を突破しましょう。
履歴書の内容に虚偽が見つかった場合はそれを理由に不採用・解雇になる場合もあるので、履歴書の作成は慎重におこないましょう。