【有名企業5選】造船業界は日本の貿易を支える存在! 展望と課題

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目次

  1. 造船業界は日本の重要産業! 現状や今後の動向を押さえて理解を深めよう
  2. まずはここから! 造船業界の重要性を理解しよう
  3. 多くの人がかかわる! 造船業界のビジネスモデル
  4. 顧客は船主や海運会社
  5. 5〜6年かけて船舶を製造
  6. 世界に誇る! 日本の造船業界の現状
  7. 黒船来航から続く島国日本に欠かせない重要産業
  8. 日本の造船業は世界シェアトップ3
  9. 近年は業界全体で若返りが進んでいる
  10. 造船業界の今後の展望と課題を解説
  11. 展望①韓国・中国にシェアを奪われるも今後は回復傾向
  12. 展望②世界の市場規模は拡大傾向
  13. 課題①二酸化炭素排出量の削減
  14. 課題②技術職の人材不足
  15. どんな仕事があるの? 造船業界の仕事内容
  16. 設計
  17. 営業
  18. 資材調達
  19. 生産管理・製造管理
  20. 9ステップで完成! 造船の流れを理解しておこう
  21. 造船業界で働く3つの魅力
  22. ①社会インフラに携われるやりがい
  23. ②多くの人と協力して仕事ができる達成感
  24. ③長く働ける安定した環境
  25. こんな人が活躍中! 造船業界に向いている人
  26. 慎重かつ着実に物事を進められる人
  27. コミュニケーション能力が高い人
  28. グローバルな仕事がしたい人
  29. 特徴を押さえよう! 造船業界の有名企業5選
  30. ①三菱重工業
  31. ②住友重機械工業
  32. ③三井E&S
  33. ④IHI
  34. ⑤川崎重工業
  35. 志望理由別! 造船業界の志望動機例文3選
  36. 例文①:チームで1つのモノを作り上げたい
  37. 例文②:自分の力を試したい
  38. 例文③:グローバルな仕事がしたい
  39. 造船業界の就職を目指す人からのよくある質問
  40. 造船業界はスケールが大きい仕事! 魅力と課題を押さえたうえで志望しよう

造船業界は日本の重要産業! 現状や今後の動向を押さえて理解を深めよう

こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。学生から

「造船業界にはどのような仕事がありますか?」
「造船業界で働く魅力を教えてください。」

といった質問をよく受けます。造船業界は船を造る業界だとは何となく知っていても、普段の生活ではあまりなじみがないだけに、働くイメージを持ちづらい人も多いでしょう。

造船業界は日本の産業を支える重要な存在です。造船業界を目指すのであれば、現状や動向を押さえることで理解を深めましょう。

この記事では、造船業界の概要から仕事内容、働く魅力まで詳しく解説していきます。志望動機例も紹介するので、ぜひ選考の対策に役立ててください。

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まずはここから! 造船業界の重要性を理解しよう

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就活生

造船業界は、文字通り船を造る業界ですよね。

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キャリアアドバイザー

その通りですが、具体的にどんな船を造っていて、日本にとってどのような意味を持つ業界であるか理解していますか?

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就活生

そう言われるとあまり理解していないかもしれないです……。

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キャリアアドバイザー

造船業界を目指すなら、きちんと自分の言葉で説明できるようにしておきましょう。

造船業界では、コンテナ船や原油タンカー、LNGタンカー、自動車運搬船、バルカーなど、人や貨物の輸送に必要な船を製造しています。

日本は四方を海に囲まれていることから、輸出入の手段のほとんどを海上輸送、つまり船を用いた輸送に頼っているのが現状です。

船がなければ輸出入に滞りが生まれてしまうため、造船業界はまさに社会インフラといえる存在でしょう。

高橋 宙

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造船業界は就活の難易度が高い傾向にある

造船業界の就活は難易度や倍率が高い傾向にあります。造船業界は大手企業が多く、学生からの人気も高い傾向にあるからです。

三大重工業と呼ばれる造船業界の売上高トップ3に入る大手3社は、1兆円以上の売上高を誇っており、幅広い事業を展開しています。造船業に加え、ロボットや航空宇宙、精密機器などの事業も手掛けていますよ。

中規模の企業でも、地域のインフラを支える橋梁事業など、大型設備をもっている造船会社ならではの強みを活かした事業展開をおこなっています。造船業界はスケールの大きいモノづくりがしたい学生にとって憧れの業界であり、就活の難易度は高いといえるので、万全の対策をして就活に臨みましょう。

インフラ業界の志望動機の書き方についてはこちらの記事を参照してください。

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多くの人がかかわる! 造船業界のビジネスモデル

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就活生

造船業界は島国の日本にとって重要な存在なのですね……! ちなみに造船業界はどのようなビジネスで成り立っているのでしょうか?

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キャリアアドバイザー

良い質問ですね! では造船業界のビジネスモデルについても紹介しますね。

造船業界は、物流を担う海運業界と密接な関係があります。造船業界が人や貨物を輸送するための船を造り、その船を使って輸送するための事務手続きや監督をするのが海運業界です。

造船業界のビジネスモデルを理解することで、仕事内容をイメージしたり、将来性を見極めることができるようになります。海運業界とのかかわりのある業界や企業を確認しながら、造船業界のビジネスモデルを理解していきましょう。

顧客は船主や海運会社

造船業界のおもな収益源は船の製造と修繕です。船主や海運会社を顧客として、要望に沿って船を新しく製造したり、運用中の船を修繕したりして利益を得ています。

船は家電製品や自動車のように大量生産しやすい製品とは異なり、顧客の注文を受けてから造り始めるオーダーメイドが基本です。価格は仕様やサイズによって決まり、政治情勢や景気などの外的要因にも大きく影響されます。


1つの案件で大きな利益を得られるのが造船業界の特徴ですが、その代わりに広大なスペースや大型設備、多数の工程が必要になることも覚えておきましょう。

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キャリアアドバイザー

同時に製造できる船の数に限りがあるので、いかにリスクを抑えつつ利益率の高い案件を受けられるかが重要です。

海運業界の仕事内容や業界動向についてはこちらの記事で解説しているので、あわせて確認しておきましょう。

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5〜6年かけて船舶を製造

ビジネスの規模が大きい分、1つの案件にかかる時間は長くなります。製造期間は船の仕様やサイズによって異なりますが、大型のものであれば5〜6年程度の長い期間が必要なケースも珍しくありません。


製造の段階は、計画の段階と実際に造る段階に分けられます。顧客である船主や海運会社と話し合いながら船の構想を練り、設計に基づいて造船所で製造を進めていきますよ。

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キャリアアドバイザー

用途や就航予定の航路など、さまざま要素を考慮しながら構想を練る必要があるので、計画段階だけでも年単位の時間がかかるのが造船業界の特徴です。

世界に誇る! 日本の造船業界の現状

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就活生

造船業界はスケールな大きな仕事ができそうですね! ちなみに以前日本は造船大国だと聞きたことがあるのですが、それは本当ですか?

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キャリアアドバイザー

本当ですよ。ただ、日本が造船大国と呼ばれたのは少し前のことです。

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就活生

そうなのですね……! では現在の日本の造船業界はどのような立ち位置になるのでしょうか?

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キャリアアドバイザー

現在の日本の造船業界はどのような立ち位置にあるのか、世界市場と比較しながらみていきましょう。

造船業は日本の産業の歴史に欠かせない業界の一つです。造船業界を目指すなら、なぜ日本が造船大国と呼ばれるようになったのか、現在の状況とともに理解しておきましょう。

黒船来航から続く島国日本に欠かせない重要産業

日本の造船業界の歴史は、1853年に米国東インド艦隊司令長官のペリー率いる黒船が来航したことに始まります。西洋の技術に驚いた人々が近代化の必要性を知り、造船所を建設したのがきっかけです

以来造船業界は、第二次世界大戦やオイルショックによる打撃を受けながらも着実に発展を遂げ、日本に欠かせない重要産業にまでなりました。

輸送方法には鉄道、航空機などもありますが、一度に大量のモノを輸送できるのは船舶ならではならではの強みです。

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キャリアアドバイザー

島国の日本は資源とエネルギーを海外の国に頼らざるを得ないため、今後も造船業界が急激に衰退することはないと見込まれています。

日本の造船業は世界シェアトップ3

現在の世界の造船国トップ3
  1. 中国
  2. 韓国
  3. 日本

世界市場で一際大きな存在感を放っているのが中国・韓国・日本の3カ国です。3カ国を合わせた造船竣工量は世界シェアの90%を超えており、その中で日本は、中国と韓国に次ぐ3番目に位置しています

日本は島国であり船が必須インフラであることと、高いモノづくり技術から、造船業において世界において大きな存在感を示してきました。一般社団法人日本船主協会が公表した「海運統計要覧 2022」の造船国別竣工量推移によると、1990年代までは、新規船舶の製造で隻数・総トン数ともに日本が他国を大きく引き離していました。

しかし、その後中国と韓国が着実な成長を遂げたことで、3カ国が世界シェアの大部分を占める現在の市場が完成しています。

近年は業界全体で若返りが進んでいる

国土交通省海事局が2017年に公表した「造船市場の現状」によると、近年の造船業界は55歳以上の労働者より29歳以下の労働者の割合が高く、業界全体で若返りが進んでいます。

29歳以下の割合55歳以上の割合
2006年25.8%27.7%
2017年35.3%14.1%

2006年は「55歳以上が27.7%、29歳以下が25.8%」だったのに対し、2017年は「55歳以上が14.1%、29歳以下が35.3%」でした。55歳以上の労働者の割合が下がっている一方で、29歳以下の労働者は高い割合で推移しており、若返りが進んでいることがわかります。

若返りの要因としては、これまで現場を支えてきた熟練技能者の退職や若い外国人材の増加などが挙げられます。熟練技能者が減って経験の浅い人が増えれば、技術力の低下にもつながりかねないので、必ずしも若返り化が良いことばかりではないと理解しておきましょう。

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キャリアアドバイザー

スキルを積めば、長く活躍できる業界であるともいえます。

酒井 栞里

キャリアアドバイザーコメント酒井 栞里プロフィールをみる

造船業界のキャリアプランは多彩

前述したとおり、造船業界は29歳以下の労働者の割合が高い傾向にあります。そのため、造船業界は若手でも大きな仕事を任せてもらえる可能性があるといえるでしょう。

そんな造船業界に新卒で入社した場合のキャリアは多彩です。一例として、一通りの仕事を経験したうえで、職務適性を見極めていくケースがあります。企業によっては、2、3年目から大人数を動かす大口案件が担当できたり、設計の部署でアイデアを図面に起こす仕事に就けるケースもあります。技術系の職種の場合は、入社後はさまざまな技術を研修で学ぶことができ、資格が取得できることも多いです。

中堅以降はマネジメントを担い、管理者としてチームをまとめるスキルを身につけます。海外に子会社をもつ造船会社の場合は、海外子会社の監査などをおこなうキャリアが用意されているところもありますよ。このように造船業界のキャリアプランは多彩なため、自分がどんなキャリアを歩みたいのかしっかり考えておくことが重要です。

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造船業界の今後の展望と課題を解説

造船業界の今後の展望と課題
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就活生

日本の造船業界はシェア率も高く、欠かせない業界ということは、今後も安泰ということですかね?

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キャリアアドバイザー

たしかに安定性が高い造船業界ですが、志望するうえでは今後の展望や課題を押さえておくことも重要ですよ。

造船業界は安定した需要を見込める業界ですが、政治情勢や景気に影響されやすい業界でもあります。

長く造船業界で働きたいと考えている人や、業界の安定性を就活の軸にしている人は、今後の展望と課題を知っておきましょう。

展望①韓国・中国にシェアを奪われるも今後は回復傾向

近年は造船竣工量の世界シェアこそ中国・韓国に次ぐ3番目となっていますが、国土交通省が発表した海事レポート2017によると、生産効率(従業員1人当たりの建造量)では、日本は世界一の水準にあります。注目の高まっている省エネ技術についても中国・韓国をリードしており、現在でも日本が造船大国であることに変わりありません。

リーマンショックや円高の影響で日本の造船業界は停滞気味でしたが、高性能と高品質が魅力的な日本の船を再評価する動きがみられるため、今後は回復の流れが進んでいくと見込まれています。

展望②世界の市場規模は拡大傾向

世界の市場規模は中長期的にみると拡大傾向ですが、現状はやや鈍化気味です。竣工量では、リーマンショック前の好景気時に発注された船が竣工した2010年頃がピークで、それ以降は微増と微減を繰り返しています。

貨物量に対して供給能力が過剰となる需給ギャップが生まれ、大幅な市場規模の拡大はみられないのが現状です。ただし、世界経済のGDP成長率は年3%前後と予測されており、それにともなって貨物量も伸び続けると考えられます

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キャリアアドバイザー

貨物量が増えれば需給ギャップが徐々に解消され、新たな船の需要が回復すると見込まれます。

課題①二酸化炭素排出量の削減

鉄道やトラックなどと比べると環境に優しい輸送手段といわれる船ですが、それでも少なからず二酸化炭素を排出しています。環境問題への世界的な意識の高まりに応じるため、二酸化炭素排出量の削減が課題です。


2023年には国際海事機関(IMO)が2050年までに温室効果ガス(GHG)の排出0を目指す「2023 IMO GHG削減戦略」を採択し、国土交通省も合意しています。省エネ技術に強みを持つ日本では、自然エネルギーを採用したハイブリッド船の開発や、LNG燃料の利用といった対策が進められています

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キャリアアドバイザー

二酸化炭素排出量の削減はむしろ日本の船舶業界の追い風になる可能性があり、画期的な技術を開発できれば、日本の船の魅力をより世界に示すことにつながりそうです。

課題②技術職の人材不足

造船業界に限った話ではありませんが、モノづくりにかかわる多くの業界では技術職の人材が不足しています。熟練技能者の退職や若い働き手の減少が進むなかで、どう人材を確保していくかが今後の課題です

こうした課題に対応すべく造船業界の企業は、スキルの見える化による若い技術職の育成や、デジタル技術の活用による効率化などの対策を講じています。

また、企業にとっては深刻な人材不足ですが、学生にとっては有利な売り手市場です。

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キャリアアドバイザー

人手不足の解消に向けて多様な学生を確保する必要があるため、性別や経験の有無に関係なくチャレンジしやすい業界といえるでしょう。

どんな仕事があるの? 造船業界の仕事内容

造船業界のおもな仕事内容

次に、造船業界で活躍しているおもな職種を紹介します。造船業界の仕事は多岐に渡るため、事前にどんな仕事があるのかを理解しておくことが重要です。

具体的な仕事内容を知り、自分が造船業界で働くイメージを膨らませてみてください。

設計

造船業界と聞くと設計の仕事をイメージする学生もいるでしょう。設計は船の仕様や製造計画を立てる仕事です。造船の構想段階から完成まで長くかかわっていく花形職種といえます

設計の種類
  • 基本設計:用途や大きさ、航路などの全体設計
  • 構造設計:使用部品や鋼板の切断図の作成
  • 船装設計:荷役装置や錨、救命艇などの装備品の配置計画や配管の設計
  • 機装設計:船の推進のための機関室内の機器の据え付けや配管の設計
  • 電装設計:船の安全運航や制御のための電気機器の据え付けや配線の設計

設計の仕事は船のデザインを考えるだけではありません。船に使われる部材の配置を考えたり、主機関やボイラーなどの機器を正常に動かすためのプラントを設計したりするのも大切な仕事です。

営業

ほとんどの業界に存在する営業職は、造船業界でも活躍しています。国内はもちろん、ときには世界各地の顧客を訪問し、自社が手がける船の契約に結びつけていくのが役割です

造船業界の営業職は「新造船営業」と「修繕船営業」の2部門に分けられます。新造船営業は製造中の船や完成した船にかかわる仕事、修繕船営業は運用中の船を対象に修理・検査をする仕事です。

契約後も進水式に引渡式、メンテナンスといったように、長く顧客にかかわっていくのが営業職の特徴です。

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キャリアアドバイザー

新規開拓だけでなく、既存の顧客とも良好な関係を維持していく必要があります。

自分が営業職に向いているかわからない人はこちらの記事もあわせて確認してみてください。

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資材調達

資材調達は船を造るのに必要な部材や機器の発注に始まり、納期管理、購入金額の決定などを担当する仕事です。一隻造るだけでも必要な部材数は数万個にのぼるため、造船に欠かせない重要な役割です

資材調達のおもな仕事内容
  • 部材や機器の発注
  • 納期管理
  • 購入金額の決定
  • 注文書の作成
  • 受入検査
  • 在庫管理
  • 発注先の新規開拓

資材調達には船の知識や現場知識のほか、原価計算のような財務の知識も求められます。幅広い知識を求められる点は大変なところですが、設計では理系出身者が多いのに対し、文系出身者でも造船に深くかかわれる点が魅力的といえますね。

生産管理・製造管理

造船の各工程で、部材の品質管理や従業員の安全管理にあたる仕事です。現場の人たちがスムーズに作業を進められるよう、環境を整える役割を担っています

生産管理・製造管理のおもな仕事内容
  • 工程計画
  • 部材の入出庫管理
  • 設備の保全、補修
  • 船体ブロックの製作
  • 安全管理
  • 品質管理
  • 設計へのフィードバック

生産管理・製造管理には部署をまたいだ業務が多くみられます。現場全体を見渡す立場から、さまざまな部署の人たちとかかわりながら仕事をすることがやりがいです。

9ステップで完成! 造船の流れを理解しておこう

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就活生

造船業界に憧れはあるのですが、どのように仕事をしているのかあまりイメージがついていません。

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キャリアアドバイザー

なかなか造船の現場を目にすることは少ないですよね。

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就活生

かなり大きいものですし、分業しているのだろうとは思うのですが……。

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キャリアアドバイザー

造船のだいたいの流れを理解しておくと、イメージがつきやすいかもしれませんね。

造船はあまりなじみがないからこそ、どのような流れで船が造られているのかがイメージできない学生も多いでしょう。造船は大まかに以下の9ステップで進められます。

造船の流れ
  1. 顧客との打ち合わせ
  2. 設計
  3. 水槽試験
  4. 部材や機器の発注
  5. 船体ブロックの製作、組み立て
  6. 進水
  7. 艤装工事
  8. 試運転
  9. 引き渡し

工程に応じて運輸局や協会による検査があり、運用開始後も定期的に国の検査を受ける必要があります。また、造船の費用は工程ごとに顧客から支払われるケースが一般的なため、計画どおり作業を進めていくことが重要です。

計画通りにスケジュールを進めるためにも計画性がある人は重宝されます。計画性をアピールしたい人はこちらの記事も参考にしてくださいね。

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造船業界で働く3つの魅力

造船業界で働く魅力
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就活生

僕にとっては、大きなものを造れるのが造船業界に惹かれる理由ですね。

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キャリアアドバイザー

そうですね。船が好き、船づくりにかかわりたいという人にとっては大きな魅力になります。

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就活生

ただ、そのほかは正直なところ、あまりイメージできていなくて……。

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キャリアアドバイザー

造船業界で働く魅力はおもに3つです。志望業界で迷っている人は、これから解説する働く魅力を踏まえて造船業界を志望するかどうか考えてみてくださいね。

「船を造りたい」というのも造船業界を目指す大きな理由の一つです。しかし、そのほかの造船業界で働く魅力を理解しておくことで、志望動機がより強く説得力のあるものになりますよ。

ここからは造船業界で働く3つの魅力を紹介します。造船業界に興味がある人はぜひ参考にしてくださいね。

①社会インフラに携われるやりがい

人や貨物の輸送に使う船は、一種の社会インフラといえます。人の生活に欠かせない社会インフラに携われることに、大きなやりがいを感じられるでしょう。

一口に船といっても種類はさまざまで、造船業界では客船や一般商船のほか、防衛目的に使われるような艦艇の製造もしています。こうした船の製造はモノづくりの中でも特にスケールが大きく、自分がかかわった船が完成した際にはこのうえない感動を味わえますよ。

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キャリアアドバイザー

また、完成した船は数年単位の長期間に渡って運用されるので、自分の仕事が船として形に残り続ける点も魅力ですね。

②多くの人と協力して仕事ができる達成感

大型の船を造るにあたって、同じ企業で働く人たちに限らず、複数の企業の人たちと一緒に仕事を進めることになります。

幅広い職種や年齢の人たちと協力して、大きな仕事を成し遂げられることも造船業界で働く醍醐味です。人とかかわる仕事はほかにもたくさんありますが、これほど多くの人とかかわれるのは造船業界ならではの魅力といえます。

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キャリアアドバイザー

造船の仕事のスケール感を味わいたい人や、大きなチームの一員として社会インフラをつくる仕事に携わりたい人におすすめです。

③長く働ける安定した環境

造船業界には、創業から100年以上の長い歴史を持つ企業が多く存在します。長く活躍し続けているということは経営基盤がしっかりしている証拠なので、安定した環境で働けるのが魅力です。

企業にもよりますが、売上高が大きい企業ほど資金力が豊富なため、給料が高く福利厚生も充実している傾向にあります

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キャリアアドバイザー

会社の倒産を心配せずに精神的な余裕をもって働きたい人や、業界・企業選びで働きやすい職場を重視する人にとってうれしいポイントですね。

こんな人が活躍中! 造船業界に向いている人

造船業界に向いている人のおもなタイプ
  • 慎重かつ着実に物事を進められる人
  • コミュニケーション能力が高い人
  • グローバルな仕事がしたい人

造船業界に興味はあるものの、自分に向いているかわからない学生もいるでしょう。ここからは造船業界に向いている人の特徴を3つ紹介するので、造船業界に応募するか迷っている人はぜひ参考にしてくださいね。

慎重かつ着実に物事を進められる人

ときには5〜6年の長い時間をかけて船を造る船舶業界では、小さなミスが大きな損害や事故につながるリスクが常に付きまといます。行き当たりばったりでは周囲に迷惑をかけてしまう可能性があるので、慎重かつ着実に物事を進められる人が求められます。

ただし造船業界に向いている慎重さとは、きちんとした計画をもとに行動する力であって、仕事に対して受動的なことではありません。慎重さを備えながらも、自ら考えて行動できる人が求められているといえますね

慎重な性格を効果的に自己アピールする例文の書き方はこちらの記事で解説しています。

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コミュニケーション能力が高い人

一隻の船を造るために多くの人がかかわる造船業界では、コミュニケーション能力が欠かせません。自分の意見をわかりやすく説明できる人や、相手の意見を正確に汲み取れる人が活躍しています。

たとえば、営業の仕事では顧客との関係性が重要であり、他部門との連携も重要です。文化や考え方の異なる人たちとの間にトラブルが生まれないよう、円滑に人間関係を構築する力が求められます

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キャリアアドバイザー

志望動機や自己PRを書く際もその点を考慮して、周りの人たちとうまく連携しながら物事を進めたエピソードを伝えると良いですね。

コミュニケーション力を具体的にアピールするための言い換え表現はこちらの記事で紹介しています。

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グローバルな仕事がしたい人

造船業界は国内外に広く事業を展開しているため、グローバル志向の人が向いています。英語力に自信がある人や、海外の人とのコミュニケーションに興味がある人が活躍していますよ。

グローバルな仕事といえば海外を活躍の場として働くイメージをする学生も多いですが、造船業界であれば、日本にいながら世界の国々と接点を持つことも可能です。たとえば資材調達では、部材や機器の発注、発注先の新規開拓の際に海外の企業ともかかわりを持ちます。

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キャリアアドバイザー

造船業界は、日本を活躍の場に海外の人と仕事をしてみたい人にも最適な業界です。

造船業界のように海外に行ける可能性がある仕事に付いてはこちらの記事で紹介しているので、海外に興味がある人はあわせて確認しておきましょう。

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長尾 美慧

キャリアアドバイザーコメント長尾 美慧プロフィールをみる

革新的なアイデアを出せる人材も重宝される

造船業界には二酸化炭素削減や技術職の人材不足など、いくつかの課題があります。そのため、革新的なアイデアが出せる人や課題解決につながる豊かな発想力と度胸をもつ人が求められています。

長い歴史をもち伝統を大切にしてきた造船業界は、古い考えが残っている部分も少なくありません。安全性が重視される業界のため、新技術を投入するには時間をかけて検証する必要もあるからです。

一方で、新技術や革新的なアイデアを活かしたほうが世界と戦う競争力がつくとも考えられています。造船業界の課題は、新しい考え方やアイデアで解決できることがあるでしょう。発想力のある人は、職場にこれまでなかった考えを口に出す度胸も必要ですよ。ぜひ、豊かで自由な発想力を活かして造船業界に挑戦してみてくださいね。

発想力の効果的なアピール方法はこちらの記事で解説しています。

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発想力は企業から見ても魅力的な強みなので、自己PRとしてはうってつけのテーマです。ただ、だからこそ多くの学生が自己PRに選んでいるため、印象づけるためには差別化の工夫が必須です。この記事ではキャリアアドバイザーのアドバイスを交えて、発想力をアピールするためのテクニックから、職種別の自己PR例文を11個用意。発想力を就活で押し出すなら必見の内容なので、ぜひチェックしてくださいね。

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例文11選|発想力のアピールは課題解決で役立てたエピソードが必須

特徴を押さえよう! 造船業界の有名企業5選

造船業界の主要企業
  1. 三菱重工業
  2. 住友重機械工業
  3. 三井E&S
  4. IHI
  5. 川崎重工業

ここからは造船業界の主要企業を紹介します。同じ造船業界でも、企業によって事業内容や展開する方向が大きく異なります。志望動機で競合他社との差別化を図るため、各社の特徴と強みを理解しておきましょう。

①三菱重工業

三菱重工業は、エネルギーやプラント、インフラといった幅広い領域の事業を手がける重工業メーカーです。客船や一般商船をはじめ、防衛目的に使われる艦艇・特殊機械なども製造しています。

【基本情報】
  • 本社:東京都千代田区、神奈川県横浜市
  • 代表者:泉澤 清次(取締役社長 CEO)
  • 創立:1884年
  • 従業員数:連結77,283人、単独21,634人(2023年3月31日現在)
  • 事業内容:エナジー、プラント・インフラ、物流・冷熱・ドライブシステム、航空・防衛・宇宙

三菱重工業は長崎・下関・神戸に造船所を持っていますが、2022年に長崎造船所にある香焼工場を造船会社の大島造船所に引き渡しました。

中国や韓国の台頭で競争力を維持するのが難しい大型船舶の製造からは実質的に撤退し、今後は官公庁向けの艦艇や中小型客船に注力する方針です

②住友重機械工業

住友重機械工業は、建設や運搬作業に使われる重機械をおもに製造している企業です。通常推進時には前進、砕氷時には後進するダブルアクティング方式のタンカーが有名で、高い技術力を活かした高付加価値船の製造が強みです

【基本情報】
  • 本社:東京都品川区
  • 代表者:下村 真司(社長)
  • 創業:1888年
  • 従業員数:連結25,211人(2022年12月31日現在)
  • 事業内容:標準・量産機械、環境プラント、産業機械、建設機械、造船

2003年に分社化して住友重機械マリンエンジニアリングが誕生し、現在はそちらで新造船事業と修理船事業を展開しています。

「顧客の期待を超え続けて、社員がお互いに成長し続ける会社」というビジョンを掲げており、部署や職種にかかわらず活発に意見交換できる社風が特徴です。

③三井E&S

三井E&Sはかつて三井造船と呼ばれ、2023年に現在の社名に変わった企業です。船に使われるシステムの開発、国内外の港で活躍するクレーンシステムの開発、火力発電所の土木・建築工事などを手がけています。

【基本情報】
  • 本社:東京都中央区
  • 代表者:高橋 岳之(代表取締役社長 CEO)
  • 創立:1917年
  • 従業員数:連結5,747人(2023年3月31日現在)
  • 事業内容:機械・システム、海洋開発、エンジニアリング、ITサービス

過去には日本初のディーゼルエンジン搭載船や、世界初の大型自動化船を開発した実績がありますが、近年は造船事業から実質的に撤退しています。

艦艇事業を三菱重工業に売却し、それ以外の関連事業の同社株式を常石造船に譲渡するなど、今後は船舶事業ではなく、エンジニアリングや船舶用システムの開発に力を入れる方針です

④IHI

IHIは1853年に石川島造船所を創設して以来、実に170年に渡って、造船にかかわる技術を発展させてきた企業です。同じく重工業メーカーの三菱重工業、川崎重工業とともに日本の重工業の一角を担っています。

【基本情報】
  • 本社:東京都江東区
  • 代表者:井手 博(代表取締役社長)
  • 創業:1853年
  • 従業員数:28,486名(2023年3月末)
  • 事業内容:資源・エネルギー・環境、社会基盤・海洋、産業システム・汎用機械、航空・宇宙・防衛

造船事業については現在、IHIや住友重機械工業などの部署が統合してできたジャパンマリンユナイテッド(JMU)で展開しています。

さらにJMUは、造船専業メーカーの今治造船と共同で事業にあたる新会社・日本シップヤードを設立しており、人員と技術を集中させて効率的に造船を進める方針です

⑤川崎重工業

二輪車の製造で有名な川崎重工業は、船や鉄道車両などの事業を手がける総合エンジニアリングメーカーです。造船事業では客船や一般商船のほか、官公庁向けの船やガス関連船も製造しています。

【基本情報】
  • 本社:東京都港区、兵庫県神戸市
  • 代表者:橋本 康彦(代表取締役社長執行役員)
  • 設立:1896年
  • 従業員数:連結38,254人(2023年3月31日現在)
  • 事業内容:船舶、鉄道車両、航空・宇宙システム産業プラント、ロボット

長い歴史に裏打ちされるたしかな技術力が魅力の川崎重工業ですが、2017年に造船事業の方針を大幅に見直し、製造の基盤を国内から中国へとシフトしました。

造船事業から完全に撤退したわけではないものの、国内では今後、最大の強みであるガス関連船の製造に集中するとしています

根岸 佑莉子

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自分に合う企業を見つけるには企業理念を入念にチェックしよう

自分に合った造船業界の企業を見つけるには、企業理念をチェックする方法がおすすめです。造船業界の企業理念は、企業によって未来についての考えを掲げていたり、品質の高い技術力について語っているなどさまざまです。企業理念に含まれているキーワードには企業の根本的な考え方が出ている場合が多いので、企業選びの際に入念にチェックしましょう。

造船建造量のシェアを比較すると業界内の立ち位置がわかる

また業界内での企業の立ち位置を知るために、造船建造量のシェアを比較するのも良いでしょう。造船建造量のシェアを比較することで、業界内での企業の立場が理解しやすくなりますよ。

たとえば、国内の造船業界の造船建造量シェア1位は、愛媛県に本社がある今治造船です。今治造船はこれまで中堅とよばれていましたが、2022年に世界シェア3位に浮上し、存在感を増しています。

造船業界には旧財閥系の大手企業や勢いを増している企業など、さまざまな企業が存在しています。企業研究を深めて、自分に合った企業を見つけてくださいね。

志望理由別! 造船業界の志望動機例文3選

ここまでの内容を踏まえて、造船業界の志望動機の例文を紹介します。志望動機では「業界を選んだ理由」と「志望企業を選んだ理由」を具体的に盛り込むことで説得力が増しますよ。

志望理由別に解説するので、志望動機を考える際の参考にしてくださいね。

例文①:チームで1つのモノを作り上げたい

例文

私はチームの力で1つの船を造る仕事に惹かれ、造船業界を志望しました。

私は中学生の頃から野球部に所属しており、活動を通じてチームで物事に取り組む楽しさを知りました。自分の失敗が周りに負担をかけてしまう点は大変なところですが、辛さや喜びを人と共有できるのはチームならではの魅力です。

そんな思いから、部署や職種に関係なく意見交換しやすい社風の貴社の一員として、多様な立場の人と一緒に仕事をしたいと考えています。

大学では工学部で機械工学を学び、卒業研究では〇〇について取り組みました。もともとモノづくりが好きなので、これまでに培った知識や経験も活かしながら造船に貢献したいです。

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キャリアアドバイザー

志望動機の締めくくりとして大学の専攻に触れ、入社後のビジョンを語っている点が好印象です。深掘り質問に備え、研究内容について詳しく説明できるようにしておきましょう。

例文②:自分の力を試したい

例文

全長200メートルを超えるような巨大な船を造れる点に惹かれ、造船業界を志望しました。

私は幼い頃から重機や自動車などの機械が好きで、将来は可能な限り大きなモノを造ってみたいと考えていました。夢を実現できそうな業界を探すなかで、巨大なモノを動かすには地上より海のほうが適しているとわかり、船を設計するエンジニアを目指すようになりました。

造船業界のなかで貴社を志望するのは、働きぶりと能力次第で若いうちから大きなプロジェクトにかかわれるためです。

大学では船舶工学を学び、これからの時代に求められる洋上風車の研究に携わりました。早くから船を造りたいと願ってきたため、船舶にかける情熱だけは人に負けないつもりです。若いエンジニアの人材育成に熱心な貴社の一員となり、環境や燃費も考慮した最先端の船を造りたいと思います。

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キャリアアドバイザー

自分の夢を語りつつ、その夢を造船業界の特徴とうまく結びつけられています。自己PRも志望動機に沿った内容にし、現時点で持っている知識やスキルをアピールできると良いですね。

例文③:グローバルな仕事がしたい

例文

私はせっかく働くのならば国境を超えたグローバルな仕事がしたいという憧れと、自分の英語力を活かすのに最適な環境だと思い、造船業界を志望しました。

私が英語を話せるようになったのは、高校で英語教師を務める母の影響です。幼い頃から英語を交えながら会話していたおかげで、日常会話レベルの力が身につき、英語への苦手意識がなくなりました。

どの業界にも営業職があるなかで造船業界に興味を持ったのは、営業職の立場から、造船というスケールの大きなモノづくりにかかわれる点に魅力を感じたからです。

特に、建造量で世界上位にランクインしている貴社であれば、英語だけでなく各国の文化的背景なども理解しながらコミュニケーションをとることにより、より大きな舞台で活躍できると考えています。

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キャリアアドバイザー

英語力は造船業界の志望動機で大きな強みになります。入社後の活躍をイメージしてもらえるように、資格やTOEICのスコアのような指標がある場合は内容に盛り込みましょう。

造船業界の就職を目指す人からのよくある質問

最後に、造船業界への就職を目指す人からのよくある質問にキャリアアドバイザーが回答します。わからない点をわからないままにせず、きちんと解消してから選考の対策を進めましょう。

  • 造船業界の今後の見通しを教えてください。

    新型コロナウイルスの感染拡大に象徴されるように、予測できない事態は常に起こりうるので、今後の見通しについても断言はできません。特に日本の造船業界は近年、中国・韓国の台頭などの影響で、実質的に事業から撤退する企業や、事業規模を縮小する企業が増えています。

    しかし、日本の造船技術は世界でも高く評価されており、今後は環境に適した高性能な船を開発することにより回復に向かっていくと見込まれています。

  • 造船学科を卒業していなくても就職できますか? 

    造船学科卒業でなくても問題なく就職できるので安心してください。造船学科を卒業した人以外にも、機械工学科や電気工学科、構造工学科など、特定の学科に限らずさまざまな人が活躍しています。たとえば電気工学を学んだ人であれば、設計はもちろん、製造管理や情報システムの仕事でも活躍できます。造船業界の企業には多くの部署が存在するため、自分の持つ知識・スキルに合わせて活躍の場を見つけられます。

    また理系出身者だけでなく、文系出身者も営業や資材調達、事務を中心に活躍しています。

  • 造船業界に英語力は必要ですか? 

    造船業界に就職するには、基本的には英語力が必要と思っておいたほうが良いでしょう。たとえば営業の仕事では、海外の船主や海運会社を相手に商談する際、英語が共通語となります。ほかにも輸出船の図面に英語が使われていたり、海外の人が造船の見にくるケースがあるので、どの部署で働くにしても英語が必要です。

    選考で英語力を測るためにWebテストを実施する企業や、TOEICスコア証明書の提出を求める企業もみられます。方法は企業によって異なるため、志望企業の募集要項を確認しておきましょう。

造船業界はスケールが大きい仕事! 魅力と課題を押さえたうえで志望しよう

造船業界は船主や海運会社の要望に応じてオーダーメイドで船を造る、ダイナミックなモノづくりの楽しさを実感できる業界です。自分が造ったものが形になり残り続ける点や、多くの人と協力して一つのものを造り上げていくため、やりがいも大きい仕事といえます。

魅力も多い造船業界ですが、現状や課題も知ったうえで志望することが重要です。とくに造船業界は若返りが進んでいる分、今後若手に求められることは多くあります。この記事で紹介した向いている人の特徴や求められていることを押さえ、説得力のある志望動機を考えましょう。

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