目次
- 自己PRとガクチカは同じ題材でも良い! 伝え方を変えて効果的にアピールしよう
- まず理解しよう! 自己PRとガクチカの違い
- 自己PR:「自分の強み」を伝えるためのもの
- ガクチカ:「取り組んだ経験や過程」を伝えるもの
- アドバイザーに聞いた! 自己PRとガクチカが同じでも受かる?
- ポイントは3つ! 同じ題材の自己PRとガクチカを書き分ける方法
- ①「アピール内容」を変える
- ②「手法」を変える
- ③「言葉」を変える
- 自己PRとガクチカを同じ内容にする場合は切り口の違いを意識しよう!
自己PRとガクチカは同じ題材でも良い! 伝え方を変えて効果的にアピールしよう
こんにちは、キャリアアドバイザーの北原です。
就活の準備を進めていくなかで、ガクチカと自己PRの作成に取り掛かった就活生から、こんな質問を受けたことがありました。
「自己PRとガクチカが同じってまずいでしょうか?」
「書き分ける方法がわかりません」
結論から言えば、自己PRとガクチカに同じ題材を使っても問題ありません。ただ、アドバイザーとして一つアドバイスをするとしたら、同じ話でも視点や切り口を変えて伝えることはぜひ心掛けてほしいポイントです。
そこでこの記事では、自己PRとガクチカの違いや、同じエピソードをうまく使い分けるためのコツについて解説します。自分の強みを最大限に伝えるためのヒントを、ぜひ見つけてくださいね。
まず理解しよう! 自己PRとガクチカの違い


就活生

キャリアアドバイザー
よくある質問ですね。簡単に言うと、「自己PR」はあなた自身の強みを伝えるもの、「ガクチカ」は学生時代に力を入れた経験を通じて過程や行動を伝えるものなんですよ。
自己PRとガクチカは混同されがちですが、それぞれに役割と目的があります。まずはそれぞれの違いを詳しく見ていきましょう。
自己PR:「自分の強み」を伝えるためのもの
自己PRとは、これまでの経験から得た「自分の強み」を企業に伝え、それがどのように業務で活かせるのかをアピールするものです。主に成果や性質にフォーカスするのが特徴です。
- 「目標達成力」があり、アルバイトで常に売上トップの成績を収めた
- 「企画力・リーダーシップ」を活かしてサークルの新歓イベントを成功に導いた
- 資格取得のために毎日コツコツ勉強できる「継続力・努力を惜しまない姿勢」がある

キャリアアドバイザー
自己PRでは、「だから私はこの企業でこのように貢献できます」といった、企業との接点までつなげることがポイントです。
自己PRについてさらに詳しく知りたいという場合には、こちらの記事も参考にしてみてくださいね。
関連記事
面接官の心を掴む自己PRの3つの伝え方|例文や注意点も解説
面接で上手に自己PRするには こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。最近、学生から自己PRに対するこんな悩みをよく聞きます。 「どのように話せばいいのか分からない」「その場で思ったことを言えばいいのでは」 自己PR […]
記事を読む

ガクチカ:「取り組んだ経験や過程」を伝えるもの
ガクチカ(=学生時代に力を入れたこと)では、「どんな課題に、どう取り組み、何を学んだか」といった過程に焦点が当たります。自己PRよりもストーリー性が重視され、結果よりも行動のプロセスや思考力、課題解決能力が見られます。
たとえば、以下のようなテーマがガクチカになります。
- 学園祭の実行委員として予算トラブルを乗り越え、「問題解決力・調整力」を身に付けた
- 長期インターンで業務改善の提案をして「主体性・実行力」の大切さを学んだ
- 部活動で勝てない時期を乗り越えるために「忍耐力・工夫する力」を意識した

キャリアアドバイザー
ガクチカでは、失敗や困難があっても構いません。そこからどう考え、行動したかを語ることで、あなたの人柄や成長意欲を伝えることができます。
ガクチカについてはこちらの記事でも詳しく解説していますよ。
関連記事
ガクチカの例文15選! ガクチカがないときの見つけ方と書き方
ガクチカは面接やESの頻出質問 こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。学生から 「ガクチカで話すエピソードが見つかりません」「ガクチカでありきたりなテーマは避けたほうがいいですよね?」 といった悩みが多く寄せられて […]
記事を読む

また、ガクチカと自己PRの違いはこちらの記事で詳しく解説しています。あわせてチェックしておきましょう。
関連記事
ガクチカと自己PRは違いの理解と一貫性がカギ! 例文14選付き
ガクチカと自己PRの違いは、伝えるべき内容や、見られるポイントなどで明確にあります。それぞれの違いを理解することが、魅力的な内容に仕上げるためには欠かせません。この記事ではキャリアアドバイザーのアドバイスを交えて、それぞれの違いから、違いを活かした伝え方のポイントなどを、例文と合わせて解説します。ぜひチェックしてくださいね。
記事を読む

アドバイザーに聞いた! 自己PRとガクチカが同じでも受かる?
就活生からよくある質問に、「自己PRとガクチカ、同じ内容になってしまっても大丈夫ですか?」というものがあります。これについて、キャリアアドバイザーに聞いてみました。
キャリアアドバイザーが読み解く!自己PRとガクチカの内容が同じでも内定は貰える?
伝え方を工夫すれば問題ない
結論から言うと、自己PRとガクチカが同じ内容でも、伝え方を工夫すればまったく問題ありません。大切なのは、アピールの角度を目的に応じて変えることです。
たとえば、同じサークル活動の経験を使う場合でも、自己PRでは「リーダーシップをどう発揮したか」を強調し、ガクチカでは「どんな困難をどう乗り越えたか」をフォーカスするように、見せたいポイントをしっかり切り分けて伝えましょう。
同じ内容をそのまま伝えるのは避ける
ただし、「同じ内容でも大丈夫」という考えで、まったく同じ文章を使い回すのは避けましょう。それぞれの質問が求めているものをしっかり理解し、内容が共通でも視点や構成を変えることで、あなたの経験をより魅力的に伝えることができます。
自己PRもガクチカも、うまく使い分けることで効果を最大化できます。同じ経験でも「伝え方」で印象が大きく変わるので、ぜひ意識して選考に臨みましょう。
そもそも自己PRやガクチカに使えるエピソードが思いつかない……という場合は、こちらの記事を参考にしてみてくださいね。
自己PRネタがない……見つけ方10選とアピールへの落とし込み方
例文21選|「ガクチカがない……」を必ず解決できる探し方を解説
ポイントは3つ! 同じ題材の自己PRとガクチカを書き分ける方法


就活生
自己PRとガクチカ、同じ経験を使いたいのですが、どうやって書き分ければいいのでしょうか?

キャリアアドバイザー
いい質問ですね。「アピール内容」「手法」「言葉」という3つのポイントを意識して変えることで、同じ題材でもしっかり差別化できますよ。
ここからは、同じ経験を使って自己PRとガクチカを効果的に書き分けるための3つのポイントを解説します。それぞれの役割を意識しながら、書類や面接での印象をグッと高めましょう。
①「アピール内容」を変える
- 自己PR:強みや長所
- ガクチカ:取り組んだ過程
1つ目のポイントは、「どこをアピールするか」です。自己PRとガクチカは、同じエピソードを使っても、強調すべきポイントが異なります。
自己PRでは自分の強みを伝えることが重要である一方で、ガクチカでは取り組みや行動を通じて成長や姿勢を示すことが求められます。
自己PRでは強みや長所をアピールする
自己PRは、企業が「この人の強みは何か」「どんな価値を発揮してくれるのか」を見極めるための項目です。これまでの経験や具体的なエピソードのなかから、自分の強みが最も伝わる場面を切り取り、論理的に伝えることが重要です。
たとえば、次のような視点で強みを示しましょう。
- 「何が得意なのか?」(例:調整力、行動力、計画性など)
- 「その強みをどんな経験で発揮したか?」
- 「それは企業でどう活かせるのか?」
私の強みは「計画力」と「周囲を巻き込む力」です。大学のサークルで新入生歓迎イベントの企画責任者を務めた際には、当日の運営だけでなく準備段階から逆算してスケジュールを立て、担当メンバーごとのタスクと締切を明確にしました。
また、メンバーの意見を取り入れながら柔軟に調整した結果、例年よりも参加率の高いイベントを成功させることができました。今後も周囲と協力しながら、着実に物事を進めていく力を活かして貢献していきたいと考えています。

キャリアアドバイザー
自己PRでは、「自身の強みをどんな場面でどう発揮したか」が軸になります。
自分の強みを見つける方法はこちらの記事で詳しく解説しています。
関連記事
自分の強みがわからない…見つける3つの方法と面接でのアピール方法
就活でアピールすべき強みや伝え方がわからない就活生は多い こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。就活生から 「どういう強みをアピールすればいいのかわかりません」 「強みを具体的に話すにはどうすればいいですか」 とい […]
記事を読む

ガクチカでは取り組んだ過程をアピールする
ガクチカでは「どんな困難にどう向き合ったか」「何を工夫して結果を出したか」といった取り組みのストーリーが評価されます。結果の良し悪しよりも、過程や思考の深さが問われるのが特徴です。
以下のような視点で整理すると書きやすくなります。
- 「どんな課題や目標があったのか?」
- 「どのように行動したのか?」
- 「その結果、何を学び、どう成長したのか?」
私は大学のサークルで新入生歓迎イベントの企画に力を入れました。
当初は準備が思うように進まず、参加者もなかなか集まりませんでした。そこで、アンケートを実施して学生のニーズを分析し、内容や宣伝方法を見直しました。さらに、メンバー全員が責任を持って動けるようにタスクを細分化し、進捗確認をこまめにおこなう仕組みを導入しました。
結果として前年より1.5倍多い参加者を集めることができ、組織全体の連携力も向上しました。この経験から、周囲と連携しながら課題を乗り越える大切さを学びました。

キャリアアドバイザー
同じ「サークルでの企画経験」でも、「計画通りに進まなかったなかでどう乗り越えたか」を軸にすれば、取り組みの工夫や学びが伝わります。
ガクチカに使えるネタがないという場合には、今からできることを探してみましょう。こちらの記事が参考になりますよ。
関連記事
ガクチカ作成で今からできること10選|ゴールからの逆算が大事
ガクチカを今からつくりたい人は、状況によって適切な行動をすることが大切です。この記事では、今からガクチカをつくる人の時期別のおすすめな動き方や活動の選び方、具体的な活動案などをキャリアアドバイザーが解説します。
記事を読む

キャリアアドバイザーは実際にこうアドバイスしています!ガクチカと自己PRが同じテーマだと評価が下がる?
どれだけ真剣に向き合ったかを伝えることができれば問題ない
ガクチカと自己PRで同じエピソードを使う学生は非常に多いです。エピソードが同じかどうかよりも、どのように伝えるかが重要なので、テーマが同じであることを気にしすぎる必要はないと思います。
もちろん異なる2つのエピソードを話せたほうが、そのぶんアピール材料も多くなるので良いことではあります。ただテーマが同じだからといって評価が下がることはありません。一つのエピソードに対して、どれだけ真剣に向き合ったかを具体的に話すことができれば、まったく問題ありませんよ。
②「手法」を変える
- 自己PR:PREP法
- ガクチカ:STAR法
2つ目のポイントは、「構成(書き方・話し方の型)」です。自己PRとガクチカでは、伝えたい内容が異なるため、相性の良い文章構成も変わってきます。
テンプレートを使い分けることで、相手に伝わりやすく整理された文章になります。
自己PRではPREP法を使う
PREP法は、「Point(結論)→Reason(理由)→Example(具体例)→Point(再主張)」の順で構成する方法です。短時間で論理的に自分の強みを伝えられるので、自己PRとの相性が抜群です。
- Point(結論):「私の強みは主体的に物事を進める力です」
- Reason(理由):「常に先を見て行動することで、周囲を巻き込んで成果を出してきました」
- Example(具体例):「サークル活動では〜という場面で〜という行動をとり、〜という成果を出しました」
- Point(再主張):「この主体性を活かし、貴社でも周囲と連携しながら貢献していきたいと考えています」

キャリアアドバイザー
あなたの強みが短く簡潔にまとめられるので、面接でも伝わりやすくなります。
ガクチカではSTAR法を使う
STAR法は、「Situation(状況)→Task(課題)→Action(行動)→Result(結果)」の順に語るフレームワークです。エピソードの流れを時系列で伝えることができ、ガクチカの「取り組みの過程」を丁寧に描くのに向いています。
- Situation(状況):「所属していたゼミで、研究発表を任されました」
- Task(課題):「限られた時間で全員の意見をまとめて資料を作成する必要がありました」
- Action(行動):「意見を分類・整理する工夫や、定例ミーティングの設計をおこないました」
- Result(結果):「発表当日は高評価を得ることができ、ゼミ全体の意欲も高まりました」

キャリアアドバイザー
このように「過程」を丁寧に説明することで、あなたの姿勢や工夫を自然にアピールできます。
③「言葉」を変える
3つ目のポイントは、「使う言葉や表現を変えること」です。文章のトーンや語彙選びを工夫することで、自己PRとガクチカの違いを自然に伝えることができます。
自己PRでは、強みをダイレクトに伝える言葉を選びましょう。たとえば、「〜が得意」「〜に自信がある」「〜という評価を得た」といった明確な表現を使うことで、説得力が増します。
一方、ガクチカでは、取り組みや努力を示す動詞や語彙を使うのがおすすめです。たとえば、「工夫した」「乗り越えた」「試行錯誤した」「粘り強く取り組んだ」など、行動の具体性が伝わる表現を意識しましょう。
また、同じ強みを伝える言葉でも言い換え表現を使うことで、雰囲気や印象をガラリと変えることができます。
- 忍耐力→粘り強さ、やり抜く力、最後まで諦めない姿勢
- 課題解決力→分析力、実行力、本質を見極める力
- 協調性→相手の立場を理解する力、コミュニケーション能力
- 主体性→リーダーシップ、周囲を巻き込む力、成長意欲

キャリアアドバイザー
こうした言葉選びの違いが、文章全体の印象を大きく左右しますよ。
以下に、「強み」に関する言い換え表現を紹介している記事をまとめました。ぜひ参考にしてみてくださいね。
例文13選|リーダーシップを言い換えて強みを効果的にアピール!
「誰とでも仲良くなれる」は言い換えられる? 例を交えてコツを解説
傾聴力は言い換えが大事! 自己PR作成のポイントや例文を紹介
ムードメーカーの言い換え表現10選! 長所としてアピールするコツ
キャリアアドバイザーが読み解く!自己PRとガクチカが書き分けられない……
それぞれでアピールしたいことを再確認しよう
自己PRとガクチカを書き分けられないときは、それぞれ何の目的を持って伝えるのかを改めて考えてみましょう。自己PRは自分の「長所」をアピールすることが目的なので、「私の長所は〇〇です」という結論から始め、その根拠となるエピソードを述べ、最後にもう一度長所を強調して締めくくるように書くと良いでしょう。
一方、ガクチカは「学生時代に最も力を注いだ経験」そのものを伝えるものなので、「私は〇〇の活動に最も力を入れました」と始め、その経験から何を学び、どのような価値観を得たのかを結論として述べると、うまく書き分けができます。それぞれでアピールするべきポイントを再確認することが解決の第一歩です。
自己PRとガクチカを同じ内容にする場合は切り口の違いを意識しよう!
自己PRとガクチカに同じ経験を使うこと自体は問題ありません。むしろ、アピールできる題材が明確であることは強みでもあります。大切なのは、それぞれの目的に合った切り口で伝えることです。
自己PRでは「自分の強みや長所をどう活かしたか」、ガクチカでは「どんな課題にどう取り組み、何を得たか」というプロセス重視の視点で構成することが求められます。同じエピソードでも、どの部分にフォーカスするか、どんな構成で伝えるか、どんな言葉を選ぶかによって、まったく異なる印象を残すことができます。
「内容が同じでも良い=文章が同じでも良い」というわけではないので、目的に応じた伝え方を意識して、それぞれに最適なアピールができるようにしましょう。切り口を工夫することで、経験の価値が何倍にも伝わるようになりますよ。
キャリアパーク就職エージェントは、東京証券取引所グロース市場に上場しているポート株式会社(証券コード:7047)が運営しているサービスです。
就活でよく「自己PR」と「ガクチカ」って聞くんですけど、これってどう違うんですか?