目次
- 会社見学の振る舞いが評価対象になることもある
- 会社見学とは?
- OB・OG訪問との違い
- 会社見学の流れを知っておこう
- 受付
- 企業の説明・オフィス案内
- 質問タイム
- お礼を伝える
- 個人で訪問する場合はアポイントが必要
- アポイントのメール例文
- 忘れずに持っていこう!持ち物チェックリスト
- ①メモ帳・筆記用具
- ②スマートフォン
- ③A4資料が入るカバン
- ④履歴書と証明写真
- ⑤身だしなみを整えるもの
- ⑥印鑑
- ⑦身分証
- 会社見学前のマナー
- 業界・企業研究をしておく
- 質問を考えておく
- 忘れ物をしない
- 遅刻をしない
- スーツで訪問する
- スマートフォンの電源を切る
- 会社見学中のマナー
- 担当者に挨拶をする
- しっかりメモを取る
- 姿勢を正して話を聞く
- 質問タイムには積極的に質問する
- 会社見学後のマナー
- 会社の近くで寄り道しない
- その日のうちにお礼メールを送る
- 会社見学でした方がいい質問は?
- 仕事内容に関する質問
- 会社の特徴や雰囲気に関する質問
- 就活のアドバイスに関する質問
- 会社見学でしない方がいい質問は?
- マナーに気をつけて会社見学に臨もう
会社見学の振る舞いが評価対象になることもある
こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。
「会社見学の振る舞いって選考に影響するんですか?」
「会社見学ではどんなことに気をつければいいですか?」
学生からこんな質問を受けることがあります。就職活動の際、会社見学に参加することがありますが、実はそのときのマナーや振る舞いはのちの選考に影響することも。
また、会社見学ではそのときだけマナーを意識すれば良いわけではありません。会社見学の前後でも気をつけるべきマナーはたくさんあるので、しっかり確認しておきましょう。この記事では会社見学のマナーや当日の流れ、持ち物などを解説します。
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会社見学とは?
会社見学とは、その企業の人事担当者を訪問して、次のような話を聞かせてもらうことです。
- その企業の仕事内容
- 働き方や福利厚生
- 業界に関する話
- 就活の進め方
場合によっては、実際に社員の働くオフィスを見学させてもらえることもあります。会社見学は本選考の前にインターンシップや会社説明会の一環としておこなわれることが多く、業界研究や企業研究、自己分析に役立つ機会です。
会社訪問を充実させる方法はこちらの記事でも解説しています。
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OB・OG訪問との違い
会社見学と似たものとして、「OB・OG訪問」があります。OB・OG訪問はその企業に勤める先輩・知人を訪ねるのに対して、企業見学ではその企業の人事担当者を訪ねる点が大きな違いです。
また、会社見学では学生が複数人で訪問をしますが、OB・OG訪問は基本的に一対一です。一対一で生の意見を聞ける反面、OB・OGとのつながりがなければ訪問できない、時期によってはアポイントが取りにくいといった注意点があります。その点、会社見学であれば企業とつながりがなくても、企業が会社見学を実施すれば応募して参加することができます。
OB・OG訪問の詳しいマナーはこちらの記事を参考にしてください。
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会社見学の流れを知っておこう
会社見学の大まかな流れがわかっていれば、緊張も和らいで会社見学に集中できますし、押さえるべきマナーや注意点も事前に把握できて安心です。それでは、それぞれの流れの具体的な内容や注意点について解説していきます。
受付
まずは会社のロビーで受け付けをします。受付係の人がいる場合もあれば、インターホンが用意されている場合もありますが、いずれにしても落ち着いて、ハキハキと来社理由や自分の名前を伝えてください。
就活生
本日◯時からの会社見学に参りました、△△と申します。
受け付けは約束の5〜10分前にしましょう。遅刻はもちろん厳禁ですが、早く来社しすぎるのも相手方の迷惑となります。これは、今後の面接でも同様なので、よく覚えておいてください。
こちらの記事では面接の到着時間や受付時のマナーについて解説しています。会社見学の場合も参考になる内容なので併せて確認しましょう。
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企業の説明・オフィス案内
担当者が来たら応接室や会議室に案内され、企業説明がおこなわれます。忙しい中時間を割いて対応してもらっていることを忘れず、メモを取りつつ集中して話を聞きましょう。このときに気をつけるべきポイントは、以下の通りです。
- 話の中で適宜問いかけをされることもあるので、積極的に答える
- 参加者自身のことを聞かれることもあるので、会社見学に参加した理由や就活の軸、大学で勉強していることなどについては話せるように準備しておく
なお、企業説明と併せてオフィスを案内してもらえることもありますが、企業によってはセキュリティや情報保持のため、オフィス案内ができないこともあります。無理にオフィス案内をお願いしたり、覗き見したりするようなことはやめましょう。
質問タイム
企業説明やオフィス案内のあとには、質問タイムが設けられています。事前に用意した質問のほか、会社見学を通して出て来た質問ができると良いでしょう。くれぐれも、すでに説明されたことや、会社のホームページに記載されていることは聞かないようにしてください。
質問タイムが苦手ですぐに質問が尽きてしまうという場合は、次の点を意識すると聞きたいことが浮かびやすくなりますよ。
- 質問への回答の中からさらに新しい質問を見つける
- 他の参加者の質問やそれに対する回答から、新しい質問を考える
- 今後この企業の選考を受けるにあたって、不安に思うことを聞く
- オフィス見学時にどんな仕事をしているのか気になった社員について聞く
お礼を伝える
会社見学が終わったら、お礼を伝えて帰宅します。このとき「御社の選考も頑張ります」など一言添えられるとなお良いでしょう。
また、会社見学が終わった後は、オフィスからエレベーターまで見送ってもらえることもあります。その際、「今日はどうでしたか?」などといった会話が投げかけられることもあるので、最後まで気を抜かずに感想を伝えてください。
キャリアアドバイザー
帰宅後は、改めてお礼メールを送ります。のちほどお礼メールの例文を紹介するので、参考にしてみてください。
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個人で訪問する場合はアポイントが必要
会社見学は、企業側が企画して参加者を募るエントリー式が多いです。ただし、個人的に会社見学をお願いすれば受け入れてもらえることもあるので、興味のある企業で会社見学が企画されていないようであれば、電話やメールでアポイントメントをとってみましょう。
突然電話をかけると相手方の迷惑になりかねないので、基本的にはメールでアポイントメントを取ることをおすすめします。事情があって電話をかける場合は、以下の点に気をつけてください。
- 忙しい時間帯を避け、火〜金曜日の10〜16時ごろ、お昼時を避ける
- スムーズに話ができるよう、事前に話したい内容をメモしておく
- 突然の電話を詫びる言葉を短く伝える
アポイントのメール例文
メールで会社見学のアポイントを取る場合の例文は、次の通りです。
新規メッセージ
○○○○○@shukatsu.com
△△△△△@shukatsu.com
会社見学のお願い 氏名(大学名)
株式会社〇〇
採用担当 △△様
突然のメールでのご連絡、失礼いたします。
(大学名)の(氏名)と申します。
本日は、貴社への会社見学をお願いしたくご連絡いたしました。
私は現在、〜業界への就職を目指しており、中でも貴社の特徴である※※(事業内容や働き方、強みなど)に興味を持ちました。
差し支えなければ○○事業や貴社の強み、今後の展望などについて直接詳しくお話をお聞きし、実際に働く方々の様子も拝見したいのですが、可能でしょうか。
日時につきましては以下に希望日を挙げておりますが、ご担当者様のご都合の良い日で構いません。
・候補日時1
・候補日時2
・候補日時3
お忙しい中、大変恐縮ですが、ご検討のほど何卒よろしくお願いいたします。
―――――――――――――――
港 太郎(みなと・たろう)
○○大学○○学部○○学科○年
携帯電話:080-○○○○-○○○○
メール:minato@○○○○○○.ab.jp
―――――――――――――――
ポイントは、以下の3点です。
- 会社見学をお願いしたい理由を書く
- 聞きたい内容について書く
- 日にちはいつでも良い旨を伝えつつ、候補日も挙げておく
日時は「担当者の都合の良い日で」とのみ伝えると、「いつがいいですか?」と折り返し聞かれることがあるので、あらかじめ候補日も挙げておくと良いでしょう。
キャリアアドバイザー
会社見学をお願いしたい理由や聞きたい内容については長々と書くのではなく、端的にまとめてください。アポイントメントが取れたら、質問リストを送っておくのも良いでしょう。
キャリアアドバイザーコメント高橋 宙プロフィールをみる
個人で会社見学のアポイントを取る際には、連絡をする時期にも注意しましょう。人事担当者は1年中業務に追われていますが、特に採用サイトがオープンする3月上旬、選考解禁の6月上旬は人事担当者の繁忙期とも重なるため、個人の会社見学は避けておいたほうが無難です。
またアポイントを取る際のコミュニケーションにも配慮が大切です。特に電話の場合は、担当者につながったからといって突然要件を話すのではなく「ただ今お時間よろしいでしょうか?」と一言添えるようにしましょう。先に「会社見学をお願いしたくご連絡差し上げました」と簡単に要件を伝えれば、電話をする時間があるのかどうか担当者が判断しやすくなりますよ。
自分のペースで話したいことを一方的に話してしまうとマイナスな印象が残ることも考えられるので、担当者の状況を考慮しながら連絡を取ってくださいね。
忘れずに持っていこう!持ち物チェックリスト
就活生
会社見学では履歴書は必要ないですよね?
キャリアアドバイザー
持ち物として記載されていなくても、履歴書と証明書は持っておくと安心ですよ。
就活生
そうなんですね。忘れ物がありそうで不安です。
キャリアアドバイザー
持ち物チェックリストを紹介するので、しっかり準備しておきましょう。
続いて、会社見学で持っていくべき物を解説していきます。持ち物について企業側から案内があるとは限りませんが、いずれも基本的な持ち物なので、案内がなくても忘れず持っていきましょう。
- メモ帳・筆記用具
- スマートフォン
- A4資料が入るカバン
- 履歴書と証明写真
- 身だしなみを整えるもの
- 印鑑
- 身分証
①メモ帳・筆記用具
会社見学で聞いたことや気が付いたことをメモするためのメモ帳は必須です。メモをしながら聞いているかどうかも担当者に見られることがあるので、忘れず持っていきましょう。
筆記用具は、メモを取るために必要なだけではなく、会社見学の際に配られるアンケートを書くために必要になる可能性があります。企業への提出物は油性のボールペンで書くことが望ましいので、シャープペンシルだけではなくペンも持っていきましょう。
②スマートフォン
スマートフォンは、企業にいくまでの道を調べたり、電車の遅延情報を調べたりするのに役立ちます。また、万一約束の時間に遅れる場合には、スマホから担当者に連絡を入れなければなりません。
また、受け付け時の指示や担当者名などはメールに記載されていることが多いので、会社に入る前に再度確認しておくと良いでしょう。受け付け前に確認したいメールは、ブックマークにするなどしてすぐに見つけられるようにしておくことがおすすめです。
③A4資料が入るカバン
会社見学に持っていくカバンは、A4サイズのものにしましょう。会社説明に関する資料が配られる可能性があるからです。また、会社に着いたらカバンは椅子の足元におくことになります。そのため、自立するようマチ幅のあるものを選ぶことがポイントです。
加えて、同じくA4資料が入るクリアファイルも用意しておくことをおすすめします。配られた資料をそのままカバンに入れてしまうと、移動中に資料が折れたり汚れたりする可能性があるので、常にクリアファイルをカバンに入れておくようにしましょう。
④履歴書と証明写真
履歴書と証明写真は、特に持ってくるよう指示されていなくても、念のため持っておくと安心です。会社見学の後に「選考に進みたい人はこの後または後日履歴書を提出してください」と言われることがあるからです。
会社見学に限らず、就職活動中は常に予備の履歴書と証明写真を用意しておきましょう。
⑤身だしなみを整えるもの
会社に入る前には改めて身だしなみを整えることが重要なので、以下のような身だしなみグッズを持っておきましょう。
- ハンカチ・ティッシュ
- 鏡
- ホコリ取り
- 歯ブラシ
- 口臭ケアのグッズ
- くし
女性の場合は予備のストッキングも用意しておくと安心です。眼鏡をかけている人はメガネ拭きを、コンタクトをつけている人は予備のコンタクトも用意しておきましょう。
⑥印鑑
会社見学では、印鑑も持っておくことが望ましいです。アンケートの記名欄に捺印を求められることがありますし、交通費支給の場合は受け取りの際に印鑑が必要な場合があります。
印鑑がなければサインでも良いと言われることもありますが、印鑑が必要になることを見越して用意しておきましょう。
キャリアアドバイザー
朱肉を使わず使用できるインク浸透印(シャチハタ)は書類によって使用できないことがあります。朱肉につけて押す「認印」を持っていきましょう。
⑦身分証
学生証などの身分証も忘れてはなりません。オフィスのビルに入るときや受け付けをするときに身分証の提示を求められることがあるからです。
提示を求められたときにすぐに出せるよう、わかりやすいところにしまっておきましょう。
あると便利な持ち物
上記の他にも、次のような持ち物があると便利です。
- 折り畳み傘
- 薬
- 絆創膏
- モバイルバッテリー
- ICレコーダー
- 予備の折りたたみバッグ
突然の雨や体調不良、靴擦れ、スマホの充電切れに対応できるような物を持っていると安心です。ICレコーダーは聞いた話を後から振り返るのに役立ちますが、使う場合は必ず担当者に断りを入れてください。
キャリアアドバイザー
会社見学ではその会社の商品をお土産としてもらう可能性もあります。思いがけず荷物が多くなった場合に備え、折りたためるサブバッグを用意しておくのもおすすめです。
必要なものについてはこちらの記事でも詳しく解説しているので参考にしてください。
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会社見学前のマナー
会社見学中にマナーを守ることはもちろん重要ですが、会社見学前も気が抜けません。会社見学前の姿勢や態度が会社見学本番に影響することもあるので、しっかり押さえていきましょう。
業界・企業研究をしておく
事前に業界・企業研究をしておくことは、基本中の基本です。会社見学では、業界や企業についてある程度知っている前提で話をされる可能性があります。
また、業界や企業について調べていないと、質問タイムで質問が出てこなかったり、少し調べればわかることを聞いてしまったりするリスクがあります。
- 基本的な事業・業務内容
- 企業理念や社長の名前
- 業界や企業の過去または直近の大きなニュース
- 業界の勢力図や競合他社
質問を考えておく
企業見学ではほとんどの場合質問タイムが設けられているので、事前にいくつか質問を考えておくと安心です。参加者が複数人いる場合は同じ質問をされてしまう可能性があるので、5個を目安に質問を考えておくことをおすすめします。後ほど質問例を解説するので、参考にしてみてください。
質問の考え方についてはこちらの記事で解説していますよ。
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忘れ物をしない
会社見学当日に忘れ物をしないよう、必ず事前に持ち物チェックをしておいてください。スマホやメモ帳に持ち物リストを作成して、確認しながらチェックをつけていくことがおすすめです。
会社見学や会社説明会に慣れてくると持ち物チェックがおろそかになりがちなので、慣れてきたときほど気を引き締めましょう。
遅刻をしない
会社見学に遅刻は厳禁です。くれぐれも寝坊はしないようにしましょう。道に迷って遅刻する可能性もあるので、会社までの行き方を入念にチェックしておいてください。
公共交通機関の遅延は自分ではコントロールできない部分ではありますが、ある程度の遅延には対応できるよう、1〜2本程度早めの電車に乗ったり、複数の行き方を確認したりすることが重要です。
やむを得ず遅刻する場合はすぐに担当者に連絡をし、正直に事情を話して謝罪しましょう。遅刻理由を取り繕っても見抜かれる可能性が高いので、ごまかさずに素直に謝ったほうがまだ好印象です。会社に着いたら改めてきちんと謝りましょう。
遅刻しそうな場合の連絡方法はこちらの記事で詳しく解説しています。面接時の内容となっていますが、基本的な方法は変わらないため参考になりますよ。
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スーツで訪問する
会社見学には、スーツで参加しましょう。黒や紺色のリクルートスーツを着用し、靴は磨いておくことが重要です。スーツに合わせて髪型やメイクも清潔感を意識してください。
なお、会社によってはオフィスカジュアルで来るよう指定されることもあります。その場合はシャツやブラウスの上にジャケットやカーディガンを羽織り、スカートやズボンを合わせてください。派手な色を取り入れたり短いスカートをはいたり、ボディラインが出過ぎたりするのは避けましょう。
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スマートフォンの電源を切る
会社見学が始まる前に、スマホの電源は切っておきましょう。バイブモードにしていても、静かな中でバイブが鳴るとかなり目立ちます。担当者の話を中断させることになりかねないので、必ず電源を切っておいてください。
会社見学中のマナー
続いて、会社見学中のマナーです。会社見学中は担当者が目の前にいるので、マナー違反をするとほぼ確実に担当者の目に入ってしまいます。会社見学に集中しつつも、マナーもしっかり意識していきましょう。
担当者に挨拶をする
担当者が来たら、まず挨拶をします。この際のポイントは、以下の通りです。
- 座って担当者を待っていた場合は、立ち上がって挨拶する
- 担当者の目を見て明るく挨拶する
- 「今日はよろしくお願いします」などの一言を加えられるとなお良し
挨拶の後、担当者から「外は暑くなかったですか?」などと話を振られることがあります。アイスブレイクの時間なので、お互いに打ち解けられるよう、和やかに会話しましょう。
しっかりメモを取る
会社見学中は、聞いたことや気づいたことをしっかりメモしましょう。積極的に会社見学している姿勢をアピールできますし、後から見返して企業研究に活かすこともできます。
ただし、メモに夢中になりすぎないよう注意しなければなりません。担当者の顔を見ながら話を聞くことも必要なので、バランスを取るよう意識してください。
姿勢を正して話を聞く
同じように話を聞いていても、姿勢が良いのと悪いのとでは印象がかなり違います。姿勢が悪いとだらしなく見えたり、つまらなそうに見えたりしますし、話を聞くマナーがなっていないなと思われかねません。
なお、姿勢は今後の選考や会社説明会でも意識すべきポイントですが、そのときだけ正そうとしてもなかなか難しいので、日頃から意識しておきましょう。
質問タイムには積極的に質問する
質問タイムで質問が出てこなかったり、質問するまでに時間がかかったりすると「会社に興味がない」「あまり話を聞いていなかったのではないか」と思われるかもしれません。スムーズに質問しましょう。
こんなことを聞いても良いのかな、と迷った場合は、「勉強不足で申し訳ないのですが」「差し支えなければお聞きしたいのですが」などの言葉を最初に添えると良いでしょう。ただし、調べれば簡単にわかることや不躾なことを聞くのは避けるべきです。
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訪問を受け入れるのは比較的大手企業だとすれば、選考時に一人一人の評価をメモに控えるということはあまり考えなくて良いでしょう。よほどのマナー違反がない限り、選考にまで影響することは考えづらいといえます。
企業側としては母集団形成の一ステップであり、志望度を高めてもらうために設定していると心得、参加しましょう。「プラスの印象を残そう!」と意気込んで参加するよりも、マナー違反をしないことはもちろん、企業は貴重な時間を使ってくれていることを忘れず熱心に説明を聞く姿勢が肝心です。
個人情報など扱う部署への立ち入りなども場合によってはあるかもしれません。節度をもって見学しましょう。就活中とはいえまだ学生ですから、あまり気負い過ぎずに参加しましょうね。
会社見学後のマナー
会社見学が終わった後も、すぐに気を抜くのはよくありません。会社見学後にも守るべきマナーはあるので、引き続き意識しましょう。
会社の近くで寄り道しない
会社近くのカフェやお店で休憩や買い物をするのは避けるべきです。会社の近くだと社員の人に見られる可能性がありますし、会社見学の担当者に出くわすこともあります。
会社見学の直後に気の抜けた姿や疲れた姿を見られると良い印象は持たれないので、会社近くでの寄り道はしないほうが安心ですよ。
その日のうちにお礼メールを送る
会社見学後は、その日のうちにメールでお礼を伝えましょう。社会人でも、顧客先に営業に行ったあとにお礼メールを送ることは多いので、お礼メールを送ることは一般的なマナーです。また、メールを送ることで担当者の印象にも残りやすくなります。
お礼メールのポイントは、以下の通りです。
- 件名だけで用件と差出人がわかるようにする
- 会社見学で気づいたこと、学んだこと、今後の意気込みを伝える
- 文章は短くまとめる
- 個人的に会社見学をさせてもらった場合は、その旨の感謝も伝える
担当者は他にもたくさん業務メールを受信していますし、さまざまな業務を抱えています。忙しい担当者の負担にならない配慮をしましょう。
お礼メールの例文
お礼メールの例文は、以下の通りです。
新規メッセージ
○○○○○@shukatsu.com
△△△△△@shukatsu.com
会社見学のお礼 氏名(大学名)
株式会社〇〇
採用後担当 △△様
お世話になっております。
本日×月×日の会社見学に参加させていただいた、(大学名)の(氏名)です。
本日はお忙しい中、会社見学をさせていただきありがとうございました。
実際に貴社に関するお話をお聞きし、業務内容や働く環境についての理解が深まりました。また、実際に社員の方々がいきいきと和やかに働かれている様子を拝見し、これから社会人になる身として、こんな風に働きたいと感じました。
これから始まる貴社の選考に向けて、さらに企業研究・自己分析に励みたいと思います。本日はありがとうございました。
―――――――――――――――
港 太郎(みなと・たろう)
○○大学○○学部○○学科○年
携帯電話:080-○○○○-○○○○
メール:minato@○○○○○○.ab.jp
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インターンの一環として会社見学がおこなわれる場合、お礼メールの文面はこちらも参考にしてみると良いでしょう。
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会社見学でした方がいい質問は?
就活生
最後に「質問はありますか?」と聞かれてもすぐに思いつかないんです。
キャリアアドバイザー
質問はあらかじめ用意しておくと良いですよ。質問例を見ておきましょう。
続いて、会社見学でした方がいい質問例を挙げていきます。会社への理解を深め、企業研究や今後の就職活動に活かすために役立つ質問なので、参考にしてみてください。
仕事内容に関する質問
仕事内容については、次のような質問がおすすめです。
- 入社後、研修はどれくらいありますか?
入社後の研修体制を確認することは、非常に重要です。実際、入社後にあまり研修をしないまま現場に配属されて戸惑う人もいれば、研修が長くてなかなか現場に配属されないことにもどかしさを感じる人もいます。入社してからこんなはずではなかったと思わないよう、確認しておきましょう。
併せて、なぜそのような研修期間・研修スタイルをとっているのか聞くと、その企業の教育に対するスタンスが見えてきます。
- 入社までに身につけておくと良いスキルや資格はありますか?
入社後にスムーズに業務に取り組むために、事前に身につけておけるスキルや資格があれば積極的に確認しておきましょう。仕事に対する意欲的な姿勢もアピールできるので、一石二鳥です。
- 1日の仕事の流れを教えてください
1日の流れを知ると、より具体的にその企業で働く自分をイメージできます。そこで働く自分をイメージすることで新たな質問が出てきたり、志望理由を考えやすくなったりするでしょう。
- 仕事をする中でやりがいを感じるのは、どんなときですか?
どんなときにやりがいを感じるか聞くことで、その仕事の意外な魅力を発見でき、志望動機を考えるヒントになることがあります。
また、実際にその仕事がどんなときに、どんな人の役に立っているのかが見えてきて、その企業や仕事の存在価値を感じられることもあります。ぜひ質問してみましょう。
会社の特徴や雰囲気に関する質問
会社の特徴や雰囲気については、以下のような質問をすると良いでしょう。
- 社員同士の交流の機会にはどのようなものがありますか?
社員同士の交流の機会を聞くことで、社内の雰囲気が見えてきます。また、交流の機会は多ければいいとは限らず、人によっては頻繁な交流会が負担になることもあります。自分の性格などと照らし合わせ、その会社が自分に合っているかを判断する基準の一つにもなるでしょう。
- 入社前と入社後で、会社に対する印象の違いはありましたか?
実際に入社した人に、入社前と入社後で感じた印象の違いを聞くと、就職活動中には気づきにくい会社の特徴や雰囲気が見えてきます。実際に今その会社で働いている人は、未来の自分の姿とも言えます。そこで働く人だからこそわかることを、どんどん聞いてみましょう。
- 会社の雰囲気の特徴はどんなものだと思いますか?
単刀直入に、会社の雰囲気や特徴を聞くのもおすすめです。この時、「今回の会社見学やオフィス見学を通して〇〇な印象を受けたのですが、〇〇さんが実際に働いていて感じる会社の特徴や雰囲気はどのようなものですか」という聞き方をすると良いでしょう。
憧れの企業であるほど、自分の見たいように見てしまったり、理想と重ねて見てしまったりしがちです。だからこそ、自分が感じた雰囲気や特徴についても伝え、「確かにその通り」や「実際にはもうちょっと違うと思うよ」などといった回答をもらうことも重要なのです。
- 御社に入ってよかったなと思うことは何ですか?
この会社に入ってよかったなと思うことを聞くと、プライベートとの両立や成長できる環境、人間関係などに関する答えが出てくる可能性が高いです。そこから、その会社で働く人がどんなことを大切にしているのかが見えてきます。
自分が大切にしたいと思っているものと同じものを大切にしている人が多い会社なら、安心して働けるでしょう。
その他にも企業の雰囲気を知る方法や自分に合った社風の見つけ方はこちらの記事を参考にしてください。
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社風を科学しよう! 自分に合った企業が見つかる分析方法を徹底解説
入社後に後悔しないためにも、社風の理解はとても大切です。今回の記事ではキャリアアドバイザーが、なぜ社風を理解することが大切かを解説した上で、社風を把握するための切り口や方法を紹介していきます。業界ごとの社風の傾向も紹介しているので、自分に合った企業探しの参考にしてみてください。
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就活のアドバイスに関する質問
会社見学をした企業に入るためのヒントや就活全般についてのアドバイスを知りたい場合は、次のような質問をしてみましょう。
- 新入社員にはどのようなことを望みますか?
望む新入社員像を確認しておくと今後の面接対策に役立ちますし、実際にどんな社員が多いのか、どんな人が活躍しやすい環境なのかを掴む手がかりにもなります。
望む新入社員像と自分とがかけ離れている場合、自分を偽って選考に進んでもあとから苦しくなるだけなので、気をつけましょう。
- 昨年の新入社員にはどんな人がいましたか?
実際にどのような人が新入社員として入ったのかを知ることも、今後の面接対策になります。場合によっては実際に年の近い若手社員を紹介してもらえる可能性もあります。より現場に近い社員の声を聞くチャンスなので、若手社員の紹介を打診されたら、ぜひお願いしましょう。
- 就活において、しておけばよかったことや無駄だったことなどはありますか?
社会人になって働き出して初めて、就活中にこういうことをしておけばもっと上手くいったかもしれないな、あれにあんなに労力をかける必要はなかったなと気づくことがあります。そうしたことを聞いてみると、より効率的に就活を進めるヒントが得られます。
- 就活のときに軸にしていたことは何ですか?
就活の面接では、何を軸に動いているのか聞かれることがあります。まだ軸がはっきり定まっていない場合は、ほかの人が何を軸にしていたのかをたくさん聞いて参考にしてみましょう。
質問するときは言葉遣いに気をつけましょう。面接など就活時の言葉遣いについてはこちらの記事を参考にしてください。
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キャリアアドバイザーコメント吉川 智也プロフィールをみる
会社見学で聞ける話としては、事業内容など企業全体として用意している公式見解部分と、そのほかにも、その日対応してくれた担当者の個の部分といった要素が考えられます。
人事担当者個人としての仕事のやりがい、また異動に関することなどを聞けると、職業はもちろん人生全体としても非常に参考になりますよ。「働くこと」を深く考えるきっかけにもできますね。
また活躍している社員のコンピテンシーや、キャリア形成についての質問も考えられますね。終身雇用制度が崩壊しつつあるといっても、これから入社する会社で成長したい、スキルを磨きたいと熱い気持ちをもっている学生さんは多いことでしょう。
入社一社目で培えるスキルや経験は、その人の職業人生に大きな影響を及ぼすものですから、積極的に質問をしてしっかりと見極めていきたいですね。
会社見学でしない方がいい質問は?
基本的な業務内容や社員数、業績などは調べれば簡単にわかることです。そのような質問をすると事前リサーチが不足していると思われてしまうので、気をつけましょう。また、社員の給与や待遇など、プライベートな質問も仕事の興味が薄いと取られかねないので控えてくださいね。
新卒生向けのホームページやパンフレットには、学生からのよくある質問集が載っていることもあります。抜かりなくチェックして同じことを聞かないようにしましょう。また、離職率や退職理由などは答えにくい質問なので、避けた方が無難です。
- 御社には何名くらいの従業員が働いていますか
- 御社はどんなビジョンを持っていますか
- 転勤の場合はどんな勤務地がありますか
- 新卒から現在までの年収を教えてください
- 新入社員で退職する人はどれくらいいますか
マナーに気をつけて会社見学に臨もう
会社見学は、企業のことを深く知るチャンスです。それと同時に、企業側も学生の態度を見ていることを忘れてはいけません。
会社見学に遅刻する、見学中に私語がうるさい、挨拶をしないといったマナー違反があると、採用担当者から悪印象を持たれてしまう可能性があります。会社見学は生の情報を得られる貴重な機会ですから、マナーを守りながら積極的に参加しましょう。
キャリアアドバイザーコメント北浦 ひよりプロフィールをみる
会社見学をするメリットは、人事担当者ならではの情報を得られる点です。人事担当者は企業全体のことを把握しているため、希望職種が定まっていないなどその企業について広く情報を知りたいときに有効ですよ。
職種ごとの社員のスケジュールや配属、部署横断での研修制度など、会社の制度や取り組みについて応募する前に知ることができます。これらを知っておくことで入社後のミスマッチを防ぐことにもつながるでしょう。また選考フローについて確認しておくこともできますし、人事担当者の顔が事前にわかると選考に進んだ際に緊張感が少し和らぐかもしれません。
会社全体や選考について知りたい場合は会社見学、特定の内容について詳しく聞きたい場合はOB・OG訪問と使い分けるとさらに企業理解が深まるしょう。