目次
- 「資格取得」のガクチカは「過程」を盛り込もう
- 資格別の内定者例文6選|キャリアアドバイザーの解説付き
- 【内定者例文①日商簿記】
26卒 東京ITプログラミング&会計学校 リユース業界 - 【内定者例文②ITパスポート】
26卒 流通経済大学 人材業界 - 【内定者例文③TOEIC】
26卒 法政大学 コンサル業界 - 【内定者例文④MOS検定】
26卒 淑徳大学 リユース業界 - 【内定者例文⑤宅地建物取引士】
26卒 帝京大学 IT業界 - 【内定者例文⑥教員免許】
26卒 電気通信大学 IT業界 - NG例文|キャリアアドバイザーによる添削付き
- ①資格取得が「ゴール」になっている
- ②「頑張りました」という主観的な表現が多い
- ③企業が求める人物像とズレている
こんにちは、キャリアアドバイザーの北原です。「資格取得をガクチカにしたい」という相談を学生から受けることがあります。
ただ持っている資格を伝えるだけであれば「資格欄」に記載すれば済む話。あえて、ガクチカで話すからには意識しなければならないポイントが多く存在します。
そこでこの記事では、実際に内定を獲得した26卒の「資格取得のガクチカ」を資格の種類別に紹介。あわせて、アピールするうえでのポイントや注意点を解説していきます。
※本記事の実例文は、キャリアパーク就職エージェントの利用者の許可を得て作成しております。個人情報の保護と例示としてのわかりやすさを重視し、編集部にて固有名詞の変更や内容の編集をおこなっています。 なお、NG例文については解説の便宜上、生成AIを活用して作成。その後、編集部にて内容の精査と編集を加えて完成させたものです。
自己PRで「資格取得」について効果的に伝える方法については以下の記事で詳しく解説しています。
自己PR「資格取得」でアピールする方法|就活のプロが本音で解説!
またエントリーシート(ES)や履歴書に資格を記載する方法については以下の記事を参考にしてください。
エントリーシートの資格欄の書き方|書くべき資格や注意点も徹底解説
履歴書の資格欄を正しく書くには|優先度や書くことがない人の記入例
「資格取得」のガクチカは「過程」を盛り込もう
資格取得をアピールするガクチカはついつい「合格しました」「〇〇点取りました」と結果ばかり強調するものになりがち。しかし、それは履歴書ですでに伝わっている情報です。
採用担当者が知りたいのは、「資格取得に向けて、どのような工夫をしたか」という過程の部分です。
資格別の内定者例文6選|キャリアアドバイザーの解説付き
【内定者例文①日商簿記】
26卒 東京ITプログラミング&会計学校 リユース業界
私は日商簿記2級の取得に向けて注力しました。
学生時代、私は「未経験から日商簿記2級を取得する」という目標を立てました。知識ゼロからのスタートだったため、圧倒的な学習量を確保する必要があると考え、在学中は「誰よりも早く登校して始業前に勉強し、放課後は最後まで残って学習する」というルーティンを徹底しました。この結果、一発で日商簿記2級に合格することができました。
また、私は一度決めたことから逃げ出さない粘り強さを持っています。友人たちとともに資格取得を目指した際は、難易度の高さからモチベーションが下がるメンバーもいました。そこで私は、積極的に周囲の意見を聞いて不安を取り除き、常にポジティブな言葉がけをおこなうことでチームの士気を維持しました。
その結果、私だけでなくチーム全員で資格を取得することができました。貴社においても、個人のスキルアップに妥協せず取り組むとともに、チーム全体の成果最大化に貢献したいと考えています。
キャリアアドバイザーが読み解く!周囲を巻き込んだ経験を盛り込めると高評価!
まず前提として、日商簿記2級は企業からの需要が非常に高い資格です。経理職はもちろん、営業職でも「取引先の決算書が読める」というのは大きな武器になります。
ただし、簿記2級を持っている学生は多いです。そこで差別化のカギになるのが、資格取得までのプロセスの部分です。「誰よりも早く登校して始業前に勉強し、放課後は最後まで残って学習する」という目標を設定し、初回での合格を達成したエピソードは高い自律心を感じさせます。
また、資格取得のエピソードは「自分一人で黙々と頑張りました」という話になりがち。そんななか、このガクチカでは「周囲のやる気も引き上げた」という周囲を巻き込んだ経験を盛り込めている点も評価ポイントです。
周囲を巻き込む力に自信がある人は以下の記事もあわせて参考にしてください。
人を巻き込む力とは|自己PRで高評価を得る4つのポイントと例文
【内定者例文②ITパスポート】
26卒 流通経済大学 人材業界
私は高校時代から情報処理検定プログラミング1級を取得するなどIT学習に力を入れていました。大学ではさらに専門性を高めるため、独学でのITパスポート取得に挑戦しました。
当時、長時間の通学によりまとまった学習時間が取れないことが課題でした。そこで、往復の電車内を「集中学習の時間」と定め、参考書の読み込みと過去問演習を徹底しました。特に、模擬試験で60点以下だった苦手分野については、解説を読み込むだけでなく、なぜ間違えたかを分析して理解を深めました。
その結果、本番では80点以上のスコアで合格することができました。この経験を通じて、新しい知識を習得する楽しさと、環境を言い訳にせず工夫して成果を出す重要性を学びました。貴社においても、常に自己研鑽を続け、業務知識の習得に励みます。
キャリアアドバイザーが読み解く!誰もが持っている資格こそ「工夫」で差別化せよ
ITパスポートは今や「大学生の標準装備」になりつつあり、ほかの学生と差別化するのが難しいというのが正直なところです。
だからこそ、この例文のように「勉強時間の捻出方法」といった「あなた独自の工夫」に焦点を当てたのは大正解です。企業が見たいのは「持っている資格」ではなく、「資格取得までの過程」です。
「ITパスポートごときでガクチカ?」と不安になる必要はありません。「誰でも取れる資格」だからこそ、「誰にも負けない工夫」を語れば、ちゃんと評価につながります。
ITパスポートを就活で効果的に活用する方法は以下の記事で解説しています。
ITパスポートを就職にうまく活かそう! PR方法を例文付きで解説
【内定者例文③TOEIC】
26卒 法政大学 コンサル業界
私が学生時代力を入れたことは英語学習です。英語力向上を掲げてTOEIC800点突破を目標にしましたが、当初は長文読解のスコアが伸び悩む壁に直面しました。
そこで私は、感覚的な学習から脱却し、2つの定量的アプローチを取り入れました。 1つ目は「語彙のデータベース化」です。演習で不明だった単語や熟語をすべてリスト化し、漏れなく記憶することで読解の精度を高めました。 2つ目は「タイムマネジメントの徹底」です。設問ごとの解答時間をストップウォッチで計測し、遅延の原因が「読む速度」なのか「迷い」なのかを分析して、最適な時間配分を身体に染み込ませました。
スコアが停滞する時期もありましたが、感情的にならず学習方法の修正を続けた結果、TOEIC830点を取得することができました。現在は、この「成果を出すためのプロセス」を塾講師のアルバイトで生徒指導にも応用しています。
貴社においても、直面した課題を論理的に分析し、着実に成果へとつなげていきます。
キャリアアドバイザーが読み解く!「英語力」よりも「課題分析力」に焦点を当てよう
TOEIC、特に800点オーバーは就活において強力な武器。「英語が得意です」「海外に行きたいです」というアピールだけで終わらせるのはもったいないです。
そこでおすすめなのが、「課題分析力」に焦点を当てること。この例文では、スコアが伸びない原因を「語彙の不足」と「タイムマネジメント」に分解して分析していますよね。ガクチカでは得点を上げるために「がむしゃらに頑張った」ではなく、「どこにボトルネックがあるか」を特定し、ピンポイントで対策を打った経験を伝えられると良いでしょう。
これはまさにコンサルタントや企画職などが業務でおこなうPDCAサイクルそのもので、採用担当者に即戦力という印象を残すことができます。
▶就活でTOEICをアピールする際に参考にしたい記事(クリックして開く)
課題発見力を効果的にアピールする方法は以下の記事で解説しています。
課題発見力を徹底解剖! 隠れた問題の本質を見抜く力を企業に示そう
【内定者例文④MOS検定】
26卒 淑徳大学 リユース業界
私は、大学時代MOS検定の取得に力を入れました。
最初にMOS講座を受講した際は、将来役立つスキルであることに魅力を感じた一方で、元来の勉強への苦手意識から挫折しそうになる場面がありました。そこで私は、漠然と取り組むのではなく「日々の学習成果を点数化・可視化する」という手法を取り入れました。
自身の成長を数値で確認できるようにしたことで、小さな達成感を積み重ねられるようになり、学習を継続する原動力となりました。この工夫により、苦手意識を克服し、最終的に複数のMOS資格を取得することができました。
この経験から、困難な状況でも自分に合った努力の方法を見つけ出し、やり遂げる力を身につけました。入社後も、壁にぶつかった際は工夫を凝らし、粘り強く業務に取り組みます。
キャリアアドバイザーが読み解く!挫折から立ち上がった経験を盛り込めるとグッド!
MOSをアピールする学生の9割が「ワードやエクセルが使えます」と話しますが、正直それは入社後の研修でどうにでもなるレベル。そこばかりをアピールしても採用担当者には響きません。
この例文の素晴らしい点は、「勉強が苦手」「挫折しそうになった」という弱みを見せつつ、それをどう乗り越えたかという「解決策」を提示できている点です。
ビジネスの現場でも、嫌な仕事や苦手な業務は必ず発生します。そのときに「やる気が出ません」と止まるのではなく、自分なりの工夫で乗り越えられる人材は、上司から見て非常に安心感があります。
「うまくいった経験」を中心に話すより、こうした「挫折から立ち直った経験」のほうが入社後の活躍イメージを想起することができますよ。
MOS資格を活かせる企業や職種については以下の記事で紹介しています。
MOS資格で就職を有利にする5つの方法|活かせる企業や職種も紹介
【内定者例文⑤宅地建物取引士】
26卒 帝京大学 IT業界
私は学生時代、資格取得をはじめとした学業に注力しました。
高校時代、周囲には勉強に熱心ではない雰囲気がありましたが、私は「自分の成長は環境ではなく自分次第で決まる」という信念のもとコツコツと勉強を続けました。定期テストの2週間前から苦手科目を重点的に対策する計画を徹底し、周囲に流されることなく3年間学年トップの成績を維持しました。
この「環境に左右されず努力する姿勢」は大学でも貫いています。大学1年時には学部内成績で上位5%に入り、さらに難関資格である宅地建物取引士の試験にも挑戦しました。毎日2時間の学習時間を確保してコツコツと知識を積み上げた結果、独学で一発合格を果たしました。
この経験から、孤独な状況や困難な環境でも、自らの意志で行動を継続する強さを身につけました。貴社においても、周囲の環境に関わらず、自ら高い目標を掲げて成果を追求し続けます。
キャリアアドバイザーが読み解く!外部要因に左右されず真面目に努力した経験は刺さる!
多くの学生が「高いレベルの環境で揉まれたこと」をアピールするなかで、「周囲の環境は良くなかったが、そこでも腐らずに努力した」というエピソードは、採用担当者の目に留まります。
企業には「上司ガチャ」「配属ガチャ」などと環境のせいにして努力しない社員も一定数存在します。しかし、このガクチカは「どこに配属しても真面目に努めてくれそう」という安心感を感じさせます。
このように資格取得をアピールする際は、継続力や自律心に焦点を当てられると印象に残ることが多いですよ。
【内定者例文⑥教員免許】
26卒 電気通信大学 IT業界
私は、学生時代、教員免許取得に向けて学業に力を入れました。
所属大学では留年する学生も少なくない厳しい環境でしたが、私は卒業単位の取得に加え、教育への関心から教職課程の履修も決意しました。
膨大な学習量をこなすため、私は「長期的な履修計画」と「短期的なタスク管理」を徹底しました。1年次に4年間を見据えた履修計画を立てて負荷を分散させると同時に、日々の課題やテスト勉強はリマインダーを活用して優先順位を管理し、常に余裕を持って取り組める状態を作りました。
結果、3年前期終了時点で卒業要件を超える140単位を取得し、3種類の教員免許取得も確実な状況です。この経験で培った、マルチタスクを処理する計画力と継続力を活かし、貴社でも責任を持って業務を完遂します。
キャリアアドバイザーが読み解く!「教育への熱意」ではなく「タスク処理能力」をアピール
教員免許をアピールするガクチカでは、ついつい「教育への熱意」について語ってしまう学生が多いです。教育業界の選考であればそれでも良いですが、それ以外の業界の選考では「じゃあなぜ先生にならないの?」と警戒されてしまいます。
そこでおすすめなのが、「タスク管理力」に焦点を当てること。教職課程は非常に手間がかかります。それを通常の学業と両立させた実績は、「事務処理能力」と「スケジュール管理能力」の証明になります。
「教育への熱意」を語るのではなく、「これだけのタスクを工夫を凝らして完遂しました」と実務能力に変換して伝えていることができれば、さまざまな業界で高く評価されます。
NG例文|キャリアアドバイザーによる添削付き
①資格取得が「ゴール」になっている
私は学生時代、TOEIC800点の取得に全力を尽くしました。
当初は500点台でしたが、毎日3時間の勉強を欠かさず継続しました。単語帳をボロボロになるまで繰り返し、模試を毎週解くことで自分の弱点を分析しました。
その結果、大学3年生の夏に目標としていた800点を取得することができました。
「結果」ではなく「学びや活かし方」が知りたい
非常によくある惜しいパターンです。「勉強しました。合格しました。」という構成は、実は誰でも書けてしまいインパクトに欠けます。
採用担当者が知りたいのは「点数を取ったこと」そのものではなく、「その過程で何を学び、何に活かせるのか」です。資格取得をゴールにするのではなく、そこで得たスキルをどう活用するかまで言及しましょう。
ゼミでの研究活動において、海外の論文を読みこなすためにTOEIC800点の取得に取り組みました。
当初は500点台で、英文を読むスピードが遅く、情報の収集に時間がかかることが課題でした。そこで、単なる単語の暗記ではなく、英語を英語のまま理解する「速読」と「シャドーイング」を毎日2時間徹底しました。
その結果、半年でスコアを300点伸ばし800点を取得。ゼミでは最新の海外事例をいち早く要約して共有できるようになり、チームの議論の質を高めることに貢献しました。この経験で得た、「目的のために不足しているスキルを分析し、習得する力」を貴社で活かしたいです。
②「頑張りました」という主観的な表現が多い
私は日商簿記2級の取得に向けて、誰よりも一生懸命努力しました。
試験勉強は想像以上に大変で、何度も挫折しそうになりましたが、「絶対に合格する」という強い気持ちで乗り越えました。毎日かなり長い時間机に向かい、ものすごく集中して勉強しました。苦手な分野も根性で暗記し、最後まで諦めずにやり抜きました。
その結果、なんとか合格することができました。この経験で、どんなにつらいことでも我慢して頑張る忍耐力を身につけました。貴社でもこの精神力を活かして、どんな業務にも全力でぶつかっていきたいと思います。
「大変」「すごい」「頑張った」は自分だけのモノサシ
厳しいことを言いますが、採用担当者にとって「あなたの主観的な頑張り」は評価の対象になりません。
ビジネスの世界では「数字」や「具体的な行動」が重要です。精神論を削ぎ落とし、客観的な数値や工夫したプロセスに変換することで、初めてあなたの努力が相手に伝わります。
合格率約20%の日商簿記2級に対し、最短2カ月での取得を目標に掲げました。
過去問の分析から、配点の4割を占める「工業簿記」で満点を取ることが合格への近道だと仮説を立てました。そこで、総学習時間200時間のうち6割を工業簿記に費やしました。また、通学時間を仕訳アプリの活用に充て、スキマ時間で基礎を固める効率化を徹底しました。
戦略的な学習の結果、90点以上の高得点で一発合格を果たしました。この経験から、課題を分析し、リソースを適切に配分して成果を出す重要性を学びました。
③企業が求める人物像とズレている
私は国家資格であるITパスポートの取得に注力しました。
IT社会において必須の知識だと考えたからです。私は一人で黙々と作業をすることが得意なため、図書館に毎日こもり、過去問を10年分徹底的に解き続けました。誰とも話さず集中して学習することで、知識を体系的にインプットしました。
その結果、高得点で合格することができました。この経験で培った、孤独な環境でも集中力を維持し、自分の世界で成果を出す力は、貴社の営業職においても必ず役立つと考えています。
強みの「ベクトル」を志望企業に合わせよう
資格取得のガクチカは「一人で黙々と努力した」というものになりがち。「事務職」や「研究職」ならアリかもしれませんが、「営業職」志望で「誰とも話さず黙々と」を強調するのは危険です。
志望する職種や企業のカラーに合わせて、アピールするエピソードの切り口を調整しましょう。
IT企業へのインターン参加を機に、エンジニアとの対話を円滑にするためITパスポートを取得しました。
当初は専門用語が理解できず、提案内容が浅くなることが悔しい経験をしました。そこで、基礎知識を習得しつつ、わからない点は友人とクイズ形式で出し合う勉強会を主催しました。楽しみながら学ぶ環境を作ることで、ともに合格を目指しました。
資格取得後は技術的な視点を含めた提案ができるようになり、チームの架け橋として機能しました。貴社の営業でも、周囲と協力して知識を成果に繋げたいです。
企業が求める人物像を調べる方法は以下の記事で確認してください。
就活対策! 企業の「求める人物像」とは? 調べ方・活用法を大公開
キャリアパーク就職エージェントは、東京証券取引所グロース市場に上場しているポート株式会社(証券コード:7047)が運営しているサービスです。
優秀な人材と思われたい一心で「苦労したこと」を隠そうとする学生も多いですが、実はむしろそういったエピソードこそ伝えるべき。
壁にぶつかったときに「工夫して乗り越えた経験」こそが、あなたが入社後も活躍できる証明になりますよ。