目次
- 鉄道会社への就職は求める人物像の把握が最重要! まずは業界の特徴を押さえよう
- まずは基礎知識を身に付けよう! 鉄道会社の特徴
- ①鉄道会社のビジネスモデル
- ②鉄道業界全体の動向
- ③鉄道業界の適性検査
- ④鉄道会社就職後のキャリア形成
- 「鉄道会社に就職したい」といっても就職先はさまざま! 鉄道会社の4つの種類
- ①JR:JR東日本・JR東海など
- ②私鉄:東京メトロ・阪急電鉄など
- ③第三セクター鉄道:しなの鉄道・三陸鉄道など
- ④公営鉄道:仙台市・京都市など
- それぞれの採用ルートを知ろう! 鉄道会社の募集職種と業務内容
- ①総合職:鉄道会社の運営や経営の一翼を担う
- ②技術職:車両や施設のメンテナンスをおこなう
- ③プロフェッショナル職:鉄道運行の最前線に立つ
- 企業が求める人物像を知ろう! 鉄道会社への就職が向いている人の特徴
- ①ルールをきちんと守れる人
- ②責任感のある人
- ③コミュニケーション能力のある人
- ④鉄道が好きな人
- 鉄道会社への就職には特有の採用ルートと求める人物像の理解が大切
- なぜ難しい? 鉄道会社に就職する難易度が高いと言われる3つの要因
- ①知名度が高く人気が高いから
- ②働きやすさからも人気の業界だから
- ③採用人数に対して応募人数が多いから
- 鉄道会社に就職するために今からやっておきたい3つの対策
- ①鉄道会社で活躍できる人物像と自分の共通点を探す
- ②アピールできるポイントを鉄道会社向けに絞って整理しておく
- ③鉄道会社に入社後のキャリアビジョンを明確にしておく
- 鉄道会社への就職で確認必須! 志望動機に盛り込みたい3つの要素
- ①なぜその鉄道会社を志望するのか
- ②なぜその職種を志望するのか
- ③その会社や職種でどのように活躍できるか
- 職種別で紹介! 鉄道会社の志望動機例文3選
- ①総合職
- ②技術職
- ③プロフェッショナル職
- 一歩進んだ対策を! 鉄道会社への就職におすすめの資格4つ
- ①国内旅行業務取扱管理者
- ②英検・TOEIC
- ③日本語検定
- ④サービス介助士検定
- 鉄道会社への就職は業界研究が大切! 企業に合う対策をして内定を勝ち取ろう
鉄道会社への就職は求める人物像の把握が最重要! まずは業界の特徴を押さえよう
こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。鉄道会社への就職を目指す学生からこんな質問をもらいます。
「自分は鉄道会社への就職に向いているのだろうか」
「具体的にどんな対策をしたら良いのか知りたい」
知名度があり学生からの人気も高い鉄道会社に就職するには、志望企業の求める人物像を把握することが最も大切です。そのため、まず鉄道業界にはどのような特徴があるのか、押さえておくようにしましょう。
この記事では、鉄道会社の特徴から今からできる対策、志望動機例文などを紹介しています。まずは鉄道会社の特徴や職種といった基本を理解して、実際にできる対策から始めていきましょう。
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まずは基礎知識を身に付けよう! 鉄道会社の特徴

鉄道会社への就職を目指すにあたって、まず理解しておきたいのは業界特有の採用フローと適性検査があることです。
ほかにも、非鉄道事業で収益を上げている会社があり、列車にかかわる仕事だけをできるとは限らないことを覚えておかなければなりません。
ここからは、鉄道会社の特徴を詳しく解説していくので、ぜひ参考にして基礎知識を深めてくださいね。
①鉄道会社のビジネスモデル

鉄道会社とは、鉄道を利用して人やモノを運ぶサービスをおこなう会社のことです。鉄道会社のビジネスモデルは主力の鉄道事業のほか、不動産や小売、流通などの非鉄道事業と多岐にわたります。
「列車を運行するために必要な仕事だけをしているのでは?」と思う学生もいますよね。しかし、駅構内にあるテナントを運営していたり、旅行ツアーを販売していたりと、鉄道以外のビジネスをおこなっている場合もありますよ。
②鉄道業界全体の動向
- 新型コロナウイルス感染症禍で落ち込んだ業績は回復傾向
- 鉄道以外の非鉄道事業で収益を上げている会社もある
ここ数年、鉄道業界にはさまざまな変化があり、新たな課題に取り組む企業が多くなっています。記憶に新しいのが、新型コロナウイルス感染症の流行ですよね。
また、少子高齢化による顧客の減少や度重なる災害の発生も、鉄道業界に変化をもたらしています。
今の鉄道業界で何が起こっているのかを把握しておくと、志望動機に厚みが出たり、業界知識を聞かれても答えられたりします。ここで鉄道業界全体の動向をチェックしておきましょう。
新型コロナウイルス感染症禍で落ち込んだ業績は回復傾向
新型コロナウイルス感染症の流行で落ち込んだ鉄道会社の収益は回復傾向にあり、日本経済新聞によると、鉄道大手18社のうち15社で2024年4〜6月期の純利益が前年同期よりも増えています。
- 人流が回復した
- 運賃を値上げした
- 不動産やホテルなどの非鉄道事業が業績をけん引した
しかし、少子高齢化の影響を受け、地方では顧客が減少し、路線維持が困難となっている鉄道会社も少なくありません。
企業研究の一環として各企業の業績を押さえておくことで、自己PRや志望動機に説得力を持たせることができるようになりますよ。

キャリアアドバイザー
鉄道業界の直近のトレンドの一つに、東京地下鉄(東京メトロ)が2024年10月23日に東証プライム市場に上場したことが挙げられます。上場時の時価総額が1996年に上場したJR西日本に匹敵し、注目を集めました。
鉄道以外の非鉄道事業でも収益を上げている会社もある
鉄道以外の非鉄道事業で収益を上げたり、力を入れたりする会社も多くなっています。
- JR東日本:2024年5月~デジタル金融サービス「JRE BANK」の提供開始
- 阪急阪神ホールディングス:不動産業(商業施設やオフィスの家賃)
鉄道会社では、金融サービスや不動産、ホテル・レジャーなどのサービスを提供し、運輸収入以外の収入も確保していますよ。
③鉄道業界の適性検査
鉄道業界では、採用試験をはじめ入社後にも受ける適性検査に特徴があります。とくに、運転免許に関する制度が定められた省令により、電車の運転士になるには採用試験のほかにさまざまな試験に合格しなければなりません。
- 身体検査
- 適性検査
- 筆記試験
- 技能試験
これは採用試験も同様で、職種ごとにSPIや適性試験を受ける必要がありますよ。鉄道業界では「クレペリン検査」が実施されるケースが多くなっています。クレペリン検査は、能力面の特徴と性格・行動面の特徴から働きぶりを予測する検査です。
ほかにも、「NR式知能検査」という適性検査を実施している企業もありますよ。

キャリアアドバイザー
基本的に、適性検査はこれといった対策ができる検査ではありません。ただ、何も知らずに受験するよりは、事前に検査内容を把握しておくと安心ですよ。
④鉄道会社就職後のキャリア形成
鉄道会社に就職後のキャリア形成について知っておきたい、という人も多いのではないでしょうか。鉄道会社のキャリア形成は職種によって異なり、その方法や考え方は企業によってさまざまです。
その一例として、以下で東京メトロのキャリアパスの例を紹介します。
- 1年目~:一般職
- 約10年目~:指導職
- 約15年目~:監督職/管理職
昇進のスピードや昇進試験の有無も職種や企業によって異なります。鉄道会社に入社してどうなりたいのか、企業を選ぶ際にはキャリア形成の考え方や方法を軸に検討しても良いでしょう。
キャリア形成について詳しく知りたいという人は、こちらの記事が参考になります。キャリア形成について考える前の準備から具体的な方法まで解説していますよ。
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「鉄道会社に就職したい」といっても就職先はさまざま! 鉄道会社の4つの種類

鉄道会社への就職を目指す際、まず理解しておくべきなのが、その鉄道を運営する母体の違いです。日本の鉄道は、大きく分けて4つの母体によって運営されています。ただし、鉄道による運輸事業を主力事業にしていることに違いはありません。
鉄道業界への就職を目指す際は4つの運営母体の特徴を理解し、あなたの価値観や目指すキャリアに合った企業を選ぶことが大切です。
まずはそれぞれの違いをよく理解して、自分に合った企業探しを始めてみてくださいね。
①JR:JR東日本・JR東海など
JR(Japan Railways)は、国鉄の分割民営化により1987年に発足した鉄道事業者の略称です。
JRは日本の鉄道を代表する大手企業であり、長距離輸送や都市間輸送を担っているため経営基盤が安定しているのが特徴です。
また、全国に支社のあるJR各社に総合職として入社した場合には、全国どこのエリアにも転勤の可能性があることもJRの特徴と言えるでしょう。

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現在、新幹線の運行はJR四国以外のJRが担っています。新幹線に携わりたいのであれば、JRへの就職を検討してくださいね。
②私鉄:東京メトロ・阪急電鉄など
私鉄は、JR以外の民間企業が経営する鉄道会社です。日本民営鉄道協会に加盟する16社を大手私鉄と呼び、大手私鉄以外の私鉄は中小私鉄と呼ばれています。
私鉄の特徴として、鉄道による運輸事業のみならず、駅周辺におけるバス路線やスーパーの運営、マンションの建設・分譲などといったサービスを展開し、鉄道を中心に地域を活性化している点があります。

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駅周辺はその鉄道会社の特色が表れていることも多いので、志望企業が決まったらその鉄道と生活サービスの充実している駅を利用してみると良いでしょう。
③第三セクター鉄道:しなの鉄道・三陸鉄道など
第三セクター鉄道とは、第三セクター方式で設立・運営されている鉄道のことです。第三セクター方式は、国や地方公共団体である第一セクターと、民間企業である第二セクターが共同出資して設立された事業体のことを指します。
現在では、在来線の存続を図ったり、経営を再建したりなどさまざまな理由から第三セクターへ移行する鉄道も増えています。地域とのかかわりも深く、地域活性化や地域振興のために設立・運営された鉄道会社も多くなっていますよ。
④公営鉄道:仙台市・京都市など
公営鉄道とは、地方公営企業や地方公共団体が経営する鉄道のことです。公営鉄道の特徴は、比較的大きな都市部にあることや、地域住民の生活を支える存在であることが挙げられます。
公営鉄道は地域住民にとってなくてはならない存在であるため、経営再建や在来線区間の存続のために第三セクター鉄道へ移行して営業を続けることもありますよ。
また、公営鉄道で勤務する場合には公務員になるので、福利厚生が充実しているものの、キャリアパスが限定的になる傾向があります。
公営鉄道とそのほかの鉄道会社を併願する場合には、こちらの記事が参考になりますよ。
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公営鉄道の鉄道事業に関する職種に就職した場合、公務員という立場で運転士や駅員として働くことができますが、鉄道の運転士にはさまざまな資格等が必要となるため、就職してすぐに運転士や車掌として働けるわけではありません。
たとえば、都営地下鉄を運営する東京都交通局の場合、まずは駅係員として改札業務やホームの監視業務などを数年経験した後、社内の選考試験や研修を経て、電車車掌や運転士として働けるようになります。
もちろん上記は一例であり、キャリアステップは各自治体によって異なりますが、公営鉄道に就職したからといって、必ずしも運転士になれるわけではない点や、運転士になるにはかなりの時間と努力が必要である点は理解しておいてくださいね。
それぞれの採用ルートを知ろう! 鉄道会社の募集職種と業務内容

鉄道会社の新卒採用は大きく3つのルートに分かれています。それぞれの職種で業務内容が異なるのはもちろん、求める人物像やスキル、経験も異なりますよ。
志望動機では、入社後にその職種でどのように活躍するかまで伝える必要があるので、それぞれ職種や業務内容について理解することは欠かせません。
ここでは、鉄道会社の募集職種と業務内容を解説します。それぞれを把握したうえで、将来のビジョンについても考えてみましょう。
キャリアビジョンについての理解を深めるには、こちらの記事が役に立ちます。ぜひ参考にしてみてくださいね。
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①総合職:鉄道会社の運営や経営の一翼を担う
鉄道会社の総合職は、将来的に鉄道会社の運営や経営の一翼を担う人材になる重要なポジションです。
- 事務:経営企画、総務、人事、財務、広報、営業、グループ事業などにかかわる業務
- 運輸:駅や車内での新サービスの企画推進、中央新幹線による将来の輸送体系の構築、投資計画策定をはじめとする経営企画、安全対策、人事、広報、営業、技術開発など
- 車両・機械:技術開発や投資計画策定をはじめとした経営企画、営業、総務、人事、広報、安全対策など
- 施設:投資計画策定をはじめとした経営企画、関連事業、総務、人事、広報、安全対策など
- 電気・システム:鉄道事業、建設工事、情報システム、技術開発、超電導リニアの推進といった部門のほか、投資計画策定をはじめとした経営企画、総務、人事、広報、安全対策など
- 事務系:鉄道事業計画/旅客誘致/お客さまサービス/自治体・地域連携/マーケティング
- 技術系:電気/車両/土木/建築
多くの企業の場合、まずは鉄道運行の現場で経験を積み、数年おきのジョブローテーションを経て、経営に携わるさまざまな経験や知識を蓄えます。
鉄道会社の総合職は採用人数が少なく、競争率の高い職種です。内定獲得には、将来のビジョンを明確にして計画的に動く必要があります。

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総合職には鉄道業界の基盤を支えるためにさまざまな知識やスキルが求められます。キャリアアップのチャンスも豊富にありますよ。
②技術職:車両や施設のメンテナンスをおこなう
鉄道会社の技術職は、車両や路線の管理、電気設備の保守管理など、メンテナンス全般をおこなうポジションです。
- 車両の検査
- 修繕業務
- 線路や土木構造物、駅舎、駅の機械設備の検査
- 保守業務
- 電気関係設備の検査・保守業務
技術職は、安全かつ安定した鉄道運行を支えるために、専門的な知識やスキルを有している必要があります。企業によっては、技術職の応募にあたって募集学科や専攻が限られていることがありますよ。
キャリアパスとしては総合職と同様にジョブローテーションを経て、さまざまな業務で知識やスキルを身に付け、技術部門の管理職を目指すことになります。

キャリアアドバイザー
最近ではIoTやAI(人工知能)技術を活用したメンテナンスが普及しています。そのため、新しい技術に対応できるスキルも必要となるでしょう。
③プロフェッショナル職:鉄道運行の最前線に立つ
プロフェッショナル職は、駅員や車掌、運転士として鉄道運行の最前線に立つポジションです。運転士になるには、このプロフェッショナル職の採用ルートから目指すことになりますよ。
- 駅業務・車掌業務・運転業務など、顧客対応や地下鉄の運行に関する業務
企業によっては、技術部門と運輸部門をプロフェッショナル職と呼ぶこともあります。また、プロフェッショナル職は「現業職」と呼ばれたり、「エキスパート職」と呼ばれたりすることもありますよ。
駅での業務全般を担当する仕事がどのように呼ばれているのか、募集要項をよく確認するようにしてくださいね。

キャリアアドバイザー
電車の運転士に憧れたことのある人も多いでしょう。会社内に運転士になるための養成所がある場合には、運転講習課程の訓練を受けて合格基準に達すると国家試験が免除されますよ。

キャリアアドバイザーコメント成瀬 遼プロフィールをみる
志望する鉄道会社は決まったものの、総合職とプロフェッショナル職のどちらに応募すべきか迷っている人もいると思います。応募する職種によって入社後の仕事内容はもちろん、その後のキャリアや働き方も大きく変わるため、職種選びは慎重におこなう必要がありますよ。
応募する職種に悩んでいる人は、会社全体の運営や経営に携わりたいのであれば総合職、現場で実際の鉄道業務を担いたいのであればプロフェッショナル職など、まずは仕事内容を基準に考えるのがおすすめです。
仕事内容によって入社後に毎日携わる業務が大きく変わるため、自分に合った職種を選ばなければ入社後に後悔する事態になりかねません。自己分析などを通じて、どちらの仕事に興味があるのか、どちらが自分に向いているのかなどを冷静に見極めてください。
また、仕事内容で判断できない場合は、条件面で選ぶのも有効な手段となります。勤務地や転勤の有無、給与、各種手当のほか、休日勤務や夜間勤務の有無など、職種によって働き方も大きく異なるため、より自分が求める条件を満たす職種を選ぶのもおすすめですよ。
企業が求める人物像を知ろう! 鉄道会社への就職が向いている人の特徴
鉄道会社の特徴や種類、募集職種がわかったところで、どんな人が鉄道業界に向いているのか気になりますよね。求める人物像は企業ごとに異なるので、あらかじめどんな人が求められているのか知っておくことが大切ですよ。
ここからは、鉄道会社の就職に向いている人の特徴を紹介します。鉄道会社に就職するにあたってあなたの持っている強みが活かせそうか、確認してみてくださいね。
①ルールをきちんと守れる人
鉄道会社の社員にとって、安全で安定した輸送を確保することは最優先されるべき事項です。そのため、多くの鉄道はルールをきちんと守れる人を求めています。
日本の鉄道は定時性に優れており、東海道新幹線の平均遅れ時間は1分未満となっています。定時で列車を運行するというのは、鉄道会社の努力の賜物と言えるでしょう。
そして、鉄道会社の社員には列車を時間どおりに運行することはもちろん、乗客の安全のために守らなければならないルールがたくさんあります。
- 鉄道に関連する法律や規則
- 鉄道に関連する規定
- 鉄道に関連する法律施行令
- 鉄道に関連する施行規則
このような国が定める法律のほかにも、各企業が定める就業規則もあります。

キャリアアドバイザー
誰かが見ているわけでなくてもルールをきちんと守れる人は、鉄道会社への就職に向いていると言えますよ。
②責任感のある人
どのような仕事でも責任感を持って取り組むことは大切ですが、安全が重要視されている鉄道会社の仕事ではより責任感を持つことが大切です。
たとえば、JR東海では輸送の安全の確保にかかわる社員の基本精神として「安全綱領」を定めています。「安全綱領」とは、安全の確保と人命の優先には心構えと道義的な自覚、態度が必要であることを具体的に表したものです。
鉄道会社が多くの人の命を預かるサービスを提供している以上、強い責任感と高いプロ意識が必要です。多くの人の命と安全に関わる仕事だからこそ、責任感を持って業務に取り組むことのできる人は鉄道会社への就職に向いていると言えますよ。
こちらの記事では自己PRで責任感をアピールする方法を解説しています。ポイントや例文など、参考になる情報が満載なのでぜひ見てみてくださいね。
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③コミュニケーション能力のある人
列車の運行や保守は、一人ではおこなえません。さまざまな役割、年齢の人たちと協力して仕事を進めることが必須となります。そこで重視されるのが、コミュニケーション能力です。
コミュニケーション能力があれば、周囲の人とのチームワークが必要になる場面でもスムーズに対応できます。また、顧客と接する機会においても場面に応じた適切な対応をすることが可能です。
鉄道会社への就活でコミュニケーション能力を自分の強みとしてアピールしたいと考えている人には、こちらの記事が参考になります。あわせて確認してみてください。
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④鉄道が好きな人
言うまでもなく、鉄道が好きな人は鉄道会社への就職に向いています。そして、ライバルには同じような気持ちを抱える学生が多いでしょう。
鉄道への深い理解と情熱は、業務においてさまざまな形で活かされ、企業に大きな貢献ができる可能性を秘めています。また、ライバルと差をつけるという観点からも「鉄道が好き」という情熱を志望動機や自己PRに盛り込む必要がありますよ。

キャリアアドバイザー
しかし、好きという気持ちだけでは仕事は務まりません。鉄道が好きということ以外に、その企業に入社したい理由や入社後のキャリアビジョンを明確にしておくことが大切ですよ。
好きなことを仕事にするということはどういうことなのか、詳しくはこちらの記事を参考にしてみてくださいね。
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鉄道会社への就職には特有の採用ルートと求める人物像の理解が大切
ここまで解説してきたように、鉄道会社にはさまざまな種類があり、それぞれ職種別に採用ルートが分かれています。
鉄道会社への就職をするために、まずはどの職種を目指すのか明確にしましょう。職種も、その職種に求められる人物像も企業ごとに異なるので、企業研究が欠かせません。
新卒から目指せる職種には何があるのか、企業ごとに職務内容の違いはあるのかなど、あなたの理想的な働き方ができる企業を見つけてください。
企業研究ができたらあなたがどの職種に適性があるのか見極め、必要なスキルや経験を身に付けておきます。企業に合った自己PRや志望動機を作成することが、選考突破のカギとなりますよ。
なぜ難しい? 鉄道会社に就職する難易度が高いと言われる3つの要因


就活生
鉄道会社への就職は難しいと聞くので、受かるか不安です。

キャリアアドバイザー
確かに、さまざまな理由から鉄道会社への就職は難易度が高いと言われています。しかし、難易度が高い理由を把握して対策を立てれば問題ありませんよ。

就活生
難易度が高い理由にはどのような理由があるのでしょうか。

キャリアアドバイザー
ここからは鉄道会社に就職する難易度が高いと言われる3つの要因を解説していきます。一つずつ確認して、不安や悩みを取り除いていきましょう。
鉄道会社への就職は難しいと聞いて、不安になる学生も多いのではないでしょうか。その不安を解消するうえでは、なぜ難しいのかを知っておくことが大切です。
まずは鉄道会社に就職する難易度が高いと言われる理由をチェックし、対策の方向性を定めましょう。
①知名度が高く人気が高いから
鉄道会社に就職する難易度が高いと言われる要因の一つとして、知名度が高く、学生からの人気も高いことが挙げられます。鉄道は、地域社会や観光業、インフラの基盤として多くの人にとってなくてはならないライフラインだからです。
「誰でも知っている企業に入りたい」と考える学生も多く、就職先としての人気は非常に高くなっています。
とくに地域に根付いた鉄道会社や全国的に有名な企業は、多くの人が志望します。知名度が高い企業ほど志望する学生が多く集まり、競争率が高くなるのです。
②働きやすさからも人気の業界だから
鉄道会社は福利厚生や労働環境が整っていることから、働きやすい企業としての評判が高く人気もあります。
たとえば、相模鉄道を運行する相鉄ホールディングスの福利厚生にはこのようなものがありますよ。
- 各種社会保険
- ベネフィットステーション
- 株式投資組合
- 育児・介護休業
- カムバック制度
- 年間休日126日
- 平均残業時間約14時間/月
働きやすさは離職率にも表れます。JR東日本によると、2023年度の定年退職などを除いた離職率は1.29%でした。ほかにも、相鉄グループの離職率は1.1%と「令和5年雇用動向調査」の運輸業・郵便業における一般労働者の離職率9.4%と比較しても低い水準となっています。
働きやすさを重視して就活をするのであれば、こちらの記事も参考になります。企業の探し方や、見つけた企業の評判を知る方法を解説していますよ。
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③採用人数に対して応募人数が多いから
人気がある分、鉄道会社の選考には応募が集まりますが、企業規模やポジションに応じて採用枠は限られています。なかには応募人数の多さを理由に採用人数を増やしたり、募集人数よりも多く採用したりしている企業もありますよ。
例えば、JR東日本では2025年度の新卒採用計画数を140人程度増やす計画を発表しました。また、JR東海でも、下記のように計画数より多い内定者を出しています。
- 総合職:募集人数約80人に対して93人を採用
- プロフェッショナル職:募集人数約500人に対して514人を採用
このように、募集人数よりも多い内定者を出す理由の一つになるほど応募人数が多いことからも、就職する難易度が上がりやすいことは一目瞭然でしょう。

キャリアアドバイザーコメント川﨑 瑛久プロフィールをみる
鉄道会社が新卒採用で「総合職」「技術職」「プロフェッショナル職」のように、別々の採用フローを取り入れている理由は、それぞれの職種に求められる専門性やスキルに応じた適切な人材を採用し、幅広い業務に対応できる組織作りをおこなうためです。
鉄道会社は鉄道の運行や車両の整備、線路の管理など、事業の専門性が高く、業務内容も多岐にわたります。各業務に必要な適性なども大きく異なるため、職種別採用を取り入れ、業務の多様性に対応しているのです。
また、職種別採用を取り入れることによって、入社後のキャリアもイメージしやすくなりますよね。総合職であれば会社全体の管理、技術職であれば現場のスペシャリストなど、将来像が具体的にイメージできることで、社員のモチベーション維持にもつながります。
鉄道会社に就職するために今からやっておきたい3つの対策

ここまでの内容から、鉄道会社の特徴や種類、就職の難易度がわかったと思います。選考を突破するためには、早いうちから準備を進めることが大切ですよ。
ここからは、鉄道会社に就職するために選考前の今からできる3つの対策を紹介していきます。「何もアピールできることがない」という学生にも実践できる内容なので、ぜひ参考にしてくださいね。
①鉄道会社で活躍できる人物像と自分の共通点を探す
鉄道会社に就職するためには、その企業が求める人物像を理解しておくことが大切です。
企業が求める人物像は、現在進行形で活躍している人の特徴とも言えます。さまざまな企業の求める人物像をチェックして、活躍できるのがどのような人材なのか把握しておきましょう。
選考前の今のうちから企業が求める人物像、活躍しやすい人物像と自分の共通点を探しておくことで、志望動機にも説得力を持たせられますよ。
- 求める人物像が「チームワークを大切にできる人」の場合→周囲の人と協力した○○という経験がある
- 求める人物像が「当事者意識を持って最後までやり抜くことができる人」の場合→長所が「あきらめずにやり抜くこと」である
- 求める人物像「現状に満足せず創意工夫を重ねられる人」→現状に満足せずに高みを目指すことを大切にしている
共通点は、自分の過去の経験や大切にしている価値観と照らし合わせることで見つかります。自己分析をしっかりおこなって、志望企業が求める人物像と自分の共通点を見つけましょう。
自己分析には、自分史を作る方法がおすすめです。これなら自分の過去の経験と価値観が一緒に明らかになります。ぜひこちらの記事を参考に自分史を作成してください。
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②アピールできるポイントを鉄道会社向けに絞って整理しておく
あなたが持っているスキルや経験のうち、鉄道会社での選考にアピール材料として使えるものを絞り込み、整理しておきましょう。
協調性や継続力など、鉄道会社が求める人物像と近いスキルや経験に重点を置きます。アピールポイントをあらかじめ準備しておくことで、面接時には焦ることなくあなたの強みを伝えられ、志望企業に適した人材であると感じてもらいやすくなりますよ。
- 当たり前のことを続けられる継続力がある
- ほかの人も巻き込む問題解決能力がある
- ほかの人に気を配り、チームワークを大切にできる
- 適応能力が高く、環境の変化にもついていける
こちらの記事では、面接での自己PR例文を紹介しています。数多くの自己PR例文を紹介しているので、あなたに合ったものが見つかるはずですよ。
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③鉄道会社に入社後のキャリアビジョンを明確にしておく
選考前の今のうちから、鉄道会社に入社後のキャリアビジョンや目標を明確にしておくこともできます。
たとえば、総合職として入社して、将来は多くの人を束ねて働きたいといった具体的なビジョンがあると、企業側も「成長しながら会社に貢献してくれる人材」として評価しやすくなりますよ。
- 仕事とプライベートを分けて考える
- いつまでに達成したいのか決める
- 現実的にイメージする
- 定期的に見直す
- 企業の方向性と一致させる
- すぐに達成可能な目標は避ける

キャリアアドバイザー
キャリアビジョンを策定することで、ビジョンの実現に向けた行動も明確になって準備も進みますよ。
キャリアビジョンを作成にするには事前準備も大切です。詳しくはこちらの記事を参考にしてください。
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キャリアビジョン例11選|例文から選考で刺さるビジョンを作成!
就活においてキャリアビジョンを考える際は、例を参考にするのも方法の1つです。この記事では例だけでなく、キャリアビジョンの考え方についてもキャリアアドバイザーが詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてみてください
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鉄道会社への就職で確認必須! 志望動機に盛り込みたい3つの要素

採用ルートと求める人物像に各社の違いが表れる鉄道会社への就職は、企業独自の内容を志望動機に盛り込むことが必須です。
どの企業にも言える内容ではほかの就活生に埋もれてしまう可能性が高く、就職の難易度が高い業界がゆえに選考落ちしてしまう可能性も高まります。
ここでは、鉄道会社の志望動機に盛り込みたい3つの要素を解説します。志望動機の書き方がわからない学生はぜひ参考にしてみてくださいね。
①なぜその鉄道会社を志望するのか
志望動機では、まずなぜその鉄道会社を志望するのかを明確にしましょう。その企業でなければならない理由を、企業研究で得た情報とあなたの価値観や経験とをマッチングさせて論理的に説明します。
多くの鉄道会社があるなかで、なぜその鉄道会社を志望するのか、実際のエピソードを添えて具体的に伝えることが大切ですよ。
御社が日本で唯一おこなっている○○プロジェクトに興味を持ち、学生時代には実際に△△というイベントに参加しました。参加するなかで御社の「すべての町の活性化を」というスローガンを体現しようとする姿勢を強く感じました。この経験を活かして次は参加者ではなく運営としてプロジェクトに参画し、御社に貢献したいと考えました。
おすすめの企業研究方法やツールについて、こちらの記事から確認してくださいね。
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就活では企業研究により自分に合う企業を見つけ、説得力のある志望動機を作成することで内定に近づきます。この記事では企業研究の目的、おすすめの方法、注意点などをキャリアアドバイザーが解説します。 具体的な活用方法も紹介するので、ポイントを絞ったアピールで周囲と差をつけましょう!
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企業説明会に参加することも企業研究の方法の一つです。種類の異なる鉄道会社の企業説明会に参加して、それぞれの特徴を比較したうえで企業を絞り込んでみてください。
②なぜその職種を志望するのか
なぜその鉄道会社を志望するのかを明確にしたら、次はなぜその職種を志望するのかも明確にする必要があります。
鉄道会社では職種別採用がおこなわれています。応募する職種に合わせて、その職種を目指そうとしたきっかけやあなたの強みを具体的なエピソードを交えて伝えましょう。
- その職種を目指そうとしたきっかけ:海外旅行で鉄道を利用した際に、日本の鉄道の定時性が優れていることを再認識したから
- 職種に合わせた強み:学生時代のサークル活動を通し、コミュニケーション能力を培った

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ジョブローテーションのある総合職を志望する人のなかには、鉄道会社における特定の仕事がやりたいと決まっているわけではなく、その企業の業務に幅広く携わりたいといった考えを持っている人もいると思います。
上記のような考えを持って総合職を目指す場合、なぜ総合職なのかという点について、説得力のある志望動機が必要です。この点が明確になっておらず、企業側になんとなく総合職を目指しているような印象を残してしまえば、選考突破は難しくなるでしょう。
「なぜ総合職なのか」を考える際には、総合職の役割を理解することが重要です。ジョブローテーションを通じた幅広い経験により、将来的な幹部候補として期待されているのが総合職ですので、会社全体を見すえた内容を志望動機にも盛り込んでください。
具体的には「◯◯事業で◯◯を実現したい」など、他職種よりもスケールの大きな内容を伝えるイメージとなります。企業研究で事業内容やその企業のビジョンに対する理解を深め、より具体的な目標をアピールすることで、志望動機の説得力も高まるでしょう。
③その会社や職種でどのように活躍できるか
志望動機では、入社後にその会社や職種でどのように活躍できるのか伝えることも重要です。入社後にどのように活躍できるか伝えることは、意欲の高さのアピールにもなります。
採用担当者にあなたの熱意やスキルを伝えるだけでなく、企業とのミスマッチを防ぐうえでもとても大切ですよ。
鉄道会社ごとの求める人物像を掘り下げて入社後に何をしたいのか、長期的な目標は何かを具体的に示し、入社後に活躍できる人材であることをアピールしましょう。
- 学生時代のアルバイトで培ったコミュニケーション能力を活かし、利用者である地域住民の皆様に寄り添い、街を発展させていくことに貢献したいと考えています。

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鉄道会社は、数年おきにさまざまな業務を経験するジョブローテーションがおこなわれています。そのためポジションが変わることを前提としたキャリアプランを立てるのがおすすめですよ。
鉄道会社への志望動機をブラッシュアップしたいのなら、こちらの記事が参考になります。求められる人物像をしっかり押さえた志望動機をアピールし、選考通過を目指しましょう。
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職種別で紹介! 鉄道会社の志望動機例文3選
鉄道会社の志望動機では、企業が求める人物像と自分の共通点を見つけ、応募する職種に合わせた内容にすることが大切です。
どの企業にも言える内容ではなく、その企業独自の内容を盛り込むと、より良い志望動機が出来上がりますよ。
ここからは、鉄道会社への就職を目指すときに参考になる志望動機例文を職種別に紹介します。「鉄道会社への就職で確認必須! 志望動機に盛り込みたい3つの要素」で解説した要素も盛り込んで解説しているので、ぜひ参考にしてくださいね。
①総合職
御社の「国際的に活躍できる人材を輩出する」というビジョンに強く共感し志望いたしました。とくに、ジョブローテーションを通じて、グローバルな仲間とともに勤務できる点がほかの企業にはない魅力的な点だと感じています。
大学時代には、カナダへの留学を通じて語学力だけでなく、問題解決能力やコミュニケーション能力を養いました。現地の駅直結のビルにある企業でインターンシップをおこない、日本の鉄道の技術力とサービスレベルを改めて実感すると同時に、海外展開の可能性を強く感じました。
入社後には、ジョブローテーションでさまざまな業務を経験しながら御社と△△市が構想中の○○プロジェクトに参画し、●●事業の海外展開を実現したいと考えています。
また、将来は海外支社の責任者として、日本の鉄道技術を世界に広めることに貢献したいと考えています。御社のグローバルな事業展開の一端を担い、会社とともに成長していきたいです。

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自分の強みや価値観、経験などを具体的なエピソードを交えて説明できています。入社後に実現したいことも、その企業に特化した内容になっていて良いですね。
②技術職
私が御社を志望する理由は、鉄道の保線を通じて、多くの人々の安全で快適な生活を支えたいと考えるからです。
御社が教育を重視し、実習線や大型保線機械を使った実践的な研修をおこなっている点に強く惹かれました。実際に私も、高校時代から続けるアルバイトで、後輩育成の重要性を学んだ経験があり、教育がいかに組織の安全に貢献するかを身をもって感じました。
鉄道は社会インフラとして、多くの人の生活に不可欠な存在です。入社後は、土木工学の知識とこれまでの経験を活かし、保線業務を通じて、鉄道の安全性と信頼性の向上に貢献したいと考えています。
そして将来的には、後輩育成にも積極的にかかわり、御社の安全文化を継承し、よりいっそうの発展に貢献したいと考えています。

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志望動機に盛り込みたい3つの要素が含まれた志望動機です。具体的になればなるほど、面接官は入社後のあたの活躍をイメージしやすいですよ。
③プロフェッショナル職
私は、多くの人から必要とされる鉄道運行の最前線に立ちたいと思い、御社を志望いたしました。
大学時代、サークル活動で□□駅の近くの施設を利用した際、外国人の対応をする駅員に大変感銘を受け、私も御社の駅員になりたいと思うようになりました。たくさんある鉄道会社のなかでも御社を志望するのは、沿線に住む住民にはなくてはならないものであるとともに、国内外問わず観光客を創出している点に魅力を感じたためです。たとえば、電車内で日本文化を楽しめる観光列車を運行することは、御社の鉄道を多くの人に知ってもらうためにも重要な取り組みだと考えます。
入社後には、外国語学部で培った英語や中国語、サークル活動で周囲と協力しながらリーダーとして国際色豊かなメンバーをまとめた経験を活かして、御社の顔として多くの人をおもてなししたいと考えています。また、観光客が増えることを見すえ、駅の安全確保や、円滑な運営に向けた改善提案なども積極的におこない、御社の発展に貢献したいと思います。
多様化する日本社会に対応しながら、誰もが利用しやすい駅づくりに取り組んでいきたいです。

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駅員を志望するのであれば、「安全への意識」「サービス精神」「対応力」などが問われます。志望動機ではこれらの能力を培ってきた経験を具体的に示すことで、適性をアピールできますよ。
一歩進んだ対策を! 鉄道会社への就職におすすめの資格4つ
就活が本格化するまでにまだ時間があるという人には、鉄道会社への就職に向けて資格を取得するのがおすすめです。鉄道会社に就職するにあたって、特別資格は必要ありませんが、資格を取得しておけば業務に活かせたり、志望度の高さを示す根拠になったりします。
ここからは、鉄道会社への就職におすすめの資格を4つ紹介します。ライバルに差をつけるためにも、ぜひ参考にしてくださいね。
①国内旅行業務取扱管理者
国家資格の「旅行業務取扱管理者」のうち、国内旅行業務取扱管理者は鉄道業界でも注目されている資格です。
国内旅行業務取扱管理者試験の2023年度の合格率は35.7%となっており、ほかの国家試験と比べると難易度はそこまで高くありません。また、職業別では学生の受験が最も多くなっていることから、学生のうちに取得するのがおすすめの資格です。
資格を取得することで、国内旅行の企画・販売に関する知識からJRの旅客営業規則や運賃・料金計算など幅広い知識が身に付きます。

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鉄道会社のなかには非鉄道事業の一環で旅行代理店業をおこなう会社もあるため、選考時資格を持っていることで優遇される可能性もありますよ。
②英検・TOEIC
鉄道会社では、駅や列車、駅構内のテナントなどで外国人に接する機会が多く、さまざまな場面で英語力が求められます。そのため、英検やTOEICといった資格はあなたの魅力をアピールする強力な武器になるでしょう。
国土交通省の観光庁が発表している「インバウンド消費動向調査 4-6月期報告書」によると、訪日外国人が利用した交通手段は79.4%で「鉄道・モノレール」が最も多くなっています。今後もますます英語を話せる人材が求められるようになることが見込まれますね。

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一般的に就活でアピールできるTOEICのスコアは、700点以上です。また、英検にはTOEICにはない「スピーキング力」のテストがあるため、準一級以上を取得しておくと良いでしょう。
TOEICの成績をアピールする方法を知りたいなら、こちらの記事が参考になりますよ。面接で効果的にアピールする例文なども紹介しています。
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TOEICで700点以上は就職に有利! 面接でのアピール方法も伝授
TOEICで700点以上は就職に有利になる場合が多くあります。今回は、TOEICで就職が有利になるケースと、有利にならないケースをキャリアアドバイザーが解説します。TOEICスコアを取得するメリットも紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
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最近では、国際事業に力を入れている鉄道会社もあります。取得した資格をもとに語学力を磨けば、入社後も語学力を武器に活躍できる人材になれますよ。
③日本語検定
英検やTOEICといった英語のスキルが測れる資格が重宝する一方で、普段から使用する言語である日本語のスキルを磨いておくことも有効ですよ。
コミュニケーションスキルをアップさせる側面もある「日本語検定」は、特定非営利活動法人日本語検定委員会が主催する検定です。
受験する級の目安は、高校卒業レベル〜社会人基礎レベルが3級、大学卒業レベル〜社会人中級レベルが2級となっています。

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社内外の人や顧客との円滑なコミュニケーションのためにも、大学生の今のうちに日本語検定を取得するのがおすすめですよ。
④サービス介助士検定
サービス介助士検定とは、高齢者や障がいを持っている人へ適切な方法でサポートできるようになる資格のことです。
サービス介助士資格取得者の業種別割合は鉄道や航空、バス、タクシーなど交通が46.9%で最も高くなっていますよ。

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鉄道会社への志望度の高さをアピールするためにも、サービス介助士検定は大学生のうちから取得しておくのがおすすめですよ。
鉄道会社への就職は業界研究が大切! 企業に合う対策をして内定を勝ち取ろう
倍率の高い鉄道業界で志望する鉄道会社に就職したいのであれば、まずは業界・企業研究を徹底的におこない、志望する鉄道会社の採用ルートと求める人物像をしっかりと把握しましょう。
「インフラを支えたい」「鉄道が好きだから」といったどの企業にも当てはまる理由では、面接官も入社後のあなたの活躍がイメージできません。志望動機に説得力を持たせ、入社後の活躍をイメージしてもらうことが内定獲得のカギです。
まずは就活前の今できることとして、企業研究をもとにどの職種に適性があるのかを見極め、必要なスキルや経験を積んでおくことが大切ですよ。
鉄道会社で活躍する自分の姿を想像しながら、モチベーション高く対策をおこなっていきましょう。
キャリアアドバイザーコメント長尾 美慧プロフィールをみる
鉄道会社への就職を目指す場合、主力である鉄道事業を手掛ける親会社にばかり目が行きがちですが、選択肢はそれだけではありません。上記のとおり、鉄道以外の事業を展開しているグループ会社に就職するのも一つの手段になります。
知名度や人気のある親会社に比べ、グループ会社であれば比較的選考倍率も低い傾向にあるため、難易度も低くなります。また、グループ会社といえど、福利厚生などは親会社と同水準のケースが大半であるほか、安定した経営基盤を持つなど、魅力もたくさんありますよ。
さらに、グループ会社である程度の経験を積めば、将来的に親会社に出向や転籍できるケースもあるため、グループ会社での経験を経て、鉄道会社の運転手を目指すことも可能です。
ただ、親会社への出向や転籍といったステップアップをできるかどうかは、各鉄道会社やグループ会社の規定によって異なるため、グループ会社から将来的に運転手などを目指す場合は、事前に必ず規定やキャリアイメージなどを確認しておいてくださいね。