目次
- ガクチカでゼミを選ぶなら自分らしい経験や学びを伝えることが大切
- ガクチカのテーマをゼミにするメリット
- ゼミのガクチカを魅力的に伝える3つの掟
- ①業務と研究内容のマッチ度によって伝え方を変える
- ②企業の求める人物像に合わせてアピールする
- ③エピソードはなるべく数字を使って伝える
- ゼミをテーマにしたガクチカのOK例文10選
- 例文①業務と研究内容のマッチ度高×個人研究
- 例文②業務と研究内容のマッチ度高×グループ研究
- 例文③業務と研究内容のマッチ度低×個人研究
- 例文④業務と研究内容のマッチ度低×グループ研究
- 例文⑤業務と研究内容のマッチ度高×文系
- 例文⑥業務と研究内容のマッチ度高×理系
- 例文⑦業務と研究内容のマッチ度低×文系
- 例文⑧業務と研究内容のマッチ度低×理系
- 例文⑨文字数指定が300字の場合
- 例文⑩文字数指定が400字の場合
- わかりやすく伝えるには? ゼミのガクチカの基本構成
- ①結論:ゼミで何を頑張ったのか
- ②動機:どうしてそのゼミを選んだか
- ③課題:どのような目標や課題があったか
- ④行動・結果:どのような取り組みをして結果はどうなったか
- ⑤学び:ゼミの経験から何を学んだのか
- ⑥展望:学びを入社後どう活かすか
- NG例文付き! ゼミでガクチカを伝える際の3つの注意点
- ①取り組み内容だけを羅列して学びを伝えられていない
- ②専門用語を使いすぎている
- ③業務と研究内容のマッチ度を理解できていない
- ゼミをテーマにしたガクチカで能力や価値観を効果的にアピールしよう!
ガクチカでゼミを選ぶなら自分らしい経験や学びを伝えることが大切
こんにちは、キャリアアドバイザーの北原です。就活中の学生から、
「ゼミはガクチカのテーマにできますか? 」
「ゼミをガクチカのテーマにする際のポイントや注意点を知りたいです」
といった質問をよく受けます。ガクチカのテーマとしては、アルバイトや部活動、サークル活動などが挙げられますが、ゼミ活動も候補の一つです。ただ、ゼミ活動をガクチカのテーマにするのであれば、ポイントや注意点を押さえたうえで、自分らしい経験や学びを的確に伝える必要がありますよ。
この記事では、ゼミをガクチカのテーマにする際のポイントや注意点、基本構成などについて解説していきます。ケース別の例文も紹介していくので、ガクチカの作成で悩んでいる人はぜひ参考にしてくださいね。
アルバイトや部活動、サークル活動をテーマにしたガクチカの作成方法については、以下の記事で詳しく解説しています。
バイト経験のガクチカ作成5ステップ|例文付きで刺さる伝え方を伝授
ケース別例文|ガクチカで部活を伝えるなら「過程」への言及がマスト
11例文|ガクチカでサークル活動を魅力的に伝える4ステップ
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ガクチカのテーマをゼミにするメリット
- エピソードがほかの学生と被る可能性が低い
- 興味関心の対象を伝えやすい
- 面接官が背景や様子をイメージしやすい
ゼミは基本的に自分の興味や関心が高いものを選択するため、ガクチカのテーマにすることで、あなたが何に興味を持っているのかを面接官にわかりやすく伝えられるというメリットがあります。
また、ゼミ活動は同じ分野であっても研究の内容そのものが被ることはほとんどないため、アルバイトやサークル活動などをテーマにする場合に比べて、ほかの学生とエピソードが被る可能性が低い点もメリットです。
さらに、面接官の多くは学生時代のゼミ活動を経験しているため、ゼミをテーマにすることで背景や様子をイメージしやすくなり、自分の努力や頑張りが理解してもらいやすくなる点もメリットとして挙げられます。
ゼミのガクチカを魅力的に伝える3つの掟
- 業務と研究内容のマッチ度によって伝え方を変える
- 企業の求める人物像に合わせてアピールする
- エピソードはなるべく数字を使って伝える

就活生

キャリアアドバイザー
ゼミ活動をガクチカのテーマにするのであれば、事前に押さえておくべき掟が3つあります。
ここからは、ゼミのガクチカを魅力的に伝えるための掟を3つ紹介します。どれか一つでも欠けると魅力が半減してしまうため、ここでしっかりと押さえておきましょう。
①業務と研究内容のマッチ度によって伝え方を変える
ゼミのガクチカは応募先の業務とゼミの研究内容のマッチ度によって、アピールすべきポイントが変わってきます。そのため、ゼミのガクチカを魅力的にするには、業務と研究内容のマッチ度によって伝え方を変える工夫が重要となります。
仮にゼミでの研究内容が業務に活かせない場合であっても、伝え方によっては十分に魅力的なガクチカにすることが可能です。ガクチカでゼミ活動を取り上げるのであれば、業務と研究内容のマッチ度を理解したうえで内容を練るようにしましょう。
応募先の業務内容を把握する方法については、以下の記事で詳しく解説しています。あわせて参考にしてみてくださいね。
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マッチ度高:研究内容や結果を積極的にアピール
業務とゼミの研究内容のマッチ度が高い場合には、その研究内容を積極的にアピールしていきましょう。
このようなケースでは面接官もその分野の知識を持っている可能性が高く、「どこにおもしろさを感じたのか」「どのような点を工夫したのか」といった点も伝わりやすくなるため、素直にゼミで頑張ったことを伝えてみてください。同じ分野であれば、多少専門的な用語を使っても伝わる可能性が高く、より深い内容の話ができるかもしれません。
特に、プログラミングのような学んだことがそのまま業務に活きる場合は、自分のスキルがどのように業務に活かせるのかをしっかりアピールするようにしましょう。

キャリアアドバイザー
新卒でも即戦力になれることをアピールできれば、企業側の採用意欲を高めることができますよ。
マッチ度低:取り組む姿勢や課題解決の過程をアピール
一方、業務とゼミの研究内容のマッチ度が低い場合には、研究内容を詳しく伝えようとするのではなく、ゼミに取り組む姿勢や生じた課題へのアプローチの仕方を中心にアピールするようにしましょう。
専門知識が業務に直結しない場合には、知識を深めたことをアピールしても、採用するメリットがうまく伝わらない可能性があります。そのため、知識の深さではなく、物事に向き合うときの考え方やつまづいたときの切り替え方など、業務にも活かせるようなポイントをアピールした方が効果的です。

キャリアアドバイザー
まったく分野の違う業界・業種であると、前提の知識を共有するのにも時間がかかるため、相手に伝わるかどうかも考えたうえでエピソードを選ぶようにしましょう。
履歴書における研究課題の書き方や例文については、以下の記事を参考にしてみてくださいね。
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キャリアアドバイザーは実際にこうアドバイスしています!ゼミ活動から自分では気が付かなかった強みを見つける方法
第三者から意見をもらうことも効果的
業務とのマッチ度が低い場合は特に、ゼミでの経験が自分の強みなのか、当たり前のことなのか判断できず、面接で何をアピールすべきか不安を感じる人もいるでしょう。
このような悩みを抱えている人は、自分一人で考えるのではなく、第三者に意見を聞くことも有効ですよ。たとえば、ゼミの教授や友人などですね。自分では気が付かなかった強みを見つけるきっかけになります。
たとえば、自分では依頼されたデータの資料をまとめることが当たり前だと思っていたとします。しかし、今までに多くの学生を指導した教授目線では、ほかの学生よりも「資料をまとめる力がある」と評価をしているかもしれませんよね。自分では当たり前だと思っていたことが、ほかの学生に比べると強みとしてアピールできることもあるので、ぜひ第三者を頼ってみてくださいね。
②企業の求める人物像に合わせてアピールする
同じ業種や職種であっても、企業によって求める人物像は大きく異なります。そのため、ゼミのガクチカを魅力的にするには、企業の求める人物像に合わせてアピールすることが大切です。
いくら自分の強みや魅力をアピールしても、それが応募先のもとめる人物像にマッチしていなければ、なかなか高評価にはつながりません。たとえば、協調性を重視する企業において忍耐力をアピールしても、採用担当者の心にはあまり響かないでしょう。
ゼミ活動をガクチカのテーマにするのであれば、応募先の求める人物像をリサーチしたうえで、それに合った強みをアピールするようにしましょう。
- 公式サイトや求人情報をチェックする
- 企業説明会やインターンシップに参加する
- OB・OG訪問をおこなう
個人研究の場合にアピールしやすい強み
個人研究のゼミは、ゼミ内に複数のメンバーがいても、それぞれ個人でテーマを立てて研究を進めるのが特徴です。
個人研究は専門的な分野をより深くまで研究してまとめるため、「どうやって課題を見つけたのか」「どのような点を工夫して情報をまとめたのか」など、切り口を変えることでさまざまな強みをアピールできますよ。
- スケジュール管理能力(計画性)
- 臨機応変に対応する力
- 忍耐力
- 情報整理力
- 課題発見力
- 課題解決力
- 探究心
- チャレンジ精神

キャリアアドバイザー
難しい研究に挑戦した場合は、チャレンジ精神や探求心のような強みをアピールするのも良いですよ。
グループ研究の場合にアピールしやすい強み
グループ研究のゼミは、ゼミ内のメンバーでグループを組んで、特定のテーマについて研究活動をおこなうのが特徴です。
グループ研究の場合は個人研究の強みに加えて、グループで協力しているからこその強みをアピールすることも可能です。たとえば、リーダーを務めていたのであれば「リーダーシップ」、周りの意見を聞くまとめ役に徹していたのであれば「傾聴力」というように、チームで何かをするときに自分がどのような行動を取れるのかを示すことができますよ。
- コミュニケーション能力
- 主体性
- リーダーシップ
- 傾聴力
- 協調性

キャリアアドバイザー
企業はチームで業務を進めることが多いため、入社後の姿を想像しやすいという点でも、グループ研究だからこその強みをアピールするのはおすすめですよ。
③エピソードはなるべく数字を使って伝える
ゼミのガクチカを魅力的に伝えるには、エピソードを具体的にすることも大切なポイントです。そのためには、数字で伝えられる部分はなるべく数値化するようにしましょう。
数字を使って表すことができれば、その分野の知識がないとわかりにくい苦労や実績であっても、相手は客観的な判断がしやすくなります。ゼミ活動の頑張りや成果をより明確に伝えるためにも、なるべく共通認識がとりやすい数字で表現することを心掛けましょう。
- 研究に熱心に取り組んだ→研究に〇〇時間費やした
- 多くの論文を読んだ→〇本の論文を読んだ
- 作業時間を短縮できた→以前に比べて作業時間を〇%短縮できた
ガクチカを深掘りされたときの回答も事前に用意しておくと、より効果的に伝えることができます。深掘りの対策については、以下の記事を参考にしてみてくださいね。
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ガクチカは面接で深掘りされることが多い こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。就活中の学生から 「面接でガクチカを深掘りされた際、うまく答えられなかったのですが」「ガクチカではどんな質問が深掘りされるのか知りたい」 […]
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キャリアアドバイザーは実際にこうアドバイスしています!エピソードを数値化するコツ
数値化しにくい内容は割合を使って表そう
エピソードの具体化について、特に文系学生からは数値化に悩むと相談をもらうことが多いです。たしかに理系学生に比べるとデータを扱う機会が少なく、どのように定量化するのか悩みますよね。
数値化をして説得力を持たせるためには、割合を使うと良いですよ。そもそも、数値を使って表現する理由は、初めてエピソードを見たり聞いたりした採用担当者がイメージできるようにするためです。そのため、研究結果だけでなく取り組むプロセスも数値化することがポイントです。たとえば、「教授と積極的に議論した」と「教授との議論で会話の6割以上は質問したり意見したりしていた」では数字を使った後者のほうがよりイメージが湧きやすいでしょう。
数値化をするときの注意点としては、数字を使うことが目的にならないことです。採用担当者がイメージしやすいようにするための手段として数値化があるので、「伝わりやすさ」を一番に考えるようにしましょう。
ゼミをテーマにしたガクチカのOK例文10選
ゼミのガクチカを魅力的に伝えるためのポイントを理解しても、いざ文章にしようとするとなかなか手が進まないということもあるかと思います。
ここからは、ゼミをテーマにしたガクチカの例文をケース別に10選紹介するので、ぜひ文章の流れや伝え方の参考にしてみてくださいね。

キャリアアドバイザー
ただし、実際にガクチカを考える際は例文をそのまま真似するのではなく、オリジナリティを出すことを忘れないようにしてくださいね。
例文①業務と研究内容のマッチ度高×個人研究
私が力を入れたことは、ゼミ活動での地方創生イベントに関する研究です。私は過疎化が進んでいる田舎出身で、まさに地方創生が必要な地域で生まれ育ったので、小さな頃から「将来はなにか地方を元気にすることをしたい」と考えていました。
大学でもその思いは変わらず、ゼミの研究テーマも地方創生を選びました。実際に企業がおこなっている地方創生について深く学んだことで、地方が抱える本質的な課題と企業がアプローチできる範囲について理解することができました。
しかし、自治体側の現状や課題を分析できる文献があまりなく、論文の考察が進まなかったことがありました。そこで思い切って調べていた自治体にアポイントを取り、職員の方に実際にインタビューをする機会を設けてもらいました。その結果、地方創生の活動によって現場ではどう変わったのかなど、その自治体の方にしか聞けない情報を得ることができました。
この経験から、より深い情報を得るためには、文献やインターネットだけでなく、生の情報を取りにいくべきということを学びました。貴社に入社した際も、地方創生事業にかかわりたいと思っているので、さまざまなアプローチを考えつつ、地方の課題を調べることへの探求心を忘れずに取り組んでいきたいです。

キャリアアドバイザー
論文のために自分の足で調べに行く行動力と探求心が伝わってくるエピソードですね。最後の展望の部分で、志望企業の事例を絡められるとより良くなりますよ。
行動力のアピール方法については、以下の記事でより詳しく解説しています。あわせて参考にしてみてくださいね。
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例文つき|行動力が題材の自己PRは4ステップで通過率を上げる!
行動力は自己PRにおすすめの強みで、具体的なエピソードと入社後どのように貢献したいかを伝えると高評価を得られますよ。 この記事では行動力のわかりやすい伝え方や自己PR例文などをキャリアアドバイザーが解説します。
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例文②業務と研究内容のマッチ度高×グループ研究
私が力を入れたことは、ゼミ活動での企業との共同研究です。「株式会社○○」の開発にゼミ全体で参加させていただいて、製品の基盤となる部分の開発にかかわりました。ゼミを選ぶ際も、企業の研究を実際に体験できるという点に惹かれて選んだので、社員の方とディスカッションしながら研究を進める体験ができたことは貴重な体験でした。
学生の私は知識量も少なく貢献できる部分は限られていたので、チームでの自分の立ち回りに悩むこともありましたが、「1回の会議で最低1つは提案する」という目標を持って積極的に発言することを心掛けました。
そうすることで、企業の方からのフィードバックもたくさんいただけて、それを素直に実行していくことで、開発自体にも結果的に深くかかわることができました。
この経験から、怖がらずに発言しフィードバックを素直に受け入れて、経験から学んでいくことが大切だと学びました。入社後も、私の知識ではまだまだ至らない部分ばかりですが、このチャレンジ精神と素直さを活かして貢献していきたいと考えています。

キャリアアドバイザー
企業との共同研究というレベルの高い経験をしているからこそ、チャレンジ精神の強みが引き立ちますね。提案や発言を考えるなかで意識していたことも伝えられると、あなたの人柄がより伝わりますよ。
チャレンジ精神のアピール方法については、以下の記事でより詳しく解説しています。
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チャレンジ精神を自己PRにするときは、言い換え表現も使いながらアピールするのがおすすめです。 この記事では、チャレンジ精神をアピールする際のポイントや自己PRの例文、注意点などをキャリアアドバイザーが解説します。 解説動画も参考に、魅力的な自己PRで差をつけましょう!
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例文③業務と研究内容のマッチ度低×個人研究
私が力を入れたことは、ゼミでの映画についての研究です。私はもともとミュージカル映画が好きで、好きな映画について構成や撮り方も含めて学びたいと思い、このゼミを選びました。
ゼミでは21世紀のミュージカル映画の立ち位置について研究したのですが、もとから好きだったとはいえ、知っている映画は限られていたので、3ヵ月で30本の映画を見て構成などを分析することを目標にしました。授業やアルバイトもあるなかだったので、夜通し映画を見ることもありましたが、この努力のおかげで根拠のしっかりした論文を書くことができました。
この経験から、目標に向かって愚直に努力することが、達成への近道になるということを改めて学びました。貴社に入社した後も、企画という未経験の分野ですが、この忍耐力を活かして与えられた仕事に対し精一杯努力をして貢献していきたいです。

キャリアアドバイザー
努力の量を数値にできていますね! 映画の分析に何時間程度かかるのかという部分も伝えれば、より努力したことが伝わると思いますよ。
忍耐力のアピール方法については、以下の記事でより詳しく解説しています。例文やアピールのコツを参考にしてみてくださいね。
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忍耐力を自己PRにするときは、入社後に忍耐力を活かして活躍する姿を伝えると高評価につながりますよ。 この記事では、忍耐力をアピールするコツや方法、例文をキャリアアドバイザーが解説します。 解説動画も参考に、魅力的に伝えましょう!
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例文④業務と研究内容のマッチ度低×グループ研究
私が力を入れたことは、ゼミでのファッションについての研究です。最初は友人に誘われて所属していたのですが、学ぶにつれてファッションの意味について興味が湧き、友人らとグループ研究をすることになりました。
研究では私がリーダーとなり、研究の計画や文献調査の分担について決め、協力しながら進めていましたが、メンバーの予定をうまく把握できていなかったことで、進捗に差が生まれてしまいました。差が生まれるとモチベーションにもかかわるので、進捗が遅れていても責めるような雰囲気にならないように、ポジティブな発言を心掛けました。
その結果、ほかの予定で進捗が遅れることがあっても次週には巻き返してくれたりと、チームの雰囲気や進捗も良くなりました。
この経験から、リーダーはただ仕切るだけではなく、一人ひとりの状況に合わせた発言を心掛けてチームの雰囲気を保つことが大切だと学びました。貴社に入社後も、チームでの業務が基本だと思いますので、この学びを活かしてモチベーション管理をしつつ目標に向けて貢献していきたいです。

キャリアアドバイザー
リーダー経験からの学びがわかりやすいですね! メンバーとして業務をするなかでもモチベーション管理は大切なので、その視点での展望もあるとさらに良くなるでしょう。
協調性のアピール方法については、以下の記事でより詳しく解説しています。ほかの学生もアピールすることの多い強みのため、差別化のコツを押さえておきましょう。
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協調性をアピールする際は、企業が求める主体性や能動的な能力をアピールすると好評価を得られますよ。 この記事では、協調性の意味、好評価を得るポイント、自己PR例文をキャリアアドバイザーが解説します。 動画や例文も参考にポイントを押さえてアピールしてくださいね。
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例文⑤業務と研究内容のマッチ度高×文系
私が力を入れたことは、ゼミでの社会福祉についての研究と活動です。私はもともと社会福祉に興味があり、特に日本では高齢化が加速していることもあり、高齢者福祉に関する研究と活動をおこなうゼミを選びました。
ゼミでは「地域における高齢者の社会的孤立の防止」をテーマに研究をおこないつつ、地域包括支援センターや自治体と連携しながら、高齢者との交流イベントの企画もおこなっていました。
そのなかで私は、高齢者が気軽に立ち寄れる場を提供することを目的とした「ふれあいカフェ」の運営に携わりましたが、企画当初は参加者がほとんど集まりませんでした。私は周知方法に課題があると考え、チラシのデザインを改善し、町内会と協力して各家庭への配布もおこなうようにしました。その成果もあり、半年後には参加者数が3倍に増加し、常連の方々も生まれるようになりました。
この経験を通じて、自ら課題を見つけて改善を試みることの大切さを学びました。入社後は持ち前の自己解決力を活かし、貴社の業績に貢献しつつ、高齢者が安心して暮らせる社会の発展に寄与していきたいと考えております。

キャリアアドバイザー
ガクチカを通じて、高齢者福祉に携わりたいという熱意が伝わってきますね。志望動機では「数ある候補のなかでなぜ応募先を選んだのか」を説明できるようにしておくと、さらに熱量が伝わるでしょう。
例文⑥業務と研究内容のマッチ度高×理系
私が力を入れたことは、環境工学ゼミでの研究活動です。私は持続可能な社会の実現に貢献したいという思いがあり、環境問題を科学的に分析し、その解決策を探ることを目的としたゼミを選びました。
私はおもに現地調査とデータ分析を担当し、公園や屋上緑化エリアでの気温・湿度の測定を継続的におこないました。しかし初期の段階では、データにばらつきが生じ、明確な傾向をつかむことができませんでした。そこで私は、測定の時間帯や天候条件を統一する手法を新たに提案しました。
その結果、より信頼性の高いデータを収集できるようになり、緑化面積と気温低下の相関関係を明らかにした卒業論文を完成させることができました。
この経験を通じて、理論と実践の両方の視点からアプローチする姿勢の大切さを学びました。この経験を活かし、入社後は実効性のあるソリューションを提案できる人材として、貴社の研究に貢献したいと考えております。

キャリアアドバイザー
課題とそれに対する取り組みがわかりやすくまとめられていますね。さらに具体性を持たせるためにも、数値化できる箇所がないか探してみましょう。
例文⑦業務と研究内容のマッチ度低×文系
私が力を入れたことは、法律系ゼミでの判例に関する研究です。私はもともと法律に関心があり、なかでも実生活とのかかわりが強い民法や労働法を中心に扱うゼミを選びました。
私のゼミでは毎週、労働法や民法などの重要判例について発表と討論をおこなっていましたが、当初は専門用語や判決文の理解に苦労し、議論についていけないことが多々ありました。
そこで私は、理解が難しい論点はゼミとは別で勉強会を開き、メンバー同士で解説し合うことで理解を深めることに努めました。その結果、ゼミ内の模擬裁判でリーダー役に任命され、教授から高い評価を得ることができました。
この経験から、課題に直面した際は自分だけで解決を図るのではなく、他者に協力を求めることも必要であると学びました。入社後はこの経験を活かし、貴社に貢献していきたいと考えております。

キャリアアドバイザー
課題に対する自分なりの取り組みが、わかりやすくまとめられていますね。ゼミで学んだ経験を入社後にどう活かしたいのかを具体的に説明できれば、さらに完成度が高まりますよ。
例文⑧業務と研究内容のマッチ度低×理系
私が力を入れたことは、数学ゼミでの共同研究活動です。数学ゼミを選んだのは、数学の研究を通じて論理的思考力を磨いておきたいと思ったからです。
私のゼミでは、終盤にメンバー全員で最終発表をおこなう必要があったのですが、メンバー間の意見がかみ合わず、議論が停滞することが度々ありました。そこで私は、毎回の議論内容を図や表で整理し、全員の理解をそろえる資料を作成する役割を引き受けました。
その成果もあり、徐々にメンバー同士の認識や見解が一致するようになり、最終発表では最高評価である「S」の評価を受けることができました。
私はこの経験を通じて、チームをまとめる役割や、そのために必要な地道な作業の重要性を学びました。貴社はチームワークを非常に重視していると伺っております。私はこの経験で得た学びを活かし、入社後はチームを陰から支えられる人材として、貴社の発展に貢献したいと思います。

キャリアアドバイザー
ゼミの経験から物事に取り組む姿勢へのアピールが、スムーズに説明できていますね。業務と研究内容のマッチ度が低い場合には、姿勢や過程をいかにアピールするかがカギとなります。
縁の下の力持ちであることをアピールしたいと考えている人は、以下の記事も参考にしてみてくださいね。
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例文⑨文字数指定が300字の場合
私が力を入れたことは、ゼミ活動での日本の食文化に関する研究です。私は以前から日本の伝統文化に興味があったため、このゼミを選びました。
ゼミではおもに地域ごとの郷土料理の研究に取り組んでいましたが、文献だけでは情報が足りず、調査結果の信頼性が欠けている点が課題でした。そこで私は、実際に現地に赴き、地域の飲食店や住民などを対象にインタビューをおこなうことで、情報を補完することにしました。その結果、多くのデータや生の声が集まるようになり、研究の質を向上させることができました。
この経験を通じて、情報を集めるには主体的な行動が必要であることを学びました。仕事でもこの主体性を発揮していきたいと思います。(298文字)

キャリアアドバイザー
文字数が300字に指定されている場合には、内容をコンパクトにまとめる必要があります。表現を短くしたり、不要な箇所は削ったりするなどして、内容を洗練していきましょう。
ガクチカを200字にまとめる際のポイントや例文については、以下の記事を参考にしてみてくださいね。
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ガクチカを200字で作成するよう指定があった時、どうすれば200字にまとめられるのか、200字で自分の魅力を伝えるにはどうすれば良いのか悩むこともありますよね。この記事では、キャリアアドバイザーがガクチカを200字でまとめる際のコツや添削法を解説します。
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例文⑩文字数指定が400字の場合
私が力を入れたことは、ゼミ活動での日本の食文化に関する研究です。私は以前から日本の伝統文化に興味があり、食を通じて地域性や歴史を学べる点に魅力を感じて、このゼミを選びました。
ゼミではおもに地域ごとの郷土料理の研究に取り組んでいましたが、文献だけでは情報が足りず、調査結果の信頼性が欠けている点が課題でした。そこで私は、実際に現地に赴き、地域の飲食店や住民などを対象にインタビューをおこなうことで、情報を補完することにしました。その結果、多くのデータや生の声が集まるようになり、研究の質を向上させることができました。
この経験を通じて、私は情報を集めるには主体的な行動が必要であることを学びました。貴社は一人ひとりが自発的に考え、行動する姿勢を重視する文化があると伺っています。私はこの経験で得た学びを活かし、入社後は主体的に行動して価値ある提案ができる人材として、貴社に貢献したいと考えております。(398文字)

キャリアアドバイザー
文字数が400字に指定されている場合には、300字に比べて文字数に余裕があるため、アピールしたい部分を補完・強調するのがおすすめです。例文ではゼミを選んだ理由や、入社後の抱負を補完しています。
400字のガクチカを作成する際のポイントや例文については、以下の記事でより詳しく解説しています。あわせて参考にしてみてくださいね。
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例文16選|400字のガクチカは4構成でストーリーを押し出そう
企業がガクチカで知りたいのは成長過程! 400字で効果的にアピールしよう こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。就活中の学生から、 「400字のガクチカをどのように書けば良いかわかりません。」「400字で何をアピー […]
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キャリアアドバイザーの体験談企業からの評価が高かったゼミ活動のガクチカ
明確な将来ビジョンとそこから逆算した意思決定をしたことが高評価
過去にデベロッパー系の企業を受けていた学生が、企業から非常に高く評価されたことがあります。その学生は、ゼミ活動で地方での市場調査をおこない、その結果をグループでまとめて市役所などに提案したという経験を持っていました。
企業が特に評価したのは、そのゼミ活動を通じて「何を成し遂げたいのか」という明確なビジョンを持っていたことと、「ビジョンに基づいてそのゼミを選んだ」という意思決定の部分でした。さらに、学生の活動内容が、その企業が将来的に展開しようとしている事業内容と親和性が高く、入社後の活躍が期待できる点も大きかったようです。
このように、本人のやりたいことと企業のビジョンが合致するゼミ活動は、企業からの評価につながりますよ。
わかりやすく伝えるには? ゼミのガクチカの基本構成

ここからは、ゼミのガクチカの基本構成について解説します。これら6項目に当てはめていけば、伝わりやすいガクチカを作れるようになりますよ。
①結論:ゼミで何を頑張ったのか
採用担当者にわかりやすく伝えるには、結論から話すのが基本です。「学生時代に頑張ったことはなんですか?」という質問に対しての回答をまず伝えて、これからどのような話をするのか提示しましょう。
いきなりエピソードから伝えようとすると、質問への回答が正しくできていないという印象にもなりかねません。最初に結論を伝えて、何を頑張ったのかを採用担当者に理解してもらいましょう。

キャリアアドバイザー
質問の回答は「ゼミを頑張りました」だけでなく、「ゼミで○○を頑張りました」と少しエピソードに触れておくと、より伝わりやすくなりますよ。
②動機:どうしてそのゼミを選んだか
ゼミを選んだ理由は、自分自身の興味関心がどこにあるのかをアピールしやすい部分です。単に「おもしろそうだったから」ではなく、何に対しておもしろさを感じるのか、自分なりにかみ砕いて伝えるようにしましょう。
- 自分の興味のある分野を深掘りすることができるから
- 将来性のある分野の研究だったから
- 研究方法が特徴的だったから
もし、「なんとなく」という理由でゼミを選んだ場合には、そこから興味を持ち始めたきっかけをこの動機の部分で説明するのもおすすめです。ゼミを頑張れたのであれば、どこかで楽しさを見出したタイミングがあるはずなので、そこを深掘りしてみましょう。
キャリアアドバイザーは実際にこうアドバイスしています!エンタメ系の研究テーマはガクチカにふさわしくない?
研究テーマそのものに良し悪しはない! 注意すべきは答え方
研究しているテーマがエンタメ系で、企業からマイナスな印象を抱かれてしまうのではと不安を感じている学生もいるかもしれません。
しかし、研究テーマがエンタメ系であっても、ガクチカとして十分アピールすることができますよ。就活でガクチカを聞く理由は、テーマの良し悪しを判断するためではなく、力を入れたプロセスについて知りたいためです。エンタメ系などの趣味に寄っている研究テーマであっても、研究プロセスをアピールすることはできますよ。
ただし、注意すべきことは「研究に取り組んだ理由」を聞かれたときの答え方です。「おもしろそうだから」や「趣味だから」などと答えると、「興味あること以外は積極的に取り組めないのかも」とマイナス評価につながる可能性があります。入口は趣味だとしても、そこからどうして研究するまで興味を持ったのかを詳しく説明しましょう。
③課題:どのような目標や課題があったか
ゼミ活動を続けていれば、なかなか思うような結果が出なかったり、研究に行き詰まったりと、一度は壁にぶつかった場面もあるかと思います。そのようなときに、「どうやって立ち向かったのか」「どのような気持ちだったのか」は、価値観を伝えるうえで大切なエピソードになります。
壁を乗り越えた頑張りを採用担当者にしっかり伝えるためには、目標を事前に伝えておくこともポイントです。「○○という目標に向けて取り組んでいたが、○○という課題が出てきた」というように説明できれば、目標に対しての課題が明確になるので、どの程度の頑張りが必要だったのかが相手もイメージしやすくなりますよ。
- チーム研究を進めるために役割分担をしたが、メンバーの予定の把握が甘く、進捗に差が出てしまった
- 卒業論文のために文献で情報を集めていたが、最新の情報が浅く、研究の考察も浅くなってしまった

キャリアアドバイザー
ただし、研究の進捗に課題があった場合は、専門的な話になりすぎないように注意してくださいね。
キャリアアドバイザーは実際にこうアドバイスしています!ゼミ活動をするなかでの課題を洗い出す方法
研究当初を振り返り現状と比較しよう
学生によっては大きな問題がなく研究が進んでいて、課題として書くことがないという悩みを抱えているかもしれません。このような場合は、研究を始める前どのような課題や不安を抱えていたのかを思い出すことで解決できますよ。
たとえば、部活やアルバイトと両立して研究しなければならない学生にとっては、課題として「限られた時間で求められる成果を上げなければならない」が挙げられます。ほかにも、研究をするために新たな知識を習得したのであれば、課題は「2カ月で〇〇を習得する必要があった」となります。このように、過去の自分と現状の自分を比較することで、ガクチカのエピソードで伝える課題をスムーズに見つけることができますよ。
ただし、ハードルが低い課題を掲げてしまうと、ほかの学生と差を付けられなくなってしまいます。たとえば、「書き方がわからない」という初歩的な課題は避けましょう。あくまでガクチカなので、「自分が力を入れて課題解決したこと」をアピールするように注意してくださいね。
④行動・結果:どのような取り組みをして結果はどうなったか
入社後の自分の働きぶりを採用担当者にイメージしてもらうためにも、課題に対してどのような行動をとったかを伝えることは非常に重要です。
また、ガクチカは結果だけでなく、そこに至るまでのプロセスが特に注目されるため、結果とともに過程も必ずセットで伝えるようにしてください。
- 進捗の差でチームの雰囲気が悪くならないように、ポジティブな発言を試みた
→チームの雰囲気が明るくなり、進捗が遅れていた人も巻き返してくれるように - 実際に調査している自治体に出向き、現場の声をキャッチした
→実際に自分の足で行動をしたことで、参考文献ではわからない本質的な課題がわかった
「課題→行動→結果」という流れがあってこそ、ガクチカは完成します。もし結果に対して自信がある場合でも、そこばかりにフォーカスしないよう注意してくださいね。

キャリアアドバイザー
もしあまり良い結果にならなかった場合であっても、そこからどのように軌道修正したかを伝えることで、新たなアピールポイントになりますよ。
⑤学び:ゼミの経験から何を学んだのか
ゼミでの経験でどのようなことを学んだのか、ガクチカのまとめとして伝えましょう。企業はガクチカを通じてあなたの価値観を判断したいという狙いもあるため、ゼミの経験からどのようなことを学んだのかを伝えることで、自分の考え方をアピールすることができます。
困難や失敗からどのように学びを得てくれるのかで、採用担当者も「どのような仕事に向いているのか」「どのような部署で活躍しそうなのか」といった点が判断しやすくなります。無理に取り繕わずに、ゼミの経験で学んだことを正直に伝えましょう。
- チームの雰囲気を良い状態に保つことで、進捗にも良い影響を及ぼすことを知った
- 受け身の姿勢ではなく自分で行動することで、より質の高い情報をキャッチできることを学んだ
ガクチカで学んだことの伝え方については、以下の記事でより詳しく解説しています。参考にしてみましょう。
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⑥展望:学びを入社後どう活かすか
最後にガクチカの締めとして、ゼミの経験から得た学びを入社後にどのように活かすのかを伝えるようにしましょう。
ゼミの経験からの学びが良い内容だったとしても、採用担当者から「入社後は再現できなさそうだな」と思われてしまうと評価にはつながりません。そのため、同じような課題があったときに、経験を活かして解決できる「再現性」をアピールすることが重要です。
どのような場面で学びを活かせるのか想像して、自分が貢献できるポイントをアピールしていきましょう。
- 入社後にチームで働く際も、失敗を責めるのではなく改善点を一緒に考えるような雰囲気を作りたい
- 入社後も、行動力を大切にして、自分から情報を取りにいきたい

キャリアアドバイザー
ゼミ活動と業務には、チームで協力する点や専門性を高めるという点で意外と共通点があります。学びを最大限活かせるのはどのような場面なのか、業務内容から想像してみてくださいね。
NG例文付き! ゼミでガクチカを伝える際の3つの注意点
- 取り組み内容だけを羅列して学びを伝えられていない
- 専門用語を使いすぎている
- 業務と研究内容のマッチ度を理解できていない
ゼミはガクチカに適したテーマの一つと言えますが、専門性が高いからこそ注意しなければいけない点もいくつかあります。
そこでここからは、ゼミでガクチカを伝える際の注意点について、NG例文とセットで解説します。小さなミスで印象ダウンにならないよう、自分のガクチカをもう一度見直しておきましょう。
①取り組み内容だけを羅列して学びを伝えられていない
ガクチカを通じて企業が把握したいのは結果ではなく、行動からわかるあなたの価値観や考え方です。
もちろん頑張って華々しい結果を残したのは素晴らしいことですが、そこだけにフォーカスすると自分の価値観などが伝わらないため、経験を通じて学んだこともしっかりとアピールするようにしましょう。
私が力を入れたことは、異文化コミュニケーションについての研究です。私は幼少期にインターナショナルスクールに通っていたので、その経験から異文化コミュニケーションに興味を持ち始めました。
私はイスラムの文化を研究していたのですが、文献だけでなく異文化を肌で感じるために1カ月間留学に行きました。現地の食事や慣習に触れることで、より深い知識を身に付けることができました。その結果として、異文化コミュニケーション学会で発表する機会や学術誌への掲載などもしてもらえることになりました。努力した分だけ結果が付いてきたと思い、とてもうれしかったです。
入社後も、このゼミでの経験を活かして、行動力を意識して活躍していきたいです。

キャリアアドバイザー
優秀であることは伝わりますが、肝心な価値観や人柄が伝わりにくくなっているため、どのような壁にぶつかり、乗り越えるためにどんな行動をしたのかを、より具体的に伝えられると良いでしょう。
②専門用語を使いすぎている
ゼミのガクチカでは、専門用語の使用はできるだけ避けた方が賢明です。採用担当者は必ずしも専門用語の意味を知っているとは限らないため、専門用語を多用すると話を理解してもらえない可能性があります。
どうしても使いたい場合には、理解しやすい言葉に言い換えるなどの工夫をしましょう。
私が力を入れたことは、ゼミでの美術の研究です。美術にもとから興味があったわけではありませんが、授業を受けるなかで魅力的なテーマと出会ったため、この研究を選びました。
研究内容はシュルレアリスムについてで、ルネ・マグリットの作品について分析しました。まずシュルレアリスムとは、日本語では「超現実主義」と言われていて、驚異や不条理性などが作品の特徴として挙げられます。
マグリットの作品の哲学的要素の解明のため、顔がベールでおおわれた作品を中心に分析し、そこから考えられる観察者としての解釈をまとめました。文献や解釈が多く大変でしたが、根気強く分析をすることで一つの結論をまとめることができました。
入社後は、この根気強さを活かして貴社に貢献していきたいです。

キャリアアドバイザー
専門分野の前提説明が必要な学問の場合は、内容の深掘りではなく行動によりフォーカスした方が頑張りが伝わりますよ。
③業務と研究内容のマッチ度を理解できていない
ゼミのガクチカは応募先の業務と研究内容のマッチ度によって、アピールすべきポイントが異なります。
この点を勘違いすると魅力的なガクチカにはならないため、業務と研究内容のマッチ度に即した内容になっているか、完成後に必ずチェックしておきましょう。
私が力を入れたことは、ゼミでのプログラミングについての研究です。将来仕事をするうえでもプログラミングの知識は汎用性があると思い選びましたが、パソコンが得意なわけではなかったので、最初はとても苦労しました。
コードを書くことも得意ではなかったのですが、周りのメンバーや先輩が受けている指摘から地道に学び、できるだけ自分の力で研究を進めました。その結果、苦手も克服し、研究としてもゼミ内で一番の評価をもらうことができました。
このスキルを活かして、事務職として働く際もどんどん効率化をして貴社に貢献していきたいです。

キャリアアドバイザー
プログラミングのスキルはたしかに事務職にも活かせるとは思いますが、そこがメインではないので、どんな考え方や努力内容で壁を乗り越えたのかを事務職で活きる強みと掛け合わせて改めて考えてみると良いでしょう。
キャリアアドバイザーは実際にこうアドバイスしています!ゼミをガクチカにする際の注意点
活動内容が伝わりにくいエピソードは避けよう
面接官がゼミ活動の概要を理解しにくい内容は、評価されにくい傾向があります。過去に、複数のゼミに所属しており、それぞれの活動内容の差別化が曖昧な学生がいました。その学生は、結局「自分は何をやってきたのか」を面接官にうまくアピールできませんでした。
面接官のゼミ活動の捉え方が人それぞれであることには注意
加えて、ゼミ活動をガクチカにする際に理解しておきたい注意点は、ゼミ活動に対する面接官の解釈や評価は、人によって大きく異なる可能性があるということです。ゼミ活動を「授業の一環にすぎない」と捉える人もいれば、「学生が主体的に力を入れて取り組んだ活動」と考える人もいます。
そのなかでも専門的な内容のゼミ活動は、その専門性が応募企業の事業内容と合致していれば、高く評価される傾向にありますよ。
ゼミをテーマにしたガクチカで能力や価値観を効果的にアピールしよう!
ガクチカにはさまざまなテーマがありますが、興味関心や頑張りが伝わりやすかったり、ほかの学生とエピソードが被る可能性が低かったりする点で、ゼミをテーマにするのはおすすめです。
ゼミをテーマにする際は、業務と研究内容によって伝え方を変えることが大切になります。業務とのマッチ度が高ければ研究内容を、マッチ度が低ければ研究に取り組む姿勢をアピールしてください。
ガクチカは結果よりも、行動や考え方が重視される傾向にあります。今回解説した内容を参考にしながら、ぜひ魅力的なゼミのガクチカを考えて、志望企業の選考突破を目指しましょう。
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ガクチカでゼミ活動を取り上げる際は、どのような点がポイントになるのでしょうか?