目次
- 自分の人柄を魅力的に伝える「学生時代に最も打ち込んだこと」を見つけよう!
- まず知っておくべき「学生時代に最も打ち込んだこと」の前提
- 派手なエピソードである必要はない
- あくまで人柄を知るための設問である
- テーマ別! 「学生時代に最も打ち込んだこと」の例文8選
- 例文①学業
- 例文②部活動
- 例文③アルバイト
- 例文④趣味
- 例文⑤ゼミ
- 例文⑥留学
- 例文⑦インターン
- 例文⑧委員会活動
- 学生時代に最も打ち込んだことの作成法5ステップ
- ステップ①学生時代の経験を整理する
- ステップ②特に打ち込んだことをピックアップする
- ステップ③打ち込んだことのなかから入社後に活かせそうな経験を選ぶ
- ステップ④数値やエピソードをふまえ具体的に整理する
- ステップ⑤構成の型に当てはめて伝え方を考える
- 見つからないタイプ別! 学生時代に最も打ち込んだことの見つけ方
- ①派手なエピソードがないタイプ
- ②自己分析不足タイプ
- ③経験からアピールポイントを見つけられないタイプ
- ④本当に何もないタイプ
- 「学生時代に最も打ち込んだこと」を伝えるうえでの注意点をNG例文つきで解説
- ①頑張った過程が伝わらない
- ②マイナスなキーワードが多い
- ③題材とするエピソードが簡単すぎる
- ④娯楽的な要素が強い
- 学生時代に最も打ち込んだことに疑問を感じている学生からよくある質問に回答!
- 学生時代に最も打ち込んだことは題材選びが大切
自分の人柄を魅力的に伝える「学生時代に最も打ち込んだこと」を見つけよう!
こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。就活生から
「学生時代に打ち込んだことって、どうやって答えればいいのですか?」
「学生時代に最も打ち込んだことが浮かびません……」
という声を多く聞きます。
学生時代に最も打ち込んだことは面接で質問されることが多く、何をアピールするかきちんと考えておかないと、スムーズに答えられず合否に影響する可能性もあります。
また、高評価を獲得するには伝え方も重要です。回答に悩みやすい質問ですが、頻出だからこそ念入りな対策が必要になります。うまくアピールする方法を知り、学生時代に最も打ち込んだことで評価されましょう。
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まず知っておくべき「学生時代に最も打ち込んだこと」の前提

就活生

キャリアアドバイザー
何か大きなことを成し遂げていなくても「学生時代に最も打ち込んだこと」としてアピールすることは可能です!
この問いで重視されるのは、取り組みの規模や派手さではなく、その経験を通じて何を考え、どんな工夫や努力を重ねたのかという点です。つまり「学生時代に最も打ち込んだこと」の質問に対して、何か特別な実績や誰かに誇れるような成果は必要ないことがわかります。
ここでは、もっと気軽に自分のことを考えられるようになるためにも、「学生時代に最も打ち込んだこと」の前提を解説していきます。
派手なエピソードである必要はない
将来を決める選考を前にすると「何か特別な実績や、目立つ活動を話さなければいけないのでは」と不安に感じてしまいます。しかし「学生時代に最も打ち込んだこと」の質問においては、壮大な成果を話す必要はないことを覚えておきましょう。
ボランティア活動やサークル活動の裏方など、自分が本気で取り組んだ経験であれば、採用担当者へのアピールが可能です。
- ファストフード店での接客アルバイトを3年間続け、お客様への気配りを学んだ
- 成績下位だった英語の勉強を毎日15分続け、3年間で学年順位が上位30%になった
- サークルの裏方として、在籍中は会計作業を一度もミスなくおこなえた

キャリアアドバイザー
大切なのは、企業の仕事にマッチした「考え方」や「経験」を持っているかどうかです。「どんな体験・考え方から、なぜその仕事を希望しているのか」が一目でわかる印象深いアピールを心掛けましょう。
あくまで人柄を知るための設問である
「学生時代に最も打ち込んだこと」の質問には、学生がどのような考え方や価値観を持ち、成長してきたかどうかを知りたいという採用担当者の意図があります。
とはいえ、企業側は学生の成果に期待しているわけではありません。「失敗をどう乗り越えたか」「周囲とどのようにして協力したか」などから見えてくる学生の「人柄」を重視しているのです。

キャリアアドバイザー
成果を気にせずに、自分のことを理解してもらえるようなエピソードを選ぶ意識をするだけで、一気に回答のハードルが下がるのではないでしょうか。
テーマ別! 「学生時代に最も打ち込んだこと」の例文8選
ここからは、学業や部活動など、テーマ別の「学生時代に最も打ち込んだこと」の例文を8選紹介します。それぞれ例文をチェックしておくと、自分の場合は何を題材にするかイメージを膨らませやすいでしょう。例文の内容や構成もチェックして、細部まで理解を深めておくことが大切です。
例文①学業
学生時代はゼミでの研究に精を出し、集団心理について学びました。個人と集団ではどのような心理の違いが生まれるのかを調べ、おもに行動心理やマーケティングに関する研究をしました。
集団心理を調べるにあたり、学生100人を対象に実験をおこなったのですが、人集めから実験の説明まで、すべて一人で取り仕切るのに苦労しました。確実に人数を集めるために大学2年生のうちから声をかけ、相手に疑問点が生じたら納得してもらえるまで説明することで無事に研究を終えられました。
研究から何かを成し遂げるときには、事前準備が大切だと学びました。御社でも徹底した準備で仕事を進め、難しいことも確実に達成し、活躍したいと考えています。

キャリアアドバイザー
どのくらいの期間、どれくらいの規模でおこなったのかがわかりやすく提示できていますね。仕事での再現性のある強みを効果的にアピールした例文です。
キャリアアドバイザーが読み解く!ゼミでのガクチカで意識すべきこととは?
「おこなったこと」ではなく「頑張ったこと」が伝えられていて◎
非常にわかりやすくまとまっていて良いと思います! 「実際にどんなことをゼミで学んでいたのか?」「どんなことを具体的に頑張ったのか?」が簡潔に書かれていて伝わりやすいです。特に評価する点は「おこなったこと」ではなく「頑張ったこと」が伝えられている点です。
学生のなかには、ゼミ活動の活動報告になってしまっていたり、アルバイトの業務内容だけになってしまっている方が多いです。しかし、面接官が知りたいのは「頑張ったこと」なので、「何をどのように頑張って、その成果として何を得たのか?」が非常に大切です。上記の例文はそれらがうまく盛り込まれていて、かつ簡潔にまとまっているので良いですね。
学業やゼミでの経験をアピールしたい人は以下の記事もチェックしましょう。
「学業で力を入れたこと」人事に響く例文12選|シーン別に徹底解説
エントリーシートへのゼミの書き方とは? 例文付きで秘訣を紹介
例文②部活動
大学時代は部活動に打ち込み、サッカー部でサイドバックのポジションを勝ち取りました。入学時点でサイドバック希望者が10人以上いたため、突出した力がないと勝ち抜けないと思いました。私は体力に自信があったため、試合を通して走り続けられるスタミナを付けるべく、毎日練習前後の10kmのランニングを自分に課しました。
この結果誰にも負けない体力を身に付け、レギュラーを勝ち取ることができました。御社でも粘り強く仕事に取り組み、自分には何ができるか、どの分野なら勝てるかを考えて努力し、活躍できる人材に成長したいと考えています。

キャリアアドバイザー
何を目標にしたのか、どのような努力をしたのかを明確にアピールできている点が好印象でしょう。
自己PRで部活動の経験をアピールする際のコツや例文はこちらの記事でも紹介しています。ぜひ参考にしてみてくださいね。
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例文③アルバイト
学生時代はアルバイトに精を出しました。大学1年生から始めたカフェでのアルバイトは今でも続けており、いまではドリンクメニューをレシピを見ずとも完璧に作れるようになりました。
アルバイト先では50種類以上のメニューがあり、最初はなかなか覚えられませんでした。少しでも早く覚えようとレシピをメモしておき、さらにオーダーが入ったときには積極的に作らせてもらうことで、お客様を長時間待たせることなくドリンクを提供できるようになりました。
御社でも工夫しながら仕事に取り組み、できないことにもチャレンジして体験的に身に付けて成長し、活躍したいと思います。

キャリアアドバイザー
壁にぶつかったときに、どのように行動できるかは採用担当者が知りたい部分でもあります。前向きに挑戦できる人柄がよく伝わる例文ですね。
キャリアアドバイザーが読み解く!ガクチカは面接官にイメージしてもらうことが大切
例を取り上げて具体的な提供が難しいことをイメージさせよう
50種類という数字を入れていて、種類の多さから難しさが伝わりますし、それに対して乗り越えようとしているところもアピールできて良いですね。最後に経験から志望動機につなげられているのも良いです!
改善点としては、わからないことを学ぶ姿勢で早く戦力になるところも良いですが、積極的に作るところの具体性があったほう良いですね。たとえば商品の一例を取り上げて、具体的な提供が難しいことを面接官にイメージせるのが良いと思いますよ。相手にイメージさせる力があるという印象も与えられます。
アルバイトでの経験や学びを魅力的に伝える方法や例文はこちらの記事でも解説しているので、参考にしてみてくださいね。
例文10選|アルバイト経験の自己PRは4ステップの振り返りが必須
例文10選! アルバイトで学んだことを魅力的に伝える方法
例文④趣味
大学時代は、趣味のボクシングに精を出しました。まったくの初心者から始めたためやっとジム内の小規模な試合に出れるようになっても一向に勝つことができず、現状を打開するために「次の試合では優勝する」という目標を立て、目標達成のために逆算して練習メニューを考えました。
まず自分の苦手な部分を洗い出し、それを克服するための練習を徹底した後、得意なところを伸ばすほか、戦略もこれまで以上に入念に立て、コーチにメニューを確認してもらいながら着実に練習を積み重ねていきました。その結果無事目標を達成することができ、アマチュアの試合に出場することができました。
御社でもこの取り組みを意識し、目標を立て達成に向けた明確なルート設定をすることで成果を上げていきたく思っております。

キャリアアドバイザー
趣味を題材にした例文ではありますが、どのように課題に向き合ったかが提示できていて、仕事への活かし方も明記されているため、好印象につなげることができるでしょう。
自己紹介で趣味を話す際の注意点や例文はこちらの記事で解説しているので、チェックしておきましょう。
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例文⑤ゼミ
私が学生時代に最も打ち込んだことは、ゼミでの独自データ収集による調査研究です。
マーケティングの授業で培った知識の実践をしたい思いで、ゼミの仲間と地域の中小企業にアンケート調査を実施しました。
しかし、訪問の際に門前払いを受けるなどし、回答がなかなか集まらず苦労しました。しかし、アプローチ方法を変え、店舗の営業時間や担当者の都合に合わせて訪問するなど工夫を凝らしたところ、必要なサンプル数を集めることができました。
この経験で得たのは、地道に問題解決を図る粘り強さです。御社のマーケティング事業でも、足を使って調査をし成果を出す意識で臨みたいと考えています。

キャリアアドバイザー
実際に行動し、工夫したプロセスがよく伝わっています。積極性や実行力のアピールにもつながっていますね。
ゼミのガクチカを伝える構成を知りたい人は、以下の記事もあわせてチェックしてみてください。
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例文⑥留学
私が学生時代に最も打ち込んだことは、半年間のカナダ留学での現地プロジェクトへの参加です。
英語力の向上だけでなく、さまざまな価値観に触れたいという思いから、大学のプログラムを利用しカナダに留学しました。現地の大学が主催するワークショップに参加し、さまざまな国籍の学生とともに、小規模農家の魅力をPRする施策を考えた経験があります。
想像していたものの、文化が異なる学生同士での会議は難航しました。しかし、逆に豊富な視点からの意見が出ているという考えを私が伝えたのをきっかけに、議論が一気に活発化しました。
その結果、それぞれの文化の良さを組み合わせたようなプロジェクトが進行し、各農家からも高評価を得ることができました。この経験から、一見問題かと思えることもポジティブに捉えることで、新しい見え方ができることを学びました。
この視野を広げて物事を見る力は、御社が毎週実施している企画会議でも役立てられると感じています。

キャリアアドバイザー
特殊な環境のなかで、自分の考えで周囲が変わった様子が伝わります。留学で得た成長と、企業で活かしたい姿勢のつながりも伝えることに成功した例文です。
ガクチカで留学経験をアピールしたいと思っている人は、以下の記事も参考にしてみてください。
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例文⑦インターン
私が学生時代に最も力を入れたのは、IT企業での長期インターンシップです。
配属当初は、先輩社員が持つ専門スキルに圧倒され、そもそも何をしているのかがわからずに悩みました。このままではいけないと思い、自分から進んでタスクの意味や業務背景を先輩に質問し、足りていない知識を自宅で吸収しました。
その結果、配属から1ヵ月後におこなわれたチームミーティングで、自分なりの意見を出すことができるようになり、周囲からも高評価を得ることができました。
この経験から、課題に直面した際も自ら学び続けることの大切さを実感しました。御社に入社ができた際も、新しい環境や技術におくせず挑戦し、主体的に価値提供ができる人材になりたいです。

キャリアアドバイザー
困難にぶつかったときの行動から、学生の人柄が具体的に伝わる内容になっていますね。
この機会に長期インターンを受けるか検討してみたい人は、以下の記事をチェックしてみてください。
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例文⑧委員会活動
私が学生時代に力を注いだのは、学園祭実行委員会での新企画立ち上げです。
私は、昨年よりも多くの人に注目してもらうことを目的に、地域の飲食店と連携したフードフェスのプロジェクトを企画し実行に移しました。
しかし、やはり地元店舗からの理解を得るのは簡単ではなく、企画成立とは言えないほどの賛同者しか当初は集まりませんでした。現状を変えたいと思った私は、参加をするとどの程度の利益獲得が見込めるのかをデータで提示し、相手のメリットを考えた提案をする方針に変更しました。
すると、参加する意義を感じたオーナーが一気に増え、最終的には予想を上回る店舗が文化祭を盛り上げてくれました。この経験から得たのは、自分には企画を実現するための行動力や、負けず嫌いな面があることの再認識です。御社でも、一度受けた仕事は絶対に成功させる意識を持ち、行動に移せる人材になりたいと考えています。

キャリアアドバイザー
あきらめずに行動をした過程がしっかりと描かれています。負けず嫌いな人柄も表現できており、面接官に響くエピソードです。
学生時代に最も打ち込んだことの作成法5ステップ


就活生
「学生時代に最も打ち込んだこと」を作ろうとしても、どこから考えたら良いのかわからず、手が止まってしまいました。

キャリアアドバイザー
5つのステップに沿っていくだけで、アピールにつながる回答が作れるようになりますよ!
闇雲に回答を作るだけでは、採用担当者から高評価を得られるエピソードを語れるようになりません。自信を持ってアピールできるようにするためにも、5ステップでできる「学生時代に最も打ち込んだこと」の作成法を解説していきます。
ステップ①学生時代の経験を整理する
初めに、自分が学生時代に経験したことをできる限り書き出していきましょう。ここで大切なのは、実績や特別な出来事だけでなく、日々取り組んできた当たり前の活動も整理することです。
- アルバイト
- 部活動・サークル
- 学業
- ボランティア活動
- 資格取得
- 趣味
この段階では「こんなことはアピールにならないよね……」と迷うことでも、気にせずリストアップすることが大切です。
ステップ②特に打ち込んだことをピックアップする
リストアップした経験から、特に打ち込んだと思うものを選んでいきます。うまくイメージできなければ、以下のような言葉に置き換える方法を試してみてください。
- 実際に力を入れておこなった
- ほかの人と比べると努力した
- 困難を乗り越えた
- 人から感謝をされた
自分にとっては小さな経験でも、人から感謝をされたのであれば、客観的には立派なエピソードである可能性があります。ゆっくりで良いので、自分の打ち込んだ経験と向き合っていきましょう。
ステップ③打ち込んだことのなかから入社後に活かせそうな経験を選ぶ
ピックアップした経験のなかから「企業や職種で活かせそうなもの」はないかを軸にし、さらに経験を厳選していきましょう。ポイントは、エントリーする企業の仕事で求められる力や、社風にマッチしそうな要素が含まれているかどうかです。
- 接客アルバイトでクレーム対応を重ね「コミュニケーション力」や「臨機応変な対応力」を身に付けた
- サークル運営でチームを引っ張り「リーダーシップ」や「チームワーク」を発揮した
- ゼミ活動での課題に立ち向かい「問題解決力」や「論理的思考」を鍛えた
- 語学勉強を毎日実施し「継続する力」や「自己管理能力」を高めた
自分の強みと企業が求める人物像を重ね合わせ、アピールできる経験を選ぶことが大切です。
ステップ④数値やエピソードをふまえ具体的に整理する
より説得力を持たせるために「どのくらい努力したのか」「どのような成果や変化があったのか」が相手に伝わるよう、数字やエピソードを入れていきましょう。
- 「売上が上がった」→「店舗の売上を3ヵ月で120%に伸ばした」
- 「人をまとめた」→「サークルの新歓イベントで40人をまとめ、目標の50人以上の集客を達成した」
- 「地道に続けた」→「毎朝30分の英語の勉強を1年間継続した」
- 「困難を乗り越えた」→「初めは低評価だったが、発表資料を何度も改善し、最終的に優秀賞をもらえた」
抽象的な表現を避け、自分の行動や成果を具体的に語ることで、読む人にイメージしてもらいやすくなります。
ステップ⑤構成の型に当てはめて伝え方を考える

最後に、整理した内容をわかりやすく伝えるための「型」に当てはめれば、採用担当者に伝わる「学生時代に最も打ち込んだこと」のアピールができるようになります。具体的には「結論」「取り組みの背景」「仕事にどう活かすか」の3つの順番を意識することが大切です。
ここから、それぞれの項目を詳しく解説していきます。
結論
アピールの冒頭では、何を頑張ったのかを提示することが大切です。
冒頭で学生時代何に取り組んだのかを伝え、必要なら簡単に補足説明をしましょう。特に取り組みの内容が専門的な分野で一般の人にあまり知られていない場合は、噛み砕いた説明が必要です。
取り組み内容を伝えるだけで終わらないよう注意が必要ですが、何をやったかあまりにわからないと評価のしようがないため、概要は簡単に伝えておきましょう。
効果的な書き出し方はこちらの記事でも解説しているので意識してみてくださいね。
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取り組みの背景
学生時代に最も打ち込んだことは、なぜそれに取り組んだのか、背景も伝えることが大切です。
取り組みの背景から企業が見ているのは、物事への取り組みのモチベーションの出どころや、目的意識の有無です。つまり就活生の価値観を見ています。
たとえば「アルバイト先の飲食店の売上を前月の20%増加させた」就活生がいたとします。この就活生の取り組んだ理由が、下のどの場合でもまったく異なった人物像を思い浮かべますよね。
- お世話になった店長に喜んでもらうために取り組んだ
- 周辺地域で売り上げNo.1になりたかったから
- バイトリーダーとしての責任を果たすため
- 経営に興味があり、実績が欲しかったから
なぜ頑張ったのか、どうしてそれを続けようと思ったのかは明確にしておかなければなりません。納得できる理由を提示することで、よりあなたの人柄や魅力が伝わります。

キャリアアドバイザー
取り組みの背景、根拠も伝えて、どのような意図を持ってそれに臨んだのか、価値観や人間性の部分までアピールしましょう。
仕事にどう活かすか
どのような経験でも、しっかり取り組んだからには何らかの成長があるはずと企業は考えます。そのため、経験から成長できたことを述べ、かつそれが企業の仕事に活かせると提示することが大切です。
経験から成長がなかったり、得たものが仕事に活かせなかったりすると、高評価の獲得が難しくなるため注意しましょう。
学生時代に最も打ち込んだことについて質問するのは、単に就活生の思い出を聞きたいのではありません。そこから価値観や人間性、能力といった仕事に関係するものをチェックし、自社に合う人材かどうかを確認したいと面接官は考えているのです。
経験から得た能力、個性は仕事で活かせてこそ評価されるため、得た学びやスキルを企業でどのように活用するのかまで伝えましょう。
キャリアアドバイザーは実際にこうアドバイスしています!ガクチカをさらにパワーアップさせるコツ
「具体的な数字」と「課題を乗り越えた経験」を入れ込もう
さらにガクチカをパワーアップさせたい人は、前述のポイントを押さえたうえで「取り組みのなかで感じた課題」と、「その課題にどのように対処したのか」を追加するのがおすすめです。これらを追加することで、あなたの考え方や物事への向き合い方をアピールすることができます。
また、目標や結果はなるべく具体的な数値で示すようにしましょう。達成度合いが明確になるため、正確な評価がしやすくなりますよ。特に営業職では数字を追う経験が重視される傾向にあるため、数値で明確に示すことが効果的です。
見つからないタイプ別! 学生時代に最も打ち込んだことの見つけ方

就活生
「打ち込んだこと」ならイメージがつくのですが「最も打ち込んだこと」と聞かれてしまうと、どう見つければいいのか悩んでしまいます。

キャリアドバイザー
では状況別に「学生時代に最も打ち込んだこと」の見つけ方を解説します! 自分に当てはまる状況のものを選んで参考にしてみてくださいね。
①派手なエピソードがないタイプ
「何かの代表になった経験がない」「周りの打ち込んだエピソードがすごすぎて、自分の経験が小さく思えてしまう」このタイプに当てはまる人は、大きな成果や特別な経験がなく、選考で伝えられるエピソードが見つからないと悩むケースが多いです。
このような場合「最も打ち込んだこと」とは何か、根本から見直すことで新たな視点を得られます。
「最も打ち込んだこと」の定義を見直す
「最も打ち込んだこと」という言葉は、誰かと比べて大きな成果を出した経験を指すのではありません。
「自分が最もエネルギーを注いできたこと」の意味で捉えてみると、見える世界が変わるはずです。たとえば、部活で地道な練習を続けた経験や、日々の学業で毎回テスト勉強に取り組んだことなども立派な「打ち込んだこと」として挙げられます。
周囲の華やかなエピソードに惑わされず、自らの努力や習慣に目を向けることで、自然と語るべきエピソードが発見できるでしょう。
日々の習慣のなかで最も長く継続していることを振り返る
特別な実績がなくても、日々コツコツと続けてきたこと自体が「最も打ち込んだこと」としてアピールできます。毎日取り組んでいる習慣や、長期間そのことだけを考えた行動から、意志の強さや継続力を示せるためです。
たとえば「イベントサークルの企画出しを、3年間にわたり毎週3本提出した」「朝練で一番早くに来て準備をすることにこだわり続けた」など、続けたことを掘り下げてみると、自分の強みに気付きやすくなります。

キャリアアドバイザー
習慣化には工夫や忍耐力が求められるため、選考でのアピールにつなげやすいと言えるでしょう。
②自己分析不足タイプ
自分の経験や強みを振り返ってみても、何がアピールポイントになるのかわからないと感じる場合、自己分析が不足しているかもしれません。
一度自分のことを見つめ直したものの、過去にした経験の価値に気付いていないケースもあります。この機会に改めて自らを客観的に振り返り、最も打ち込んだことの発見につなげましょう。
自分自身が大きく変わったと思える経験を振り返る
「苦手分野に挑戦した経験」「価値観が変わった出来事」など、自分が成長したと実感できるタイミングを探ってみてください。自らの考えが変化する過程で、選考で話せるようなアピールポイントを見つけられる可能性があります。
とはいえ、自分が大きく変わったと思える経験について、どのように振り返れば良いか悩むケースもあるでしょう。そのような場合は、以下の自己分析方法を試してみてください。
- 自分史:幼少期から現在に至るまでの年表を作成し、人生のターニングポイントとなった経験を探す方法
- マインドマップ:「努力したこと」などのメインテーマを掲げ、関連する経験や物事を自由に派生させていく方法
- モチベーショングラフ:時系列ごとに、自分の感情が上下した経験を振り返る方法
頭の中で考えるよりも、上記で挙げた方法を軸に思考を広げた方がより深い自己分析につながります。まずは手を動かしてみて、自らの振り返りにつなげていきましょう。
紹介した自己分析の詳しい方法は以下の記事で解説しているので、ぜひ参考にしてくださいね。
簡単3ステップ! 自分史を使った自己分析で説得力をアップしよう
実例付き|マインドマップで自己分析を進めるための3ステップ
テンプレ付き! モチベーショングラフの作り方と就活活用法を大公開
他己分析で「一番頑張っているように見えたこと」を聞く
自分自身ではアピールポイントが見えない場合、他人の視点を借りる「他己分析」を実施する手段も有効です。普段から接している人に「自分が一番頑張っているように見えたことは何か」をたずねてみると、思いがけない強みが見つかることがあります。
- 身近な友人
- 家族
- アルバイトの同僚
他己分析は、立場の異なる人に複数回に分けて実施することをおすすめします。ゼミにいる自分とアルバイトをしている自分の見え方はそれぞれ異なるため、より新しい自らの魅力を見つけられるでしょう。
③経験からアピールポイントを見つけられないタイプ
アルバイトやサークル活動などの経験自体は思いつくものの「何をどう語れば良いのかわからない」と悩んでしまうタイプです。この悩みの場合「どんな課題があったか」「どのような工夫や行動をしたか」のような流れを言語化できていないケースがあります。
まずは成功や失敗をふくめた事実を整理しつつ、その先に見えた工夫や学びを導き出すことで、説得力のあるアピールポイントを発見できるでしょう。
STAR法を使った自己分析をする
STAR法は、自らの経験を具体的に振り返る際に役立つフレームワークの一つです。一つのエピソードに対し、以下の項目ごとに深掘りしていきます。
- Situation(状況):エピソード当時の状況
- Task(目標):掲げた目標
- Action(行動):目標達成に向けた行動
- Result(結果):行動の結果と得た学び
たとえば、アルバイトで顧客対応に苦労した経験があれば、その場面で何が課題だったか、どのように対応したかを明確にできるのがSTAR法の魅力です。

キャリアアドバイザー
STAR法を意識すれば、ただの経験もアピールポイントへと昇華できます。
これまでで一番大きな失敗から見つける
「最も打ち込んだこと」と聞くと、成功体験だけを想像してしまう場合があります。しかし実際には、大きな失敗をした経験にこそ、自分が熱中したエピソードが隠れているケースがあるのです。
失敗を経験した際、その後どんな行動を取ったのか、どのように乗り越えたのかを具体的に振り返ってみてください。たとえば、アルバイト先でミスをした後、自主的にマニュアルを作成したなどのエピソードは何かに打ち込んだ結果であるとも考えられるでしょう。

キャリアアドバイザー
失敗をどう活かし、どのような学びを得たかが伝わる内容に仕上げれば、選考でのアピールもしやすくなりますよ。
④本当に何もないタイプ
学生生活のなかでの取り組みや活動について、そもそものエピソードがまったく思い浮かばない人に当てはまるタイプです。
本当に何もない場合、あきらめに近い感情を持ってしまうかもしれません。しかし、大学生活を送りながら、就活に向けて動き出しているのであれば、誰しもが「打ち込んだこと」を持っています。
なんでもないと思っていた日常をあらためて振り返り、自分だけの打ち込んだエピソードを発見していくことが大切です。
学業で最も力を入れたことを考える
特別な活動経験がない場合でも、学業に目を向けると「打ち込んだこと」が見つかる場合があります。たとえば「どの授業にも欠かさず出席した」「苦手な科目を克服するために復習方法を工夫した」といった経験が該当します。
採用担当者が「最も打ち込んだこと」を聞く理由の一つに、学生の人柄を知ることがあります。行動の過程で継続力や計画性などが伝わるエピソードであれば、立派な成果が必要でないことがわかるのではないでしょうか。
最も大切にしている信念から探す
「最も打ち込んだこと」というワードに対して何も思いつかない場合、視点を変えて再度考えてみる方法が有効です。
自分のなかで「最も大切にしている信念」に着目すると、自身が打ち込んだことが見えてくる可能性があります。たとえば「時間だけは絶対に守る」「使った場所は必ず掃除をする」など、日常生活で常に意識してきたことを思い返してみましょう。

キャリアアドバイザー
どのような考えで実施しているのか、どのくらい続けているのかなどを肉付けしていけば、立派な「最も打ち込んだこと」として伝えられるようになるはずです。
ガクチカが思いつかない就活生は、ツールを使うのが一番おすすめ
学生時代に頑張ったこと(ガクチカ)は、自己PRや志望動機と差別化するのが重要です。とは言え、ガクチカで話せるネタがなく悩む人も多いでしょう。
そこで活用したいのが「ガクチカ作成ツール」です。このツールを使えば、簡単な質問に答えていくだけで採用担当者に魅力が伝わるガクチカが完成します。
ぜひ活用して、志望企業の選考を突破しましょう。
「学生時代に最も打ち込んだこと」を伝えるうえでの注意点をNG例文つきで解説

就活生
「学生時代に最も打ち込んだこと」を見つけられたけど、実際に選考で伝えるとなると不安が残ります。

キャリアアドバイザー
いくつかの注意点を意識したうえであれば、自信を持ってアピールができるようになりますよ。
いくら「学生時代に最も打ち込んだこと」があっても、採用担当者に響かない内容にしてしまっては、選考突破への道が見えてきません。効果的なアピールができるようになるためにも、ここでは「学生時代に最も打ち込んだこと」を伝えるうえでの注意点をNG例文つきで解説します。
①頑張った過程が伝わらない
私が学生時代に最も打ち込んだことはアルバイトです。居酒屋でのアルバイトを必死に頑張りました。必死に頑張った結果後輩からも慕われ、充実したアルバイト生活を送ることができました。

キャリアアドバイザー
この例文では「どのように、何を必死に頑張ったのか」が抜けているため、表面的なことしかわかりません。中身がなさすぎる内容だと「そもそも志望意欲が低いのでは」と思われるため注意しましょう。
②マイナスなキーワードが多い
私が学生時代に最も打ち込んだことはゲームです。とても熱中していたため、時間を忘れて徹夜することもありました。テレビゲームが中心ですが、スマホゲームなどもやります。次々に新しいゲームが開発されるので、今後も楽しみです。

キャリアアドバイザー
ゲームを取り上げる場合「時間を忘れて徹夜していた」という内容に気をつけましょう。不健康な印象を与えるだけでなく「遅刻や欠勤の理由にもなりかねない」と懸念されるリスクがあります。
ゲームに打ち込んでいたことをアピールしたい場合はこちらの記事が参考になりますよ。
関連記事
趣味がゲームはOK? 採用担当者の好印象を与えるコツを例文付きで解説
選考では趣味のゲームから得たことをアピールしよう こんにちは、キャリアアドバイザーの北原です。選考を控えた就活生から 「面接や書類選考で趣味はゲームと答えて良いのでしょうか?」「採用担当者に好印象を与える趣味の答え方はあ […]
記事を読む

③題材とするエピソードが簡単すぎる
私が学生時代に最も打ち込んだことは、読書です。3ヵ月に1冊は読むようにしていました。ジャンルは小説、ビジネス書など多岐に渡ります。読書によって、さまざまな知識を得ることができました。社会人になっても継続しようと思います。

キャリアアドバイザー
「最も打ち込んだこと」にしては熱量があまり感じられない例文となっています。読書をするようになったきっかけや、自分自身の変化、実生活へのアウトプットなど、人柄がわかるような内容を盛り込むことがおすすめです。
④娯楽的な要素が強い
私が学生時代に最も打ち込んだことは、スイーツの食べ放題です。無類の甘い物好きで、いくらでも食べられます。毎週食べ放題の店に通い、店員と仲良くなるほどになりました。社会人になったら海外へスイーツ旅に行くのが夢なので、仕事を一生懸命頑張りたいと思います。

キャリアアドバイザー
娯楽的な要素が強いので、努力のアピールにつながりません。学生時代に最も打ち込んだことは、仕事をしている姿を面接官にイメージしてもらいたいので、努力したことや成長したと思える経験を取り上げましょう。
学生時代に最も打ち込んだことに疑問を感じている学生からよくある質問に回答!
「学生時代に最も打ち込んだことはなぜ聞かれるのか」「どんな経験を挙げれば良いのか」など、相談を受けることが多々あります。そんな学生の質問にキャリアアドバイザーが答えます。
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就活ではなぜ学生時代に最も打ち込んだことが聞かれるのでしょうか?
「学生時代に最も打ち込んだこと」を通じて、学生の入社後の活躍イメージを見極めていますよ。具体的にはどんなことにどの程度の意欲と情熱を注いで、どのような努力をし、どんな成果につながったのかを確認しています。これらを知ることによって、採用担当者は自社に入社した場合も、同じような働きぶりを発揮して、仕事への成果や自らの成長につなげていくことができる人物であるのかを見極めようとしているのです。
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学生時代最も打ち込んだことはどうやって見つければいいですか?
学生時代最も打ち込んだことは、学業やサークル活動、アルバイト、ボランティア活動など、日常生活の中に題材はいくらでもありますよ。大事なのは結果や期間ではなく、自分なりに工夫して努力したことということを覚えておきましょう。またエピソードを見つけるには自己分析をするのが効果的です。過去のエピソードを羅列する自分史やモチベーションの上下を示すモチベーショングラフがとくにおすすめですよ。
学生時代に最も打ち込んだことは題材選びが大切
学生時代に最も打ち込んだことは就活において頻出の質問で、業界や企業に関係なく問われます。何を提示するかは非常に重要で、自分を最も印象的に打ち出せる題材を選ばなければなりません。
つまり、題材選びの時点で間違えてしまうと、そもそも仕事での再現性につながらない可能性もあるため注意が必要です。アピールできることがないと悩む人も多いかもしれませんが、題材選びのハードルはそれほど高くありません。幅広い内容でアピールができ、些細なことでも評価につながる可能性があります。
題材選びは入念におこない、それをいかに魅力的に伝えるか考え、学生時代に最も打ち込んだことをうまくアピールしましょう。
「学生時代に最も打ち込んだこと」と聞かれても、そんなに大きな経験や成果がなくて……。