目次
- 文房具メーカーへの就職の第一歩は業界を知ることから!
- 人気の文房具業界とは?
- 文房具業界における「文房具メーカー」のポジションは?
- 文房具業界の市場規模とは?
- 文房具業界の新しい事業展開を押さえておこう
- 海外進出
- ECサイトの開設
- 文房具メーカーで働く3つの魅力
- ①身近な商品に携わることができる
- ➁新しい商品企画に携わることができる
- ③人の役に立つことができる
- 文房具メーカーの3つの懸念点
- ①オフィス文具の需要減少
- ②少子高齢化により文房具を使う学生の減少
- ③新形コロナウイルスによりデジタル教育の拡大
- 文房具メーカーの職種
- 企画
- 生産
- 営業
- Web関連の職種
- 文房具メーカー 主要企業5選
- コクヨ株式会社
- ゼブラ株式会社
- 株式会社トンボ鉛筆
- 三菱鉛筆株式会社
- ぺんてる株式会社
- 株式会社パイロットコーポレーション
- 文房具メーカーが求める人材とは?
- 文房具が好きな人
- グループで働くことができる人
- 失敗を恐れないチャレンジ精神がある人
- 「なぜ?」「どうして?」を常に考えられる人
- 常に「情報のアンテナ」を高く張っている人
- 文房具メーカーへの就職は文系と理系のどっちが有利なの?
- 就職するために文系・理系は関係ない
- 文房具メーカーの就活難易度は高い?
- 文房具メーカーに就職するための準備とは?
- 文房具業界の現状と展望を自分の言葉で話せるようにしよう
- 各文房具メーカーのヒット商品を覚えよう
- 好きな文房具について「熱く」語れるようになろう
- 入社して「何をしたいのか」を理由も含めて話せるようになろう
- 文房具メーカーに就職するためにおすすめの資格・検定とは?
- TOEICなどの外国語検定:海外事業展開に興味のある人向け
- プロダクトデザイン検定:デザイン職向け
- 文具知識能力検定:文房具好きをアピールしたい人向け
- 難関企業の文房具メーカー!まずは企業理解から始めよう
文房具メーカーへの就職の第一歩は業界を知ることから!
こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。文房具メーカーへの就職を考えている就活生から、
「文房具メーカーの仕事内容は?」
「文房具メーカーに就職するために対策方法を知りたい!」
という相談を受けます。
私たちの身近な存在である文房具に携わることができる「文房具メーカー」は、就活生からも人気の高い業界です。しかし、メーカーと一概に言っても企業数も業種も幅広いため、業務内容の理解や業界研究に苦戦する就活生も多いのではないでしょうか。
この記事では、文房具業界に関する概要はもちろん、文房具メーカーの現状や展望、主要文房具メーカーに関する基礎知識について詳しく解説しています。文房具業界について企業研究をおこなっている学生、文房具メーカーへ就職を考えている就活生にとって、より理解を深めることができる内容となっているので、ぜひ参考にしてみてください。
人気の文房具業界とは?
近年、おしゃれで可愛い文房具や機能性に特化したアイデア文房具など多種多様な商品が登場しています。文房具は私たちの身近な存在だからこそ、就職先として文房具メーカーは人気が高い業界になります。
文房具メーカーについて理解を深めるためには、まず文房具業界について理解する必要があります。そもそも文房具業界とは「文房具が顧客の手に届く一連の企業の総称」を指します。つまり、「製造から顧客に販売するまでかかわる企業や店舗」が文房具業界に含まれます。この業界という括りは、文房具に限らず、食品や衣類も同様です。
同じメーカーというつながりでは、化粧品メーカーも人気の業種の一つです。こちらの記事にて詳しく解説していますので、興味のある学生は参考にするとよいでしょう。
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文房具業界における「文房具メーカー」のポジションは?
就活生
キャリアアドバイザー
文房具メーカーは業界の中でも中心に位置する企業となります。商品の企画や製造、販売まで携われるという点もメーカーの魅力の一つですね。
文房具メーカーは文房具業界の中でも中枢的な役割を担っています。中枢に位置するからこそ文房具メーカーの業務の幅は広く、企画・製造・販売まで携わることができるのです。
文房具メーカーの一番の業務は「商品を作ること」ですので、商品を個人または法人に対し「販売」することが主な事業内容です。つまり、文房具メーカーは製造会社には商品の製造を「依頼」、小売店には商品の「販売」をおこなっているという関係性になります。
大手メーカーともなると、商品の製造も自社でおこなっているメーカーもありますので、志望メーカーがどのような事業内容なのかは必ず確認しましょう。
とくに近年はECサイトの登場により、メーカーが直接顧客へ商品を販売することが可能となりました。ECサイトに伴う、文房具メーカーの新しい事業展開については後ほど詳しく説明しますね。
文房具業界の市場規模とは?
文房具メーカーへの理解を深めるためには、文房具業界の現状を把握しておくことが重要です。そのため、業界全体の現状や動向を表している「業界の市場規模」を理解しておく必要があります。業界を取り巻く環境は社会情勢や流行によって大きく変動するため、必ず数的情報を仕入れるようにしましょう。
矢野経済研究所のデータによると、文具・事務用品市場の市場規模は年々減少傾向にあります。原因としては、オフィス環境のデジタル化や新型コロナウイルスによる法人文具の減少などによる需要の低下が考えられます。
文房具業界の市場規模の縮小傾向であるということを前提知識として「なぜ市場規模が縮小しているのか」「どのようにしたら改善するだろうか」なども、面接で説明できるように併せて考えておきましょう。
文房具業界の新しい事業展開を押さえておこう
文房具は私たちの身近な存在だからこそ、常に顧客に寄り添い変化を続けてきました。それは、文房具そのものの変化だけではなく、文房具の「売り方」にも変化が生まれました。
年々縮小傾向である市場規模に対抗すべく、現在文房具メーカーは「海外進出」「ECサイト」などの新しい販路にて売上増加を狙っています。
海外進出
近年、海外市場に進出する文房具メーカーが多く存在しており、海外では日本の文房具は「デザイン」「機能性」「品質」の3点が高く評価されています。たとえば、「振ると芯が出るシャープペンシル」などのアイデア文房具は、自国にはない商品として海外では人気が高いです。
大手メーカーの中には、国内の売上よりも海外での売上の方が高いというメーカーもあります。縮小傾向である国内市場での販売も継続しつつ、海外で新しい販路を獲得しているメーカーも多く存在していますので、企業分析する際はぜひ確認してみましょう。
海外進出のメリット・デメリット
メリットとして注目したいのは「市場規模の拡大」「ブランド価値向上」の2点です。新しく海外進出をおこなうことで販路が増えることに加え、新しい海外へ向けた企業戦力を打ち出すこともできます。また、海外進出をおこなうことで国内外問わずメーカーのブランド力を引き上げるきっかけになります。たとえば「全世界累計販売数、1億本突破」など、新しいPRをおこなうことができますよね。
デメリットとして特に注目したいのは「文化・政治・風土の違い」です。海外進出をおこなううえで必ず直面するのがこの問題です。そもそも、販売したい商品が他国の文化や風土に受け入れられない可能性もありますし、政治的理由で商品価値の低下や販売停止などの影響を受ける懸念点もあります。海外進出はメリットも大きいですが、それなりのリスクも存在します。
ECサイトの開設
ECサイトとは「インターネット上で売買をすることができるサイト」を指します。有名なECサイトとしては、楽天やAmazonなどが挙げられます。
また、自社サイトからの直販もECサイトに含まれます。今までホームセンターや書店などの小売店を介して販売していた文房具メーカーにとって、ECサイトは顧客に直接販売することができる新しい販路となりました。
ECサイトのメリット・デメリット
メリットとして注目したいのは「顧客情報」「利益率」の2点です。ECサイトでは顧客の会員情報や購入履歴をデータとして見ることができるので、商品開発や顧客分析に活かすことができます。また、小売店などの業者を介さない分、手数料や流通コストが発生せず、利益率が向上します。
デメリットとして注目したいのは「ECサイトの管理」「価格競争」の2点です。今まで小売店がおこなっていた顧客への販売に伴う「集客」と「店舗管理(ECサイト)」をおこなう必要が生まれました。また、ネット上で他社製品との比較を容易におこなえるようになったため、価格競争に陥りやすいというデメリットもあります。
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特に中小企業の文房具メーカーは、今まで海外マーケットへ商品を展開するハードルが高く感じていました。ですが、ECサイトを活用することで海外の個人への商品販売をすることができるようになり、販売する層を一気に拡大をすることができますよね。
また、決済について今まではクレジットカードが必要でしたが、ビットコインが利用されるようになれば換金の必要がなく商品の売買ができるようになります。決済がスムーズになるため、よりECサイトの活用が進むことも考えられますよ。
顧客情報のセキュリティ対策が課題になる
顧客情報を管理するからには情報漏洩の危険もありますよね。そのため文房具メーカーだけでなくECサイトを利用する企業は、今まで以上にセキュリティ対策に力を入れることが考えられますね。
ECサイトの利用は事業を加速するうえで便利ですが、情報漏洩などの問題が発生してしまうと顧客の信頼を失ってしまいマイナスにもなりかねません。そのため、セキュリティ対策を含む「DX(デジタル・トランスフォーメーション)推進」が文房具メーカーでも進められることが考えられますね。
文房具メーカーで働く3つの魅力
文房具メーカーの現状を踏まえたうえで、次は文房具メーカーで働く魅力について解説していきましょう。「業界で働くことの魅力」は企業選びの軸を決めるきっかけや、エントリーシート(ES)・面接で用いる志望動機の作成に役立ちますので、ぜひ参考にしてみてください。
①身近な商品に携わることができる
文房具は私たちの生活のすぐそばにある商品です。身近な商品だからこそ、ユーザーのリアクションを自分の目で見ることができることができます。
自分が企画や販売をおこなった商品が、ふと街中で店先に陳列されているところを見ることができたり、実際に購入し使用しているユーザーを見ることができるという点は、仕事をおこなう上での「やりがい」につながりますよね。
➁新しい商品企画に携わることができる
社会情勢や流行の変化によって、文房具も顧客のニーズに合わせて変化します。環境問題に注目したことで生まれた「針なしホッチキス」やリアルとデジタルを結びつけることができる「デジタル文具」などが例として挙げられるでしょう。
常にユーザーのことを考え「どうしたら使いやすいだろう」「どうやったら興味を抱いてくれるだろう」と企画を発案し、商品として形にすることができる点も顧客と接点の近い文房具メーカーならではの魅力といえるでしょう。
③人の役に立つことができる
「人の役に立つことができる」とは具体的にどういうことでしょうか。文房具はさまざまな顧客のニーズを想像して商品化します。たとえば、力が弱い人のために筆圧が弱くても書くことができるボールペンを開発したり、ハンディキャップのある人でも使いやすい文房具を顧客へ届ける営業をおこなったりすることができます。
このように、多くの顧客に喜んでもらえる文房具を届ける一方で「特定のお困りごと」を抱えている顧客に向けても、商品を届けることができる点も文房具メーカーの魅力といえますね。
文房具メーカーの3つの懸念点
志望企業の魅力を知ることができたら、次は文房具メーカーを取り囲む現状における「懸念点」についての理解も深めましょう。
就活をおこなううえで企業が現状抱えている懸念点についても認知しておくことは、とても重要になってきます。懸念点を理解することで、志望メーカーがどのような施策をおこなっているのかなど、企業選びの重要な指標になります。
①オフィス文具の需要減少
- オフィス文具:一般的に企業のオフィスや事務所等で使用する文具などを指す
例としてはクリアホルダーやクリップ、封筒、液体ノリ、付箋などがあります。文房具メーカーにとって法人顧客へのオフィス文具の販売は、私たち個人顧客への販売と同じくらい重要な収益源となります。
しかし、近年オフィス文具の需要は縮小傾向にあり、理由は「書類等のデジタル化」「出社人数減少に伴うオフィスの縮小化」「在宅勤務の普及」などが考えられます。もちろん、オフィス文具を必要とする企業は現在も多数存在しますが、出社勤務や紙媒体での契約書の交付などが当たり前だった頃と比べると、需要は落ち込んでいると考えられます。
②少子高齢化により文房具を使う学生の減少
少子高齢化による学生の減少も文房具メーカーの懸念点として挙げられます。少子高齢化とは日本が抱える社会問題の一つで、若年層が減少している一方で高齢者層が増加してる現象を指します。
学生は学校での勉強のために、ノートや鉛筆、消しゴムなどが使われていましたが、少子高齢化の影響で文房具を使う学生の人数自体が減少している傾向にあります。また、学生が減ったことで子供向け商品の需要も合わせて減少しています。
③新形コロナウイルスによりデジタル教育の拡大
- デジタル教育:ICT教育(Information and Communication Technology)とも言われる新しい指導方針。文部科学省も推奨している指導方針で、具体的な内容はデジタル教科書や電子黒板、動画を用いた紙媒体ではないデジタル教材を使用した教育を指す
デジタル教育の登場により、学生は文房具を使用する機会が減りました。さらに、今後デジタル教育はさらなる普及が想定されています。理由は、新型コロナウイルスによるオンライン化の影響と文部科学省の発表によるデジタル教育の推奨が背景にあります。
もともとデジタル教育は国の施策により推奨されており、新型コロナウイルスの影響で対面授業の減少、自宅学習の需要拡大によりデジタル教育の普及が加速しました。デジタル教育は今後もさらに拡大していくことが想定され、文房具の需要を下げてしまう要因として懸念点の一つとなっています。
文房具メーカーの職種
就活生
文房具メーカーではどのような働き方ができるんですか?
キャリアアドバイザー
メーカーと一括りにしても業種はさまざまです。企業理解を深めるためだけでなく、自分が入社後にどのような働き方をしたいのかをイメージするためにも、どのような業種があるのか知ることが重要になってきます。
- 企画職
- 営業職
- 生産職
- Web関連職
文房具メーカーは業界の中枢を担うポジションに位置するため、業種も幅広いです。業種の業務内容や特徴について確認していきましょう。
企画
- 流行や顧客のニーズを分析し、ニーズを見つける
- 既存商品のアップグレード
- 自社の特徴を活かした新商品の企画発案
企画職は新しい商品を生み出すことができるなど、メーカー職の中でも希望者が多い職種です。一方で、チーム単位で仕事をおこない、企画書を作成やプレゼンをする機会も多いため、自分の考えや相手の考えを汲み取ることができる「コミュニケーション能力」が必要不可欠となります。
- 仲間と共同作業することが得意な人
- 情報を得るためのアンテナが高く、何事にも失敗を恐れず発言ができる人
企画職といっても業務内容は商品開発やリサーチ、営業戦力などさまざまです。こちらの記事では企画職の業務内容について詳しく紹介していますので、ぜひ参考にしてみましょう。
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生産
- 新商品を生産するための機械整備等の技術的サポート
- 生産をおこなううえでの作業工程の改善作業
- 企画段階で商品への技術的な提案
- 商品を製造する際の材料の仕入先の選定
- 企画職と協力し試作品の開発
- 商品の原価管理
生産職は商品を実際に生産する大事な職種です。そのため、商品にまつわる原材料や原価などのコスト管理に携わることもできます。また、技術的な専門スキルを用いる業務内容が多く、さまざまな専門スキルが求められます。
- 物作りに携わることが好きな人
- 数字を扱うことが得意な人
- 専門的な知識を身につけたい人
- チームプレーができる人
文房具メーカーの生産職は専門的な技術を求められる特殊な職種であるため、志望動機で今まで学んできたことや経験を伝える際にコツがあります。こちらの記事では、専門的な職種である技術職に関する志望動機の書き方について詳しく解説しています。
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営業
- 新しい販路の開拓
- 個人顧客向けの販売店(文房具店、量販店など)への営業
- 法人顧客への営業
- 販売店へ向けて自社商品のプレゼンや商品の陳列方法などの提案
- 研修などによる販売店への経営サポート
- 顧客の意見を集め、企画や生産を伝達
自社商品がいくら魅力的でも、売ってくれるお店や扱ってくれる企業がなければ、商品が顧客の手元へ届くことはありません。そのため、営業は自社商品を置いてもらえるように営業をおこないます。さらに、文房具メーカーの営業は商品を置いてもらうだけではなく、お店へ商品の陳列方法や売り出し方についても提案をおこないます。
また、営業は顧客との距離が近く、実際の商品を使っている意見や感想を伺うことも重要になります。得た情報を自社で共有し、商品やサービスのさらなる改善もおこないます。
- 人と話すことが好きな人
- (ジャンル問わず)常に最新の情報を得ることができる人
- 顧客のために積極的に行動ができる人
- 臨機応変に対応できる人
営業職の志望動機では、営業職ならではのアピール方法があります。営業職を志望する学生はこちらの記事も併せて確認してみましょう。
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Web関連の職種
文房具メーカーの新しい事業展開の一つにECサイトの導入があります。それにともない、新しくWebに携わる職種の需要が生まれました。
- ECサイトやアプリの企画制作
- ECサイトの運営管理
- ECサイトでの販売促進等をおこなうWebマーケティング
近年の新しい事業展開により、文房具メーカーから直接顧客の手元へ届けることができるECサイトにまつわる職種の需要が高まりました。法人顧客や個人顧客問わず、ECサイトで注文を受けており、オフィスで使うような文具を個人でも購入できるようになりました。
- 時代の流れに沿った、新しい事業に興味がある人
- Web関連に興味がある人
- 数値などを用いた分析が好きな人
- 論理的な思考を持っている人
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文房具メーカーは他の業界に比べて、新しい文房具がゼロから開発される機会は少ないです。たとえば筆記用具は、鉛筆やボールペン、油性ペンなど長期に渡って使われ続けており、ベースの機能やデザインは変わっていないですよね。このように新しい文房具が生まれにくいため、今ある文房具に対するユーザーの些細な不満を言語化し文房具開発することが、新たなヒット商品が生まれるきっかけになっています。クルトガなどの高機能シャープペンはまさに、このような悩みを解決した商品ですね。
文房具メーカーにおいて「言語化するスキル」は全ての業種で用いる
また商品の企画・開発だけでなく、営業であれば「どのような悩みに役立つのか」をきちんと理解して取引先へ説明をしないと商品を取り扱ってもらえません。Web関連の職種では特に、話して説明をすることができないため文章だけで「利便性」を伝えなければなりません。そのうえで、ユーザーの本質的な悩みを理解し文章化することが求められますね。
そのため学生のみなさんが部活やアルバイトで活動するときにも、些細な悩みや不満を言語化して解決する経験を積むと就職後に活かすことができますよ。
文房具メーカー 主要企業5選
文房具メーカーに就職するうえで、志望メーカーについての知識はもちろん、競合他社についての知識も重要になってきます。
就活生
どうして志望企業以外についても詳しく知る必要があるんですか?
キャリアアドバイザー
志望企業以外についても詳しく理解しているということは、文房具業界全体へ興味関心があるという根拠となりますよね。
また、一つひとつの企業の強みや弱み、特徴を見つけることができるので、志望動機を作る際にもとても役立つ情報となります。
ここでは主要企業5社の特徴やヒット商品やサービスなどについて解説しますので、ぜひ参考にしてみてください。
- コクヨ株式会社
- ゼブラ株式会社
- 株式会社トンボ鉛筆
- 三菱鉛筆株式会社
- ぺんてる株式会社
- 株式会社パイロットコーポレーション
コクヨ株式会社
- 創業:1905年
- 社員:連結6,882名 / 単体2,241名(2020年12月末時点)
- 事業内容:文房具・オフィス家具の製造・仕入・販売など
- 自社ECサイト:KOKUYO Workstyle Shop
- ヒット商品:キャンパスノート、GLOOシリーズ
言わずと知れた大手文房具メーカーで、ヒット商品の一つであるキャンパスノートは、年間1億冊を販売している幅広い世代から愛され続けている商品です。また、コクヨは「グローバル文具市場でのシェア拡大」を掲げており、中国やインドを中心にローカルニーズに沿った商品の強化にも積極的に取り組んでいます。
ゼブラ株式会社
- 創業:1897年
- 社員:932名(2021年3月時点)
- 事業内容:筆記用具の開発・製造・販売
- 自社ECサイト:ZEBRA STORE
- ヒット商品:ハイマッキー、シャーボ
ゼブラはボールペンやシャープペン、マーカーなどの筆記具に特化したメーカーです。約1世紀以上、筆記具を作り続けてきた老舗メーカーですが、常に画期的な商品を生み出し続けている大手メーカーです。
株式会社トンボ鉛筆
- 創業:1913年
- 社員:連結2,299名 / 単体560名(2020年8月末時点)
- 事業内容:鉛筆、ボールペン、シャープ芯、消しゴム、のりなどの開発・製造・販売
- 自社ECサイト:海外拠点「AMERICAN TOMBOW, INC.」が運営するECサイト
- ヒット商品:MONO消しゴム、消えいろピット
トンボ鉛筆の強みは「シンプルかつ高品質な製品」と「長く愛され続けるブランド力」にあります。MONO消しゴムは販売開始から50年以上経ちますが、今なおユーザーからの評価を得ており、トンボ鉛筆の強みであるブランド力の高さがうかがえますね。
三菱鉛筆株式会社
- 創業:1887年
- 社員:連結2,955名 / 単体591名(2020年12月末時点)
- 事業内容:筆記用具事業、産業資材事業、化粧品事業
- 自社ECサイト:三菱鉛筆オンラインショップ
- ヒット商品:ジェットストリーム、クルトガ、ユニ
三菱鉛筆は社名にもあるように、筆記具に強いメーカーです。創業当初は鉛筆の販売に始まり、今ではクルトガやジェットストリームなど機能的な筆記具を開発、学生を中心に人気を得ています。また、筆記具開発のノウハウを活かし、化粧品事業や産業資材事業にも挑戦している点も特徴として挙げられます。
ぺんてる株式会社
- 創業:1946年
- 社員:連結2,751名 / 単体707名(2020年時点)
- 事業内容:文房事務用品、電子機器、化粧品関連製品等の製造販売
- 自社ECサイト:ECモールなどで販売
- ヒット商品:くれよん、ぺんてる筆、ハイブリッド
人々の「表現」にまつわる製品をつくっているぺんてる。色鮮やかなインクやペン先の技術が特徴といえるでしょう。また、近年国内メーカーの海外進出が注目される中、1953年という早い段階から海外進出をおこなっており、2020年度の売上構成比率は日本が37.5%に対し、海外が62.5%と半数以上を占めています。
株式会社パイロットコーポレーション
- 創業:1918年
- 社員:1,014名(2021年6月時点)
- 事業内容:筆記具等のステイショナリー商品、玩具、貴金属アクセサリー等の製造・仕入・販売
- 自社ECサイト:ECモールなどで販売
- ヒット商品:ドクターグリップ、フリクション、ジュース
パイロットはボールペンや万年筆の製造販売に強いメーカーで、海外展開も積極的におこなっております。単一ブランドとしては筆記具売上世界No.1の売上(2018年パイロット調べ)となっています。
キャリアアドバイザーコメント堀内 康太郎プロフィールをみる
文房具メーカーは似ている商品を扱っていることも多く、どのように比較すれば良いかイメージが湧かないこともありますよね。そのような人は、企業ごとの経営ビジョンと主力商品を照らし合わせて見てみると良いですよ。
どの企業もビジョンや社是を掲げており、その想いから商品を生み出しています。それぞれの会社がどのようなビジョンを掲げているのかを知ることで商品理解を深めることもできるのです。
各社のビジョンより生まれたヒット商品
たとえば、パイロットのビジョンは『“「書く」を支える”ことで、日々を豊かに。』です。ヒット商品である「ドクターグリップ」はまさに書き手が長時間文字を書くことを支える商品になっていますよね。三菱鉛筆の社是は「最高の品質こそ 最大のサービス」を掲げています。主力商品のジェットストリームはまさに品質が高く、さまざまなランキングでトップを受賞するほど多くの人が選ぶ商品になっていますね。
このようにビジョンを照らし合わせると、商品に対する想いや商品開発の方向性が分析できるので、時間をかけて企業分析するようにしましょう。
文房具メーカーが求める人材とは?
業界によって求める人材はさまざまです。メーカーの立場になって「どのような就活生を採用したいか」を想像することがとても重要です。メーカーの事業展開や社長や人事のメッセージから、読み解きましょう。
ここでは、文房具メーカーが求める人材として共通しているポイントを取り上げます。文房具メーカーを志望するうえで、最低限以下のポイントは押さえておくようにしましょう。
文房具が好きな人
文房具メーカーは顧客に役立つ文房具を製造し販売する仕事です。そのため、文房具に対する興味関心が低い人は、文房具という商材を扱い続けるメーカーでモチベーションを保ち続けることは難しいでしょう。
また、面接では「なぜ文房具業界を志望したのか?」といった、就活生の業界志望度を問う趣旨の質問をされます。その際に、そもそも文房具が好きではないと面接官へ思いを伝えることができず「志望度が低い」と判断されかねません。
キャリアアドバイザー
文房具にまつわるエピソードトークや好きな文房具とその理由については話せるように準備しておきましょう。
グループで働くことができる人
文房具メーカーは企画から生産、販売まで一貫して商品に携わるため、多くの人と連携をとりつつ業務をおこなう必要があります。どのような商品であっても一人だけで完成させることはできません。
メーカーは各々の専門領域を理解し、互いに意見交換をおこないながら仕事をおこないます。日々、部署を超えてのコミュニケーションが求められるため、協調性があり、積極的にグループワークができる人材が求められます。
自己PRで協調性をアピールしたい人は、ぜひこちらの記事を参考にしてみましょう。協調性をテーマに自己PRを作成際に押さえるべきポイントについて解説しています。
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協調性の自己PRは具体的内容、エピソード、仕事での活かし方を伝えると高評価を獲得できます。 この記事では、協調性が評価される企業、アピール時のポイント、自己PR例文などをキャリアアドバイザーが解説します。 解説動画もあるのでぜひ参考にしてくださいね!
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失敗を恐れないチャレンジ精神がある人
一つの製品を作り出すためには、何度も会議を重ね、試作品を作り、修正をおこなうという作業をおこないます。そのため、何度失敗をしてもめげず、常に物事に対して前向きでチャレンジ精神がある人が求められます。
仮に「失敗が怖いから意見を言えない」となってしまっては、会議や試作は進まず、一向に新しい商品を生み出すことはできませんよね。どのような状況でも仕事を投げ出さず、思考を止めない人材はメーカーという「新しい価値を生み出す」業種には求められます。
自己PRで「チャレンジ精神」を強調したい学生は、こちらの記事で例文や作成方法について紹介していますので併せて確認してみましょう。
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チャレンジ精神を自己PRにするときは、3つのポイントを押さえたアピールが重要です。 この記事では、チャレンジ精神をアピールする際のポイントや自己PRの例文、注意点などをキャリアアドバイザーが解説します。 解説動画も参考に、魅力的な自己PRで差をつけましょう!
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「なぜ?」「どうして?」を常に考えられる人
「なぜ商品が売れないのだろう」「どうしたらもっと使いやすくなるだろう」など、顧客目線に立って物事を考られる「課題解決能力」を有している人材が文房具メーカーにはもとめられます。
ヒット商品と言われる数々の文房具はすべて、ユーザーの「悩み」や「不便さ」を解消した商品になります。そのため、文房具メーカーで働く社員は常に想像力を働かせて「なぜ?」「どうして?」を常に考え、ユーザーの思いを汲み取れる人材が求められます。
相手の立場に立って考えられる人は、長所として自己RPで活かすことができます。こちらの記事にて詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみましょう。
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常に「情報のアンテナ」を高く張っている人
文房具メーカーの社員には発想力が必要です。そのため、さまざまな情報を取り入れるためにも「情報のアンテナ」を張っておく必要があります。日々のニュースや人との会話、街中の文房具店の様子など、些細な事にも関心を持つことが「ユーザーが求める商品を生み出す」ヒントになるからです。
キャリアアドバイザー
広く興味関心を持つことができ、流行や社会情勢に敏感な人が、ものづくりをおこなうメーカーには必要な人材となります。
文房具メーカーへの就職は文系と理系のどっちが有利なの?
就活生
文房具メーカーってやっぱり理系しか入社できないんですか?
キャリアアドバイザー
そんなことはありません! 文系でも文房具メーカーに就職することはできますよ。ただし、どのような職種を希望するかによっては変わってくることもあるので、一緒に確認しましょう。
就職するために文系・理系は関係ない
大手文房具メーカーのほとんどが新卒採用は「総合職」という形で募集をしている企業が多いです。そのため、文系や理系で区別することは少なく、入社後の研修を経て社員の適性や希望によって各々の部署へ配属となります。
総合職採用の懸念点は、入社時点ではどこに配属されるかわからないことが多い点です。自分が考えていた部署に行けない可能性もありますが、キャリアを積めば総合職は部署移動などが可能ですので「文房具が好き」という思いを胸に置かれた場所でまずは働いてみましょう。
学問系統によっては職種に違いがでる可能性も
メーカーの場合は専門的な知識を有する部署が存在するため、学んできた内容によってはエントリーすることができない可能性もあります。
メーカーの中でも特に専門的な知識が必要とされるのは以下の職種です。
- デザイナー職
- 研究開発職
このような専門スキルや知識が求められる業種には、学生時代に機械系または電気系の研究をおこなっていた学生や専門学校出身の学生などが求められるケースがあります。募集要項の応募資格の欄には、必須条件が記載されていますので必ず確認するようにしましょう。
キャリアアドバイザーコメント鴨川 未奈プロフィールをみる
エントリーする企業にもよりますが、一般的に総合職採用のメーカーでは理系学生の方が文系学生に比べて研究開発職へ配属されることが多いですよ。
理系の研究開発職へ配属が多い理由は、学生時代に研究を経験しているためミスマッチが少ないと企業が判断するためです。新卒採用では経験は重視されないものの、合わない仕事へ配属されてしまい早期離職になってしまうと、企業としては採用コストの回収ができなくなってしまいます。そのため、文房具に関する研究や開発の経験がなかったとしても、同じプロセスで学習していた理系学生が配属されることが多いのです。
ここまで読むと、文系では研究開発職に就けないのではないかと考える文系学生もいるかもしれません。お伝えした通り新卒で文系学生が研究開発職に就ける可能性は低めですが、もちろん本文で紹介したとおり、将来的な人事異動や企業によっては配属希望が出せることもあるので、事前に募集要項や企業のキャリアパスをきちんと確認しておくと良いでしょう。
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文房具メーカーの就活難易度は高い?
文房具メーカーの就職倍率は他業界と比べても比較的高い傾向にあります。理由は採用人数の少なさです。他業界の大手企業では100人以上採用している企業はありますが、文房具メーカーは大手でも採用人数が10名以下の企業もあります。
採用人数が少ないにもかかわらず、文房具メーカーは毎年学生から人気の高い業界です。文房具メーカーを志望するうえで、まずはライバルが多いことを念頭に置き、しっかりと準備をおこなう必要があります。より詳しく採用人数について知りたい人は、就活サイトの企業ページから前年度の募集人数を確認すると良いでしょう。
文房具メーカーに就職するための準備とは?
文房具メーカーで内定を得るためには、高い倍率という狭き門を潜り抜けなければなりません。では、文房具メーカーへ就職するためにはどのような準備が必要なのでしょうか。メーカーへ応募する前に必ず押さえておくべき準備項目がありますので、ぜひ参考にしてみてください。
文房具業界の現状と展望を自分の言葉で話せるようにしよう
まずは文房具メーカーではなく、メーカーを取り囲む「文房具業界」について理解を深める必要があります。そして、文房具業界の現状を理解したうえで、自分の意見や感想を話せるようにしましょう。
業界の知識を持つことは最低限必要な準備です。加えて、自分の意見を持つことで「文房具に携わり、働くことを真剣に考えている」という企業側へのアピールになります。
- なぜ文房具業界は縮小傾向にあるのか
- どうしたら改善できるのか
- 今後、どのような商品が売れるのか
など、複数の視点から業界を分析したうえで根拠をもって話せるようになりましょう。
各文房具メーカーのヒット商品を覚えよう
文房具のトレンドや歴史を知るという意味でも、各メーカーのヒット商品の名前と製造メーカーの名前を覚えておきましょう。さらに、ヒットした要因についても語れるとなお良いでしょう。
ヒット商品を知っているということは「文房具業界への関心度の高さ」をアピールすることにつながります。大手メーカーのヒット商品は必ず押さえておきましょう。志望企業の商品はヒット商品以外の文房具についても必ず覚えておくことをおすすめします。
好きな文房具について「熱く」語れるようになろう
「文房具が好き」という根拠を作りましょう。ESに「文房具が好き」と書いても、面接で話せなかったら面接官に気持ちは伝わりません。その場合「文房具に対する興味関心が低い」と評価されかねません。話す内容は事前に準備をするようにしましょう。
文房具のエピソードトークを作る際は、文房具全般が好きである根拠となる「自分ならではのエピソード」を盛り込みましょう。エピソードトークを作る際に一番大切なポイントは「相手が共感してくれる内容であるか」です。
メーカーへの志望度の高さを魅力的にアピールする方法をこちらの記事では解説しているので、ぜひ合わせてチェックしておきましょう。
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キャリアアドバイザー
初対面の他人が聞いても「なるほど、だから文房具が好きなんだね」と感じることができる内容を意識しましょう。
キャリアアドバイザーコメント堀内 康太郎プロフィールをみる
文房具が好きということに加えて、「文房具を通じてユーザーの悩みを解決する」というビジネス視点がアピールできると面接で好印象を得られますよ。
商品を必要としている人がいて初めてビジネスは成立しています。自分がどんなに文房具が好きであっても、購入をしてくれるお客さんがいなければ残念ながら会社は成り立ちませんよね。そのため、就職活動で志望度の高さをアピールするためには、「文房具が好き」ということに加えて「文房具を提供する側の目線」を持ち合わせることが大切です。
アピールしたいエピソードは具体例を基に書くことを意識しよう
たとえば、ゼミや授業で学んだことを文房具メーカーでどのように活かし、仕事に取り組みたいかを話すことで「文房具を提供する側の目線を持ち合わせていること」をアピールできます。具体例として、文房具メーカーの志望動機で「ゼミでSDGsについて学習し、文房具の製造や販売でも国際社会への貢献ができると考えています」と採用担当者へ伝えるとどうでしょうか。文房具が好きという気持ちだけでなく、会社や業界への貢献意欲が感じられますよね。
このように学生生活で学んだこと感じたことを活用して、「文房具が好き」から発展した内容を就職活動で伝えられると良いですね。
入社して「何をしたいのか」を理由も含めて話せるようになろう
ESに「文房具が好きだから入社をしたい」と書く学生は多くいますが、それだけでは不十分です。「文房具が好き。だから、〇〇な仕事をしたい」というように、入社後にどのように働きたいのか、また企業に貢献できるのかを伝える必要があります。
就活で企業側は一緒に働く仲間を探しています。しっかりと入社する目的を明確に持ち、メーカーでどのような職種について何をしたいのかを説明できるようにしましょう。
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TOEICなどの外国語検定:海外事業展開に興味のある人向け
近年、国内の文房具メーカーは海外展開を積極的におこなっています。そのため、メーカーには英語スキルを有しているグローバル人材の需要が生まれました。英語のスキルを根拠として提示できるように、TOIECなどの検定を受けておくことをおすすめします。
一般的に企業が求めるTOIEC L&Rのスコアは、TOIEC公式サイトによると「425点〜646点」と言われています。求めるスコアは企業によって変わりますが、ぜひ参考にしてみてください。
こちらの記事では就活におけるTOIECの活かし方などについて、より詳しく解説しているので併せて確認しましょう。
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プロダクトデザイン検定:デザイン職向け
プロダクトデザイン検定は、デザイナーとしての専門性や商品開発にかかわるすべての人に向けた関連知識を問う検定です。文房具メーカーのデザイナー職や商品企画を目指す人は、デザインに関する基礎的な知識を習得している証明になります。
合格基準は2級が60%以上、1級は70%以上の正答率で合格となります。試験は随時実施されていますので、公益社団法人日本インダストリアルデザイン協会のホームページ(HP)を確認してみましょう。
文具知識能力検定:文房具好きをアピールしたい人向け
文具知識能力は、文房具屋さんドットコムが運営、紙製品新聞社や文研社などが共催している資格試験です。文房具に関する知識を問われる検定ですので、取得すれば文房具に関する興味関心の強さや知識を有しているという根拠になります。
試験はWebにて年一回実施され、100点中80点以上が合格基準となります。本試験の前には模擬試験をWebで受験することもできるので、興味のある人はぜひ挑戦してみてください。
上記の検定のほかにも就活で有利になる資格が存在します。興味のある学生はこちらの記事を参考にしてみましょう。
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難関企業の文房具メーカー!まずは企業理解から始めよう
文房具メーカーは数ある企業の中でも難関とされる業界です。そのため、内定を獲得するためには、しっかりとした準備が必要となります。最低限、各メーカーの事業内容・強みや弱み・ヒット商品などを覚え、自分の意見も含めて説明できるようにしましょう。
難関企業と呼ばれる文房具メーカーも攻略のコツをつかめば内定をつかむことができますよ。
文房具業界で文房具メーカーはどのような役割を担っているのですか?