志望動機の書き出しは「最も強い動機」で心をつかむ|6種類の始め方

この記事のアドバイザー

例文付き!志望動機の書き出しは〇〇で差別化できる

目次

  1. 志望動機の書き出しで自分への見え方が変わる! 自分の強い意思を最初に示そう
  2. まずは志望動機で求められていることを確認! 企業が見ている3つの観点
  3. ①志望度の高さ
  4. ②自社とのマッチ度
  5. ③人柄やポテンシャル
  6. 志望動機の書き出しが重要な3つの理由
  7. ①最後まで読もうか判断されるため
  8. ②志望動機の印象が決まりやすいため
  9. ③自分の第一印象に影響するため
  10. これだけは押さえたい! 志望動機の書き出しの2つの基本事項
  11. ①伝えたい志望動機の「結論」を書く
  12. ②一言で伝える
  13. 採用担当者の心をつかむためには「最も押し出したい動機」から始めるのがベスト!
  14. 就活の軸との照らしあわせが重要! 最も押し出したい動機を定める3ステップ
  15. ステップ①過去や今の気持ちから就活で大事な価値観を導き出す
  16. ステップ②志望企業の特徴や採用情報を把握する
  17. ステップ③就活の軸と企業の情報から最も強調したい動機を定める
  18. 例文付きで解説! 最も押し出したい動機別の志望動機の書き出し6パターン
  19. ①「将来〇〇のような人材になりたいと考え貴社を志望します」
  20. ②「貴社の〇〇に特に魅力を感じているため志望します」
  21. ③「貴社の〇〇という職種に惹かれたため志望します」
  22. ④「〇〇業界に興味があり、〇〇業界に深く携われる貴社を志望します」
  23. ⑤「私の〇〇の強みが貴社で最大限に活かせると思い志望します」
  24. ⑥「〇〇は私の使命だと考えており、それを成し遂げられる貴社を志望します」
  25. 良くない印象が残ってしまう? 志望動機で避けるべき4つの書き出し方
  26. ①文字数が多い
  27. ②抽象的すぎる
  28. ③働くことに後ろ向きな内容になっている
  29. ④志望動機全体から内容が浮いている
  30. 志望動機の書き出しに関して学生からよくある質問に回答!
  31. 志望動機の書き出しは印象を決める重要要素! オンリーワンの熱意で選考突破しよう

志望動機の書き出しで自分への見え方が変わる! 自分の強い意思を最初に示そう

こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。学生からよく

「志望動機の書き出し方ってどうすれば良いですか?」
「印象に残るような志望動機の書き出しを教えてほしいです。」

という質問や相談を受けます。

いざ志望動機を書こうとしても、「何から書き出せば良いのだろう」と手が止まってしまった人もいますよね。志望動機で伝えたい内容はなんとなく決まっているけれど、書き出しに悩んでしまう人も多いです。

志望動機では書き出しによって残る印象が大きく変わります。そのため、最初に採用担当者の心をつかむには、書き出しを工夫して自分の強い意思をしっかりと示すことが大事です。

この記事では、志望動機の書き出しで企業が何を見ているかや書き出しの重要性、意識すべき基本事項を説明したうえで、採用担当者の心をつかむポイントを解説します。具体的にどのように採用担当者の心をつかむのかについても解説するので、志望動機の書き出しを考える際の参考にしてくださいね。

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まずは志望動機で求められていることを確認! 企業が見ている3つの観点

志望動機で 企業が見ている3つの観点
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就活生

志望動機を書こうと思ったのですが、書き出しで手が止まってしまって……。どうすれば良いでしょうか?

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キャリアアドバイザー

志望動機自体はなんとなく考えられていても、いざ書き出すときには何から始めれば良いか悩んでしまいますよね。まず企業が志望動機で何を見ているのかを理解することで書きやすくなりますよ。

志望動機の書き出しを考えるには、志望動機全体の内容をイメージすることが必要です。その際、企業が志望動機に求めているものを知っておくことで、何を伝えるべきかが考えやすくなり、書き出しを考える際にも役に立ちます。まずはここで、志望動機で企業が見ている3つの観点は何かを把握しておいてくださいね。

そもそも志望動機自体を書くのが難しくて悩んでいる人は、こちらの記事で書けないときの対処法を解説しているので確認してみてください。

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①志望度の高さ

企業は志望動機で、自社にどのくらいの熱意を持って応募してきているのかという志望度の高さを見極めています。

熱意がある人ほど、内定を承諾しやすく自社でも意欲的に働いてくれる可能性が高いです。企業は採用に多くの費用と時間を掛けているため、なるべく自社で働くことに意欲的な人を雇うために、志望動機で志望度の高さを確認しているといえますね。

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キャリアアドバイザー

志望度が低い人はたとえ内定を出しても辞退しやすかったり、入社してから早期に辞めてしまいやすい傾向にあります。そのため、自社に入社してくれそうか、自社に入社してからもしっかり働いてくれそうかなどをチェックしていると考えられますね。

②自社とのマッチ度

志望動機は「自分がなぜその企業に入社したいのか」を伝える手段ですが、その考え方や価値観が自社に合っているかを企業側が確認するものでもあります。

企業は組織を活性化・成長させるために採用活動をしているため、採用した人材がすぐに退職してしまうのは避けたいことです。企業を志望するに至った背景や理由からは、その学生の人柄や性格、仕事で成し遂げたいことなどを知ることができるため、自社の雰囲気や社風に合った人材かを判断しやすくなります

採用を決断する前に自社とのマッチ度を見極めることで、自社に合う学生を見極めて損失を回避しているといえますね。

③人柄やポテンシャル

特に新卒採用の際は、これまでの仕事の実績や経験値での採用判断が難しいため、自社でこれから仕事をするうえでポテンシャルや考え方などに問題ないかが重要な判断要素になります。

志望動機では、志望理由や志望に至った経緯から人柄やポテンシャルを見極めることが可能です。たとえば、入社後の志が高ければ成長意欲が強いことがわかり、経験したことから活かしたい力がわかれば、自社でどのように活躍できるか想像しやすくなります。また、志望動機の書き方でも、内容を端的にまとめる力や自分の言葉で伝える力などのスキルを見極めることができますね。

このように、これから自社で働く一人の社員として活躍してくれそうな力があるか、仕事を進めるうえで必要な考え方を備えているかなどを見極めているのです

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志望動機の書き出しが重要な3つの理由

志望動機の書き出しが重要な3つの理由
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就活生

企業が志望動機を聞く意図を理解したことで、志望動機で伝えるべきポイントが何かわかりました。そのなかでも書き出しはどのような役割を担っているのでしょうか?

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キャリアアドバイザー

志望動機のなかでも特に書き出しは重要な役割を担っています。ここではなぜ書き出しが重要なのかを解説していきますね。

志望動機の書き出しは、自分が企業に入社したい理由を伝えるうえで採用担当者にとって印象に残りやすい部分となります。書き出しで何を伝えるかで企業の受け取り方も変わってくるので、まずはこの章で書き出しが重要な理由を把握してから、書き出しの内容を考えていきましょう。

①最後まで読もうか判断されるため

書き出しは志望動機のなかで企業が1番最初に読む部分であるため、この印象次第で志望動機を最後まで読もうか判断される可能性が高いです。

特に応募者数が多い企業の場合は、一日に多くのエントリーシート(ES)や履歴書に目を通すため、志望動機を読むのに多くの時間を割くことはできません。そのなかで、書き出しで目を引かないと続きを読もうという意欲が削がれ、最後まで読んでもらえない可能性もあるのです。

反対に、書き出しが違和感がなく頭に入ってきやすい内容だと、採用担当者が最初でつまずくことなく最後まで読んでもらえる可能性が高まります。書き出し次第でその後の読まれ方が左右されることもあるので、志望動機のなかでも重要な部分だと理解しておきましょう。

こちらの記事では履歴書で印象に残る志望動機の書き方を解説しているので、履歴書に志望動機をどのように書いたら良いのか悩んでいる人は、あわせてチェックしてみてください。

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②志望動機の印象が決まりやすいため

書き出しは志望動機で一番最初に目に入るものであり、このときの印象がその後の内容にも影響しやすいです。

たとえば、最初に何が伝えたいのかよくわからない内容が書いてあったり、読みづらい文章だと、志望動機自体に少しネガティブなイメージをもたれたまま全文を読まれることになる場合があります

反対に書き出しの時点で良い印象をもってもらえれば、「この志望動機は気になる」「もっと読んでみたい」というポジティブな気持ちで読み進めてもらえる可能性が高まるのです。

志望動機全体をしっかり作り込むのはもちろん大事ですが、志望動機を読む際にポジティブな気持ちで読んでもらうためには、書き出しがかなり重要になるといえます。

③自分の第一印象に影響するため

書き出しは志望動機全体の印象を決めるだけではなく、志望動機を書いている自分の印象を左右する場合もあります。

たとえば、書き出しが伝わりにくかったり読みづらいものだと、文章を整理することやわかりやすく伝えることができない人なのかなと思われかねません。反対に書き出しで良い印象を残すことができれば、自分への印象も良くなります。

このように、企業は志望動機の書き出しで言葉遣いや伝え方も見ており、このときに持たれた印象を払拭するのはなかなか難しいです。これは初頭効果とも呼ばれていて、今後の自分の印象にも長く残る可能性があることを認識しておきましょう。

初頭効果とは
  • 一番最初に目にしたものや情報が、中盤よりも強く印象に残りやすいという心理的な効果

こちらは面接での正しい言葉遣いについて解説している記事ですが、就活で志望動機を書く際にも参考になるので、あわせてチェックしてみてください。

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上村 京久

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書き出しを工夫することは自分が志望動機を作成する際にも役立つ

志望動機の書き出しを意識することは、企業の受け取り方が変わるだけでなく、自分が志望動機を書く際にも役立ちます。たとえば、書き出しを結論から述べようとすると、最初に志望動機を通して企業に何を伝えたいか、構成はどうするか、といった点を自然と考えますよね。このように考える過程で企業に伝えたいことが自分のなかで明確になり、志望動機の内容が最初から最後までブレにくくなるのです。

志望動機は、アピールしたいことを詰め込みすぎると、企業は結局学生が何を伝えたかったのかわからなくなってしまいます。たとえその企業に入社したい理由が複数あっても、優先順位を付け、何を一番に伝えたいのか考えることが重要です。

書き出しを意識することで、自分が企業に一番アピールしたいことが何かイメージしやすくなり、企業にも思いや熱意がより伝わるようになりますよ。

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これだけは押さえたい! 志望動機の書き出しの2つの基本事項

志望動機の書き出しの2つの基本事項
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キャリアアドバイザー

志望動機において書き出しがいかに重要なものか、理解できましたか?

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就活生

はい、志望動機自体はもちろんのこと、自分の印象を決めるときにも重要な要素になることがわかりました。このことを知り、好印象を残せるような書き出しを書きたいと思ったのですが、具体的に何を意識したら良いでしょうか?

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キャリアアドバイザー

良い質問ですね。良い書き出しにするためには、まず基本的なポイントを守ることが大切になるので意識しておきましょう。

志望動機の書き出しでは、伝える内容が大事なのはもちろんですが、何をどうやって伝えるかで印象が大きく変わります。伝えたい内容を理解してもらいやすくするためにも、まずはここで紹介する2つの基本事項を知っておきましょう。

①伝えたい志望動機の「結論」を書く

志望動機全体で伝えたい主張が一目でわかるように、書き出しには「結論」を書くのが鉄則です。志望動機で企業が知りたいと思っているのは「なぜ自社を志望しているのか」という志望理由になるので、これを最初に伝えましょう。

結論から伝えることは、ビジネスにおいては基本的なマナーであり、忙しい相手の時間をむやみに奪わないようにすべきこととして重視されています。相手に話をわかりやすく伝える方法にPREP法というのがありますが、ここでも結論を一番最初に伝えるようになっていますよ。

PREP法とは
  • 結論(Point)→理由(Reason)→具体例(Example)→結論(Point)という4つの展開でわかりやすく内容を伝えるためのテクニック

採用担当者は採用期間中に多くの志望動機に目を通すため、何が言いたいのか最後まで読まないとわからない志望動機を見るのは、少し大変だと感じてしまう可能性が高いです。採用担当者の負担を減らせれば志望動機をフラットな気持ちで読んでもらえるので、不本意な形で良くない印象を持たれることを防げますよ。

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キャリアアドバイザー

先に結論を伝えることは、その後の内容を理解しやすくする効果もあります。志望動機全体を伝わりやすくするためにも、結論から書き出すことは忘れないようにしましょう。

②一言で伝える

書き出しで志望動機の結論を伝えられているとしても、あまりに長く遠回しな文章だと理解されづらくなってしまうため、基本的には一言で伝えるように意識しましょう

採用担当者は忙しいため、一度で理解できないとストレスを感じてしまう可能性があります。読み返さないとわからないような長い文章を避けるために、以下のポイントを意識して作成してみてください。

一言で伝えるために意識すべきポイント
  • 修飾語を付けすぎない
  • 修飾する言葉同士が離れすぎない
  • 言いたいことを一つに絞る
  • 同じ言葉を何度も使わない
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キャリアアドバイザー

一言で伝えられているか確かめるには、実際に声に出して読んでみるとわかりやすいです。途中でつまづく部分がないかチェックしてみてくださいね。

加藤 大智

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志望動機の文字数にかかわらず書き出しは「一言」で伝えることが重要

志望動機は文字数を指定されることも多いですが、何文字を指定されたとしても「書き出しを一言で伝える」という鉄則は守るようにしましょう。

書き出しでは志望動機の結論を書きますが、文字数が多くなると結局伝えたいことが何なのかわかりづらくなるうえ、読みづらい文章になります。採用担当者も人間なので、志望動機の最初の一文を読み、その志望動機を深く読み込むか、軽く読み流してしまおうか、無意識に選別することも多いです。そのため、最初の一文が読みづらく、何を主張したいのかが不明瞭だと、せっかく書いた志望動機に目を通してもらえない場合もあるので気を付けましょう。

もし書き出しが長くなってしまった場合は、まずは短い表現に変更できないか考えてみてください。たとえば「粘り強く最後まで諦めない」といった表現は「忍耐力がある」と言い換えることができます。言い換えられる表現が思いつかなくても、使っている単語の類語を調べれば、いくつかヒントを得られるかもしれません。書き出しは一言で言い切ることを意識すると、自然と短くなります。回りくどさをなくし、スマートな印象の志望動機になるように意識して作ってみてくださいね。

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採用担当者の心をつかむためには「最も押し出したい動機」から始めるのがベスト!

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就活生

志望動機の書き出しは、どんな内容であっても基本事項を守ることで伝わりやすくなるのですね。それはわかったのですが、いくつも伝えたいことがあった場合はどうしたら良いのでしょうか?

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キャリアアドバイザー

たしかに、志望度が高い企業ほど伝えたいことは多くなりますよね。ただし、その場合でも、書き出しでは最も伝えたい主張だけに絞ることが重要ですよ。

志望動機が多くあること自体は良いことです。しかし書き出しでは、自分が最も押し出したいと思っている動機のみを伝えるようにしましょう。

多くの動機を盛り込もうとすると、一言では伝えるのは難しくなるだけでなく、文章も長くなりやすいです。そうすると読みづらくなるうえ、1番伝えたい動機が埋もれてしまい、熱意が伝わり切らなくなってしまう可能性もあります。

採用担当者の心をつかむ志望動機は、志望理由の数や説明量の多さではなく、自分の最も主張したい動機に熱量があり、その動機が企業の方向性とマッチしていることが特徴です

志望動機の書き出しを考える際は、量ではなく質を優先して自分の意思をしっかり伝えきりましょう。

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キャリアアドバイザー

この後、最も押し出したい動機の定め方を解説するので、まだ定まっていない人はぜひ参考にしながら書き出しを考えてみてくださいね。

就活の軸との照らしあわせが重要! 最も押し出したい動機を定める3ステップ

最も押し出したい動機を定める3ステップ
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就活生

志望動機の書き出しでは、伝える内容を最も押し出したい動機だけに絞ることが大切なんですね。具体的にどうすれば絞れるのか教えてほしいです。

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キャリアアドバイザー

わかりました! 最も押し出したい動機は手順を踏むことで定まりやすくなるので、具体的にどうやるのかを一緒に確認していきましょう。

最も押し出したい動機は、自分が1番伝えたい主張であることはもちろんですが、企業の視点も取り入れることで納得感のあるものになります。この点をふまえて、ステップ形式で最も押し出したい動機の定め方を解説するので、ぜひ実践してみてください。

ステップ①過去や今の気持ちから就活で大事な価値観を導き出す

まずは、志望企業のことは一度横に置いておき、自分だけと向き合いましょう。自分の過去や今の気持ちをもとにして、就活全体を通して大事な価値観、つまり「就活の軸」を導き出していきます。

就活の軸はどの企業に限らず、自分が就職先を選ぶうえで最も大切にしたいことであるため、一時的な感情や一部分の魅力的な要素などの細かな部分に惑わされることなく、自分の根幹にある志望動機を見つけやすいです

以下の方法を参考にしながら、就職先を選ぶ際に最も大事にしたいものを明らかにしてみましょう。

就活で最も大事な価値観を導き出す方法
  • 幼少期や子どものころの自分が直感的に好きだったことや、自然と没頭してしまったことは何か考えてみる
  • 日常生活を振り返って、いつも大切にしている価値観から仕事にもつながりそうな価値観を導き出してみる
  • 今の自分が直近でやりたいと思っている仕事に共通している要素を抜き出して、一つの価値観にまとめてみる
  • 未来を想像したときに「これだけは失いたくない」や「これだけは成し遂げていたい」ことから、そこまでに何が必要か考えてみる
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キャリアアドバイザー

この工程を怠ると企業の価値観に過度に自分を合わせてしまい、取り繕った志望動機になってしまう可能性があります。内定はできても、入社後にミスマッチを起こしやすくなるため、自分だけの大切な価値観は先に明確にしておいてくださいね。

こちらの記事では就活の軸の見つけ方を詳細に解説しているので、就活の軸がなかなか定まらずに悩んでいる人はあわせてチェックしてみましょう。

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また、こちらの記事では就活の軸を一覧で100個紹介しています。就活の軸の例も参考にしながら、自分なりの軸を定めてみてください。

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ステップ②志望企業の特徴や採用情報を把握する

就活での自分の根幹となる価値観が明確になったら、次は視点を企業に移して、志望企業の特徴や採用情報を把握していきます。

自分がその企業に応募したいと思った理由が必ずあるはずなので、企業の特徴や採用情報を見ながら、率直に自分が入社したいと思ったポイントを洗い出しましょう。この際に、ほかの企業にはない志望企業独自の魅力とリンクさせて考えられると、志望動機に説得力を持たせやすくなります。

具体的には、以下の方法を試してみてください。

自分が共感した志望企業独自の魅力を洗い出す方法
  • 競合他社や今選考中の企業の特徴を比較し、ほかの企業にはない魅力を導き出す
  • 自分が企業に共感した考え方や理念とリンクする企業活動をピックアップする
  • 志望企業が今後目指している未来に共感した部分を抜き出す

また、この作業をやるときには、以下の情報を参考にするとスムーズに進みますよ。

志望企業について調べる際に参考にすべき情報
  • 企業サイトに掲載の企業理念や事業内容、中期経営計画、IR情報
  • 競合他社との関係性がわかる業界地図
  • 経営陣のインタビュー記事やメディアでの配信情報

この段階で、志望企業ならでは魅力で共感した部分をピックアップしておくことで、後々就活の軸に沿った志望動機を定めやすくなります。「なぜその部分に共感するのか」の理由を考えながら進めてみてください。

こちらの記事では企業研究の仕方を網羅的に解説しています。何から始めたら良いかわからない人は一度チェックしてみると良いですよ。

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こちらでは志望動機に企業理念を盛り込む方法を解説しています。企業理念への共感を強く押し出したい人は読んでみてくださいね。

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ステップ③就活の軸と企業の情報から最も強調したい動機を定める

最後に、ステップ①②で明らかにしてきた「就活の軸」と「共感した志望企業独自の魅力」を照らし合わせながら、志望動機として最も押し出したい動機を定めていきます。

最も押し出したい動機は、就活の軸の要素だけだと自分よがりになり、志望企業独自の魅力だけだとただ企業の魅力を語るだけになってしまいます。だからこそ、両方がリンクする動機を見つけて、説得力があり企業側にも響く動機を見つけることが重要です。

具体的には、以下を参考にして自分に合うやり方を実践してみてください。

最も押し出したい動機を定める方法の例
  • 志望企業に魅力を感じた点の理由を深掘り、就活の軸との共通点を動機にする
  • 自分が成し遂げたいことが明確な場合は、企業の事業や仕事内容がどのように役立つのかを考えてリンクさせてみる
  • 必ず就きたい職種がある場合は、志望企業ならではの働き方に着目して動機にする
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キャリアアドバイザー

上記の導き出し方は一例です。志望企業に入社したいと思った強い動機であれば問題ないので、自分なりのやり方で志望動機をブラッシュアップしてくださいね。

長尾 美慧

キャリアアドバイザーコメント長尾 美慧プロフィールをみる

志望動機は必ず「自分の言葉」で表現しよう

最も押し出したい動機を定めるために、自分の就活の軸と企業の情報を照らし合わせることが重要ですが、実際に志望動機を作成する際は、採用ページや会社説明会で使われている文言をそのまま使用するのは避けましょう。企業が使用している文言を丸々使ってしまうと「自分の意思で考えておらず、志望度が低いのではないか」とマイナスな印象をもたれてしまう可能性があります。

重要なのは、企業が使っている文言を、自分なりに解釈して自分の言葉で表現することです。企業が大切にしている価値観をなぜ魅力に感じたのか、そしてその価値観を自分なりにどうやって解釈したのか、といった部分を企業に伝えることを意識しましょう。

企業が使っている表現を自分の言葉に置き換えることで、ほかの学生との差別化につながり、企業に志望度が高いと感じてもらいやすくなりますよ。

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例文付きで解説! 最も押し出したい動機別の志望動機の書き出し6パターン

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就活生

自分が最も押し出したい動機が徐々に見えてきました。ちなみに書き出しにどのようなパターンがあるのか知っておき、自分が作成するときの参考にしたいのですが、教えていただけますか?

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キャリアアドバイザー

わかりました! 書き出しのパターンを知っておくと、企業ごとに自分の最も押し出したい動機が変わったときに対応しやすいですよね。ぜひ把握しておきましょう。

最も押し出したい動機は人それぞれ異なるかと思いますが、ここでは大きくジャンル分けした6パターンを紹介します。例文付きで紹介していくので、自分に合った書き方を見つけて活用してみてくださいね。

①「将来〇〇のような人材になりたいと考え貴社を志望します」

自分の将来像が明確にあり、キャリアビジョンを志望動機とつなげて押し出したい場合は、この形式を使うと伝わりやすいです。

この際、志望企業で働いても実現できそうにないビジョンを掲げてしまうと「なぜうちの会社なんだ」と、疑問をもたれてしまうので注意してください。志望動機を作成する前に志望企業のキャリアパスや今後の経営計画を把握しておき、それらをふまえたうえでポイントを伝えるようにしましょう。

例文

私は将来、日本の技術力を海外に伝えることのできる人材になりたいと考え、日本の職人が一つひとつ手作りで仕上げた高品質な家具を多く輸出している貴社を志望いたします。

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キャリアアドバイザー

書き出しで、将来どのような人材を目指しているかのゴール地点と、志望企業との関連性を端的に表せています。企業への志望動機と将来像に一貫性のある結論になっており良いですね。

こちらの記事では、キャリアビジョンの立て方のコツや具体例を解説しています。キャリアビジョンについて理解を深めたい人はぜひ参考にしてみてください。

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就活においてキャリアビジョンを考える際は、例を参考にするのも方法の1つです。この記事では例だけでなく、キャリアビジョンの考え方についてもキャリアアドバイザーが詳しく解説しますので、ぜひ参考にしてみてください

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また、こちらの記事では、モノづくりやメーカーの志望動機の書き方を解説しているので、これらの業界に興味がある人はあわせて読んでみましょう。

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②「貴社の〇〇に特に魅力を感じているため志望します」

自分の将来像や成し遂げたいことよりも、志望企業ならではの特徴に強烈な魅力があり、それが最も強い動機になっている場合は、こちらの形式を使うと熱意を伝えやすいです。

志望動機を伝える形式としてはとてもシンプルであり、ダイレクトに熱意を示すことができます。一方で、ありきたりな動機であると「うちの会社以外でも言えそうな動機だな」「あまりうちの会社のことを調べてきてないのかな」などと思われかねません。

そのため、志望企業に魅力を感じる部分を見つけただけで終わらずに、競合他社が同じことをしていないかを必ず確認してから、取り上げるようにしましょう

例文

私は貴社の「最先端のファッションを生み出し、提案し、届け続ける」という理念と、それを創業時から実現し続けている姿に特に魅力を感じ、志望いたします。

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キャリアアドバイザー

企業理念を取り上げることで、企業ならではの社風や方向性への共感を示せているだけでなく、実績も組み合わせることで企業研究を深くしていることへの説得力を持たせられています。一目でその企業のどこに魅力を感じたのかがわかる良い書き出しですね。

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③「貴社の〇〇という職種に惹かれたため志望します」

ある特定の職種に就きたいという強い思いをもって就活をしている人は、職種に惹かれたことを押し出してみるのもおすすめです。

職種を取り上げる際は、ほかの企業でもその職種に就ける場合もあるため、企業ならではの特徴やポイント、もしくは実体験とのつながりなどを述べると説得力が増します。説明が長くなる場合は書き出しで伝えなくても良いので、志望動機のどこかで述べるようにしてみてください

また、新卒は総合職での採用も多く、配属先は入社後に振り分けられる場合もよくあります。そのため、入社後に希望の職種にすぐ就けるのかはしっかり確認しておきましょう。

例文

私は3年前貴社の店舗で受けた接客で人生が大きく変わった経験があり、貴社の店舗販売員という職種に強く惹かれたため、志望いたします。

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キャリアアドバイザー

志望企業の職種への志望理由について、自分の大きな経験を交えて伝えることで印象に残りやすくなっています。また、ここでは過度に説明せずに簡潔にすることで、核となる部分を伝えつつも、続きを読んでみたくなる構成になっており引き込まれますね。

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④「〇〇業界に興味があり、〇〇業界に深く携われる貴社を志望します」

志望業界が志望動機のメインの要素になっている場合は、業界のなかでの志望企業の特徴をピックアップして述べると印象に残りやすいです。

業界を志望動機にすることは良いですが、そのまま「〇〇業界に興味があるからです」と伝えても、「それはうちの会社でなくても良いのでは?」と思われてしまいます。そのため、業界のなかでもなぜその企業なのか、書き出しの時点から伝えて目を引くように意識しましょう

例文

私はIT業界に興味があり、特に地方の中小企業の案件を多く取り扱い、ITインフラの改善を通じて地方創生に力を入れている貴社を志望いたします。

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キャリアアドバイザー

IT業界は幅広い分野がありますが、こちらの志望動機では企業が特に力を入れている部分を取り上げ、そこへの共感をしっかりと示せています。業界のなかでも何を重視して志望しているのかを書き出しで伝えることで説得力のある志望動機になっていますね。

こちらの記事ではIT業界の志望動機の書き方を一から解説しています。この業界に興味がある人は志望動機作成する際の参考にしてみてください。

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⑤「私の〇〇の強みが貴社で最大限に活かせると思い志望します」

自分が身に付けているスキルや力、強みを活かした仕事に就きたいと考えている人は、書き出しで最も押し出したい動機として伝えるのもおすすめです。

この形式の良い点は、志望動機を伝えつつ自分の強みも同時にアピールできることです。これにより、企業側に志望度の高さだけではなく、活躍できる人材かどうかもイメージさせやすくなるといえます。

ただし、聞かれているのはあくまで志望動機であるため、自己PRのように過度にアピールしないように注意してくださいね。

例文

学生時代の文化祭実行委員として培った企画・運営力が、貴社のイベント企画・運営の仕事に最大限活かせると思い、貴社を志望いたします。

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キャリアアドバイザー

培った強みと志望企業の仕事内容に関連性があり、実際に活かせそうであることが伝わってきます。また、どうやって培ったかも簡潔に述べられているので、書き出しの時点である程度想像できることも読みやすさにつながっていますね。

⑥「〇〇は私の使命だと考えており、それを成し遂げられる貴社を志望します」

仕事内容や成し遂げたいことに「自分がやるべきことだ」と使命感を感じている場合は、この形式だと志望動機として伝えやすいです。

そもそも、仕事をする前から使命を感じるほどの強い思いがあることは貴重ですし、熱意を伝えやすくなります。ただし、その使命を志望企業で果たせそうかというのがポイントです。ここに説得力がないと、企業への志望動機としては成り立ちません。

使命感とその企業でなくてはならない理由をリンクさせて、強い思いを伝えてくださいね

例文

日本食のおいしさを海外に広めることは私の使命だと考えており、各地の名産をセレクトして海外向けに販売している貴社でならそれが成し遂げられると考え、志望いたします。

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キャリアアドバイザー

使命だと感じている内容を簡潔に示せており、何をしたいのかがわかりやすいです。また、企業の特徴と成し遂げたいことがしっかりと結び付いているため、説得力がある志望動機の書き出しになっていますね。

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塩田 健斗

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志望動機の書き出しは自分の気持ちが1番伝わる文言を使おう

上記では志望動機の書き出しの具体的な例を紹介していますが、自分が最も押し出したい動機を伝えられるのであれば、自分なりの文言を使っても問題ありません。もちろん、紹介した具体例を使っても良いですが、それにとらわれすぎる必要はありません。重要なのは、自分の気持ちが企業にしっかり伝わることです。結局、自分のなかで最もしっくりくる表現を使わなければ、気持ちがこもり切らず、企業からうわべだけの印象をもたれてしまいます。

また、文言そのものよりも、最も押し出したいオンリーワンの動機を伝え切ることが何よりも重要です。そのため書き出しの型を使う際も、型にあわせて自分の動機を変えるのではなく、動機を最大限伝えるための手段として最適な文言を考えるようにしましょう。たとえ表現が拙くとも、自分の気持ちや志望度の高さが伝わるような言葉を使うほうが、採用担当者の興味を引きますよ。

注意したいのは、自分なりの言葉に置き換えようとするあまり、文章が長くなることです。書き出しは結論を一言で表すことを意識したうえで、自分ならではの言葉で表現できないか考えてみてくださいね。

良くない印象が残ってしまう? 志望動機で避けるべき4つの書き出し方

志望動機で避けるべき4つの書き出し方
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就活生

文言の例を教えてもらったおかげで、自分で志望動機の書き出しを作成する際のイメージが湧いてきました。自分で作成するときのために、避けるべきことについても知っておきたいです。

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キャリアアドバイザー

たしかに避けるべき書き出しを知っておくことで、自分で作成したときにチェックしやすいですね。NG例を取り上げながらポイントを解説していくので、頭に入れておきましょう。

書き出しは採用担当者の印象に残りやすい分、これから紹介する注意点を押さえないと良くない印象が残ってしまう可能性があります。採用担当者の気持ちになって考えながら確認してくださいね。

①文字数が多い

書き出しは一目で何が伝えたいことなのか理解できるように、なるべく端的に一言で表現するのが基本です。文字数が多いと読み取らなければならないことが多く、理解しづらくなってしまうかもしれません。

よく見られるのが、伝えたいことがたくさんあり多くの内容を一文に詰め込んでしまう場合です。何が1番伝えたいことなのかわかりにくくなってしまいます。

また、正しく伝わらないことを恐れて過度に説明を補足することも、文字数が多くなってしまう原因です。詳細は結論の後で説明できるので、書き出しは簡潔にまとめることを意識しましょう

例文

私は将来文具を通じて人々の学習や仕事を下支えすることで日本全体を発展させるための役に立ちたいと考え、「日本の未来を、描く・創る」という信念を掲げて日々高品質で画期的な文具を発明している貴社とともにこの夢を実現したいと思い、貴社を志望しています。

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キャリアアドバイザー

理由付けが多いことや、書き出しの時点で細かく説明しようとしてしまい、文字数が多くなってしまっています。もう少し要素を減らして、伝えたいことを一つに絞れると良いですね。

こちらの記事では文房具メーカーの就活の進め方などを解説しています。業界の特徴についても紹介しているので、興味がある人はぜひ参考にしてみてください。

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②抽象的すぎる

最初から具体的に説明しようとして文字数が多くなることは避けたいですが、反対に伝えたいことが抽象的すぎると熱意や志望動機が伝わりにくくなってしまいます。

内容が抽象的だとほかの企業でも言える内容になってしまったり、浅い志望動機になりかねません。たとえば以下のようなものは、採用担当者の印象に残りにくいです。

例文

私は食品業界に興味があり企業を調べるなかで、貴社のいくつかの事業に興味を持ったので志望しています。

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キャリアアドバイザー

食品業界の企業なら志望企業でなくても言えてしまいそうな理由であることや、どの事業に興味を持ったのかが明確になっていないことなど、抽象的な表現になってしまっています。端的に伝えることを意識しつつも、印象に残るように具体的に伝えましょう。

③働くことに後ろ向きな内容になっている

書き出しに書く最も押し出したい動機が働くことに対して後ろ向きな内容だと、企業側に「入社しても能動的に自分から仕事をしてくれないのではないか」と思われかねません。

たとえば、自分が学べることが多いというような自分主体の理由や、福利厚生が充実しているなどの仕事そのもの以外への強い動機などが書き出しで書かれていると、働くことに後ろ向きな内容だと受け取られる可能性が高いです。

最初に働く意欲があまり高くないと思われてしまうと、続きを読まずに選考の合格・不合格を判断されてしまう可能性もあるので、注意しましょう

例文

貴社は残業が少ないうえ、家賃補助やジムの会費割引など福利厚生が充実していて、私にとってとても働きやすい会社だと考え、志望いたします。

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キャリアアドバイザー

働きやすい環境が整っていることは良いことですが、最も押し出したい動機として書き出しで書くには、働くことに消極的だと思われかねない内容です。仕事の内実や自分のキャリアに紐づく内容など、働くことに前向きな動機のほうが望ましいですね。

④志望動機全体から内容が浮いている

書き出しで述べた内容と志望動機全体の内容につながりがなく、書き出しだけ浮いた印象を持たれる書き方は、全文を読んでも結局何が言いたいのかわかりにくいと思われてしまいます。

志望動機の書き出しでは「結論」を述べるため、その後の文章ではなぜその結論に至ったのかの理由や背景を伝えて、説得力を持たせることが必要です。その際、各要素に一貫性がないと「本当に思っていることなのかな」と、違和感を持たれてしまうかもしれません

例文

<結論>
私はまだ世の中に広める余地のある貴社の商品の売上をアップさせることで、営業職としてNo.1といわれる存在になりたいと思い、貴社を志望いたします。

<結論の根拠・具体例>
私は身体が弱かったため、病気にかかりやすく入退院を繰り返すことも多い幼少期を過ごしました。そのようななかで、友人のすすめから貴社の〇〇という健康食品を食べ続けたところ、病気になる回数を減らすことができました。ホームページで、貴社はさまざまな地域に出向き、人の免疫を保持・向上させる原材料を集めていると拝見しました。このような原料にこだわって食品を開発されている貴社の技術力に強く魅力を感じています。

<展望>
私はこのように魅力ある貴社の商品を扱う貴社に身を置き、人々の安心と健康を守れる存在になりたいと考えています。

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キャリアアドバイザー

書き出しでは「営業職としてNo.1になりたい」という目標を掲げていますが、具体例は企業の技術力をメインに押し出しています。また、展望も営業職の目標からずれた内容になっており、志望動機全体に統一感がなく説得力に欠ける可能性があるので、注意したいですね。

こちらでは、営業職の志望動機作成のコツを解説しているので、営業職を志望している人はあわせてチェックしてみてくださいね。

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志望動機の書き出しに関して学生からよくある質問に回答!

志望動機の書き出しを考えるなかで迷うことや疑問に思うこともありますよね。ここでは、志望動機の書き出しに関して学生からよくある質問にキャリアアドバイザーが回答していくので、ぜひ参考にしてくださいね。

  • 志望動機の書き出しはなぜ重要なのですか?

    志望動機は書き出し次第でさまざまな面で企業の志望動機への受け取り方が変わるため、重要だといえます。まず、書き出しで最後まで読もうかをこの時点で判断されることも多いです。企業は一日に多くのESや履歴書を確認するため、志望動機を読むことだけに時間を割けません。そのため、書き出しを見て続きを読もうか判断するのです。

    また、最初の印象は人の記憶に強く残りやすいことから、書き出しの印象が志望動機全体の印象に影響することもあります。

    さらに、志望動機だけでなく、志望動機を書いた自分の第一印象にも影響することもあるかもしれません。たとえば、長く読みづらい文章だと簡潔に伝えることができない人なのかなと思われる場合もあります。反対にすっきりと簡潔にまとめられていれば、良い印象を残すことができるかもしれません。志望動機の書き出しはあらゆる面で自分の印象を左右すると認識しておいてくださいね。

  • 志望動機の書き出しで印象に残す方法を教えてください。

    志望動機の書き出しで印象に残すためには、自分が「最も押し出したい」と思う動機を書き出しで示すことです。もしかしたら、多くの志望動機がある場合もあるかもしれませんが、書き出しに多くの動機を盛り込もうとすると、簡潔に伝えることが難しくなってしまいます。そうすると文章が読みづらくなり、最も伝えたい動機が埋もれてしまいかねません。

    志望動機の書き出しは、まずは読みやすく内容が頭にスムーズに入ってくる文章であることが重要です。そして、その動機が熱意が伝わる内容であれば興味を持たれやすくなります。

    そのため、書き出しを考えるときには、自分の熱意を簡潔にシンプルに伝えるように意識しましょう。

志望動機の書き出しは印象を決める重要要素! オンリーワンの熱意で選考突破しよう

志望動機のなかでも、書き出しは採用担当者が最初に読み始める部分です。そのため、書き出し次第で志望動機全体、さらには自分の印象が決まってしまう重要な要素だといえます。

いくら志望動機全体の内容が良くても、書き出しが読みづらかったり伝わりにくいものだと、良くない印象が残ってしまいかねません。また、ありきたりなものだと良い印象も残せないでしょう。

そのため、志望動機の書き出しは、オリジナルの言葉で自分だけの熱意を最初からしっかり示すことが大切になります。書き出しで説得力のある動機と志望度の高さを示して、選考を突破しましょう。

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