目次
- 800字の自己PRは書き方のコツがある! 差をつけるポイントを押さえよう
- 800字の自己PR対策が重要な2つの理由
- 「800字」という制限がそもそも選考で課されやすい
- 800字という文章量に慣れるとどの文字数でも対応できる
- 最初に知っておこう! 800字の自己PRで直面しやすい課題とは
- 800字より大幅に文字量が不足している
- 文章が冗長で魅力が伝わらない
- 何が求められている? 企業が800字の自己PRで判断している3つのポイント
- ①長文でこそわかる人柄や考え方
- ②説得力のある企業で活かせる強み
- ③長い文字数で言いたいことを的確に伝えるプレゼン力
- これで差が付く! 魅力的な800字の自己PRを書くための3つの鉄則
- ①多めの文章量だからこそ「わかりやすい構成」を意識する
- ②冗長な内容にならないよう「緩急」を付ける
- ③主観的な内容で埋めず「客観性のある根拠」を随所で交える
- 準備が肝心! 800字の自己PRを書く前の3ステップ
- ①自己分析を徹底する
- ②説得力のあるエピソードを掘り起こす
- ③企業研究で求められる人物像を明確にする
- 字数配分の参考にしよう! 800字の自己PRの基本フォーマット
- ①結論から始める:40~50字程度
- ②説得力のある具体的なエピソードを盛り込む:600字程度
- ③企業でどう活かせるかで締めくくる:150字程度
- 推敲してみよう! さらに読み手を意識した800字の自己PRにするコツ
- 論理的な文章にする
- ナンバリングをするなど理解しやすい工夫をする
- 第三者に客観的な意見をもらう
- アピールポイント別! 800字の自己PR例文8選
- ①コミュニケーション力
- ②チャレンジ精神
- ③向上心
- ④真面目
- ⑤計画性
- ⑥課題解決力
- ⑦責任感
- ⑧継続力
- 長めの文章だからこそチェック! 800字の自己PRを書く際の注意点
- 「文字数を埋めること」を目的に自己PRを考えない
- 書き上げてすぐ提出せず必ず時間を置いて見直す
- 800字の自己PRについてよくある質問に回答!
- 800字の自己PRは何を書けば良いですか?
- 800字の自己PRの文字数が足りないときはどうしたら良いですか?
- 800字の自己PRの書き方を理解して自分の魅力を最大限にアピールしよう!
800字の自己PRは書き方のコツがある! 差をつけるポイントを押さえよう
こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。自己PR作成で悩む学生から、
「冗長な文章にしないためのコツを教えてください」
「800字の自己PRならではの注意点はありますか?」
といった質問が寄せられています。選考では800字の自己PRを求められるケースがありますが、文字数が多いだけに考えるのは大変ですよね。大幅に文字数が不足してしまって悩んでいる人や、うまくまとめられずに行き詰まっている人も多いはずです。
そこで本記事では、800字の自己PRを作成する際のコツを解説します。具体的な例文も紹介するので、ぜひ参考にしながら作成してみてくださいね。
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800字の自己PR対策が重要な2つの理由


就活生

キャリアアドバイザー
そうですね。ただ、実際に800字を指定されることも少なくありません。800字の自己PRを書けるようになっておくと、後の就活で役立ちますよ。
早いうちから少しずつ就活に取りかかっている人のなかには、どれくらいの文字数を想定して自己PRを準備すれば良いのかわからない人もいるかもしれませんね。
自己PRには100字・200字・400字などの指定がありますが、まずは800文字を想定して準備するのがおすすめです。その理由を詳しく解説します。
「800字」という制限がそもそも選考で課されやすい
そもそも、800字の自己PRが選考で課されやすいことが理由の一つに挙げられます。学生のことを詳細に把握するために、しっかりとしたボリュームのある800字の自己PRを求める企業が一定数見られます。
企業から自己PRの文字数が指定される場合は、「きちんとルールを守れているか」も評価ポイントになります。始めから800字を想定して自己PRを作成しておけば、いざ指定されたときにも対応しやすいですよね。

キャリアアドバイザー
難しい800字から練習しておくと、いざというときに慌てずに済むでしょう。
800字という文章量に慣れるとどの文字数でも対応できる
人によって感じ方は異なりますが、一般的に文章は「足す」よりも「減らす」ほうが簡単です。書き終わった文章に後から別の要素を足すよりも、必要のない情報を削ったり、冗長表現を言い換えたりするほうが簡単そうに見えますよね。
自己PRでも400字から800字に書き換えるのは大変ですが、800字から400字に調整するのはそれほど難しくありません。800字という多めのボリュームを想定して自己PRを考えておくと、ほかの文字数を指定されたときでも対応しやすいというメリットがありますよ。
400字の自己PRのまとめ方はこちらの記事を参考にしてください。
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キャリアアドバイザーコメント上村 京久プロフィールをみる
マスコミや出版業界は、自己PRや志望動機の文字数が長めに設定されることが多く、800字に設定されているのをよく目にします。これらの業界は、文章力や伝える力が求められるため、自己PRに限らず志望動機などエントリーシート(ES)的に文字数が多く設定される傾向にあります。
同じように、広告やマーケティング業界でも、800字の自己PRが設定されることがよくあります。自分の魅力を十分に伝えられる人は、入社した後も商品やサービスの魅力を十分に引き出してくれそうだと期待できるからこそ、その見極めに使われているわけですね。
また、職種によって自己PRの文字数が異なっている企業もあります。たとえば、総合職は自己PR400字に対して、シナリオライター職は800字の文字数を設定しているというケースもあります。一つの傾向として、業界や仕事そのものが発信業務となる場合、自己PRの文字数も多くなるケースがあると心得ておきましょう。
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最初に知っておこう! 800字の自己PRで直面しやすい課題とは

就活生
800字のイメージで自己PRを書いてみましたが、全然文字数が足りませんでした……。

キャリアアドバイザー
初めて800字の自己PRに挑戦すると、多くの場合、文字量が足りない問題に直面しますよね。

就活生
無理やり引き延ばすしかないですかね?

キャリアアドバイザー
そのままの内容で無理に引き延ばすと、文章が冗長になります。採用担当者にも、無理に引き延ばしたことがすぐにわかってしまうので要注意ですよ。
800字の自己PRでは、「文字量の大幅な不足」と「文章が冗長で魅力が伝わらない」の2つの課題に直面しやすい傾向にあります。文字量の不足は共感できる人が多いと思いますが、800字しっかり書けていても魅力的な自己PRにならない場合がありますよ。
作成に取りかかる前に、よくある課題とその原因を知っておきましょう。
800字より大幅に文字量が不足している
「800字も書くことがない」というのは多くの学生が直面しやすい課題です。800字は小論文に近いボリュームがあるだけに、まとめるのが難しく、大幅に不足してしまうケースが見られます。
文字数不足の原因としては、「エピソードや強みの具体的な説明ができていない」「自己分析の深掘りが不十分」などが挙げられます。
最低限埋めたい目安は、指定文字数の8~9割です。800字の自己PRであれば、800字を埋めきることを念頭に置きつつも、最低でも700字前後は書きたいところですね。

キャリアアドバイザー
指定の文字量より大幅に少ないと、志望度が低いと判断される恐れがあります。
文章が冗長で魅力が伝わらない
800字にまとまっていたとしても、文章が冗長では魅力的な自己PRにはなりません。結局何を伝えたい自己PRなのかが読み取れないと、自分の魅力が企業に十分に伝わらなくなってしまいますよ。
特に、「一文が長すぎる」「アピールポイントが複数ある」などの特徴に当てはまる自己PRは文章が冗長になりがちです。
800字を何とか埋めるためにあれもこれも詰め込もうとすると、一文が長くなってしまったり、アピールポイントが不明確になってしまったりするケースがあります。

キャリアアドバイザー
長い文章をわかりやすく魅力的に仕上げるには、このあと解説するようなテクニックが必要ですよ。
そのほか、書類選考で落ちる理由についてはこちらの記事で解説しています。
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何が求められている? 企業が800字の自己PRで判断している3つのポイント

自己PRではただ自分の言いたいことを伝えるだけでなく、企業側の意図に沿った内容にするのがポイントですよ。文章量の多い800字だからこそ見られているポイントを知り、意図に沿った自己PRを作成するよう心掛けてくださいね。
ほかの文字数の自己PRと同様に、人柄や企業で活かせる強みが評価されますが、800字ではより深掘りした要素がチェックされています。
①長文でこそわかる人柄や考え方
自己PRに盛り込むエピソードは、その人の個性が最も表れる部分です。文字数に余裕のある800字の自己PRではエピソードを具体的に説明できるため、人柄や考え方がより注意深く見極められています。
たとえば400字の自己PRでは、自分の強みとそれを裏付けるエピソードを簡潔に説明できても、背景や行動の理由まで詳しく語るのは難しいですよね。
その点、800字の自己PRではもう一歩踏み込んだ内容まで言及できるので、自分のことを企業に深く理解してもらえますよ。

キャリアアドバイザー
800字の自己PRは、自分のことをアピールできるチャンスだととらえましょう。
②説得力のある企業で活かせる強み
企業での強みの活かし方も、チェックされているポイントです。文字数の少ない自己PRでは、自分の強みを入社後にどう活かせるのかまでは詳しく説明できない場合があります。
一方、800字の自己PRでは、強みの活かし方を詳細にアピール可能です。具体的な場面や仕事内容を例に挙げながら説明できるぶん、強みと企業の相性をより細かく見られることになりますよ。

キャリアアドバイザー
800字の自己PRでは抽象的な表現に留まらず、企業で活かせる強みを具体的に説明することが求められます。
自分の強みの見つけ方はこちらの記事を参考にしてくださいね。
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③長い文字数で言いたいことを的確に伝えるプレゼン力
自分の考えをわかりやすく伝える力は、多くの仕事で求められる能力です。800字という文字数の多い自己PRを作成してもらうことで、社会人に欠かせないプレゼン力を確かめる狙いがありますよ。
伝えたいことがよくわからない文章では、入社後の活躍に疑問が生まれてしまいます。たとえば「報連相をきちんとできない学生なのではないか」「トラブルにうまく対処できないのではないか」といった不安を企業に持たれがちです。
こうした背景から、800字の自己PRでは正しい日本語で、自分の言いたいことを的確に伝えることが求められます。

キャリアアドバイザー
800字の自己PRを書けるようになることで、口頭でのプレゼン力の向上も期待できますよ。
これで差が付く! 魅力的な800字の自己PRを書くための3つの鉄則

文字数が多い800字の自己PRでは、構成や字数配分をしっかりと考えないと、魅力があまり伝わらない可能性があります。以下に紹介する3つのポイントを把握し、自分の魅力が最大限が伝わる自己PRに仕上げていきましょう。
①多めの文章量だからこそ「わかりやすい構成」を意識する
「わかりやすい構成」を意識することが何よりも大切です。ダラダラとした文章は読み手の集中力をそいでしまいます。話の構成に気を配りつつ、企業視点での読みやすさを大切にしましょう。
わかりやすく伝えるためには、PREP法と呼ばれる構成がおすすめです。
- Point(結論)⇒自分の強みを最初に伝える
- Reason(理由)⇒強みを裏付ける根拠を伝える
- Example(具体例)⇒強みを発揮した具体的なエピソードを伝える
- Point(結論)⇒企業での強みの活かし方を伝える
最後まで結論を言わない文章ではアピールポイントがわかりづらくなってしまいます。自分の強みを印象付けるためにも、最初に結論を述べてからエピソードを伝えるのがおすすめです。
②冗長な内容にならないよう「緩急」を付ける
冗長な内容になる主な原因は、「必要のない情報が多すぎる」ことです。質問意図に沿っていないことをダラダラと説明する自己PRでは、企業が最も知りたい部分である人柄や考え方が伝わりづらくなってしまいます。
それを避けるには、文章に「緩急」を付ける方法が効果的です。たとえば、最初に自分の強みを伝える部分は簡潔な内容で済ませ、人柄や考え方が表れるエピソードの部分を重点的に説明すると、魅力が伝わりやすい自己PRになります。

キャリアアドバイザー
補足的な内容を詳細に説明する必要はないので、情報の重要度に応じて文字数をうまく調整してみてくださいね。
③主観的な内容で埋めず「客観性のある根拠」を随所で交える
たとえば「集中力」が自分の強みだと考えていても、周囲からはそう評価されていないケースは多々あります。主観的な内容ばかりでは説得力に欠けてしまうので、客観的な根拠も交えながら強みをアピールしましょう。
- 他人からの評価⇒〇〇な性格だとよく言われる、~のような場面で頼られることが多い
- 具体的な数値⇒〇〇人のうち〇位の成績を残した、テレアポ件数〇〇件
- 具体的な成果⇒〇〇な強みを活かしてチームに成功をもたらした
数値を用いる際は、背景を詳しく伝えることが大切です。たとえば「数学のテストで1位になった」と伝えるだけでは、難易度や努力の程度が読み取れないですよね。それがどのようなテストで、1位になるのがどれほど難しいのかを説明する必要がありますよ。

キャリアアドバイザーコメント加藤 大智プロフィールをみる
800字でしっかり仕上げることができれば、それぞれの企業が指定する文字数にアレンジも可能となり、今後の自己PR作成が楽になりますよ。もし、400字や600字と文字数が少なめに指定された場合、一から作り直しをするのではなく「削る」作業をすると良いでしょう。
具体的には、PREP法のReason(理由)とExample(具体例)の部分に着目して、詳しい理由説明や丁寧な状況描写を簡潔にし、要点を残すようなイメージで文字数を短くすると良いでしょう。
800字では詳細なストーリーを書くことができますが、400字では文字数が足りないため、主観的な感情表現を削って、実績や努力したことなどに焦点を当てる方が効果的です。さらに、結論部分(Point)についても、企業への意気込みを短くまとめ、シンプルに仕上げることで、指定された文字数に合った自己PRが完成しますよ。
準備が肝心! 800字の自己PRを書く前の3ステップ

800字の自己PRを書こうとしても、なかなか思い浮かばずに行き詰まってしまう人がほとんどだと思います。いきなり800字ものボリュームの文章を書くのは難しいので、事前に次の準備をしておきましょう。
これから自己PRを考え始める人はもちろん、作成した結果、文字数がまったく足りなかった人も参考にしてみてくださいね。
①自己分析を徹底する
アピールポイントを明確にするため、まずは自分の特徴を正しく理解する必要があります。過去の経験を振り返りながら、これまでに発揮した強みや大切にしている価値感を明確にしましょう。
「自分には強みがない」と感じている場合でも、いざ深掘りしてみると「実は〇〇が強みかもしれない」と気づくケースは多々あります。強みが見つからないときや800字の自己PRが書けないときこそ、基本に立ち返って自己分析を徹底することが大切です。
強みや価値観を洗い出す段階では、企業が求める人物像を意識し過ぎないことがポイントです。

キャリアアドバイザー
求める人物像を基準に考えると視野が狭まりやすくなるので、最初は先入観を持たずに考えてみてくださいね。
10の自己分析方法をこちらの記事で詳しく解説しています。
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②説得力のあるエピソードを掘り起こす
自己PRには、強みを裏付けるエピソードが欠かせません。アピールできそうな強みが自己分析で見つかったら、発揮した際のエピソードや、強みだと自覚するきっかけになったエピソードを掘り起こしましょう。
800字の自己PRでは、文字数の少ない自己PR以上にエピソードを詳しく語ることが求められます。具体的に説明できるように、以下のポイントを深掘りしておきましょう。
- なぜそのことに取り組んだのか(きっかけ、動機)
- 何が特に大変だったのか
- どのように困難を乗り越えたのか
- 経験のなかで芽生えた感情や考え
- 周りに与えた影響
自己分析で伝えるエピソードは、「個人での経験」と「集団の中での経験」に大きく分けられます。個人での経験も悪くはありませんが、できるだけ集団のなかで強みを発揮した経験を伝えると、入社後の活躍や役割を企業にイメージしてもらいやすくなりますよ。
③企業研究で求められる人物像を明確にする
企業が求める人物像に合わない自己PRでは、「十分な企業研究ができていない」「この学生を採用してもうちでは活躍できそうにない」と判断されかねません。800字の自己PRをする際は自分視点だけでなく、採用する企業側の視点も大切にしましょう。
- 企業のホームページを確認する
- 採用ページや特設サイトを細かくチェックする
- 公式SNSでの発信に注目する
- 経営陣のインタビュー記事や書籍を読む
- OB・OG訪問で直接聞く
企業によっては、求める人物像の情報がホームページや採用ページには載っていない場合があります。その場合は、経営陣やOB・OGの話がヒントになりますよ。
企業が求める人物像を把握する方法や選考への活かし方は、こちらの記事で詳しく解説しています。
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キャリアアドバイザーコメント長尾 美慧プロフィールをみる
自己分析の内容と企業研究で求められる人物像を照らし合わせた結果、「自分には合わないかも」と不安に思う人もいるのではないでしょうか。そのような場合、すぐにあきらめるのではなく、他に合致点はないか、もう一度見直してみましょう。
たとえば、志望企業の求める人物像が「リーダーシップ」で、それに自信が持てなかったとしても、企業が大切にしている「チームワーク」や「協調性」など、別の視点でなら自分の個性や経験と一致するといった場合があります。
企業研究では、求める人物像だけでなく、理念やビジョン、そこで働いている社員の特徴なども確認して、自分の価値観や姿勢と一致している部分がないか照らし合わせてみましょう。求める人物像だけにこだわらず、オープンマインドで企業と向き合い、選択肢を広げられるようにすることが大切ですよ。
字数配分の参考にしよう! 800字の自己PRの基本フォーマット

何も準備せずに書き始めてしまうと、大幅に文字数が不足しやすくなります。「どのような構成で伝えるのか」「字数はどう配分するのか」を先に考えてから作成に取りかかりましょう。
800字のように文字数の多い自己PRでは、以下のような構成で伝えるのがおすすめです。強みを裏付けるエピソードの部分を重点的にまとめるのがポイントになりますよ。

キャリアアドバイザー
この文字数でないといけない、というわけではないので参考としてチェックしてくださいね。
字数を問わない基本的な自己PRの構成について、こちらの記事で解説しています。自己PRに不安がある人は参考にしましょう。
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①結論から始める:40~50字程度
800字の自己PRに限らず、選考での回答は結論ファーストが基本です。最初に結論を書くことで何についての話なのかがひと目でわかり、内容を読み手に理解してもらいやすくなるメリットがあります。
結論の部分は長々と記載する必要はありません。40~50字程度を目安に簡潔に伝えましょう。
私には行動力があります。後先を考えずに突っ走るのではなく、計画を立てながら物事に取り組めるのが強みです。(52字)
結論は「強み+補足内容」で伝えるのがおすすめです。「行動力」とひとまとめにいっても、特にどの点に秀でているのかは人によって異なりますよね。
一言で強みを伝えるだけでは、どのようなタイプの能力かが読み取りにくいため、「このような行動力があります」と補足説明しましょう。
②説得力のある具体的なエピソードを盛り込む:600字程度
結論で提示した強みに説得力を持たせるには、具体的なエピソードが欠かせません。強みを発揮して何かを成し遂げたエピソードや、周りに好影響を及ぼしたエピソードを伝えましょう。
800字の自己PRのなかで、文章の大半を占めるのがこの部分です。自分の人柄や考え方が表れる部分でもあるため、600字程度を目安にしっかりとしたボリュームで伝えましょう。

キャリアアドバイザー
伝えたい情報を箇条書きで洗い出しておくなど、冗長な文章を避けるために事前準備してから取りかかりましょう。
③企業でどう活かせるかで締めくくる:150字程度
入社後の活躍と組織内での役割をイメージしてもらうために、強みの活かし方を最後に伝えます。「〇〇を活かして企業に貢献したいです」と抽象的な表現で終わるのではなく、どのような業務や場面で発揮できるのかまで言及するのがポイントですよ。
インターンシップで営業部の〇〇さんにお話を伺った際、営業で成果を上げるにはチーム目標だけでなく、個人でも目標を設定することが大切だと教わりました。私の強みである計画性を活かし、会社の方針に沿った適切な個人目標を立てながら確実な成果を上げていきたいです。(126字)
強みの活かし方を具体的に説明するには、企業の特徴を正確に理解する必要があります。事前に企業研究をおこない、求められる人物像や会社の方針、入社後の仕事内容への理解を深めておきましょう。
推敲してみよう! さらに読み手を意識した800字の自己PRにするコツ


就活生
800字の自己PRを書き終えました!

キャリアアドバイザー
おつかれさまでした! では、さっそく推敲してみましょう。

就活生
どうすればより良い自己PRになりますか?

キャリアアドバイザー
ここで解説する3つのコツを意識して、内容を磨き上げてみてくださいね。
800字の自己PRは一度完成させて満足するのではなく、より魅力的に仕上げるための工夫をしてみましょう。誤字・脱字をチェックするのはもちろん、「誰が見てもわかりやすい文章になっているか」を見直すことも大切ですよ。
論理的な文章にする
しっかりと800字書けていたとしても、内容が支離滅裂ではわかりやすい自己PRとはいえません。「必要な情報が欠けている」「主張に一貫性がない」といった文章になっていないかチェックしましょう。特に意識したいポイントは以下の3つです。
- アピールポイントは1つに絞る
- 根拠を明確にする
- 前後の文章のつながりを意識する
複数の強みが混在していると自分の一番の魅力が伝わりづらくなるため、アピールポイントは1つに絞りましょう。その際、根拠となるエピソードを盛り込んで、主張に説得力を持たせることが大切です。
また、前後の文章のつながりを意識するのもポイントです。たとえばアルバイトの話をしていたのに、いきなり学業や趣味の話に飛躍すると、流れがわかりづらくなってしまうため、この点もチェックしておきましょう。
ナンバリングをするなど理解しやすい工夫をする
文字だけをぎっちり詰め込んだ自己PRは、読み手を疲れさせてしまいます。すっきりと読みやすい文章にするために、箇条書きやナンバリングをうまく活用しましょう。たとえば販売職のアルバイトでの工夫を説明する場合、以下のような伝え方が考えられます。
私は衣料品販売のスタッフとしてお客様に接する際、次の2点を特に意識しました。
①挨拶
お客様が店員に声をかけやすい雰囲気を作るには、こちらから歩み寄る必要があると考え、笑顔での挨拶と軽い声かけを心がけました。
➁徹底的な情報収集
お客様からの質問に的確に答えられないようでは、購入意欲を損ねる可能性があります。そこで、自分でも着心地を確かめてみたり、トレンドを調べたりして商品への理解を深めました。
上記のような複雑な内容を文章だけで伝えようとすると、要点を理解してもらえない場合があります。重要な情報をわかりやすく正確に伝えられるのが、箇条書きやナンバリングのメリットです。
第三者に客観的な意見をもらう
自己チェックだけでは、文章の間違いやわかりづらさに気づきにくいものです。自己PRでは企業視点での読みやすさが重要になるため、提出する前に第三者にチェックしてもらいましょう。
家族や友人に見せるのが恥ずかしく感じる場合は、大学のキャリアセンターや就職エージェントなど、日常生活での接点がない人に相談するのもおすすめです。自分の価値観や生い立ちをあまり知らない人であれば、異なる視点から意見をもらえる可能性もありますよ。

キャリアアドバイザー
自分の認識と他者の評価にズレがないかを確認するためにも、ぜひ第三者に自己PRのチェックをお願いしてみましょう。

キャリアアドバイザーコメント塩田 健斗プロフィールをみる
第三者に頼ることで、客観的なフィードバックがもらえるということはわかっていても、誰に相談すればいいのか迷ってしまうという人もいるかもしれません。そんなときは、自分の状況に合わせて相手を選ぶことが大切です。
たとえば、内容のボリュームが足りない場合は、キャリアセンターの担当者やエージェントに相談してみると良いでしょう。いろいろな角度からの質問に答えることで、行動や背景など広がりが出てくるかと思います。また、専門家の視点で段落構成や内容の整理についてもアドバイスをもらうことができ、ブラッシュアップが期待できます。
一方、シンプルに感想をもらいたい場合は、家族や親しい友人など、自分をよく知っている人に読んでもらうと良いでしょう。自分の魅力が充分に伝わっているのかどうか確認することができ、自信にもつながります。ケースに応じて適切な相談相手を選ぶことも大切な対策の一つですよ。
自己PRを添削してもらう場合のやり方や活かし方はこちらの記事で詳しく解説しているので、併せて参考にしてください。
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自己PRの添削を効果的にすることで、書類選考突破率が格段にアップします! 今回は自己PRの添削をすることで得られる4つのメリットや、添削を効果的にするための5つの秘訣をキャリアアドバイザーが紹介していきます。自己PRが完成したばかりの人や書類選考が通らず悩んでいる人は、ぜひ参考にしてみてくださいね。
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アピールポイント別! 800字の自己PR例文8選
いきなり800字もの自己PRを考えようとしても、参考になる例がないとなかなか難しいですよね。行き詰まっている人のためにアピールポイント別の例文を用意したので、ぜひ参考にしながら作成してみてください。
①コミュニケーション力
私はコミュニケーション力に自信があります。アパレルショップでのアルバイトを通して、相手の意図や悩みを正確に汲み取る能力が培われました。
業務の中で特に難しく感じたのは「お客様との距離感」です。販売職は初めてだったため、働き始めて間もない頃は、とにかく積極的にアプローチをかければ商品を購入してもらえると勘違いしていました。そのせいで、お客様の購入意欲を損ねる失敗を何度かしてしまったのをよく覚えています。
接客方法を改善するため、先輩社員の働きぶりをよく観察してみることにしました。その結果、大切だと感じたのは以下の2点です。
1つ目は、声かけのタイミングをよく見計らうことです。先輩社員は、お客様が店員を探す素振りを見せたときや、長い間悩んでいる様子のときを見計らって声をかけていました。入店するのと同時に、すぐさま声をかけてしまっていた私との大きな違いです。
2つ目は、ニーズに合った情報を提供することです。こちらが伝えたい情報を押し付けるばかりでは、お客様の購入意欲を損ねる可能性があります。相手の悩みと気持ちを理解し、ニーズに合った情報に絞って提供するのが先輩社員のテクニックでした。そのため、まずはお客様のニーズを知るために、簡単なコミュニケーションから会話を広げるスキルを身に付けました。
上記の2点を意識したところ、活躍したスタッフを表彰する月間MVPに3度選出していただきました。店舗内だけの小さな賞ではありますが、働きを認められたことがとてもうれしく、販売スタッフとしての自信につながっています。
この経験を活かして入社後もお客様との距離感を大切にし、「次回も〇〇さんに商品選びを手伝ってもらいたい」と思っていただける販売スタッフを目指したいと考えています。(714字)

キャリアアドバイザー
ひとまとめにコミュニケーション力といってもさまざまなタイプがあります。「相手の意図や悩みを正確に汲み取る能力」と補足説明している例文のように、どのようなコミュニケーション力に長けているのかを伝えましょう。
コミュニケーション力を効果的にアピールするための言い換え表現はこちらの記事で解説しています。
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「長所はコミュニケーション能力」だけでは差別化は難しい こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。 「就活で長所はコミュニケーション能力、とアピールしようと思っています」「コミュニケーション能力ってほかの学生と被りやす […]
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②チャレンジ精神
私の強みはチャレンジ精神です。苦手なことや自分の短所から目を背けず、克服する努力をするように心掛けています。
就活を進めるなかで、幅広い業務に触れられる「経理」の仕事に興味を持ったのですが、電話応対の業務が含まれていることが障壁となって決断できずにいました。電話は対面での会話とは違って相手のテンションや場の空気を読むのが難しく、なんとなく苦手意識があったためです。
ほかの職種を選ぶ道も考えたのですが、電話が苦手という理由だけで経理の仕事を諦めるのはもったいないように感じたため、克服する努力をすることにしました。
そこで始めたのがコールセンターのアルバイトです。電話応対がメイン業務のコールセンターを選んだのは、苦手を克服するには成功体験を積んで慣れるのが一番だと思ったからです。
業務の中で特に意識したのは以下の4つのポイントです。
①自分が担当する製品やサービスの知識をきちんと身に付けておく
➁メモできるものを手元に用意しておく
③先輩社員の話し方を参考にする
④ビジネスマナーを習得する
上記の点を心がけながらアルバイトを続けるうちに、電話に苦手意識があるのは、自分の言葉遣いやマナーに自信をもてないためだとわかりました。「失礼な発言をしてしまったらどうしよう」という気持ちが強すぎるあまり、自信をもって対応できなくなっていたようです。
そのことに気づいてからは、先輩社員を参考にしながら正しい言葉遣いとビジネスマナーを身に付けるよう徹底しました。その結果、現在では電話で過度に緊張することなく、スムーズに対応できるようになっています。
経理部では幅広い業務を任されるため、入社後も苦手なことに直面する場面が多々あると思います。そんなときでも、電話への苦手意識を払拭した経験を活かし、しっかりと向き合いながら乗り越えていくつもりです。(762字)

キャリアアドバイザー
電話への苦手意識を払拭したエピソードから、努力家な側面も読み取れる例文ですね。チャレンジ精神といえば「新しいことへの取り組み」をイメージしがちですが、「過去に挫折した経験」や「苦手なこと」への挑戦も立派なエピソードになりますよ。
チャレンジ精神をうまくアピールするためのコツはこちらの記事を参考にしてくださいね。
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③向上心
私の強みは向上心です。現状に満足せず、新しいことを学び続ける姿勢を大切にしています。
大学2年次には英語力の向上を目的に、半年間のフィリピン留学にチャレンジしました。欧米ではなくフィリピンを留学先に選んだのは、マンツーマンでの授業スタイルを主流としているためです。講師との1対1であれば発言の機会が増え、効率的に英語力を伸ばしていけると考えました。
語学学校の授業に頼るだけでは、仕事に活かせる実践的な英語力は身に付かないと感じたため、現地での過ごし方や自己学習にも気を配りました。特に意識したのは以下の3点です。
第一に、日本人以外の人とも交流を深めることです。語学学校には日本人留学生が予想以上に多く、初めの頃は無意識に日本人とばかり交流してしまっていました。これでは英語力を伸ばすせっかくの機会を逃してしまうため、他国の出身者とも英語で積極的にコミュニケーションを取るよう努めました。
第二に、とっさに出てこなかったフレーズ集を作ることです。日本語では自然と思い浮かぶのに、英語では言いたいことがとっさに出てこない場面が多々ありました。そうしたフレーズをメモ帳に記録しておき、似たような場面に遭遇したときに使えるようにしました。
第三に、発音にこだわりすぎないことです。ネイティブレベルで流ちょうに話すのが理想ですが、発音にこだわりすぎると自分の英語力に自信がなくなってしまいます。苦手意識を抱えないためにも、まずは恥ずかしがらずに言いたいことを英語で表現するように意識しました。
上記の点を意識して語学学習に努めた結果、留学前は500点後半だったTOEICのスコアを800点前半まで伸ばせました。
留学で培った英語力は、海外企業との商談機会が多い貴社の営業部でこそ活かせると考えています。入社後は、ビジネスで使う英単語や他国文化の知識をいち早く学び、さらに英語力を磨いていくつもりです。(790文字)

キャリアアドバイザー
語学学習での工夫をナンバリングを用いてわかりやすく説明できており、英語力を磨こうとする姿勢が読み取れますね。
向上心の自己PRで独自性を出すコツはこちらの記事で解説していますよ。
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④真面目
私の強みは努力を積み重ねる真面目さです。大学1年次から続けている書店でのアルバイトでは、ただ与えられた役割を淡々とこなすのではなく、何かプラスアルファの働きができないかを常に考えながら業務に取り組んでいます。
たとえば勤務中には、お客様に本の売り場やおすすめの本について質問される機会が多くあります。働き始めた当初は知識のなさゆえにお客様の要望にうまく答えられず、もどかしさを感じたことをよく覚えています。
そこでマニュアルを参考にしつつ、自分なりの工夫も取り入れながら売り場や商品の知識を身に付けていくことにしました。特に意識したことは以下の3つです。
①問い合わせの多い商品から優先して覚える
膨大な数の商品の売り場と発売日を完璧に覚えるのは現実的ではないため、問い合わせの多いものを優先して覚えました。具体的には、よく売れる週刊誌、メディアで紹介された本、映画やドラマの原作などです。
➁話題の本を自分でも読んでみる
もともと読書が好きだったことを活かして、話題の本を自分でも読んでみるように心がけました。
③積極的に質問する
自分だけで情報を集めるには限界があるため、同僚や先輩に積極的に質問しました。時には、本の内容や話題になっている理由をお客様に逆質問し、知識を身に付けていきました。
上記の点を心掛けた結果、アルバイトを始めてから4カ月ほどで、お客様の質問にすばやく対処できるようになりました。人を満足させられる店員に成長できたことにうれしさを感じるとともに、自分なりのやりがいを見出しながら働くことがモチベーションを保つ秘訣なのだと学びました。
事務職はルーティンワークが多いため、飽きてしまう人も少なくないと伺っています。そんななかでも私の強みである真面目さを発揮し、やりがいを見出しながらコツコツと仕事をこなしていきたいです。(763字)

キャリアアドバイザー
真面目さは、当たり前に持っていてほしい最低条件だと採用担当者にとらえられる場合があります。「遅刻しない」「期限を守る」など、できて当たり前のことを強みにしてもアピールに欠けるため、どのような真面目さが自分の強みなのかを具体的なエピソードを交えながら伝えることが大切ですよ。
真面目さを効果的にアピールする方法はこちらの記事でまとめています。
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⑤計画性
私の強みは計画性です。困難なことを成し遂げるために、綿密な計画を立てて行動するように心掛けています。
この強みを特に発揮したのは、「知的障害者の心理・生理・病理」という科目の単位を取得した際です。その科目は必修ではないため無理に取る必要はなかったのですが、志望する教育業界で活躍するには児童の障害の特性を理解しておくべきだと考えて選択しました。
授業に臨むにあたって障壁となったのが、単位取得率の低さです。内容が難解なうえ、試験の難度も高いことから、例年受講者50人前後で単位取得率は約30%に留まっていました。
ただ授業に出席するだけでは単位取得は難しいと感じたため、きちんとした計画を立てて勉強することにしました。工夫したポイントは主に2つあります。
第一に、試験から逆算して勉強の計画を立てること。試験日が近づいてから準備を始めると、時間が足りなくなるおそれがあります。余裕をもって準備を進めるため、「試験の2カ月前までは科目の全体像を掴む」「2カ月前から授業ノートを整理する」など、試験から逆算して勉強の計画を立てました。
第二に、細かく目標を設定すること。「単位を取得する」という大目標だけでは、日々のモチベーションを維持できない可能性があります。そこで「今週はテキストのここまでやる」といったように、1週間ごとの小さな目標を立てました。
上記の点を心掛けながら勉強を続けた結果、無事単位を取得できました。
一つの科目の単位を取得しただけではそれほど大きな成果とはいえないかもしれませんが、工夫しながら勉強を続けた経験は仕事にも活かせると考えています。
入社後は、学校で使用する教材の制作に携わりたいと考えているため、綿密な勉強計画をもとに専門知識を身に付けていきたいです。(734字)

キャリアアドバイザー
計画性を伝える際は、主体的に計画・行動したエピソードを伝えるのがポイントですよ。他者に促されたり、必要に迫られたりして取り組んだエピソードでは、評価されにくい点に注意してくださいね。
計画性の言い換え表現はこちらの記事を参考にしましょう。
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⑥課題解決力
私の強みは課題解決力です。大学2年次から始めたベーカリーでのアルバイトで、特にその強みが発揮されました。
ベーカリーは基本的に当日焼き上げたパンしか販売できないうえ、閉店間際まで商品を充実させておく必要があるため、廃棄量が多い傾向にありました。私が勤める店も例外ではなく、毎日100個近くのパンを廃棄するような実態でした。
せっかく焼き上げたパンをゴミ袋に詰めて捨てるのは心苦しかったため、どうにか廃棄量を減らす方法はないかと模索することにしました。店長とも相談しながら考えた結果、思いついたのは以下の3つの方法です。
①パンを冷凍して販売する
パンは日持ちしないため、お客様一人当たりの購入量がなかなか増えない点が課題です。そこで、日が経っても新鮮さと焼きたての食感を楽しんでもらえるように、一部の商品を冷凍で販売しました。
➁詰め合わせセットを販売する
当日の売れ行きを見ながら余りそうなパンを選び、詰め合わせセットとして閉店の2時間前から販売するようにしました。
③学生団体との協力
食品ロス削減活動をしている学生団体が私の通う大学にあるのを思い出し、協力してもらうことにしました。売れ残りそうなパンを買い取ってもらい、大学内で安く販売してもらう方法です。
上記の取り組みを続けた結果、毎日100個近く出ていた廃棄量を40個程度まで減らすことに成功しました。
こうした課題解決力は、顧客のニーズに沿った商品を生み出す商品企画の仕事に欠かせない能力だと思います。入社後はベーカリーでのアルバイト経験を活かし、課題の本質を見極めて、その解決方法を導き出していくつもりです。(677字)

キャリアアドバイザー
課題解決力と同時に、周りを巻き込む力も読み取れる例文ですね。多くの職種ではチームで成果を出していくことが求められるため、周りに好影響を与えた課題解決力をアピールできると高評価につながりやすいですよ。
発想力を活かした課題解決経験の自己PR例文はこちらの記事で紹介しています。
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⑦責任感
責任感が私の強みです。面倒だからといって問題を放置したままにせず、自分から率先して解決策を模索するように心掛けています。
この強みを特に発揮したのは、大学の野球部での活動です。私の野球部は地区の2部リーグに所属しており、1部への昇格を目指して精力的に活動していました。結果重視で部員同士切磋琢磨するのは良かったのですが、昔ながらの習慣が色濃く残っているのが問題点でした。
たとえば、「練習を休んだ人は罰金を払う」「下級生だけに雑用をやらせる」といった習慣です。こうした習慣が個人の成長の機会を妨げ、チーム力を低下させる要因になっていると強く感じていました。そこで私はキャプテンやほかの部員とも相談しながら、以下の点を改善しました。
①罰金の廃止
練習を休んだからといって罰金を払わせていては、野球へのモチベーションがなくなってしまいます。罰金は廃止し、休んだ人はそのぶん練習量を任意で増やす方法に変更しました。
➁雑用の分担
雑用を下級生ばかりにやらせていると練習時間を確保できなくなるうえ、良くない上下関係が生まれやすくなります。学年に関係なく全員が平等に野球に取り組めるよう、上級生も含めて分担しながら雑用をこなすことにしました。
その甲斐あってか、例年10人以上の退部者が出ていたところ、2人まで減らすことに成功しました。私の在学中には残念ながら1部リーグに昇格する目標は達成できませんでしたが、野球部を良い方向に導く貢献ができたのは大きな自信になっています。
貴社では一人ひとりの仕事の裁量が大きい傾向にあり、強い責任感が求められると伺いました。野球部での経験を活かし、入社後も「自分に関係ないから」「面倒だから」といった理由で問題から逃げず、しっかりと向き合っていきたいです。(734字)

キャリアアドバイザー
見て見ぬふりをせず、自発的に取り組む責任感や行動力がうかがえる例文ですね。与えられた役割をこなすだけでは「責任感が強い」とは言い切れないため、自発的に何かを成し遂げた経験を伝えることが責任感をアピールするポイントになりますよ。
責任感をアピールできるエピソード例はこちらの記事を参考にしてください。
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⑧継続力
私の強みは継続力です。自分のレベルに見合う適切な目標を設定し、一つの物事を長く続ける能力があります。
私は小学6年生の頃から、週2日のランニングを続けています。当時は体調を崩しやすく、学校を休みがちだった私に、「体力づくりのために一緒にランニングをしてみよう」と父が誘ってくれたのがきっかけです。それ以来、大学に入学して親元を離れた現在でも習慣にしています。
続けるにあたって意識したのは適切な目標設定です。始めたばかりの頃は「毎日必ず2キロ走る」「早起きして朝食前に走る」など、無謀な目標を設定してしまい、ランニングが嫌いになりかけた時期がありました。これでは続かないと感じたため、以下のように目標を見直しました。
第一に、無理のない目標としてランニングするのを週2日にすることです。天候や体調が悪い日もあるため、毎日必ずランニングをする目標は無謀でした。それほど難しくない週2日に変更することで、無理ないペースで続けられるようになりました。
第二に、曜日や時間帯、走る距離を固定しないことです。「〇曜日」「朝食前」「2キロ」などとルールを設けすぎたせいで、ランニング自体を楽しめなくなっていることに気づきました。その日の体調や気分に合わせて柔軟に変えるようにしたところ、楽しさを見出せるようになりました。
上記のように自分のレベルに見合う適切な目標を設定したおかげで、無理なく続けられ、今ではランニングが趣味になっています。
介護業界の仕事は大きなやりがいを感じられる一方で、人との関わりが多いためにストレスを溜めこみやすいと伺いました。入社後も週2日のランニングを習慣にし、自分の体調とストレスをうまく管理しながら長く企業に貢献していくつもりです。(721字)

キャリアアドバイザー
自分の魅力を最大限に伝えられ、それを仕事と関連付けられるのであれば、趣味も自己PRのエピソードになります。学業やアルバイトなどで自己PRのエピソードにできそうな経験がない場合は、趣味をアピール材料にできないか考えてみましょう。
継続力をアピールする際に気を付けたいポイントはこちらの記事で解説しています。
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長めの文章だからこそチェック! 800字の自己PRを書く際の注意点
文字数にかなりのボリュームがあるだけに、800字の自己PRを書く際は注意しておきたいポイントがあります。特に、800字をなんとか埋めようとして、冗長表現ばかりの自己PRにならないよう注意が必要ですよ。
わかりにくい自己PRを避けるためにも、以下の2つのポイントを押さえましょう。
「文字数を埋めること」を目的に自己PRを考えない
文字数を埋めることを目的に考えてしまうと、どうしても冗長表現が多くなってしまいます。たとえば「活躍できます」を「活躍することができます」に言い換えると文字数をかさ増しできますが、これでは自己PRのブラッシュアップとはいえません。
無理に800字を埋めるのではなく、不足しているポイントを見つけて内容を深掘りすることを意識しましょう。

キャリアアドバイザー
伝えたいことをきちんと整理して、800字以上の文章にまとめ、要約していく方法のほうが内容の深掘りにつながります。
書き上げてすぐ提出せず必ず時間を置いて見直す
自己PRが完成した直後は、気分の高揚や疲労によって判断力が低下している可能性があります。文章のわかりにくさや誤字・脱字に気づかない場合があるため、必ず時間を置き、頭がすっきりした状態のときに見直すようにしましょう。
見直す際は単に目で文章を追うだけでなく、口に出してみたり、第三者に読んでもらったりするのも効果的です。自分では完璧な自己PRが書けたつもりでも、時間を置いて見直してみると意外と不自然な点が見つかるものですよ。

キャリアアドバイザー
800字の自己PRに限らず、履歴書やESでほかの項目を記入する際も、必ず見直す習慣を身に付けましょう。
800字の自己PRについてよくある質問に回答!
800字の自己PRは文字数が多いだけに、自分の強みや経験をしっかりとまとめるのは簡単ではないですよね。最後に、800字の自己PRについて、キャリアアドバイザーがよくある質問に回答するので、参考にしてください。
800字の自己PRは何を書けば良いですか?
自己PRで書くべきことは、何文字であれ、①自分の強みと、②その強みを裏付けるエピソード、③強みをどう企業で活かすかの3点です。
800字の自己PRの場合、強みを裏付けるエピソードの部分を厚めに記載しましょう。経験のなかで感じたことや考えたこと、取った行動はその人の個性が最も表れる部分です。長文でこそわかる人柄や考え方を企業は知りたがっているため、エピソードを詳細に語るのがおすすめです。
200字や400字の自己PRでは文字数の関係上、要点だけに絞った簡潔な内容になりがちです。文字数に余裕のある800字の自己PRでは、より深い点まで踏み込んでアピールしてみましょう。
800字の自己PRの文字数が足りないときはどうしたら良いですか?
文字量が足りず、どうしても増やすことができない場合は、改めて自己分析からやり直すことをおすすめします。
文字数が足りない場合は、「自己分析の深掘りが不十分」「エピソードや強みの具体的な説明ができていない」などの原因が考えられますよ。
文字数が足りないからといって、無理に文章を足してかさ増しするのはやめましょう。冗長表現による文字数のかさ増しでは内容の深掘りにならないため、魅力が伝わらない自己PRになる恐れがあります。
800字の自己PRの書き方を理解して自分の魅力を最大限にアピールしよう!
800字の自己PRは文字数が多いだけに、無理に埋めようとして冗長表現が多くなる傾向にあります。これでは魅力的な自己PRとはいえないため、伝えたいことをきちんと整理し、エピソードの部分を詳細に語るよう心掛けましょう。
また、読み手である企業側の視点を踏まえることも大切です。第三者に意見をもらいつつ、論理的でわかりやすい文章にしていくと、自分の魅力が最大限に伝わる自己PRになりますよ。
800字の自己PRって、文字量が多いように感じますが……。