目次
- 「志望動機を聞かれない=不合格」ではない!
- そもそもなぜ企業は志望動機を聞くのか
- 志望度を知りたい
- 企業分析ができているか知りたい
- 企業とのマッチ度を知りたい
- 長期的に働いてくれる人材か知りたい
- 志望動機を聞かない企業の本音
- 履歴書やESにすでに書かれている内容だから
- 志望動機以外の質問で時間がなくなった
- はじめから想定質問に入れていない
- 採用・不採用が確定している
- どうして志望動機が必ずしも重視されるわけではないのか?
- 面接の1番の目的は「人柄」を知ることだから
- 志望動機を聞かない企業が問う「頻出質問の狙い」を解説!
- 志望度:将来の目標や入社後のビジョンを問う質問
- 入社意欲:業界や企業に関する質問
- 人柄:ESをより深掘りする質問
- 対応力:準備が難しい特殊な質問
- 要チェック! 志望動機を聞かない「雑談面接」とは
- 雑談面接をおこなう企業側の3つの狙い
- ①アドリブ力を確認する
- ➁コミュニケーション能力を図る
- ③学生の「素の表情」を探る
- 雑談面接を勝ちぬく7つの攻略法
- ①アピールしたい内容をキーワードとして覚えておく
- ②自分なりの意見・回答を用意しておく
- ③時事問題を調べておく
- ④プライベートな話でも気を抜かない
- ⑤相手の話をしっかりと聞く
- ⑥ポジティブな姿勢を意識する
- ⑦言葉遣いや姿勢などのマナーに注意する
- 志望動機が聞かれない面接における頻出質問
- 「自己PRをしてください」
- 「学生時代に力を入れたことはなんですか」
- 「自分の長所と短所を教えてください」
- 「入社後はどのように働きたいですか」
- 「周りからはどのような人だと言われますか」
- 「休日は何をして過ごしていますか」
- 「就職活動は大変ですか」
- 「なにか聞いておきたいことはありますか」
- 志望動機を聞かれなくても諦めない! アピールポイントを整理して面接に臨もう
「志望動機を聞かれない=不合格」ではない!
こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。面接をおこなった学生から、
「面接で志望動機が聞かれなかったのですが、これは不合格ということでしょうか」
「面接で志望動機を聞かない企業の狙いはなんですか?」
といった相談を受けます。
面接において面接官からよく聞かれる質問の一つに「志望動機」があります。志望動機はエントリーシート(ES)などにも記載することが多く、選考においても学生の入社意欲を判断する重要な指標です。
しかし、企業によっては面接で志望動機を聞かない企業があります。面接で志望動機を聞かれず「自分は不合格なのかもしれない」と不安になる学生も少なくありません。
結論から言うと「志望動機が聞かれない=不合格」というわけではありません。
ではなぜ企業は学生の入社意欲を図ることができる志望動機を聞かないのでしょうか。この記事では、志望動機を聞かない企業側の狙いと志望動機がきかれない面接の対策方法について、詳しく解説します。ぜひ参考にしてみてください。
そもそもなぜ企業は志望動機を聞くのか
志望動機を聞かない企業の狙いを考える前に、まずは企業が志望動機を聞く理由について考えていきましょう。志望動機には次のような内容の記載がもとめられています。
- 仕事選びの軸
- 志望企業の事業内容や雰囲気
- 自分と企業との接点
- 同業他社ではなく志望企業を選んだ理由
記載すべき内容を踏まえたうえで、志望動機から企業が何を知りたいのかを知ることで、面接の本質を理解することができるでしょう。
志望度を知りたい
企業は学生の口から企業を選んだ理由、自分がその企業で働く意味・目的を聞くことで、学生がどれくらいの本気度なのかを確認し、入社意欲を知りたいと考えています。
ESに書いてある志望動機と違う内容を話していたり、具体性のない内容を話している場合には、当然入社意欲が低いと捉えられてしまい、志望度も低いと企業は考えるでしょう。
面接で熱意を伝えるためにもコツがあります。こちらの記事で詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
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企業分析ができているか知りたい
具体的な志望動機を書くには、企業の事業内容や雰囲気に関連づけて説明する必要があります。事業内容と会社の雰囲気が企業としての強みであり、同業他社との差別化につながります。そのため、企業は志望動機を通して学生がしっかりと企業分析をし、自社を志望しているのかを知りたいと考えています。
自社の事業内容や雰囲気に対し、どこを魅力に感じ、魅力に感じた根拠は何かを示すことが重要となるでしょう。
企業とのマッチ度を知りたい
志望動機には「学生が考える仕事選びの軸」も含まれています。企業は学生の性格や考え方、未来のビジョンを知ることで、自社と学生のマッチ度を図りたいと考えています。
企業の社風や募集をしている業種の業務内容、配属先の雰囲気との相性などが学生と合わなかった場合、双方にとって不幸な結果になってしまうため、企業は「仕事選びの軸」について注視しています。
長期的に働いてくれる人材か知りたい
就職後に長期的に働いてもらえる人材をもとめている企業では、志望動機から「企業との接点」を確認し、学生が自社を志望した根拠を確認したいと考える企業もあります。
「企業との接点」とは、企業方針と学生の考え方の一致やインターンへの参加、専門領域の一致などが挙げられます。より具体的な志望動機を書きたい学生は、自分ならではの企業との接点を見つけ、アピールすると良いでしょう。
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5つの質問に答えるだけで、AIが志望動機を自動で作成します!
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志望動機を聞かない企業の本音
就活生
どうして志望動機を聞かない企業があるのですか?
キャリアアドバイザー
志望動機を聞かない理由は大きく分けて4つあります。一緒に確認しましょう。
志望動機を聞かれなかったとしても、必ずしも不合格と判断されたわけではありません。志望動機を聞かない企業にはしっかりとした理由があります。なぜ志望動機を聞かないか、詳しく解説するので、ぜひ参考にしてみてください。
履歴書やESにすでに書かれている内容だから
志望動機はESや履歴書で記載することが指定されることも多いでしょう。そのため、志望動機を聞かない企業の中には、あえてもう一度口頭で学生から説明をしてもらう必要がないと判断する企業もあります。
そのような企業は志望動機を聞かずに、自己PRや将来の目標など、より学生の人柄が分かるような質問に時間をかけることが多いでしょう。
志望動機以外の質問で時間がなくなった
面接では志望動機以外にもさまざまな質問をおこないます。自己PRやガクチカ、強みや弱みなど志望動機と同じくらい重要度の高い質問も多く、面接官がそれらの質問内容に想定より時間がかかってしまった場合には、志望動機を聞くことができなかったというケースも考えられます。
基本的に面接は1日に複数人以上の学生を対象におこないます。そのため、細かいタイムスケジュールが組まれており、面接時間も定められていることも多いでしょう。予定時間を超えてしまうとその後のスケジュールに影響が出てしまうため、仮に志望動機を聞いていなかったとしても面接を終らせることがあります。
志望動機を聞かれなかったことで「面接時間が短い」と感じることがあるでしょう。ただし、面接時間が短いからといって不採用とは限りません。こちらの記事では面接時間が短い時の理由について詳しく解説しています。
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はじめから想定質問に入れていない
面接官には企業の採用担当者から「〇〇について質問をしてください」というような質問表が与えられていることがあります。企業によっては質問票に「志望動機を聞いてください」と記さない企業もあるため、そのような場合には面接で志望動機を聞かれることはないでしょう。
志望動機を聞かない企業には、企業なりの考えがあり、そのほかの質問から学生の入社意欲や適性、志望度などを判断する傾向にあります。志望動機を聞かれなかった時こそ、ガクチカや自身のキャリア形成についての考え方などから、志望理由を企業へアピールするようにしましょう。
採用・不採用が確定している
採用・不採用が決まっている場合には、志望動機が聞かれないこともあります。結果が決まっているため、志望動機を聞くことを控える企業もあるでしょう。
企業によっては面接中に、面接官の判断で採用・不採用を決めることがあります。志望動機を聞かれず、「どのように働きたいか」「他社の選考状況」「第一希望は?」などの質問がされた場合は、採用の可能性が高いといえるでしょう。一方で、面接時間が短く、志望動機以外の質問もあまり深掘りされなかった場合には不合格の可能性が高いといえるでしょう。
キャリアアドバイザー
面接の合否は正式に結果が来るまでは分かりません。自分では上手く話せなかったという時でも、結果が合格だったというケースも少なくありません。志望動機が聞かれなかったとしても最後まで諦めずに面接に臨みましょう。
キャリアアドバイザーコメント根岸 佑莉子プロフィールをみる
面接官に好印象を与えられているという手応えが感じられると、あなた自身のモチベーションも上がり、質問に対して自信を持ってスムーズに答えることができるのではないでしょうか。面接官もプロなので、あからさまに合否が分かるような態度をすることはありませんが、あなたの話に興味があれば、表情や態度などにサインが出ていることがあります。
たとえば、あなたの話に身を乗り出して聞いている、熱心にメモを取る、あいづちや共感を多く示す、より掘り下げた質問をしてくる、会話が弾み予定の面接時間より長引いているという場合は、あなたに興味を持っているサインといえるでしょう。
また、他社の選考状況について聞かれたり、次の面接の予定と内容、説明会でもないのに再度会社のアピールや従業員に関する話をしてくれたり、入社した場合の具体的な仕事への意向をたずねられた場合などは、あなたの印象が良かった証しでもあります。ただし、企業によっては全員に同じ質問や対応をする手順になっている場合もあり、必ずしも合格するわけではありません。何より大事なのは面接官の反応を気にせず、質問に的確に答えられるように面接に集中することが大切です。
面接で落とされるサインについてはこちらの記事で解説をしています。ぜひ参考にしてみてくださいね。
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面接対策をしていると、落とされるサインについて聞くことがあると思います。どのようなものがあるのか、面接中にサインに気がついてしまった際にはどうすれば良いのか、そのような不安を感じる人もいますよね。この記事では、キャリアアドバイザーが面接に落とされるサインの種類や落とされるサインが出た際の対処法について解説します。
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どうして志望動機が必ずしも重視されるわけではないのか?
就活生
志望動機は採用をするうえで重要な指標になると思うのですが、どうして必ずしも重視されるわけではないのですか?
キャリアアドバイザー
それは面接の本質が学生の「人柄」を知ることにあるからです。志望動機も「人柄」を判断することができる、数ある質問の中の一つということですね。
企業が面接から学生のどのような点を知りたいのかを理解することで、志望動機が必ずしも重視されない理由が見えてくるでしょう。企業が知りたい学生の「人柄」とは、どのようなことを指すのでしょうか。詳しく解説しているので、ぜひ参考にしてみてください。
面接の1番の目的は「人柄」を知ることだから
日系企業の採用は「人柄を重視する」という特徴があります。企業が「人柄」を重視する理由は大きく分けて4つ挙げられます。
- 社風とマッチしているか知りたい
- 業種との適性を図りたい
- コミュニケーション能力を有しているか知りたい
- チーム単位で働くため、協調性があるか判断したい
企業からすると採用は一緒に働く仲間を探すためにおこなっています。そのため、学生の人柄を判断するため、企業は志望動機や自己PR、ガクチカなどの質問をおこなうことが面接の本質となります。
志望動機を聞かない企業が問う「頻出質問の狙い」を解説!
志望動機を聞かない企業では、志望動機以外の質問から学生の志望度や入社意欲など、志望動機で確認できる項目を確認します。
- 志望度
- 入社意欲
- 人柄
- 対応力
では、志望動機から確認できる4つの項目について、志望動機を聞かない企業はどのような質問を用いて確かめているのでしょうか。詳しく解説しているので、必ず押さえておきましょう。
志望度:将来の目標や入社後のビジョンを問う質問
志望度は、「学生がその企業で働く理由」と紐づくといえるでしょう。そのため、企業は学生の描いている目標や将来像、入社後の働き方について質問をすることで、学生がその企業で働きたいと考えている根拠を導き出そうと考えています。
将来の姿や働き方を想像することは難しいかもしれませんが、抽象的な答えではなく、「〇年後には、〇〇をしていたい」など具体的な表現を心掛けるようにしましょう。
自身のキャリアプランの説明に悩んでいる学生は、こちらの記事を参考にすると良いでしょう。
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入社意欲:業界や企業に関する質問
入社意欲に関しては、業界や志望企業に関する具体的な質問に回答することができるか否かで、判断することがあります。本気でその企業を志望しているのであれば、同業他社の社名や業界の現状、企業の業務内容、サービスの特徴などを答えられるようにしましょう。
また、業界や企業について答える際には、自分の考えも添えましょう。たとえば、「私は御社のサービスは同業他社と比べ、〇〇が長所として挙げられると考えます。なぜなら、、、」など、具体的に説明できると高評価を得ることができるでしょう。
人柄:ESをより深掘りする質問
学生の性格や価値観などの人柄を判断する際は、ESの自己PRやガクチカ、趣味、特技などに記載されている内容をより深掘りするような質問をおこなうでしょう。
そのようなESを深掘りする質問をされた際は、ただ聞かれた内容に対して答えるだけでなく、自己PRなら自分は何を考え、どのように行動をしたのかを具体的に説明すると良いでしょう。
CA)趣味や特技に関しては、「都大会1位」などの具体的な数字を用いて説明をするとより相手に伝わりやすくなるでしょう。
対応力:準備が難しい特殊な質問
志望動機を聞かない企業の特徴の一つとして、一般的な面接ではあまり聞かないような質問をおこない、学生の対応力やコミュニケーション力などを図る傾向にあります。
思いがけない質問をされたとき、人間は隠していた本心や素顔が見えてしまうものです。だからこそ、企業は準備をすることが難しい質問をあえて投げ掛けることにより、学生の人柄をより深く理解しようと試みます。
キャリアアドバイザー
特殊な質問をされた際は「慌てない」ことが何より重要になります。慌てて質問に適していない回答をするよりは、分からない場合は素直に「分かりません」と回答する方が良いでしょう。
キャリアアドバイザーコメント上原 正嵩プロフィールをみる
仕事はいつも順調に進むとは限りません。不測の事態に遭遇した時に、その人本来の姿が露呈するものです。そこで採用担当者は、志望動機や自己PR、ガクチカなどの定番の質問だけでなく、学生が想定外の答えにくい質問をして、反応を見ることがあります。
たとえば質問には、「その志望理由では弊社ではなくてもいいのでは」「弊社は第何志望ですか」「その短所は弊社のこの仕事に差し障りがあるのでは」「学校で学んだことを生かす仕事に携われるとは限りませんが、その場合どうしますか」などがあります。これらはストレス耐性や困難な状況にどういう対応をする人物なのかを確認したいためのもので、同様の質問が何問も続くものでもありません。
たとえ答えにくい意地悪な質問をされたとしても感情的になったりせったりはせず、「来た来た、私のことを試しているな?」と心に余裕を持ち、他の質問と同様に平常心で精一杯答えるようにしましょう。そのためにも、難しい質問にも落ち着いて対処できるように練習をしておくと良いですよ。
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AIを活用して志望動機を自動作成してみませんか?
要チェック! 志望動機を聞かない「雑談面接」とは
就活生
「雑談面接」ってなんですか?
キャリアアドバイザー
雑談面接とは、志望動機を聞かない面接でよく用いられる面接の形式のことです。雑談面接をおこなう企業は増えてきているので、必ず対策をするようにしましょう。
雑談面接は就活の面接でよく聞かれる「志望動機」「自己PR」といった質問をおこなわず、雑談形式で質疑応答をおこない学生の特徴や考え、価値観、性格などを確認する面接を指します。
- リラックスして話すことができる
- 自分の本音を相手に伝えやすい
- 採用の判断基準が形式的な面接に比べ不明瞭である
- 事前に回答を準備することが難しい
雑談面接はカジュアルな雰囲気でおこなわれることが多く、面接官との距離も近いため、一般的な面接に比べリラックスして話すことができるでしょう。しかし、決まった形式が定まっていないため、学生側は自分のアピールポイントや価値観、入社への意欲を雑談の随所で伝える必要があります。
キャリアアドバイザー
雑談形式だからといってリラックスのしすぎには注意が必要です。あくまで内定者を決めるための選考であることを忘れないよう、適度な緊張感を持って臨みましょう。
雑談面接をおこなう企業側の3つの狙い
雑談面接の対策を考えるうえで、まずは企業側の狙いを知ることが重要となります。企業側の狙いを知ることで、雑談面接をおこなう際にどのような点を意識すべきか大切なポイントが見えてくるでしょう。
①アドリブ力を確認する
雑談面接では「志望動機」「自己PR」などの一般的な面接で問われるような質問を用いることは少なく、あえて専門的な質問や回答に悩むような一歩踏み込んだ質問をおこなうケースもあります。このような質問では臨機応変に回答することができるのか、学生のアドリブ力を確かめています。
- 最近気になるニュースはありますか?
- 弊社のサービスの弱点はどこだと思いますか?
- お酒を飲んで失敗してしまった経験はありますか?
- 就職活動は大変ですよね?
ネガティブな質問に対してはポジティブな結論で返すようにしましょう。また、専門的な質問をされ、答えがわからない場合は素直に「わかりません」と伝えると良いでしょう。
➁コミュニケーション能力を図る
雑談面接では選考に関係ないような質問をおこないことがあります。その際の企業側の狙いとしては、アイスブレイクと学生のコミュニケーション力を図る意図があります。
- 今日はどうやって面接会場まで来ましたか?
- 今朝は何を食べましたか?
- 学生生活は楽しいですか?
- 今日は緊張していますか?
雑談形式の面接の場合は、普段友人と会話するようなフランクな質問をされることがあるでしょう。回答する際に緊張をしすぎる必要はありませんが、社会人として適切なテンション、言葉遣いを意識して回答するようにしましょう。
③学生の「素の表情」を探る
雑談面接をおこなう企業の大きな狙いの一つとして、学生の「素の表情」を知りたいという思いがあります。雑談面接は一般的な面接と比べ、面接官とも距離が近く、学生ひとりひとりに合わせた質問や回答の深掘りをおこなうことができます。そのため、形式的な面接では見ることができない、学生の素の面をより引き出しやすいとされています。
- 休日はどのように過ごしていますか?
- 最近はまっていることはなんですか?
- 大学ではどのように過ごしていますか?
日常の過ごし方や友人や家族との関係性、考えや価値観などを、より学生のプライベートに近い質問を通して確認します。質問に対して嘘を言う必要はありませんが、自分の回答から相手がどのような印象を自分に抱くのかを常に考えながら言葉を選ぶようにしましょう。
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特別な動機がなくても、ツールを使えば魅力的な志望動機が作れます
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・志望動機がなかなか思い浮かばない人
雑談面接を勝ちぬく7つの攻略法
雑談面接では一般的な面接とは質問や雰囲気が異なるため、一般的な面接とは違った対策が必要となります。ではどのような対策をおこなうべきなのでしょうか。
ここでは、雑談面接に臨む際に事前に準備しておくべき内容や注意すべきポイントについて詳しく解説しています。ぜひ参考にしてみてください。
①アピールしたい内容をキーワードとして覚えておく
雑談面接では志望動機や自己PRなど、自身のアピールしたい強みや考えを伝えるための決まった質問が設けられていないことが多いです。そのため、雑談形式のやり取りの中で、アピールできるポイントを会話の最中に見つけ、自ら積極的にアピールをおこなう必要があります。
会話の中でアピールする機会を見つけ適切に伝えるためには、自身のアピールしたい内容をキーワードとして覚え置くことが重要です。文章ではなくキーワードとして覚えておくことで、忘れにくく、質問内容によって適切なチョイスができるようになるでしょう。
②自分なりの意見・回答を用意しておく
業界や企業に関する専門的な質問をさせることが多いため、しっかりと企業研究を事前におこなう必要があります。また、雑談面接では「あなたは〇〇についてどう思う」など回答をもとめられることがあるため、自分なりの意見や回答を用意しておく必要があるでしょう。
どのような形式の面接でも企業分析は欠かすことはできませんが、雑談面接では面接官との距離が近い分、企業分析が未熟の場合はごまかしが効きません。志望する企業のサービス内容はもちろん、強みや弱み、他社との比較を自分の言葉で説明できるようにしましょう。
③時事問題を調べておく
時事問題についても雑談面接では問われることが多く、面接直近1週間のニュースや最近起きた世界的ニュースについては事前に調べておく必要があります。時事問題に答えられない場合は「アンテナが低い」「社会情勢に疎い」と評価されてしまう要因になるでしょう。
時事問題について調べる際は新聞やニュース番組をただ見るだけでなく、そのニュースを見て自分は何を感じたのかも答えられるようにしましょう。
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④プライベートな話でも気を抜かない
雑談形式の面接だからといって、家にいるときのような自分のような気持ちで、相手への印象を気にせず何でも話してしまうことはNGです。雑談形式とはいえ雑談面接は内定者を選ぶ選考です。「気を抜かない」意識を持つことも、雑談面接の攻略において重要となります。
雑談面接は普段よりもリラックスして面接をおこなうことができるでしょう。しかし、リラックスして話せるからといって、相手への印象を悪くしてしまうようなプライベートな話までしてしまうことは控えましょう。たとえば、人に迷惑がかかるような失敗談や身内にしか分からないような話などは、とくに面接官からの印象が悪くなってしまうでしょう。
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⑤相手の話をしっかりと聞く
雑談形式では一般的な面接よりも言葉のキャッチボールが多いため、相手の話をしっかりと聞き、質問や会話の意図を適切に理解することが重要になります。
面接官の質問に対し的外れな回答をしたり、「はい」「いいえ」で答えられる質問に対し長々と回答をしてしまう学生に対しては、「コミュニケーション能力不足」と評価を下すこともあるでしょう。相手の感情を汲み取って、会話するように心掛けましょう。
⑥ポジティブな姿勢を意識する
「就活大変ですよね?」などの回答が難しいネガティブな質問をされた際には、必ず結論をポジティブな意見で返すようにしましょう。ネガティブな発言をする学生は、企業側としても良い印象を持ちにくいとされています。
たとえば「就活大変ですよね?」と質問された場合には、「大変なこともありますが、自己分析を通して自分の強みや将来の目標が明確になったので、私としては必要な経験であると思っています」などと、ポジティブな結論に繋げられると良いでしょう。
⑦言葉遣いや姿勢などのマナーに注意する
雑談形式だとしても相手は面接官です。さらに言えば、未来の先輩であり、上司にあたる人かもしれません。そのため、いくらフランクな雰囲気だったとしても、社会人として欠かすことができないマナーや言葉遣いを守る必要があります。
面接官がいくら親しみやすい雰囲気を作っていたとしても、適度な緊張感を持ち、自分の発言・座る姿勢・マナーなどすべてが選考の評価対象であると意識して面接に臨みましょう。
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・志望動機を上手く文章にできない人
志望動機が聞かれない面接における頻出質問
就活生
志望動機を聞かない企業の面接では、どのような質問がされるのですか。
キャリアアドバイザー
志望動機を聞かないかわりに、さまざまな質問から志望度や入社意欲を測る質問をします。一般的な面接では聞かないような質問もあるので、事前に準備が必要となります。
志望動機が聞かれない面接における頻出質問を紹介するので、ぜひ参考にしてみてください。どの質問も対策が必要になるため、事前準備が必要になります。
「自己PRをしてください」
自己PRを口頭で聞きたい、という企業は少なくありません。そのため、志望動機を聞かれない企業でも自己PRは聞かれることがあるでしょう。その際は、ESを丸々暗記して回答するのではなく、口頭で答えるように内容をかみ砕き、感情を込めて伝えられると良いでしょう。
キャリアアドバイザー
伝えたい趣旨は変える必要はありませんが、自己PRやガクチカは文章用と口頭用の2種類を準備すると良いでしょう。
「学生時代に力を入れたことはなんですか」
自己PR同様に、学生時代に力を入れたこと(ガクチカ)を口頭で聞きたいという企業も存在します。とくに志望動機を聞かない企業では、学生のガクチカをきっかけに内容を掘り下げる質問をおこなうケースが多いでしょう。
キャリアアドバイザー
ガクチカを準備する際は自分のガクチカに対し相手がどのような質問をしてくるのかを考え、それに対する回答も準備するようにしましょう。
「自分の長所と短所を教えてください」
志望動機を聞かない企業は、学生の人柄を面接内で確認することをとくに重要視しています。そのため、学生が自分の長所と短所を客観的に理解しているのかを探り、さらに質問を重ねることで、学生の人柄を確認します。
キャリアアドバイザー
長所と短所を答えるためには、徹底的な自己分析をおこなう必要があります。しかし、自分視点だけではなかなか気がつけないところもあるでしょう。その際は、家族や友人に意見を聞いてみることもおすすめですよ。
面接の長所の回答を考えたい学生は、こちらの記事を参考にすると良いでしょう。
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こちらの記事では、面接における短所の答え方についても解説しています。併せて確認してみましょう。
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「入社後はどのように働きたいですか」
学生の志望度や入社意欲を測る質問になります。志望動機を聞かないかわりに、入社後のビジョンを聞くことで「学生がどれくらい企業研究をしているのか」「どの程度具体的に働くことを意識しているのか」を確認する目的があります。
キャリアアドバイザー
志望企業のサービス内容や業種の特徴を押さえたうえで、回答を用意すると良いでしょう。なぜそのように働きたいと考えたのか、思考の経緯も説明できるとなお良いですね。
「周りからはどのような人だと言われますか」
比較的フランクな質問ですが、こちらも学生の性格や個性を探るための質問になります。周囲からの評価は学生の人柄を判断する客観的な意見となるため、企業側も注目している質問といえるでしょう。
キャリアアドバイザー
事前に家族や友人に「自分ってどんな人」など質問をおこなう必要があります。また、回答を考える際はただ単に「明るい人といわれます」というのではなく、「明るい人」と評価をされえた経緯も説明できるようにしましょう。
「休日は何をして過ごしていますか」
一見選考と直接的な関係はないように感じますが、目的としては学生の特徴を捉えるための質問となります。たとえば、「友人とスポーツをしています」という学生と「家で映画を見ています」という学生では、面接官が抱く印象はまったくことなるでしょう。アイスブレイクのような質問にもしっかりと意図があることを覚えておきましょう。
キャリアアドバイザー
自分の休日の姿を素直に答えることも大切ですが、回答からどのような印象を相手に与えたいかを考え、回答を用意するようにしましょう。
「就職活動は大変ですか」
学生の対応力やコミュニケーション力を知るために、あえて回答に困るようなネガティブな質問をおこなう企業もあります。このようなネガティブな質問に答える際は、わざわざ嘘を言う必要はありませんが、回答の結論がネガティブな意見で終ってしまうのはNGです。ネガティブな発言をする学生は、面接官としてもあまり良い印象を持たないでしょう。
キャリアアドバイザー
「就職活動は大変ですか」と聞かれた際は「大変な面もありますが、〇〇な経験は私を成長させてくれたと思います」など、前向きな意見を述べるようにしましょう。
「なにか聞いておきたいことはありますか」
志望動機を聞かない面接では面接官との距離が近いため、学生側から質問をする機会を与えられるケースもあります。そのような逆質問をする場面では、必ず質問をするようにしましょう。質問をしない場合は「企業に興味がない」「入社意欲が低い」と捉えられてしまう要因なる可能性があります。
キャリアアドバイザー
逆質問は自分をアピールするチャンスです。「入社後のキャリア」「社員の特徴」などを質問し、やる気や長所、企業との相性を積極的にアピールしましょう。
こちらの記事では逆質問の例を紹介しているので、ぜひ参考にしてみてください。
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面接で質問はありますかと聞かれた際は、入社後の取り組みなど前向きな質問で意欲をアピールをしましょう。 この記事では意図・面接別の逆質問例、避けるべき質問などをキャリアアドバイザーが解説します。 逆質問は事前に考えておき面接官から高評価を得ましょう!
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志望動機を聞かれなくても諦めない! アピールポイントを整理して面接に臨もう
「志望動機を聞かれない=不採用」というわけではありません。志望動機を聞かれなかった場合には、必ず企業側の意図や狙いが存在するため、諦める必要はないでしょう。
また、志望動機が聞かれなかった場合は、そのほかの質問で志望度や入社意欲をアピールする必要があります。面接の中で適切に伝えるためにも、事前に自身のアピールポイントを整理するなどの準備を心掛けるようにしましょう。
キャリアアドバイザーコメント高橋 宙プロフィールをみる
学生の皆さんは職種への志望動機は比較的簡単に書くことができても、企業への志望動機に関してはかなり頭を悩ませるのではないでしょうか。
本来志望動機は企業ごとに異なるはずです。面接で「その理由では弊社ではなく、〇〇社でもいいのでは?」という質問にも落ち着いて対応できるように、複数の同業他社の特徴を一覧表にし、その企業ならではの取り組みや個性をリストアップしておくといいでしょう。
説得力のある志望動機にするには、どんな仕事をなぜその企業でやりたいのか、それは自分がどんな人間(興味や価値観など)で、自分のどんな持ち味(知識・長所・能力・技能・経験など)をその仕事にどのように発揮して貢献できるのかを、論理的かつ具体的に文章に組み立てていくことが重要です。
同業他社と比較したうえでの志望動機には、あなたが会社選びで何を重視しているかが反映されますし、それが企業の目指す方向性と合致していれば高評価につながります。加えて、志望先への理解度が高ければ、入社意欲も高い人物だと期待もされるでしょう。