目次
- 志望動機は面接突破のカギ! 面接官に刺さる伝え方4ステップを理解しよう
- まずは面接官が質問する意図を把握しておこう
- 志望度の高さを知りたい
- 社風や方針にマッチするかを知りたい
- 理由別! 面接で志望理由を伝えるときのOK・NG例文11選
- OK例文①企業理念に共感した
- OK例文②社風に共感した
- OK例文③事業内容への興味が高い
- OK例文④研修制度が充実している
- OK例文⑤自分の経験やスキルを活かせる
- OK例文⑥海外展開に力を入れている
- OK例文⑦地域創生に携われる
- NG例文①紹介されたから
- NG例文②給料や福利厚生が良いから
- NG例文③勉強したいから
- NG例文④自宅から勤務地が近いから
- 面接官に響く志望理由の伝え方4ステップ
- ステップ①企業で実現したいことを簡潔に伝える
- ステップ②過去の経験に基づく動機を伝える
- ステップ③なぜ志望する企業なのかを伝える
- ステップ④活躍意欲を伝える
- 周りと差がつく志望理由になる!各選考フェーズで必要な対策
- 一次面接:ライバルとの差別化
- 二次面接:企業理解の深さと深掘り質問への対応
- 最終面接:説得力ある入社意欲や熱意のアピール
- 志望動機・志望理由に関するそのほかの質問例5つ
- ①「企業選びの軸を教えてください」
- ②「5年後・10年後のビジョンを教えてください」
- ③「この業界を志望する理由は何ですか?」
- ④「ほかに受けている業界や企業はありますか?」
- ⑤「入社後取り組みたい仕事について教えてください」
- ここも忘れないで! 面接での話し方やマナーの基本も押さえよう
- 話し方・長さもチェック
- マナーをチェック
- 説得力のある志望動機を具体的に伝えて面接突破を目指そう
志望動機は面接突破のカギ! 面接官に刺さる伝え方4ステップを理解しよう
こんにちは、キャリアアドバイザーの北原です。就活中の学生から、
「志望理由をうまく伝えられている実感がありません」
「面接官に刺さる志望理由・動機にするには、どうすれば良いですか?」
といった質問をよく受けます。志望理由・動機は面接の合否を分ける、非常に重要な要素です。説得力のある志望理由・動機にするには、面接官の意図を理解したうえで、効果的な伝え方をマスターする必要があります。
この記事では、面接での志望理由・動機の伝え方について徹底解説していきます。志望理由別の例文も紹介していくので、志望理由・動機で悩んでいる人はぜひ参考にしてくださいね。
エントリーシート(ES)の志望動機が書けない場合には、以下の記事を参考にしてみてください。
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まずは面接官が質問する意図を把握しておこう
面接官に刺さる志望理由にするためには、面接官が志望理由を聞く意図を理解しておく必要があります。面接官の意図を理解せずに、どこの企業でも当てはまるような抽象的で当たり障りのない回答をしていては、選考はなかなか突破できません。
そこでまずは、面接官が志望理由を聞く意図について見ていきましょう。
志望度の高さを知りたい

企業にとって、就活生の志望度の高さは非常に重要です。いくら能力があっても志望度の高さがわからなければ、企業側も「長く働いてくれるのか?」「ほかの企業でも良いのでは?」といった不安を抱いてしまうからです。
実際、リクルートの『就職白書2024』データ集によると、採用基準で重視する項目として76.5%の企業が「自社への熱意」を挙げています。
このように、企業側はなるべく志望度の高い人物を採用したいと思っており、志望理由や志望動機を通じて、就活生の志望度の高さを測ろうとしているのです。
面接での熱意の伝え方については、以下の記事で詳しく解説しています。あわせて参考にしてみてくださいね。
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社風や方針にマッチするかを知りたい
多くの企業は人材を採用する目的の一つとして、「長期にわたる組織の活性化」を掲げており、採用した人物が早期に離職するのは避けたいと考えています。
早期の離職理由として多いのは、入社前には気付かなかった社風や企業方針のミスマッチです。そのため、企業側は入社後のミスマッチを回避するために、志望理由や志望動機を通じて就活生の人柄や目標を把握し、自社の社風や方針とマッチするかを測ろうとしています。
企業の社風を把握する方法や自分に合った社風の見つけ方については、以下の記事で詳しく解説しています。あわせて参考にしてみてくださいね。
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志望動機に困ったら例文集を参考にしよう
「志望動機に時間がかかる……」と悩む就活生は多いでしょう。
そこで活用したいのが「志望動機&自己PR例文220選」です。120個の志望動機例文に加えて100個の自己PR例文を掲載しているので、選考通過を狙える志望動機と自己PRの書き方がわかります。
例文集をうまく活用し、志望動機の作成時間を短縮しましょう。
・志望動機の作成時間を短縮したい人
理由別! 面接で志望理由を伝えるときのOK・NG例文11選

就活生

キャリアアドバイザー
志望理由の効果的な伝え方を知るには、まずは例文を参考にしてイメージをつかんでおくのがおすすめですよ。
ここからは、面接における志望理由の例文を理由別に7つ紹介するので、これらを参考に全体のイメージをつかんでおきましょう。
また、NG例文も4つ紹介するので、こちらは「どのような点がNGなのか?」「どう改善すれば良いのか?」といった点に着目しながら、チェックしてみてくださいね。
OK例文①企業理念に共感した
私は、御社の「テクノロジーの力で人と社会を豊かにする」という企業理念に深く共感し、志望いたしました。
私は大学時代に、地域の子どもたちにITリテラシーを教えるボランティア活動に参加していました。子どもたちの成長や表情の変化を間近で見ていくうちに、「人の人生にプラスの変化をもたらすサービスを提供したい」という思いが強くなりました。
御社の企業理念は私が目指したい方向と一致しており、実際、御社の製品やサービスは単なる利便性ではなく、人に寄り添う価値の提供に力を入れていることから、御社であれば自分のビジョンを実現できると感じております。
入社後は御社の企業理念を大切にして、より多くの人に喜ばれる製品やサービスの開発に尽力していきたいと思います。

キャリアアドバイザー
企業理念への共感やその経緯について、端的にまとめられていますね。ただ、「志望先企業でなければならない理由」がやや弱いため、「製品やサービスのどのような点に魅力を感じたのか」という点について、もう少し具体的に述べられると良いですね。
なお、企業理念への共感を志望動機に盛り込む際のポイントや例文は、以下の記事で紹介しています。あわせて確認してみましょう。
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OK例文②社風に共感した
私は、御社の「挑戦を歓迎し、社員一人ひとりの主体性を尊重する社風」に深く共感し、志望いたしました。
私は大学時代に、学生イベントの企画リーダーを務めたことがあります。その経験を通じて、誰もが意見を自由に出し合い、主体的に動くことの楽しさを知り、「自分で考え、動ける環境」でこそ大きく成長できると実感しました。
御社の企業説明会や社員の方のインタビューを通じて、社員の自発性を尊重する姿勢を強く感じました。また、風通しの良い職場環境が革新的なサービスを生み出している点にも魅力を感じ、「この環境で働きたい」という思いが明確になりました。
御社に入社後は持ち前の主体性を発揮して、新たなプロジェクトや取り組みにも積極的にかかわり、チームのなかで価値を発揮できる存在を目指したいと思います。

キャリアアドバイザー
社風と自分の価値観がマッチしている点について、自然な流れで説明できていますね。主体的に動くことの楽しさを知った経緯についても説明できれば、さらに良くなりますよ。
なお、社風への共感を入れた志望動機の作り方や注意点について、以下の記事で紹介しています。
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OK例文③事業内容への興味が高い
私は、御社が展開されている「地域密着型のITソリューション」という事業内容に強く惹かれ、志望いたしました。
私は大学時代に、地域の中小企業向けにWebサイトを制作するプロジェクトに参加した経験があります。自らの知識を活かしてクライアントの課題に応じた提案をおこなうことは、非常にやりがいを感じました。特に、Webサイト完成後にクライアントから感謝されたときは、事業を通じて人の役に立てる喜びを強く感じました。
御社は、「顧客の課題に真摯に向き合い、具体的な解決策を提供する」姿勢を事業の中心にすえており、私が理想とする仕事の在り方と一致しております。そのなかでも、御社は地域に密着したサービスに特に注力していることから、御社であれば自分の技術力をフルに発揮できると考えております。
御社に入社後は、まず現場でしっかりと技術力を高めつつ、顧客ニーズも学びたいと思います。そして将来的には、自ら新しいサービスや提案を企画・推進できるような存在となり、御社の事業の発展に貢献していきたいと考えております。

キャリアアドバイザー
事業内容への共感や興味が、しっかりと伝わる内容になっていますね。ただ、なぜ地域密着型のサービスに携わりたいのかが不明確なため、その点も盛り込むようにしましょう。
なお、事業内容についての基礎知識や、業界別の事業内容について理解を深めたい人は、以下の記事も見てみてくださいね。
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OK例文④研修制度が充実している
私は、御社の「新人・若手社員への研修制度が充実している」点に魅力を感じ、志望いたしました。
私は学生時代に、飲食店でのアルバイト経験があります。接客業務は未経験でしたが、最初にしっかりとした研修があったことで不安なく業務を始めることができ、その後も自信を持って仕事に取り組むことができました。この経験から、「教育環境の整備が個人の成長と意欲に大きく影響する」という実感を持つようになりました。
御社は階層別研修やOJT、メンター制度などが整備されており、新入社員を育てる風土が根付いていると感じました。また、単なるスキルアップにとどまらず、「社員一人ひとりの可能性を引き出すこと」を大切にされている点に、大きな魅力を感じております。
御社に入社後は、まずは研修を通じて業務理解とスキルの土台をしっかり築き、早期に戦力として活躍できるよう努力してまいります。そして将来的には、自らが学んだことを後輩やチームに還元し、ともに支え合いながらチームに貢献できる人材を目指していきたいと考えております。

キャリアアドバイザー
志望理由に研修制度を挙げると、場合によっては受け身な印象になることがありますが、上記の回答例では成長意欲や貢献意欲をしっかりとアピールすることで、うまくカバーできていますね。
OK例文⑤自分の経験やスキルを活かせる
私は大学時代に培った「企画力」を活かし、御社でより多くの人々に新しい価値や体験を提供する仕事に携わりたいと考え、志望いたしました。
私は大学時代にゼミ活動の一環として、地域の商店街と連携し、若年層の来店促進を目的としたイベントの企画・運営に携わりました。ターゲットのニーズ調査から施策の立案、SNSを活用したプロモーションまでを主導し、実際に来場者数を前年より2割増加させることができました。この経験から、課題を特定し、その解決策を考え、そして実現に向けて行動することの面白さを知り、自分の強みとして伸ばしていきたいと考えるようになりました。
御社は、常に柔軟な発想を大切にし、商品やサービスづくりに社員のアイデアを積極的に取り入れていると伺っており、非常に魅力を感じております。特に近年の○○プロジェクトでは、ユーザー目線を起点に新たな価値を生み出しており、私もそのような現場で自分の企画力を発揮したいと強く思いました。
御社に入社後は、まずは顧客の声や市場動向をしっかりと理解しながら、チームの一員として質の高い企画を立案・提案できるよう努力いたます。そして将来的には、新しい視点で斬新な企画を生み出せる人材を目指したいと考えております。

キャリアアドバイザー
自らの強みをうまく志望理由につなげられていますね。「来場者数を前年より2割増加させた」といったように、定量的な情報で成果を伝えている点も良いですね。
OK例文⑥海外展開に力を入れている
私は、御社が積極的に海外展開を進め、グローバル市場での影響力を高めている点に強く惹かれ、志望いたしました。
私は大学3年次に、約1年間アメリカの大学へ留学し、現地の学生とともにマーケティングや異文化コミュニケーションについて学びました。この経験を通じて、自分とは異なる価値観に触れながら協働する難しさと面白さを実感し、それ以来、多様な人と協力しながら、より良いものをつくることに強い関心を持つようになりました。
御社はアジア・ヨーロッパ・北米などを中心に積極的に海外展開を進めており、また、グローバル人材の育成にも注力されていることから、御社であれば自身の成長と海外展開への貢献が両立できると考えております。
御社に入社後は、まず国内外の業務において幅広く経験を積み、現地の市場理解や語学力の強化に努めます。そして将来的には、海外拠点との連携や国際プロジェクトの推進を担える人材となり、御社の海外展開に貢献していきたいと思います。

キャリアアドバイザー
海外展開に携わりたいという熱意について、海外留学の経験と結び付けてうまくアピールできていますね。ただ、海外展開に注力している企業はいくつもあるため、「そのなかでなぜこの企業を選んだのか」という理由をしっかりと伝えるようにしましょう。
OK例文⑦地域創生に携われる
私は、御社が取り組んでいる地域創生事業に魅力を感じ、志望いたしました。
私は大学時代に地域活性化プロジェクトに参加して、地方自治体と連携しながら観光資源の発掘とPR活動に携わった経験があります。地域の方々と直接かかわりながら、その土地に眠る魅力や課題を知ることで、地域創生事業についての関心が高まり、地域の未来にかかわる仕事がしたいという思いが強くなりました。
御社は単なる地域向けビジネスにとどまらず、地元の住民や行政、企業と連携しながら、長期的な視点で地域課題に取り組んでいる点に大きな魅力を感じております。また、若手のうちから現場に出て、実際のプロジェクトに携わる機会があると伺い、「地域とともに成長していける環境」があると感じたことも、御社を志望した理由です。
御社に入社後は、地域とともに課題解決に取り組み、住民の方々にとって誇れる地域づくりに貢献していきたいと考えております。

キャリアアドバイザー
地域創生に携わりたいという気持ちを、うまく志望理由につなげられていますね。入社後の抱負をもう少し具体的に述べれば、さらに魅力的な志望理由になりますよ。
キャリアアドバイザーは実際にこうアドバイスしています!履歴書と面接は役割分担と連携が大切
「履歴書は見出し・面接は本編」の位置づけを心掛けよう
面接の場では、履歴書とまったく同じ内容を繰り返し伝えるのは避けましょう。ポイントとして、「履歴書は見出し、面接は本編」という意識を持ってみてください。たとえば、過去の経験に基づく動機について、履歴書では「過去のサッカー部の経験からも、切磋琢磨できる環境で働きたいと考えております」と簡潔にまとめるのが、読み手としてもわかりやすい文章量です。企業は、動機の原体験が何なのかをとらえることができます。
そして面接では、この見出しの部分をさらに具体的に話しましょう。たとえば、「私が所属していたサッカー部は、スポーツ推薦で入学している猛者たちが所属していました。そのため、彼らに負けないように食らいついて、チームメイトの何倍も練習に打ち込むことで、互いに高め合える関係を築き上げられました」といったように、具体的に話すことで、どのように切磋琢磨していたのかがより鮮明に伝わります。
履歴書という見出しで興味を持ってもらえたら、本番の面接でさらにあなたの魅力が伝わるように話を膨らませましょう。
なお、社会貢献に関する志望動機の作り方や、例文については以下の記事を確認してみてくださいね。
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AIを活用して志望動機を自動作成してみませんか?
NG例文①紹介されたから
私が御社を志望した理由は、就職エージェントに「業界のなかでもトップクラスの優良企業」と紹介されたからです。
私は若いうちから裁量権を持って働きたいと考えております、就職エージェントからは御社は優良企業なうえに、若手からでも活躍ができる環境があると伺いました。
若いうちからばりばり働くことで、御社に貢献していきたいと考えております。

キャリアアドバイザー
紹介されたからという理由では、面接官から「どこでも良いのか?」といった疑いを持たれてしまいます。志望理由では応募に至った経緯を話すのではなく、「その企業でなければならない理由」と「その企業でしたいこと」を伝えるようにしましょう。
NG例文②給料や福利厚生が良いから
私は給料が良い点と福利厚生が充実している点に魅力を感じ、御社を志望しております。
私はどのような仕事でも頑張れる人間だと自負しているため、仕事内容ではなく給料の良さと有給休暇取得率の高い企業で働きたいと考えております。御社は給料・福利厚生面で好待遇の企業ですので、私の軸と一致しております。
御社の一員として、どのような仕事でも頑張りたいと思います。

キャリアアドバイザー
企業を選ぶうえで、確かに給料や福利厚生は大切です。ただ、その点を理由に挙げてしまうと、面接官から「ほかに条件の良い企業が見つかれば、そちらに入社するのでは?」といった懸念を持たれてしまうため、事業内容や仕事内容に照らし合わせた理由を挙げるようにしましょう。
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NG例文③勉強したいから
私が御社を志望する理由は、研修制度が充実していて、御社でしっかりと勉強することで成長できると感じたからです。
御社は人材育成に力を入れており、教育体制がしっかりと整った企業と感じております。
研修を通じてしっかりと勉強していくことで、少しでも早く御社のなかで貢献できるようになりたいです。

キャリアアドバイザー
成長意欲は伝わりますが、企業は学ぶ場ではなく、あくまで仕事をする場です。「勉強したいから」という理由は受け身な印象が残るため、志望理由では「企業が自分を採用するメリット」をアピールするようにしましょう。
NG例文④自宅から勤務地が近いから
私は地元の発展に貢献したいと考え、御社を志望しております。
御社は私の地元である京都に本社を置き、地域の発展に古くから貢献されてきた企業です。私は社会人として生まれ育った地元の活性化に貢献することで、少しでも地元が発展できればと考えております。
そのため、御社に入社することで仕事を通じて、地元をより一層魅力ある街に変化させていきたいと考えております。

キャリアアドバイザー
地元の発展に貢献したい気持ちは伝わりますが、この内容では面接官から「地元で働きたいだけなのでは?」と思われる可能性があります。地元で働きたいという思い自体は悪いことではありませんが、志望理由では勤務地よりも、事業内容や仕事内容への熱意をアピールするようにしましょう。
キャリアアドバイザーは実際にこうアドバイスしています!誰にでも言える抽象的な志望動機はNG
自分らしさがポイント! 考えや過去の経験を具体的に伝えよう
学生と面談をしていると、「なぜこの企業なのか」が伝わらない漠然とした志望動機を話す学生が多くいます。「それって誰でも言えそうだよね」といった内容ですね。
だからこそ、志望動機を作る際には「必ず自分の考えや経験を含めること」を意識しましょう。
たとえば、「私が建設業界を志望する理由は、歴史に名を残すような建物を建設したいと思ったからです」だけを伝えるよりも、「私が建設業界を志望する理由は、歴史に名を残すような建物を建設したいと思ったからです。幼少期から日本史が好きで、歴史上の城や建築物を観光することが大好きでした。そのため、自分自身も後世に残るような建物づくりに携わりたいと思っております」と話すほうが、「あなたならでは」志望動機になりますし、面接官の記憶にも残りやすいですよ。
なお、「家から近い」という内容の志望動機を企業に刺さる表現に言い換える方法や、例文については以下の記事で詳しく解説しています。気になる人は、ぜひ確認してみましょう。
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面接官に響く志望理由の伝え方4ステップ

就活生
志望理由の伝え方のイメージはつかめましたが、具体的にどう伝えていけば良いのでしょうか?

キャリアアドバイザー
面接での志望理由は、構成を理解することが大切ですよ。
例文を見て志望動機の全体像を理解することはできたけれど、実際に書こうとすると手が止まってしまう人もいるかもしれません。ここからは、面接官に響く志望理由の伝え方を4ステップで解説していきます。
この手順に沿って伝えていけば、説得力のある志望理由になりますよ。一つずつ確認していきましょう。
ステップ①企業で実現したいことを簡潔に伝える
志望理由・動機を話す際に、最初に伝えたいのが「その企業で実現したいこと」です。企業で実現したいこと、つまり入社後のビジョンを語ることが大切です。
私は○○に取り組むことで~~を実現したいと考え、御社を志望しております。
面接ではよく「結論から述べましょう」と言われますが、志望理由・動機の結論はまさに「実現したいこと」にあたるので、入社後のビジョンから話す必要があります。最初に結論を伝えることで、全体にまとまりができ、面接官も話の要点を把握しやすくなります。
Will・Can・Mustのセンターを意識しよう

志望理由・動機を考える際は、「Will・Can・Must」の3つの視点を意識するのが効果的です。
Willとは企業に入社して自分がやりたいことを指し、自分のやりたいことと企業の仕事内容がマッチしているかどうかは、非常に重要です。
Canとは自分ができること、すなわち自分の能力や強みを指します。やりたいことがあっても、それを実現できる根拠がなければ説得力に欠けるため、WillとCanはセットで考える必要があります。
一方、Mustとは企業側が求めるスキルや意識のことです。仕事は組織で進める以上、自分のやりたい仕事だけができるわけではありません。入社後のミスマッチを防ぐには、Mustについても理解しておく必要があります。
「Will・Can・Must」の3要素がしっかり重なることをアピールすれば、企業側の意図も反映した非常に説得力のある志望動機となりますよ。
ステップ②過去の経験に基づく動機を伝える
企業で実現したいことを述べたら、次はそう思うようになった動機について、過去の経験と結び付けて説明しましょう。
なぜなら、私は学生時代の○○の経験を通じて、人から感謝されることにやりがいを持つことで自分の成長につなげることができたからです。
結論(企業で実現したいこと)に説得力を持たせるためには、自分の経験から実現したいと思っていることの根拠を示すことが重要です。
また、具体的なエピソードを盛り込むことで志望理由・動機にオリジナル性が生まれ、ほかの就活生との差別化にもつながります。
過去の経験を整理したい場合には、自分史の作成が効果的です。自分史については以下の記事で詳しく解説しているので、あわせて参考にしてみてくださいね。
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自分史の書き方3ステップ|記入例や就活に役立つ自己分析方法を解説
自分史を作成することは、就職活動を効率的に進めるのに役立ちます。 この記事では、自分史の作成方法と自己分析の仕方をキャリアアドバイザーが解説します。 自分史を活かせる質問例や回答例も紹介しているので、自己分析の際の参考にしてみてくださいね。
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ステップ③なぜ志望する企業なのかを伝える
過去の経験に基づく動機を述べたら、続いてなぜその企業を志望するのかを伝えましょう。
業界のなかでも御社は○○という点に注力されているので、御社で働くことができれば私が目標としている○○(ビジョン)に向けて成長していけると考えました。
世の中には数多くの企業が存在するため、「なぜその企業でなければならないのか」をしっかりと説明できなければ、なかなか入社意欲は伝わりません。
その企業の特徴や強み、事業戦略などと自分のビジョンを絡めて伝えましょう。そうすることで、「自分のビジョンを実現できるのは御社だけ」という主張にも説得力が生まれ、熱意が伝わる志望理由・動機となります。
ステップ④活躍意欲を伝える
最後に活躍意欲を伝えて、志望理由・動機を締めくくりましょう。
御社に入社後は、私の強みである○○を活かして世の中に求められる製品を生み出し、御社の業績および地域経済の発展に貢献していきたいと思います。
志望理由・動機の締めくくりとして、「入社後はどのように活躍したいのか」という未来視点の抱負を述べることで、「ここで働きたい」という積極的な意思をアピールすることができます。
ただ「頑張ります」と意気込みを語るだけでは面接官の印象には残らないため、自分の特徴や強みをどのように発揮するのか、なるべく具体的に伝えることが重要です。
自分の強みがわからない人は、以下の記事を参考にしてみてくださいね。
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企業に興味を持てない人はCan軸に着目しよう
志望理由・動機を考えるにあたって、「なかなか企業に興味を持てない」という理由から、説得力のある志望理由・動機を準備できないこともあるかと思います。
その場合は無理にWill(やりたいこと)を考えるのではなく、Can(できること)に軸足をおいてみるのも一つの手です。
どれだけWillがかなう企業であっても、自分のスキルや適性が及ばなければ、希望の実現や目標の達成が難しくなります。
まずは自分のできること、つまりスキルや適性をアピールし、そのうえで企業のMust(すべきこと)も言及することで、説得力のある志望理由・動機になることもありますよ。
キャリアアドバイザーが読み解く!企業に響く志望理由を作るポイント
明確な業界への志望理由と事業内容の理解が土台になる
説得力のある志望理由を作るためには、まず「なぜその業界を志望するのか」という業界への志望動機を明確にしましょう。そのうえで、「なぜその企業なのか」という企業への志望動機をつなげるのが効果的です。業界の志望動機を固めておけば、同じ業界のほかの企業を受ける際にも応用できますよ。
企業への志望理由を作る際は、その企業の「事業内容」と「顧客(誰にどのような価値を提供しているのか)」を正確に理解することが不可欠です。企業のホームページなどでこれら2点を深く理解したうえで、自身の経験と結び付けて、「なぜその事業に携わりたいのか」「なぜその顧客に貢献したいのか」を具体的に語れるように準備しましょう。
周りと差がつく志望理由になる!各選考フェーズで必要な対策

就活生
志望理由の内容は、選考フェーズごとに変えたほうが良いのでしょうか?

キャリアアドバイザー
軸の部分は変えなくて大丈夫ですが、選考が進むにつれてブラッシュアップする必要がありますよ。
一次面接、二次面接、最終面接と進むにつれ、企業の立場は変わってくるため、選考フェーズごとに必要な対策も変わってきます。
そこでここからは、選考フェーズごとの企業の意図と必要な対策について解説します。周りと差をつけるためにも、ここでしっかりと理解しておきましょう。
一次面接:ライバルとの差別化
一次面接は、多くの学生のなかから次の面接に進む人を効率的に選ぶ必要があることから、多くの企業は書類選考後の絞り込みを目的としています。
そのため、一次面接では就活生のマナーやコミュニケーションに着目し、志望理由・動機はそれほど重視しない企業があるのも事実です。就活生の企業・業界研究がまだ深くされていないこともあり、「興味を持ったポイント」程度でも及第点としている企業もあります。
ただ、逆に言えば、周りの就活生の志望理由・動機はまだ練られていないからこそ、一次面接での志望理由・動機はライバルとの差別化を図れるチャンスとも言えます。
企業側からすれば、一次面接でも最終面接でも、熱意を持って選考にきてほしいという気持ちは変わりません。

キャリアアドバイザー
一次面接の段階から志望理由・動機をしっかり伝えることで、面接官の印象にも残りやすくなりますよ。
一次面接の対策全般については、以下の記事で詳しく解説しています。あわせて参考にしてみてくださいね。
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一次面接の対策はこれで完璧|よくある質問の答え方や入退室のマナー
一次面接は身だしなみや話し方、基本的なマナーなどを完璧にし、好印象を与えることが必要です。 この記事では、一次面接の特徴や重視される項目、よくある質問をキャリアアドバイザーが解説します。 服装やマナーなどイラストも参考にして一次面接を突破してくださいね!
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二次面接:企業理解の深さと深掘り質問への対応
一次面接を通過した学生は、企業側から「一定の基準は満たしている」と判断されていることから、二次面接では学生の人柄や価値観を知るために、一つの回答に対して深掘りをされることが多くなります。
そのため、二次面接では志望先企業についての十分な研究が重要となります。志望理由・動機をしっかりと考えておくのはもちろんのこと、より深掘りされたり別の角度から質問されたりすることを想定して、志望先企業についての理解を深めておきましょう。
- 企業のコーポレートサイトや公式SNSを確認する
- 企業説明会に参加する
- OB・OG訪問をする

キャリアアドバイザー
二次面接では、「入社後は具体的に何がしたいのか?」という点が深掘りされることが多い傾向にあるため、仕事内容についての理解も深めておきましょう。
二次面接の対策全般については、以下の記事で詳しく解説しています。あわせて参考にしてみてくださいね。
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最終面接:説得力ある入社意欲や熱意のアピール
最終面接においては、志望理由・動機は合否を分ける重要な評価ポイントとなります。
最終面接まで進んだ学生は、企業側から「能力や人柄については申し分ない」と判断されています。そのため、「なぜこの業界なのか」「なぜこの企業なのか」といった熱意をいかに説得力を持って伝えられるかが重要です。
最終面接では、これまでの面接で得た知識や感じたこと、理解を深めたポイントをしっかり棚卸しして、志望理由・動機に落とし込むようにしましょう。
最終面接の対策全般については、以下の記事で詳しく解説しています。あわせて参考にしてみてくださいね。
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キャリアアドバイザーは実際にこうアドバイスしています!選考が進むほどアップデートが必須
「なぜその企業?」という明確な理由が選考通過のカギ
選考フェーズが最終に近づけば近づくほど、志望動機にはより高い質が求められます。一次面接では、「説明会」で聞いた情報をもとに志望動機を作ることが多いでしょう。しかし、二次・最終になるにつれて、多くの社員と会い逆質問などを通して、より具体的な情報を得ているはずです。
そのため、一次面接の段階では「なぜこの業界、職種か」程度の大まかな志望動機でも問題ない場合もあります。しかし、二次・最終へと進むにつれて、面接官は「なぜその業界のなかでその会社なのか」という、より具体的な理由をを求めるようになります。そのため、一次選考に通過したからといって、その志望動機だけで最終選考まで乗り切ろうとするのは難しいでしょう。選考回数を重ねるごとに、志望動機をアップデートしていく感覚を持つようにしましょう。
志望動機・志望理由に関するそのほかの質問例5つ
志望理由・動機は「志望動機を教えてください」と直接的に聞かれるだけでなく、ほかの質問を通して間接的にチェックされることもあります。
そこでここからは、志望動機・志望理由に関するそのほかの質問例を5つ紹介します。これまで説明してきた要素をアレンジして、回答を用意しておきましょう。
①「企業選びの軸を教えてください」
企業選びの軸についての質問には、「なぜ自社を選んだのか?」をより詳しく知りたいという意図があります。どのような視点で企業を選び、その軸は過去のどのような経験から形成されているのかを把握することで、企業はより明確に学生のことがわかります。
企業選びの軸がしっかりしたものであっても、企業の価値観や方針にマッチしていなければ、なかなか内定にはつながりません。
「自社の価値観や方針にマッチするか」「仕事をするモチベーションは何か」といった視点を持ち、企業のどの部分が自分の価値観と合致しているかを把握しておきましょう。
私の企業選びの軸は、「マネジメント能力を身に付けて、成長できる環境があるか」という点です。
マネジメント能力を身に付けるためには、ヒト・モノ・カネのリソースを最大化させることが求められると考えております。そのため、一つの仕事を極めるスペシャリストとして働くのではなく、多くの部署を経験して多面的に物事を判断できる人間になりたいと考えております。
また、御社はジョブ・ローテーションを積極的におこなっており、ジェネラリストを育成していくことに注力していると伺っております。御社で働くことで、マネジメント能力を高めていくことができると考えております。

キャリアアドバイザー
就活の軸が明確に提示できており、今後のキャリア形成への意欲も伝わってきますね。企業選びの軸についての質問は、業界や事業を選んだ軸についても聞かれる可能性があるため、その理由も用意しておくことをおすすめします。
企業選びの軸の決め方や回答例については、以下の記事で詳しく解説しています。あわせて参考にしてみてくださいね。
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②「5年後・10年後のビジョンを教えてください」
面接官が将来のビジョンについて聞いてくるのは、長期的なビジョンを達成させるために、5年や10年といった中長期的なスパンで、どのようなキャリアパスを描いているのかを把握したいという意図があります。
長期的なビジョンは一人ひとりの目標であるため、内容はどのようなものでも基本的に問題はありません。
ただし、達成するためのアプローチは業界や企業によって大きく異なるため、長期的なビジョンを達成するためのアプローチが、その企業で歩めるキャリアパスとずれていないかを確認しておくようにしましょう。
私は将来、付加価値の高い製品を生み出すことで海外事業を拡大させたいと考えております。
そのため、5年後までには海外赴任を経験して、多様な価値観や海外の潜在的ニーズを把握する力を養いたいです。また、10年後までには商品企画に携わる部署で働き、海外経験を活かした商品提案をしていきたいと考えております。
御社のキャリアパスを見ていても、若手のうちから積極的に海外経験ができ、私の将来の目標をかなえることができると考えております。

キャリアアドバイザー
自分のビジョンを明確に伝えつつ、そのビジョンを志望企業でかなえることができるとうまくアピールできていますね。ほかにも、Must(すべきこと)からアプローチするのも効果的ですよ。
③「この業界を志望する理由は何ですか?」
業界を選択した理由についての質問は、業界に対する理解度を測るだけでなく、数ある業界のなかでどういった点を差別化して、この業界を選んだのかを把握したいという意図があります。
たとえば、「グローバルに活躍しビジネスの橋渡しをしたい」という軸を持っている場合、「グローバル」という点においては商社や商船など多くの業界が当てはまりますが、それに加えて「ビジネスの橋渡しをしたい」という点も含めると商社が該当します。
このように、業界の志望理由について聞かれた場合は、「自分の軸に沿った選択ができているのか」「業界そのものの本質的な違いを理解できているのか」といった点を見られています。
事前に業界ごとの違いや特徴を理解したうえで、自分の軸に沿った回答をすることを心掛けましょう。
私が商社業界を志望しているのは、「グローバルに活躍しビジネスの橋渡しをしたい」と考えたからです。
親の仕事の影響で海外生活が長かった私にとって、日本の製品やサービスが海外のなかで認められていることに誇りを感じ、将来は日本の製品やサービスを世界中に広めていきたいと考えました。商社業界であれば、長年培った、日本とは異なる海外ならではの視点や価値観を活かして「海外に進出したい」企業をサポートすることができます。
以上のことから、商社業界に入ることで、「グローバルに活躍しビジネスの橋渡し」をする仕事をしていきたいと考えております。

キャリアアドバイザー
商社を目指す理由について、明確かつ熱意を持って伝えられていますね。商社でなければいけない理由を付け加えれば、さらに良い回答になりますよ。
④「ほかに受けている業界や企業はありますか?」
ほかに受けている業界や企業についての質問には、「他社と比較して、自社への志望度を知りたい」「内定を出した際、本当に自社に入社してくれるのか知りたい」という意図があります。
いくら「御社が第一志望です」と伝えても、軸に合っていないような業界や企業を受けていれば、面接官から「本当に当社が第一志望なの?」と不安を抱かれてしまいます。
第一志望であることのアピールに説得力を持たせるためには、ほかの業界や同業他社もしっかりと見て比較したうえで、その企業を選んでいる点を伝えることが大切です。
コンサル業界以外にも、銀行業界や素材業界を受けております。
私は「世の中の課題に対して、ニーズを満たす解決策を提案する仕事をしたい」という思いをもとに、それらの業界を受けております。それぞれの業界は提案する手段が戦略・お金・製品と違いますが、顧客のニーズを満たす提案ができるという点においては共通しております。
そのなかでも御社を志望する理由は、自分の提案力のみで勝負できる機会が多いと考えているからです。銀行であれば「お金」を軸に、素材であれば「製品」を軸に解決策を考えなければなりません。一方でコンサル業界の御社であれば、顧客のニーズを解決できればアプローチは自分のオリジナルなので、自分の提案力を最大限高められると考え、志望しております。

キャリアアドバイザー
業界の共通点を明確化している点が良いですね。そのなかでコンサルティング業界を選んだ理由についてしっかりと述べているため、全体を通して説得力があります。
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⑤「入社後取り組みたい仕事について教えてください」
入社後の取り組みたい仕事についての質問も、就活生の志望度を確認していると言えます。
その企業で実現したい長期的なビジョンを持っていたとしても、具体的にどのような仕事をして達成するのかをイメージしていなければ、本当にその企業に入りたいという気持ちは伝わらないからです。
目的と手段が一致していなければ説得力に欠けるため、入社後に取り組みたい仕事についての質問に対しては、「その企業で実現可能な仕事」かつ「自分のビジョンを達成するために最適な手段」を示した回答が必要です。
私は、御社の海外事業の発展に寄与したいと考えております。シェアNo.1の国内事業を軸に、今後成長が見込まれる新興国への販路拡大は御社の成長には不可欠だと考えているため、私は海外営業部を希望しております。
学生時代に留学経験で培った語学力と異文化コミュニケーションスキルを活かして、海外営業部の一員として海外販路拡大に貢献し、海外事業の売上比率を高めていきたいです。
具体的には、各国の現地拠点との連携を図り、国や地域ごとに求められるニーズの違いを把握して、ニーズを満たす製品を提案していきたいと考えております。海外事業を発展させて、将来的には国内事業規模を超えられるように頑張りたいと思います。

キャリアアドバイザー
企業の事業内容を把握したうえで、自分のスキルをどう活かすかをしっかりアピールできていますね。入社後のビジョンが明確になっていれば、面接官にも入社意欲が伝わりやすくなります。
キャリアアドバイザーが読み解く!よく聞かれる! 志望理由に関する深掘り質問
原体験に基づいた動機を示すことがカギ!
面接で志望理由について深掘りされる際、よく聞かれるのが「なぜそれをやりたいのか」という、原体験に基づいた動機を問う質問です。将来の展望を語ることも大切ですが、過去の具体的な経験に基づいた動機は、単なる思いつきではない「本気度」が伝わり、説得力を持ちます。
過去の経験の解像度が低いと、面接官から「自己分析や企業研究が不十分のまま選考を受けに来ている」とみなされる可能性もあります。だからこそ、自己分析と企業研究を徹底したうえで選考に臨みましょう。
ここも忘れないで! 面接での話し方やマナーの基本も押さえよう

就活生
志望理由のポイントがわかり、これで面接本番でも説得力のある志望理由を伝えられそうです。

キャリアアドバイザー
それは良かったですね。ただ、面接では内容だけでなく話し方やマナーも大切なので、もう一度基本をチェックしておくことをおすすめします。
どんなに内容の良い志望理由・動機でも、話し方に問題があったりマナーを欠いていたりすれば、良い評価を得ることは難しくなります。ここからは、面接での話し方やマナーの基本について解説していくので、本番前にチェックしておきましょう。
話し方・長さもチェック
面接においては、話の内容だけでなく話し方も注目されるため、好印象につながる話し方を意識するようにしましょう。
- 大きな声でハキハキと話す
- 落ち着いて話す
- 面接官の目を見る
- 背筋を伸ばす
- 身振り手振りは適度に交える
また、志望理由・動機では、回答の長さにも注意を払う必要があります。長くなりすぎるとかえって要点がつかみづらくなるため、基本は1分前後、長くても1分30秒以内におさめるようにしましょう。
面接での話し方のコツや志望動機の長さについては、以下の記事でより詳しく解説しています。あわせて参考にしてみてくださいね。
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マナーをチェック
面接では、あなたの能力や経験だけでなく、マナーがしっかりできているかどうかも見られています。いくら素晴らしい能力や経験を持っていたとしても、マナーを欠いた言動一つで評価を大きく落としてしまう可能性があります。
このような事態を避けるためにも、もう一度面接における基本的なマナーを確認し、自信を持って面接に臨めるように準備しておきましょう。
- コート類は建物に入る前に脱ぐ
- 入室時のドアノックは3回する
- 30度の角度でお辞儀をする
- 椅子の背もたれは使わずに背筋を伸ばして座る
- 面接官と話すときは面接官の目を見る
面接のマナーについては、以下の記事でより詳しく解説しています。基本をもう一度確認したい人は、ぜひチェックしておきましょう。
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説得力のある志望動機を具体的に伝えて面接突破を目指そう
志望理由・動機は面接の合否を分けると言っても過言ではない、非常に重要な要素です。面接官に刺さる志望理由・動機にするのは一見難しそうですが、伝え方のポイントを理解すれば、そこまで難しくはありません。
今回解説した内容を参考にしながら、ぜひ説得力のある志望動機を伝えて、面接の突破を目指してくださいね。
面接官に刺さる志望理由にするには、どのように伝えれば良いのでしょうか?