例文11選|地方公務員の志望動機は「地域への思い」が差別化のカギ

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地方公務員 志望動機 アイキャッチ

目次

  1. 地方公務員の志望動機は「地域が好き」では足りない! 4つのポイントで熱意を伝えよう
  2. まずはここから! 公務員には2種類ある
  3. 仕事内容も解説! 地方公務員とは
  4. 市町村職員
  5. 都道府県庁職員
  6. 警察職員・消防職員
  7. 志望動機につながる! 地方公務員として働く4つの魅力
  8. ①生まれ育った地元に貢献できる
  9. ②関心のある地域の役に立てる
  10. ③人々の生活を支えることができる
  11. ④地域密着で安定して働くことができる
  12. 志望動機で押し出そう! 地方公務員に向いている人の3つの特徴
  13. ①誠実にコツコツ仕事ができる
  14. ②コミュニケーション能力が高い
  15. ③地域に貢献したいという使命感がある
  16. 地元以外でも大丈夫! 地方公務員の志望動機で盛り込むべき4つのポイント
  17. ①地方公務員を選んだきっかけ
  18. ②その地域を選んだ理由
  19. ③その地域で成し遂げたい目標
  20. ④仕事で活かせる自分の強み
  21. 地方公務員の志望動機が思い付かないときの3つの対処法
  22. ①自己分析:自分史で過去を振り返る
  23. ②地域理解:ホームページなどで情報を集める
  24. ③OB・OG訪問:実際の働き方を知る
  25. 要チェック! 地方公務員の志望動機を作成する際の注意点
  26. 「安定しているから」という理由は避ける
  27. どの地域にも共通する内容にしない
  28. 「地域が好き」だけのアピールにしない
  29. やりたい仕事を限定しすぎない
  30. 志望先別4選! 地方公務員の志望動機例文
  31. 例文①市町村職員
  32. 例文②都道府県庁職員
  33. 例文③警察職員
  34. 例文④消防職員
  35. 志望理由別3選! 地方公務員の志望動機例文
  36. 例文①生まれ育った地元に貢献したい
  37. 例文②地元ではないが関心のある地方の役に立ちたい
  38. 例文③人々の生活を支えたい
  39. NG例4選! 地方公務員の志望動機で避けたい例文を紹介
  40. NG例文①安定している点だけを伝えている
  41. NG例文②その地域ならではの理由になっていない
  42. NG例文③「地域が好き」という理由だけになっている
  43. NG例文④やりたい仕事を限定しすぎている
  44. 地方公務員の志望動機についてよくある質問に回答!
  45. 地方公務員の志望動機では説得力を意識! 自分ならではの理由で差別化を図ろう

地方公務員の志望動機は「地域が好き」では足りない! 4つのポイントで熱意を伝えよう

こんにちは、キャリアアドバイザーの北原です。学生から

「地方公務員の志望動機で意識するポイントを教えてください。」
「地元以外を志望する場合はどんなことに気を付けるべきですか?」

といった質問が寄せられています。地域に貢献したい思いから地方公務員を志望しているものの、どのように志望動機を伝えるべきか悩んでいる人もいますよね。

地方公務員の志望動機では、地元・地元以外どちらを志望するにしても、地域への思いをしっかりと伝えることが重要です。

この記事では地方公務員の志望動機で盛り込むべきポイントや注意点、例文を紹介します。志望動機が思い付かないときの対処法も紹介するので、地方公務員への就職を考えている人はぜひ参考にしてくださいね。

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まずはここから! 公務員には2種類ある

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就活生

将来は公務員を目指したいと考えています!

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キャリアアドバイザー

そうなのですね。では地方公務員と国家公務員どちらを目指すかは決めていますか?

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就活生

2種類あるのですか……?

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キャリアアドバイザー

はい。地方公務員と国家公務員では仕事内容が大きく異なるため、志望動機を考える前にまずはそれぞれの違いについて理解を深めておきましょう。

公務員には地方公務員と国家公務員の2種類があります。それぞれで仕事内容や役割が異なるので、志望動機に説得力を持たせるためにも違いを理解しておく必要がありますよ。

地方公務員と国家公務員の違い
  • 地方公務員:おもに市町村や都道府県などの自治体で働く
  • 国家公務員:おもに府省や裁判所などの国家機関で働く

地方公務員と国家公務員ではおもに働く場所が異なります。どちらも公務員として国や地方自治体のために働く存在ではありますが、誰のために働くかが異なっていることを覚えておきましょう。

塩田 健斗

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国家公務員と地方公務員のどちらになりたいのかを明確にしよう

国家公務員は、国の行政機関や独立行政法人などに勤務し、国家の運営にかかわる仕事です。たとえば財務省や文部科学省などの各省庁の職員や、国会・裁判所などで働く職員、自衛隊員や刑務官などが当てはまります。一方地方公務員は地方自治体に勤める公務員です。 たとえば、都道府県の職員、市町村の職員、警察職員、消防職員などが挙げられます。

国家公務員と地方公務員では、仕事のスケールが大きく異なります。国家公務員は国にかかわる業務に携わり、地方公務員は地域に根ざした業務がメインです。国家公務員は、国直属の組織のため、国家運営にかかわる仕事ができる点が魅力といえます。場合によっては海外で経験を積めることもあり、世の中に大きな影響を与える仕事です。

地方公務員は地域に密着した業務のため、仕事をとおして携わる範囲が狭い代わりに地域に深くかかわることができます。自分の仕事の結果が地域貢献につながっている実感が湧きやすかったり、地域住民の声が届き、やりがいにつながりやすい面が魅力ですよ。このように国家公務員と地方公務員では仕事内容や魅力が大きく異なるので、公務員を目指す際はどちらを志望するのかを明確にするようにしましょう。

国家公務員の種類についてはこちらの記事で詳しく紹介しているため、国家公務員に興味がある人はあわせて確認してくださいね。

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仕事内容も解説! 地方公務員とは

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就活生

公務員の中でも地域に貢献したいので、地方公務員を目指そうと思います!

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キャリアアドバイザー

わかりました! では地方公務員の仕事内容にはどのようなものがあるか知っていますか?

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就活生

そうですね、市町村の役所の窓口とか……。

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キャリアアドバイザー

役所の窓口は一番身近な地方公務員の仕事ですね。ただ、それだけではなく、地方公務員の仕事にはほかにもいろいろありますよ。

地方公務員の配属先は多岐にわたり、その仕事内容もさまざまです。地方公務員への理解を深めるため、まずは代表的な3つの就職先を確認していきましょう。

市町村職員

地方公務員の中でも、特に住民との距離が近い立場にあるのが市町村職員です。採用後は市役所本庁の各局や区役所など、市にかかわるさまざまな機関に配属されて働くことになります

市町村職員のおもな仕事内容
  • 窓口業務
  • 公共施設の運営管理
  • ゴミの処理
  • 上下水道の整備

市町村職員はさらに事務系職種と技術系職種に分けられます。事務系職種は市の行政事務全般にかかわる職種で、文系出身者が多い傾向にあります。

一方の技術系職種は、土木・機械・建築・農学・福祉のように、特定の分野に特化した職種です。業務にあたって専門的な知識が求められるため、理系出身者が多い傾向にあります。

都道府県庁職員

市町村職員よりも大規模な公共事業を担当するのが都道府県庁職員です。採用後は、都道府県の本庁や研究機関、出先機関(都道府県の機能を補助する機関)などに配属されます

都道府県庁職員のおもな仕事内容
  • インフラの整備
  • 大気汚染、水質汚濁などの公害防止
  • 各種許認可行政
  • 病院や児童福祉施設の設置
  • 学校、図書館、公民館などの運営・管理

都道府県庁職員は、国と市町村の仲介役を果たすのがおもな役割です。市町村よりも予算規模が大きいため、大規模な公共事業に携わることができる点に魅力があります。

住民にかかわる業務がないわけではありませんが、都道府県庁職員は基本的に市町村や地元企業を対象にした業務を担当します。そのため、大規模な公共事業に携わりたい人は都道府県庁職員、住民と密接にかかわりたい人は市町村職員に向いていますよ。

警察職員・消防職員

警察署や消防署で働く人も地方公務員に含まれます。警察職員は都道府県ごとの採用、消防職員は市町村単位での採用が基本です

警察職員のおもな仕事内容
  • 電話、窓口業務
  • 落とし物の管理
  • 交番や駐在所の整備
  • 予算執行
  • 犯罪統計資料の作成

警察官と混同しがちですが、警察職員は行政職、警察官は公安職に分類されており、試験も別々に用意されています。警察職員の仕事は犯人の逮捕や交通指導ではなく、警察署や交番での事務が中心です。また、警察官には都道府県警察に勤務する地方公務員と、警察庁に勤務する国家公務員がいます。

消防職員のおもな仕事内容
  • 火災、救助などの災害活動
  • 建物の予防査察
  • 火災の原因調査、損害調査
  • 消防用設備の設置および指導検査
  • 火災予防運動

消防職員の場合は警察官と警察職員のように試験は分かれておらず、市町村職員の区分の一つに「消防」があります。また、事務系職種として採用されたのちに、消防署などに配属・異動となるケースも見られますよ。

警察を目指す際の自己PRの書き方はこちらの記事で解説しているので、警察に興味がある学生はあわせて参考にしてくださいね。

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吉川 智也

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地方公務員のキャリアパスを知っておこう

市町村職員のキャリアは、自治体によって異なります。上司の推薦を受けて昇格する自治体もあれば、試験を受けないと昇格できない自治体もあるため、志望する自治体の昇格方法を確認しておくことが大切です。また都道府県庁職員は、3〜4年おきに県内での異動が発生します。採用・配属された県庁ではゼネラリストとして活躍することが期待され、将来的に知事や副知事、副市町村長といった責任のある役職に任命される人もいますよ。

ほかにも警察職員の場合は、階級と役職が明確に定められており、警察法第62条で定められている階級は、全部で9つです。まずは「巡査」からスタートし、次のステップである「警部」になるには昇任試験をパスする必要があります。昇任試験は学歴問わず受けられるため、キャリアアップのチャンスは誰でも平等にあります。

消防職員の場合は、まず消防学校に入学し、半年〜1年間で基礎を習得します。その後消防署に配属され、警防隊として勤務します。現場で経験を積みながら、救助、機関、放射能など専門分野に分かれ、資格取得をとおして自分の適性や希望に沿ったキャリアを歩むことが可能です。

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志望動機につながる! 地方公務員として働く4つの魅力

地方公務員として働く魅力
  1. 生まれ育った地元に貢献できる
  2. 関心のある地域の役に立てる
  3. 人々の生活を支えることができる
  4. 地域密着で安定して働くことができる

国家公務員よりも地域とのかかわりが深く、地域に根ざした活躍ができるのが地方公務員ならではの魅力です。

地方公務員のどんなところに特に惹かれたのかを明確にすることで、志望動機に説得力が増しますよ。地方公務員として働く魅力を4つ紹介するので、志望動機を考える際の参考にしてくださいね。

①生まれ育った地元に貢献できる

働く魅力として特にイメージしやすいのが、「生まれ育った地元に貢献できる」ことです。市町村職員、都道府県庁職員のような大きな組織の職員となれば、広い視点から住民の生活を支援できます

地元に貢献できる点では民間企業にも同じことがいえますが、民間企業は営利を目的に活動をおこなう組織です。あらゆる人に平等にサービスを提供するのは難しいため、広く地元に貢献しやすいのは地方公務員ならではの魅力といえます。

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キャリアアドバイザー

「地元の商店街を活性化させたい」「地元の観光スポットをより多くの人に知ってもらいたい」といった思いを実現することができますよ。

②関心のある地域の役に立てる

地元の自治体でない地域の自治体に就職することも可能です。生まれ育った地元ではなくとも、関心のある地域の役に立てるのも地方公務員として働く魅力といえますね

出身地ではなくてもその地域に住んだことがあり、第二の故郷のような特別な思い入れがある場合もあるでしょう。また、公務員としての仕事について深く考えるうちに、その自治体独自の取り組みに興味を持ち、自分もその取り組みにかかわりたいと思う場合もありますよね。

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キャリアアドバイザー

地元の企業や自治体を中心に就職を考える人も多くみられますが、地元以外への就職には視野を広げられるメリットがあります。地方公務員を目指す場合も地元だけでなく、地元以外の自治体もぜひ検討してみてください。

③人々の生活を支えることができる

地方公務員の仕事は、暮らしにかかわる手続きや公共施設の運営管理など、どれも住民の生活と密接な関係を持つものばかりです。市町村や都道府県庁の職員として、直接的に住民の生活を支えられる点も魅力といえますね

特に市町村職員は住民とコミュニケーションを取る機会が多いため、疑問や不満の声をダイレクトに拾い上げられます。ときには厳しい声を投げかけられる場合もあるかもしれませんが、地域のさまざまな問題の解決に貢献できるのは大きなやりがいです。

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キャリアアドバイザー

住民の期待に応え、生活を支えたい思いを持つ人にとって、地方公務員はその思いを実現しやすい仕事といえます。

人の役に立つ仕事は地方公務員以外にもあります。人の役に立つ仕事についてさらに理解を深めたい人はこちらの記事を確認しておきましょう。

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④地域密着で安定して働くことができる

地域に貢献できるのと同時に、自分も地域密着で安定して働ける点も魅力です。

地域密着で働くメリットの例
  • 地域に根ざした活躍ができる
  • 転勤せずに長く一つの地域で生活できる
  • 子育てや家の購入などのライフプランを具体的に計画できる

地方公務員にも転勤・異動はありますが、基本的に採用された自治体の中での転勤・異動が多いです。ただし、市町村職員では引っ越しをともなう転勤・異動はほとんどありませんが、都道府県庁職員では範囲が広がります。地方公務員を志望する際は、その点も考慮したうえで志望先を選びましょう。

何が自分にとって安定なのかは人によって異なります。公務員が自分にとって安定している仕事なのか知りたい学生はこちらの記事も参考にしてください。

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志望動機で押し出そう! 地方公務員に向いている人の3つの特徴

地方公務員に向いている人の3つの特徴
  1. 誠実にコツコツ仕事ができる
  2. コミュニケーション能力が高い
  3. 地域に貢献したいという使命感がある
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就活生

地方公務員の魅力を知ってますます地方公務員に興味が出てきました!

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キャリアアドバイザー

それは良かったです。では次に地方公務員に向いている人の特徴も押さえていきましょう。

続いて、地方公務員に向いている人の特徴を紹介します。

以下の特徴に当てはまる人は地方公務員の仕事にやりがいを感じやすく、長く活躍していける可能性が高まります。向いている人の特徴から自分の適性を判断し、当てはまるようなら志望動機でも積極的にアピールしましょう。

①誠実にコツコツ仕事ができる

地方公務員は、住民への対応や資料作成などの一つひとつの仕事を誠実にコツコツこなせる人が向いています。似たように見える仕事でも住民の要望にはそれぞれ違うところがあり、細やかに対応しようと思うほど日々挑戦することが増えていきます

とはいえ、公務員は民間企業に比べ、実力と成果が評価に反映されにくい傾向にあります。経験年数に応じて着実に給与が上がる安定性はありますが、大幅な給与アップは見込めない点にも留意しておきましょう。

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キャリアアドバイザー

単調になりがちな仕事の中にも、やりがいや刺激を自分なりに見出し、続けられる人が向いています。

②コミュニケーション能力が高い

どこに配属されるにしても、地方公務員の仕事では住民やほかの職員と頻繁に接することになります。人とのかかわりが重視される仕事なので、コミュニケーション能力が不可欠です

地方公務員に求められるコミュニケーション能力
  • 相手の話にじっくりと耳を傾ける力
  • 複雑な手続きを誰にでもわかりやすく説明する力
  • 既存の考え方やルールに合わせて意見ができる力

地方公務員には積極的なチャレンジよりも、定められたルールにのっとって仕事をすることが求められます。自分の考え方を主張するだけではなく、既存の考え方やルールを理解し、その意図を汲んで対話ができるコミュニケーション能力も必要です。

コミュニケーション能力を効果的にアピールするための言い換え表現はこちらの記事で読んでください。

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③地域に貢献したいという使命感がある

地方公務員として活躍するには、地域に貢献したいという使命感が欠かせません。「生まれ育った地元のさらなる発展に貢献したい」「子どもや高齢者がより住みやすい街にしていきたい」といった思いがある人に向いています

職種によって仕事内容は大きく異なりますが、地方公務員の仕事の根底にあるのは「住民の生活を豊かにする」という考えです。

市役所であれば地域に密着した街づくり、消防職員であれば危険から住民を守るといったように、貢献の仕方に違いはあれど、どの職種も地域に貢献している点で共通しています。

公務員を目指すうえでは自己PRも合否に大きくかかわります。公務員試験での自己PRについて理解を深めたい人はこちらの記事も参考にしてください。

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地元以外でも大丈夫! 地方公務員の志望動機で盛り込むべき4つのポイント

地方公務員の志望動機で盛り込むべき4つのポイント

地域に貢献したい気持ちがあるものの、志望動機としてうまく言葉にできずに悩んでいる人は多いでしょう。

地方公務員の志望動機で盛り込むべきポイントを紹介するので、ぜひ参考にしながら自分なりの志望動機を考えてみてくださいね。地元以外の自治体を志望する場合のポイントも合わせて解説していきます。

①地方公務員を選んだきっかけ

はじめに、地方公務員を選んだきっかけを盛り込みましょう。きっかけを伝える際に特に重要となるのは、いかに民間企業との差別化を図るかです。民間企業にも共通するようなきっかけであれば、地方公務員を目指す理由が薄れ、志望動機の説得力が弱まってしまいます。

「民間企業は営利目的だから」「特定の人にしかサービスを提供できないから」といったきっかけだけでは説得力に欠けてしまうため、地方公務員ならではの役割に触れるよう心掛けましょう。

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キャリアアドバイザー

地方公務員でしか自分のやりたいことを実現できない、という観点できっかけを伝えると民間企業との差別化を図りやすくなります。

こちらの記事では公務員のなりたい理由について詳しく解説しています。なりたい理由を考えるための4つの準備について紹介していますので、あわせて参考にしてみてくださいね。

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学生の中には公務員と民間企業を併願したいと考えている学生もいるでしょう。併願するうえで注意すべき点や就活スケジュールについてはこちらの記事で紹介していますよ。

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②その地域を選んだ理由

次に、全国の幅広い地域の中でなぜその地域を選んだのかを伝えましょう。「地方公務員の中でも特にその地域で働きたい」と明確に示すことで、志望動機に説得力が生まれます

地域を選んだ理由として、

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就活生

私は生まれてからずっと〇〇で暮らしています。生まれ育ったこの地域に恩返ししたいと思って志望しました。

という内容を伝える学生が多く見られます。地元への思いが強いのは悪いことではありませんが、地元への恩返しは住んでいる人なら誰でも言える言葉です。ありきたりな志望動機になってしまうので、魅力に感じた点や実現したいことをもう少し掘り下げるようにしましょう。

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キャリアアドバイザー

地域の特色を踏まえたうえで思いを伝えると、その地域ならではの理由になりますよ。

地元以外の人は地域への客観的な視点を盛り込もう

地元以外の自治体を志望する場合は、出身地でないからこそわかる客観的な意見を伝えられるメリットがあります。外から見たときのその地域の魅力や、地元との違いを盛り込みましょう。

また、面接では「地元を選ばなかった理由」や「その地域に対するイメージ」を高い確率で質問されるため、入念に対策しておきましょう。

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キャリアアドバイザー

曖昧な回答では面接の突破は難しいため、その地域ならではの特色をしっかりと把握することが重要です。

③その地域で成し遂げたい目標

採用後に自分が活躍する姿をイメージしてもらえるよう、その地域で成し遂げたい目標を伝えましょう。技術系職種であれば、土木・機械・建築・農学・福祉のように、志望する区分に合わせた目標を伝えるのがポイントです。

事務系職種の場合は、市民課・住民課・福祉課・観光課・環境保全課・地域振興課など配属先が多岐にわたります。3~5年のサイクルでの異動が一般的なため、特定の分野にこだわりすぎず、地方公務員としてどのようなことを実現したいか伝えましょう。

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キャリアアドバイザー

地域の課題や独自の取り組みを交えながらアピールできると、志望する地域についてよく理解できていると高評価につながりますよ。

こちらの記事では就職後の目標の考え方を解説しているので、あわせて参考にしてください。

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④仕事で活かせる自分の強み

地方公務員も民間企業と同じように、自分を採用するメリットをアピールする必要があります。仕事で活かせる自分の強みを志望動機に盛り込み、どんな形で貢献できるのかを示しましょう

仕事で活かせる強みと活かし方の例
  • コミュニケーション能力が高い→窓口業務に活かせる
  • 几帳面→事務作業に活かせる
  • 実行力がある→観光課などでの企画・実行に活かせる

志望動機に盛り込む強みは、自己PRとの一貫性を意識するのがポイントです。たとえば自己PRで「コミュニケーション能力」をアピールしたのに、志望動機で「一人で黙々と作業するのが得意です」と伝えたのでは一貫性がありませんよね。内容に食い違いがあると説得力が弱まるので注意してください。

自分の強みが見つからないときはこちらの記事で解説している対処法を試してみてください。

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地方公務員の志望動機が思い付かないときの3つの対処法

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就活生

地方公務員になりたいのですが、志望動機が思い付きません……。

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キャリアアドバイザー

自分がどうして地方公務員になりたいと思ったのか考えてみましたか?

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就活生

うーん、地域も好きなのですが、なぜ公務員なのかといわれると迷ってしまいます。

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キャリアアドバイザー

志望動機が思い付かない人は、まだ自分自身をよく理解できていない、もしくは志望する地域について理解できていない可能性がありますよ。

志望動機づくりで行き詰まったときは、基本に立ち返り、自分をより理解するための自己分析や地域理解を深める必要があります。次の3つの方法を試してみてください。

①自己分析:自分史で過去を振り返る

志望動機を考えるには、大切にしている価値観や強み・弱みを正確に理解する必要があります。特徴に基づいた明確な志望動機にするため、まずは自己分析で自分を客観的に分析しましょう

自己分析を進める際は、自分史を使って過去を振り返りながら分析する方法がおすすめです。自分史とは過去の出来事を時系列で書き出したもので、当時の経験や行動を視覚的に整理しやすくなるメリットがあります。

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キャリアアドバイザー

自己PRを考えるときのヒントにもなるので、自分史をもとに自分の考えや感情、取った行動、経験から得た学びなどを振り返ってみてください。

自分史を使った自己分析方法はこちらの記事で詳しく解説しています。

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簡単3ステップ! 自分史を使った自己分析で説得力をアップしよう

就活をするうえで自分史を作成すると、自己分析を効率的に進められます。今回は自分史の作成方法と自己分析の仕方をキャリアアドバイザーが解説します。自分史を活かせる質問例や回答例も紹介しているので、自己分析の際の参考にしてみてくださいね。

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簡単3ステップ! 自分史を使った自己分析で説得力をアップしよう

②地域理解:ホームページなどで情報を集める

志望する地域の特色を理解しないことには、選んだ理由と成し遂げたい目標を伝えられません。地域の特色を踏まえた志望動機をつくるために、ホームページなどで情報を集めましょう

地域理解の方法の例
  • 県や市のホームページから情報収集
  • 街歩き
  • 公共施設に足を運んでみる
  • 住民に話を聞く

ホームページに載っている情報と実態には、食い違いがある場合があります。限られた情報だけを鵜呑みにしては広い視点で志望動機を考えられないので、行き詰まったときは自分で街を歩いてみるのもおすすめです。

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キャリアアドバイザー

どこを改善したいか考えながら歩いたり地元住民に話を聞いてみると、思わぬ発見があるかもしれませんよ。

志望先について理解を深める方法についてはこちらの記事で紹介しているので、あわせて確認してくださいね。

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③OB・OG訪問:実際の働き方を知る

大まかな仕事内容はホームページに載っていますが、実際の働き方や職場の雰囲気のような細かな点まで把握するのは難しいですよね。理解が浅いままでは志望動機を考えづらいので、OB・OG訪問を通じて地方公務員の実態を知っておきましょう

地方公務員のOB・OG訪問のメリット
  • 地域における実際の働き方を把握できる
  • 転勤、異動の実態がわかる
  • 公務員試験についてアドバイスがもらえる

特別なコネクションがない場合は、自治体が主催する説明会からOB・OGを探すのがおすすめです。地方公務員に興味を持っていることを伝え、質問しても良いか丁寧にお願いすると、個別に対応してもらえる場合が多いですよ。

OB・OG訪問の効果的な方法はこちらの記事で確認してください。

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酒井 栞里

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志望動機が思い付かないときはツールを使って自己分析しよう

地方公務員の志望動機が思い付かないときの3つの対処法を試してみても、ピンとこない学生もいるかもしれません。そんなときは、まずは自己分析を徹底しましょう。自分の強みや弱み、得意なことや苦手なこと、やりがいを感じることや避けたい環境など、しっかり理解することが重要です。

自己分析をする方法は、自分史で過去を振り返ること以外にもたくさんあります。たとえばマインドマップを作成する方法もおすすめです。マインドマップは自分の思考を言語化するための手段で、普段自分が何を考えて、何を大切にし、どんなモチベーションで行動しているのかを整理します。頭の中にある考えや価値観の根源をたどり、言語化するヒントになりますよ。どうしても自己分析が難しい場合は、他者から客観的に自分の強みや印象を評価してもらえる他己分析といった方法もあります。

自己分析を徹底したうえで地方公務員の仕事内容や働き方について情報をインプットすることで、志望動機につなげやすくなりますよ。ツールを使って丁寧に自己分析をしてくださいね。

マインドマップを使用して自己分析をする方法についてはこちらの記事で詳しく紹介していますよ。

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要チェック! 地方公務員の志望動機を作成する際の注意点

地方公務員の志望動機を作成する際の注意点

地方公務員の志望動機作成時にはいくつかの注意点があります。自分ではアピールになると思って伝えても、むしろマイナス評価につながってしまうかもしれません。思わぬところでマイナス評価を受けないよう、以下の点に注意しましょう。

「安定しているから」という理由は避ける

安定性に魅力を感じて地方公務員を志望する人は多いと思います。何を重視して仕事を選ぶかは個人の自由ですが、それを志望動機としてそのまま伝えるのはやめましょう

「安定しているから」という理由は自分にとってのメリットであって、採用側のメリットにはなりません。仕事に対する意欲が伝わりにくく、成し遂げたい目標の話にもつなげづらいので、たとえ本音でも避けるようにしましょう。

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キャリアアドバイザー

自分にどんなメリットがあるかではなく、地域にどう貢献したいかを押し出した志望動機にしてくださいね。

どの地域にも共通する内容にしない

志望する地域だけでなく、どの地域にも使い回せるような志望動機は避けましょう。

どの地域にも共通する志望動機の例
  • 人の役に立ちたい
  • 高齢者や子育て世帯などあらゆる人を支援したい
  • 人々が幸福に暮らせる社会をつくりたい

こうした考え自体が悪いわけではありませんが、ほかの地域の自治体はもちろん、民間企業の仕事もさまざまな形で人の生活に貢献しています。

「志望する地域だからこそ実現できる」という思いが伝わらないので、より具体的な説明が必要です。志望動機の中で地域の特色や独自の取り組みに触れ、ほかの地域との差別化を図りましょう。

「地域が好き」だけのアピールにしない

地域に貢献したい気持ちを伝えるのは大切ですが、「地域が好き」だけでは魅力的な志望動機にはなりません。わざわざ地方公務員を選ばなくとも、民間企業でも地元で働けるからです

ただし、「地域が好き」という気持ちに自分の経験や考えを交えると、説得力のある志望動機になります。たとえば、「なぜ地域が好きなのか」「なぜ地域で働く必要があるのか」を掘り下げてみてください。

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キャリアアドバイザー

「地域が好き」と志望動機を直接結び付けるのではなく、好きな気持ちが志望動機にどうつながったのか、プロセスを詳しく語るのがポイントです。

やりたい仕事を限定しすぎない

地方公務員の仕事は幅広く、特に事務系職種となれば必ずしも希望の部署で働けるとは限りません。やりたい仕事を限定しすぎると、ほかの部署に配属されたときの活躍に不安を持たれるため注意しましょう

仮に希望の部署に配属されたとしても、定期的に異動となるのが一般的です。そのため、やりたい仕事に触れつつも、「地域にどう貢献したいか」をメインに伝えるのがおすすめです。

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キャリアアドバイザー

面接で希望部署以外への配属を打診されたら、部署について質問したり、自分の適性を聞いてみるなど、意欲的な姿勢を見せましょう。

成瀬 遼

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仕事を限定しすぎないために職種についてよく研究しよう

やりたい仕事を限定しすぎないために、地方公務員のそれぞれの職種について研究し、仕事内容を理解することが大切です。仕事内容を理解してこそ、業務の魅力がイメージしやすくなります。元々あまりが興味なかった職種でも、調べてみると何か惹かれる要素が見つかるかもしれません。できるだけ多くの職種について調べてみましょう。

自分のやりたい仕事が明確にある場合は、関連する仕事がないか調べるのが良いですね。一見異なる職種に見えても、詳細な業務内容を調べてみると興味のある業務と似たような経験を積むことができる場合があります。また業務内容は異なっても「地域の成長に貢献できる」など、最終的に得られるやりがいは共通していることも多いですよ。

「やりたい職種だけに絞りたい」と最初から限定するのではなく「興味が湧きそうな仕事はほかにもないか」とプラス思考的な考え方をすることで、選択肢の幅が広がりやすくなりますよ。

志望先別4選! 地方公務員の志望動機例文

好印象につながる志望動機は、市町村職員や都道府県庁職員など志望先によって異なります。そこでここからは、志望先別に志望動機例文を紹介します。

地方公務員の志望動機は、「地方公務員を選んだきっかけ→その地域を選んだ理由→目標・活かせる強み」で構成すると内容が伝わりやすくなります。例文を参考に、自分なりの志望動機をまとめてみてください。

例文①市町村職員

例文

〇〇市が展開する子育て支援の方向性に共感し、私も市職員として働きたいと思いました。

興味を持ったきっかけは、無料もしくは低価格で食事を提供する「子ども食堂」です。取り組み自体はほかの地域でもおこなわれていますが、〇〇市の場合は一人親家庭の保護者や一人暮らしの学生も対象としています。特定の人に限らず、幅広い人を包括的に支援する姿勢に強い意気込みを感じました。

実は私も一人親家庭で育っており、子どもの頃は日々の食事に困った経験がありました。もちろん、母が苦労して私を育ててくれたことには感謝しかないのですが、こうした支援があれば私たち母子の生活は違っていただろうと思うのです。

私は自分の経験から、人には言えない事情がある場合があること、そういうときにも笑顔で接することの大切さや、人の思いのこもった支援のあたたかさなどを学びました。これからは市職員として〇〇市の課題を正確に理解し、自ら声をあげられない人にまで支援の輪を広げるのが目標です。

選考の通過率を上げたい人は、志望動機例文集も参考にしましょう

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キャリアアドバイザー

自治体独自の取り組みに言及しつつ、市職員に興味を持った理由を説明できていますね。どの地域にも共通する内容にしないためには、地域の特色や独自の取り組みに触れるのがポイントです。

市役所の志望動機についてはこちらの記事で詳しく紹介しているので、あわせて確認しておきましょう。

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例文②都道府県庁職員

例文

誰もが楽しく元気に暮らせる街づくりに貢献したいと思い志望しました。

無人ジムで運動する習慣を身に付けて以来、健康維持に高い関心を持つようになりました。健康維持は運動の楽しさを知るのと同時に、病気やケガのリスクが減ることで医療費削減にもつながると考えています。

同時に、自分の経験から運動を続けることの大切さや楽しさを知るには、仲間がいたり目標を作るなどの工夫が必要なことも理解しています。その点、私は高校時代にバスケットボール部で部長を務めたことがあり、仲間を巻き込んで一緒に良い方向を目指すことに大きな喜びややりがいを感じます。

〇〇県では、「〇〇」の取り組みに代表されるように、参加型の健康維持政策を多く展開しています。そんな〇〇県で持ち前のリーダーシップを活かして健康維持政策をさらに普及させ、誰もが楽しく元気に暮らせる街にしていくのが目標です。

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キャリアアドバイザー

都道府県庁職員は、市町村職員よりも規模の大きい事業に携われる点が特徴です。それぞれの役割を正しく理解し、なぜ都道府県庁職員なのかを説明できるようにしましょう。

例文③警察職員

例文

行政職の立場から、地域の治安維持に貢献できる点に惹かれて志望しました。

警察職員の仕事に興味を持ったのは、地域見守り活動に参加した経験がきっかけです。子どもたちの登校時に、地域の人たちと一緒に見守り活動をする学生団体に所属しており、地域の治安維持に貢献できることに大きなやりがいを感じました。

警察官ではなく警察職員を志望するのは、学生団体で活動報告書の作成を担当し、細かな業務が自分の得意分野だと感じたからです。現場で働く警察官よりも、組織を支える事務をおもに担当する警察職員のほうが強みを活かしやすいと考えています。

縁の下の力持ちとして迅速かつ正確に業務を遂行することで、共に働く警察官と地域の人々に貢献したいと思います。

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キャリアアドバイザー

警察職員の志望動機では、「なぜ警察官ではなく警察職員なのか」を明確にする必要があります。両者の仕事内容を把握したうえで、例文のように自分の適性を伝えましょう。

こちらの記事では警察官の志望動機について紹介しているので、警察官にも興味がある人はあわせて確認してくださいね。

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例文④消防職員

例文

消防職員に興味を持ったのは、大学1年生の頃、家の近所が豪雨による土砂災害に見舞われた経験がきっかけです。

それまではなんとなく「人の役に立つ仕事がしたい」と考えていたのですが、危険な現場で救助活動にあたる消防職員の姿を実際に見て、人命救助にかかわる仕事をしたいと思うようになりました。

消防職員は男性が多い職種ですが、高齢者や女性に安心感を持たれやすい点など、女性職員ならではの強みもあると思います。持ち前の明るさや物腰の柔らかさを活かし、地域住民の安全を守りたいです。

選考の通過率を上げたい人は、志望動機例文集も参考にしましょう

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キャリアアドバイザー

実体験をもとに、興味を持ったきっかけを説明できていますね。女性の自分がどう活躍できるか、きちんと考えている点にも好感が持てます。

志望理由別3選! 地方公務員の志望動機例文

続いて、志望理由別の例文を紹介します。

「地元に貢献したい」「人々の生活を支えたい」などの理由はNGではありませんが、それだけではありふれた志望動機になってしまいます。漠然とした内容にならないよう、そう考えるようになったきっかけと、どんな形で貢献したいのかを詳しく伝えましょう。

例文①生まれ育った地元に貢献したい

例文

生まれ育った〇〇県をさらに魅力的にしたいと思い志望しました。

県職員の仕事に興味を持ったのは、大学で〇〇県の魅力を調べる授業に参加したことがきっかけです。それまでは他県に比べて有名なものや観光スポットが少ないように感じていたのですが、詳しく調べるにつれ、たくさんの魅力があることに気付きました。

私は好奇心旺盛で歴史や食への関心が強く、資料をリサーチしたり、年配の方と話し込んで昔のことを聞くことが大好きです。大学でもそうした調査そのものが楽しく、調べた内容を人に伝えることに大きなやりがいを感じました。

多くの魅力があるにもかかわらず、人気の観光地や、魅力的な都道府県などのランキングでなかなか〇〇県の名前は挙がりません。これから自分の旺盛な好奇心を活かし、県職員の立場から、県外の人に魅力を知ってもらえるよう発信していきたいと考えています。

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キャリアアドバイザー

「地元だから」という理由に留まらず、なぜ地元に貢献したいのかを具体的に説明できています。地域に貢献したい使命感が伝わる例文です。

例文②地元ではないが関心のある地方の役に立ちたい

例文

〇〇市の美しい景観の保護に携わりたいと思い志望しました。

私はこの街の出身ではありませんが、母の実家があるため毎年夏に里帰りで訪れています。家族や親戚と一緒に楽しい時間を過ごした思い出があり、第二の故郷のように感じています。

しかし最近、〇〇がテレビで紹介されたのをきっかけに観光客が急激に増え、ゴミ投棄や過度な混雑によって美しい景観が損なわれつつあると耳にしました。〇〇市民や美しい景色を大切にしたい気持ちから、街の景観を維持する仕事に携われる市職員に興味を持ちました。

大学では環境学を専攻し、景観を保つためにどのようなアプローチが考えられるのか学んできました。この知識も活かしながら、〇〇市の景観のすばらしさとそれを守るための取り組みについて、住民の皆さんに広く伝えていきたいと思っています。

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キャリアアドバイザー

地元でない自治体になぜ興味を持ったのかが明確です。観光客が急激に増えたエピソードから、その地域の課題を正しく理解できている様子が読み取れます。

例文③人々の生活を支えたい

例文

市職員の業務を通じて人々の生活を支えたいと思い志望しました。

市の仕事に興味を持ったのは、自分の人生を振り返ったときに、節目では必ず行政サービスの力を借りていると気付いたからです。結婚や引っ越しのように、重要な出来事にかかわる手続きをサポートすることで、人々の生活を支えられるのが市職員の働く魅力だと思います。

私はボランティアサークルで副代表を務めた経験から、さまざまな仕事に対応する柔軟性と、人をサポートする役割への適性を感じています。また、市職員の仕事は配属された課によって大きく異なり、やりがいにも違いがあります。

将来は柔軟性を活かして幅広い業務を経験することで見識を広め、より多くの人をサポートできる人に成長したいと思っています。

選考の通過率を上げたい人は、志望動機例文集も参考にしましょう

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キャリアアドバイザー

「人々の生活を支えたい」という理由だけでは、漠然とした志望動機になってしまいます。「人生の節目をサポートすることで人々の生活を支えたい」と伝えている例文のように、どんな形で支えたいのかを述べましょう。

NG例4選! 地方公務員の志望動機で避けたい例文を紹介

志望動機を作成する際の注意点を踏まえたNG例を紹介します。

中でも「安定性を重視した志望動機」と「どの地域にも使い回せる志望動機」は、地方公務員を目指す学生によく見られる失敗です。以下のような志望動機にならないよう、十分注意しましょう。

NG例文①安定している点だけを伝えている

例文

生まれ育った地元で長く暮らし続けたいと思い、〇〇市の職員を志望しました。

私は変化よりも安定性を好む性格です。転勤を繰り返していろいろな土地で働くよりも、一つの土地に腰を据えて働くスタイルのほうが自分に合っていると思います。

また、両親と兄弟に加え、父方・母方の祖父母ともに〇〇市に住んでおり、できる限り家族の近くで暮らしたいと考えたのも志望の理由です。生まれ育った〇〇市に、長く貢献していきたいです。

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キャリアアドバイザー

安定性重視の志望動機では、仕事に対する意欲が伝わりません。自分を採用するメリットを伝えるためにも、仕事への興味や実現したいことを盛り込みましょう。

NG例文②その地域ならではの理由になっていない

例文

あらゆる人を総合的に支援できる点に魅力を感じ、〇〇県の職員を志望しました。

地域を支える点では民間企業も地方公務員も共通していますが、民間サービスも含めて幅広く支援できるのは地方公務員ならではの特徴です。

誰もが不自由なく暮らすには、複数の分野にまたがる総合的な支援の仕組みが必要だと考え、民間企業ではなく地方公務員を選びました。

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キャリアアドバイザー

志望動機では、「なぜ地方公務員なのか」と「なぜその地域なのか」の視点が大切です。地域の特色や課題に触れつつ、自分がどう貢献したいのかを伝えて地域ならではの理由を示しましょう。

NG例文③「地域が好き」という理由だけになっている

例文

地元に恩返ししたい気持ちから〇〇市を志望しました。

私は生まれてから20年以上〇〇市で暮らし、都市機能と自然環境のバランスの良さがこの街の魅力だと感じました。住民の性格も温厚で、どこに行っても人の温かみを感じられる住みやすい街だと考えています。

そんな地域への愛着が〇〇市で働きたいと思った理由です。大好きな〇〇市の職員として、地域のさらなる発展に貢献していきたいと思います。

選考の通過率を上げたい人は、志望動機例文集も参考にしましょう

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キャリアアドバイザー

地域に愛着を持つのは良いことですが、それだけではオリジナリティのある志望動機にはなりません。「地域が好き」という気持ちが、なぜ地方公務員を志望する動機につながったのかを具体的に伝えましょう。

NG例文④やりたい仕事を限定しすぎている

例文

防災への取り組みを強化したいと思い〇〇市を志望しました。

首都直下型地震の発生が確実視されている中、〇〇市では帰宅困難者問題が大きな課題となっています。私自身、大雪の被害によって公共交通機関が使えなくなり、家に帰れず途方に暮れた経験があります。

このような経験から、帰宅困難になっても安心できるよう、一時的に滞在できる施設を各所に設けるのが私の目標です。

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キャリアアドバイザー

やりたい仕事を限定しすぎると、その仕事に携われなかったときに意欲的に働けるのか疑問を持たれてしまいます。事務系職員のように定期的な異動がある区分を志望する場合は、内容を限定しすぎないよう注意してください。

地方公務員の志望動機についてよくある質問に回答!

地方公務員の志望動機を作成するにあたって、疑問や悩みを抱えている学生もいますよね。そういった学生からよくある質問にキャリアアドバイザーが回答するので、不安を解消して自分が納得できる志望動機に仕上げていきましょう。

  • 地方公務員の志望動機は地元のほうが説得力がありますか?

    地元のほうが「地域に貢献したい気持ち」を伝えやすいのは事実です。自分が生まれ育った地元であれば、地域の特色や課題を実体験に基づいて理解できるため、「その地域で働きたい理由」を明確に示せます。一方地元以外を志望する場合は、実体験に基づいたアピールをしづらいです。地域への愛着や理解度の高さを強みにするのは難しいため、地元でないからこそ見える、客観的な視点から志望動機を伝えるのがおすすめです。

  • 地方公務員の志望動機で避けるべき内容はありますか?

    転勤のない安定したライフプランを立てるために地方公務員になりたいという人も多いですが、「安定性」のみを志望動機として述べるのは避けるべきです。結婚や介護なども含め、自分にとってのメリットを中心にした志望動機は、意欲が伝わりづらい可能性があります。自分が受ける恩恵ではなく、志望する地域で魅力に感じた点や、成し遂げたい目標を中心に伝えましょう。

    また地方公務員を目指す理由として「地域が好き」であることは重要ですが、これに終始してしまうとほかの学生と差が付きにくくなってしまうので注意が必要です。地域が好きという気持ちを、地方公務員としてどのような仕事に活かしたいのか、なぜ自分がその仕事に携わるべきなのかという点をアピールするようにしましょう。

地方公務員の志望動機では説得力を意識! 自分ならではの理由で差別化を図ろう

地方公務員の志望動機では、「なぜ民間企業でなく地方公務員なのか」と「なぜその地域なのか」を明確に示す必要があります。どこにでも使い回せる志望動機では説得力に欠けるため、ほかの地域ではいけない理由を説明できるようにしておきましょう。

また、「地元に貢献したい」「人々の生活を支えたい」といった理由だけでは、漠然とした内容の志望動機になってしまいます。こうした理由を志望動機にする場合は、自分ならではの理由を付け加えて差別化を図りましょう。

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