目次
- 状況把握力とは? 求められる理由を知って効果的にアピールしよう
- 「状況把握力」の意味と似た言葉との違い
- 状況把握力の意味
- 観察力との違い
- 情況把握力との違い
- 状況把握力が仕事で求められる3つの理由
- ①仕事では状況を正確に判断する能力が必要だから
- ②仕事を円滑に進めるうえで必要な能力だから
- ③自主的な行動をするのに役立つ能力だから
- 評価されやすい! 状況把握力が求められる業界・職種
- 金融業界
- サービス業界
- 営業職
- 医療・介護職
- 状況把握力があるか判断する6つの問い
- Q1:物事全体を一歩引いて見ることが多い?
- Q2:物事を判断するときにリスクヘッジもするようにしている?
- Q3:気配り上手と言われる?
- Q4:何かを判断するときは多角的に情報収集をしている?
- Q5:感情に流されず判断できるほう?
- Q6:次に何が起きるのかを予測することが多い?
- 今からでも大丈夫! 状況把握力は3ステップで鍛えよう
- ステップ①自分に状況把握力につながる要素がないか考える
- ステップ②状況把握力がある人と交流し観察する
- ステップ③日常生活のなかで状況把握力を伸ばす行動を繰り返す
- 好印象を狙える! 状況把握力の自己PRの構成
- ①アピールしたい状況把握力について結論から示す
- ②状況把握力が伝わる具体的なエピソードを示す
- ③仕事での状況把握力の活かし方を明確化する
- 6例文! 状況把握力の自己PR例文をエピソード別に解説
- OK例文①アルバイト
- OK例文②ゼミ
- OK例文③部活動
- OK例文④インターン
- NG例文①結論がわかりにくい
- NG例文②状況把握力を観察力だととらえている
- 状況把握力に関するよくある質問に回答!
- 状況把握力とはどのような能力ですか?
- 状況把握力を自己PRとして伝えても大丈夫ですか?
- 状況把握力をアピールするときのポイントを教えてください
- 状況把握力は立派な長所! ポイントを押さえて選考の突破を目指そう
状況把握力とは? 求められる理由を知って効果的にアピールしよう
こんにちは、キャリアアドバイザーの北原です。
就活準備を進めていくなかで、「状況把握力」という言葉を知った人、そしてこの能力を自分の強みだと感じた人からこのような質問をもらうことがあります。
「状況把握力は長所としてアピールしても良いでしょうか?」
「状況把握力が自分にあるのかを調べたいです」
結論から言うと、社会人になると状況把握力が求められる場面は多くあるため、就活においても大きな武器となります。ただし、状況把握力と聞いてイメージするものは人によって少し異なるため、伝え方には工夫が必要です。
この記事では、状況把握力の意味やアピールするときのポイントを例文付きで紹介します。状況把握力が自分の強みだと感じている人はぜひ最後まで読んでくださいね。
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「状況把握力」の意味と似た言葉との違い

就活生

キャリアアドバイザー
いい質問ですね。状況把握力は就活でも仕事でもとても大切なスキルです。観察力とは似ているようで少し違う部分もあるので、詳しく解説しますね。
就職活動の場面では、「状況把握力がある人材」は企業から高く評価される傾向にあります。グループディスカッションや面接、入社後の職場環境でも、状況を正確に読み取って行動できる人は、周囲と円滑な関係を築き、チームに貢献する力があると見なされるからです。
まずは「状況把握力」とは何かを詳しく整理し、似た言葉である「観察力」との違いも解説していきます。
状況把握力の意味

状況把握力とは、「自分や周囲の置かれた状況を的確に読み取り、適切な行動に結びつける力」を指します。ビジネスの現場では、変化の激しい環境のなかで、臨機応変に動けるかどうかが求められます。
ここからは、状況把握力を3つの要素に分けて解説していきます。
①周囲の状況を見て相手や自分の立場を理解する力
状況把握力とは自分や相手が置かれている状況を観察し、物事との関係性を正しく理解する能力のことです。状況の変化に気付いたり、リスクを想定する力も含まれます。
ただし、状況把握力=周囲を観察する力ではありません。一から十まですべて説明を受けなくても、わかることを起点にして自分で考え、全体像を捉えていくことが状況把握力です。

キャリアアドバイザー
また、今自分が何を求められているのかを把握し、行動に移していきます。その意味では、「空気を読む力」ともいえるでしょう。
②優先順位を付けて自分のすべきことを考える力
物事の優先順位を付ける力も状況把握力の1つといえます。わかりやすいように、スーパーでのアルバイトを例にしてみましょう。
スーパーの店長から商品棚の整頓をするように指示されたとします。しかし、来店者が増え、レジに多くの人が並び始めました。この場合、まずは来店者の対応をする必要があり、①レジ対応②商品棚の整頓という優先順位になるでしょう。
上記はとてもシンプルな例ですが、仕事では複数の物事を同時に進めなければならないことが多く、取捨選択の連続です。変化し続ける状況に対して、正しい優先順位を付け実行していく力が求められます。
③先を見通し行動に移す力
企業が利益を生み出し続けるには、現状を把握し、この先に起こる変化に常に対応していかなければなりません。特に昨今は環境変化が早い時代となっているため、変化を前提とした企業活動が求められています。
また、短期的な目線で見ても先を見通す力は必要です。たとえば、新しいサービスをリリースする際、まったくトラブルがなく100%計画通りに進むとは限りません。どこかで不具合が起きたり、クレームが入ることもあるでしょう。

キャリアアドバイザー
トラブルが起きたときにスムーズに対応できるよう、さまざまなパターンを考えておくことが求められますよ。
観察力との違い
状況把握力と聞くと、ひたすら周囲を見る力(観察力)をイメージする人もいるかもしれません。しかし両者は異なる意味を持つため、混同しないよう注意しましょう。
観察力は、周囲の人の行動や置かれている状況を観察する力を意味します。それに対し状況把握力は、観察した結果から的確な行動をとることができる能力です。要するに、行動に移せるかどうかが観察力と状況把握力の違いということですね。
多くの企業では主体的に行動できる人材を求めています。観察力だけをアピールすると受け身な印象となってしまう可能性があるため、「ただ周囲の様子をよく見ている」という内容にならないよう注意が必要です。
自己PRで観察力をアピールする方法は、こちらの記事で解説しています。
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キャリアアドバイザーが読み解く!「人間観察力」でのアピールは受け身にとらえられやすい!
ポジティブにとらえられる「人間観察力」のエピソードを話せるようにしよう
観察力は「状況観察力」「自己観察力」「人間観察力」など、いくつかの種類に細分化することができます。しかし、人間観察力については特に企業から受け身にとらえられる可能性が高く、うまくアピールできないとマイナスな評価になりかねません。
そもそも人間観察力とは、「他人を観察しながら情報収集する能力」を指します。もちろん円滑なコミュニケーションやトラブル回避という部分において役立つ能力ではありますが、あくまで情報収集がメインであり、受け身な印象は拭えません。
また「趣味は人間観察です」と言う人に対して、「観察するだけでその後行動に移せないのではないか」と思う人もいます。企業は主体性や行動力を求める傾向にあるからこそ、受け身な印象のある人間観察力には注意が必要なのです。
もし人間観察力をアピールするなら、「他人の様子を良く見たことで円滑にコミュニケーションが取れたエピソード」や「他人の普段と違う様子に気が付き、サポートできたエピソード」などを話せると良いですね。
情況把握力との違い
就活の自己PRで「状況把握力」と似た言葉として「情況把握力」を見かけることがあります。漢字は似ていますが、実はこの2つの言葉は視点とアプローチの違いがあります。
まず「状況把握力」とは、目の前で起きていることを客観的に観察し、把握する力です。たとえば、グループワークでの他の参加者の発言や表情、議論の進み具合などを的確に捉え、全体の空気感をつかむようなスキルがこれに当たります。冷静な分析力や観察眼が求められます。
一方「情況把握力」は、そこから一歩踏み込んで、自分や周囲の人の役割・立場を理解し、今この場で自分がどのような行動をすべきかを判断する力です。たとえば、リーダー不在のグループで自ら進行役に回ったり、雰囲気が沈んでいるときに場を和ませたりする判断ができる人は、情況把握力が高いと言えるでしょう。

キャリアアドバイザー
「状況把握力」は物事の流れや他人の動きを観察して把握する力、「情況把握力」はその情報をもとに自分がどう動くべきかを判断する力と言えます。
状況把握力が仕事で求められる3つの理由


就活生
状況把握力って自己PRで使えると思うんですけど、実際、仕事でどのくらい重視されるんですか?

キャリアアドバイザー
かなり重視されますよ。状況把握力がある人は、職場でも信頼されやすく、円滑に仕事を進められるんです。
社会に出ると、自分一人で完結する仕事はほとんどなく、チームや取引先、上司・部下など、さまざまな人とかかわりながら業務を進めることになります。そうしたなかで、状況を正確に捉え、適切に動ける力、つまり「状況把握力」は、多くの職種・業界で高く評価される要素のひとつです。
ここからは、「状況把握力がなぜ仕事で求められるのか」について、3つの視点から詳しく解説します。
①仕事では状況を正確に判断する能力が必要だから
仕事の現場では、「思っていた通りにいかない」「予期せぬトラブルが発生する」といったことが日常的に起こります。そうした場面で的確な判断をするためには、まず現状を客観的に把握することが欠かせません。
たとえば、会議で議論が停滞しているときに「なぜ意見が出ないのか?」「誰が話したそうにしているか?」を察知できれば、場の雰囲気を動かす発言や行動ができるかもしれません。
状況を正しく読み取れないと、的外れな対応をしてしまったり、かえって問題を悪化させてしまう可能性もあります。だからこそ、まず「今、何が起きているか」を把握できる力が、社会人としての基礎力として重要視されているのです。
②仕事を円滑に進めるうえで必要な能力だから
仕事は一人では完結せず、多くの場合、チームメンバーや他部署、顧客などと連携しながら進める必要があります。その際、相手の立場や感情、背景を想像しながら行動できる人は、信頼されやすく、業務もスムーズに進みます。
たとえば、上司が忙しそうにしているときに報告のタイミングを工夫する、メンバーが困っていそうなときにさりげなくフォローするといった気配りや配慮は、まさに状況把握力があるからこそできることです。

キャリアアドバイザー
こうした行動ができる人は、周囲から「一緒に仕事しやすい人」「先回りして動ける人」と評価され、結果的にキャリア形成にもプラスになります。
③自主的な行動をするのに役立つ能力だから
状況把握力が高い人は、指示を待たなくても自分で「今、自分に求められていること」を察知し、主体的に行動することができます。
たとえば、先輩社員が複数の案件を抱えている様子を見て「自分が引き継げそうな作業はどれか?」を考えて提案する、顧客の反応を見ながら資料の説明方法を調整するなどといった行動は、すべて自律的に考えて動く力に基づいています。

キャリアアドバイザー
自主性のある行動は、企業から非常に高く評価される要素です。特に若手社員の場合、「指示待ちにならずに動ける人材」として期待されますよ。
キャリアアドバイザーが読み解く!状況把握力がある学生を企業が欲しているのは間違いない
気遣いだけでなくチーム活動や行動力も評価される
状況把握力をアピールする学生に対し、多くの企業は「周囲に気遣いができる人」という印象を持っています。「その場の空気や自分の立ち位置を見極め、先を見通しつつ自分のすべきことを実行できる」という点で気遣いができると感じるのは自然な流れです。
また、周囲に対する気遣いはチーム活動においても不可欠な部分となるため、チームプレーに向いているという印象も抱かれやすくなります。その人の気遣いによって、周りにもプラスの影響を与えることができ、組織全体としても大きなメリットがあるのです。
このほか、状況把握力がある人は冷静に状況を把握して最悪の場合も想定しながら行動できるため、将来的に経営やマネジメントにかかわるポジションなども期待される存在です。いずれにしても、企業にとって欲しい人材なのは間違いありませんよ。
評価されやすい! 状況把握力が求められる業界・職種


就活生
状況把握力は企業から評価されやすい力なのですね! ちなみに特にアピールにつながる業界や職種はありますか?

キャリアアドバイザー
良い質問ですね! ではここからは特に状況把握力が求められやすい業界や職種を紹介しますね。
前述したように、状況把握力は採用において多くの企業が注目している能力です。では、そのなかでも特に状況把握力が求められるのはどのような仕事なのでしょうか。自分の強みを活かせる仕事を知って、ぜひ企業選びの参考にしてくださいね。
金融業界
金融業界はニーズが多様で時代によって変化するため、臨機応変な対応力が求められます。状況を的確に把握することで、仕事の成果に直結することも少なくありません。
また、お金そのものが商品となるため、ミスが許されない場面も多いです。細部まで気を配りリスクヘッジができる人は、仕事においてその能力を発揮しやすいでしょう。
さらに、金融業界は信頼関係が非常に重要な世界です。相手からの信頼を得るには、その場に応じた対応をしなければなりません。状況把握力のある人は、相手に合わせたコミュニケーションができるため、人間性を評価され成果を上げられるでしょう。
サービス業界
情報や不動産、娯楽などのサービス業界は、チームで仕事をすることが多く物事を円滑に進める理解力や周囲への気配り力が重視される世界です。人の役に立ちたいという思いが強く、相手の状況を把握し寄り添った対応ができる人に向いているでしょう。
また、サービス業界は形のないサービスを顧客に提供する仕事です。求められる対応は顧客ごとに異なり、マニュアル通りに進まないことも少なくありません。そのため、トラブルやアクシデントに冷静に対処する力も求められるでしょう。

キャリアアドバイザー
不測の事態が起こったときに、自分や相手の状況を見極め、優先順位を付けて行動できる人は重宝されますよ。
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営業職
営業職は顧客のニーズを素早くかつ正確につかみ、それを解決する商品やサービスの提案をおこなう仕事です。営業職として成果を上げるには、相手の状況や考え方などを把握し、寄り添う姿勢が大切です。信頼関係を築くために、顧客に合わせたコミュニケーションをとることも求められます。
また、顧客は商品やサービスについての専門知識を持っているとは限らず、何に対してどのように対策を打てば課題を解決できるのかがわからないケースも少なくありません。そんな状況でも、相手から情報を聞き取り、限られた情報から物事の本質をつかむことができる状況把握力が必要なのです。
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医療・介護職
医療・介護の現場では、患者さんや利用者さんの体調・気分・生活環境など、日々変化する状況を的確に把握し、適切に対応する力が求められます。ときにはその気づきが、命や生活の質に直結するケースもあるため、状況把握力は非常に重要です。
たとえば、介護士が「いつもより口数が少ない」「歩くときにふらついている」などの変化をいち早く察知できれば、早めに医療的ケアにつなげることができるかもしれません。
また、医療・介護業界ではチームで連携する場面も多く、「いま誰が何をしているのか」「自分はどの役割を担うべきか」といった状況判断が、スムーズな業務やミスの防止につながります。
医療・介護業界を目指しているという場合はこちらの記事もあわせてチェックしてみてくださいね。
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キャリアアドバイザーが読み解く!状況把握力は商社やシステムエンジニアを目指す人におすすめの強み!
顧客の状況を読み取る必要がある仕事で状況把握力は活きる
上記のほかに、商社も状況把握力が求められる業界の一つです。商社は顧客の要望に合った商品や原材料を調達し、それをメーカーや小売店などに販売するなど、商品を売りたい企業と買いたい企業の仲介役を担っています。
仲介役である商社に求められるのは「調整すること」であり、双方に気を配りつつ、状況を的確に把握してその都度最適解を導き出すことが必要不可欠です。その点において、気遣いや優先順位づけに長けている人には向いている業界と言えます。
職種でいえば、システムエンジニアも状況把握力が求められる仕事です。クライアントにヒアリングをし、課題に対して最適なシステムの開発を担うため、クライアントの状況やニーズを正確に把握できる人は非常に適性のある職種と言えますね。
状況把握力があるか判断する6つの問い


就活生
自分に状況把握力があるかどうか、正直ピンと来ていなくて……。

キャリアアドバイザー
それなら、いくつかの質問に答えてみると自分の傾向がつかめるかもしれません。「はい」が多ければ、今の時点で状況把握力が高い可能性がありますよ。

就活生
「はい」が少なかったらやっぱりダメですか?

キャリアアドバイザー
そんなことはありません。今は少なくても、意識して行動を変えることで状況把握力がある人になることは十分可能です。
「状況把握力」は特別な才能ではなく、日々の考え方や行動の積み重ねで身に付けることができます。以下の6つの問いに対して、自分がどれだけ「はい」と答えられるかを確認してみましょう。あくまで自己理解の一つの手段ですが、就活や社会人生活を見据えたときのヒントになるはずです。
自己PRが思いつかない就活生は、AIツールを使うのが一番おすすめ!
自己PRのネタを決めても、それを裏付けるエピソードに悩む学生は多いです。しかし、特別なエピソードがなくても受かる自己PRを作ることはできます。
そこで紹介したいのが「自己PR作成ツール」です。ツールを使えば、簡単な質問に答えるだけで裏付けるエピソードが思いつかなくてもあなたの強みが完璧に伝わる自己PRが自動で完成します。
ぜひ活用して、志望企業の選考を突破しましょう!
Q1:物事全体を一歩引いて見ることが多い?
自分がある課題や問題に取り組む時、「とりあえず目の前のことを片付けよう」と考えがちでしょうか。それとも、「全体の流れはどうなっているのか」「今、自分がどの立ち位置にいて何をすべきか」を一歩引いて考えようとしているでしょうか。
たとえば、グループで何かを進める際に「今、誰が何をしていて、どこが足りていないか」を意識して見られるかどうか考えてみてください。あるいは、就活準備においても「ただエントリーを増やすだけでなく、企業の求める人材像と自分の強みの重なりを考える」ような視点を持ったことはないでしょうか。
「俯瞰的な視点」を意識できているなら、状況把握力の第一歩は踏み出せています。
Q2:物事を判断するときにリスクヘッジもするようにしている?
「この選択をしたら、どんなことが起こるか」「もしうまくいかなかったら、どんな代案が必要か」というような先を見越した思考をしているかどうか、自分に問いかけてみてください。
たとえば、企業説明会に参加する際に「電車の遅延があるかもしれないから少し早めに出発しよう」と考えたり、オンライン面接に備えて通信環境やバックアップ機器を用意していたり……。こうした行動は、日頃からリスクを想定する思考ができている証です。
リスクをゼロにすることはできませんが、「どんな選択肢があり、どんな可能性があるか」を冷静に考えることができていれば、状況把握力が自然と働いている状態です。
リスクヘッジができる人は慎重な性格であるともいえます。慎重さをアピールする方法についてはこちらの記事を参考にしてくださいね。
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Q3:気配り上手と言われる?
あなたは、周囲の人の表情や動き、雰囲気の変化にすぐ気づくほうでしょうか。たとえば、グループ作業中にメンバーが困っていることに気づいて声をかけたり、話しづらそうな人に先に質問してあげたりする経験がないか思い出してみてください。
「誰かが困っていそう」と気づけるということは、それだけ周囲の情報を受け取っているということです。これは、相手の立場やチームの全体状況を意識できているということですよ。

キャリアアドバイザー
逆に、自分のことに集中しすぎて周囲が見えなくなりがちなタイプなら、「視野を広げる」ことを意識してみると状況把握力は高まります。
自己PRで気配りをアピールしたい人は、こちらの記事も参考にしてくださいね。
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Q4:何かを判断するときは多角的に情報収集をしている?
意思決定をする際や判断に迷った時、「他の選択肢はないか?」「反対の立場から見たらどう感じるか?」と、自分に問いかける習慣があるかどうかを振り返ってみてください。
たとえば、企業選びをする際に「大手かどうか」「給料が高いか」だけでなく、「社員の声」「社風」「将来性」などにも目を向けることができているなら、情報を立体的に捉えようとする力があるといえます。

キャリアアドバイザー
逆に、「聞いた話だけで決めてしまう」「自分の考えに固執してしまう」場合は、多様な視点を取り入れる意識を持つと良いですよ。
Q5:感情に流されず判断できるほう?
何かを判断する時、「イライラしたからこう言ってしまった」「焦って結論を急いだ」といった感情ベースの行動が多くないか思い出してみてください。または、「一度冷静になって事実を整理しよう」と踏みとどまる意識はあるでしょうか。
たとえば、面接で緊張したときに「一旦深呼吸して、ゆっくり話そう」と切り替えができる人は、状況を俯瞰しながら感情と行動を切り分けることができていると言えます。

キャリアアドバイザー
感情がゼロの人はいませんが、それに飲まれすぎずに行動できることが、状況把握力の大事な要素のひとつです。
Q6:次に何が起きるのかを予測することが多い?
未来を先読みして行動できるかどうかも、状況把握力のひとつの側面です。たとえば、誰かに依頼する前に「相手が忙しそうだから、補足説明を先に準備しておこう」と考えたり、面接で「こんな質問が来そうだから答えを用意しておこう」と準備したりすることはあるでしょうか。
また、相手の反応を見ながら「このままいくと誤解されそうだな」「もう少し説明を加えよう」といった柔軟な対応ができるのもこの力の応用です。
状況を正しく把握し、先を予測して動ける力は、職場でも重宝されます。言われたことだけをやるのではなく、一歩先を読んで動くことができる人材は、どんな職種でも求められる存在です。
今からでも大丈夫! 状況把握力は3ステップで鍛えよう


就活生
状況把握力って、なんだか難しそうで自信がないです……でも今からでも鍛えられますか?

キャリアアドバイザー
もちろんです。状況把握力は特別な才能ではなく、日々の意識と行動で鍛えられます。3つのステップを踏めば、今からでも伸ばせますよ。
状況把握力は、社会人としてだけでなく就活の場面でも非常に重要な力です。「自分の周りの状況を正しく理解し、適切に判断・行動できるか」は、評価にも大きく影響します。
ここからは、今からでも実践できる3つのステップで状況把握力を鍛える方法を紹介します。
ステップ①自分に状況把握力につながる要素がないか考える
まずは自己分析を通じて自分自身を見つめ直しましょう。状況把握力はゼロから始まるわけではなく、あなたのなかにもすでに関連する要素が必ずあります。
- 自分史
- モチベーショングラフ
- マインドマップ
たとえば、自己分析を通して「物事を論理的に考えられる一方で、理屈っぽいところがある」という特性がわかったとしましょう。この場合、状況把握力に大切な「周囲への気配り」を欠かさないよう、相手の気持ちを想像することを意識すればさらに強みを伸ばせます。
自分の素質を考えるときは、他人と比較する必要はありません。あくまで軸は自分なので、失敗した経験や好きなこと、周囲の人からよく言われることを洗い出して自己理解を深めましょう。
以下に、自己分析の詳しいやり方を解説している記事を集めました。ぜひあわせてチェックしてみてくださいね。
強み・弱みが必ず見つかる10の自己分析法|OK・NG例文付き
自分史の書き方3ステップ|記入例や就活に役立つ自己分析方法を解説
テンプレ・見本付き! モチベーショングラフの書き方&活用法を解説
実例付き|マインドマップで自己分析を進めるための3ステップ
ステップ②状況把握力がある人と交流し観察する
次に、周囲に状況把握力が高い人がいれば、その人の行動や考え方をよく観察しましょう。
たとえば、グループワークやバイト先の先輩、サークルのリーダーなど、周囲の動きを広く見て適切に対応している人は参考になります。どういう場面で何を考え、どんな行動をしているのかを注意深く見ることで、自分のなかのイメージや具体的なスキルが育ちます。
また、直接話を聞いてみるのも効果的です。相手の思考プロセスを教えてもらうことで、自分の理解が深まります。

キャリアアドバイザー
ボランティアや自治体の活動などに参加してみて、今までかかわってこなかった人たちと交流するのもおすすめですよ。新しい考え方を知り、状況把握力を高めることにつながります。
ステップ③日常生活のなかで状況把握力を伸ばす行動を繰り返す
最後は、日常のなかで意識的に状況把握力を鍛える行動を繰り返すことが大切です。
たとえば、友達と話すときに「今、相手はどんな気持ちかな?」「自分の発言はどう影響するかな?」と考えてみましょう。また、普段から物事の優先順位を意識して生活することを心掛けるのもおすすめです。
- 明日のToDoリストを作る
- 予定はスケジュール帳に書いて管理する
- 今できることはすぐ終わらせる
- やらなくても良いことを決める
- できることとできないことを整理する
アルバイトや勉強はもちろん、日常の些細な習慣でも構わないので、日頃から物事を客観視して優先順位を付ける癖を付けましょう。

キャリアアドバイザー
こうした行動を習慣にすることで、自然と状況を俯瞰する力や冷静に判断する力が身についていきますよ。
好印象を狙える! 状況把握力の自己PRの構成

社会人基礎力の1つとされている状況把握力は、就活においても重要な評価ポイントになります。ただし、抽象的な言葉であるため、単に「状況把握力があります」というだけでは企業の印象には残りません。
大切なのは、自分がどのような状況把握力を持っているのかをなるべく具体的に示すことです。ここからは、就活で状況把握力をアピールする際の構成を解説していきます。
①アピールしたい状況把握力について結論から示す
まずは、アピールしたい状況把握力について結論から示しましょう。状況把握力に限ったことではありませんが、就活では結論を最初に話すのが基本です。
というのも、ビジネスの世界では物事を論理的に説明する力が重要であり、結論から話すことでコミュニケーションの効率が上がるからです。
また、状況把握力という言葉だけでは曖昧な印象なので、どのような状況把握力なのかを簡単に説明しましょう。
- 変化に対して臨機応変に対応できる
- 周囲への気遣いができる
- 先を見通しリスクに備えられる
②状況把握力が伝わる具体的なエピソードを示す
結論を述べたら、どのような状況把握力を持っているのかが伝わるエピソードを示します。状況把握力を培った経緯でも、活かした経験でもどちらでも構いません。相手に自分の普段の様子が伝わるように、できるだけ具体的かつ簡潔にまとめましょう。
エピソードはアルバイトやサークル、ゼミなど身近なもので大丈夫です。これといったエピソードが思い浮かばない場合は趣味や生活習慣、日頃意識していることなどでもかまいません。

キャリアアドバイザー
企業が求めているのは目立つ実績やすごい経験ではないので、自分らしさが伝わるものを選んでくださいね。
エピソードの選び方がわからない人は、こちらの記事も読んでみてください。
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③仕事での状況把握力の活かし方を明確化する
就活で重要なのは、自分の強みを企業に知ってもらい、活躍できる人材であることをアピールすることです。ただ状況把握力に長けていることをアピールしても評価にはつながりにくいため、どのように仕事に活かせるのかを明確化しておきましょう。
- 状況把握力を活かして、自分で考えて先を見越した行動ができる
- 周囲の状況を把握することが得意なので、ちょっとした変化にも気付ける
- 状況に合わせて優先順位を考えながら行動できる
応募先の社風や業務内容を調べ、自分の強みを生かしてどのように貢献できるかをイメージすると良いですよ。
キャリアアドバイザーは実際にこうアドバイスしています!説得力を生むために具体的なエピソードを話そう
その企業での具体的な活かし方まで伝えてはじめて評価につながる
自己PRにおいては、まず結論を示すことで「私は今から◯◯の話をします」という全体概要を伝えることができるほか、結論部分だけでも伝えておけば「自己PR」という質問に対して最低限の回答は完了したことになるため、最初に伝えることが重要です。
ただ、結論だけを示されても企業側は当然納得できません。この結論に説得力を持たせるのが具体的なエピソードになります。初対面の人に「私は走るのが速い」と言われても信用しづらいでしょう。一方、「100メートル走で全国1位」と聞くと、一気に信用度が変わりますよね。このように、エピソードによって具体性が増すことで、説得力が生まれるのです。
しかし、どれだけ説得力のある自己PRだとしても、その企業で活かせなければ意味がありません。その企業での具体的な活かし方まで伝えてはじめて、評価につながります。上記の流れのとおり、結論→エピソード→活かし方の基本構成を踏まえて話の展開をすることが非常に大切です。
6例文! 状況把握力の自己PR例文をエピソード別に解説
状況把握力のアピールのポイントや注意点がわかったところで、より理解を深めるために例文をみていきましょう。実際の文章構成を見ることで、自分なりのアピール方法を具体的にイメージできるようになります。NG例文も紹介するので、ぜひ参考にしてくださいね。
OK例文①アルバイト
私の強みは状況把握力です。周囲の状況を見て、今やるべき行動を考えることができます。
大学1年生から現在まで、席数30席程度の小さな居酒屋でアルバイトをしてきました。担当業務が明確に分かれていないため、状況に合わせて接客をおこなったり飲み物を作っています。たとえば、接客を任された日でも、厨房が忙しそうなときは調理を手伝い、洗いものが溜まっているときは洗い場に入ります。
アルバイトを始めたばかりの頃は、自分のことで精一杯でしたが、徐々に「こういうときは、こう動いたほうが良い」ということがわかるようになりました。御社に入社後は、常に周りを見て的確な行動をとることで、事務職としての役割を果たします。

キャリアアドバイザー
「周囲の状況を見て行動できる」という強みを的確に表すエピソードが書かれています。主体的に動いてくれそうなイメージが浮かぶ良い自己PRですね。
アルバイト経験を魅力的に伝えるコツを知りたい人は、こちらの記事も読んでくださいね。
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OK例文②ゼミ
私は状況把握力があるため、優先順位を付けて効率よく物事を進めることができます。
大学では教育心理学のゼミに所属しているのですが、論文作成に必要なデータが足りないと教授から指摘を受けたことがあります。締め切りが迫っていたため焦りもありましたが、時間のかかるアンケート調査を優先的におこない、すき間時間でデータ解析を進めることで間に合わせることができました。
御社の研究職においては、複数の業務を同時に進めなければならない場面も多いと思います。そんなときでも持ち前の状況把握力を活かして、優先順位を意識しながら効率的に業務をおこないます。

キャリアアドバイザー
応募先の特性をきちんと理解してアピールにつなげている点が素晴らしいです。限られた時間を有効活用する力は、マルチタスクを必要とする仕事で重宝されますね。
ゼミの経験をアピールする方法についてはこちらの記事を読んでおきましょう。
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OK例文③部活動
私の長所は、常に周囲の状況を見て適切な気配りができることです。
大学ではラグビー部のマネージャーをしています。昨年、大会に向けて部員の意識が高まる中、1年生が上級生に意見を言えない状況になっていることに気付きました。
「このままでは良いプレーはできない」と考えた私は、1年生が意見を言いやすい雰囲気を作るよう上級生に提案しました。これは、マネージャーというチーム全体を見渡せる立場だからこそできた行動だと思っています。
入社後は、マネージャー経験を活かして、自分の立場を理解し周囲に対して適切な気配りができる営業職を目指します。

キャリアアドバイザー
周囲の状況や自分の立場を理解したうえで行動できることが伝わる良い例文ですね。自分で課題点を発見していることから、主体性のアピールにもつながるでしょう。
部活動経験を魅力的に伝えるコツを知りたい人は、こちらの記事も読んでくださいね。
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OK例文④インターン
私の強みは、一を聞いて十を知る状況把握力です。得た情報をもとに物事の全体を把握し、積極的に行動をすることを意識しています。
私は○○社のインターンに参加した際、何度か営業に同行する機会がありました。最初は同席するだけだったのですが、営業の目的やスケジュールについて自分から質問をすることで、必要な資料を用意したり移動手段の手配ができるようになりました。サポート役として営業活動に参加することで、自分で考えて行動する大切さを実感しました。
入社後は、さらに状況把握力を高め、目の前にあることだけでなく先を見通した行動ができるよう尽力します。

キャリアアドバイザー
インターンを通して仕事に必要な状況把握力を身に付けたことをしっかりアピールできています。向上心を持って働く姿がイメージできる例文ですね。
インターンは目的を明確に持つことで有意義なものとなります。インターンの目的についてはこちらの記事を参考にしてくださいね。
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NG例文①結論がわかりにくい
私は大学時代、バレーボール部の部長を務めてきました。バレーボールはチームスポーツなので、仲間同士の信頼関係がとても大切です。部長として常に周囲の様子をよく見るように心掛け、リーダーシップを発揮して部員たちを引っ張ってきました。この経験があったからこそ、今の自分がいるのだと思います。仕事においても、周囲の人とのかかわりを大切にし、さまざまな経験を積んでいきたいです。

キャリアアドバイザー
こちらの例文はエピソードから始まっており、ぱっと見ただけでは何をアピールしたいのかがわかりません。また、チームワークの大切さやリーダーシップなど内容に一貫性がないのもNGポイントです。状況把握力をアピールしたいのであれば、まず結論から示し、どのように部員の様子を見てどんな行動をとったのかを具体的に伝えましょう。
NG例文②状況把握力を観察力だととらえている
私は人間観察をすることが好きで、状況把握力があります。大学の研究室では、教授の行動や表情を見て、何を考えているのかを推測しています。先日は、教授が疲れたような仕草をしていたので、「何かお疲れですか?」と聞くと、見事当たっていました。この長所を活かし、仕事でも相手の様子をしっかり観察し、気持ちに寄り添った対応を心掛けたいです。

キャリアアドバイザー
こちらの例文は状況把握力ではなく、人間観察という趣味をアピールしており、受け身な印象を持たれる可能性があります。この場合は観察力そのものよりも、相手の状況を把握したうえで行動できることをメインに伝えたほうが良いでしょう。
状況把握力に関するよくある質問に回答!
就活で状況把握力をアピールしたいと思っているものの、どのように伝えたら良いのかわからなかったり、そもそも状況把握力は長所になるのかと悩んだりすることもありますよね。
ここからは、状況把握力に関するよくある質問に、キャリアアドバイザーが回答します。疑問を解消して、自信を持って自分の強みをアピールしましょう。
状況把握力とはどのような能力ですか?
状況把握力とは、自分や相手の置かれている状況を把握し、積極的に行動していく力です。仕事においては、周囲の状況を理解し、優先順位をつけて効率よく物事をこなしていく能力といえます。
仕事では顧客や上司などさまざまな人と協力しながら業務を遂行しなければなりません。相手の特性を理解し、その場に合わせたコミュニケーションをとることも状況把握力の1つです。
状況把握力を自己PRとして伝えても大丈夫ですか?
状況把握力は、自己PRの長所として伝えても問題ありません。状況把握力は、経済産業省が提唱した「社会人基礎力」の1つであり、採用において多くの企業が重視しています。好印象につながりやすい強みであるため、積極的にアピールすると良いでしょう。
ただし、企業が求めているのは状況をみて行動に移せる人材であり、ただ周囲の観察が好きな人ではありません。受け身な印象にならないよう、行動力があることを盛り込みながらアピールしてくださいね。
状況把握力をアピールするときのポイントを教えてください
状況把握力をアピールするときは、どのような状況把握力に長けているのかを結論から示しましょう。
次に、その根拠となるエピソードをなるべく具体的かつ簡潔に伝え、最後は仕事での状況把握力の活かし方を述べて締めくくります。エピソードは、輝かしい実績である必要はなく、アルバイトやゼミなど身近な経験でかまいません。
状況把握力をアピールする学生は多くいるため、自分らしいエピソードで差別化を狙いましょう。
状況把握力は立派な長所! ポイントを押さえて選考の突破を目指そう
状況把握力を求める企業は多くあり、就活でアピールすると好印象につながります。ただし、状況把握力の捉え方は人それぞれであるため、どんな場面で活かせる強みなのかを明確に示すことが大切です。
「優先順位を付けて行動できる」「相手に合わせた対応ができる」など、ほかの言葉に言い換えてなるべく具体的に伝えましょう。
なお、状況把握力=人を観察する力ではありません。多くの企業では主体的な人材を求めているため、「ただ人の行動を見ているだけ」という受け身な印象にならないように注意しましょう。
状況把握力という長所がしっかり伝わるよう、行動力の高さを交えながらアピールしてくださいね。
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募集要項で「状況把握力がある人」ってたまに見ますけど、具体的にどんな力なんでしょうか? 観察力とは違うんですか?