目次
- リーダーシップの自己PRは業界・職種にあわせたアピールが重要
- 企業側の本音を大公開! リーダーシップの自己PRでよくありがちなミス
- ①自分本位で協調性が感じられない
- ②「肩書き・役職」だけのアピールになっている
- ③再現性が感じられない
- ④個人ではなくチームの成果に終始している
- あなたの強みは本当にリーダーシップ? チェックリストで確認しよう
- 企業が求める「リーダーシップ」の3つのタイプ
- ①チームをけん引して目標を達成する力
- ②周囲を巻き込みながら物事を前に進める力
- ③メンバーの力とやる気を引き出す力
- 3ステップで完成! リーダーシップの自己PRの作り方
- ステップ①リーダーシップを発揮したエピソードを見つける
- ステップ②エピソードを深掘りする
- ステップ③入社後の活かし方を考える
- 【厳選12選】志望業界/職種・題材別! 受かる自己PR例文
- ①コンサル
- ②総合商社
- ③不動産
- ④IT
- ⑤広告代理店
- ⑥人材サービス
- ⑦メーカー
- ⑧部活動
- ⑨サークル
- ⑩アルバイト
- ⑪インターン
- ⑫文化祭実行員
- 【Q&A】リーダーシップ・自己PRの疑問を解決!
- 代表経験がないとリーダーシップはアピールできないですか?
- 失敗した経験や、目標達成できなかったエピソードは使えますか?
- リーダーシップをアピールする場合、短所は何を伝えるべきですか?
- バイトリーダーはリーダーシップとしてアピールできますか?
- リーダーシップの自己PRは入社後の活躍イメージを押し出そう
リーダーシップの自己PRは業界・職種にあわせたアピールが重要
こんにちは。キャリアアドバイザーの北原です。リーダーシップを自己PRにしたい学生から、よくこのような質問をもらいます。

就活生

就活生
役職がない人がリーダーシップを自己PRにするのは弱いでしょうか。
リーダーシップは多くの企業で歓迎される魅力的な強みですが、伝え方によってはマイナス評価につながることも。
なぜなら、学生がアピールするリーダーシップと企業が求めるリーダーシップとの間には大きな「ズレ」があるからです。
大切なのは、「志望する業界・職種に合ったアピールになっているか」ということ。
この記事では、企業が求めるリーダーシップを見極め、エピソードに落とし込む方法を解説します。
キャリアアドバイザーの体験談リーダーシップをアピールする学生への本音
ハードルが上がることは覚悟すべし
率直に言って、リーダーシップは自己PRとしてかなり「強い」題材だと思います。しかし注意してほしいのは、それだけ採用担当者のハードルも上がるということ。
優秀な学生だと期待をしてしまう分、エピソードが弱い場合「本当にリーダーシップが強みなのだろうか」「思考力がない学生なのかな」と思われる可能性があります。
だからこそ、リーダーシップで自己PRする場合はエピソードをしっかり練り上げる必要があることは念頭に置いておきましょう。
なお、自己PRの伝え方の基本を知りたいという人は以下の記事を読んでみてください。
面接官の心を掴む自己PRの3つの伝え方|例文や注意点も解説
企業側の本音を大公開! リーダーシップの自己PRでよくありがちなミス
リーダーシップは評価されやすい強みだからこそ、「とりあえずリーダーシップと伝えておけば良い」と考えてしまい、アピール方法を勘違いしてしまう人もよくいます。
ここからは、リーダーシップを自己PRにする学生によくあるミスを企業側の本音とともに4つ紹介します。
①自分本位で協調性が感じられない

就活生
話し合いがまとまらなかったため私のアイデアで企画を進めた結果、学園祭を成功させることができました!

採用担当者
人の話を聞かずに独断と偏見で突き進むタイプか……。入社後は周りと衝突しそうだな……。
リーダーシップ=ぐいぐいみんなを引っ張っていく力、と思い込んでいる人にありがちなミスが、自分本位な行動をアピールしてしまうこと。
みんなの気持ちを一つにするためには、協調性が欠かせません。みんなで足並みをそろえたことがわかるような伝え方を心掛けましょう。
話し合いがまとまらなかった際、論点を整理してみんなの意見の共通点を見つけることで、メンバー全員が納得できる解決策を見出しました。
②「肩書き・役職」だけのアピールになっている

就活生
カフェのバイトリーダーとして、シフト管理や新人教育、発注業務に責任を持って取り組みました。
店長からも頼りにされる存在でした!

採用担当者
それはリーダーとして当たり前の業務だね……。そのなかでの課題や工夫が知りたいな……。
詳しく説明することにばかり気がいってしまう人にありがちなのが、肩書や役職の説明に終始してしまうこと。
企業が本当に知りたいのは、肩書ではなくあなたがどんな行動をしたかです。あなたがどう考え行動したのかが伝わるようにしましょう。
バイトリーダーとして、新人教育のやり方を見直しました。
私のアルバイト先では新人のミスが減らないという課題がありました。
そこでバイトリーダーとしてベテラン社員の話を聞いたうえで写真付きのマニュアルを自作したところ、頻発していたミスを従来の半分に短縮できました。
③再現性が感じられない

就活生
チームの士気が下がったときはとにかく気合いと話し合いで乗り越えてきました!

採用担当者
話が抽象的すぎる……。あまり論理的に考えられるタイプじゃないのかな……。
掘り下げ不足な人にありがちなのが、再現性が感じられないようなアピールをしてしまうこと。
企業が求めているのは、学生時代の成果ではなく入社後の成果です。
入社後の活躍イメージを持ってもらえるよう、どんな動機で、どう考えたかまで説明するようにしてください。
チームの士気が下がった際、サークル長として話し合いの場を設けることでチーム全体のモチベーションを向上させました。
まずメンバー一人ひとりに話を聞き、士気が下がった原因が「目標が明確でないこと」であると特定しました。
その後、定期的に集まって目標までの進捗を共有する場を設けることで全員のモチベーションを高めた結果、目標としていた定期公演を満席で成功させることができました。
④個人ではなくチームの成果に終始している

就活生
チーム一丸となって頑張った結果、コンテストで優勝できました!

採用担当者
それってあなたが凄いというよりチームのみんなが凄いのでは……?
チームで取り組んだエピソードをアピールする人がよく陥りがちなのが、チームの成果ばかり話して個人の取り組んだことの話をしないこと。
あなた個人が取り組んだことが明確でないと、企業はあなたを正確に評価することができません。
たとえチームで取り組んだことでも「そこであなたが何をしたか」の説明は欠かさないようにしましょう。
チームでの優勝に向け、私は練習の質を改善させました。
当時はただこなすだけの練習になっており、個々の力にはまだ伸びしろがあると感じていました。
そこで私はメンバーごとに現状の課題を洗い出し、個別のメニューを提案しました。結果、一人ひとりの技術が向上し、大会で優勝することができました。
あなたの強みは本当にリーダーシップ? チェックリストで確認しよう
リーダーシップを自己PRにする学生にありがちな失敗は、「そもそもリーダーシップとはいえない行動」を誤ってアピールしてしまうこと。
そこで、まずはあなたの強みが本当にリーダーシップと言えるのか確認しましょう。
以下にチェックリストを掲載するので、「YES」の数がいくつあるか数えてみてください。
| No. | 質問 | チェック |
|---|---|---|
| 1 | 誰かに言われたからではなく「現状を変えたい」と自ら思い立って行動した? | □ YES |
| 2 | 自分一人ではなく「周囲(メンバーや他部署)」を巻き込んで協力体制を作った? | □ YES |
| 3 | 意見の対立やモチベーションの低下など「人間関係の問題」から逃げずに向き合い解決した? | □ YES |
| 4 | 困難な状況でも「自分が責任を取る」という覚悟で最後までやり抜いた? | □ YES |
| 5 | あなただけでなく「チーム全体の成果」や「メンバーの成長」につながった? | □ YES |
▷実際のチェックはGoogleスプレッドシート・Excelから(会員登録なし・無料)
- 真のリーダーシップを持つ人で間違いありません。企業から見ても「みんなを引っ張って成果を出せる人」であると評価されるでしょう。
- リーダーシップと言い切るにはやや不足があるかもしれません。YESだった項目を深掘りし、「リーダーシップ」以外の言葉も使いつつ強みをアピールすると良いでしょう。
- リーダーシップを強みとしてアピールするのは避けたほうが無難です。無理にリーダーシップとして話すと、採用担当者に疑問を持たれてしまうかもしれません。
キャリアアドバイザーの体験談「リーダーシップ」をアピールする学生あるある
「リーダーシップ」を履き違えた学生は少なくない
リーダーシップを発揮したエピソードとして多いのが、「新しい提案をし実行までこぎ着けました」というものです。
しかし、よくよく話を深掘りしてみるとみんなが主体的に動けている組織である場合が多く、本人がやったこととしては提案をしたことくらい、というパターンがよくあります。
上手に動けないメンバーも含めて一人ひとりと向き合うのがリーダーシップであって、単に新しい提案をして実施したのではリーダーシップとは言えません。
そういった場合、どちらかと言うと「提案力」を自己PRしたほうが自然だと思います。リーダーシップを自己PRにする場合は、必ず人を巻き込んだエピソードを入れるようにしましょう。
以下に、ほかの強みを探す手掛かりとなる記事をまとめました。YESが0~1個だった人はぜひ参考にしてみてください。
長所と短所を見つけるには? 面接で評価される答え方や例文
自己PRがない人の作成ガイド! 簡単に題材を見つける方法12選
また、以下はリーダーシップの言い換え表現を紹介しています。リーダーシップをほかの表現にしてアピールしたい人はぜひチェックしてください。
例文13選|リーダーシップを言い換えて強みを効果的にアピール!
企業が求める「リーダーシップ」の3つのタイプ
| リーダーシップのタイプ | 具体例 | 特に求められる業界・職種 |
|---|---|---|
| ①チームをけん引して目標を達成する力 | チームの空気が停滞した時、誰よりも自分が率先して行動して背中を見せた | 商社、コンサル、営業職、ベンチャー企業 |
| ②周囲を巻き込みながら物事を前に進める力 | 課題に直面した際、部署の垣根を越えた協力チームを作って解決した | システムエンジニア(SIer)、メーカー(商品企画・開発)、広告・マスコミ、建設(ゼネコン) |
| ③メンバーの力とやる気を引き出す力 | 成果が出ていないメンバーに対して「何に困っているか」を一緒に考え、活躍させた | 人材・教育業界、サービス・ブライダル・ホテル |
リーダーシップと一口で言っても、企業が評価する要素はさまざま。
だからこそ高く評価される自己PRにするためには、まず「企業が真に必要とするリーダーシップとは何か」を理解することが大切です。
ここからは、企業が求めるリーダーシップの3タイプについて解説していきます。
自分のリーダーシップタイプを判断する方法は「自分のリーダーシップのタイプを判断する」で紹介しています。すぐに自分のタイプを知りたい人はそちらから見てみてください。
①チームをけん引して目標を達成する力
先の見通しがつかない状況でも、自ら進むべき方向性を示す。泥臭い作業が必要なら、いの一番に手を動かす。
このように常にチームの先頭に立ち目標達成まで導くリーダーシップは、チームの力を集結させ素早く成果を出す必要がある状況で強く求められます。
- チームの課題を整理しやるべきことを明確にした
- トラブル発生時に最前線で対応し危機を回避した
- 意見が対立した局面で全員が納得する結論まで導いた
このタイプのリーダーシップは、特にベンチャー企業や新規事業の立ち上げフェーズにある企業に高く評価されます。
正解がないなかでも主体性を持って動ける人が必要とされるためです。
②周囲を巻き込みながら物事を前に進める力
お互いの利害や意見を調整し、同じ方向を向くよう取り計らう。自分一人で完結させるのではなく、立場が異なる人と信頼関係を築き、協力しながら物事を進めていく。
こうした周囲の協力を得ながら円滑に物事を進められるリーダーシップは、部署や立場の壁を越えて複雑な課題を解決するために必要です。
- 意見の食い違うメンバーの間に入り、全員が納得する方法を考えた
- 学園祭実行委員として対立する部署間の意見を調整して企画を成功させた
- アルバイト先でキッチンとホールの連携を強くし、提供スピードを向上させた
こういったリーダーシップは、特に横断して成果を上げる必要のあるメーカーやSIer、総合商社などの企業で求められやすいです。
③メンバーの力とやる気を引き出す力
メンバー一人ひとりの性格や強みを正確に把握し、それぞれの強みを最大限発揮できる環境を整える。全員が意見を言いやすい空気を作って、チーム全体のモチベーションを向上させる。
このような周囲の実力を底上げするリーダーシップは、組織を持続的に成長させ、将来にわたって成果を出し続けるために必要とされます。
- 後輩一人ひとりの性格に合わせた指導でチームの技術力を底上げした
- メンバーの適性を見極めた役割分担をおこない、生産性を向上させた
- 自信のないメンバーにあえて責任のある役職を任せ、自分は陰でサポートに徹した
このようなリーダーシップは組織の団結力を高められるため、チームの成果が求められやすい人材やサービス、教育業界で必要とされます。
業界・職種によってはリーダーシップ以外の強みを重視するケースもある
必ずしも当てはまるわけではありませんが、特に下記の仕事ではリーダーシップ以外の強みのほうが評価につながりやすい傾向にあります。
- 医療・福祉系:正確性、共感力
- 公務員:規律性、傾聴力
- 事務職:正確性、スピード
- 研究職:探究心、ロジカルシンキング
上記の業界・職種を志望する人はエピソードを変えるか、言い換えられないか検討しましょう。
以下の記事では、ほかの強みのアピール方法についても解説しているので、あわせて参考にしてください。
◇傾聴力をアピールしたい人
傾聴力は言い換えが大事! 自己PR作成のポイントや例文を紹介
◇探究心をアピールしたい人
探究心とは? 探求心との違いや自己PRのコツを6例文付きで解説
キャリアアドバイザーが読み解く!面接官から見た残念なリーダーシップの自己PR
抽象的すぎるリーダシップには魅力を感じない
どんなリーダーシップを発揮したのかが曖昧な自己PRには魅力を感じません。一口にリーダーシップと言っても、イメージされるリーダーシップ像は人それぞれ。
たとえば「方向性が定まっていない組織を一つにまとめ上げる力」なのか、それとも「意欲的なチームをさらに成長させる力」なのか。このように、どのような状況で発揮される力かを言語化して伝えるようにしてください。
ここが曖昧なままだと話全体が抽象的になってしまい、内容が全然記憶に残らない場合も少なくありません。面接官に具体的なイメージを持って話を聞いてもらうためにも、「どんなリーダーシップか」を冒頭で具体的に伝えるようにしましょう。
3ステップで完成! リーダーシップの自己PRの作り方
企業が求めるリーダーシップの要素が理解できたら、実際に自己PRを作っていきましょう。
以下に穴埋め形式でリーダーシップの自己PRが作れるフォーマットを用意しました。
ステップ①~③で考えた内容を当てはめればそのまま使える土台が完成するので、ぜひダウンロード(無料・個人情報登録なし)して作ってみてください。
Googleスプレッドシートからダウンロード
Excelからダウンロード
ステップ①リーダーシップを発揮したエピソードを見つける
最初に、過去の経験を振り返ってリーダーシップを発揮したエピソードを探しましょう。
エピソードを探す際は、「何かしらの課題に直面した場面でどう行動したか」を思い出してみると見つかりやすくなりますよ。
- 【人間関係の課題】メンバー同士の意見が対立した、やる気に差があった
- 【仕組みの課題】非効率なやり方が続いていた、ミスが起きやすい環境だった
- 【状況の変化】急なトラブルが発生した、新しい企画を一から作る必要があった
もし思い浮かばない場合は、以下の「エピソードを思い出す手掛かりになるリスト」から考えてみてください。
エピソードを思い出すためのリストが見たい人は以下をCHECK!
- ①誰もやりたがらない面倒なことに率先して手を挙げた経験は?
- ②前例のない企画や新しい試みを自ら提案した経験は?
- ③困難に直面した際チームを励まし前進させた経験は?
- ④自分たちだけでは解決できない課題に対し、周囲を巻き込んで解決した経験は?
- ⑤現場の声を汲み取り、環境改善のために交渉や働きかけを行った経験は?
- ⑥非効率なルールや仕組みを分析し、現状を変えるための提案をした経験は?
- ⑦対立する意見の間に入り、双方が納得できる解決策を導き出した経験は?
- ⑧あなたの行動や発言によってやる気がないメンバーの意識や行動が変わった経験は?
- ⑨急なトラブルが起きても慌てず、落ち着いて別の方法を考えて対処した経験は?
- ⑩成果が出ずに悩んでいるメンバーに対し、個別のサポートや指導を行った経験は?
- ⑪チーム内の情報共有が不足していることに気づき、円滑にする仕組みを作った経験は?
- ⑫誰もが決断をためらうような場面で、リスクを引き受けて方針を決定した経験は?
「リーダーシップ=役職が必要」と思い込んでいませんか?
企業はあなたの肩書を見ているのではなく、「入社後に自ら動いて成果を出せる人か(=リーダーシップを持っている人か)」を見ています。
そのため「チームのために自ら行動した経験」であれば役職に就いていなくてもかまいません。その点念頭に置いたうえで探してみてくださいね。
以下の記事では、自己PRにふさわしいエピソードの選び方について解説しています。エピソードが見つからないという人はぜひ参考にしてみてください。
自己PRのエピソードは3ステップで発見! ないときの対処法も解説
ステップ②エピソードを深掘りする
エピソードが洗い出せたら、続いて内容を深掘りしましょう。
入社後の活躍イメージを持ってもらうためには、「どのようなリーダーシップを持っているのか」「そのリーダーシップはどのような状況で発揮されたのか」が伝わるようにアピールすることが大切です。
ここでは、あなたのエピソードを説得力のある自己PRにするための2つの深掘り法を紹介します。
タイプ診断をする
一口にリーダーシップと言っても、タイプは人によってさまざま。そのため、まずは自分がどのようなリーダーシップを持っているのかを明確に説明できるようにしましょう。
以下に自分のリーダーシップのタイプを診断するフローチャートを用意しました。自分がどれに当てはまるか考えながらチェックしてみてください。

それぞれのタイプの詳細について知りたい人は「企業が求める「リーダーシップ」の3つの要素」をチェックしてみてくださいね。
STAR法を使う
自分のリーダーシップのタイプが分かったら、続いて「STAR法」を使ってさらにエピソードを深掘りしましょう。
- 過去の経験を具体的かつ説得力のある話として伝えるためのフレームワークのこと。「Situation(状況)」「Task(課題)」「Action(行動)」「Result(結果)」の順に話を構成する
「どんな状況で、どう考え、どう人を動かしたか」を明確にすることで、エピソードに説得力を持たせることができますよ。
ステップ2-1:当時の状況と課題を明らかにする
まずSTAR法の「S」と「T」の部分、つまり「Situation(状況)」と「Task(課題)」を深掘りするところから始めましょう。ここを具体的にすることで、取り組んだことの規模や背景が明確になります。
▼深掘りのポイント
- 【S】当時の状況は?
チームの人数、期間、目標値などを具体的な数字を使って説明する。 - 【T】その課題は?
「〇〇という仕組みが原因で、目標達成率が〇%未達だった」など具体的に説明する。
同じ「全国大会に導きました」という内容でも、毎年全国に出場するような名門校だったのか、毎年惜しいところで全国大会に行けないようなチームだったのかでも受ける印象は異なります。
どんなに素晴らしい成果でも、その背景が伝わっていなければ正しく評価されません。面接官があなたと同じ景色をイメージできるように、当時の状況も丁寧に伝えるよう意識しましょう。
ステップ2-2:目標に対してどう行動したか整理する
続いて「Action(行動)」も整理しましょう。ここでは「なぜそのような行動をとったのか」「どのような工夫をしたのか」を明確にします。
そうすることで、面接官が一番知りたい「物事の考え方や向き合い方」を伝えることができます。
また、面接官は「目標を立てて行動できる人か」という点もチェックしています。最初にどのような目標を立てたかについても明確にしておきましょう。
▼深掘りのポイント
- 目標は?
「何を」「いつまでに」「どのくらい」達成しようとしたか具体的な数値目標を明記する。 - 【A】なぜその行動を取った?
なぜそのような行動を取ったのかを論理的に説明する。(例:〇〇というデータを分析した結果、この施策が必要だと判断したなど) - 【A】工夫したことは?
チームを率いる際に「メンバーの意見の対立をどう調整したか」や「協力をどう取り付けたか」など対人影響力に関する具体的な行動を盛り込む。
STAR法の中で一番重要なのは「Action(行動)」です。「Situation(状況)」ばかり書いてしまう学生が多いので、Sは全体の2割、Aは5割書くことを意識してみましょう。
ステップ2-3:結果とその影響を整理する
最後に「Result(結果)」を整理して、チームにどのような価値を提供したのかを説明します。
ここで重要なのは具体的な数字を使って説明すること。そうすることで、面接官はより客観的にあなたの成果を評価できます。
▼深掘りのポイント
- 【R】結果は?
目標達成率を具体的な数値(例:30%未達→80%達成など)で示す。 - 影響は?
成果だけでなく「あなたがいなくなった後もその仕組みや文化が継続しているか」、「メンバーの成長につながったか」など長期的な影響を説明する。
具体的な数字で示せる結果がない人は、行動量(週に3回ミーティングしたなど)や規模感(10人のチームなど)を詳しく説明するようにしましょう。成果の数字がなかったとしても、行動の数字があれば問題ありませんよ。
以下にSTAR法を使ってエピソードを深掘りできるテンプレートも用意しました。ぜひダウンロード(無料・個人情報登録なし)して活用してみてください。
Googleスプレッドシートからダウンロード
Excelからダウンロード
これをするとしないのとでは、エピソードの説得力が大きく違いますよ。一緒に記入しながら進めていきましょう。
ステップ③入社後の活かし方を考える
最後に、入社後の活かし方についても考えましょう。
エピソードで発揮した強みをどのような業務で活かすか、なるべく具体的に伝えてみてください。
活かし方を具体的に説明するためには、入社後の仕事内容について深く理解する必要がありますよ。
求人サイトやホームページを見ながら「もし自分が明日からここで働くとしたら、朝来てまず何をするだろう?」と具体的にシミュレーションしてみてください。
「この業務にはあの経験が使える」といった具体的な接点を探すつもりで情報を探すと、面接で話すべきことが自然と見えてきますよ。
以下に、業界ごとの求められる力や入社後の活かし方についてまとめました。具体的な活かし方が思いつかないという人は参考にしてください。
業界・職種から活かし方を見つける
| 業界(職種) | 入社後の活かし方の例 |
|---|---|
| コンサル (コンサルタント、PM) |
経営層から現場社員まで広く巻き込み、困難な変革を主導して確実に成果を出す |
| 総合商社 (営業・事業投資) |
複雑な利害を持つ多数の関係者を粘り強く交渉でまとめ上げ、ビジネスを成立させる |
| 不動産 (デベロッパー) |
多岐にわたる専門家たちを統率し、数年がかりの長期プロジェクトを最後まで完遂させる |
| IT (プロジェクトマネージャー) |
厳しい納期と品質を守りつつ、技術者が最大限にパフォーマンスを発揮できる環境を作る |
| 広告代理店 (営業・プランナー) |
クリエイターやメディア担当者の間に入って調整し、チーム一丸となって企画を実現させる |
| 人材サービス (営業、キャリアアドバイザー) |
決断に迷う顧客の不安に深く寄り添い、信頼関係をベースに自信を持たせてゴールへ導く |
| メーカー (商品企画、生産管理) |
社内の全部署を横断して連携を取り、品質とコストという板挟みの課題を調整しきる |
求める人物像から活かし方を見つける
| 求める人物像 | 入社後の活かし方の例 |
|---|---|
| 「変革を恐れない」 「挑戦者」 |
前例がないことでも「まずはやってみよう」と周囲を巻き込み、新しい当たり前を作っていく |
| 「プロ意識」 「自律性」 |
誰かに指示される前に自ら動いて成果を出し、背中を見せることでチーム全体のやる気に火をつける |
| 「協調性を重んじる」 「誠実さ」 |
意見が食い違ったときも丁寧に話を聞き、全員が納得できる着地点を見つける |
ビジネスモデルから活かし方を見つける
| ビジネスモデル | 入社後の活かし方の例 |
|---|---|
| 大規模・長期プロジェクト (例:ゼネコン、総合商社) |
立場が違う多くの関係者の間に入って信頼関係を作り、長い期間がかかるプロジェクトを最後までやり遂げる |
| 顧客との関係性重視 (例:金融、MR) |
顧客の悩みや不安に深く寄り添い、「あなただから任せたい」と言われる信頼関係を築く |
| スピード重視 (例:Webサービス、ベンチャー) |
変化の激しい環境でも失敗を恐れずに何度も挑戦し、最短距離でゴールへ導く |
以下の記事では、求める人物像の調べ方を詳しく解説しています。調べ方について知りたい人はぜひチェックしてみましょう。
就活対策! 企業の「求める人物像」とは? 調べ方・活用法を大公開
自己PRにふさわしいエピソードの選び方については以下の記事で解説しています。エピソードが見つからないという人はぜひ参考にしてみてください。
自己PRのエピソードは3ステップで発見! ないときの対処法も解説
志望業界・企業が求めるタイプと違う場合の対処法
自分のリーダーシップを診断した結果、志望企業が求めるタイプと違うという人もいるでしょう。
そういった場合は、エピソードそのものを変えるのではなく、切り口を変えて伝えてみてください。
たとえば同じ「モチベーションを上げるために、一人ひとりの相談に乗った」でも、「協調性・人柄」を押し出す場合と、「成果・実力」を押し出す場合は以下のようにアピール内容を変えることができます。
協調性・人柄重視の企業へ伝える場合
成果・実力主義の企業へ伝える場合
志望企業が求めるリーダーシップに当てはまらない場合は、このように「エピソードのどの部分にフォーカスするか」を意識して伝え方を考えてみましょう。
自分を偽っているようで気が引けると感じる人もいるかもしれませんが、これはあくまで自分の経験を企業に合わせて「翻訳」する作業です。
エピソード自体が同じであれば決して嘘ではないので、後ろめたく感じる必要はありませんよ。
キャリアパーク就職エージェント監修の『自己PR作成ツール』の活用もおすすめ
リーダーシップの自己PRを作成するなら、キャリアパーク就職エージェント『自己PR作成ツール』の活用もおすすめです。
日々就活生と接しているキャリアアドバイザーが監修しており、自分の強みやエピソードなどを入れるだけで生成AIが自己PRを作成してくれるツールです。

質問ごとにエピソードの例もあるので、エピソードが思いつかないという人でも安心です。また、自分が考えた強みだけでなく、「AIが見つけた強み」の例文も作成できるため、自分では気づかなかった強みを見つける機会にもなります。
作成後は例文をもとに、プロのアドバイスを踏まえてブラッシュアップすることもできます。説得力のあるリーダーシップの自己PRを作るためにもぜひ活用してみてください。
【厳選12選】志望業界/職種・題材別! 受かる自己PR例文
一口にリーダーシップと言っても、業界や題材が違えば効果的な伝え方も変わってくるものです。
今回はさまざまなシチュエーションに対応できるよう、業界や題材別の12個の例文を用意しました。
前半の「業界・職種別」では就活生からの人気が高く、かつリーダーシップが求められやすい主要7業界を厳選。
後半の「題材別」では、多くの学生が経験する定番エピソードでリーダーシップをアピールできる例文を5つ用意しました。
あなたの志望企業や経験に近いものをチェックしてみてください。
①コンサル
私の強みは、客観的なデータと話し合いでチームをまとめるリーダーシップがあることです。
大学時代は学生団体の広報リーダーとして、SNS運用の見直しに取り組みました。
当初はメンバーから「伝統的なビラ配りをわざわざ変える必要はない」と反対されましたが、「前年比1.2倍のエントリー数獲得」を目標にまずは小規模なテストを実施。SNSからどれだけの流入があるか、データを数字で示しました。
客観的な事実でメリットを伝え、反対していたメンバーにも個別に協力を頼むことで、チーム全体の意識を変えることができました。
結果、SNSチームが正式に発足し、新入生のエントリー数は前年の1.5倍に増加させることができました。貴社においても、論理と熱意で周囲を巻き込み、組織に良い変化をもたらす推進力となります。
相手を無理に言い負かすのではなく、データを使って丁寧に向き合うことで納得してもらう、という進め方がとても素晴らしいですね。
コンサルの現場では、新しい戦略を提案しても現場の社員から反対されることがよくあります。
そのため、この例文のように反対意見があるなかでも客観的なデータと対話によって組織を動かした経験は、非常に魅力的なアピールになりますよ。
なお、コンサルの志望動機の書き方についてはこちらの記事で解説しています。コンサルを志望する人はあわせて確認してみましょう。
コンサル業界の志望動機で盛り込むべき要素とは|例文付きで解説
②総合商社
私には、立場の違う人たちをまとめ、ゼロから物事を形にするリーダーシップがあります。
私は大学祭で、地元の特産品を使ったカフェのリーダーを務めました。当初は協力してくれる農家の方の希望と大学側の衛生ルールなどの条件が合わず、企画が中止になりかけました。
しかし私はあきらめず「2日間で1,000食を完売させ、地域の魅力を届ける」という高い目標を掲げ、粘り強く交渉しました。
農家の方にはメニューの変更を、大学側には調理方法を特別に認めてもらえるよう交渉を重ねたところ、 1カ月かけて双方が納得できる解決策を見つけて出店を実現。
結果、2日間で1000食を完売し、農家の方からも感謝されました。貴社でも、さまざまな人の間をつなぐ橋渡し役となり、新しい価値を生み出します。
商社は、多くの関係者の間に立ってビジネスを進めるのが仕事です。
そのため単なるチームワークだけでなく、「意見が食い違う相手の間に入り、泥臭く調整してまとめた経験」が採用担当者の心に響きます。
板挟みのプレッシャーに負けない「精神的なタフさ」をアピールしましょう。
総合商社への就職を考えている人は以下の記事も目を通してみてください。企業・業界研究に役立ちますよ。
総合商社の売上高ランキングと各社の強みを解説|志望動機例文つき
③不動産
私には、多くのスタッフをまとめ、巨大なプロジェクトを最後までやり抜くリーダーシップ があります。
私は500人規模のダンス公演のリーダーを半年間務めました。当初は演出、照明、衣装など各チームのこだわりが強く、予算やスケジュールを巡って意見の対立が絶えませんでした。
そこで私は「来場者アンケートの満足度95%以上」という共通の目標を共有し、リーダーたちと毎週話し合いを重ねました。そのうえで、チーム全体にとってベストな形になるよう人や予算の配分を調整しました。
結果チームが一つにまとまり、公演は満席の大成功となりました。貴社でも多くの関係者を束ね、社会の基盤となるような大きな仕事を成し遂げます。
不動産、特にデベロッパーの仕事は、街づくりという一つのゴールに向け行政・ゼネコン・デザイナーなど膨大な数の組織を束ねていく必要があります。
そのため、この例文のように「意見が対立するメンバーをまとめ上げ、全体にとってベストな判断を下した経験」が刺さります。
不動産業界の志望動機については以下の記事で解説しています。
例文8選! 不動産業界の志望動機の伝え方3ステップ|注意点も解説
④IT
私の強みは、チームが動きやすい環境を作りながらゴールまでやり抜くリーダーシップです。
プログラミングサークルでアプリ開発のリーダーを務めた際、技術的な壁にぶつかって作業が遅れ、締め切りに間に合わないというピンチに直面したことがあります。
私は「納期を厳守したうえでバグのない高品質なアプリを完成させる」という目標を掲げ、チームの進め方を見直しました。まず、誰がどこまで進んでいるかを見えるようにツールを導入。さらに、得意な人が苦手な人を教えるペア制度を作りました。
メンバーが開発に集中できる環境を整えたことで作業スピードが上がり、無事に期限内で質の高いアプリが完成しました。
貴社でも、チームのパフォーマンスを最大化する環境を整え、プロジェクトを確実に成功へと導きます。
システム開発はチーム戦であり、納期を守ることが絶対のルールです。
そのため、この例文のように「遅れを取り戻すための段取り」や「メンバーが働きやすい環境作り」が評価されます。
プロジェクトマネージャーの素質を感じさせる素晴らしい内容ですね。
以下ではIT業界の志望動機の考え方について解説しています。
IT業界の選考を突破する志望動機の書き方|求める人物像や例文
⑤広告代理店
私には、得意分野の違うメンバーをつなぎ合わせ、一つの企画を形にするリーダーシップがあります。
私はフリーペーパー制作サークルの代表として、新刊作りに取り組みました。その際「デザインにこだわりたい制作チーム」と「広告枠を確保したい営業チーム」の意見がぶつかり、作業が行き詰まることがありました。
そこで私は間に入って双方の話を聞いたうえで、「過去最高の協賛金を集めつ高品質な記事を制作すること」を目標に掲げ、「広告であるにもかかわらずデザインもおしゃれな記事」という新しい企画を提案しました。
作品としてのこだわりと資金集めの両立を目指してチームを一つにした結果、過去最高の協賛金とクオリティを実現しました。
貴社に入社後も社内外のプロをつなぐ役割を担い、世の中を動かす仕掛けを作ります。
広告代理店の仕事は、クリエイターやメディア担当、営業など、全く違う考え方を持つプロたちをまとめる役割です。
この例文のように「良いものを作りたい気持ち」と「利益」の板挟みをうまく解決し新しい価値を生んだ経験は、まさに広告業界で必要とされる力と言えるでしょう。
広告業界の志望動機や広告代理店欠かせないポイントについては以下の記事で解説しています。気になる人はぜひチェックしてみてください。
例文6選|広告業界の志望動機に欠かせない3つのポイントと書き方
⑥人材サービス
私には、相手の不安を和らげ、挑戦する人に伴走し続けるリーダーシップ があります。
個別指導塾のアルバイトリーダーとして、進路に悩む受験生のサポートに力を入れました。ただし勉強を教えるだけでは成績が伸びないと考え、「納得する志望校を見つけたうえで、全員合格させること」を目標として掲げました。
生徒と何度も話し合い「なぜ勉強するのか」「将来どうなりたいか」という本当の気持ちをじっくり聞き出しました。一人ひとりに合った目標や計画を一緒に考え、励まし続けた結果、担当した生徒全員が第一志望の学校に合格できました。
貴社でも単なる仕事紹介にとどまらず、その先の人生が豊かになるような「最良の出会い」を創り出します。
人材業界の仕事は、就職や転職という正解のない決断に迷う人の背中を押してあげることです。
そのため自分が先頭に立つだけでなく、この例文のように「相手の本当の想いを引き出し、ゴールまで一緒に走り抜いた経験」が高く評価されます。
人の人生にかかわるという責任感と、最後までやり遂げる熱意を伝えましょう。
人材業界の志望動機については以下の記事で解説しています。業界全体の動向についても紹介しているので、ぜひチェックしてください。
人材業界の志望動機では4つの業種への理解度が選考の評価につながる
⑦メーカー
私の強みは、こだわりと費用のバランスを取り、チームでより良いものを作れるように導くリーダーシップです。
私は学園祭の模擬店リーダーとして、過去最高益を目指して模擬店を運営しました。しかし、当初は「材料費がかかっても美味しいものを出したい調理係」と「できるだけ利益を出したい会計係」の意見がぶつかっていました。
私は両方の思いを大事にし、安い仕入れ先を新しく探してコストを下げつつ看板メニューの味だけは守るという解決策を考えました。
結果、模擬店は味が良いと評判で行列ができ、目標の売上も達成できました。貴社に入社後も部署ごとの協力体制を作り、品質と利益を両立させたものづくりに貢献します。
メーカーのモノづくりは、いつも「良いものを作りたい開発」と「コストを下げたい製造・現場」との戦いです。
この例文のように、「品質」と「コスト」という両立が難しいテーマの中で、粘り強く調整してベストな答えを出した経験は、メーカーに入ってからすぐに役立つ力として高く評価されます。
あわせてメーカーの志望動機も考えたい人は以下の記事を読んでみてください。
18例文|メーカーの志望動機は6ステップでグッと印象的になる!
⑧部活動
私には、チーム全員の気持ちを一つにしてチームを底上げするリーダーシップ があります。
サッカー部の副キャプテンとして、レギュラーと控えの間にある「温度差」をなくそうと努力しました。 試合に出られないメンバーのやる気が下がらないよう、私は「控え選手のレベルアップによるチーム全体の底上げ」を掲げて彼らが練習試合で活躍できるようサポートしました。
一人ひとりのプレーを見て、良い点を伝えたりアドバイスをする時間を設けたのです。全員がモチベーション高くプレイできる環境を作った結果、チーム全体のレベルが上がり、リーグ昇格を果たしました。
貴社に入社後も、メンバー一人ひとりが力を発揮できるチームを作り、大きな成果を生み出します。
部活動のエピソードで企業が一番聞きたいのは、キャプテンとして凄かった話ではなく「どうチームビルディングしたか」です。
特にこの例文のような控え選手へのかかわり方は、会社に入ってからの「チーム作りのうまさ」にそのままつながると評価されやすいですよ。
部活動の自己PRの作り方については以下の記事で解説しています。詳しい作り方や役職・ポジション別の例文を知りたい人はぜひ参考にしてください。
部活動で自己PRを魅力的に作るコツ| 強み早見表・例文付き
⑨サークル
私は、メンバーの「やりたい」という気持ちを引き出すリーダーシップがあります。
私は100名規模のダンスサークルの代表として、イベント参加率が低いという課題に取り組みました。原因は露出の機会が上級生に偏っていることにあると考え、「参加率を9割にする」を目標に掲げ、1年生が主役になれるショーを新しく企画しました。
また運営は後輩に任せ、私は場所の確保や大学との交渉などの雑務をすべて引き受けることで、彼らが企画に集中できるようにしました。
その結果、サークルに活気が戻り、イベント参加率は90%を超えました。貴社でも、メンバーが主役になれる環境を作り、チーム全体の力を向上させます。
「みんなのやる気を引き出すリーダーシップ」が伝わる、とても良い内容ですね。
サークルのリーダー経験をアピールする場合は、「強制力がない組織」をどう動かしたかに焦点を当てるのが鉄則です。
サークルは嫌ならすぐに辞められる場所であるため、この例文のように「一人ひとりに役割をまかせ、みんなが主体的に取り組める工夫」が大切ですよ。
サークルで自己PRを考えたい人は以下の記事も参考にしてみましょう。差別化しづらいサークルだからこそのコツを紹介していますよ。
【例文付き】自己PRではサークル活動をアピール|作成のコツも解説
⑩アルバイト
私には、メンバーの成長を支え、チームの成果を最大化するリーダーシップがあります。
私は居酒屋のアルバイトリーダーとして「注文ミスをゼロにする」という目標を掲げ、店舗の課題だった注文ミスの削減に取り組みました。 特に新人スタッフが忙しさで焦ってしまうことが原因だと考え、ただ注意するのではなく、自信を持って動けるようなサポートを行いました。
具体的には、わかりやすいマニュアルを作り、忙しくない時間にペアで練習する制度を取り入れました。
スタッフが安心して働ける環境を作った結果、ミスはほぼゼロになり、お店の活気も大きく向上しました。 貴社でも、人の成長を後押しすることで、組織全体の力を底上げします。
店長と同じ目線で課題を見つけ、自分で考えて解決した点が素晴らしいですね。
入社後も指示待ちにならず、自分で考えて動ける人という印象を受けます。
ありきたりな題材になりやすいアルバイト経験でリーダーシップをアピールする際は、「言われたこと以上の行動をした」という点を入念にアピールするようにしましょう。
以下の記事では、アルバイト経験の魅力的な伝え方について解説しています。気になる人はぜひ目を通してみてください。
例文10選|アルバイト経験の自己PRは4ステップの振り返りが必須
⑪インターン
私には、自ら行動して道を示し、チームの士気を高めるリーダーシップがあります。
Webマーケティング企業のインターンで、電話営業チームのリーダーを務めました。 当時なかなかアポイントが取れず自信を失うメンバーが増えていたため、私は「チームのアポイントメント数を1.5倍にする」という目標を掲げてトーク内容の改革に挑みました。
みんなの成功事例を集めてマニュアルを作成し、その内容を私が実践して成果を見せることで、「このやり方なら取れる」という自信をチームにもたらしました。
結果、チームのアポイント数を2倍にすることができました。 貴社でも、自分の成功パターンを周囲にも展開し、組織全体の営業力を底上げします。
インターン生には、部長や課長のような権限がありません。
だからこそ、この例文のようにみんなが動きやすくなる仕組みを作ることでチームを動かす、といった行動が評価さやすいです。
以下の記事では、インターンの自己PRの詳しい作り方について解説しています。インターンで自己PRを作りたい人はぜひチェックしてみてください。
インターンシップの自己PRの書き方|例文&評価される強みも紹介
⑫文化祭実行員
私には、予期せぬトラブルで混乱するチームを落ち着かせ、ゴールへ導くリーダーシップがあります。
大学在学中、学園祭実行委員として会場設営を担当していましたが、当日朝の大雨で屋外ステージが使えなくなってしまいました。当時は「もう中止にするしかない」とあきらめムードが漂っていました。
しかし講堂なら開催できるはずだと考えた私は、一年に一度しかない学園祭を必ず成功させることを目標に、すぐに各チームのリーダーを集め機材の移動・観客の誘導など「今やるべき役割」を明確に指示しました。
結果30分遅れで無事に開催でき、来場者を安全に迎えることができました。 貴社へ入社後も、変化の激しい環境下でも状況を整理し、ピンチをチャンスに変えることで成果を生み出します。
文化祭のようなやり直しがきかないイベントでは、準備の丁寧さよりも「当日のトラブル対応力」をアピールすると良いでしょう。
仕事において想定外の事態はつきものです。パニックにならず即座に代案を出して、現場を動かした経験があれば非常に高く評価されますよ。
リーダーシップを自己PRにしたいと考えている人のなかには、役職が必要なのかどうかや、失敗したエピソードでも良いのかが気になる人もいるでしょう。
ここからは、リーダーシップの自己PRでよくある質問について回答していきます。
代表経験がないとリーダーシップはアピールできないですか?
A.代表経験がなくても、リーダーシップはアピールできます。
リーダーシップの本質は「周囲にどのような影響をもたらしたか」であるため、必ずしも役職に就くことが必要なわけではありません。
自ら状況を変えようと主体的に行動したことがあれば、十分アピール可能ですよ。
失敗した経験や、目標達成できなかったエピソードは使えますか?
A.何かに挑戦したものの失敗してしまったエピソードや、目標達成できなかったというエピソードこそ、貴重なアピール材料になります。
たとえば高い目標を掲げて取り組んだが達成はかなわなかったというエピソードだったとしても、失敗から学んだことやその後の行動にどう活かしたかが明確であれば、リーダーシップとして十分評価されるエピソードにできます。
大切なのはプロセスということを念頭に置いてエピソードを練り上げてみましょう。
リーダーシップをアピールする場合、短所は何を伝えるべきですか?
A.リーダーシップをアピールした後に短所を聞かれた場合、長所と一貫性がある短所を伝えましょう。
リーダーシップを強みとしてアピールしたにもかかわらず、短所が「慎重すぎる」といった矛盾するような内容だった場合、採用担当者は「嘘をついているのかもしれない」と疑惑をもってしまいます。
「責任感が強すぎるために他人に任せず自分で抱え込んでしまう傾向がある」といった短所であれば、リーダーシップの裏返しとも考えられるため、一貫性を感じやすいですよ。
バイトリーダーはリーダーシップとしてアピールできますか?
A.バイトリーダーの経験もリーダーシップとして十分アピールできます。
ただし、「バイトリーダーを務めていた」という事実だけだとあまり強いアピールにはなりません。
課題を発見し、自分なりに考えて行動し、その結果がどうなったか、といったプロセスを明確にすることが何より重要です。
上記を詳しく説明することができれば、たとえ平凡にしか思えないアルバイトの経験でも、強力な武器としてアピールすることができますよ。
リーダーシップの自己PRは入社後の活躍イメージを押し出そう
リーダーシップは学生がアピールしたい内容と企業が求める内容に差があるからこそ、「企業が求めている要素を盛り込めているか」をチェックすることが大切です。
志望企業が求めるリーダーシップ像に沿った内容にすることができれば、企業に入社後の活躍をイメージさせることができますよ。
「その経験が入社後どう活かせるか」まで丁寧に説明をすることで、あなたの強みをビジネスの場でも活かせることをアピールしましょう。
キャリアパーク就職エージェントは、東京証券取引所グロース市場に上場しているポート株式会社(証券コード:7047)が運営しているサービスです。
100人規模のサークルの代表を務めていたので、リーダーシップを自己PRにしても問題ないですよね?